JPH0660980A - Elパネルの製造方法およびelパネル - Google Patents
Elパネルの製造方法およびelパネルInfo
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- JPH0660980A JPH0660980A JP4213124A JP21312492A JPH0660980A JP H0660980 A JPH0660980 A JP H0660980A JP 4213124 A JP4213124 A JP 4213124A JP 21312492 A JP21312492 A JP 21312492A JP H0660980 A JPH0660980 A JP H0660980A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸湿性フィルムに発生するシワを抑制し、高
品質の大面積ELパネルを再現性よく得ることを可能に
したELパネルの製造方法を提供する。 【構成】 背面電極11上に反射絶縁層12および蛍光
体粒子を分散含有する発光体層13を順に塗布形成す
る。背面電極11と透明電極フィルム14とを、透明電
極膜と発光体層13とが対向するように積層した後、こ
の積層体15を熱圧着する。この第1の熱圧着工程で得
た熱圧着体17の両面に吸湿性フィルム、例えば6ナイ
ロンフィルム18を配置し、第1の熱圧着工程の圧着条
件より付加される熱量が少なくなるような条件を満足さ
せて第2の熱圧着工程を行う。
品質の大面積ELパネルを再現性よく得ることを可能に
したELパネルの製造方法を提供する。 【構成】 背面電極11上に反射絶縁層12および蛍光
体粒子を分散含有する発光体層13を順に塗布形成す
る。背面電極11と透明電極フィルム14とを、透明電
極膜と発光体層13とが対向するように積層した後、こ
の積層体15を熱圧着する。この第1の熱圧着工程で得
た熱圧着体17の両面に吸湿性フィルム、例えば6ナイ
ロンフィルム18を配置し、第1の熱圧着工程の圧着条
件より付加される熱量が少なくなるような条件を満足さ
せて第2の熱圧着工程を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大面積化に対応させた
EL(エレクトロルミネッセンス)パネルの製造方法お
よびELパネルに関する。
EL(エレクトロルミネッセンス)パネルの製造方法お
よびELパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】軽量、薄型で形状の自由度に優れた面発
光体として、有機分散型のELパネルが注目されてお
り、液晶のバックライトや乾式複写機の除電用光源等と
して広く利用され始めている。
光体として、有機分散型のELパネルが注目されてお
り、液晶のバックライトや乾式複写機の除電用光源等と
して広く利用され始めている。
【0003】このような有機分散型のELパネルは、従
来、例えば以下のようにして作製されていた。すなわ
ち、まず背面電極となる例えばAl箔上に、反射絶縁層と
なるBaTiO3 等の高反射性酸化物粉末を高誘電率を有す
る有機高分子に分散させたペーストを塗布する。次い
で、この反射絶縁層となる塗布層を乾燥させた後、その
上に発光体層となる ZnS等の蛍光体粒子を高誘電率を有
する有機高分子に分散させたペーストを塗布し、乾燥さ
せる。一方、透明絶縁フィルム上に I.T.O膜等の透明電
極層を被着形成して透明電極シートを作製する。
来、例えば以下のようにして作製されていた。すなわ
ち、まず背面電極となる例えばAl箔上に、反射絶縁層と
なるBaTiO3 等の高反射性酸化物粉末を高誘電率を有す
る有機高分子に分散させたペーストを塗布する。次い
で、この反射絶縁層となる塗布層を乾燥させた後、その
上に発光体層となる ZnS等の蛍光体粒子を高誘電率を有
する有機高分子に分散させたペーストを塗布し、乾燥さ
せる。一方、透明絶縁フィルム上に I.T.O膜等の透明電
極層を被着形成して透明電極シートを作製する。
【0004】次に、上記透明電極シートと、反射絶縁層
および発光体層を順に形成したAl箔とを積層すると共
に、この積層体を吸湿性フィルム例えば6ナイロンフィ
ルムで挟んだ後、加熱ロ―ル間を通過させて熱圧着(ラ
ミネート)することにより、ELパネル本体を作製す
る。この後、上記ELパネル本体を透明なパッケージン
グフィルムで挟み込むように被覆し、このパッケージン
グフィルムのはみだし部分を熱圧着してELパネルを作
製する。
および発光体層を順に形成したAl箔とを積層すると共
に、この積層体を吸湿性フィルム例えば6ナイロンフィ
ルムで挟んだ後、加熱ロ―ル間を通過させて熱圧着(ラ
ミネート)することにより、ELパネル本体を作製す
る。この後、上記ELパネル本体を透明なパッケージン
グフィルムで挟み込むように被覆し、このパッケージン
グフィルムのはみだし部分を熱圧着してELパネルを作
製する。
【0005】ところで、最近、展示および表示用途等と
して、液晶表示装置は大型化する傾向にあり、それに伴
って、大面積のELパネルが求められている。しかしな
がら、ELパネルを大型化するにあたって、上述した従
来のELパネルの製造方法では、以下に示すような問題
が生じている。
して、液晶表示装置は大型化する傾向にあり、それに伴
って、大面積のELパネルが求められている。しかしな
がら、ELパネルを大型化するにあたって、上述した従
来のELパネルの製造方法では、以下に示すような問題
が生じている。
【0006】すなわち、透明電極シートと吸湿層となる
例えば6ナイロンフィルムとを、同時に同一条件でラミ
ネートしようとすると、6ナイロンフィルムにシワが発
生し、このシワにより発光すじが発生するという問題を
招いていた。例えば、一般的なラミネート条件として、
移動速度50cm/min、加熱ロール温度 150℃、圧力 20kg/
cm2 でラミネートを行った場合、25×10cmのサイズのE
Lパネルでは異常がないのに対し、パネルサイズが50×
30cm以上となると、6ナイロンフィルムに多量のシワが
発生する。そこで、透明電極シートと6ナイロンフィル
ムを別々にラミネートすることも行われているが、十分
にシワを防止することはできていない。一方、ELパネ
ルの大型化に対応するべく、複数個のパネルを繋ぎ合せ
て用いることも行われている。このような場合には、図
4に示すように、従来はパッケージングフィルム1の封
止しろ部分1aを重ね合せて接着することにより構成し
ていた。なお、図中2はパネル本体である。しかしなが
ら、このような繋ぎ合せ方法では、連結部となる封止し
ろ部分1aが非発光部となり、その幅も最低限封止に必
要な幅より狭くすることはできず、非発光すじとして目
立つという問題があった。
例えば6ナイロンフィルムとを、同時に同一条件でラミ
ネートしようとすると、6ナイロンフィルムにシワが発
生し、このシワにより発光すじが発生するという問題を
招いていた。例えば、一般的なラミネート条件として、
移動速度50cm/min、加熱ロール温度 150℃、圧力 20kg/
cm2 でラミネートを行った場合、25×10cmのサイズのE
Lパネルでは異常がないのに対し、パネルサイズが50×
30cm以上となると、6ナイロンフィルムに多量のシワが
発生する。そこで、透明電極シートと6ナイロンフィル
ムを別々にラミネートすることも行われているが、十分
にシワを防止することはできていない。一方、ELパネ
ルの大型化に対応するべく、複数個のパネルを繋ぎ合せ
て用いることも行われている。このような場合には、図
4に示すように、従来はパッケージングフィルム1の封
止しろ部分1aを重ね合せて接着することにより構成し
ていた。なお、図中2はパネル本体である。しかしなが
ら、このような繋ぎ合せ方法では、連結部となる封止し
ろ部分1aが非発光部となり、その幅も最低限封止に必
要な幅より狭くすることはできず、非発光すじとして目
立つという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、最
近、ELパネルの大型化が要求されているが、従来のパ
ネル製造方法では、吸湿性フィルムにシワが発生し易
く、発光すじが生じるという問題があった。また、複数
個のELパネルを連結することにより大面積化する場合
には、非発光部である連結部の幅が広く、発光ムラとし
て目立つという問題があった。このように、ELパネル
を大面積化するにあたって、従来の方法では種々の問題
が発生しており、これらの解決が望まれている。
近、ELパネルの大型化が要求されているが、従来のパ
ネル製造方法では、吸湿性フィルムにシワが発生し易
く、発光すじが生じるという問題があった。また、複数
個のELパネルを連結することにより大面積化する場合
には、非発光部である連結部の幅が広く、発光ムラとし
て目立つという問題があった。このように、ELパネル
を大面積化するにあたって、従来の方法では種々の問題
が発生しており、これらの解決が望まれている。
【0008】本発明は、このような課題に対処するため
になされたもので、大面積のELパネルの品質を向上さ
せることを目的とし、具体的には吸湿性フィルムに発生
するシワを抑制することを可能にしたELパネルの製造
方法およびELパネルを提供することを目的としてお
り、また他の具体的な目的は、複数個のパネルを連結し
て用いる際に、連結部による発光ムラを抑制した連結型
のELパネルを提供することにある。
になされたもので、大面積のELパネルの品質を向上さ
せることを目的とし、具体的には吸湿性フィルムに発生
するシワを抑制することを可能にしたELパネルの製造
方法およびELパネルを提供することを目的としてお
り、また他の具体的な目的は、複数個のパネルを連結し
て用いる際に、連結部による発光ムラを抑制した連結型
のELパネルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のELパネルの製
造方法は、背面電極上に反射絶縁層および蛍光体粒子を
分散含有する発光体層を順に塗布形成する工程と、前記
反射絶縁層および発光体層が順に形成された背面電極
と、透明絶縁フィルム上に透明電極層が形成された透明
電極フィルムとを、前記発光体層と透明電極層とを対向
させて積層し、この積層体を熱圧着する第1の熱圧着工
程と、前記第1の熱圧着工程で得た熱圧着体の両面に吸
湿性フィルムを配置し、前記第1の熱圧着工程の圧着条
件より、付加される熱量が少なくなるような条件を満足
させて行う第2の熱圧着工程とを有することを特徴とし
ている。
造方法は、背面電極上に反射絶縁層および蛍光体粒子を
分散含有する発光体層を順に塗布形成する工程と、前記
反射絶縁層および発光体層が順に形成された背面電極
と、透明絶縁フィルム上に透明電極層が形成された透明
電極フィルムとを、前記発光体層と透明電極層とを対向
させて積層し、この積層体を熱圧着する第1の熱圧着工
程と、前記第1の熱圧着工程で得た熱圧着体の両面に吸
湿性フィルムを配置し、前記第1の熱圧着工程の圧着条
件より、付加される熱量が少なくなるような条件を満足
させて行う第2の熱圧着工程とを有することを特徴とし
ている。
【0010】また、本発明のELパネルは、蛍光体粒子
を分散含有する発光体層と、この発光体層の一方の主面
上に反射絶縁層を介して積層配置された背面電極と、前
記発光体層の他方の主面と一体的に設けられた透明電極
フィルムと、前記透明電極フィルムおよび背面電極上に
それぞれ接着剤層を介して一体化された吸湿性フィルム
とを具備するELパネルにおいて、前記吸湿性フィルム
用の接着剤は、前記発光体層中の接着成分より低温接着
が可能な組成を有することを特徴としている。さらに、
本発明による連結型のELパネルは、背面電極層、反射
絶縁層、発光体層および透明電極層等からなるパネル本
体をパッケージングフィルムにより封止してなる複数の
単体ELパネルを、平面方向に連結して構成した連結型
のELパネルにおいて、前記単体ELパネルの各パッケ
ージングフィルムはそれぞれ折り返し構造を有し、かつ
複数の該単体ELパネルを前記パッケージングフィルム
の折り返し側を突き合せて連結したことを特徴としてい
る。
を分散含有する発光体層と、この発光体層の一方の主面
上に反射絶縁層を介して積層配置された背面電極と、前
記発光体層の他方の主面と一体的に設けられた透明電極
フィルムと、前記透明電極フィルムおよび背面電極上に
それぞれ接着剤層を介して一体化された吸湿性フィルム
とを具備するELパネルにおいて、前記吸湿性フィルム
用の接着剤は、前記発光体層中の接着成分より低温接着
が可能な組成を有することを特徴としている。さらに、
本発明による連結型のELパネルは、背面電極層、反射
絶縁層、発光体層および透明電極層等からなるパネル本
体をパッケージングフィルムにより封止してなる複数の
単体ELパネルを、平面方向に連結して構成した連結型
のELパネルにおいて、前記単体ELパネルの各パッケ
ージングフィルムはそれぞれ折り返し構造を有し、かつ
複数の該単体ELパネルを前記パッケージングフィルム
の折り返し側を突き合せて連結したことを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】吸湿性フィルムとして用いる、例えば6ナイロ
ンフィルムは、ELパネルの他の構成素材より加熱時の
寸法変化(伸び)が大きい。よって、熱圧着時の加熱を
最小限にすることにより、シワの発生を抑制することが
できる。ただし、透明電極フィルムの熱圧着条件を、6
ナイロンフィルムの熱圧着条件に合せると、発光体層中
の接着組成となるバインダ成分の軟化点を下げる必要が
生じ、使用バインダが限定され、ELパネルの特性を劣
化させることとなる。
ンフィルムは、ELパネルの他の構成素材より加熱時の
寸法変化(伸び)が大きい。よって、熱圧着時の加熱を
最小限にすることにより、シワの発生を抑制することが
できる。ただし、透明電極フィルムの熱圧着条件を、6
ナイロンフィルムの熱圧着条件に合せると、発光体層中
の接着組成となるバインダ成分の軟化点を下げる必要が
生じ、使用バインダが限定され、ELパネルの特性を劣
化させることとなる。
【0012】そこで、本発明のELパネルの製造方法に
おいては、透明電極フィルムと6ナイロンフィルムを別
々に熱圧着すると共に、6ナイロンフィルムの熱圧着条
件を熱的に緩和しているため、大型のELパネルを作製
する場合においても、6ナイロンフィルムのシワを防止
することすることができる。このシワは、発光体層中の
接着成分となる有機系バインダより低温接着が可能な接
着剤を介して吸湿性フィルムを接着することによって、
より一層効果的に抑制することができる。
おいては、透明電極フィルムと6ナイロンフィルムを別
々に熱圧着すると共に、6ナイロンフィルムの熱圧着条
件を熱的に緩和しているため、大型のELパネルを作製
する場合においても、6ナイロンフィルムのシワを防止
することすることができる。このシワは、発光体層中の
接着成分となる有機系バインダより低温接着が可能な接
着剤を介して吸湿性フィルムを接着することによって、
より一層効果的に抑制することができる。
【0013】また、本発明による連結型のELパネルに
おいては、パッケージングフィルムを折り返して個々の
単体ELパネルを構成しているため、各単体ELパネル
の側面の封止しろを最小とすることができる。そして、
この折り返し部を突き合わせて連結することにより、非
発光部となる連結部の幅を狭くすることができる。これ
により、連結部による発光ムラを抑制することが可能と
なる。
おいては、パッケージングフィルムを折り返して個々の
単体ELパネルを構成しているため、各単体ELパネル
の側面の封止しろを最小とすることができる。そして、
この折り返し部を突き合わせて連結することにより、非
発光部となる連結部の幅を狭くすることができる。これ
により、連結部による発光ムラを抑制することが可能と
なる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0015】まず、本発明のELパネルの製造方法の一
実施例について述べる。図1は、一実施例によるELパ
ネルの製造工程を示す図であり、同図に従ってこの実施
例の製造方法を説明する。
実施例について述べる。図1は、一実施例によるELパ
ネルの製造工程を示す図であり、同図に従ってこの実施
例の製造方法を説明する。
【0016】まず、背面電極11となるAl等の金属箔上
に、反射絶縁層12を形成する。この反射絶縁層12
は、例えば TiO2 や BaTiO3 等の高反射性無機酸化物粉
末を、シアノエチルセルロースのような高誘電率を有す
る有機系バインダ中に分散させたペーストを用い、この
ペーストをAl箔11上に塗布した後、乾燥させることに
より形成する。次いで、この反射絶縁層12上に発光体
層13を形成する。この発光体層13は、 ZnS等の蛍光
体粒子を高誘電率を有する有機系バインダ中に分散させ
たペーストを用い、このペーストを反射絶縁層12上に
塗布した後、乾燥させることにより形成する。一方、ポ
リエステルフィルムのような透明絶縁フィルム上に、I.
T.O.膜等からなる透明電極層を蒸着法等により被着形成
し、透明電極シート14を作製する。そして、図1
(a)に示すように、反射絶縁層12および発光体層1
3が順に形成された背面電極11と透明電極フィルム1
4とを、発光体層13と透明電極層(図示省略)とが対
向するように積層する。
に、反射絶縁層12を形成する。この反射絶縁層12
は、例えば TiO2 や BaTiO3 等の高反射性無機酸化物粉
末を、シアノエチルセルロースのような高誘電率を有す
る有機系バインダ中に分散させたペーストを用い、この
ペーストをAl箔11上に塗布した後、乾燥させることに
より形成する。次いで、この反射絶縁層12上に発光体
層13を形成する。この発光体層13は、 ZnS等の蛍光
体粒子を高誘電率を有する有機系バインダ中に分散させ
たペーストを用い、このペーストを反射絶縁層12上に
塗布した後、乾燥させることにより形成する。一方、ポ
リエステルフィルムのような透明絶縁フィルム上に、I.
T.O.膜等からなる透明電極層を蒸着法等により被着形成
し、透明電極シート14を作製する。そして、図1
(a)に示すように、反射絶縁層12および発光体層1
3が順に形成された背面電極11と透明電極フィルム1
4とを、発光体層13と透明電極層(図示省略)とが対
向するように積層する。
【0017】次いで、上記積層工程で得た第1の積層体
15を、図1(b)に示すように、加熱ロ―ル16a、
16b間を通過させることにより熱圧着(ラミネート)
する。この工程が第1の熱圧着工程となる。また、この
際の熱圧着条件は、発光体層13中のバインダ成分およ
び透明電極フィルム14に応じて、温度および通過速度
を設定するものとする。なお、この第1の熱圧着工程に
おける接着は、発光体層13中のバインダ成分が接着成
分として機能して行われる。
15を、図1(b)に示すように、加熱ロ―ル16a、
16b間を通過させることにより熱圧着(ラミネート)
する。この工程が第1の熱圧着工程となる。また、この
際の熱圧着条件は、発光体層13中のバインダ成分およ
び透明電極フィルム14に応じて、温度および通過速度
を設定するものとする。なお、この第1の熱圧着工程に
おける接着は、発光体層13中のバインダ成分が接着成
分として機能して行われる。
【0018】次に、上記第1の熱圧着工程で得た熱圧着
体17の外側に、図1(c)に示すように、それぞれ吸
湿性フィルム例えば6ナイロンフィルム18を配置す
る。これら6ナイロンフィルム18の接着面側には、そ
れぞれ接着剤19が配されている。この接着剤19は、
第1の熱圧着工程における接着成分、すなわち発光体層
13中の有機系バインダの接着温度より低温接着が可能
な接着組成により構成されたものである。
体17の外側に、図1(c)に示すように、それぞれ吸
湿性フィルム例えば6ナイロンフィルム18を配置す
る。これら6ナイロンフィルム18の接着面側には、そ
れぞれ接着剤19が配されている。この接着剤19は、
第1の熱圧着工程における接着成分、すなわち発光体層
13中の有機系バインダの接着温度より低温接着が可能
な接着組成により構成されたものである。
【0019】そして、上記6ナイロンフィルム18の積
層工程で得た第2の積層体20を、図1(d)に示すよ
うに、加熱ロ―ル16a、16b間を通過させることに
より熱圧着(ラミネート)し、ELパネル本体21を作
製する。この第2の熱圧着工程は、6ナイロンフィルム
18に合せて、第1の熱圧着工程における接着条件より
付加される熱量が少なくなるような条件、例えば加熱温
度の低温化や移動速度の高速化を満足させて行うもので
ある。
層工程で得た第2の積層体20を、図1(d)に示すよ
うに、加熱ロ―ル16a、16b間を通過させることに
より熱圧着(ラミネート)し、ELパネル本体21を作
製する。この第2の熱圧着工程は、6ナイロンフィルム
18に合せて、第1の熱圧着工程における接着条件より
付加される熱量が少なくなるような条件、例えば加熱温
度の低温化や移動速度の高速化を満足させて行うもので
ある。
【0020】この後、上記ELパネル本体21をポリク
ロロトリフルオロエチレンフィルムのような水湿透過率
の小さい透明なパッケージングフィルム(図示せず)で
挟み込み、そのはみだし部を熱圧着して封止することに
より、目的とするELパネルが得られる。
ロロトリフルオロエチレンフィルムのような水湿透過率
の小さい透明なパッケージングフィルム(図示せず)で
挟み込み、そのはみだし部を熱圧着して封止することに
より、目的とするELパネルが得られる。
【0021】この実施例のELパネルの製造方法におい
ては、透明電極フィルム14と6ナイロンフィルム18
を別々に熱圧着すると共に、6ナイロンフィルム18へ
の付加熱量を最小としており、かつ発光体13層中の接
着成分となるバインダより低温接着が可能な接着剤19
を介して6ナイロンフィルム18を接着しているため、
大型のELパネルを作製する場合においても、6ナイロ
ンフィルムの大幅な変形(伸び)が防止でき、よってシ
ワの発生を抑制することが可能となる。
ては、透明電極フィルム14と6ナイロンフィルム18
を別々に熱圧着すると共に、6ナイロンフィルム18へ
の付加熱量を最小としており、かつ発光体13層中の接
着成分となるバインダより低温接着が可能な接着剤19
を介して6ナイロンフィルム18を接着しているため、
大型のELパネルを作製する場合においても、6ナイロ
ンフィルムの大幅な変形(伸び)が防止でき、よってシ
ワの発生を抑制することが可能となる。
【0022】こようにして得られるELパネル、すなわ
ち発光体13層中の接着成分より低温接着が可能な接着
剤19を介して6ナイロンフィルム18を接着したEL
パネルは、シワのない良好なものであるため、発光すじ
等の発生が抑制された、優れた発光品位および発光特性
が得られる。
ち発光体13層中の接着成分より低温接着が可能な接着
剤19を介して6ナイロンフィルム18を接着したEL
パネルは、シワのない良好なものであるため、発光すじ
等の発生が抑制された、優れた発光品位および発光特性
が得られる。
【0023】次に、上記製造方法による大型ELパネル
(寸法:50×30cm)の具体的な製造例およびその評価結
果について述べる。まず、発光層13用のバインダとし
て、シアノエチル化プルラン(接着温度:140℃)とシ
アノエチル化ポバール(接着温度:100℃)、6ナイロン
フィルム18用の接着剤19として、酢酸ビニール・ポ
リエステル系接着剤(接着温度: 80℃)とポリオレフィ
ン系接着剤(接着温度:140℃)をそれぞれ用意し、これ
らを表1に示す組み合せで用いると共に、表1に示す熱
圧着条件により、それぞれELパネルを作製した。この
ようにして得た各ELパネルの6ナイロンフィルム18
の状態(シワの有無)を観察すると共に、発光試験によ
る発光特性を調べた。それらの結果を表1に併せて示
す。
(寸法:50×30cm)の具体的な製造例およびその評価結
果について述べる。まず、発光層13用のバインダとし
て、シアノエチル化プルラン(接着温度:140℃)とシ
アノエチル化ポバール(接着温度:100℃)、6ナイロン
フィルム18用の接着剤19として、酢酸ビニール・ポ
リエステル系接着剤(接着温度: 80℃)とポリオレフィ
ン系接着剤(接着温度:140℃)をそれぞれ用意し、これ
らを表1に示す組み合せで用いると共に、表1に示す熱
圧着条件により、それぞれELパネルを作製した。この
ようにして得た各ELパネルの6ナイロンフィルム18
の状態(シワの有無)を観察すると共に、発光試験によ
る発光特性を調べた。それらの結果を表1に併せて示
す。
【0024】
【表1】 表1からも明らかなように、本発明の製造方法によれ
ば、6ナイロンフィルムのシワの発生が抑制できると共
に、良好な発光特性が得られるバインダを用いて、透明
電極フィルムを接着することができる。これらにより、
優れた発光品位および発光特性が得られることが分か
る。
ば、6ナイロンフィルムのシワの発生が抑制できると共
に、良好な発光特性が得られるバインダを用いて、透明
電極フィルムを接着することができる。これらにより、
優れた発光品位および発光特性が得られることが分か
る。
【0025】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。図2は、本発明の一実施例による連結型ELパネル
の構成および製造方法を示す図である。同図において、
31はELパネル本体であり、このELパネル本体31
は前述した実施例と同様に、背面電極層、反射絶縁層、
発光体層、透明電極層、および吸湿性フィルム等からな
るものである。
る。図2は、本発明の一実施例による連結型ELパネル
の構成および製造方法を示す図である。同図において、
31はELパネル本体であり、このELパネル本体31
は前述した実施例と同様に、背面電極層、反射絶縁層、
発光体層、透明電極層、および吸湿性フィルム等からな
るものである。
【0026】そして、まず上記ELパネル本体31の両
面に、 1枚のパッケージングフィルム(例えば水湿透過
率の小さい透明な防湿フィルム)32を折り返して積層
した後、図2(a)に示すように、パッケージングフィ
ルム32のはみだし部(重ね合せ部分)32aを熱圧着
して封止し、単体のELパネル33を作製する。この単
体のELパネル33は、その一側面がパッケージングフ
ィルム32の折り返し部32bにあたるため、封止しろ
が最小とされている。
面に、 1枚のパッケージングフィルム(例えば水湿透過
率の小さい透明な防湿フィルム)32を折り返して積層
した後、図2(a)に示すように、パッケージングフィ
ルム32のはみだし部(重ね合せ部分)32aを熱圧着
して封止し、単体のELパネル33を作製する。この単
体のELパネル33は、その一側面がパッケージングフ
ィルム32の折り返し部32bにあたるため、封止しろ
が最小とされている。
【0027】この後、上記と同様にして作製した 2個の
単体ELパネル33を、図2(b)に示すように、それ
ぞれの折り返し部32bを突き合せて平面方向に連結す
ることにより、連結型ELパネル34が構成される。
単体ELパネル33を、図2(b)に示すように、それ
ぞれの折り返し部32bを突き合せて平面方向に連結す
ることにより、連結型ELパネル34が構成される。
【0028】このようにして得られる連結型ELパネル
34は、非発光部となる連結部の幅を極力狭くすること
ができるため、連結部に起因する発光ムラをほとんど目
立たせないようにすることが可能となる。
34は、非発光部となる連結部の幅を極力狭くすること
ができるため、連結部に起因する発光ムラをほとんど目
立たせないようにすることが可能となる。
【0029】また、上記した連結型ELパネル34は、
図3に示すように、その大きさと同等の面積を有する基
板、例えば厚さ 1mmのポリスチロール基板35上に配置
して貼り合せると共に、発光面側に透光性を有する光拡
散フィルム、例えばポリカーボネート光拡散フィルム3
6を貼り合せることによって、 1つのELパネル37と
して構成することができる。このような構成を採用する
ことによって、各ELパネル33からの光が光拡散フィ
ルム36で多方面に反射されるため、実際にELパネル
37からの光は均一となり、より一層均質性に優れた発
光を得ることが可能となる。
図3に示すように、その大きさと同等の面積を有する基
板、例えば厚さ 1mmのポリスチロール基板35上に配置
して貼り合せると共に、発光面側に透光性を有する光拡
散フィルム、例えばポリカーボネート光拡散フィルム3
6を貼り合せることによって、 1つのELパネル37と
して構成することができる。このような構成を採用する
ことによって、各ELパネル33からの光が光拡散フィ
ルム36で多方面に反射されるため、実際にELパネル
37からの光は均一となり、より一層均質性に優れた発
光を得ることが可能となる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、品
質を向上させた大面積のELパネルを提供することが可
能となる。具体的には、本発明のELパネルの製造方法
によれば、吸湿フィルムに発生するシワを抑制すること
できる。また、本発明の連結型ELパネルによれば、連
結部に起因する発光ムラを抑制することが可能となる。
質を向上させた大面積のELパネルを提供することが可
能となる。具体的には、本発明のELパネルの製造方法
によれば、吸湿フィルムに発生するシワを抑制すること
できる。また、本発明の連結型ELパネルによれば、連
結部に起因する発光ムラを抑制することが可能となる。
【図1】本発明の一実施例によるELパネルの製造工程
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例による連結型ELパネルの
製造工程および構成を示す図である。
製造工程および構成を示す図である。
【図3】本発明による連結型ELパネルの他の構成例を
示す図である。
示す図である。
【図4】従来の連結型ELパネルの構成を示す図であ
る。
る。
11……背面電極 12……反射絶縁層 13……発光体層 14……透明電極シート 16a、16b……加熱ロール 18……6ナイロンフィルム 19……接着剤 31……ELパネル本体 32……パッケージングフィルム 32b…折り返し部 33……単体ELパネル 34……連結型ELパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 直人 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 東 芝マテリアルエンジニアリング株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 背面電極上に反射絶縁層および蛍光体粒
子を分散含有する発光体層を順に塗布形成する工程と、 前記反射絶縁層および発光体層が順に形成された背面電
極と、透明絶縁フィルム上に透明電極層が形成された透
明電極フィルムとを、前記発光体層と透明電極層とを対
向させて積層し、この積層体を熱圧着する第1の熱圧着
工程と、 前記第1の熱圧着工程で得た熱圧着体の両面に吸湿性フ
ィルムを配置し、前記第1の熱圧着工程の圧着条件よ
り、付加される熱量が少なくなるような条件を満足させ
て行う第2の熱圧着工程とを有することを特徴とするE
Lパネルの製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のELパネルの製造方法に
おいて、 前記吸湿性フィルムを、前記発光体層中の接着成分より
低温接着が可能な接着剤を介して、前記熱圧着体に接着
することを特徴とするELパネルの製造方法。 - 【請求項3】 蛍光体粒子を分散含有する発光体層と、
この発光体層の一方の主面上に反射絶縁層を介して積層
配置された背面電極と、前記発光体層の他方の主面と一
体的に設けられた透明電極フィルムと、前記透明電極フ
ィルムおよび背面電極上にそれぞれ接着剤層を介して一
体化された吸湿性フィルムとを具備するELパネルにお
いて、 前記吸湿性フィルム用の接着剤は、前記発光体層中の接
着成分より低温接着が可能な組成を有することを特徴と
するELパネル。 - 【請求項4】 背面電極層、反射絶縁層、発光体層およ
び透明電極層等からなるパネル本体をパッケージングフ
ィルムにより封止してなる複数の単体ELパネルを、平
面方向に連結して構成した連結型のELパネルにおい
て、 前記単体ELパネルの各パッケージングフィルムはそれ
ぞれ折り返し構造を有し、かつ複数の該単体ELパネル
を前記パッケージングフィルムの折り返し側を突き合せ
て連結したことを特徴とするELパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4213124A JPH0660980A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | Elパネルの製造方法およびelパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4213124A JPH0660980A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | Elパネルの製造方法およびelパネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0660980A true JPH0660980A (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=16633976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4213124A Pending JPH0660980A (ja) | 1992-08-11 | 1992-08-11 | Elパネルの製造方法およびelパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0660980A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4820666A (en) * | 1985-03-22 | 1989-04-11 | Noritake Co., Limited | Zirconia base ceramics |
KR100299536B1 (ko) * | 1999-07-14 | 2001-11-01 | 구자홍 | 일렉트로루미네선스 표시소자의 제조방법 |
JP2008241805A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Seiko Epson Corp | 電子機器、電子機器の防湿構造、および電子機器の製造方法 |
US7843698B2 (en) | 2004-08-19 | 2010-11-30 | Fujitsu Limited | Electronic apparatus and enclosure |
WO2017038495A1 (ja) * | 2015-09-02 | 2017-03-09 | コニカミノルタ株式会社 | 照明装置および照明装置の製造方法 |
-
1992
- 1992-08-11 JP JP4213124A patent/JPH0660980A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4820666A (en) * | 1985-03-22 | 1989-04-11 | Noritake Co., Limited | Zirconia base ceramics |
KR100299536B1 (ko) * | 1999-07-14 | 2001-11-01 | 구자홍 | 일렉트로루미네선스 표시소자의 제조방법 |
US7843698B2 (en) | 2004-08-19 | 2010-11-30 | Fujitsu Limited | Electronic apparatus and enclosure |
JP2008241805A (ja) * | 2007-03-26 | 2008-10-09 | Seiko Epson Corp | 電子機器、電子機器の防湿構造、および電子機器の製造方法 |
WO2017038495A1 (ja) * | 2015-09-02 | 2017-03-09 | コニカミノルタ株式会社 | 照明装置および照明装置の製造方法 |
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