JPH0661201U - 内視鏡カバー方式の内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡カバー方式の内視鏡装置

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JPH0661201U
JPH0661201U JP361893U JP361893U JPH0661201U JP H0661201 U JPH0661201 U JP H0661201U JP 361893 U JP361893 U JP 361893U JP 361893 U JP361893 U JP 361893U JP H0661201 U JPH0661201 U JP H0661201U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内視鏡カバー方式の内視鏡装置において体腔
内等へ挿入する際の挿入部の挿入性を向上させる。 【構成】 内視鏡カバー方式の内視鏡装置は、カバー用
の内視鏡と、この内視鏡を覆うために装着する内視鏡カ
バーとを備えて構成されている。カバー用内視鏡の挿入
部は、可撓管部18において外皮44が硬度の異なる複
数の熱可塑性エラストマの混合比率が軸方向で変化する
ように形成されている。すなわち、外皮44の先端側4
4aは硬度の低い熱可塑性エラストマ45aの比率を増
やし、外皮44の手元側44bは硬度の高い熱可塑性エ
ラストマ45bの比率を増やすことにより、外皮先端側
44aは軟らかい軟性部46を形成し、外皮手元側44
bは先端側に比べて硬くなっている硬性部47を形成
し、軸方向の可撓性が変化している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、内視鏡の汚染を防止するための内視鏡カバーを使用する内視鏡カバ ー方式の内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡は医療分野等において広く用いられるようになった。医療分野に 使用される内視鏡は、生体内に挿入させた場合、挿入部の先端部に設けられた観 察窓が体液等の付着により、十分に観察できなくなることがある。このため、内 視鏡には、手元側での操作により、観察窓に洗浄液,洗浄ガス等の流体を吹き付 けて観察窓に付着した体液等を除去できるように送気管路とか送水管路が設けら れている。また、不用な体液等を吸引して排出する吸引管路が設けられているも のもある。また、生検鉗子による組織の採取とか、処置具による治療処置等を行 うことができるように鉗子チャンネル(処置具チャンネル)が設けられているも のもある。
【0003】 内視鏡検査には、検査前に十分な洗浄消毒をした清潔な内視鏡を使用する必要 がある。
【0004】 このため、前記送気管路等の管路とか、鉗子チャンネルが設けられた内視鏡で は、患者等に使用した場合には、感染症等を確実に防ぐために洗浄とか滅菌処理 が施される。しかしながら、完全に洗浄とか滅菌処理を施こすためには時間がか かるので、内視鏡の使用効率が低下するという問題がある。
【0005】 そこで、内視鏡自体を内視鏡カバーで覆った状態で使用することにより、使用 後に内視鏡カバーのみを使い捨てとして交換し、使用後においても内視鏡自体は 不潔にならないようにして洗浄とか滅菌処理を施こすことを必要としない内視鏡 カバー方式の内視鏡装置が提案されている。
【0006】 内視鏡カバー方式の内視鏡装置としては、例えば特公平2−54734号公報 とか、米国特許No.3,162,190公報において、内視鏡挿入部をカバー内に挿入し、 このカバーで内視鏡挿入部を覆って外部環境から絶縁するようにしたものが開示 されている。
【0007】 このような内視鏡カバー方式の内視鏡は、その挿入部を事前に洗浄とか、滅菌 消毒処理をしておく。そして、内視鏡カバーで内視鏡の挿入部等を覆ったまま、 患者の体腔内に内視鏡を挿入して検査,処置を行い、使用後は内視鏡カバーは取 り外して廃棄してしまう。このように、内視鏡カバーを患者ごとに使い捨てする ことにより、内視鏡は洗浄、消毒の必要がなくなり、常に清潔に保つことができ 非常に簡便である。そして、内視鏡は再洗浄及び再消毒すること無しに、連続的 に使用できる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような内視鏡カバー方式の内視鏡装置では、従来は可撓 性などの挿入部の特性に及ぼす構成,材質等については何ら提案がされていなか った。
【0009】 このため、内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部を検査対象物の内部の奥深 くまで挿入する場合、前記挿入部を体腔内へ押し込むとき、挿入部が手元側で曲 がってしまったりなどして、容易に挿入できないことがあった。また、腸内へ挿 入する場合などは挿入部先端部が腸に沿って曲がらず非常に挿入操作が困難であ ったり、また、患者に苦痛を与えてしまうなどの問題点があった。
【0010】 本考案は、これらの事情に鑑みてなされたもので、体腔内等へ挿入する際の挿 入部の挿入性を向上させることが可能な内視鏡カバー方式の内視鏡装置を提供す ることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】
本考案による内視鏡装置は、内視鏡と、少なくとも前記内視鏡の挿入部を覆う 内視鏡カバーとを有する内視鏡カバー方式の内視鏡装置において、前記内視鏡、 前記内視鏡カバーの少なくとも一方の挿入部の軸方向の可撓性を変化させたもの である。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照して本考案の実施例を説明する。 図1ないし図6は本考案の第1実施例に係り、図1は内視鏡カバー方式の内視 鏡装置の全体構成を示す説明図、図2は内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部 の構成を示す断面図、図3は内視鏡カバー内部に挿入するカバー用内視鏡の可撓 管部を一部切り欠いて示した構成説明図、図4は図3の内視鏡可撓管部の外皮部 分の構成を示す断面図、図5は内視鏡カバーの挿入部カバー外皮とカバー先端部 もしくは内視鏡操作部固定用口体部との接続部分の構成を示す断面図、図6は図 5に示した挿入部カバー外皮とカバー先端部もしくは内視鏡操作部固定用口体部 との接続部分の変形例を示す断面図である。
【0013】 図1に示すように内視鏡カバー方式の内視鏡装置1は、内視鏡カバー方式の内 視鏡(以下、カバー方式内視鏡と略す)2を有する装置である。
【0014】 前記カバー方式内視鏡2は、内視鏡カバー(以下、カバーと略記する)3と、 このカバー3に装着される内視鏡カバー用内視鏡(以下、カバー用内視鏡と略記 する)4との組み合わせからなっている。内視鏡検査を行う際には、清潔なカバ ー3によってカバー用内視鏡4の挿入部等は覆われ、検査後にはカバー3は破棄 され、一方、カバー用内視鏡4は、新しい清潔なカバー3によって覆われ、繰り 返し使用されることが特徴となる。これにより、検査後における内視鏡の洗浄, 消毒を不要とするものである。
【0015】 前記内視鏡装置1は、前記カバー方式内視鏡2と、このカバー方式内視鏡2が 接続される各種周辺機器等を内設したカート5と、前記カバー方式内視鏡2を保 持するカバー保持具6とを有している。
【0016】 前記カート5には、例えば光源装置7,ビデオプロセッサ8、流体制御装置9 、カバー3にカバー用内視鏡4を装着する際に使用する内視鏡カバー拡張器(以 下、拡張器と略記する)10等が収納されている。また、前記カート5の上面部 には、ビデオプロセッサ8からの映像信号を受けて内視鏡画像を表示するモニタ 11が載置されている。
【0017】 カバー用内視鏡4は、細長の内視鏡挿入部14の手元側基端部に太径の把持部 を兼ねた操作部12が連設され、操作部12の側部からユニバーサルコード13 が延出しており、このユニバーサルコード13の端部にコネクタ19が設けられ ている。
【0018】 光源装置7は、前記コネクタ19を介してカバー用内視鏡4と着脱自在に接続 され、内視鏡に照明光を供給するようになっている。また、ビデオプロセッサ8 は、前記コネクタ19の側部から延出する信号ケーブル21を介してカバー用内 視鏡4と着脱自在に接続され、カバー用内視鏡4に内蔵された撮像手段の駆動、 及び撮像手段から出力される信号に対する信号処理を行い、標準的な映像信号に 変換してモニタ11へ出力するようになっている。
【0019】 前記拡張器10は、拡張チューブ34が接続され、この拡張チューブ34を介 してカバー3内に空気を送り込んで拡張するためのものであり、この拡張により カバー3は、カバー用内視鏡4の装着あるいは抜去が容易できるようになってい る。このカバー用内視鏡4にカバー3を装着あるいは取り外す際にはカバー保持 具6を用い、例えばカバー保持具6によってカバー3の基端側を保持してカバー 用内視鏡4を挿入あるいは抜去するようになっている。
【0020】 カバー3は、軟性の挿入部カバー部22と、薄肉で軟らかい例えば塩化ビニル などの高分子材料で構成された操作部カバー部23及びユニバーサルコードカバ ー部24とを備えて構成されており、カバー用内視鏡4の内視鏡挿入部14,操 作部12,ユニバーサルコード13をそれぞれ覆うようになっている。
【0021】 流体制御装置9は、送気制御弁35,送水制御弁36,吸引制御弁37が設け られ、送気,送水,吸引をこれらの電磁弁で制御するようになっている。送気制 御弁35,送水制御弁36,吸引制御弁37は、それぞれに挿入部カバー部22 から延出している送気管路26,送水管路27,吸引管路28が接続されている 。
【0022】 また、吸引制御弁37には吸引チューブ38が接続され、その端部には図示し ない吸引器が接続され、内視鏡先端部より不用な体液等の吸引を行うようになっ ている。送水制御弁36には送水チューブ39が接続されており、その先端部に は送水タンク33が接続されている。さらに、流体制御装置9からは2本の送気 チューブ40が延出しており、送気制御弁35と送水タンク33とに接続されて いる。
【0023】 図2にカバー用内視鏡4に挿入部カバー部22が被覆されている内視鏡カバー 方式の内視鏡装置の挿入部41の断面図を示す。
【0024】 内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41は、主に挿入部カバー部22とカ バー用内視鏡挿入部14とを含んで構成されている。
【0025】 挿入部カバー部22は、PTFEチューブ(ポリテトラフルオロエチレンチュ ーブ)等からなる送気管路26、送水管路27、吸引管路28、及び内視鏡挿入 部14を挿通する内視鏡挿入チャンネル25とが設けられ、これらの先端側が硬 性の樹脂等からなるカバー先端部29によって接続されている。なお、送気管路 26及び送水管路27は先端側で合流して一本の管路となっている。
【0026】 また、挿入部カバー部22の基端部は、挿入部カバー部22とカバー用内視鏡 4とを接続固定するための硬性の樹脂等で形成された内視鏡操作部固定用口体部 30が設けられている。そして、前記カバー先端部29と内視鏡操作部固定用口 体部30とは、カバー用内視鏡4の挿入部14を外部環境から隔離する薄肉で軟 性の高分子材料からなる挿入部カバー外皮31によって気密的に接続されている 。前記吸引管路28は、鉗子等を挿通する鉗子チャンネルを兼ねており、口体部 30において鉗子挿入口が設けられている。
【0027】 前記内視鏡挿入チャンネル25は、カバー先端部29と、挿入部カバー外皮3 1と、内視鏡操作部固定用口体部30で囲まれた内部空間のうち、送気管路26 ,送水管路27、及び吸引管路28を除いた部分で構成され、カバー用内視鏡4 が挿入される部分を示している。この内視鏡挿入チャンネル25は、その基端側 の内視鏡操作部固定用口体部30においてのみ外部に開口し、その他は外部に露 出しないようになっている。従って、内視鏡挿入部14が挿入された場合、この 挿入部14はその基端側以外は内視鏡挿入チャンネル25を形成するチャンネル 形成部材(挿入部カバー外皮31等)によって覆われ、外部に露出しない状態に なる。また、内視鏡挿入部14の基端側の操作部12等も操作部カバー部23及 びユニバーサルコードカバー部24で覆われることになる。
【0028】 このため、内視鏡検査に使用した場合、カバー用内視鏡4の挿入部14等は汚 染されない状態が維持される。一方、カバー3は汚染されるので、使用後に廃棄 される使い捨て用のカバーとなる。
【0029】 一方、カバー用内視鏡挿入部14は、先端側より、観察光学系15及び図示し ない照明光学系を有する硬質の先端部16と、湾曲可能な湾曲部17と、可撓性 を有する可撓管部18とから構成されている。この可撓管部18の可撓性によっ て、内視鏡装置の挿入部41は自在に体腔内等に挿入可能であると共に、湾曲部 17を湾曲させることによって目的の観察方向に先端部を向けることができるよ うになっている。
【0030】 また、図示しないが、内視鏡挿入部14内にはライトガイドが挿通され、後端 部が光源装置7に接続されており、光源装置7内のランプからの照明光を伝達し て先端部の照明光学系より照射するようになっている。また、カバー用内視鏡挿 入部14には、観察光学系15の結像位置に撮像素子20が設けられ、信号ケー ブルを介してビデオプロセッサ8に接続されている。照明光によって照明された 患部等の被写体は観察光学系15を経て撮像素子20上に光学像を結ぶようにな っている。このため、カバー先端部29には、カバー用内視鏡挿入部14の観察 光学系15及び図示しない照明光学系に対向して、光が透過するように観察窓及 び照明窓が設けられている。
【0031】 撮像素子20によって光電変換された光学像の撮像信号はビデオプロセッサ8 に入力され、ビデオプロセッサ8において信号処理されて標準的な映像信号に変 換された後、この映像信号はモニタ11に入力され、表示画面に被写体像が表示 されるようになっている。
【0032】 カバー用内視鏡挿入部14の可撓管部18は、図3に示すように、フレックス 42の外周に複数の素線を編組したブレード43が設けられ、さらに可撓性を有 する、例えば熱可塑性エラストマなどから構成される外皮44で覆われている。 ここで、外皮44は、硬度が異なる複数の熱可塑性エラストマの混合比率を軸方 向で変化させて形成されている。
【0033】 図4に外皮44の断面図を示す。図4は硬度の異なる複数の熱可塑性エラスト マの混合の割合を表したものである。図中白丸印は硬度の低い熱可塑性エラスト マ45aを示し、黒三角印は硬度の高い熱可塑性エラストマ45bを示している 。
【0034】 図4のように、外皮44の先端側44aは硬度の低い熱可塑性エラストマ45 aの比率を増やし、外皮44の手元側44bは硬度の高い熱可塑性エラストマ4 5bの比率を増やすことにより、外皮先端側44aは軟らかい軟性部46を形成 し、外皮手元側44bは先端側に比べて硬くなっている硬性部47を形成してい る。
【0035】 さらに、挿入部カバー部22とカバー用内視鏡挿入部14とを組合わせて所望 の可撓性が得られるように、この外皮44等の硬度を調整してカバー用内視鏡挿 入部14としての可撓性を調整することもできる。
【0036】 また、図4ではカバー用内視鏡挿入部14の外皮44の可撓性変化は軸方向で 二段階としたが、二段階以上変化させても良く、無段階に変化させても良い。
【0037】 図5に挿入部カバー部22の挿入部カバー外皮31とカバー先端部29もしく は内視鏡操作部固定用口体部30との接続部分の拡大断面を示す。
【0038】 カバー先端部29及び内視鏡操作部固定用口体部30の挿入部カバー外皮31 との接続側端部側面には、周回状に凹部51が設けられている。挿入部カバー外 皮31は、その端部を凹部51に落とし込み、凹部51において接着剤52によ って固定されている。
【0039】 挿入部カバー部22の挿入部カバー外皮31は、両端部がカバー先端部29及 び内視鏡操作部固定用口体部30にそれぞれ固定されているが、従来はカバー先 端部及び内視鏡操作部固定用口体部には挿入部カバー外皮の端部が引っ掛かる凹 凸部等が設けられていなかったため、カバー先端部及び内視鏡操作部固定用口体 部と挿入部カバー外皮とが強く固定できず、検査対象物に内視鏡カバー方式の内 視鏡装置の挿入部を挿入し、挿入部を湾曲させた場合などに内視鏡カバーが外れ てしまう恐れがあった。
【0040】 一方、図5に示すような構成にすることにより、挿入部カバー外皮31とカバ ー先端部29もしくは内視鏡操作部固定用口体部30との結合性を高めることが でき、検査対象物への挿入中にカバー先端部29もしくはカバー先端部29及び 挿入部カバー外皮31が脱落し、患部を汚染したり、傷つけたりすることを防止 でき、安全な検査が可能となる。
【0041】 また、図6に挿入部カバー外皮31とカバー先端部29もしくは内視鏡操作部 固定用口体部30との接続部分の変形例を示す。
【0042】 この変形例のように、挿入部カバー外皮31の端部を凹部51に落とし込み、 凹部51において接着剤52によって固定し、さらに凹部51に落ち込んでいる 挿入部カバー外皮31の上からナイロン等の糸53を巻回してもよい。さらに、 この糸53の上から接着剤52で固定してもよい。
【0043】 このように、ナイロン等の糸53を巻回したり、さらにその上から接着剤52 で固定することによって、よりいっそう強固な固定が得られるばかりか、挿入部 カバー外皮31の端部表面が剥がれなくなるという効果を有する。また、この接 続部の外径も太くならず、内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部を細径化でき るため、患者の体腔内等への挿入性も向上できる。
【0044】 本実施例の内視鏡カバー方式の内視鏡装置1では、カバー用内視鏡4に清潔な カバー3を装着し、カバー用内視鏡4が外部環境から隔離された状態のカバー方 式内視鏡2として、体腔内等の検査対象部位に挿入する。内視鏡使用時には、カ バー用内視鏡4はカバー3によって覆われているため、清潔な状態が保たれる。 また、送気管路26,送水管路27、及び鉗子チャンネルを兼ねた吸引管路28 は、カバー3側に取り付けられており、使用後はカバー3と共に破棄されるため 、汚染された管路が再使用されることはない。
【0045】 このようにカバー方式内視鏡2を構成することにより、内視鏡本体であるカバ ー用内視鏡4は、検査の度に洗浄とか滅菌処理を施す必要がなく、常に清潔に保 つことができ、内視鏡検査を簡便に行うことができる。カバー用内視鏡4は、再 洗浄及び再消毒すること無しに連続的に使用でき、例えば一日の検査が全て終了 したときに洗浄,滅菌処理消毒を行えば良い。よって、内視鏡の使用効率を向上 させることができる。
【0046】 また、カバー用内視鏡挿入部14は、可撓性が軸方向で変化するように構成さ れているため、内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41の可撓性も軸方向に 変化し、ここでは手元側が比較的硬度が高く、先端側が比較的硬度が低くなって いるため、挿入部が手元側で曲がってしまったり、先端部が体腔壁に引っ掛かっ たりすることなく挿入性を向上させることができる。
【0047】 このように挿入部の可撓性を軸方向で変化させる場合に、安定した品質を得る ためには、前述のように硬度が異なる複数の熱可塑性エラストマの混合比率を軸 方向で変化させることが実用的であるが、このような構造を挿入部カバー部22 にもたせると、使い捨てとする挿入部カバー部22が複雑な構造となり高価にな ってしまう。本実施例では、挿入部の可撓性が異なる構造を繰り返し使用するカ バー用内視鏡4に設けたので、内視鏡カバー方式の内視鏡としては安価に構成で き、ユーザーの負担を少なくすることができる。また、カバー側の構造が簡単に なるため、カバーの耐久性を高めることができ、カバー装着時や使用中の破損に よる感染を防止することができる。
【0048】 ところで、前述したカバー用内視鏡4は、その挿入部14に挿入部カバー部2 2をかぶせて検査対象物に挿入するようになっているが、従来の内視鏡カバー方 式の内視鏡装置では、カバー用内視鏡の挿入部長と、挿入部カバー部の挿入部長 との関係が考慮されていなかったため、挿入部カバー部の挿入部長がカバー用内 視鏡の挿入部長より長い場合、挿入中に挿入部カバー部がたるんでしまい、挿入 性に悪影響を及ぼしたり、カバー用内視鏡の先端部がカバー先端部の嵌合部から 外れ、観察や照明に悪影響を及ぼす恐れがあった。
【0049】 図7及び図8に挿入部カバー部の少なくとも一部を弾性部材で構成することに より、常に挿入部カバー部をカバー用内視鏡の挿入部に密着可能とした構成例を 示す。
【0050】 図7はカバー用内視鏡4に挿入部カバー部22を装着する前の状態、図8は挿 入部カバー部22を装着した状態のそれぞれの挿入部長の関係を示したものであ る。
【0051】 挿入部カバー部22は、挿入部カバー外皮31の少なくとも一部が弾性部材で 形成され、軸方向に伸縮するようになっている。ここで、カバー用内視鏡の挿入 部14の長さをL1 とし、挿入部カバー部22の挿入部長の長さをL2 とし、カ バー用内視鏡4に挿入部カバー部22を装着した状態での挿入部カバー部の挿入 部長(すなわち内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41の長さ)をL3 とす ると、L1 = L3 > L2 の関係となるようにそれぞれの長さが設定されている 。
【0052】 すなわち、挿入部カバー部22の挿入部長は、装着する前はカバー用内視鏡4 に挿入部長より短くなっており、挿入部カバー部22をカバー用内視鏡4に装着 すると、挿入部カバー部外皮31がL1 −L2だけ軸方向に伸長し、カバー用内 視鏡の挿入部14に密着する。
【0053】 これにより、図示しない検査対象物へ挿入する際に、内視鏡カバー方式の内視 鏡装置の挿入部41が曲がることにより、挿入部カバー部22がカバー用内視鏡 の挿入部14に対してたるんでしまい、カバー先端部29とカバー用内視鏡の先 端部16が遊離して、観察視野が狭くなったり、観察用照明が暗くなったりする ことを防止でき、安全かつ確実に検査を行うことができる。
【0054】 なお、ここでは挿入部カバー外皮31全体に弾性部材を用いるように説明して いるが、一部分に用いるようにしても良い。また、挿入部カバー部の挿入部カバ ー外皮と内部の管路チューブの両方を弾性部材で構成しても良いし、挿入部カバ ー外皮のみを弾性部材で構成し、内部の管路チューブは内視鏡に装着したときの 必要な長さとして組み付けても良い。
【0055】 次に、図9ないし図11を参照して、挿入部カバー部22の組立方法について 説明する。
【0056】 まず、図9に示すように、カバー先端部29に送気管路26,送水管路27、 及び吸引管路28の一端を接続し固定する第1の工程を行う。また、一方図10 に示すように、内視鏡操作部固定用口体部30に挿入部カバー外皮31の一端を 接続し固定する第2の工程を行う。そして、図11に示すように、第1の工程で 完成したカバー先端部及び管路と第2の工程で完成した内視鏡操作部固定用口体 部及び挿入部カバー外皮とを組み合わせて接続固定する第3の工程を行う。これ らの3つの工程により挿入部カバー部22の組立工程が構成されている。
【0057】 このように工程を3段階にわけることにより、第1の工程と第2の工程とを並 行して行ったり、第1の工程及び第2の工程でそれぞれ作りだめをすることがで きる。このため、カバー先端部29に送気管路26、送水管路27、吸引管路2 8、挿入部カバー外皮31を全て接続し、この他端に内視鏡操作部固定用口体部 30を接続するような工程に比べて作業効率が向上し、さらに作業効率が向上す ることにより製造に係るコストダウンを計ることができ、安価な内視鏡カバー方 式の内視鏡装置が提供できる。
【0058】 図12は本考案の第2実施例に係る内視鏡カバーの挿入部カバー外皮の構成を 示す断面図である。
【0059】 第1実施例では、カバー用内視鏡挿入部14の可撓性を軸方向に変化させて、 内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41の可撓性を軸方向に変化させるよう にしているが、本実施例は、内視鏡挿入部14を覆う挿入部カバー部22側の可 撓性を軸方向に変化させ、内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41の可撓性 を軸方向に変化させるようにしたものである。
【0060】 挿入部カバー部22の外皮の材質としては、例えば熱可塑性エラストマなどが あるが、ここでは硬度の異なる複数の熱可塑性エラストマの混合比率を軸方向に 変化させたものを用いている。
【0061】 図12は挿入部カバー外皮57の断面図であり硬度の異なる複数の熱可塑性エ ラストマの混合の割合を表した図である。図中白丸印は硬度の低い熱可塑性エラ ストマ45aを示し、黒三角印は硬度の高い熱可塑性エラストマ45bを示して いる。図12のように、挿入部カバー外皮57の先端側57aは硬度の低い熱可 塑性エラストマ45aの比率を増やし、挿入部カバー外皮57の手元側57bは 硬度の高い熱可塑性エラストマ45bの比率を増やすことにより、外皮先端側5 7aは軟らかく、外皮手元側57bは先端側に比べて硬くなるように形成され、 挿入部カバー外皮57は、可撓性が軸方向で変化するように構成されている。
【0062】 さらに、挿入部カバー部22とカバー用内視鏡挿入部14とを組合わせて所望 の可撓性が得られるように、挿入部カバー部22の硬度を調整してカバー用内視 鏡挿入部14としての可撓性を調整することもできる。
【0063】 このように、挿入部カバー部22の可撓性を軸方向で変化させることにより、 第1実施例と同様に、内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部41の可撓性も軸 方向に変化し、体腔内等へ挿入する際の挿入部の挿入性を向上させることができ 、かつ挿入時の患者の苦痛等の不具合を激減させることが可能となる。
【0064】 なお、第1及び第2実施例では、カバー用内視鏡挿入部、あるいは挿入部カバ ー部のどちらか一方の可撓性を軸方向で変化させるようにしているが、第1実施 例と第2実施例とを組み合わた変形例として、カバー用内視鏡挿入部及び挿入部 カバー部の可撓性をそれぞれ軸方向で変化させて構成し、内視鏡カバー方式の内 視鏡装置の挿入部41としての可撓性を軸方向に変化させるようにしても良い。 このようにすることにより、所望の可撓性が得られるように柔軟に対応すること ができる。
【0065】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、体腔内等へ挿入する際の挿入部の挿入性 を向上させることが可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図6は本考案の第1実施例に係り、
図1は内視鏡カバー方式の内視鏡装置の全体構成を示す
説明図
【図2】内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部の構成
を示す断面図
【図3】内視鏡カバー内部に挿入するカバー用内視鏡の
可撓管部を一部切り欠いて示した構成説明図
【図4】図3の内視鏡可撓管部の外皮部分の構成を示す
断面図
【図5】内視鏡カバーの挿入部カバー外皮とカバー先端
部もしくは内視鏡操作部固定用口体部との接続部分の構
成を示す断面図
【図6】図5に示した挿入部カバー外皮とカバー先端部
もしくは内視鏡操作部固定用口体部との接続部分の変形
例を示す断面図
【図7】カバー用内視鏡に挿入部カバー部を装着する前
の状態の挿入部長の関係を示す説明図
【図8】カバー用内視鏡に挿入部カバー部を装着した状
態の挿入部長の関係を示す説明図
【図9】挿入部カバー部の組立方法における第1の工程
を説明する断面説明図
【図10】挿入部カバー部の組立方法における第2の工
程を説明する断面説明図
【図11】挿入部カバー部の組立方法における第3の工
程を説明する断面説明図
【図12】本考案の第2実施例に係る内視鏡カバーの挿
入部カバー外皮の構成を示す断面図
【符号の説明】
1…内視鏡カバー方式の内視鏡装置 2…内視鏡カバー方式の内視鏡 3…内視鏡カバー 4…カバー用内視鏡 5…カート 7…光源装置 8…ビデオプロセッサ 9…流体制御装置 10…内視鏡カバー拡張器 11…モニタ 12…操作部 13…ユニバーサルコード 14…内視鏡挿入部 16…先端部 17…湾曲部 18…可撓管部 22…挿入部カバー部 23…操作部カバー部 24…ユニバーサルコードカバー部 25…内視鏡挿入チャンネル 26…送気管路 27…送水管路 28…吸引管路 29…カバー先端部 30…内視鏡操作部固定用口体部 31…挿入部カバー外皮 41…内視鏡カバー方式の内視鏡装置の挿入部 44…内視鏡挿入部可撓管部の外皮 45a…硬度の低い熱可塑性エラストマ 45b…硬度の高い熱可塑性エラストマ 46…軟性部 47…硬性部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田代 芳夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 鈴木 明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 山崎 稔 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 瑞田 修 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)考案者 窪谷 俊之 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡と、少なくとも前記内視鏡の挿入
    部を覆う内視鏡カバーとを有する内視鏡カバー方式の内
    視鏡装置において、 前記内視鏡、前記内視鏡カバーの少なくとも一方の挿入
    部の軸方向の可撓性を変化させたことを特徴とする内視
    鏡カバー方式の内視鏡装置。
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