JPH065883Y2 - 食品調理用アルミニウム箔 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は食品調理用アルミニウム箔、更に詳細には各種
食品の加熱調理に用いる食品調理用アルミニウム箔に関
する。

〔従来の技術〕

生鮮食品や冷凍食品等の加熱調理に際し、当該食品を金
属箔に載置したり、金属箔で包み込むことは広く一般に
行なわれているところである。

而して、従来斯かる加熱調理に用いられる金属箔はアル
ミニウム箔等の金属箔そのものや、該金属箔表面に単に
弗素樹脂が塗布せられたものに過ぎなかった。

〔考案が解決しようとする課題〕

然るところ、金属箔そのものの場合には、調理品の焦げ
が金属箔表面に付着し易く、調理後に於ける両者の離型
性が悪いと云う欠点を免れなかった。

また、金属箔表面に弗素樹脂を塗布した場合には、それ
なりの離型性を付与し得るが、必ずしも充分なものでは
なく、食品によっては焦げ付着の発生を避け得なかった
のが実状であった。特に、従来の如き単なる弗素樹脂の
塗布によるときは、少なくとも弗素樹脂層の厚さを２μ
ｍ以上にする必要があり、効果の割には不経済であっ
た。

更にまた、金属箔そのもの及び単なる弗素樹脂塗布金属
箔は、何れも製造工程に於ける最終工程たる巻き取り工
程の際、ブロッキング現象による箔切れやシワが生じ易
く、製造ロスが大きいと云う看過し得ない問題があっ
た。

そこで、本考案者は斯かる実状に鑑み、従来の問題点を
解消すべく鋭意検討を重ねた結果、弗素樹脂塗布かつエ
ンボス加工を施したアルミニウム箔が極めて良い結果を
与えることを見い出し、本考案を案出したものである。

〔課題を解決するための手段〕

すなわち、本考案はエンボス加工により凹凸部を形成し
た弗素樹脂塗布アルミニウム箔より成る食品調理用アル
ミニウム箔である。

〔実施例〕

以下一実施例を示す図面と共に本考案を更に説明する。

１はアルミニウム箔で、展性及び経済性の点で他の金属
箔より優れ、その表面に弗素樹脂２が塗布せられ、両面
にエンボス加工による凹凸部３が存在しているものであ
る。

ここにアルミニウム箔１は6.5〜３０μｍ、特に２０μ
ｍ前後とするのが巻き取り工程の際のブロッキング防止
及び強度の点で良い結果を与える。

弗素樹脂２の塗布厚はその如何を問わないが、0.1〜2.0
μｍの薄層であっても充分に目的を達成し得る。

本考案食品調理用アルミニウム箔は、例えばアルミニウ
ム箔表面に弗素樹脂を塗布し、一次的な疑似接着をせし
めた後エンボス加工を施し、次いで熱処理することによ
って得られる。

〔作用〕

本考案は以上の如く構成されているものであるため、エ
ンボス加工による凹凸部３の存在により、調理食品との
接触面積が少なくなると共に、弗素樹脂２との離型性と
相俟って、従来にない焦げ付着防止作用が得られるもの
である。

また、当該エンボス加工による凹凸部３が存在するた
め、巻き取り工程の際のブロッキング現象抑制作用が得
られる。

〔考案の効果〕

以上従って、本考案食品調理用アルミニウム箔を用いれ
ば、加熱調理後に於ても食品の焦げがアルミニウム箔に
付着することがないので、剥離が容易な結果、何ら外観
を損ねることなく調理済み食品を提供し得るものであ
る。

また、製造工程に於ても巻き取りの際のブロッキング現
象が抑制されるので、従来の如き箔切れやシワ発生が防
止せられ、生産効率を向上せしめることができる。

更にまた、本考案によれば、離型性及びブロッキング現
象に悪影響を与えることなく、金属箔厚及び弗素樹脂厚
の双方をより薄手のものとすることができるので、経済
性の点でも優れるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案食品調理用アルミニウム箔の断面説明図
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エンボス加工により凹凸部を形成した弗素
   樹脂塗布アルミニウム箔より成る食品調理用アルミニウ
   ム箔。