JPH0659083B2 - 多色像形成装置 - Google Patents

多色像形成装置

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JPH0659083B2
JPH0659083B2 JP59281403A JP28140384A JPH0659083B2 JP H0659083 B2 JPH0659083 B2 JP H0659083B2 JP 59281403 A JP59281403 A JP 59281403A JP 28140384 A JP28140384 A JP 28140384A JP H0659083 B2 JPH0659083 B2 JP H0659083B2
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尚史 庄司
哲 羽根田
誠一郎 平塚
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/01Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for producing multicoloured copies

Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、多色像形成装置に関し、更に詳述すれば、画
像データに基いて像担持体に順次色の異なる像を形成し
て多色像を得る、例えば静電記録又は電子写真記録に好
適な、改良された多色像形成装置に関する。
ロ.従来技術 従来、例えば電子写真法により多色像を形成するには、
成分色ごとに帯電,露光,現像,転写の複写工程を繰り
返して、複写紙上に各色のトナー像を重ねて転写するよ
うにしている。例えば色分解フイルタを介して得られる
ブルー,グリーン,レッド等の分解光により前記工程別
に静電潜像を形成し、イエロー,マゼンタ,シアン及び
必要によりさらに黒のトナーで現像してトナー像を形成
し、該トナー像を記録紙上に積層して転写して多色像を
形成する。しかしながらかかる多色像形成方法にあって
は、各色の現像が終了する毎に転写体に転写する必要
があり、機械が大型化し、像形成のための時間が長くか
かったり、反復動作による位置ずれ精度の保証が必要
となるなど難点がある。
そこで同一の感光体上に複数のトナー像を重ね合せて現
像し、転写工程を一度で済むよにして上記欠点を解決す
る多色像形成方法があるが、この方法でも後段の現像時
において、前段の現像により得られたトナー像を乱した
り、後段の現像剤中に前段の現像剤中のトナーが混合さ
れて多色像のカラーバランスが乱れるなどの弊害が生ず
る。
かかる不都合を避けるため、2回目以降の現像の際に現
像装置に交流成分を重畳したバイアスを印加してこの感
光上に形成された静電潜像にトナーを飛翔させる方式を
採用することにより、多色像を形成する方法が提案され
ている。この方法では現像剤層が、前段までに形成され
たトナー像を摺擦することがないので、像の乱れ等は起
らない。
以下この像形成方法の原理を、第26図のフローチャート
により説明する。この第26図は感光体の表面電位の変化
を示したものであり、帯電極性が正である場合を例にと
っている。PHは感光体の露光部、DAは感光体の非露
光部、DUPは露光部PHに第一の現像で正帯電トナーT
が付着したため生じた電位の上昇分を示す。
感光体はスコロトロン帯電器により一様な帯電が施され
て、(a)に示すように一定の正の表面電位Eとなる。次
にレーザー・陰極線管・LED・などを露光源とする第
一の像露光が与えられ、(b)に示すように露光部PHの
電位はその光量に応じて低下する。このようにして形成
された静電潜像を未露光部の表面電位Eにほぼ等しい正
のバイアスを印加された現像装置が現像する。その結
果、(c)に示すように正帯電トナーTが相対的に電位の
低い露光部PHに付着し、第一のトナー像Tが形成され
る。このトナー像Tが形成された領域は、正帯電トナー
Tが付着したことにより電位がDUPだけ上昇するが、
未露光部DAと同電位にはならない。次に第一のトナー
像が形成された感光体表面は帯電器により2回目の帯電
が施され、その結果、トナーTの有無にかかわらず、均
一な表面電位Eとなる。これを(d)に示す。この感光体
の表面に第二の像露光が施されて静電潜像が形成され
((e))、(c)と同様にしてトナーTとは異なる色の正帯
電トナー像T′の源が行なわれ第二のトナー像が得られ
る。これを(f)に示す。以上のプロセスを繰り返すこと
により、感光体上に多色トナー像が得られる。これを記
録紙に転写し、さらにこれを加熱または加圧して定着す
ることにより多色記録像が得られる。この場合には感光
体は表面に残留するトナーおよび電荷をクリーニングさ
れて次の多色像形成に用いられる。一方、これとは別に
感光体上にトナー像を定着する方法もある。
第26図に説明した方法において、少なくとも(f)の現像
工程は現像剤層が感光体表面に接触させずに行なうこと
が望ましい。
なお前記多色像形成方法において、2回目以降の帯電を
省略することができる。かかる帯電を省略せず毎回帯電
を繰り返す場合は、帯電前に除電工程を入れるようにし
てよい。また、毎回の像露光に用いる露光源は各々同じ
ものでも異なるものでもよい。
前記多色像形成方法において、例えばイエロー,マゼン
タ,シアン,黒の4色のトナーを感光体上に重ね合わせ
る場合が多く、これは以下の理由による。減色法の原理
によれば、イエロー,マゼンタ,シアンの3原色を重ね
合わせることにより、黒の像が得られるはずであるが、
実用される3原色用のトナーは理想の吸収波長域を有す
るものではなく、また3原色のトナー像の位置ずれなど
のため、これら3原色トナーだけでは文字や線に要請さ
れる鮮明な黒を再現するのは困難であるばかりでなく、
カラー像においても濃度が不足しがちになる。そこで、
前述のように3原色に黒を加えた4色で多色像を形成す
るようにしている。
多色像形成のための潜像の形成方法としては、前記電子
写真法のほかに、多針電極などにより直接像形成体上に
電荷を注入して静電潜像を形成する方法や、磁気ヘッド
により磁気潜像を形成する方法などを用いることができ
る。
この方法を利用した記録装置は、例えばブロック図が第
25図で示されるようなシステムに組み入れられる。この
例では、多色光学情報をもつ原稿を固体撮像素子などを
用いた読取装置で読取って画像データを得、画像処理部
で記録装置に適したデータ(以下記録データという)に
変換する。以上のような方法で様々な色を表現する場
合、次の二つの方法がある。
,色の異なるトナー同志を直接重ねない方式。
.色の異なるトナー同志を重ねる方式。
は第27図(A)のようにトナーT1,T2を像形成体上に重ね
ずに分布させることにより、疑似的に記録紙上で白再現
を行なうものである。は、ある色のトナー像の上に異
なる色のトナーを重ねて現像して色再現するものであ
る。
ところが、例えば電子写真法の場合、においては、先
に現像したトナーTに吸収されて像形成体の感光層まで
十分届かず、潜像が完全に形成されないので、第28図ま
たは第29図のように後に現像したトナーT2の付着量が少
なくなる傾向がある。またにおいては、各色トナー像
が同位置で重ならないように像露光の位置合わせを厳密
に行なう必要があり、第27図(B)のように像露光の位置
が不正確であれば、前段のトナー像T1が一部像露光をさ
えぎってしまい、後段で現像されるトナー像T2の付着量
が第27図(C)のように少なくなるという傾向がある。こ
れらの傾向は像形成体の分光感度、像露光する光源の分
光特性、トナーの分光透過率特性や現像する色の順序に
より記録特性が異なることを示している。
一方、前述の各潜像形成法は、いずれも光強度により階
調表現が可能な方法であるが、高速での安定した記録に
適さないという問題がある。またかかる方法による階調
表現は、いわゆる多段階調であるため多大の画像データ
の容量が必要とされる。そこで、高速で安定な記録を行
なうとともに画像データの容量が少なくてすむようにす
るために、入力画像の各画素を二値化して疑似的に階調
表現できる画像データを形成する方法が提案されてい
る。例えば第30図の濃度パターン法や第31図のディザ法
などが知られている。
第30図に示される濃度パターン法は、入力画像の階調を
もつ1画素を複数の二値階調をもつ画素に変換する方法
である。1aは入力画像であり、2aは前記入力画像1
aのマトリクスの代表的濃度値をもつ画素5aを取り出
し、これを処理するための標本であり、3aはこの標本
を二値化するM×Nの基準濃度マトリクスであり、4a
は前記標本2aが基準濃度マトリクス3aとの比較によ
り二値化された結果得られたパターンである。
第31図に示されるディザ法は、入力画像の階調をもつ1
画素を二値階調をもつ1画素に変換する方法である。1
bは入力画像であり、2bは前記入力画像1bの特定の
M×N画素マトリクスの例であって、二値化処理するた
めの標本であり、3bはこの標本を二値化するM×Nの
基準濃度マトリクスであり、4bは前記標本2bが基準
濃度マトリクス3bとの比較により二値化された結果得
られたパターンである。
以上のようにして従来の多色像形成装置においては、入
力されたカラー画像情報を色分解した形式のデータを、
メモリから読み出された基準信号と比較して二値化して
得られたデータに基づき記録を行なっている。ところ
で、各種の記録条件、例えば電子写真法においては、感
光体の帯電電位、露光量、現像剤のトナー濃度、現像バ
イアス、トナーの帯電量や流動性、色現像の順序、定着
温度、気温、湿度などにより画像濃度解像度などの記録
特性が影響を受ける。また用いられるトナーの色によつ
ても記録特性は異なる。ところが、従来はこれらの影響
を考慮せずにすべての場合につき同じ基準信号を用いて
画像データを二値化していた。
さらに入力画像としては、写真画などのように記録時に
良好な色再現性を要求するもの、文字情報などのように
高い現像力を要求するもの、特定の色の再現性が強いこ
とを要求するものなどがあるが、従来は一律に記録デー
タを形成していた。
以上のような理由により、従来技術には .記録特性が色毎に異なるため、色再現のバランスが
崩れやすい。
.経時変化や環境変化により色再現性が一定しない。
.入力画像情報の再現に適した記録データが得られ
ず、画像によっては解像度・階調再現性・鮮鋭さなどが
不十分になる。
などの問題点があった。
ハ.発明の目的 本発明は、経時変化や環境変化に影響されず、常に色再
現の良好な多色像を形成できる装置を提供することを目
的としてなされたものである。
本発明の第二の目的は、トナーの色を考慮して色再現を
向上させることである。
本発明の第三の目的は、入力画像に適した色再現を行な
うことである。
ニ.発明の構成 本発明は鋭意研究の結果、次の事実を見出した。例え
ば、第31図に示した基準濃度マトリックス3b中の各要素
の濃度値の設定およびその配列には、種々の組合せが考
えられるが、この基準濃度マトリクスを基準信号として
記録データを形成し、それに基づいて記録を行なって最
終的に得られる多色像の品質は、上記各要素の濃度値の
組合せ方に依存する。従って、この事実を応用すれば、
一色成分について、各要素の濃度値の組合せを異にした
複数の基準濃度マトリックスを用意しておいて、これら
の内から入力画像の状態其他の条件に応じて基準濃度マ
トリックスを選択したり、各マトリクス要素に適当な値
を加減したりすることなどにより、最適な基準信号を設
定し、その結果、常に高品質の多色像を得ることができ
る。
本発明は上記の知見からなされたものである。
即ち、本発明は、入力された多色画像データを、色成分
ごとに基準信号を参照して記録画像データに変換した
後、 前記記録画像データに基づいて像担持体に潜像を形成し
て複数成分から成る現像剤を用いて前記潜像を現像する
工程を複数回繰り返して一色成分づつ順次現像して、前
記像担持体上に多色画像を形成する多色像形成装置にお
いて、 前記現像工程は、現像バイアスの交流成分の振幅をV
AC(V)、前記交流成分の周波数(Hz)、前記像担
持体と現像剤を搬送する現像剤搬送体との間隔をd(m
m)とするときに下記の(1)式及び(2)式を満たす
現像条件で像担持体上に多色像を形成し、 前記基準信号が像形成の都度その像形成条件によって決
定されるように構成されていることを特徴とする多色像
形成装置に係る。
式(1) 0.2≦VAC/(d・) 式(2) {(VAC/d)−1500}/≦1.0 上記基準信号は、前述の濃度パターン法やディザ法など
における基準濃度マトリクスの各要素のように特定の大
きさをもつマトリクスを単位として決定されるものだけ
でなく、画像データの全画素に一律に適用されるもの
や、画素ごとに個別に決定されるものなどの含まれる。
さらに、これらの基準信号は、入力画像データを二値化
するものだけでなく、一つの画像データに複数の参照デ
ータを適用して多値記録データを得るような種類のもの
も含まれる。
上記基準信号の決定には、例えば1色について複数種の
基準信号を用意しておいて、これらの内から選択するほ
か、用意されている基準信号を修正して変更することが
含まれる。
本発明の態様には、例えば以下のような三種の内容が含
まれる。
各種の記録条件、例えば電子写真法においては、感光
体の帯電電位、露光量、現像剤のトナー濃度、現像バイ
アス、トナーの帯電量や流動性、定着温度、気温、湿度
などを検知して、その結果を記録データ形成の基準信号
の設定にフィードバックする。
色と現像の順序に合った基準信号を設定する。
入力画像情報に適した基準信号を設定する。
ホ.実施例 以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
第1図は本発明による多色像形成装置の例の構造を示す
概要図である。
この装置は画像読取部R,画像データ処理部37,画像メ
モリ38,記録部Pより構成される。これによれば、以下
のようにして多色像が形成される。照明光源33の光を受
けてオリジナル多色像(原稿抑え32によって固定されて
いる原稿)31から出る光は、第1図に於いて右方へ移動
する3個のミラー34、レンズ35を経由してCCD(Char
ge Coupled Devise)36に到達する。CCD36は原稿31
の多色像上を走査しながら光の強さを電気信号に変え、
この電気信号を画像処理部37で処理し記録データを得
る。これは必要に応じて画像メモリ38に記録される。こ
のようにして得られた記録データに従って記録部Pのレ
ーザー光学系10が制御される。一方、感光体1はスコロ
トロン帯電極2により表面が均一に帯電される。続いて
レーザー光学系10からの像露光Lがレンズ3により感光
体1上に照射される。このようにして静電潜像が形成さ
れる。この静電潜像はイエロートナーが収納されている
現像装置Aにより現像される。トナー像を形成された感
光体1は、再びスコロトロン帯電極2により均一に帯電
され、像露光Lを受ける。形成された静電潜像はマゼン
タトナーが収納されている現像装置Bにより現像され
る。この結果、感光体1上にイエロートナーとマゼンタ
トナーによる2色トナー像が形成される。以下同様にし
てシアントナー、黒トナーが重ねて現像され、感光体1
上に4色トナー像が形成される。4色トナー像は帯電極
9により電荷を与えられて転写極4で記録紙Paに転写さ
れる。記録紙Paは分離極5により感光体1から分離さ
れ、定着器6で定着される。一方、感光体1は除電極7
とクリーニング装置8により清掃される。
クリーニング装置8はクリーニングブレード81とファー
ブラシ82とを有する。これらは像形成中は感光体1とは
非接触に保たれていて、感光体1に多色像が形成される
と感光体1と接触し、転写残トナーを掻き取る。その
後、クリーニングブレード81が感光体1から離れ、少し
遅れてファーブラシ82が感光体1から離れる。ファーブ
ラシ82はクリーニングブレード81が感光体1から離れる
際、感光体1上に残るトナーを除去する働きをする。
この多色像形成装置では、感光体1が一回転する度に一
色ずつ現像されるが、各像露光は感光体1の同じ位置か
ら開始する必要がある。また像形成中は使用されない現
像装置、帯電極2以外の各電極、給紙、紙搬送、クリー
ニング装置8はいずれも感光体1に対し作用しない。
なお第1図の多色像形成装置のうち、記録部P、あるい
はそれに加えて画像データ処理部37を他の部分と独立し
て用い、外部機器から画像データを入力して多色プリン
ターとして用いることもできる。
各現像器は例えば現像器Aの場合第2図に示すような構
成を有している。B、C、Dも基本的構成は同じであ
る。現像剤Deは磁気ロール12が矢印F方向、スリーブ11
が矢印G方向に回転することにより矢印方向に搬送され
る。現像剤Deは、搬送途中で穂立規制ブレード13により
その厚さが規制される。現像剤溜り19内には、現像剤De
の撹拌が十分に行なわれるよう撹拌スクリュー14が設け
られており、現像剤溜り19内の現像剤Deが消費されたと
きには、トナー供給ローラ15が回転することにより、ト
ナーホッパー16からトナーTが補給される。そして、ス
リーブ11に現像バイアスを印加する直流電源17と交流電
源18、および保護抵抗Rが直列に接続されている。ま
た、スリーブ11と感光体1とは間隔dを隔てて対向配置
され、現像領域Eでトナーが感光体1に対し非接触状態
に保持されている。
好ましい画像を得るためには、この非接触状態であるこ
とは、特に2回目以降の現像にあっては不可欠である。
上記非接触状態とは、スリーブ11と感光体1との間に電
位差が存在しない状態(現像バイアスが印加されていな
い状態)では両者が間隔dを隔てて対向配置され、現像
剤の層厚が前記間隔dより小さく設定されている状態を
意味する。このようにすることにより、2回目以降の現
像時に感光体1上に既に形成されているトナー像の損傷
が避けられ、また、既に感光体1上に付着しているトナ
ーがスリーブ11に逆戻りして前段のトナーと異る色のト
ナーを収納している後段の現像器中に混入することによ
る色にごりの発生が避けられる。
一方、このような画像形成装置の現像器に使用される現
像剤としては、トナーとキャリアから構成される二成分
現像剤と、トナーのみからなる一成分現像剤とがある。
二成分現像剤はキャリアに対するトナーの量の管理を必
要とするが、トナー粒子の摩擦帯電制御が容易に行える
という長所がある。また、特に磁性キャリアと非磁性ト
ナーで構成される二成分現像剤では、黒色の磁性体をト
ナー粒子に大量に含有させる必要がないため、磁性体に
より色濁りのないカラートナーを使用することができ、
鮮明なカラー画像を形成できる。
このような二成分現像剤においてトナーの組成は通常次
の(1)〜(6)からなっている。
(1)熱可塑性樹脂(結着剤)80〜90wt% 例:ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体、ポリ
エステル、ポリボニルブチラール、エポキシ樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、或いはこれらの混合物。
(2)顔料(着色料) 例:黒:カーボンブラック。
シアン:銅フタロシアニン、スルホンアミド誘電染
料。
イエロー:ベンジン誘導体。
マゼンタ:ポリタングストリン酸、ロータミンBレー
キー、カーミン6Bなど。
(3)荷電制御剤 正極性トナー:ニグロシン系の電子供与性染料が多く、
その他に、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アル
コキシル化アミンアルキルアミド、キレート、顔料、フ
ッ素処理界面活性剤、四級アンモニウム塩。
負極性トナー:電子受容性の有機錯体が有効で、その他
に、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰
のポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン
など。
(4)流動化剤 例:コロイダルシリカ、疎水性シリカが代表的であり、
その他、シリコンワニス、金属石ケン、非イオン界面活
性剤などがある。
(5)クリーニング剤 感光体におけるトナーのフィルミングを防止するもの。
例:脂肪酸金属塩、表面に有機基をもつ酸化ケイ素酸、
フッ素系界面活性剤がある。
(6)充填剤 画像の表面光沢の改良、原材料費の低減を目的とする。
例:炭酸カルシウム、クレー、タルク、顔料、などがあ
る。
これらの材料にほかに、かぶりやトナー飛散を防ぐため
に磁性体を含有させてもよい。
磁性粉としては、0.1〜1μmの四三酸化鉄、γ−酸化
第二鉄、二酸化クロム、ニッケルフェライト、鉄合金粉
末などが提案されているが、現在の所、四三酸化鉄が多
く使用され、トナーに対して5〜70wt%含有される。磁
性粉の種類や量によってトナーの抵抗はかなり変化する
が、十分な抵抗を得るためには、磁性体量を55wt%以下
にすることが好ましい。また、カラートナーとして、鮮
明な色を保つためには、磁性体量を30wt%以下にするこ
とが望ましい。
その他圧力定着用トナーに適する樹脂としては、約20kg
/cm程度の力で塑性変形して紙に接着するように、ワッ
クス、ポリオレフィン類、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリウレタン、ゴムなどの粘着性樹脂などが選ばれ
る。カプセルトナーも用いることができる。
以上の材料を用いて、従来公知の製造方法によりトナー
を作ることができる。
本発明において、更に好ましい画像を得るために、トナ
ー粒径は、解像力との関係から通常平均粒径が50μm程
度以下であることが望ましい。
本考案では、トナー粒径に対して原理的な制限はない
が、解像力、トナー飛散や搬送の関係から通常1〜30μ
m程度が好ましく用いられる。
また、繊細な点や線を可視化あるいは階調性を上げるた
めに、磁性キャリア粒子は磁性体粒子と樹脂とから成る
粒子(例えば磁性粉と樹脂との樹脂分散系や樹脂コーテ
ィングされた磁性粒子)であって、さらに好ましくは球
形化され、平均粒径が好ましくは50μm以下、特に好ま
しくは30μm以下、5μm以上の粒子が好適である。
また、良好な画像形成の妨げになるキャリア粒子にバイ
アス電圧によって電荷が注入されやすくなって像担持体
面にキャリアが付着し易くなるという問題や、バイアス
電圧が充分に印加されなくなるという問題点を発生させ
ないために、キャリアの抵抗率は108Ωcm以上、好まし
くは1013Ωcm以上、更に好ましくは1014Ωcm以上の絶縁
性のものがよく、更にこれらの抵抗率で、粒径が上述し
たものがよい。
このような微粒子化されたキャリアは、トナーについて
用い得る上述の磁性体と熱可塑性樹脂を用いて、磁性体
の表面を樹脂で被覆するか、あるいは磁性体微粒子を分
散含有させた樹脂で粒子を作るかして、得られた粒子を
従来公知の平均粒径選別手段で粒径選別することによっ
て得られる。そして、トナーとキャリアの撹拌性及び現
像剤の搬送性を向上させ、また、トナーの荷電制御性を
向上させてトナー粒子同士やトナー粒子とキャリア粒子
との凝集を起りにくくするために、キャリアを球形化す
ることが望ましい。球形の磁性キャリア粒子を製造する
には、樹脂被覆キャリア粒子では、磁性体粒子にできる
だけ球形のものを選んでそれに樹脂の被覆処理を施すこ
と;磁性体微粒子分散系のキャリアでは、できるだけ磁
性体の微粒子を用いて分散樹脂粒子形成後に熱風や熱水
による球形化処理を施すこと;あるいはスプレードライ
法によって直接球形の分散樹脂粒子を形成すること等の
方法が採用される。
本発明の画像形成方法においては、一成分現像剤を用い
た米国特許第3893419号、特開昭55-18656〜18659号、特
開昭56-125753号各公報や、二成分現像剤を用いた特願
昭58-57446号、特願昭58-97973号、特願昭59-4563号、
特願昭59-10699号、特願昭58-238295号、特願昭58-2382
96号、特願昭59-10700号等に示された現像方式を採用し
てよい。
特に、特願昭58-238296号による二成分現像剤を用いた
現像方式によれば、上述の多色画像形成時に各現像工程
で、現像バイアスの交流成分の振幅をVAC(V)、周
波数を(Hz)、像担持体と現像剤を搬送する現像剤搬
送体との間隙をd(mm)とするとき、 0.2≦VAC/(d・) {(VAC/d)−1500}/≦1.0 を満たすようにすることが望ましい。
このように、交流バイアス、及び周波数等の現像条件を
選ぶことによって、画像の乱れや混色を起すことなく、
高画質の画像を得ることができる。
以下、その理由を本発明者が行なった実験の結果に基づ
き説明する。設定した実験条件は以下のとおりである。
現像剤として磁性キャリアと非磁性トナーから成る二成
分現像剤を用いる。磁性キャリアは、平均粒径30μm
(平均粒径は重量平均粒径でオムニコアルファ(ボシュ
ロム社製)とか、コールカウンタ(コールタ社製)で測
定)、磁化50emu/g、抵抗率1014Ωcm以上の、樹脂中に
フェライト微粒子を分散した球状キャリアである。尚、
抵抗率は、粒子を0.05cm2の断面積を有する容器に入れ
てタッピングした後、詰められた粒子上に1kg/cm2の荷
重を掛け、このときのキャリア粒子は1mm位の厚さであ
るようにして、荷重と底面電極との間に1000V/cmの電界
が生ずる電圧を印加したときの電流値を読み取ることで
得られる値である。上記トナーは熱可塑性樹脂90wt%、
顔料10wt%に荷電制御剤を少量添加し混練粉砕し、平均
粒径10μmとしたものを用いた。現像剤として上記キャ
リア80wt%、上記トナーを20wt%の割合で混合し、現像
剤とした。なお、トナーはキャリアとの摩擦により正に
帯電する。また感光体には予めトナー像を形成してお
く。
交流バイアスと感光体スリーブ間の距離を変えながら実
験を行なったところ、交流電界強度の振幅EACと周波
数の関係について整理出来、第3図に示すような結果
を得た。第3図において、Aで示した領域は現像ムラが
起こりやすい領域、Bで示した領域は上記交流成分の効
果が現われない領域、Cで示した領域はトナーの逆戻り
が起こりやすい領域、D、Eは交流成分の効果が現われ
トナーの逆戻りが起こらない領域でEは特に好ましい領
域である。
この結果は、感光ドラム上に前段で形成されたトナー像
を破壊することなく、次の(後段の)トナー像を適切な
濃度で現像するには、交流電界強度の振幅、及びその周
波数につき、適正領域があることを示している。
以上の実験結果をまとめると、各現像工程で、現像バイ
アスの交流成分の振幅をVAC(V)周波数を(Hz)、
感光体ドラムとスリーブの間隙をd(mm)とするとき、前
述した条件 0.2≦VAC/(d・) {(VAC/d)−1500)}/≦1.0 を満たす条件により現像を行なえば、既に感光体ドラム
上に形成されたトナー像を乱すことなく、後の現像を適
切な濃度で行なうことができる。十分な画像濃度が得ら
れ、かつ前段までに形成したトナー像を乱さないために
は、上記の条件の中でも 0.5≦VAC/(d・) {(VAC/d)−1500)}/≦1.0 を満たすことが好ましい。さらにこの中でも特に 0.5≦VAC/(d・) {(VAC/d)−1500)}/≦0.8 を満たすと、より鮮明に色にごりのない多色画像が得ら
れ、多数回動作させても現像装置への異色のトナーの混
入を防ぐことができる。
なお、交流成分による現像ムラを防止するため、交流成
分の周波数は200Hz以上として、現像剤を感光体に供給
する手段として、回転する磁気ロールを用いる場合に
は、交流成分と磁気ロールの回転により生じる所謂うな
りの影響をなくするため、交流成分の周波数は500Hz以
上にすることが、更に望ましいことが明らかになった。
磁気ロールはスリーブ表面上で磁束密度500〜1500ガウ
スとなるようにするとよく極数は、6〜20とするのがよ
い。
上記実験では、現像剤が像保持体(感光体)に非接触で
搬送されるため、交流バイアスによりトナーを潜像面へ
飛翔させなければならない。ところが、交流の位相によ
り像保持体と現像器の間のトナー粒子に対して、現像器
から像保持体へ向かう電気力とその逆方向の電気力とが
作用する。このうち後者は、像保持体上のトナーを現像
器へ移動させて、現像器中へ異なる色のトナーを混入さ
せる一因となる。この事態を防止し、かつ感光体に形成
されたトナー像を破壊することなく、後のトナー像を一
定の濃度で順次感光体上に現像するには、現像を繰り返
すに従って (イ)、順次帯電量の大きいトナーを使用する。
(ロ)、現像バイアスの交流成分の振幅を順次小さくす
る。
(ハ)、現像バイアスの交流成分の周波数を順次高くす
る。
という方法をそれぞれ単独にか又は任意に組合わせて採
用することが、更に好ましい。
即ち、帯電量の大きなトナー粒子程、電界の影響を受け
易い。したがって、初期の現像で帯電量の大きなトナー
粒子が感光体ドラムに付着すると、後段の現像の際、こ
のトナー粒子がスリーブに戻る場合がある。そのため前
記した(イ)は、帯電量の小さいトナー粒子を初期の現像
に使用することにより、後段の現像の際に前記トナー粒
子がスリーブに戻るのを防ぐというものである。(ロ)
は、現像が繰り返されるに従って(即ち、後段の現像に
なるほど)順次電界強度を小さくすることにより、感光
体ドラムに既に付着されているトナー粒子の戻りを防ぐ
という方法である。電界強度を小さくする具体的な方法
としては、交流成分の電圧を順次低くする方法と、感光
体とスリーブとの間隙dを後段の現像になるほど広くし
ていく方法がある。また、前記(ハ)は、現像が繰り返さ
れるに従って順次交流成分の周波数を高くすることによ
り、感光体にすでに付着しているトナー粒子の現像装置
への戻りを防ぐという方法である。これら(イ)、(ロ)、
(ハ)は単独で用いても効果があるが、例えば、現像を繰
り返すにつれてトナー帯電量を順次大きくするとともに
交流バイアスを順次小さくする、などのように組み合わ
せて用いるとさらに効果がある。また、以上の三方式を
採用する場合は、直流バイアスをそれぞれ調整すること
により、適切な画像温度あるいは色バランスを保持する
ことができる。
また、上記した(イ)〜(ハ)以外にも次の(ニ)〜(チ)の方法も
採用することができる。
(ニ)、使用しない現像器を像保持体から遠ざける。
(ホ)、トナー供給量を順次大きくする。
(ヘ)、潜像ポテンシャルコントラストを順次大きくす
る。
(ト)、像保持体と現像剤層との間隙を順次大きくする。
(チ)、使用しない現像器に対しトナーが混入しないよう
なバイアスを印加する。
また、上記実験のほか、特願昭58-238295に示されてい
る条件で、一成分現像剤により現像してもよい。
第4図は像形成条件としての現像する色あるいは順序の
違いにより入力画像データを処理する基準信号を選択し
て二値化するシステムのブロック図である。第1図に示
した多色像形成装置において、適正な共通の条件でイエ
ローY、メゼンタM、シアンC、黒Kの単色画像をそれ
ぞれ形成したところ、第5図に示すような記録特性が得
られた。第4図のシステムでは記録特性を制御するた
め、基準信号群を複数用意しておき、その中の適正なも
ので処理を行なっている。
第6図は入力画像濃度、Hレベルとなる画素(すなわ
ち、着色される画素)の密度、記録画像濃度の相互の関
係を示したものである。第6図(A)は入力画像濃度とH
レベルとなる画素の密度の関係であり、各曲線は第7図
に示す基準データ群により形成される基準マトリクス
(ディザマトリクス)を用いた結果である。第7図にお
いて、横軸は濃度レベルを表わし、縦棒は基準マトリク
ス内の設定された基準データの値を表わす。(A)は各基
準データが濃度に関して均一に設定されている場合、
(B)は各基準データが濃度に関して低濃度側に密に設定
されている場合、(C)は各基準データが濃度に関して高
濃度側に密に設定されている場合、(D)は各基準データ
が濃度に関して中間で密に設定されている場合を示し、
それぞれ第7図(A)のa、b、c、dの階調再現性を生
じさせる。
第6図(B)はHレベルとなる画素の密度と記録画像濃度
の関係であり、各曲線は第8図に示す基準マトリクスを
用いた結果である。数字は濃度レベルで、大きい数字ほ
ど濃度が高いことを示す。なお、(A)はドットが互いに
分散するように配置されるものであり、(B)、(C)はドッ
トが集中するように配置されたもので、(C)の方が集中
度が高い。第8図(A)、(B)、(C)はそれぞれ第6図(B)中
の曲線a、b、cを与える。
これらの基準信号の選択の結果、第6図(C)に示すよう
に入力画像濃度Doと記録画像濃度Dpの関係が制御で
きる。なお、第7図ないし第9図は一例であって、実施
例はこれに限られるものではない。さらに上述の例はデ
ィザ法であるが、この技術思想は濃度パターン法などに
もそのまま適用できる。また、例えば2種類以上の規準
データを用いての、多値の画像データを形成する場合も
同様である。
第9図は第1図の多色像形成装置を記録装置として用い
たシステムのブロック図であって、像形成条件として記
録装置の記録条件を検知して、その結果に従って入力画
像データを処理する基準信号群を予め用意されているも
のの中から選択するようにされている。
記録条件としては、感光体の表面電位、像露光の光量、
現像剤のトナー濃度、現像バイアス、トナーの帯電量、
現像剤の流動性、定着温度、気温、湿度、などが記録特
性に重要なものである。これらは表−1に示すように電
位計、光センサー、ピエゾ素子、熱電対などで検知さ
れ、画像データ処理部に送られる。画像データ処理部で
は第10図に示すフローチャートに従って基準信号を設定
する。
第11図は像形成条件としての入力画像の種類に従って基
準信号を選択する多色像形成装置システムのブロック図
である。第11図のシステムでは入力画像データが文字情
報からなるものか階調画か、あるいはモノクロ画像かカ
ラー画像かなどを判定し、その結果に従った基準信号で
二値化を行なう。その手順の概略を示すフローチャート
を第12図に示す。
以下、さらに詳しい実施例を示す。
例1 第4図に示す多色像形成装置システムにおいて、入力画
像データは図示しない計算機より入力されるもので、こ
れは画像処理部でディザ法により二値化される。記録装
置として第1図の多色像形成装置の記録部Pが用いられ
る。基準信号マトリクス(ディザマトリクス)は以下に
示す記録条件に好適なように第13図のように設定されて
いる。第13図において、(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ
イエロー、マゼンタ、シアン、黒の色情報に対するディ
ザマトリクスであり、数字は濃度レベルを0から63まで
で表わしたものである。
記録条件を表−2に示す。また使用したトナーの分光透
過率特性を第14図に示す。
この例では、イエローのディザマトリクスはドット分散
型であるため、濃度がやや高目になり、最初に現像され
ることも影響して他の色とつり合いがとれている。マゼ
ンタのディザマトリクスはドット集中型であり、階調再
現性がよくなっている。シアンのディザマトリクスは同
じくドット集中型であるが、基準信号は高濃度側に密に
分布しているので、濃度がやや低目になり他の色とのバ
ランスが保たれている。さらに黒のディザマトリクスは
ドット分散型であるが、各基準信号は中間の濃度に密に
設定されていてコントラストの良い画像データを作り出
している。
以上のようにして様々なカラー画像を記録したところ、
像形成条件であるところの色や作像順による現像特性の
違いをよく補正でき、色バランスが良く、文字なども鮮
明に再現された。
例2 例1において、黒に関するディザマトリクスを第13図
(E)のように変更した。この結果、カラー画像の濃度が
高く鮮明な記録が行なわれた。
例3 第9図の多色像形成装置システムにおいて、入力画像デ
ータは図示しないCRTディスプレイから入力されるも
ので、ディザ法により二値化される。記録装置として第
2図の多色像形成装置の記録部Pが用いられる。基準信
号マトリクス(ディザマトリクス)は以下に示す記録条
件を検知して、それに好適なように第15図と第16図のよ
うに設定されている。他の条件は例1と同様である。第
15図と第16図では、いずれも(A)、(B)、(C)、(D)はそれ
ぞれイエロー、マゼンタ、シアン、黒のディザマトリク
スを表わす。第15図は高濃度記録状態と判定されたとき
の各ディザマトリクスで、第16図は低濃度記録状態と判
定されたときの各ディザマトリクスである。
この多色像形成装置システムでは、像形成時に感光体上
の非転写部、例えば側縁部に1cm2程度の基準トナー像
を設け、発光素子としてのLED(発光ダイオード)受
光素子としてのホトトランジスタ、フィルタによって構
成される光センサで基準トナー像の濃度を読取り、演算
回路を内蔵する検知回路(いずれも図示せず)で基準ト
ナー像濃度を基準値と比較し、基準トナー像濃度が基準
値に達しない場合はトナーホッパよりトナーが補給され
るようにしてある。更に、第17図に示す表面電位計21に
より像形成条件である感光体1の帯電電位が測定され、
その結果、非露光部の電位が低ければ低濃度記録状態、
非露光部の電位が高ければ高濃度記録状態と判定され
る。
第15図では、イエロー、マゼンタ、シアンのディザマト
リクスはドット集中型で、黒のみがドット分散型であ
る。前者は階調再現性に優れ、後者は解像力の維持に優
れている。また、イエローのディザマトリクスでは各基
準信号は低濃度で密になるように設定されており、記録
濃度は他の色よりやや高目になる。さらに、黒のディザ
マトリクスは高濃度で密になるように設定されていて、
記録濃度は他の色よりやや低目になる。このため、感光
体にイエロー、マゼンタ、シアン、黒の順序でトナー像
を重ね合わせて多色像を形成すると、各色のバランスが
よくとれることになる。
一方、第16図ではマゼンタ、シアンのディザマトリクス
はドット集中型で、イエローと黒のディザマトリクスが
ドット分散型となる。ディザマトリクスの各基準信号は
イエローとマゼンタが低い濃度で密になるように設定さ
れ、他は均一である。この結果、同一条件下ではどの色
も第15図のディザマトリクスによるより高い画像濃度が
得られる。この場合も感光体にイエロー、マゼンタ、シ
アン、黒の順序でトナー像を重ね合わせて多色像を形成
すると、各色のバランスがよくとれる。
第15図および第16図のディザマトリクスによりカラー画
像を記録したところ、像形成条件である環境の変化や装
置の経時変化による記録条件の変化を適当なディザマト
リクスを選択することにより補償し、色再現性を一定に
することができた。
例4 例3において、第16図のかわりに第18図に示すディザマ
トリクスで記録画像データを得た。第18図の各ディザマ
トリクスは第15図の各基準信号の値を一律に4を差し引
いて変更したものである。この場合も感光体にイエロ
ー、マゼンタ、シアン、黒の順序でトナー像を重ね合わ
せて多色像を形成すると、各色のバランスがよくとれ
る。
得られた記録画像は環境の変化や装置の経時変化に対し
て常に変わらない色再現性を示した。
例5 例4において、像形成条件である現像剤中のトナーの帯
電量を検知し、それに応じてディザマトリクスを変更で
きるようにした。トナーの帯電量は第19図に示すセンサ
ー101により検知する。第19図において、スリーブ上の
トナーは現像バイアスによりローラ102に移動し、トナ
ーの帯電量に応じた表面電位がセンサー101で測定され
る。ローラ102上のトナーはガイド板103により掻き取ら
れて現像剤中に戻される。その結果、トナーの帯電量が
大きい場合は低濃度記録状態、トナーの帯電量が小さい
場合は高濃度記録状態と判定される。
得られた記録画像は変化や装置の経時変化に対して常に
変わらない色再現性を示した。
例6 第11図の多色像形成装置システムにおいて、入力画像デ
ータは図示しない画像メモリから入力されたもので画像
データ処理部においてディザ法により二値化される。記
録装置として第1図の多色像形成装置の記録部Pが使わ
れる。基準信号マトリクス(ディザマトリクス)は入力
画像データを以下に示すように判別して、それに好適な
ように第20図に設定されている中から表−3に従って選
択される。他の条件は例1と同様である。表−3におい
て、A、Bなどの記号は第20図の(A)、(B)などに対応す
る。第20図では(A)のみが分散型で、他は集中型であ
り、(E)は特に集中度が高い。(F)は単純二値化を行なう
ものである。また(A)は中間の濃度で密になるように基
準信号が設定されており、(B)、(C)は均一に、(D)、(E)
は高い濃度で密になるように設定されている。
これらのディザマトリクスで入力画像データを演算処理
し、その結果に従って表−3のように感光体イエロー、
マゼンタ、シアン、黒の順序でトナー像を重ね合わせて
多色像を形成すると、各色のバランスがよくとれる。
入力画像データの判別の方法を第21図フローチャートに
示す。この図に基いて説明する。
イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各画像データを標
準値と比較して二値化する。
黒画像データより線画か階調画かを判別する。
によりHレベルになった画素の数を色別に数え、そ
れらをYo、Mo、Co、Doとする。
Yo、Mo、Coのうち特に大きいものがあるか否かを判断
する。なお図においてPは予め与えられる定数である。
の結果、それぞれの差が小さい場合は多色像と判別
し、線画か階調画かに従って、 線画のときはどの色にもディザマトリクスを第20図の
(A)のものを、階調画のときはイエロー、マゼンタ、シ
アン、黒について(B)、(C)、(D)、(E)のものを適用す
る。
の結果、差が大きい場合は単色像と判別し、線画か
階調画かに従って 各色にディザマトリクスを表−3のとおりに適用す
る。
なお、で線画か階調画かの判別は他の色のデータで行
なってもよい。判別方法としては、入力画像データのヒ
ストグラムや背景レベルなどをもとにしてなされる。
以上の条件で様々な多色像を形成したところ、像形成条
件の一種である入力画像データの種類に適した記録画像
を常に得ることができた。
例7 同じく第11図のシステムにおいて第1図の多色像形成装
置を以下の条件で用いた。すなわち、入力画像データは
原稿をCCD撮像素子で読み取って得るものであり、そ
の判別方法を第22図のように行なった。また判別結果に
基づくディザマトリクスの選択は表−4に従って行なわ
れる。表−4におけるA、Bなどの記号は例6と同じく
第20図の(A)、(B)などに対応する。
以下第22図に示す判別方法を説明する。
判別専用のセンサーで原稿を読み取る。
背景の面積が大きい場合には線画、小さい場合には階
調画と判別する。
線画の場合はディザマトリクスとしてF、すなわち単
純二値化を行なう。
イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各画像データを標
準値と比較して二値化する。によりHレベルになっ
た画素の数を色別に数え、それらをYo、Mo、Co、Doとす
る。
Yo、Mo、Coのうち特に大きいものがあるか否かを判断
する。なお図においてPは予め与えられる定数である。
の結果、差が大きい場合は多色像と判別し、各色に
ディザマトリクスを表−4のとおりに適用する。
の結果、それぞれの差が小さい場合は単色像と判別
し、各色にディザマトリクスを表−4のとおりに適用す
る。
画像データを処理する。
以上の条件で様々な多色像を形成したところ、入力画像
データの種類に適した記録画像を常に得ることができ
た。
例8 同じく第1図の多色像形成装置において、入力画像デー
タを二値化するディザマトリクスを第23図のように、ま
た、入力画像データの判別方法を第24図のように変更し
た。他の条件は例6と同様である。
第23図では、(A)のみが分散型で他の集中型である。ま
た(A)は中間の濃度で、(B)は低い濃度で、(C)と(D)は均
一に、(E)は高い濃度でそれぞれ密になるように基準信
号が設定されている。これら(B)、(C)、(D)、(E)はそれぞ
れイエロー、マゼンタ、シアン、黒に適用される。これ
らのディザマトリクスで入力画像データを演算処理し、
その結果に従って感光体にイエロー、マゼンタ、シア
ン、黒の順序でトナー像を重ね合わせて多色像を形成す
ると、各色のバランスがよくとれる。
以下第24図の画像判別方法を説明する。これは一色ごと
に線画か階調画かを判別する方法である。
第23図のディザマトリクスおよび4色の入力画像デー
タをMとVを使って表わす。
一色成分のヒストグラムをつくる。
線画か階調画かの判別をする。
線画の場合はディザマトリクスAを、階調画の場合は
色に対応するディザマトリクスを適用して、 入力画像データを処理する。
からを各色成分について行なう。
以上の条件で様々な多色像を形成したところ、入力画像
データの種類に適した記録画像を常に得ることができ
た。
以上の例で示してきたシステムの記録装置としては、第
1図に示すものを用いている。しかし、記録装置はこれ
に限定されるものではなく、例えば、帯電極と像露光部
と現像装置からなる像形成部が、感光体の周囲に複数組
連続して配置されていて、感光体の1回転で多色像が一
挙に形成されるようなものでもよい。さらに特願昭58-1
83152号で示される方式や、同58-187001の静電記録方
式、同59-13167号の磁気記録方式などを利用した装置で
もよい。
ヘ.発明の効果 以上説明した如く、本発明に基づく多色像形成装置は、
前述した構成とし、特に色成分毎に基準信号を参照して
記録画像データに変換しているので、オリジナル像の状
態や環境に影響されることなく、又、経時変化もなく、
常にオリジナル像に応じて解像度或いは階調性の良好な
高品質の記録像を得ることができる。加えて、特定の現
像条件を満たして像担持体上に多色像を形成するので、
画像破壊や混色が生じない記録像を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第24図は本発明の実施例を示すものであっ
て、 第1図は多色像形成装置の構造を示す概略図、 第2図は第1図の現像装置部分を示す拡大断面図、 第3図は電界強度と周波数とを変化させたときの記録像
の濃度特性を示すグラフ、 第4図、第9図及び第11は多色像形成装置のブロック
図、 第5図はオリジナル像濃度と記録像濃度との関係を色別
に示すグラフ、 第6図は基準マトリックス別にオリジナル像濃度、Hレ
ベル画素密度及び記録像濃度との関係を示すグラフで、
(A)はオリジナル像濃度とHレベル画素密度との関係
を、(B)はHレベル画素密度と記録像濃度との関係を、
(C)はオリジナル像濃度と記録像濃度との関係を夫々示
す。 第7図(A)、(B)、(C)、(D)はいずれも基準信号の設定方式
を示すグラフ、 第8図、第13図、第15図、第16図及び第18図はいずれも
基準信号マトリックスを示し、 (A)はイエロー、(B)はマゼンタ、(C)はシアン、(D)及び
(E)は黒に適用される。 第10図、第12図、第21図、第22図及び第24図は多色像形
成装置による像記録のフローチャート、第14図はトナー
の分光透過特性を示すグラフ、第17図は第1図の多色像
形成装置に感光体の帯電電位測定のセンサーを設置した
例を示す部分拡大図、 第19図は第2図の現像器にトナー帯電量測定のセンサー
を配した例を示す部分拡大断面図、第20図及び第23図は
いずれも他の基準信号マトリックスを示し、(A)、(B)、
(C)、(D)、(E)はドット集中度を変えたマトリックス である。 第25図乃至第31図は従来の例を示すものであって、 第25図は従来の多色像形成装置のブロック図、 第26図(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は記録中の感光体ドラ
ムの表面電位の変化を示す図、 第27図(A)、(B)、(C)、第28図及び第29図は像形成時のトナ
ーの付着状況を示す各断面図、 第30図は濃度パターン法によって入力画像を二値化する
ステップを示す図、 第31図はディザ法によって入力画像を二値化するステッ
プを示す図 である。 なお、図面に示された符号に於いて、 1……感光体 2……帯電極 A、B、C、D……現像装置 4……転写極 5……分離極 6……定着器 7……除電極 8……クリーニング器 10……レーザー光学系 Pa……記録紙 11……トナー搬送スリーブ 12……磁気ロール 13……穂立てブレード 17……直流電源 18……交流電源 21……表面電位計 31……原稿 36……CCD 37……画像データ処理部 38……画像メモリ 101……センサー 1a、1b……入力画像 2a、2b……画素マトリックス 3a、3b……基準濃度マトリックス 4a、4b……二値化されたパターン 5a……1a中の代表的濃度を持つ画素 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−124353(JP,A) 特開 昭59−161977(JP,A) 特開 昭59−189781(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された多色画像データを、色成分ごと
    に基準信号を参照して記録画像データに変換した後、 前記記録画像データに基づいて像担持体に潜像を形成し
    て複数成分から成る現像剤を用いて前記潜像を現像する
    工程を複数回繰り返して一色成分づつ順次現像して、前
    記像担持体上に多色画像を形成する多色像形成装置にお
    いて、 前記現像工程は、現像バイアスの交流成分の振幅をV
    AC(V)、前記交流成分の周波数(Hz)、前記像担
    持体と現像剤を搬送する現像剤搬送体との間隔をd(m
    m)とするときに下記の(1)式及び(2)式を満たす
    現像条件で像担持体上に多色像を形成し、 前記基準信号が像形成の都度その像形成条件によって決
    定されるように構成されていることを特徴とする多色像
    形成装置。 式(1) 0.2≦VAC/(d・) 式(2) {(VAC/d)−1500}/≦1.0
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