JPH0661522U - 自動車用オートエアコン - Google Patents

自動車用オートエアコン

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JPH0661522U
JPH0661522U JP1004093U JP1004093U JPH0661522U JP H0661522 U JPH0661522 U JP H0661522U JP 1004093 U JP1004093 U JP 1004093U JP 1004093 U JP1004093 U JP 1004093U JP H0661522 U JPH0661522 U JP H0661522U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 停車時等において冷凍サイクルに対する熱負
荷が相対的に増大した際には、遅延なく内気モードを形
成する。 【構成】 温度補正処理部56は、外気温センサ50が
検出した外気温度TAMBを0.2/minの上昇制限を加えて
補正外気温度TAMを生成し、インテークドア開度演算処
理回路57に入力する。これにより、通常時インテーク
ドア開度演算処理部59は、補正外気温度TAMを用いて
通常時インテークドア開度XMを演算する。冷凍サイク
ル負荷増大判定部58は、外気温センサ50が検出した
外気温度TAMBをそのまま用いて、該外気温TAMBを所定
の温度Lと比較することにより、冷凍サイクル負荷増大
判定を行う。車両が停車時等に、冷凍サイクルに対する
熱負荷は相対的に増大すると、負荷増大時インテークド
ア開度演算処理部60が補正開度を演算し、この補正開
度を用いてインテークドアが駆動される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、停車時等において冷凍サイクルのコンデンサー前の雰囲気温度の上 昇に伴う熱負荷の相対的増加に対応して、インテークドアの制御を行う自動車用 オートエアコンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車用オートエアコンとしては、図5に示した構造が実用されている 。すなわち、外気温度を検出する外気温センサ70、車室内温度を検出する室温 センサ71、日射量を検出する日射センサ72、及びブロアユニットからの吸い 込み空気温度を検出する吸い込み温度センサ73の各検出信号は、A/D変換器 や入力インタフェース等からなる入力信号処理回路74を介してマイクロコンピ ュータで構成さるコントローラ75に入力される。該コントローラ75には、温 度補正処理部76とインテークドア開度演算処理部77が設けられている。前記 温度補正処理部76は、外気温センサ70が検出した外気温度を例えば0.2℃/m inの上昇制限を加えて、前記インテークドア開度演算処理部77に入力する。
【0003】 つまり、外気温度が変化すれば冷凍サイクルに設けられているコンデンサの放 熱量が変化して、当該冷凍サイクルに対する熱負荷も相対的に変化する。したが って、冷凍サイクルに対する熱負荷の変化を外気温度により精度よく検出するた めには、該外気温度をコンデンサの前部で検知することが好ましく、よって、前 記外気温センサ70は、コンデンサの前部に配置されている。しかし、このよう に外気センサ70をコンデンサの前部に配置すると、該外気温センサ70は、コ ンデンサとともにエンジンルーム内に配置されることとなり、エンジンからの放 熱等による熱影響を受け易く、低速走行時や停車時には前記熱影響を受けて検出 値が急激に上昇してしまう場合がある。
【0004】 そして、このように急激に上昇する外気温度の値を後述するインテークドアの 制御やブロアモータの制御等の空調に関連する制御に用いると、インテークドア の開度やブロアモータの回転数が急激に変化して、快適感が損なわれてしまう。 そこで、温度補正処理部76からは、外気温センサ70が検出した外気温度に0. 2℃/minの上昇制限を加えた補正外気温度を出力し、空調に関連した制御に用い られる外気温度が急激に上昇しないようにしている。
【0005】 前記温度補正処理部76から出力された補正外気温度と、前記室温センサ71 、日射センサ72、吸い込み温度センサ73からの検出信号、及び乗員の操作に より所望のセット温度を出力する室温設定器78からの出力信号は、前記インテ ークドア開度演算処理部77に入力される。該インテークドア開度演算処理部7 7は、これら信号によって示される値及び下記式を用いてインテークドア開度X M を演算する。
【0006】 XM=A×TPTC+B×TAM+C×QSUN+D×TINC+E 但し、A〜E:定数(B,C,Dは負の値) TPTC:セット温 TAM:補正外気温度 QSUN:日射量 TINC:車室内温度 前記インテークドア演算処理部77により演算されたインテークドア開度XM は、出力信号処理回路79に入力されたA/D変換され、このA/D変換された された信号に応答してインテークドアアクチュエータ80のモータ81が作動す る。該モータ81の作動により図示しないインテークドアが駆動され、該インテ ークドアの回動位置は、位置検出部82により検出された前記入力信号処理回路 74を介してコントローラ75にフィードバックされる。これにより、モータ8 1がフィードバック制御されて、インテークドアは前記インテークドア開度XM に対応する開度に設定される。
【0007】 ここで、インテークドアは図4に示したように、XMが小さければインテーク ドアは内気導入口を全開にする内気モードに設定され、該内気モードにおいては 車室内の空気つまり内気が吸引冷却されて車室内に循環供給される。また、XM の値がこれより大きいと、外気導入口と内気導入口とを共に半開にする内外気モ ードに設定され、該内外気モードにおいては内気と外気とが共に吸引冷却されて 車室内に供給される。また、XMがさらに大きくなると、内気導入口を全閉にし て、外気導入口を全開にする外気モードが設定され、該外気モードにおいては外 気がが吸引冷却されて車室内に供給される。
【0008】 このとき、インテークドア開度XMの演算に用いられる定数B,C,Dは前述 のように負の値である。したがって、この定数に乗ぜられる補正外気温度TAM、 日射量QSUN、車室内温度TINCが大きければ逆にXMの値が小さくなり、前記内 気モードが設定される。よって、車室内温度、外気温度及び日射量が高く、内外 気モードや外気モードでは車室内温度TINCをセット温度TPTCに維持できない場 合には、内気モードを形成して内気を冷却し、車室内に循環供給することにより 、冷却効率を高め車室内温度TINCをセット温度TPTCに維持する。また、冷房時 間の経過に伴って車室内温度TINCが低下すると、補正外気温度TAMや日射量QS UN に変化がなくとも、XMの値は増加することから、内気モードから内外気モー ドに、さらには内外気モードから外気モードに移行する。したがって、車室内温 度TINCが低下した場合には可及的に外気モードを設定することにより、換気を 行いながら所望の冷房効果を得ることができるものである。なお、この従来技術 と類似の構造は、例えば実公昭62−58925号公報に開示されている。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、自動車用エアコンに配置されている冷凍サイクルは、コンデンサの 後部に設けられているコンデンサファンの回転に伴う送風のみならず、走行風に よってもコンデンサを冷却して冷媒の凝縮を行う。したがって、車両が停車状態 や低速走行状態にあると、走行風によってコンデンサを冷却することはできず、 冷媒の凝縮効率が低下し、これに伴って冷房効果も低下する。
【0010】 しかるに、従来の自動車用オートエアコンにあっては、前述した必要性から外 気温センサ70をコンデンサの前部に配置し、これによる外気温センサ70の前 記熱影響による制御の不都合を回避すべく、温度補正処理部76から、外気温セ ンサ70が検出した外気温度に0.2/minの上昇制限を加えた補正外気温度を出力 し、制御に用いられる外気温度が急激に上昇しないようにしている。よって、例 えば停車中にコンデンサから放熱量が低下してその熱影響やエンジンからの熱影 響により外気温センサ70の周囲温度が上昇しても、XMの演算に用いられる補 正外気温TAMは1分間に0.2℃上昇するに過ぎず、該補正外気温TAMが実際に 外気温センサ70が検出した温度に到達するまでには、0.2℃/minの上昇制限に 応じた時間を要する。
【0011】 このため、停車中にコンデンサでの冷媒凝縮効率の低下に伴って、冷房効率が 低下しても、外気モードや内外気モードから内気モードに移行するまでに時間を 要し、内気モードの形成が遅延してしまう。したがって、内気モードが形成され るまでの間は、外気モードや内外気モードの形成により高温の外気が吸引される 。しかも、このとき前述のように冷却効率が低下していることから、この吸引さ れた高温の外気を充分に冷却することができず車室内温度が上昇し、特に日射が ある場合には外気が35℃である場合には冷房不足による不快感が生ずるもので あった。
【0012】 本考案は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、停車時等にお いて冷凍サイクルに対する熱負荷が相対的に増大した際には、遅延なく内気モー ドを形成するようにした自動車用オートエアコンを提供することを目的とするも のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本考案にあっては、外気温度、車室内温度及び日射 量を各々検出する検出手段と、外気導入口と内気導入口とを開閉するとともに開 度に応じて内外気の導入量を変化させるインテークドアと、該インテークドアの 開度に応じて導入される内外気を冷却する冷却手段と、前記外気温度の単位時間 当たりの上昇を一定値以内に制限した補正外気温度出力する外気温度補正手段と 、少なくとも前記補正外気温度と車室内温度及び日射量を変数とし、該変数が大 きくなるに従って内気が増大する方向のドア開度を演算する演算手段と、該演算 手段が演算した前記ドア開度に従って前記インテークドアを駆動する駆動手段と を備えたオートエアコンにおいて、 前記冷却手段に対する熱負荷を判定する熱負荷判定手段と、該熱負荷判定手段 により前記冷却手段に対する熱負荷が所定以上であると判定されたとき、前記外 気温度と日射量とを変数として演算を実行し、該変数が大きくなるに従って前記 ドア開度を内気が増大する方向に補正する開度補正手段とが設けられている。
【0014】
【作用】
前記構成において、検出手段が外気温度を検出すると、外気温度補正手段は前 記外気温検出手段により検出される外気温度に例えば0.2℃/minの上昇制限を加 えて、単位時間当たりの変化を一定値以内に制限した補正外気温度を出力する。 すると、演算手段は前記補正外気温度と検出手段が検出した車室内温度及び日射 量を変数として用いて演算を実行し、この変数が小さくなるに従って外気が増大 する方向のドア開度を算出する。したがって、このドア開度に従って駆動手段が インテークドアを駆動することにより、インテークドアの開度に応じて内気モー ド、内外気モード、外気モードが形成され、この各モードに応じて導入された内 気又は外気は冷却手段により冷却される。
【0015】 一方、停車時において放熱量が低下する等により、冷却手段に対する熱負荷が 相対的に増加し、該熱負荷が所定以上となったことが熱負荷判定手段により判定 されると、開度補正手段は外気温度と日射量とを変数として演算を実行し、該変 数が大きくなるに従って前記ドア開度を内気が増大する方向に補正する。よって 、この補正されたドア開度に従ってインテークドアが駆動されることにより、外 気の導入量は急速に減少し、内気モードが遅滞無く形成される。
【0016】
【実施例】
以下本発明の一実施例について図面に従って説明する。すなわち図2に示した ように空調装置本体1は、各々ケーシング2,3,4によって隔成されたブロア ユニット5,クーリングユニット6,ヒータユニット7を順次連結して構成され ている。前記ブロアユニット5には、周壁に開設された外気導入口8と、相対向 する内気導入口9,10とを開閉する一対のインテークドア11,12及び、ブ ロアモータ13を駆動源とするファン14が設けられている。前記クーリングユ ニット6内には、冷却手段としての蒸気圧縮式冷凍サイクル内に設けられたエバ ボレータ20が配設されており、又ヒータユニット7内には両側部に導入タンク 15aと導出タンク15とを有し、エンジン冷却水を熱源とするヒータコア16 が配設されている。
【0017】 このヒータユニット7は所謂二層流式であって、ヒータコア16は前記ファン 14によって給送される空気の通流方向に沿って横置きに配設されているととも に、ヒータコア16の上流側通気面17を2分する上流エアガイド18と、下流 側通気面19を2分する下流エアガイド21とが設けられている。前記上流側エ アガイド18は、ケーシング4の一側壁22に沿って上流方向に延出し、上流側 通気面17との間に第1導入路23を画成し、又前記一側壁22との間に第2導 入路24を画成している。
【0018】 前記導出タンク15aとケーシング4の他側壁25間には、第1バイパス路2 6が形成されており、前記導入タンク15とケーシング4の後壁27間には、第 2バイパス路28が形成されている。前記導出タンク15aに形成されたボス部 29には、第1導入路23を開閉する第1エアミックスドア30が設けられてお り、第1バイパス路26の上流端部には、前記第1エアミックスドア30と共同 して、この第1バイパス通路26を開閉するベントバイパスドア31が設けられ 、さらに導入タンク15の端縁には、第2バイパス通路28を開閉する第2エア ミックスドア32が設けられている。
【0019】 前記下流エアガイド21の両側域には、第1エアミックスチャンバ33と第2 エアミックスチャンバ34とが設けられている。前記第1エアミックスチャンバ 33には、フロントウィンドウを指向するデフロスト吹出口35と、車室内に配 設されたインストルメントパネルの中央部に位置するセンタベンチレータ吹出口 36及び両側に位置するサイドベンチレータ吹出口37,37が連通されており 、該サイドベンチレータ吹出口37,37間には、配風制御ドア38が設けられ ている。
【0020】 前記第1エアミックスチャンバ33の下流端部には、前記各ベンチレータ吹出 口36,37,37を開閉するベンチレータドア39及び、デフロスト吹出口3 5を開閉するデフロストドア40が設けられている。一方第2エアミックスチャ ンバ34には、車室内の下部に設けられたフート吹出口41が連通され、フート 吹出口41には、フートドア42が設けられているとともに、前記第1,第2エ アミックスチャンバ33,34が連通する部位にはバイパスドア43が設けられ ている。
【0021】 他方、図1に示したように、外気温度TAMBを検出する外気温検出手段として の外気温センサ50、車室内温度TINCを検出する室温検出手段としての室温セ ンサ51、日射量QSUNを検出する日射センサ52、及び前記ブロアユニット5 からの吸い込み空気温度Tinを検出する吸い込み温度センサ53の各検出信号 は、A/D変換器や入力インタフェース等からなる入力信号処理回路54を介し てマイクロコンピュータで構成さるコントローラ55に入力される。該コントロ ーラ55には、外気温度補正手段としての温度補正処理部56と、インテークド ア開度演算処理回路57が設けられている。前記温度補正処理部56は、外気温 センサ50が検出した外気温度TAMBに0.2/minの上昇制限を加えて補正外気温 度TAMを生成し、前記インテークドア開度演算処理回路57に入力する。
【0022】 該インテークドア開度演算処理回路57には、熱負荷判定手段としての冷凍サ イクル負荷増大判定部58と、演算手段としての通常時インテークドア開度演算 処理部59、及び補正手段としての負荷増大時インテークドア開度演算処理部6 0が設けられている。前記温度補正処理部56から出力された補正外気温度TAM と、前記室温センサ51、日射センサ52、及び吸い込み温度センサ53からの 各検出信号TAMB、TINC、Tin、及び乗員の操作により所望のセット温度TPT C を出力する室温設定器61からの出力信号とは、前記インテークドア開度演算 処理回路57に入力される。
【0023】 該インテークドア開度演算処理回路57内の冷凍サイクル負荷増大判定部58 は、外気温度TAMBと所定温度L(例えば48℃)とを比較して、TAMB≦Lであ れば冷凍サイクルに対する負荷は通常であると判定し、TAMB>Lであれば停車 時の冷凍サイクルに対する負荷が相対的に増大しているものと判定する。通常時 インテークドア開度演算処理部59は、前記補正外気温度TAMと、セット温度T PTC 、日射量QSUN、車室内温度TINCを変数とする後述する式を用いて通常時イ ンテークドア開度XMを演算する。負荷増大時インテークドア開度演算処理部6 0は、前記冷凍サイクル負荷増大判定部58が停車時の冷凍サイクルに対する負 荷が増大しているものと判定したとき、これに応答して前記外気温TAMBと日射 量及び補正外気温度TAMとを変数として演算を実行し、前記通常時インテークド ア開度XMを補正した補正開度XM′を演算して出力する。
【0024】 このようにして、インテークドア演算処理回路57により演算された通常時イ ンテークドア開度XMまたは補正開度XM′は、出力信号処理回路62に入力され てA/D変換され、このA/D変換されたされた信号に応答して駆動手段として のインテークドアアクチュエータ63のモータ64が作動する。該モータ64の 作動により図2に示したインテークドア11,12が駆動され、該インテークド ア11,12の回動位置は、位置検出部65により検出されて前記入力信号処理 回路54を介してコントローラ55にフィードバックされる。これにより、モー タ64がフィードバック制御されて、インテークドア11,12は前記インテー クドア開度XMまたは補正開度XM′に対応する開度に設定される。
【0025】 なお、冷凍サイクルに対する熱負荷の変化を外気温度により精度よく検出する ためには、該外気温度を冷凍サイクルのコンデンサの前部で検知することが好ま しく、よって、前記外気温センサ50は、前記エバポレータ20を有する冷凍サ イクルのコンデンサの前部に配置されている。
【0026】 次に、以上の構成にかかる本実施例の動作を図3に示したフローチャートに従 って説明する。すなわち、コントローラ55は、図示しないエアコンスイッチを オン操作することにより、このフローチャートにしたがった制御を開始し、まず 各センサ50,51,52,53の検出値データ及び室温設定器61からの設定 温データを読み込む(S1)。すると、温度補正処理部56は、外気温センサ5 0が検出した外気温度TAMBに0.2/minの上昇制限を加えて補正外気温度TAMを 生成し、インテークドア開度演算処理回路57に入力する。これにより、通常時 インテークドア開度演算処理部59は、セット温度TPTC、補正外気温度TAM、 日射量QSUN、車室内温度TINCを変数とする下記式を用いて通常時インテークド ア開度XMを演算する(S3)。
【0027】 XM=A×TPTC+B×TAM+C×QSUN+D×TINC+E 但し、A〜E:定数(B,C,Dは負の値) 引き続き、冷凍サイクル負荷増大判定部58は、外気温センサ50が検出した 外気温度TAMBをそのまま用いて、該外気温TAMBを所定の温度Lと比較すること により、冷凍サイクル負荷増大判定を行う(S4)。すなわち、前述した理由か ら外気温センサ50は、コンデンサの前部に配置されている。したがって、車両 の停車時や低速走行時にコンデンサの放熱量が低下して、当該冷凍サイクルに対 する熱負荷が相対的に増加すれば、コンデンサ及びエンジンからの放熱等による 熱影響を受けて、外気温センサ50の検出値が上昇する。よって、この外気温セ ンサ50の値である外気温度TAMBが所定値Lより大きいか否かを判別すること により、車両の停車や低速走行に伴って、冷凍サイクルに対する負荷が相対的に 増加したか否かかを判別することができる。
【0028】 そして、この判別がNOであって、車両が走行中であって冷凍サイクルに対す る熱負荷が相対的に増大していない状態にあれば、開度補正値α=0とする(S 5)。つまり、このS5の処理により負荷増大時インテークドア開度演算処理部 60は、開度補正値0を出力し、よって次にXMの補正処理(S8)において、 通常時インテークドア開度XMに開度補正値αを加算して開度補正値XM′を演算 しても、XM=XM′となって、通常インテークドア開度XMは補正されることな くそのまま出力される。したがって、引き続きこのXM′(=XM)を用いてイン テークドア11,12を駆動して、外気導入口位置変更処理(S9)を行うと、 インテークドア11,12は、通常インテークドア開度XMに設定される。
【0029】 すなわち、通常インテークドア開度XMにしたがってインテークドアアクチュ エータ63がインテークドア11,12を駆動することにより、内気モード、内 外気モード、外気モードのいずれかが設定され、各モードに応じて内気又は外気 がブロアファン14の回転に伴って空調装置本体1内に吸引される。この吸引さ れた内気又は外気は、エバポレータ20により冷却された後、第1、第2エアミ ックスドア30,32の開度に応じて、第1、第2バイパス通路26,28を通 過し、冷房時に開状態に維持されているセンタ及びサイドベンチレータ吹出口3 6,37から車室内に給送される。
【0030】 このとき、前述したように式XM=A×TPTC+B×TAM+C×QSUN+D×TI NC +Eにおいて、定数B,C,Dは負の値であることから、補正外気温度TAM、 日射量QSUN、車室内温度TINCが高い場合にはXMの値が小さくなり、これによ り図4に示したように内気モードが形成される。また、冷房時間の経過に伴って 車室内温度TINCが低下すると、補正外気温度TAMや日射量QSUNに変化がなくと も、XMの値は増加することから、内外気モードからさらには外気モードに移行 する。したがって、車室内温度TINCが低下した場合には可及的に外気モードを 設定することにより、換気を行いながら所望の冷房効果を得ることができる。
【0031】 そして、このようにインテークドア11,12の開度を制御しながら空調を行 っている状態で車両が停車あるいは低速走行を行うと、走行風によるコンデンサ の冷却が不充分となって、冷媒の凝縮効率が低下し冷凍サイクルに対する熱負荷 は相対的に増大する。また、放熱量が低下してコンデンサが温度上昇することに よる熱影響やエンジンからの熱影響により外気温センサ50の周囲温度が上昇す る。このとき、XMの演算に用いられる補正外気温TAMは1分間に0.2℃上昇 するに過ぎず、該補正外気温TAMが実際に外気温センサ50が検出した温度に到 達するまでには、0.2℃/minの上昇制限に応じた時間を要する。
【0032】 しかし、冷凍サイクル増大判定部58は外気温センサ50により検出された外 気温度TAMBを用いて前記判別を行うことから、該外気温度TAMBがL以上となっ た時点で、S4からS6に進んで開度補正値αが下記式を用いて演算される。
【0033】 α=−J×(TAMB−TAM) 但し、J:定数 すなわち、現在の外気温度TAMBと補正外気温度TAMとの差に応じた開度補正 値αが演算され、引き続き、αの日射補正が下記式を用いて実行される(S7) 。
【0034】 α=α×1/K×QSUN したがって、このS6,S7の処理が順次実行されることにより、 α=−J×(TAMB-AM)×QSUN/K が演算されることとなる。
【0035】 そして、次のS8では前述と同様に開度補正値XM′がXM′=XM+αとして 演算されるが、前述のようにα=−J×(TAMB-AM)×QSUN/Kであるから 、XM′=XM−J×(TAMB-AM)×QSUN/K となる。したがって、通常時インテークドア開度XMはこれより小さい値である 補正開度XM′に補正され、この補正開度XM′を用いてインテークドア11,1 2を駆動することにより、該インテークドア11,12は外気温度TAMと日射量 QSUNに応じて内気モード側に駆動される。よって、コンデンサから放熱量が低 下してその熱影響やエンジンからの熱影響により外気温センサ50の周囲温度が 上昇すれば、XM′の値が小さくなることにより、インテークドア11,12が 遅滞なく内気モードに切り替わる。これにより、内気がエバポレータ20に循環 供給されて冷却効果が高められ、停車中は低速走行時において乗員に冷房不足を 感じさせることなく、冷房を行うことが可能となる。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように本考案は、車両の停車時や低速走行時等において冷却手段 に対する熱負荷が相対的に増加した場合には、外気温度及び日射量の上昇に応じ てドア開度を内気が増大する方向に補正し、この補正したドア開度にしたがって インテークドアの開度を設定するようにした。よって、停車時等において冷却手 段の熱負荷が相対的に増加した際には、内気モードが遅滞なく形成され、これに より冷却効果が高めて、乗員に冷房不足を感じさせることなく、冷房を行うこと が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例にかかる自動車用オートエア
コンを示すブロック図である。
【図2】同実施例の空調装置本体の構造を示す断面模式
図である。
【図3】同実施例の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】インテークドアの開度とモードとの関係を示す
図である。
【図5】従来の自動車用オートエアコンを示すブロック
図である。
【符号の説明】
5 ブロアユニット 8 外気導入口 9 内気導入口 10 内気導入口 11 インテークドア 12 インテークドア 13 エバポレータ(冷却手段) 50 外気温センサ(検出手段) 51 室温センサ(検出手段) 52 日射量センサ(検出手段) 56 温度補正処理部(外気温度補正手段) 58 冷凍サイクル負荷増大判定部(熱負荷判定手
段) 59 通常時インテークドア開度演算処理部(演算手
段) 60 負荷増大時インテークドア開度演算処理部(開
度補正手段)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気温度、車室内温度及び日射量を各々
    検出する検出手段と、 外気導入口と内気導入口とを開閉するとともに開度に応
    じて内外気の導入量を変化させるインテークドアと、 該インテークドアの開度に応じて導入される内外気を冷
    却する冷却手段と、 前記検出手段により検出された外気温度の単位時間当た
    りの上昇を一定値以内に制限した補正外気温度出力する
    外気温度補正手段と、 少なくとも前記補正外気温度と前記検出手段により検出
    された車室内温度及び日射量を変数とし、該変数が小さ
    くなるに従って外気が増大する方向のドア開度を演算す
    る演算手段と、 該演算手段が演算した前記ドア開度に従って前記インテ
    ークドアを駆動する駆動手段とを備えたオートエアコン
    において、 前記冷却手段に対する熱負荷の相対的増加を判定する熱
    負荷判定手段と、 該熱負荷判定手段により前記冷却手段に対する熱負荷の
    相対的増加が所定以上であると判定されたとき、前記外
    気温度と日射量とを変数として演算を実行し、該変数が
    大きくなるに従って前記ドア開度を内気が増大する方向
    に補正する開度補正手段と、 が設けられたことを特徴とする自動車用オートエアコ
    ン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115027202A (zh) * 2022-06-10 2022-09-09 智己汽车科技有限公司 双层流热泵空调箱

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