JPH0662419B2 - 抗生物質組成物 - Google Patents

抗生物質組成物

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JPH0662419B2
JPH0662419B2 JP63301924A JP30192488A JPH0662419B2 JP H0662419 B2 JPH0662419 B2 JP H0662419B2 JP 63301924 A JP63301924 A JP 63301924A JP 30192488 A JP30192488 A JP 30192488A JP H0662419 B2 JPH0662419 B2 JP H0662419B2
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acetone
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久義 清水
泰 三倉
康男 土井
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は抗生物質組成物に関する。
従来の技術 7β−[(Z)−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジア
ゾール−3−イル]−2−メトキシイミノアセタミド]−
3−(1−イミダゾ[1,2−b]−ピリダジニウム)メチ
ル−3−セフェム−4−カルボキシレート(以下SCE
−2787と略称する)は特開昭62−149682に
具体的に開示されている式(I) で示される化合物でグラム陰性菌のみならず、緑膿菌を
含むグラム陰性菌に対しても強い抗菌力を示す他、近年
注目されつつあるメチシン−セフェム耐性ブドウ球菌
(MRSA)感染症に対しても比較的強い有効性を示すこ
とから抗菌剤として極めて有用な抗生物質である。
発明が解決しようとする問題点 SCE−2787自体は上記したようにすぐれた抗菌力
を示す化合物であるが、水に溶けにくいという欠点を有
する。更にSCE−2787は、その塩酸塩(以下、S
CE−2787(HCl)と略称する)にすることによ
り、水に対する溶解性の向上が図れるものの、SCE−
2787(HCl)も依然として注射投与時に蒸留水等の
溶解液にて溶解する場合、通常の粉末注射剤に比べ溶解
速度が遅くまた一度溶解させても時間の経過と共に表に
示すとおり不溶物が析出するという問題点を有する。
したがって、SCE−2787(HCl)を投与するため
には、溶解後即時に投与するか、または極端に希釈した
溶液(1mg/ml以下)を使用することになるが、前者にお
いては調剤室にて調製した後、投与するまでの間に結晶
が析出してくる可能性がある。また、後者においては有
効濃度の確保及び大容量の注射液量となることからいず
れも注射製剤上、極めて好ましくなく、改善が望まれ
る。さらに、SCE−2787(HCl)はそのpHが低い
ことにより筋肉内注射する場合、投与部筋肉細胞の壊
死,白変,褐変,出血などの局所作用や溶血が予測さ
れ、この点についても改善が望まれる。従って本発明の
目的は、SCE−2787および/又はSCE−278
7(HCl)の溶解性が改善され、かつ上記の局所作用及
び溶血作用が抑制された注射製剤を提供することにあ
る。
問題点を解決するための手段 本発明者等は上記した問題点を解決すべく鋭意検討を重
ねた結果、予想外にもSCE−2787(HCl)に薬理
的に許容される塩基性物質(以下単に無毒性塩基性物質
ということがある。)を配合することによりSCE−2
787(HCl)の保存安定性(不溶物析出及び主薬等安
定性)を損なうことなく、(1)SCE−2787(HCl)
は溶解後そのHClが無毒性塩基性物質により中和さ
れ、SCE−2787となるにもかかわらず、溶解後の
不溶物析出がなく、しかも(2)上記の局所作用,溶血作
用が消失する等問題点が同時に解決されることを知見
し、更に検討を重ね本発明を完成した。
すなわち、本発明は7β−[2−(5−アミノ−1,2,
4−チアジアゾール−3−イル)−2(Z)−メトキシイ
ミノアセタミド]−3−[(イミダゾ[1,2−b]−ピリダ
ジニウム)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレー
ト・塩酸塩と薬理的に許容される塩基性物質とを含有す
ることを特徴とする抗生物質組成物に関する。
本発明に用いるSCE−2787(HCl)結晶は、一般
に水および有機溶媒の存在下にSCE−2787と塩酸
又は塩化水素を反応させ、晶出する結晶を採取し、所望
により結晶を脱有機溶媒に付して、有機溶媒和していな
いSCE−2787(HCl)結晶に変えることによって
製造することができる。この場合SCE−2787とし
ては無晶状のものも結晶形のものも用いることができ
る。あるいはSCE−2787(HCl)の結晶は固状の
SCE−2787と塩化水素ガスを反応させることによ
っても製造することができる。本方法の場合脱有機溶媒
の工程を一切要しないという利点がある。
尚、最初の本発明のSCE−2787(HCl)の結晶化
にあたっては、希塩酸にSCE−2787結晶を溶解
し、約半量に濃縮後、ジメチルホルムアミドを加え、室
温で器壁をこすりながら、アセトンを徐々に加えていっ
て晶出させた。このようにして得られた結晶をたね結晶
として利用することにより、塩化水素又は塩酸とSCE
−2787を反応させて種々の条件下でSCE−278
7(HCl)の晶出が可能になった。
本発明組成物の原料物質であるSCE−2787は、例
えば、上記の特開昭62−149682就中、実施例1
3に記載された方法に従い無晶形の状態で製造される。
SCE−2787の結晶はSCE−2787の無晶形粉
末を少量の水に溶解するか、又は常法により精製,濃縮
することにより製造することが出来る、又、SCE−2
787(HCl)水溶液を炭酸水素ナトリウム等アルカリ
によって中和することによっても製造することができ
る。
有機溶媒を使わないSCE−2787(HCl)の上記製
法を、更に詳しく述べれば、通常固状のSCE−278
7に約0.01%から約3%程度好ましくは約0.05
%から約2%程度の濃度のHClガスを含有するガスを
接触させることにより行なわれる。このようなHClガ
スを希釈するガスとしては例えば二酸化炭素或は窒素等
が好ましい。この方法において出発原料としてのSCE
−2787は通常結晶を用いるのが好都合であることが
多い。
有機溶媒の存在下でのSCE−2787(HCl)結晶の
製造は、通常はSCE−2787(無晶状もしくは結晶
形)1重量部に対し0.1重量部以上(上限は制限されな
いが、経済的観点からは10重量部程度迄が好ましい)
望ましくは1乃至5重量部の水と用いた水の約1乃至1
0倍量の有機溶媒の存在下、1当量以上(やはり上限は
制限されないが経済的な面から5当量程度までが一般に
望ましい)の塩酸を反応させることにより行える。
有機溶媒としては例えばケトン類(例、アセトン),エー
テル類(例、テトラヒドロフラン),低級アルコール
(例、メタノール,エタノール等),エステル類(例、酢
酸エチル等),炭化水素類(例、ベンゼン),アミド類
(例、N,N−ジメチルホルムアミド),ニトリル類
(例、アセトニトリル),ハロゲン化炭化水素類(例、塩
化メチレン)等が用いられる。HClは塩酸を水溶液で
用いても又上記した溶媒の溶液にして用いてもよくある
いは、水及び有機溶媒中にSCE−2787(結晶又は
無晶状のもの)を溶解又は懸濁させた中に塩化水素を吹
きこむ形で用いてもよい。上記のようにして、水と有機
溶媒の存在下、SCE−2787とHClとの反応はた
だちに起こるが、それらを晶出させるのに要する時間
は、用いた水、有機溶媒及びHClの量等にもよるが、
収率を高めるためには、好ましくは約5分程度から一昼
夜程度かけるのが望ましい。
本発明のSCE−2787(HCl)の結晶は、より好ま
しくは一般にSCE−2787結晶を水に溶解又は懸濁
し、塩酸を加えるか、又は直接SCE−2787を塩酸
に溶解し、有機溶媒を加えることによって結晶を晶出さ
せ、これを例えばろ取などの手段によって採取すること
ができる。更に、ここで得られる有機溶媒和物について
は、脱有機溶媒に付すことによって、有機溶媒和してい
ないSCE−2787(HCl)の結晶の形に変えること
ができる。
SCE−2787(HCl)の有機溶媒和物は、例えば、
アセトン溶媒和物の場合、SCE−2787(結晶)1重
量部に対し1/3乃至10重量部望ましくは1/3乃至
2重量部の水に懸濁し1乃至5当量の塩酸を加えて溶解
し、次いで用いた水の2乃至6倍量のアセトン好ましく
は3乃至5倍量のアセトンでSCE−2787(HCl)
アセトン和物を晶出させることによって得るのがより好
ましい。このようにして得られたSCE−2787(H
Cl)アセトン和物の場合は、通常0.5乃至1当量の
アセトンを含む。また、エタノール和物の場合は、前記
のSCE−2787の塩酸溶液に用いた水の2乃至5倍
量のエタノール望ましくは2乃至3倍量のエタノールで
SCE−2787(HCl)エタノール和物を晶出させる
ことによって得るのが好ましい。ここに得られたSCE
−2787(HCl)エタノール和物は通常0.5乃至
1.5当量のエタノールを含む。更に、上記のように効
率的に得られるSCE−2787(HCl)アセトン和物
をエタノール、メタノール、テトラヒドロフラン、酢酸
エチル、ベンゼン、N,N−ジメチルホルムアミド等上
述した有機溶媒等で撹拌すればそれぞれ対応する溶媒和
物を作ることができる。あるいはエタノール和物は、ア
セトン和物にエタノールで飽和した窒素を通気し製造す
ることもできる。得られたそれぞれのSCE−2787
(HCl)溶媒和物は粉末X線回折より結晶性をしめす。
得られたSCE−2787(HCl)溶媒和物は純度も高
く安定性も良好である。
一方このようにして得られる溶媒和物のうち、有機溶媒
の溶媒和物については医薬に用いるに際してはこのよう
な有機溶媒を脱離することが望ましいが、通常の真空乾
燥等では、SCE−2787(HCl)自体を損なうこと
なく、十分溶媒を脱離することが難かしい。本発明で
は、本問題点を解決するために炭酸ガス等を用いる超臨
界ガス抽出法や加湿法等により高温にすることなく、効
率的に溶媒を脱離することができる。SCE−2787
(HCl)は脱溶媒後、真空乾燥、送風乾燥等の慣用的乾
燥方法により乾燥することもできる。例えばSCE−2
787(HCl)アセトン和物、SCE−2787(HC
l)エタノール和物等のSCE−2787溶媒和物は、
例えば二酸化炭素を用いる超臨界ガス抽出により次のよ
うにして脱溶媒することができる。又加湿法において
は、関係湿度50〜90%望ましくは60乃至80%の
加湿空気または窒素を試料中に通気し自体公知の常法に
従い脱溶媒出来る。このようにして得られたSCE−2
787(HCl)は粉末X線回折より結晶性をしめす。
超臨界ガス抽出は抽出器に固状のセファロスポリン化合
物を充填しこれに超臨界二酸化炭素を連続的にまたは断
続的に通過させ、超臨界二酸化炭素で固状のセファロス
ポリン化合物に含まれる溶媒を抽出することにより行な
われる。本発明に用いられる好ましい抽出器は耐圧容器
であり通常温度調節機構を有する。耐圧性能としては二
酸化炭素の臨界圧力75.3kg/cm2(絶対圧力)以上の圧力に
耐えることが必要であるが通常約100から500kg/cm2であ
る。抽出器の形状は特に限定されないがガス出入口ノズ
ル,固状のセファロスポリン化合物を充填取り出しのた
めのノズルまたは蓋を有する竪型円筒槽が好ましい。ま
た抽出器内には固状のセファロスポリン化合物を保持す
る機構が必要であるが固状のセファロスポリン化合物の
粒度,腐蝕性,仕込み,取り出しの操作性,設備の経済
性の観点から種々の型式のものを選定しうる。例えば槽
底部に目皿を設け、ろ布や金属網(例、ステンレス製)を
張って保持する方法,多孔性焼結金属(例、ステンレス)
やセラミック製フィルターを設置する方法,底部に金属
網(例、ステンレス製)やろ布を張った円筒容器に固状の
セファロスポリン化合物を充填しこれを抽出器内に装着
する方法などから目的に応じて最適な方式を選定し得
る。
本発明の方法で用いられる装置の内最も簡単な装置の例
を第1図及び第2図に示す。
第1図は、二酸化炭素ボンベの上部からガス状の二酸化
炭素を供給する例、第2図は、二酸化炭素ボンベの底部
から直接液化二酸化炭素を供給する例を示す。
第1図,第2図においては超臨界二酸化炭素を抽出器1
上部から下方へ流しているがこの逆でも構わない。この
場合は粉末状のセファロスポリン化合物のロスをなくし
また排気系の配管や弁の閉塞を防止するために容器内上
部または容器出口真近にフィルターを設置するのが好ま
しい。
本発明方法で用いられる超臨界二酸化炭素とは、臨界温
度31.1℃及び臨界圧力75.3kg/cm2(絶対圧力)以上の状態
にある二酸化炭素が好都合である。
本発明方法で用いられる超臨界二酸化炭素は、二酸化炭
素の臨界温度31.1℃以上であればよいが、温度の制御
性,セファロスポリン化合物の熱安定性などの点から3
5から50℃程度が好ましい。又超臨界二酸化炭素の圧
力は二酸化炭素の臨界圧力75.3kg/cm2(絶対圧力)以上で
あればよいが、圧力の制御性,経済性などの観点から8
0から300kg/cm2(絶対圧力)程度が好ましい。また超臨
界二酸化炭素の流量は、特に制限はないが、通常固状の
セファロスポリン化合物1kg当り0.5から50kg/時間程
度が適当である。
また超臨界二酸化炭素を加湿して使用したり、あらかじ
め固状のセファロスポリン化合物の含湿度を調整した上
で脱溶媒を行なうなど従来の加湿脱溶媒法と同様の条件
をとることも出来る。例えば超臨界二酸化炭素に対して
約0.1から5%(W/W%)の水蒸気を含有させたり、固状の
セファロスポリン化合物に乾燥後のセファロスポリン化
合物得量の5から50%(W/W%)の水分を含湿させ超臨
界二酸化炭素で脱溶媒化を行なってもよい。
セファロスポリン化合物が複数の溶媒を含有する場合、
これらの溶媒は同時に脱溶媒することができる。固状の
セファロスポリン化合物は、あらかじめ粉砕して粉末状
とした後用いるのが好ましい。
又加湿法においては、関係湿度50〜90%望ましくは
60乃至80%の加湿空気または窒素をSCE−278
7(HCl)有機溶媒和物に通気し常法に従い脱有機溶媒
出来る。このようにして得られたSCE−2787(H
Cl)は粉末X線回折より結晶性を示す。
SCE−2787(HCl)の結晶としては、例えば、下
記の三種の代表的結晶形が挙げられる。
すなわち、(A)第4図に示すような、格子面間隔(d)が
14.2,7.4,4.9,4.7,4.1,3.8,
3.7,3.5,3.4,3.3に特徴的ピークを示す
粉末X線回折パターンを有する結晶形(参考例17の結
晶等),(B)第5図に示すような格子面間隔(d)が8.
6,6.5,5.4,4.2,3.6,3.4に特徴的
ピークを示す粉末X線回折パターンを有する結晶形(参
考例9の結晶等)及び(C)第6図に示すような格子面間
隔(d)7.3,7.0,6.6,5.3,4.9,4.
8,4.0,3.6,3.4に特徴的ピークが表われる
粉末X線回折パターンを有する結晶形(参考例14の結
晶等)が挙げられる。
本発明で使用される薬理的に許容される(すなわち無毒
性)塩基性物質としては具体的に例えば炭酸水素ナトリ
ウム,炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ
土類金属の炭酸塩類、例えばリン酸2ナトリウム,リン
酸2カリウムなどの炭酸塩類以外の無機塩基類、例えば
メチルグルカミントリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン,L−アルギニンなどの有機塩基類等があげられる
が、これらの例示に限定されるものではない。要するに
無毒性塩基性物質として化学分野で使用されるもので水
溶性のものはどのようなものでも本発明で好都合に使用
されうる。上記の塩基のうち、とりわけ炭酸ナトリウ
ム,炭酸水素ナトリウムで代表されるアルカリ金属炭酸
塩が通常好都合に適用される。
SCE−2787(HCl)と無毒性塩基性物質との配合
割合は、SCE−2787(HCl)を構成するHCl
(塩化水素)と無毒性塩基性物質との量比が通常約1:
0.5〜5.0当量、より好ましくは約1:1.2〜
3.0当量程度さらに好ましくは約1:1.4〜2.0
当量にするのが良い。
従って炭酸水素ナトリウム,メチルグルカミンなどの一
酸塩基類はSCE−2787(HCl)に対して通常約
0.5〜2.5モル程度好ましくは約1.2〜2.0モ
ル程度、炭酸ナトリウムなど二酸化基類は通常0.25
〜2.50モル程度、好ましくは0.6〜1.5モル程
度に配合するのが良い。
本発明の抗生物質組成物はSCE−2787(HCl)に
無毒性塩基性物質を上記の量比で自体公知の手段で配合
することにより製造される。この際、例えば塩酸リドカ
イン,塩酸メピバカイン等の局所麻酔剤など自体公知の
医薬添加物をさらに必要により本発明の効果を損なわな
い範囲で配合してもよい。SCE−2787(HCl)及
び無毒性塩基性物質等は通常粉状あるいは結晶状のもの
が使用され、本発明の組成物は通常固体である。
本発明のSCE−2787(HCl)と炭酸塩類を例え
ば、バイアルに充填する場合は、これらを充填して後、
通常バイアル内を真空にして封栓(以下、便宜上真空封
栓と略することがある)して保存すれば酸化分解を防ぐ
と共に用時に注射用蒸留水,生理食塩水,局所麻酔剤の
水溶液等の溶解液の注入が容易であり、炭酸ガスが発生
して主薬の溶解速度が著しく促進される。従って静置状
態での急速溶解が可能であるので特に好適である。さら
に、この場合、バイアル内の空間は発生した炭酸ガスで
充満されるので得られるSCE−2787溶液は酸化分
解せず安定で溶解後も、保存することができるという利
点も有する。封栓時のバイアル内真空度は通常約0〜5
00mmHg,より好ましくは約0〜100mmHgである。溶
解液の添加量はSCE−2787 1gに対して通常約
1〜100ml(10mg/ml〜1g/ml)である。
また、例えば炭酸塩類以外の無機塩基類および有機塩基
類を使用する場合には、これら塩基類を溶解した溶解液
にSCE−2787(HCl)を添加することによってS
CE−2787(HCl)溶液を調製してもよい。この場
合、SCE−2787(HCl)溶液は、通常除菌ろ過し
た後容器に充填する。また、例えばこれらを更に凍結乾
燥に付してもよい。このようにして得られた注射用凍結
乾燥製剤の場合には用時に注射用蒸留水,生理食塩水,
局所麻酔剤の水溶液を注入することにより容易に溶解す
ることができる。溶解液の添加量は炭酸塩類と配合した
場合と同様のSCE−2787 1gに対して通常約1
〜100mlである。
このようにして得られるSCE−2787(HCl)溶液
はたとえば手術用器具、病室、飲料水などの消毒剤等の
外用殺菌剤として使用しうるのみならず、たとえば人、
マウス、ラット、犬などの温血動物に対してグラム陽性
菌やグラム陰性菌に起因する感染性疾患の治療薬として
筋肉内注射あるいは静脈内注射により投与される。
手術用器具の外用殺菌剤として使用する場合は、SCE
−2787に換算して約100μg/ml水溶液を製造し
手術用器具に散布すればよく、人あるいはマウスのエシ
エリヒア・コリ感染により尿路感染症に対しては、SC
E−2787に換算して約5〜50mg/kgを、好ましく
は1日3〜4回に分けてSCE−2787(HCl)溶液
を筋肉内又は静脈内注射すればよい。本発明の実施の態
様として例えば第3図で示すようなバイアルあるいはア
ンプル等により供給することができる。
発明の効果 本発明の抗生物質組成物は、注射剤として使用された場
合、局所作用、出血等が抑制されるとともに保存安定性
にすぐれ、かつ溶解性がより改良され特に経時的溶状変
化が見られない。
実施例 以下に実施例および参考例を示して本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらに限定されるべきもの
ではない。
尚、以下の参考例において、安定性のデータは、それぞ
れ記載の条件で、記載の期間保存後、その残存率を高速
液体クロマトグラフィーによって測定した。又、%とあ
るのは別段のことわりのない限り“w/w%”を表わす。
参考例1 SCE−2787(無晶性)からSCE−2787(結晶)
の製造 特開昭62−149682の実施例13に従って得られ
るSCE−2787凍結乾燥品(本品は無晶形である)1
00gを蒸留水400mlに溶解し、室温で1.5時間撹
拌し晶出させた。得られた結晶をろ取し蒸留水100ml
で洗浄後、減圧下乾燥しSCE−2787(結晶)77.
6gを得た。
元素分析値 C1917925・3.3H2O 計算値:C 39.69; H 4.14; N 21.92; S 11.15 実測値:C 39.81; H 3.88; N 21.92; S 11.45 参考例2 SCE−2787の塩酸溶液よりSCE−2787(結
晶)の製造 参考例1で得たSCE−2787(結晶) 56.6gを蒸留水300mlに懸濁し、1N−塩酸10
0ccを加えて溶解する。この溶液を無水炭酸ナトリウム
を用いてpH約4に調整した。3時間室温で時々振り混ぜ
ながら晶出した。得られた結晶を蒸留水で150mlで洗
浄後、減圧下乾燥しSCE−2787(結晶)42.4g
を得た。
参考例3 SCE−2787(HCl)(無晶性)の製造 参考例1で得たSCE−2787(結晶)515mgを蒸留
水20mlに懸濁し、1N−塩酸1mlを加え、凍結乾燥に
よりSCE−2787(HCl)(無晶性)を得た。本品は
水分3.5%を含む。
元素分析値 C19189ClO52・2.5H2O 計算値:C 38.22; H 3.88; N 21.11; Cl 5.94 実測値:C 38.04; H 4.05; N 21.26; Cl 5.87 本品の40℃、1週間の安定性は残存率94%であっ
た。
参考例4 SCE−2787よりSCE−2787(HCl)アセト
ン和物の結晶 参考例1で得たSCE−2787(結晶) 11.3gを、1N−塩酸20mlに溶解し、アセトン7
7mlを撹拌下徐々に加えた後、室温で7時間撹拌し晶出
させた。得られた結晶をろ取しアセトン:水(6:1)の
混液20mlで洗浄し更にアセトン40mlで洗浄後、送風
乾燥しSCE−2787(HCl)アセトン和物7.6g
を得た。本品は水分2.6%、アセトン8.0%(0.
85モル)を含んでいた。本品の40℃及び60℃8日
間の安定性はそれぞれ残存率98%、97%であった。
参考例5 SCE−2787よりSCE−2787(HCl)アセト
ン和物の結晶 参考例1で得たSCE−2787(結晶)138.4g を
3N−塩酸240mlに溶解し、アセトン720mlを撹拌
下徐々に加えた後、種晶(下記参考例16で得た結晶)を
加えて室温で2時間撹拌し晶出させた。更にアセトン3
60mlを撹拌下1時間かけて滴下し、滴下後4時間撹拌
晶出した。得られた結晶をろ取しアセトン:水(6:1)
の混液195mlで洗浄し更にアセトン480mlで洗浄
後、乾燥空気により送風乾燥しSCE−2787(HC
l)アセトン和物126.6gを得た。本品は水分5.3
%、アセトン7.3%(0.8モル)を含んでいた。
参考例6 SCE−2787よりSCE−2787(HCl)エタノ
ール和物の結晶 参考例1で得たSCE−2787(結晶) 11.2gを2N−塩酸30mlに溶解し、エタノール6
0mlを撹拌下徐々に加えた後、室温で30時間撹拌晶出
した。得られた結晶をろ取しエタノール:水(4:1)の
冷却した混液50mlで洗浄した。更にエタノール50ml
で洗浄後、乾燥空気により送風乾燥しSCE−2787
(HCl)エタノール和物5.8gを得た。本品は水分
4.8%、エタノール8.6%(1.2モル)を含んでい
た。
参考例7 SCE−2787(HCl)アセトン和物よりSCE−2
787(HCl)エタノール和物の結晶 参考例5で得たSCE−2787(HCl)アセトン和物
3.0gをエタノール30mlに懸濁し4.5時間撹拌し
た。得られた結晶をろ取しエタノール35mlで洗浄後、
乾燥空気により送風乾燥更に減圧乾燥によりSCE−2
787(HCl)エタノール和物2.8gを得た。本品は
水分3.0%、エタノール7.5%(1.0モル)を含ん
でいた。本品はNMRよりアセトンの存在は認められな
かった。本品の40℃及び60℃8日間の安定性はそれ
ぞれ残存率98%、98%であった。
参考例8 SCE−2787(HCl)アセトン和物よりSCE−2
787(HCl)メタノール和物の結晶 参考例5で得たSCE−2787(HCl)アセトン和物
1gを、メタノール10mlに懸濁し室温で6時間撹拌し
た。得られた結晶をメタノール5mlで洗浄後、乾燥空気
により送風乾燥によりSCE−2787(HCl)メタノ
ール和物890mgを得た。本品は水分3.1%、NMR
よりメタノールは約1モル含まれアセトンの存在は認め
られなかった。
参考例9 SCE−2787(HCl)アセトン和物よりSCE−2
787(HCl)N,N−ジメチルホルムアミド和物の結
晶 参考例5で得たSCE−2787(HCl)アセトン和物
1gを、N,N−ジメチルホルムアミド10mlに懸濁し
室温で6時間撹拌した。得られた結晶をN,N−ジメチ
ルホルムアミド5mlで洗浄後、乾燥空気により送風乾燥
によりSCE−2787(HCl)N,N−ジメチルホル
ムアミド和物625mgを得た。本品は水分2.3%、N
MRよりN,N−ジメチルホルムアミドは約1モル含ま
れアセトンの存在は認められなかった。本品の粉末X線
回折図を第5図に示した。
参考例10 SCE−2787(HCl)アセトン和物の超臨界ガス抽
出による脱溶媒 参考例5で得たSCE−2787(HCl)アセトン和物
を直径25mm,高さ50mmの下部にろ過板を有する竪堅
円筒容器に充填し、容器外温と流体入口温度を40℃
に、容器内圧力を200kg/cm2に調節しながら、二酸
化炭素を容器上部から下方へ粉体層を通して流し(流量:
2/分,標準状態換算)アセトンの抽出除去を行なっ
た。(第1図装置利用) 本品は水分を3.7%含みガスクロスマトグラフィーよ
り残存アセトンは0.5%であった。
IR(KBr)cm-1: 1784 NMR(DMSO−d6): 3.48(2H,dd,J=26.1,18.9H
z),3.87(3H,s),5.17(1H,d,J=5.4Hz),5.50(2H,broad
s),5.85(1H,dd,J=9.0,5.4Hz),8.04(1H,dd,J=9.0,
4.5Hz),8.41(1H,d,J=1.8Hz),8.41(1H,d,J=1.8Hz),
8.85(1H,d,J=1.8Hz),8.98(1H,d,J=9.0Hz),9.11(1H,
d,J=4.5Hz) 参考例11 SCE−2787(HCl)エタノール和物の超臨界ガス
抽出による脱溶媒 参考例6で得たSCE−2787(HCl)エタノール和
物4gを参考例10と同様にして脱溶媒を行ないSCE
−2787(HCl)3.5gを得た。本品は水分2.7
%含まれガスクロマトグラフィーより残存エタノールは
0.1%以下であった。本品は参考例10と同様のNM
Rスペクトルを与えた。本品の40℃及び60℃3週間
の安定性はそれぞれ残存率で98%、94%であった。
参考例12 SCE−2787(HCl)アセトン和物の加湿脱有機溶
媒 グラスフィルター上に参考例5で得たSCE−2787
(HCl)アセトン和物5.0gをとり、10℃の水層を
通過させ加湿した空気をフィルターを通して送り(流量
1/分)脱溶媒した後、減圧下乾燥しSCE−278
7(HCl)4.85gを得た。本品は水分8.2%含ま
れNMRより残存アセトンは0.2%以下であった。本
品は参考例10と同様のNMRスペクトルを与えた。
元素分析値 C19189ClO52・2.5H2O 計算値:C 38.22; H 3.88; N 21.11; Cl 5.94 実測値:C 38.17; H 3.56; N 21.02; Cl 5.96 参考例13 SCE−2787(HCl)エタノール和物の加湿脱溶媒 グラスフィルター上で参考例7で得たSCE−2787
(HCl)エタノール和物4.0g に酢酸ナトリウムの飽
和水溶液を通過させ加湿した空気をフィルターを通して
送り脱溶媒し、SCE−2787(HCl)3.0g を得
た。本品はガスクロマトグラフィーより残存エタノール
は0.1%以下であった。得られたSCE−2787
(HCl)を減圧下乾燥し、下記の実施例に用いるととも
に各種含水状態における安定性を測定した。40℃及び
60℃1週間及び5週間の残存率を下表に示す。
参考例14 HClを窒素で希釈したガスを用いたSCE−2787
結晶のSCE−2787(HCl)結晶への変換 参考例1に従って製造したSCE−2787結晶2.5
g(水分2.4%)を直径25mmの竪型円筒グラスフィル
ターに充填し、流量200ml/分の1%HClガス(窒
素で希釈)と流量1800ml/分の窒素ガスを混合する
ことによって調製した0.1%HClガスを塩化カルシ
ウムU字管を通して乾燥しながら容器上部より下方へ粉
体層を通して25時間流し、SCE−2787(HCl)
結晶への変換を行なった。これに窒素ガスを11時間流
し、第6図の粉末X線図に示すようなSCE−2787
(HCl)結晶を得た。
参考例15 HClを二酸化炭素で希釈したガスを用いたSCE−2
787結晶のSCE−2787(HCl)結晶への変換 参考例1に従って製造したSCE−2787結晶2.5
g(水分9.1%)を参考例14と同様の容器に充填し、
流量800ml/分の1%HClガス(窒素で希釈)と流量
7200ml/分の二酸化炭素ガスを混合することによっ
て調製した0.1%HClガスを塩化カルシウムU字管
を通して乾燥しながら容器上部より下方へ粉体層を通し
て20時間流し、SCE−2787(HCl)結晶への変
換を行なった。これに二酸化炭素ガスを12時間流し、
SCE−2787(HCl)結晶を得た。本品は3.6%
の水分を含んでおり、高速液体クロマトグラフィーによ
る含量測定と硝酸銀滴定によるCl含量測定の結果1.
0モルのHClを含んでいた。
参考例16 参考例1に従って製造したSCE−2787(結晶)56
3mgを1N−HCl 1mlに溶かし、減圧下約半量に濃
縮した。残渣にDMF1mlを加え溶解後、アセトン5ml
を少量ずつ加えつつスパーテルで刺激を加え続けたとこ
ろ、室温でゆっくり結晶化がおこった。本品は、偏光顕
微鏡での観察から結晶性であることが確認された。
SCE−2787(結晶)563mgを別途1N−HCl
1mlに溶かし、撹拌下アセトン4mlをゆっくり加え、上
記で得られた結晶を種晶として室温で加えたところ、徐
々に結晶化がおこった。得られた結晶を減圧下ろ取し、
アセトンで洗浄後減圧下乾燥し、アセトンを含む(NM
R)結晶としてSCE−2787(HCl)280mgを得
た。本品は水分2.6%,アセトン8.0%を含む。
参考例17 SCE−2787(HCl)エタノール和物の加湿脱溶媒 参考例7に準じた方法で得たSCE−2787(HCl)
エタノール和物の結晶3.0g(エタノール9.9%,水
分0.83%)を直径25mmの竪型円筒グラスフィルタ
ーに充填し、18℃の水層を通過させ加湿した窒素ガス
を3時間通気して、脱溶媒すると第4図の粉末X線回折
図に示すようなSCE−2787(HCl)結晶3.0g
を得た。本品は13.7%の水分を含んでおり、ガスク
ロマトグラフィーより残存エタノールは0.01%以下
であった。
実施例1 内容量35mlのバイアルに参考例6で得たSCE−27
87(HCl)結晶1.07gと無水炭酸ナトリウム15
2.2mgを充填後バイアル内を50mmHgに調節し、封
栓した。尚、これに注射用蒸留水3mlを加え溶解すると
溶解が極めて容易であった。また溶解後24時間を経過
しても不溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
実施例2 内容量17mlのバイアルに参考例7で得たSCE−27
87(HCl)結晶0.54gと無水炭酸ナトリウム9
9.1mgを充填後、バイアル内を50mmHgに調節し、
封栓した。これに局方生理食塩水3mlを加え、溶解する
と溶解が極めて容易であった。また溶解後24時間を経
過しても不溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
実施例3 内容量35mlのバイアルに参考例7で得たSCE−27
87(HCl)結晶1.07gと無水炭酸水素ナトリウム
241.1mgを充填後、バイアル内を2mmHgに調節
し、封栓を行った。これに注射用蒸留水20mlを加え溶
解すると溶解が極めて容易であった。また溶解後24時
間を経過しても不溶物析出などの溶状に変化は認めなか
った。
実施例4 内容量9mlのバイアルに参考例7で得たSCE−278
7(HCl)結晶0.268gと無水炭酸マグネシウム6
0.3mgを充填後バイアル内を20mmHgに調節し、封
栓を行った。これに注射用蒸留水3mlを加え溶解すると
溶解が極めて容易であった。また溶解後24時間を経過
しても不溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
実施例5 メチルグルカミン56.0gを200mlの注射用蒸留水
に溶解し、この溶解液に参考例10で得たSCE−27
87(HCl)結晶107.1gを添加撹拌溶解し、注射
用蒸留水で全量300mlとした。除菌ろ過後、内容量1
7mlのバイアルに1.5ml充填した。充填バイアルを凍
結乾燥し、注射剤とした。これに注射用蒸留水3mlを加
え溶解すると溶解が極めて容易であった。また溶解後2
4時間を経過しても不溶物析出など溶状に変化は認めな
かった。
実施例6 リン酸2ナトリウム・12H2O 74.4gを150ml
の注射用蒸留水に溶解し、この溶解液に参考例10で得
たSCE−2787(HCl)結晶107.1gを添加、
撹拌溶解し、注射用蒸留水で全量を200mlとした。除
菌ろ過後、内容量9mlのバイアルに0.5mlを充填し
た。充填バイアルを凍結乾燥し、注射剤とした。これに
注射用蒸留水3mlを加え溶解すると溶解が極めて容易で
あった。また溶解後24時間を経過しても不溶物析出な
ど溶状に変化は認めなかった。
実施例7 実施例5の方法においてメチルグルカミン56.0gの
代わりにトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン34.
7gを使用して同様に処理して抗生物質組成物を得た。
この組成物に注射用蒸留水3mlを加え溶解すると溶解が
極めて容易であった。また溶解後24時間を経過しても
不溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
実施例8 内容量17mlのバイアルに参考例10で得たSCE−2
787(HCl)結晶1.12gと無水炭酸ナトリウム1
64.5mgを充填後バイアル内を50mmHgに調節し、
封栓した。尚、これに注射用蒸留水3mlを加え溶解する
と溶解が極めて容易であった。また溶解後24時間を経
過しても不溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
実施例9 内容量17mlのバイアルに参考例10で得たSCE−2
787(HCl)結晶1.17gと無水炭酸ナトリウム1
64.5mgを充填後バイアル内を50mmHgに調節し、
封栓した。尚、これに0.5%塩酸メピバカイン水溶液
3mlを加え溶解すると溶解が極めて容易であった。また
溶解後24時間を経過しても不溶物析出など溶状に変化
は認めなかった。
実施例10 内容量130mlのバイアルに参考例10で得たSCE−
2787(HCl)結晶1.17gと無水炭酸ナトリウム
164.5gを充填後バイアル内を10mmHgに調節し、
封栓した。尚、これに100mlの生理食塩液を加え溶解
すると溶解が極めて容易であった。また溶解後24時間
を経過しても不溶物析出など溶状に変化は認めなかっ
た。
実施例11 内容量2mlのアンプルに参考例10で得たSCE−27
87(HCl)結晶335μgと無水炭酸ナトリウム4
9.4μg及び塩化ナトリウム9mgを充填後溶封した。
尚、これに注射用蒸留水1mlを加え溶解すると溶解が極
めて容易であった。また溶解後24時間を経過しても不
溶物析出など溶状に変化は認めなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図は本発明の超臨界ガス抽出による脱溶媒
に用いられる最も簡単な装置を示す。 1……抽出器、5……加熱器 2……二酸化炭素ボンベ、6……圧力調節弁 3……凝縮器 4……高圧定量ポンプ 第1図 二酸化炭素ボンベ2から供給される二酸化炭素は凝縮器
3で液化され、高圧定量ポンプ4で加圧液送される。さ
らに加熱器5で所定の温度まで加熱され超臨界二酸化炭
素にされた後、固状のセファロスポリン化合物があらか
じめ充填されている抽出器1に入る。超臨界二酸化炭素
は固状のセファロスポリン化合物と接触して残存溶媒を
抽出した後、圧力調節弁6を通して廃棄される。 第2図 二酸化炭素ボンベ2から直接液化二酸化炭素が供給さ
れ、高圧定量ポンプ4で加圧液送後加熱器5で超臨界二
酸化炭素にされる。以下、第1図と同様。 第3図は本発明の抗生物質組成物を充填し、封栓真空し
た図を表す。第3図の1はアルミキャップ、2はゴム
栓、3は本発明組成物、4はバイアルビンを表す。 第4図は、参考例17で得た目的物の粉末X線回折図
(CuXα,50KV,100mA)を示す。 第5図は、参考例9で得た目的物の粉末X線回折図(Cu
Xα,40KV,70mA)を示す。 第6図は、参考例14で得た目的物の粉末X線回折図
(CuXα,50KV,10mA)を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】7β−[(Z)−2−(5−アミノ−1,2,
    4−チアジアゾール−3−イル)−2−メトキシイミノ
    アセタミド]−3−(1−イミダゾ[1,2−b]−ピリダ
    ジニウム)メチル−3−セフェム−4−カルボキシレー
    ト・塩酸塩と薬理的に許容される塩基性物質とを含有す
    ることを特徴とする抗生物質組成物。
  2. 【請求項2】薬理的に許容される塩基性物質がアルカリ
    金属炭酸塩である請求項1記載の抗生物質組成物。
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