JPH0661083A - 径方向異方性円筒形永久磁石の製法 - Google Patents

径方向異方性円筒形永久磁石の製法

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JPH0661083A
JPH0661083A JP25182892A JP25182892A JPH0661083A JP H0661083 A JPH0661083 A JP H0661083A JP 25182892 A JP25182892 A JP 25182892A JP 25182892 A JP25182892 A JP 25182892A JP H0661083 A JPH0661083 A JP H0661083A
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cylindrical
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powder
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JP25182892A
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Tsuguji Shibuya
継二 渋谷
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TAIYO SEIMITSU KK
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TAIYO SEIMITSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は、磁性粉末を、永久磁石を磁場発
生源とする静磁場で配向し、径方向異方性円筒形永久磁
石を製造する方法に関する。 【構成】 外型1と芯型2の間に、磁極側に強磁性下パ
ンチ3、非磁極側に非磁性円筒型4を挿入し、強磁性下
パンチ3を外型1に並列に保持し、非磁性円筒型4を粉
末充填底部に保持し、磁性粉末を充填し、強磁性下パン
チ3を引き下げ、磁場配向し、上パンチ5を挿入し、圧
縮成型することを特徴とする多極異方性円筒形永久磁石
の製法を含む、5種類の製法と1種類の装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、小型モーター等に使
用する径方向異方性円筒形永久磁石の製法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】径方向異方性円筒形永久磁石には、円筒
形の外周面または内周面に、NS交互に磁極を形成する
よう、磁性材料の磁化容易軸を、成型時に磁場配向させ
た多極異方性円筒形永久磁石と、円筒形の軸中心を中心
線として放射状に、磁性材料の磁化容易軸を磁場配向さ
せたラジアル異方性円筒形永久磁石がある。
【0003】従来の乾燥した磁性粉末を使用した径方向
異方性円筒形永久磁石の製法を概略すると、 (イ)外型と芯型と円筒形の上下パンチで形成される円
筒形の型内空間に、 (ロ)無磁場状態で、磁性粉末を充填、堆積し、 (ハ)次に、多極異方性の場合は、外型または芯型に内
設し、周方向にNS交互に2極以上の多数の磁極から、
ラジアル異方性の場合は、外型または芯型のいずれか一
方をN極、他方をS極とする放射状に、各々、磁場発生
源を電磁石による動磁場を、型内空間に印加し、該磁性
粉末を磁場配向し、 (ニ)磁場を印加しながら、上パンチを挿入し、磁性粉
末を圧縮成型する。 (ホ)上下パンチで加圧したまま、電磁石への通電電流
を切断し、次に逆方向の電流を、更に順方向、また逆方
向に、交互に、かつ電流量を漸減し、即ち、印加磁場の
強さを漸減しながら、磁場の方向を交互に逆転し、成型
体を脱磁する。 (ヘ)次に上パンチを取り去り、成型体を下パンチで押
し上げ型抜きする。 以上の成型方法で製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】乾式法に使用する磁性
粉末は、拡大鏡視すると、複雑な多角形である。型内に
充填堆積した磁性粉末は、複雑な形状故に、磁場方向に
磁化容易軸を転動配向させる為には、強い磁場が必要
で、フェライト磁石材料で5,000ガウス、希土類磁
石材料およびネオジウム−鉄−ボロン磁石材料では、1
0,000ガウスの大きな磁場を必要とする。この為、
数百アンペアの大消費電力と、大きな装置を必要とす
る。またこの結果、成型体は強力に磁化され、そのまま
型抜きすると、残留磁気が大きい為、成型体が破損しや
すい。従って、型抜き前に脱磁することを要し、成型時
間が長いという欠点もある。
【0005】従来、この欠点を解決する手段として、磁
場発生源として永久磁石を使用する静磁場が提案されて
いる。磁性材料を水などの液体に懸汚したスラリーを、
ポンプなどで型内へ圧送入する湿式法では、製造可能で
あるが、加圧脱水の為に、乾式法の数倍の成型時間を要
し、生産効率が非常に悪い。他方、乾式法では、型上方
から磁性粉末を型内へ落下充填させる際、常在する磁場
に、先づ型内空間の上部で、磁性粉末が吸引吸着され、
橋絡する。この橋絡した層が数ミリに積層すると、型お
よび型上方の磁性粉末を振動させたりしても、型内空間
の内部および下部に、磁性粉末が充填されない。この
為、従来、静磁場で、かつ乾式法では、製造が困難であ
った。
【0006】電子機器の小型軽量化の傾向は益々進歩
し、径方向異方性円筒形永久磁石の外径寸法の小型化、
径方向肉厚の薄肉化が要求されている。しかるに、異方
性用磁性粉末は、磁力向上の為に、微粉末、微粒子であ
ることを必要とする為、動磁場により、充填時無磁場状
態であっても、成型体の径方向寸法、即ち型内空間の径
方向空隙が、3ミリ以下になると、磁性粉末の充填性が
悪くなり、径方向空隙が2ミリ以下になると、充填時間
を数倍長くしても、充填量が不足したり、不均一の為
に、ヒビ、割れが発生し、生産効率が非常に悪くなる。
本発明は、これらの問題を解決するものである。
【0007】
【課題を解決する為の手段】
手段1 (請求項1に関する) この発明は、永久磁石を磁場発生源とする静磁場で、外
周または内周多極異方性円筒形永久磁石の製法に関す
る。 (イ)この発明は常在する静磁場を、磁気的に遮断し
て、磁性粉末を充填し、自由空間を遊飛させて弱磁場で
も配向性の良い異方性化を行なう事を目的とする。 (ロ)下パンチを高透磁率材などの強磁性材料で作成
し、磁極側に挿入し、その上面を、外型の上面の高さに
上昇し保持する。 (ハ)擢動自在な非磁性円筒型または円柱型を、該強磁
性下パンチに併設し、非磁極側に挿入し、その上面を粉
末底部位置に保持する。 (ニ)かくして、圧縮成型時の型内空間とは異なる粉末
充填用の型内空間は無磁場状態となる。 (ホ)粉末充填底部位置は、充分な粉末充填量を得るた
めに、所定の粉末充填深さより、低くする事が、好都合
な場合が多い。 (ヘ)型内に磁性粉末を充填し、次に、強磁性下パンチ
を引下げ、その上面を、所定の粉末充填深さの位置まで
引下げ、型内に磁場を形成する。 (ト)磁性粉末は、磁場配向しながら、磁極面に吸引吸
着する。 (チ)次に非磁性円筒型または円柱型を上昇させ、必要
以上の磁性粉末を型上方へ排出するか、または強磁性下
パンチに並列保持した状態で、磁性粉末を配向充填した
所定の圧縮成型用型内空間を形成する。 (リ)次に上パンチを挿入し、磁性粉末を圧縮成型す
る。 このように、静磁場を磁気遮断することにより、充分な
充填量を得られ、支障なく成型できる。
【0008】手段2 (請求項2に関する) この発明は、永久磁石を磁場発生源とする静磁場で、ラ
ジアル異方性円筒形永久磁石を製造する寸法に関する。 (イ)この発明は、外型または芯型のいずれか一方をN
極、他方をS極とするラジアル磁場で、磁気回路を短絡
することにより、型内空間を無磁場状態にし、磁性粉末
を充填することを目的とする。 (ロ)外型および芯型の磁極を、直接永久磁石とせず、
高透磁率材などの強磁性材料で作成する。 (ハ)磁場発生源の永久磁石は、外型または芯型のいず
れか一方に内設する。 (ニ)下パンチは上部を非磁性材料で作成し、中間部は
磁気回路の一部として、強磁性材料で作成し、上部と中
間部を固着する。 (ホ)永久磁石を内設する側の下部継鉄と、下パンチと
の間に、下パンチに併設し、上方が強磁性磁極の下面に
達する円筒状空間を設け、この空間に、下パンチおよび
下部継鉄に擢動自在に、強磁性円筒体を挿入する。 (ヘ)以上の構成により、強磁性円筒体を上昇し、強磁
性磁極の下面に接触保持すると、磁気は、強磁性磁極か
ら強磁性円筒体に流れ、磁気回路を短絡し、型内空間は
無磁場状態となる。 (ト)型内空間に、支障なく磁性粉末を充填することが
出来る。 (チ)次に、強磁性円筒体を、強磁性磁極下面から引離
し、その上面を下部継鉄の上面まで引下げ、所定の磁気
回路に戻し、型内の磁性粉末を磁場配向する。 (リ)次に、上パンチを挿入し、磁性粉末を圧縮成型す
る。
【0009】手段3 (請求項3に関する) この発明は、ラジアル異方性円筒形永久磁石の製法に関
するもので、磁気を利用し、磁気吸引力により磁性粉末
を充填することを目的とし、静磁場のみならず動磁場の
場合にも適用される。 (イ)外型に内設する磁極の内周面の径寸法を、上部が
大きく、下部が小さいテーパー状に形成し、 (ロ)芯型に内設する磁極の外周面の径寸法を、上部が
小さく、下部が大きいテーパー状に形成する。 (ハ)更に両型とも、一方が該テーパーに密着し、他方
の型内空間を形成する側を、軸方向に平行な周面を有す
る非磁性の表被体を固着して形成する。 (ニ)以上の構造による外型と芯型を、同心に配置し、
型内空間に磁場を印加すると、型内空間は直円筒状であ
るが、磁気的には、芯型を中心とし、外型に放射状に即
ちラジアル方向に磁力線が形成され、かつ磁場の強さ
は、上部が弱く、下部即ち深部が強く、しかも連続的な
磁気的勾配となる。 (ホ)また更に、テーパー状なるために、型上方へと磁
場が形成されるので、型上方へ、磁性粉末を移送してく
ると、 (ヘ)磁性粉末が吸引され、型内へ吸い込まれ、急速
に、深部から充填される。 (ト)次に上パンチを挿入し、磁性粉末を圧縮成型する
のである。
【0010】手段4 (請求項4に関する) この発明は、多極異方性およびラジアル異方性の径方向
異方性円筒形永久磁石の製法に関し、静磁場のみならず
動磁場にも適用されるものである。また、静磁場を使用
する場合には、磁性粉末の充填方法は、前記の手段1、
2および3の方法を併用する。この発明の目的は、手段
1にて用いた非磁性円筒型または円柱型を、プレス装置
の上部加圧台に取付けることで、より有効に多様化する
こと、および下部駆動装置を増設することが困難な単純
構造のプレス装置でも可能とすることである。 (イ)非磁性円筒型または円柱型を、上パンチと一体、
または上パンチと擢動する別体とし、上パンチの内側ま
たは外側に突設する。 (ロ)該非磁性円筒型または円柱型の下部周面を、外周
側または内周側のいずれか一方、または両方を、先端が
鋭利なテーパー状に形成する。 (ハ)該非磁性円筒型または円柱型に対応する下パンチ
の内側または外側に、洩れ防止用の粉末充填受けを、粉
末充填底部に設け、粉末充填空間を形成する。 (ニ)粉末充填受けは、外型、下パンチ、芯型、または
支軸に、固定または半固定に設け、特別な駆動装置は必
要でない。 (ホ)以上の如く構成し、型内へ磁性粉末を充填し、 (ヘ)次に非磁性円筒型または円柱型を下降し、型内へ
進入する。 (ト)非磁性円筒型または円柱型の先端が、粉末充填深
さ位置の下パンチの上面の横まで進入した後 (チ)上パンチを型内に挿入し、磁性粉末を圧縮成型す
る。
【0011】手段5 (請求項5に関する) この発明は、静磁場および動磁場における、径方向異方
性円筒形永久磁石の製法に関するもので、磁性粉末を圧
縮成型する際に、上下方向のみならず、ラジアル方向に
も圧縮加圧し、成型体の磁力向上と、機械的強度も向上
するものである (イ)手段1および4における非磁性円筒型の、磁性粉
末を圧縮成型時に磁性粉末に面する周面に、可撓性材料
よりなる可撓性円筒体を装着する。 (ロ)可撓性円筒体を装着した非磁性円筒型を、上パン
チまたは下パンチに、擢動自在に併設し、 (ハ)可撓性円筒体加圧用円筒型を、上パンチに併設す
るか、または受圧台を外型または下パンチまたは芯型そ
の他の下部型内に設ける。 (ニ)以上の如く構成し、型内に磁性粉末を充填する。 (ホ)磁性粉末を磁場配向している型内に、可撓性円筒
体を進入する。 (ヘ)次に上パンチを挿入し、上パンチと下パンチ間を
加圧して、磁性粉末を圧縮すると共に、可撓性円筒体加
圧用円筒型で、可撓性円筒体を加圧し、可撓性円筒体の
変形により、磁性粉末をラジアル方向にも圧縮し、成型
する。
【0012】手段6 (請求項6に関する) この発明は、前記の手段4、5の製法において、成型体
の径方向肉厚が薄い場合、磁性粉末の結着強度が低い場
合、または可撓性円筒体を使用した場合、成型体の上縁
部に横ヒビ、欠けを生ずることを防止し、更に非磁性円
筒型または円柱型などを、上パンチと別体に設けた場
合、上部の駆動機構は一種にて、二種の作用を行なう為
の上パンチ保持装置に関する。 (イ)上パンチと別体として、上パンチに併設する非磁
性円筒型または円柱型、または可撓性円筒体を装着した
非磁性円筒型または円柱型、または可撓性円筒体加圧用
円筒型を、プレスの上部加圧台に固着する。 (ロ)上パンチは該円筒型または円柱型に、擢動可能に
嵌挿し、 (ハ)上パンチおよび該円筒型または円柱型の両方に、
互いに嵌合し、衝止する径方向の段差を設けて、上パン
チを落下防止するか、 (ニ)または、上部加圧台に取付けた支持具で、上パン
チを衝止保持する。 (ホ)上パンチに、前記段差と異なる径方向の段差を設
け、この段差部と上部加圧台との間に、弾性体を挿入
し、 (ヘ)弾性体で下方へ押圧され、段差または支持具で衝
止保持されたとき、上パンチの上端面と上部加圧台との
隙間を数ミリ乃至10数ミリになるよう構成する
【0013】
【作用】 手段1の作用 (イ)外型または芯型に内設された永久磁石により、常
在する静磁場も、強磁性下パンチを、外型上面に保持さ
れると、磁気は遮断され型内は無磁場または極めて弱い
無磁場に近い状態となる。従って、磁性粉末は支障な
く、型内深部まで充填される。 (ロ)次に、強磁性下パンチを、所定の粉末充填深さ位
置に引下げるとき、瞬間的に、強磁性下パンチの径方向
肉厚分の自由空間を作り、同時にあたかも動磁場を印加
する如く静磁場を磁性粉末に印加する。 (ハ)方位磁石が、地球磁場のような弱磁場に作用する
如く、磁性粉末は自由空間では、磁場の強さが100ガ
ウス以下でも配向吸引する。永久磁石を磁場発生源と
し、磁極巾が狭い多極においても、2000ガウス程度
の磁場は容易に得られるから、配向性は充分である。 (ニ)充填堆積している磁性粉末は、自由空間に接する
表面から、敏感に反応し剥がれるように、自由空間を遊
飛し、磁極へ配向しながら吸引吸着する。 (ホ)磁極面に次々に吸着し、中心軸に垂直な方向に、
次々に自由空間を移動形成しながら、配向、吸引、吸着
を繰返し、磁力線に沿って整列し、異方性化した橋絡を
形成する。 (ヘ)このように引下げに伴ない、充填上部から深部ま
で、逐次均一に配向吸着する。 (ト)次に非磁極側の非磁性円筒型または円柱型を、外
型の上面位置に上昇させると、強磁性下パンチの径方向
厚さ以上の磁性粉末は押し上げられる。このとき下パン
チの径方向厚さが2ミリ以下の場合、無磁場では、磁性
粉末同士の接触摩擦が、型面との摩擦より大きい為、磁
性粉末が押し上げられ、結果的に充填不足となることが
あるが、静磁場では、タイミング良く、磁性粉末が磁極
面に吸着橋絡しているから、下パンチの径方向厚さその
ままに残存する。 (チ)非磁性円筒型または円柱型の上部周面をテーパー
状に形成すると、上昇させるとき、テーパーの勾配に比
例する量の磁性粉末を、ラジアル方向へ押圧する為、磁
性粉末充填量が増加し、結果、軸方向への圧縮量が減少
し、軸方向長尺の成型体を得る為、および圧縮に伴なう
配向ずれの減少に効果がある。 (リ)2,000ガウス程度の磁場の強さで、成型する
と、磁性粉末は磁気飽和することがなく、成型体の残留
磁気が少ない為、脱磁しなくても、型抜き後に破損する
ことはない。成型体に磁性粉末が吸着するが、脱粉は型
抜き後に容易に実施出来る。 (ヌ)以上の方法によって、静磁場を使用して、量産性
良く、多極異方性円筒形永久磁石を製造出来るのであ
る。
【0014】手段2の作用 (イ)磁場発生源の永久磁石を内設する磁極と、下部継
鉄間を、強磁性円筒体で磁気回路を短絡すると、磁気は
型内へ流れず、型内は無磁場状態となり、磁性粉末は、
支障なく型内深部まで充填される。 (ロ)磁性粉末充填後に、外型と芯型の両磁極間の間隙
寸法より大きく、強磁性円筒体を、磁極下面より、離脱
させれば、磁気は型内空間へ流れ、磁性粉末を磁場配向
する。 (ハ)この充填方法により、ラジアル異方性円筒形永久
磁石の製造も可能となった。
【0015】手段3の作用 (イ)外型と芯型の中間の円筒状の型内空間では、磁場
の方向、即ち磁力線の方向は、軸中心線に垂直であり、
磁場の強さは、上方が弱く、下方が強く、かつ軸方向に
連続的に変化する。 (ロ)また、磁場は型の外部上方へも形成されるから、
型上面に移送された磁性粉末が、磁場に吸引され、型内
に、更に磁場の強さが強い下方へ、即ち型内深部へ、急
速に吸引される。静磁場を有効に活用する方法である。 (ハ)このとき、自由空間を遊飛しながら、磁場方向へ
配向しながら、吸引され型内充填底部から、順次配向橋
絡し、充填される。 (ニ)径方向肉厚が3ミリ以下の薄肉の場合にも、配向
性、充填時間、充填量とも良好である。
【0016】手段4の作用 (イ)この方法の特徴は、磁性粉末充填の際、洩れ防止
の粉末充填受けを下部に設け、充填配向後の磁性粉末の
中へ、または型内壁面に沿って、上方から非磁性円筒型
または円柱型を進入し、推進することである。従って、 (ロ)粉末充填受けは、固定、または上方からの非磁性
円筒型または円柱型に押し下げられる半固定の構造と
し、特別な駆動装置は不要である。多極異方性の為の手
段1の磁気遮断の方法を併用した場合でも、単純構造の
プレス装置で良く、また更に、量産効率の良好な回転式
プレス装置への応用も可能である。 (ハ)非磁性円筒型または円柱型の下部先端を鋭利なテ
ーパー状にすることにより、充填した磁性粉末を、切り
開くように推進するから配向ずれは少ない。 (ニ)更に、先端周面のテーパーの度合と、粉末充填受
けの支持方法の選択により、下降進入時に、磁性粉末を
推し開き、推し進めるので、磁性粉末をラジアル方向に
押圧する作用が強くなる。 (ホ)型内空間、特に径方向寸法が固定の従来の方法
で、多極異方性の場合に、無磁場で磁性粉末を充填し、
充填後に磁場配向させると、磁性粉末は磁極側へ吸引さ
れ、非磁極側に空間が生じたり、円弧状に橋絡した磁極
中央部の非磁極に谷間の如く、空間が生じることが観察
される。従来の成型方法では、この空間は、圧縮成型時
に、軸方向圧縮のみで埋める為圧縮率は60%以上必要
であった。換言すると、この空間を埋める為に、折角配
向吸着している磁性粉末を無理に変位させ、配向ずれを
生じながら圧縮成型したのである。 (ヘ)この無駄は、手段1の方法で解決されたが、この
手段4の方法により、前記(ニ)項の如く、更に充填性
が改善される。 (ト)非磁性円筒型または円柱型の上パンチ側周面を、
上パンチの端面位置から角度1°乃至3°位のテーパー
に形成すると、磁性粉末圧縮成型時に、ラジアル方向へ
加圧する作用があり、ヒビ、変形が減少し有効である。
特に径方向薄肉で小口径の場合、ラジアル異方性の場合
に有効である。
【0017】手段5の作用 (イ)この発明により、磁性粉末は軸方向のみならず、
ラジアル方向にも圧縮加圧され、径方向薄肉かつ軸方向
長尺の成型体においても、加圧力分布が、より均一化さ
れ、ヒビ、変形の減少と、機械的強度の向上が得られ
る。 (ロ)結晶構造が6方昌平板状のフェライト材料の、ラ
ジアル異方性の場合には磁場配向の方向と、加圧方向が
同一であることが望ましいから、最適である。
【0018】手段6の作用 (イ)手段6の構造により、磁性粉末を圧縮加圧する上
パンチは、非磁性円筒型または円柱型に、嵌挿され、落
下防止されている。 (ロ)圧縮加圧が終了し、上部加圧台が上昇し始める
と、固着された非磁性円筒型または円柱型が、離型を始
める。このとき、上パンチは、上パンチと上部加圧台と
の間の弾性体のタワミが解消するまで、成型体を押圧し
ている。 (ハ)このように非磁性円筒型または円柱型または装着
されている可撓性円筒体の減圧が、上パンチの減圧よ
り、瞬時早く行なえれば、成型体に、横ヒビや上縁部の
欠けが生じない。 (ニ)この装置は手段4および手段5に併用して、特別
に、上部の駆動装置を設けることなく、成型目的を達成
出来るのである。
【0019】
【実施例】次に実施例を、図面に基づき詳細に説明す
る。 実施例1 (イ)手段1により、永久磁石を磁場発生源とする外周
多極異方性円筒形永久磁石の製法を示す断面略図を、図
1、2、3に示す。図1は、磁性粉末充填前、図2は磁
性粉末を充填し、磁場配向した時、図3は圧縮成型開始
直前の状態を示す。 (ロ)多極磁極を内設する外型1の内側、即ち磁極側
に、強磁性材料により作成した強磁性下パンチ3を挿入
し、 (ハ)芯型2との間に、即ち非磁性側に非磁性円筒型4
を挿入する。 (ニ)いずれも軸方向に自在に擢動するよう構成した。 (ホ)以上の構成により、図1の如く、強磁性下パンチ
3の上面を、外型1の上面の高さに並列に上昇させ、保
持する。 (ヘ)非磁性円筒型4は、その上面を所定の粉末充填深
さ位置より、数ミリ下方に保持し、粉末充填底部位置を
構成した。 (ト)かくして構成された粉末充填用型内空間は、無磁
場状態となった。 (チ)この型内空間に、磁性粉末を充填し、 (リ)次に図2の如く、強磁性下パンチ3の上面を、所
定の粉末充填深さ位置に引下げ、磁性粉末を磁場配向
し、磁極面に吸引、吸着した。 (ヌ)次に図3の如く、非磁性円筒型4の上面を、外型
1の上面の高さに上昇させ、必要以上の磁性粉末を型上
方へ押し上げ、除去した。 (ル)次に上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ヲ)実験に使用した磁性粉末は、ストロンチウムフェ
ライト材料で、予め異方性化造粒し、60メッシュに篩
分けした微粉を使用し、 (ワ)磁場は、サマリウムコバルト系磁石のスライス片
を、24個、NS交互に外型1に内設し、非磁性カバー
の内周面の表面磁束密度は、最高値が1800ガウス、
非磁性円筒型4の径方向肉厚6ミリ、所定の充填深さ5
6ミリで成型し、1230℃1時間焼成後、研削加工、
着磁した。 この結果を、表1に記す。
【0020】実施例2 (イ)ブラシレスモータなどに使用される径方向肉厚が
比較的厚い場合の、外周多極異方性円筒形永久磁石の例
を、図1、2を用いて説明する。 (ロ)この例では強磁性下パンチ3の径方向肉厚は薄
く、上パンチ5の径方向肉厚は、強磁性下パンチ3と非
磁性円筒型4の径方向肉厚を合算した寸法とする。 (ハ)強磁性下パンチ3を、外型1の高さに保持し、非
磁性円筒型4の上面の位置、即ち粉末充填底部位置は、
図1、2と異なり、粉末充填深さに設定した。 (ニ)型内空間に磁性粉末を充填し、強磁性下パンチ3
を、粉末充填深さに引下げ、非磁性円筒型4と並列し、 (ホ)次に上パンチ5を下降し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ヘ)外型1の内設磁極は8極、内径28.1ミリ、表
面磁束密度2400ガウス、上パンチ5、強磁性下パン
チ3、非磁性円筒型4の径方向肉厚は各々10、1.
5、8.5ミリとし、芯型2の外径を8、粉末充填深さ
を28ミリとして、その他の条件は実施例1と同様に製
造した結果を表1に記す。
【0021】実施例3 (イ)図4は、手段1による静磁場における外周多極異
方性円筒形永久磁石の製法において、成型体の外径寸法
が比較的小さい場合、芯型2を非磁性円筒型4と同一体
とした場合を示す断面略図である。 (ロ)尚この例においては、非磁性円柱型の上部の周面
を、粉末充填深さの30%に相当する長さの、凸状のテ
ーパー6に形成した。 (ハ)強磁性下パンチ3を、その上面を外型1の上面に
並列し、磁性粉末を充填し、強磁性下パンチ3を、粉末
充填深さ位置に引下げ、次に非磁性円筒型4を上昇し
た。このとき、非磁性円筒型4の先端外周のテーパー6
により、磁性粉末はラジアル方向に押圧され、充填密度
が増加する。 (ニ)次に上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ホ)外型1の内設磁極数10、内径寸法15.7、表
面磁束密度1500ガウス、非磁性円筒型4の外径を1
1ミリ、上部周面のテーパーは、勾配3/10とし、磁
性粉末および製造条件は、実施例1と同様に製造した結
果を表1に記す。
【0022】実施例4 (イ)図5は、手段1による静磁場における内周多極異
方性円筒形永久磁石の製法を示す断面略図である。 (ロ)永久磁石による多数の磁極は芯型2に内設してい
る。 (ハ)磁極側即ち芯型2の側に強磁性下パンチ3を挿入
し、非磁極側即ち外型1側に非磁性円筒型4を挿入し、 (ニ)強磁性下パンチ3の上面を、外型1の上面の高さ
に保持し、非磁性円筒型4の上面は、粉末充填底部位置
に保持し、粉末充填用空間を形成すると共に、この型内
空間を無磁場状態とした。図5はこの粉末充填前の状態
を示している。 (ホ)この型内空間に、磁性粉末を充填し、 (ヘ)次に強磁性下パンチ3の上面を所定の粉末充填深
さの位置に引下げ、磁性粉末を芯型2の磁極に吸引吸着
し、 (ト)次に非磁性円筒型4の上面を、外型1の上面にま
で上昇し、 (チ)上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型する。
【0023】実施例5 (イ)手段2による静磁場におけるラジアル異方性円筒
形永久磁石の実施例を、断面略図を示す図6により説明
する。 (ロ)永久磁石は、内周面をN、外周面をSとするラジ
アル方向に着磁した円筒形永久磁石を、外型1に内設し
た。 (ハ)この永久磁石の内周に、強磁性材料よりなる磁極
7を設け、反対側のS極から下部に強磁性材料で継鉄
を、非磁性部を迂回して設けた。 (ニ)芯型2は磁極8、継鉄と一体に、強磁性材料で作
成し、 (ホ)下パンチは、上部9を非磁性材料で、中間部3を
強磁性材料で作成し固着した。 (ヘ)永久磁石を内設する外型1の下部継鉄10と、下
パンチ3、9との間に、下パンチ3、9に併設して、上
方が強磁性磁極7の下面に達する円筒状空間11を設
け、磁気回路短絡用の強磁性円筒体12を挿入した。 (ト)以上の構成とし、強磁性円筒体12の上面を、下
部継鉄10の上面に並列すると、磁気回路は永久磁石の
N極から、強磁性磁極7、型内空間、芯型2の強磁性磁
極8、芯型2の下部から、下パンチの下部強磁性部3、
強磁性円筒体12、外型1の下部継鉄10を経由して永
久磁石に戻る回路が構成され、型内空間にラジアル方向
磁場が形成される。 (チ)強磁性円筒体12を上昇し、強磁性磁極7の下面
に接触させると、磁気は型内空間に流れず、強磁性磁極
7から強磁性円筒体12、下部継鉄10に流れ、磁気回
路を短絡する。このため型内空間は無磁場状態になる。 (リ)型内空間に磁性粉末を充填し、 (ヌ)次に、強磁性円筒体12の上面を、下部継鉄10
の上面にまで引下げる。このとき強磁性円筒体12の上
面と、強磁性磁極7の下面との間の空隙寸法が磁極7と
8との間の空隙寸法より大きいと、磁気は型内空間に流
れ、磁性粉末を磁場配向する。 (ル)次に上パンチを挿入し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ヲ)この方法で製造した結果を、表2に記す。測定試
料は、ラジアル異方性に製造した円筒形より切り出し、
直流B−H測定装置で測定した。
【0024】実施例6 (イ)手段3による静磁場におけるラジアル異方性円筒
形永久磁石の製法を図7に基ずき説明する。図7は本実
施例の断面略図である。 (ロ)ラジアル磁場発生源には、短軸長の軸方向に着磁
した円筒形永久磁石を、外型1に内設した。 (ハ)外型1に内設する強磁性磁極7の内周面の径方向
寸法を、上部が大きく、下部が小さいテーパー状13に
形成し、 (ニ)芯型2に内設する強磁性磁極8の外周面の径方向
寸法は、上部が小さく、下部が大きいテーパー状14に
形成し、 (ホ)テーパー状13に密着する外周面と型内空間を形
成する側の内周面を、軸方向に平行な周面15を有する
非磁性表被体16を、外型1の磁極7に固着し、 (ヘ)テーパー状14に密着する内周面と型内空間を形
成する側の外周面を、軸方向に平行な周面15を有する
非磁性表被体17を芯型2の磁極8に固着する。 (ト)下パンチは、上部9を非磁性材料で、中間部3を
強磁性材料で形成し、固着した。 (チ)以上の如く構成すると、型内空間は円筒状である
が、磁場は、軸中心線に垂直方向に、かつ放射状即ちラ
ジアル方向に、形成されるとともに、磁場の強さは、上
部が弱く、下方即ち深部が強く、かつ連続的に増大す
る。また型外上方にも弱磁場を形成する。 (リ)磁性粉末を型上方に移送すると、この磁場に吸引
され型内へ吸入する。型内ではラジアル方向の磁場に配
向しながら、強い磁場の下方へ、急速に吸引され、最深
部で吸着を始め、ラジアル方向に橋絡し、堆積充填す
る。 (ヌ)次に上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ル)その他の条件は、実施例1と同様に、製造した結
果を表2に記した。 (ヲ)尚この実施例では、静磁場を使用したが、磁極の
構造を、この方法にすれば、電磁石による動磁場におい
ても、径方向肉厚が薄い場合など有効である。
【0025】実施例7 (イ)手段4による外周多極異方性円筒形永久磁石の製
法を、磁性粉末充填方法は手段1の方法を併用した、断
面略図を図8に示す。 (ロ)永久磁石による磁極を外型1に内設し、強磁性材
料による下パンチ3を、その内側に設ける。 (ハ)非磁性円筒型4の下方先端を鋭利に、内周面をテ
ーパー状6に形成し、上パンチ5の内側に突設する。 (ニ)対応する下方の強磁性下パンチ3の内側即ち非磁
極側に、可撓性材料により作成した粉末充填受け18
を、支軸19により、粉末充填底部位置に設ける。 (ホ)以上の構成により、強磁性下パンチ3を外型1の
上面に並列し保持したとき、図8の断面略図の如くな
り、型内空間は、無磁場である。 (ヘ)この型内空間に、磁性粉末を充填し、次に強磁性
下パンチの上面を、所定の粉末充填位置に引下げ、磁性
粉末を、磁極面に配向しながら、吸引吸着する。 (ト)次に上パンチ5に突設した非磁性円筒型4を下降
し、鋭利な先端で、磁性粉末を切り開きながら進入さ
せ、先端が強磁性下パンチ3の上面の横に進入した後に
上パンチ5を挿入するようにした。 (チ)更に上パンチ5と非磁性円筒型4を、ともに下降
し、上パンチ5と強磁性下パンチ3を加圧し、磁性粉末
を圧縮成型した。 (リ)このとき、強磁性下パンチ3の径方向肉厚以上の
磁性粉末は、非磁性円筒型4の進入に伴い、一旦は非磁
性円筒型4の内孔に、内包されるが、非磁性円筒型4の
先端が、強磁性下パンチ3の横に進入した後を見計ら
い、内孔上方から、少量の空気圧を吹き込み、下方へ落
下させた。 (ヌ)以上の方法により製造した結果を表1に記す。
【0026】実施例8 (イ)この実施例は、手段4の方法で、かつ手段1によ
る方法を併用し、外周多極異方性円筒形永久磁石を製造
する場合、成型体の外径寸法が比較的小さく、径方向肉
厚が比較的厚い場合の例で、図9の断面略図で説明す
る。 (ロ)多極磁極は外型1に内設してある。 (ハ)成型体の径方向肉厚が厚く、強磁性下パンチ3
を、上部から下部にかけ、直円筒状に形成すると、その
内径寸法に相当する面積は小さく、磁性粉末の充填量が
不足する。 (ニ)この為、強磁性下パンチ3の肉厚は、磁場遮断に
必要な薄さとし、頭部に非磁性材料による所望寸法の下
パンチ頭部20を冠した。 (ホ)また成型体の径寸法が小さい為、非磁性円柱型4
を使用し、上パンチ5の内側に突設し、かつ上パンチ5
と一体に形成した。 (ヘ)非磁性円柱型4の、上パンチ5に接する周面を、
勾配1/5程度の横ヒビ防止用のテーパー状21に形成
した。このようにすると、成型後型抜き時に、成型体上
部に、横ヒビや欠けが発生することが、防止される。テ
ーパー状21の軸方向長さは数ミリが良い。 (ト)可撓性材料による粉末充填受け18を、中央を十
文字に切り裂いた皿状に形成し、極薄い板を円筒状に加
工した支持体22に冠着し、粉末充填底部に設けた。 (チ)強磁性下パンチ3の上面を外型1の上面に並列
し、型内に磁性粉末を充填し、先端外周面をテーパー状
6に形成した非磁性円柱型4を下降し、 (リ)非磁性円柱型4のテーパー状6が、強磁性下パン
チ3の上面横にまで進入した時の状態が図9で示され
る。次に上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型し
た。 (ヌ)非磁性円柱型4のテーパー状6により、進入時
に、磁性粉末を、下方へ押圧すると共に、分力によりラ
ジアル方向にも押圧しながら、推進するため、磁性粉末
の充填密度が増大した。 (ル)このとき、粉末充填受け18の耐圧強度を過大に
すると、磁性粉末の配向を乱す危険があるから、適度な
選択を要する。 (ヲ)余分な量の磁性粉末は、押圧により、または、非
磁性円柱型4の先端により、粉末充填受け18を開口
し、下方へ落下させる。 (ワ)以上の方法で製造した結果を、表1に記した。こ
の例では、強磁性下パンチ3の頭部以下の内径寸法は1
3ミリ、所定の粉末充填深さは30ミリである。
【0027】実施例9 (イ)手段4の方法の特徴を活用し、磁性粉末を圧縮成
型するとき、非磁性円筒型または円柱型の構造により、
またラジアル方向への加圧力分力により、ラジアル方向
に加圧する方法を、図10に基づき説明する。 (ロ)外周多極異方性円筒形永久磁石の場合の例で、静
磁場により、従って磁性粉末充填方法は、手段1による
磁気遮断の方法を併用した。 (ハ)非磁性円筒型4を、上パンチ5の内側に、上パン
チ5と一体に、かつ上パンチ5に突設して形成する。先
端が鋭利で、その外周面をテーパー状6に形成し、上パ
ンチ5に接する外周面をラジアル加圧用のテーパー状2
3に形成する。その他の周面は、型抜き用のテーパーと
する。 (ニ)磁場用永久磁石を内設する外型1の内側、即ち磁
極側に、強磁性下パンチ3を挿入し、 (ホ)強磁性下パンチ3の内側に、非磁性の匡体24を
挿入し、その上面が粉末充填深さ位置になるよう固定し
た。この目的は、強磁性下パンチ3の肉厚を磁気遮断に
必要充分な薄さとし、必要な磁性粉末量を得て、成型体
の径方向厚さを、所望の寸法とするための一方法であ
る。即ち実施例8の別方法である。 (ヘ)芯型2の粉末充填深さ位置に段差を設け、粉末充
填受け18を、下方のバネ25で押圧し、衝止した。 (ト)以上の如く構成し、手段1の方法で磁性粉末を充
填、磁場配向した後、非磁性円筒型4の先端が、強磁性
下パンチ3の上面横へ進入した。この状態を図示したの
が図10である。 (チ)更に非磁性円筒型4と上パンチ5を進入し、磁性
粉末を圧縮成型した。 (リ)非磁性円筒型4に設けたラジアル加圧用テーパー
の勾配は、成型体の軸方向長さの50%乃至90%に、
角度1°乃至3°位に形成すると、圧縮成型時にラジア
ル方向にも圧力が付加され、成型体が緻密になり、焼成
後の硬度が増し、結晶に起因するフェライト特有のヒビ
の発生が激減した。 (ヌ)磁性粉末、焼成、仕上加工の条件は実施例1と同
様にし、非磁性円筒型4のテーパー23の勾配0.7/
20、強磁性下パンチ3および匡体24の径方向肉厚寸
法を各々1.5ミリ、粉末充填深さ46ミリで、製造し
た実験結果を表1に列記した。
【0028】実施例10 (イ)手段4の方法で、芯型に磁極を内設した静磁場に
より、内周多極異方性円筒形永久磁石を製造する方法に
おいて、手段6による上パンチ保持方法を併用した製法
を、図11に基づき説明する。 (ロ)非磁性円筒型4は、先端を鋭利な内周面にテーパ
ー状6を形成し、上パンチ5と別体に、上パンチ5の外
側に突設する。 (ハ)磁性粉末充填方法は、手段1の方法を併用し、強
磁性下パンチ3を、磁極側、この場合、芯型2の外側に
挿入する。 (ニ)非磁性円筒型4に対応する下方に、粉末充填受け
18を、可撓性材料で作成し、外縁部を外型1に固着し
た。 (ホ)内周多極異方性の場合、芯型2の外周面より、非
磁性円筒型4の内周面の摩擦面積が大きいため、成型後
の離型時に成型体を、上パンチで押えたまま、非磁性円
筒型4の離型を先行することを要する。次にこの為の手
段6の装置を説明する。 (ヘ)非磁性円筒型4は、上部の加圧台に固着する。上
パンチ5は、擢動可能に、非磁性円筒型4に嵌挿し、 (ト)上パンチ5と非磁性円筒型4の両方に、径方向の
段差26を設けて、上パンチ5を、落下防止する。 (チ)更に上パンチ5の内周側に、段差27を設け、こ
の段差27と上部加圧台との間に、弾性体28を挿入
し、弾性体28の反発で、上パンチ5を押圧し、段差2
6で衝止する。 (リ)このとき上パンチ5の上端面と上部加圧台との隙
間29を、数ミリ乃至10数ミリとなるよう形成する。 (ヌ)図11は、以上の構成により、強磁性下パンチ3
を、その上面を外型1の上面に並列した時の断面略図で
ある。 (ル)磁性粉末を充填し、強磁性下パンチ3を引下げ、
磁性粉末を磁極面に吸引配向し、非磁性円筒型4を進入
し、上パンチ5を挿入し、磁性粉末を圧縮成型する。 (ヲ)このとき上パンチ5は磁性粉末を圧縮し、加圧量
が大きくなるに伴い弾性体28が圧縮され、最大加圧時
には上パンチ5の上端面が上部加圧台に接触し、加圧力
を伝達する。 (ワ)圧縮成型が完了し、非磁性円筒型4の型抜きテー
パー、ラジアル加圧用テーパーなどにより、非磁性円筒
型4の離型が先行するまで、弾性体28のタワミと反発
応力により、上パンチ5が、成型体を押えている。この
ように離型のタイミングをずらすと、成型体に横ヒビや
欠けが生じない。
【0029】実施例11 (イ)静磁場による外周多極異方性円筒形永久磁石の手
段1による製法に、手段5のラジアル方向圧縮の方法を
併用し、磁力向上を計った例を、図12に基づき説明す
る。 (ロ)永久磁石を内設する外型1の内側に、強磁性下パ
ンチ3を挿入し、芯型2との間に非磁性円筒型4を挿入
する。 (ハ)非磁性円筒型4の上部に、粉末充填深さより長
く、非磁性円筒型4の外径より小さい可撓性の円筒体3
0を固着した。 (ニ)上パンチ5の内側に、上パンチ5と別体の、可撓
性円筒体加圧用円筒型31を凹設した。 (ホ)上パンチ5および可撓性円筒体加圧用円筒型31
の保持方法は、手段6によるが、前実施例10にて説明
したので省略する。 (ヘ)以上の如く構成し、手段1の方法で、磁性粉末を
充填、配向し、次に可撓性円筒体30を上昇し、次に、
上パンチ5と可撓性円筒体加圧用円筒型31を下降し、
磁性粉末を、上パンチ5で軸方向に圧縮加圧すると共
に、可撓性円筒体30を、可撓性円筒体加圧用円筒型3
1で軸方向に加圧し、その変形により、ラジアル方向に
も圧縮加圧し、成型した。 (ト)可撓性円筒体30の外径寸法を非磁性円筒型4の
外径寸法より小さくすると、磁性粉末がその差の分だけ
多く残存し、ラジアル方向へ圧縮される。また圧縮加圧
の最終段階で、可撓性円筒体30が最大に変形して、上
下パンチの端面内周面に接するよう作成または調整す
る。この結果、成型体の内周面が凹凸のない形状が得ら
れる。 (チ)実施例1同様の条件で製造した、実験結果を表1
に列記した。
【0030】実施例12 (イ)手段4による外周多極異方性円筒形永久磁石の製
法において、手段1による磁性粉末充填方法、手段5に
よるラジアル加圧方法、および手段6による上パンチ保
持方法を併用した製法を図13に基づき説明する。 (ロ)手段1による磁性粉末充填方法、および手段6に
よる上パンチ保持方法は前記したので、説明は省略す
る。 (ハ)非磁性円筒型4に可撓性円筒体30を装着具32
で狭持保持する。この装着具32の下方先端は、手段4
の非磁性円筒型4の先端形状と同様形成する。 (ニ)装着具32は、段差33により、非磁性円筒型4
に落下防止され、加圧時には上方へ擢動する。 (ホ)磁性粉末充填、配向後、装着具32の先端が、磁
性粉末を切り開きながら進入し、粉末充填受け18を押
しながら下降し、可撓性円筒体30の下端が、強磁性下
パンチ3の上面横より数ミリ下方で衝止し、非磁性円筒
型4の加圧を受け止める目的の受圧部34を、粉末充填
受け18下部に突設した。 (ヘ)粉末充填受け18は、可撓性円筒体の受圧台を兼
ねて、支軸19に、バネ25で押圧し、支持した。下方
の支持母体は、外型1と共通の支持母体である。 (ト)以上の構成により、製造した実験の結果を表1に
列記した。成型体および焼成後の試料は緻密で、ヒビの
発生はなかった。
【0031】実施例13 (イ)手段3によるラジアル異方性円筒形永久磁石の製
法において、手段4による非磁性円筒型の方法に、手段
5による可撓性円筒体を装着し、手段6による上パンチ
保持方法を併用した製法を図14に基づき説明する。 (ロ)可撓性円筒体30を装着した非磁性円筒型4を、
上パンチ5の外側に突設した。上パンチ保持方法の説明
は、前記したので省略する。 (ハ)外型1、芯型2、下パンチ3の構成は、実施例6
と同様である。 (ニ)型内空間は、下パンチの非磁性部9の他に、可撓
性円筒体の装着具32が入るべく、広く形成し、底部に
粉末充填受け18を、可撓性材料で形成し、可撓性円筒
体用受圧台35に内設した。 (ホ)粉末充填受け18の下に、空間36を設け、下部
継鉄10に、磁性粉末を落下通過させる孔を数個設け
た。 (ヘ)以上の構成とし、磁性粉末を磁場配向しながら充
填し、 (ト)装着具32を先端とする可撓性円筒体30を、型
内へ進入し、先端周面のテーパー6で、内方向即ちラジ
アル方向に磁性粉末を押圧しながら、進入し、 (チ)余分な磁性粉末を下方へ押し下げ、可撓性の粉末
充填受け18を変形開口して、空間36および下部継鉄
10に設けた孔を通過し排出し、 (リ)更に下降進入して、装着具32の先端が、受圧台
35にて衝止する。 (ヌ)次に上パンチ5を型内に挿入すると共に、非磁性
円筒型4を、更に下降すると、磁性粉末は、上パンチ5
と下パンチ3により、軸方向に圧縮加圧されると共に、
可撓性円筒体30の変形により、ラジアル方向にも圧縮
加圧され、成型される。離型、型抜きは前記と同様の作
用で行なわれる。 (ル)以上の方法による実験結果を、表2に記した。フ
ェライト材料では、ラジアル方向圧縮加圧の効果は、顕
著であった。
【0032】(イ)以上の実験結果における磁気特性値
は、いずれも軸方向のヒビを発生しない製造条件での値
である。 (ロ)圧縮成型後、すべて脱磁しないで、そのまま型抜
きを行なったが、磁場の強さが、3000ガウス以下で
は、成型体同士の吸着などで、ヒビや破損は、発生しな
かった。 (ハ)以上の実験ではフェライト材料を使用したが、乾
式微粉を使用する場合、その他の磁石用材料にも充分有
効に利用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上の如く、6種類の手段を、単独また
は併用することにより、永久磁石を磁場発生源とする静
磁場において、乾式法にて、径方向異方性円筒形永久磁
石を容易に製造することが可能となった。この結果、 (イ)従来、磁場配向、脱磁に要した、数百アンペアの
大きな消費電力が、不要となった。 (ロ)成型時間が短縮された。 (ハ)成型プレス装置が、単純化、小型化され、連続回
転のロータリープレスの利用が可能となり、量産性が大
幅に改良された。 (ニ)成型体の小型化、薄肉軽量化が、容易に可能とな
った。 (ホ)ラジアル方向への圧縮加圧を、付加することが容
易になり、磁気的特性の改良、機械的強度が改良され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外周多極異方性用の磁性粉末充填前を
示す断面略図。
【図2】本発明の外周多極異方性用の磁性粉末充填、磁
場配向後の断面略図。
【図3】本発明の外周多極異方性用の磁性粉末圧縮成型
直前の断面略図。
【図4】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁性
粉末充填前の断面略図。
【図5】本発明の内周多極異方性用の磁性粉末充填前の
断面略図。
【図6】本発明のラジアル異方性用の型構成を示す断面
略図。
【図7】本発明の他のラジアル異方性用の型構成を示す
断面略図。
【図8】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁性
粉末充填前の断面略図。
【図9】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁性
粉末圧縮成型直前の断面略図。
【図10】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁
性粉末圧縮成型直前の断面略図。
【図11】本発明の内周多極異方性用の他の実施例の磁
性粉末充填前の断面略図。
【図12】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁
性粉末充填前の断面略図。
【図13】本発明の外周多極異方性用の他の実施例の磁
性粉末充填前の断面略図。
【図14】本発明のラジアル異方性用の他の実施例の磁
性粉末充填前の断面略図。
【符号の説明】
1は外型 2は芯型 3は強磁性下パンチ 4は非磁性円筒型ま
たは円柱型 5は上パンチ 6は非磁性円筒型ま
たは円柱型のテーパー 7は外型の強磁性磁極 8は芯型の強磁性磁
極 9は下パンチの上部 10は下部継鉄 11は円筒状空間 12は強磁性円筒体 13は外型の磁極のテーパー 14は芯型の磁極の
テーパー 15は非磁性表被体の型内周面 16は外型の非磁性
表被体 17は芯型の非磁性表被体 18は粉末充填受け 19は支軸 20は強磁性下パン
チの頭部 21は横ヒビ防止用テーパー 22は支持体 23はラジアル加圧用テーパー 24は匡体 25はバネ 26は段差 27は段差 28は弾性体 29は隙間 30は可撓性円筒体 31は可撓性円筒体加圧用円筒型 32は装着具 33は段差 34は受圧部 35は受圧台 36は空間

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外型と芯型とその間に挿入する円筒形の
    上、下パンチで形成する円筒形の型内空間に、磁性粉末
    を充填し、型内空間に磁場を印加し、磁性粉末を磁場配
    向し、上、下パンチ間を加圧して、磁性粉末を圧縮成型
    する径方向異方性円筒形永久磁石の製法において、 (イ)下パンチを強磁性材料で作成する。 (ロ)強磁性下パンチを磁極側に挿入し、非磁性の円筒
    型、または円柱型を、軸方向に擢動自在に、強磁性下パ
    ンチに併設し、非磁極側に挿入する。 (ハ)非磁性円筒型または円柱型の磁極側の上部の周面
    を、直円柱状または、テーパー状に形成する。以上の如
    く構成し、 (ニ)強磁性下パンチの上面を、外型の上面の高さに保
    持し、非磁性円筒型または円柱型の上面を、粉末充填底
    部位置に保持する。 (ホ)型内空間に磁性粉末を充填する。 (ヘ)強磁性下パンチの上面を、所定の粉末充填深さ位
    置に引き下げる。 (ト)次に非磁性円筒型または円柱型の上面を、外型の
    上面の高さまで上昇し、または非磁性円筒型を、強磁性
    下パンチに並列したまま、 (チ)上パンチを下降挿入し、磁性粉末を圧縮成型す
    る。 ことを特徴とする永久磁石を磁場発生源とする多極異方
    性円筒形永久磁石の製法
  2. 【請求項2】請求項1の前文記載の径方向異方性円筒形
    永久磁石の製法において (イ)外型および芯型の磁極を強磁性材料で作成し、 (ロ)磁場発生源の永久磁石は、外型または芯型のいず
    れか一方に内設し、 (ハ)下パンチは上部を非磁性材料で、中間を強磁性材
    料で形成する。 (ニ)永久磁石を内設する側の下部継鉄と、下パンチと
    の間に、下パンチに併設し、上方が強磁性磁極の下面に
    達する円筒状空間を設け、この空間に、下パンチおよび
    継鉄に擢動自在に強磁性円筒体を挿入する。 (ホ)強磁性円筒体を上昇し、強磁性磁極の下面に接触
    保持する。 (ヘ)型内へ磁性粉末を充填する。 (ト)強磁性円筒体の上面を、下部継鉄の上面位置まで
    引き下げる。 (チ)次に上パンチを下降挿入し、磁性粉末を圧縮成型
    する。 ことを特徴とする永久磁石を磁場発生源とするラジアル
    異方性円筒形永久磁石の製法。
  3. 【請求項3】請求項1の前文記載の径方向異方性円筒形
    永久磁石の製法において、 (イ)外型に内設する磁極の内周面の径寸法を、上部が
    大きく下部が小さいテーパー状に形成し、 (ロ)芯型に内設する磁極の外周面の径寸法を、上部が
    小さく下部が大きいテーパー状に形成する。 (ハ)外型および芯型は更に、一方の周面が前記のテー
    パー面に密着し、型内空間を形成する側を軸方向に平行
    な周面を有する非磁性の表被体を固着して形成する。 (ニ)以上の如く構成し、磁場を印加している型内に、
    磁性粉末を充填する。 (ホ)上パンチを下降挿入し、磁性粉末を圧縮成型す
    る。 ことを特徴とするラジアル異方性円筒形永久磁石の製
    法。
  4. 【請求項4】請求項1の前文記載の径方向異方性円筒形
    永久磁石の製法において、 (イ)上パンチの内側に上パンチと一体、または上パン
    チの内側または外側に、上パンチと擢動する別体の非磁
    性円筒型または円柱型を突設する。 (ロ)非磁性円筒型または円柱型の下部周面を、先端が
    鋭利なテーパー状に形成する。 (ハ)下パンチの内側または外側で、該非磁性円筒型ま
    たは円柱型と同じ側に、粉末充填受けを、粉末充填底部
    に設ける。 (ニ)以上の如く構成し、型内へ磁性粉末を充填する。 (ホ)次に非磁性円筒型または円柱型を下降し、型内へ
    進入する。 (ヘ)非磁性円筒型または円柱型の先端が、下パンチの
    上面の横まで進入した後 (ト)上パンチを挿入し、磁性粉末を圧縮成型する。 ことを特徴とする径方向異方性円筒形永久磁石の製法。
  5. 【請求項5】請求項1の前文記載の径方向異方性円筒形
    永久磁石の製法において。 (イ)圧縮成型時に磁性粉末に面する周面に、可撓性材
    料よりなる可撓性円筒体を装着した非磁性円筒型または
    円柱型を、上パンチまたは下パンチに、軸方向に擢動自
    在に併設する。 (ロ)可撓性円筒体加圧用円筒型を、上パンチに併設す
    るか、または受圧台を下部型内に設ける。 (ハ)以上の如く構成し、型内に磁性粉末を充填する。 (ニ)磁性粉末を磁場配向している型内に、可撓性円筒
    体を進入する。 (ホ)次に上パンチを挿入し、上パンチと下パンチ間を
    加圧して、磁性粉末を圧縮すると共に、可撓性円筒体加
    圧用円筒型で可撓性円筒体を加圧し、可撓性円筒体の変
    形により、磁性粉末をラジアル方向にも圧縮し、成型す
    る。 ことを特徴とする請求項1、2、3、および4記載の径
    方向異方性円筒形永久磁石の製法。
  6. 【請求項6】請求項4および5において (イ)上パンチと別体として上パンチに併設する非磁性
    円筒型または円柱型、または可撓性円筒体を装着した非
    磁性円筒型または円柱型、または可撓性円筒体加圧用円
    筒型をプレスの上部加圧台に固着する。 (ロ)上パンチは該円筒型または円柱型に、擢動可能に
    嵌挿し、 (ハ)上パンチおよび該円筒型または円柱型の両方に、
    互いに嵌合し、衝止する径方向の段差を設けて、上パン
    チを落下防止するか、 (ニ)または、上部加圧台に取付けた支持具で上パンチ
    を、衝止保持する (ホ)上パンチに前記段差とは異なる径方向の段差を設
    け、この段差部と上部加圧台との間に、弾性体を挿入
    し、 (ヘ)弾性体で下方へ押圧され、段差または支持具で衝
    止保持されたとき、上パンチ上端面と加圧台との隙間を
    数ミリ乃至10数ミリになるように構成する。 以上の構成を特徴とする上パンチ保持装置の構造。
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