JPH0661363U - 枠無し鋳型用鋳造ライン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 注湯済砂鋳型に対し重り除去後のジャケット
除去が支障なく実施できる枠無し鋳型用鋳造ラインを提
供することを目的とするものである。 【構成】 ジャケット及び重り載せステ−ション２、注
湯冷却ステ−ション３、重り及びジャケット除去ステ−
ション５の順序で構成されたラインＲにおいて前記重り
及びジャケット除去ステ−ション５の手前位置に、ジャ
ケット６に係合して昇降する縁切り機４を配設した枠無
し鋳型用鋳造ライン。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、移送されてくる枠無し鋳型へのジャケット及び重り載せステ−ショ ン、鋳型への注湯冷却ステ−ション、鋳型からの重り及びジャケット除去ステ− ションの順序で構成される枠無し鋳型用鋳造ラインに関する。

【０００２】

【従来技術と問題点】

従来上記のような枠無し鋳型用鋳造ラインにおいては、ジャケット及び重りを 載置した砂鋳型に対し注湯、冷却を行なって重りを除去した後ジャケットを除去 するようにするのが一般的であるが砂鋳型は溶湯熱により膨張して被せられてい るジャケットとの密着が増大し、重りを除去した後ジャケットを抜き上げ除去す る際に砂鋳型が共に持ち上げられ、途中で砂鋳型のみが落下し、鋳型がこわれて 鋳砂が飛散したり、鋳造品を含めた鋳型の位置決め搬送が困難になる等の問題が あった。本考案は上記の問題に鑑みて成されたもので、注湯済鋳型に対し重り除 去後のジャケット除去が支障なく行ない得る鋳造ラインを提供することを目的と するものである。

【０００３】

【問題解決のための手段】

上記の目的を達成するために本考案における枠無し鋳型用鋳造ラインは、移送 されてくる枠無し鋳型へのジャケット及び重り載せステ−ション、鋳型への注湯 冷却ステ−ション、鋳造からの重り及びジャケット除去ステ−ションの順序で構 成された枠無し鋳型用鋳造ラインにおいて、前記鋳型からの重り及びジャケット 除去ステ−ションの手前位置に前記ジャケットに係合して昇降する縁切り機を配 設したことを特徴とするものである。

【０００４】 本考案は上記のような解決手段を採用することにより、注湯済鋳型は重りを除 去する前にジャケットを若干抜き上げて砂鋳型から縁切りした状態にして元に戻 されるため、重りを除去した後であっても砂鋳型とジャケットとの分離除去が支 障なくなされるようになる。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図１は枠無し鋳型用鋳造ライ ンの平面図であって矩形状を成したラインＲには図示されない定盤がシリンダＳ １，Ｓ２、クッションシリンダＳ３，Ｓ４、並びに移替台車Ｗ１，Ｗ２、等によ り循環移動されるように配置されている。 該矩形状のラインＲに対しては鋳型造型機を配設した鋳型造型ステ−ション１、 ジャケット、及び重り載せ機を配設したジャケット及び重り載せステ−ション２ 、溶湯を図示されない取鍋により鋳型に注入すると共に溶湯の冷却凝固を待つ注 湯冷却ステ−ション３、ジャケットの吊り上げを成す縁切り機４、重り及びジャ ケット除去機を配設した重り及びジャケット除去ステ−ション５がこの順序で配 置構成されている。

【０００６】 すなわち、ジャケットの吊り上げを成す縁切り機４は前記重り及びジャケット除 去ステ−ション５の手前位置に設けられている。 今該縁切り機４について図２により詳しく説明する。ラインＲ（図２では図示さ れていない）をまたいで門形フレ−ム４１が設けられており、該門形フレ−ム４ １の天井部には下向にシリンダ４２が設けられている。 該シリンダ４２のピストンロッド先端には取付板４３を介してア−ム４４，４４ が前後左右計４本吊設されており、該ア−ム４４，４４の下端にはジャケット６ のフランジ６Ａに係合可能にされた係合爪４５，４５が固着されている。尚図中 、７は砂鋳型、８は定盤、９は重り、１０はガイドロッド、１１は案内筒である 。 さらに図１において１２はジャケット６及び重り９を移動させる移替コンベヤ、 １３は鋳型払い出し装置、１４はベルトコンベヤである。

【０００７】 このように構成されたものは、鋳型造型ステ−ション１において造型された鋳 型がラインＲ上の図示されない定盤上に載置されシリンダＳ１，Ｓ２、クッショ ンシリンダＳ３，Ｓ４並びに移替台車Ｗ１，Ｗ２の作動により該定盤と共に順次 矢印方向に移動されてゆき、ジャケット及び重り載せステ−ション２においてジ ャケット６が被せられた後、重り９が載置され、注湯冷却ステ−ション３に移動 され、溶湯の注湯が行なわれ冷却凝固されて次の縁切り機４の位置に移動されて 図２の状態となる。 ここでシリンダ４２が作動して取付板４３及びア−ム４４，４４を介して係合爪 ４５，４５を上昇させてジャケット６のフランジ部６Ａに係合させてさらに若干 上昇させる。この際鋳型７上には重り９が載置されているため鋳型７とジャケッ ト６との密着が強制的にはずされてジャケット６のみが係合爪４５，４５に係合 されて上昇される。

【０００８】 このようにしてジャケット６と鋳型７との密着がはずされるとシリンダ４２が作 動してジャケット６を下降させて図２の状態に復帰される。 次に鋳型７等が重り及びジャケット除去ステ−ション５に移送されて重り９、ジ ャケット６の順序で除去され、重９とジャケット６はジャケット及び重り載せス テ−ション２へ移替コンベヤ１２により移送されて前記の作動をくりかえし行な う。 一方重り９及びジャケット６を除去された鋳型７は、鋳型払い出し装置１３の位 置で図示されない定盤から分離移動され、ベルトコンベヤ１４に移送されて鋳造 品と鋳砂に分離される。 また注湯済鋳型７と分離された図示されない定盤はラインＲを順次移動されて鋳 型造型ステ−ション１に対応する位置に移動して前記の作動をくりかえすもので ある。

【０００９】

【考案の効果】

本考案は上記の説明から明らかなように重り及びジャケット除去ステ−ション の手前位置に縁切り機を配置したから砂鋳型の上部に重りを載せた状態でジャケ ットのみを持ち上げて砂鋳型との縁切りができるためジャケットの除去に際して 砂鋳型を共に持ち上げて落下させる等の不都合がなくなり、その後の鋳型及び鋳 造品の処理を確実に行なうことができ利とするところは著大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す枠無し鋳型用鋳造ライン
の平面図である。

【図２】縁切り装置の正面図である。

【符号の説明】

１ 鋳型造型ステ−ション ２ ジャケット及び重り載せステ−ション ３ 注湯冷却ステ−ション ４ 縁切り機 ５ 重り及びジャケット除去ステ−ション

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 移送されてくる枠無し鋳型へのジャケッ
   ト及び重り載せステ−ション２、鋳型への注湯冷却ステ
   −ション３、鋳型からの重り及びジャケット除去ステ−
   ション５の順序で構成された枠無し鋳型用鋳造ラインに
   おいて、前記鋳型からの重り及びジャケット除去ステ−
   ション５の手前位置に、前記ジャケット６に係合して昇
   降する縁切り機４を配設したことを特徴とする枠無し鋳
   型用鋳造ライン。