JPH0658642A - 吸着式空気調和装置 - Google Patents

吸着式空気調和装置

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JPH0658642A
JPH0658642A JP21155492A JP21155492A JPH0658642A JP H0658642 A JPH0658642 A JP H0658642A JP 21155492 A JP21155492 A JP 21155492A JP 21155492 A JP21155492 A JP 21155492A JP H0658642 A JPH0658642 A JP H0658642A
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adsorbent
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Yasuyoshi Shinoda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸着ユニットにおける熱を有効に利用するこ
とで室内の除湿を行わせもって冷房効果を高める。 【構成】 吸着ユニットU1,U2の吸着工程において吸
着剤2が冷却される場合、同時に真空容器1を介して間
接的に被覆吸着剤5も冷却され、室内連通路21,22
を介して連通した室内10側の空気中の水分を吸着す
る。一方、吸着ユニットU1,U2の再生工程において吸
着剤2が加熱される場合、真空容器1を介して被覆吸着
剤5も加熱され、これに吸着された水分を放出する。こ
の放出水分は放出路25,26から室外11へ排出され
る。従って、冷房運転時においては、室内10の除湿が
行なわれることで体感温度が低下するとともに室内10
の空気潜熱が低下することから、冷房効果が高められ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、吸着式空気調和装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゼオライト、シリカゲル等の
吸着剤における水等の作動媒体の吸着・放出に伴う蒸発
・凝縮潜熱を利用して室内の冷暖房を行う吸着式空気調
和装置が知られている(例えば、特開昭63ー4635
6号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
吸着式空気調和装置においては、吸着剤の再生、即ち、
吸着した水分を蒸発放出させて吸着能力を回復させる工
程では該吸着剤を加熱するが、この場合、該吸着剤が収
容された真空容器が通常金属製とされていることから、
該吸着剤の加熱に伴ってこの真空容器も間接的に加熱さ
れ、結果的に外部へ放出される熱損失が増加するという
問題があった。
【0004】また一方、冷房運転時においては、室内空
気を除湿すると、体感温度が下がるとともに室内の空気
潜熱が低下することから、より一層冷房効果が向上する
ことが知られている。そして、一般の空気調和装置にお
いては、冷房時に蒸発器(室内熱交換器)に水分が結露す
ることで自動的に除湿が行なわれるが、この蒸発器への
過度の結露は熱交換性能の低下をもたらすものであるた
め、これとは別の手段により室内の除湿を行って上記蒸
発器による除湿負担を軽減することが必要となる。
【0005】そこで本願発明では、吸着剤の再生工程に
おける放出熱を有効に利用することで通常の冷房サイク
ルによらずに室内の除湿を行うことを可能とし、もって
除湿効果と蒸発器の機能維持効果との相乗作用によって
冷房効果をより一層高め得るようにした吸着式空気調和
装置を提供せんとしてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、請求項1記載の発
明では図1に例示するように、金属製の真空容器1内
に、気相と液相間で状態変化する作動媒体Wと、冷却あ
るいは加熱によって上記作動媒体Wの蒸気Waの吸着あ
るいは放出を可逆的に行う吸着剤2とを収容してなる吸
着ユニットU1,U2を備え、上記作動媒体Wの蒸発潜熱
あるいは凝縮潜熱を空調熱源として利用するようにした
吸着式空気調和装置において、上記吸着ユニットU1,U
2の上記真空容器1の外側を被覆吸着剤5により被覆す
る一方、該吸着ユニットU1,U2を密閉容器15内に収
容するとともに、該密閉容器15を開閉弁V11,V12
備えた室内連通路21,22を介して室内10に、また
開閉弁V15,V16を備えた放出路25,26を介して室外
11に、それぞれ連通させたことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
吸着式空気調和装置において、上記被覆吸着剤5を、カ
リウムカチオンのA型合成ゼオライトで構成したことを
特徴としている。
【0008】
【作用】本願発明ではかかる構成とすることにより次の
ような作用が得られる。
【0009】 請求項1記載の発明では、吸着ユニッ
トU1,U2の再生工程においてその吸着剤2を加熱する
ことで該吸着剤2が収容された真空容器1も加熱され
る。この真空容器1が加熱されると、その外側に配置さ
れた被覆吸着剤5が加熱され、該被覆吸着剤5に吸着さ
れていた水分が密閉容器15内に放出され該被覆吸着剤
5の再生が行なわれ吸着能力が回復せしめられる。そし
て、この被覆吸着剤5から密閉容器15内に放出された
水分は放出路25,26を介して室外11へ排出され
る。
【0010】一方、吸着ユニットU1,U2の吸着工程に
おいては、密閉容器15と室内10とを室内連通路2
1,22を介して連通させることで、十分に吸着能力が
回復している被覆吸着剤5に室内空気中の水分が吸着さ
れ、該室内10の除湿が行なわれる。この被覆吸着剤5
による除湿作用により、室内熱交換器7における除湿負
担が軽減されそれだけ結露による伝熱性能の低下が少な
くなり、該室内熱交換器7はその熱交換能力を最大限発
揮することが可能となる。
【0011】このような吸着ユニットU1,U2の再生・
吸着工程の繰り返しに連係して被覆吸着剤5の再生作用
及び吸着作用が交互に実行されることで、室内の除湿が
効率良く行なわれるものである。
【0012】 請求項2記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、被覆吸着剤5として、分子径が3Å以
下の粒子のみを吸着する性状を有するカリウムカチオン
のA型合成ゼオライトを採用しているので、空気中の粒
子のうち、分子径が3Å以上である窒素及び酸素は吸着
されず、分子径が3Å以下である水分のみが吸着される
という作用が得られるものである。
【0013】
【発明の効果】従って、本願発明の吸着式空気調和装置
によればそれぞれ次のような効果が得られる。
【0014】(a) 請求項1記載の吸着式空気調和装置に
よれば、吸着ユニットU1,U2の再生工程時における排
熱を有効に利用して被覆吸着剤5を再生させ、該被覆吸
着剤5により室内10の除湿を行わしめるようにしてい
ることから、冷房運転時においては室内10における体
感温度の低下及び室内の空気潜熱の低下、及び室内熱交
換器7の熱交換能力の維持により、冷房効果がより一層
向上するという効果が得られるものである。
【0015】(b) 請求項2記載の吸着式空気調和装置に
よれば、上記(a)記載の効果に加えて、被覆吸着剤5は
水分以外の粒子を吸着しないことから、例えば水分以外
に窒素、酸素等をも吸着する場合に比して、その吸着能
力を長時間維持することが可能となり、該被覆吸着剤5
による室内除湿作用が確実ならしめられるという効果も
得られるものである。
【0016】
【実施例】以下、本願発明の吸着式空気調和装置を実施
例に基づいて具体的に説明すると、図1には本願発明の
実施例にかかる吸着式空気調和装置が示されている。先
ず、この吸着式空気調和装置の基本構造及び作動を説明
すると、この吸着式空気調和装置は、金属製の真空容器
1内に、ゼオライト、シリカゲル等からなる吸着剤2を
備えた吸着剤付熱交換器3と、水等の作動媒体Wとの間
で熱交換を行う作動媒体用熱交換器4とを収容してなる
同一構成の二つの吸着ユニットU1,U2を備えている。
そして、この各吸着ユニットU1,U2の吸着剤付熱交換
器3,3を第1四路切換弁V1及び第2四路切換弁V2
介して加熱器8及び冷却器9に対して選択的に接続可能
とする一方、該各吸着ユニットU1,U2の作動媒体用熱
交換器4,4を第3四路切換弁V及び第4四路切換弁
4を介して室外熱交換器6と室内熱交換器7に選択的
に接続可能としている。
【0017】そして、冷房運転時(図1に示す状態)に
は、加熱器8に接続された側の吸着ユニット、例えば第
2吸着ユニットU2の作動媒体用熱交換器4を室外熱交
換器6に、冷却器9に接続された側の吸着ユニット、例
えば第1吸着ユニットU1の作動媒体用熱交換器4を室
内熱交換器7に接続する。このようにすると、第1吸着
ユニットU1においては、その吸着剤2が冷却器9によ
って冷却され作動媒体Wから蒸発する水蒸気を順次吸着
することにより該作動媒体Wの温度が低下せしめられる
(吸着工程)。従って、作動媒体用熱交換器4がこの低温
の作動媒体Wと熱交換を行うことにより、室内熱交換器
7からは冷風が室内10に吹き出されて冷房作用が行な
われるものである。
【0018】一方、第2吸着ユニットU2においては、
吸着剤2が加熱器8によって加熱されることで該吸着剤
2は既に吸着していた水分を順次放出することでその吸
着性能の回復が図られる(再生工程)。吸着剤2から放出
された水分は、作動媒体用熱交換器4により凝縮されて
作動媒体Wとされるとともに、その凝縮熱は室外熱交換
器6によって室外11に放出される。
【0019】また、上記第1四路切換弁V1と第2四路
切換弁V2は、所定周期で(即ち、吸着工程にある吸着ユ
ニットの吸着剤2の吸着能力がある程度以下に低下した
時点)で切り換えられ、今まで吸着工程にあった吸着ユ
ニットは再生工程に、また再生工程にあった吸着ユニッ
トは吸着工程に、それぞれ切替わる。このような第1四
路切換弁V1と第2四路切換弁V2の切り換えが周期的に
行なわれることで、連続的な冷房運転が実現されるもの
である。
【0020】尚、暖房運転時には、上記とは逆に、吸着
工程にある吸着ユニットの作動媒体用熱交換器4が室外
熱交換器6に、再生工程にある吸着ユニットの作動媒体
用熱交換器4が室内熱交換器7に接続される。
【0021】以上が吸着式空気調和装置の基本的な構成
及び作動である。
【0022】ところで、このような吸着式空気調和装置
においては、再生工程にある吸着ユニットにおいて吸着
剤2を加熱してその再生作用が行なわれる場合、これを
収容した真空容器1が金属製であることから、該真空容
器1も同時に加熱されることとなる。従来は、この真空
容器1に伝達された熱はそのまま室外11に放出され、
なんら有効に活用されていなかったが、この実施例にお
いてはこの真空容器1に伝達される熱を利用して室内1
0の除湿を行うようにしている。以下、この除湿のため
の構成及びその作用について詳述する。
【0023】先ず、上記各吸着ユニットU1,U2の真空
容器1の外表面を、それぞれカリウムカチオンのA型合
成ゼオライトからなる被覆吸着剤5で被覆する。さら
に、この被覆吸着剤5によって被覆された各吸着ユニッ
トU1,U2を、隔壁16によって画成された密閉容器1
5の第1室17と第2室18内にそれぞれ収容する。
【0024】また、この密閉容器15の第1室17と第
2室18は、それぞれ第1開閉弁V11を備えた室内連通
路21及び第2開閉弁V12を備えた室内連通路22を介
して室内10に連通可能とされるとともに、それぞれ第
5開閉弁V15を備えた放出路25及び第6開閉弁V16
備えた放出路26を介して室外11に開放可能とされて
いる。さらに、この第1室17と第2室18には、第3
開閉弁V13を備えた外気導入路23と第4開閉弁V14
備えた外気導入路24とが接続されている。尚、符号1
2は、上記各放出路25,26の上流側に設けられたフ
ァンである。
【0025】一方、上記各開閉弁V11〜V16の作動は次
のように設定されている。即ち、冷房運転時には、図1
に示すように、吸着工程にある第1吸着ユニットU1
においては第1開閉弁V11のみが開弁し、第3開閉弁V
13と第5開閉弁V15はともに閉弁される。また、再生工
程にある第2吸着ユニットU2側においては、第2開閉
弁V12のみが閉弁され、第4開閉弁V14と第6開閉弁V
16はともに開弁される。尚、各吸着ユニットU1,U2
工程の切り換えに伴って上記各開閉弁も切り換えられる
ことは勿論である。
【0026】このように冷房運転時における上記各開閉
弁の作動が設定されることにより次のような作用が得ら
れる。即ち、吸着工程にある第1吸着ユニットU1側に
おいては、吸着剤2の冷却に伴って被覆吸着剤5の温度
の低くなり、且つ第1室17が室内連通路21を介して
室内10に連通していることから、室内空気中の水分が
被覆吸着剤5により吸着され、該室内10の除湿作用が
行なわれる。この場合、該被覆吸着剤5が分子径が3Å
以下である水のみを吸着し、分子径が3Å以上である窒
素あるいは酸素を吸着しない性状をもつカリウムカチオ
ンのA型合成ゼオライトとされていることから、除湿が
効率的に行なわれるとともに、水分以外のものを吸着し
ない分だけその吸着能力が長時間良好に維持され、除湿
作用が確実ならしめられるものである。
【0027】このように室内10の除湿が行なわれるこ
とにより、該室内10内における体感温度及び室内空気
の潜熱が低下し、冷房効果がより一層向上するものであ
る。また、このように被覆吸着剤5による除湿が行なわ
れることで、室内熱交換器7における結露が少なくなり
該室内熱交換器7の熱交換性能が最大限発揮され得るこ
とから、冷房能力の向上も図れるものである。
【0028】一方、再生工程にある第2吸着ユニットU
2側においては、吸着剤2の加熱に伴って真空容器1を
介して被覆吸着剤5も加熱される。従って、該被覆吸着
剤5においては、吸着工程において吸着した室内水分を
第2室18内に放出してその吸着能力を回復せしめる再
生作用が行なわれる。尚、第2室18内に放出された水
分は、ファン12により強制的に放出路26から室外1
1へ排出される。
【0029】このような被覆吸着剤5の吸着作用と再生
作用とが交互に繰り返されることで室内除湿が連続的に
行なわれるものである。
【0030】これに対して、暖房運転時には、室内10
の除湿を行う必要がないため、上記第1開閉弁V11と第
2開閉弁V12とを閉弁するとともに、第5開閉弁V15
第6開閉弁V16とを開弁して上記各吸着ユニットU1,U
2を室外11へ開放状態とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる吸着式空気調和装置
の全体システム図である。
【符号の説明】
1は真空容器、2は吸着剤、3は吸着剤付熱交換器、4
は作動媒体用熱交換器、5は被覆吸着剤、6は室外熱交
換器、7は室内熱交換器、8は加熱器、9は冷却器、1
0は室内、11は室外、12ファン、15は密閉容器、
16は隔壁、17は第1室、18は第2室、21及び2
2は室内連通路、23及び24は外気導入路、25及び
26は放出路、V1〜V4は四路切換弁、V11〜V16は開
閉弁、Wは作動媒体、U1及びU2は吸着ユニットであ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 吸着式空気調和装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、吸着式空気調和装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゼオライト、シリカゲル等の
吸着剤における水等の作動媒体の吸着・放出に伴う蒸発
・凝縮潜熱を利用して室内の冷暖房を行う吸着式空気調
和装置が知られている(例えば、特開昭63ー4635
6号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
吸着式空気調和装置においては、吸着剤の再生、即ち、
吸着した水分を蒸発放出させて吸着能力を回復させる工
程では該吸着剤を加熱するが、この場合、該吸着剤が収
容された真空容器が通常金属製とされていることから、
該吸着剤の加熱に伴ってこの真空容器も間接的に加熱さ
れ、結果的に外部へ放出される熱損失が増加するという
問題があった。
【0004】また一方、冷房運転時においては、室内空
気を除湿すると、体感温度が下がるとともに室内の空気
潜熱が低下することから、より一層冷房効果が向上する
ことが知られている。そして、一般の空気調和装置にお
いては、冷房時に蒸発器(室内熱交換器)に水分が結露す
ることで自動的に除湿が行なわれるが、この蒸発器への
過度の結露は熱交換性能の低下をもたらすものであるた
め、これとは別の手段により室内の除湿を行って上記蒸
発器による除湿負担を軽減することが必要となる。
【0005】そこで本願発明では、吸着剤の再生工程に
おける放出熱を有効に利用することで通常の冷房サイク
ルによらずに室内の除湿を行うことを可能とし、もって
除湿効果と蒸発器の機能維持効果との相乗作用によって
冷房効果をより一層高め得るようにした吸着式空気調和
装置を提供せんとしてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、請求項1記載の発
明では図1に例示するように、金属製の真空容器1内
に、気相と液相間で状態変化する作動媒体Wと、冷却あ
るいは加熱によって上記作動媒体Wの蒸気Waの吸着あ
るいは放出を可逆的に行う吸着剤2とを収容してなる吸
着ユニットU1,U2を備え、上記作動媒体Wの蒸発潜熱
あるいは凝縮潜熱を空調熱源として利用するようにした
吸着式空気調和装置において、上記吸着ユニットU1,U
2の上記真空容器1の外側を被覆吸着剤5により被覆す
る一方、該吸着ユニットU1,U2を密閉容器15内に収
容するとともに、該密閉容器15を開閉弁V11,V12
備えた室内連通路21,22を介して室内10に、また
開閉弁V15,V16を備えた放出路25,26を介して室外
11に、それぞれ連通させたことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
吸着式空気調和装置において、上記被覆吸着剤5を、カ
リウムカチオンのA型合成ゼオライトで構成したことを
特徴としている。
【0008】
【作用】本願発明ではかかる構成とすることにより次の
ような作用が得られる。
【0009】 請求項1記載の発明では、吸着ユニッ
トU1,U2の再生工程においてその吸着剤2を加熱する
ことで該吸着剤2が収容された真空容器1も加熱され
る。この真空容器1が加熱されると、その外側に配置さ
れた被覆吸着剤5が加熱され、該被覆吸着剤5に吸着さ
れていた水分が密閉容器15内に放出され該被覆吸着剤
5の再生が行なわれ吸着能力が回復せしめられる。そし
て、この被覆吸着剤5から密閉容器15内に放出された
水分は放出路25,26を介して室外11へ排出され
る。
【0010】一方、吸着ユニットU1,U2の吸着工程に
おいては、密閉容器15と室内10とを室内連通路2
1,22を介して連通させることで、十分に吸着能力が
回復している被覆吸着剤5に室内空気中の水分が吸着さ
れ、該室内10の除湿が行なわれる。この被覆吸着剤5
による除湿作用により、室内熱交換器7における除湿負
担が軽減されそれだけ結露による伝熱性能の低下が少な
くなり、該室内熱交換器7はその熱交換能力を最大限発
揮することが可能となる。
【0011】このような吸着ユニットU1,U2の再生・
吸着工程の繰り返しに連係して被覆吸着剤5の再生作用
及び吸着作用が交互に実行されることで、室内の除湿が
効率良く行なわれるものである。
【0012】 請求項2記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、被覆吸着剤5として、分子径が3Å以
下の粒子のみを吸着する性状を有するカリウムカチオン
のA型合成ゼオライトを採用しているので、空気中の粒
子のうち、分子径が3Å以上である窒素及び酸素は吸着
されず、分子径が3Å以下である水分のみが吸着される
という作用が得られるものである。
【0013】
【発明の効果】従って、本願発明の吸着式空気調和装置
によればそれぞれ次のような効果が得られる。
【0014】(a) 請求項1記載の吸着式空気調和装置に
よれば、吸着ユニットU1,U2の再生工程時における排
熱を有効に利用して被覆吸着剤5を再生させ、該被覆吸
着剤5により室内10の除湿を行わしめるようにしてい
ることから、冷房運転時においては室内10における体
感温度の低下及び室内の空気潜熱の低下、及び室内熱交
換器7の熱交換能力の維持により、冷房効果がより一層
向上するという効果が得られるものである。
【0015】(b) 請求項2記載の吸着式空気調和装置に
よれば、上記(a)記載の効果に加えて、被覆吸着剤5は
水分以外の粒子を吸着しないことから、例えば水分以外
に窒素、酸素等をも吸着する場合に比して、その吸着能
力を長時間維持することが可能となり、該被覆吸着剤5
による室内除湿作用が確実ならしめられるという効果も
得られるものである。
【0016】
【実施例】以下、本願発明の吸着式空気調和装置を実施
例に基づいて具体的に説明すると、図1には本願発明の
実施例にかかる吸着式空気調和装置が示されている。先
ず、この吸着式空気調和装置の基本構造及び作動を説明
すると、この吸着式空気調和装置は、金属製の真空容器
1内に、ゼオライト、シリカゲル等からなる吸着剤2を
備えた吸着剤付熱交換器3と、水等の作動媒体Wとの間
で熱交換を行う作動媒体用熱交換器4とを収容してなる
同一構成の二つの吸着ユニットU1,U2を備えている。
そして、この各吸着ユニットU1,U2の吸着剤付熱交換
器3,3を第1四路切換弁V1及び第2四路切換弁V2
介して加熱器8及び冷却器9に対して選択的に接続可能
とする一方、該各吸着ユニットU1,U2の作動媒体用熱
交換器4,4を第3四路切換弁V3及び第4四路切換弁V
4を介して室外熱交換器6と室内熱交換器7に選択的に
接続可能としている。
【0017】そして、冷房運転時(図1に示す状態)に
は、加熱器8に接続された側の吸着ユニット、例えば第
2吸着ユニットU2の作動媒体用熱交換器4を室外熱交
換器6に、冷却器9に接続された側の吸着ユニット、例
えば第1吸着ユニットU1の作動媒体用熱交換器4を室
内熱交換器7に接続する。このようにすると、第1吸着
ユニットU1においては、その吸着剤2が冷却器9によ
って冷却され作動媒体Wから蒸発する水蒸気を順次吸着
することにより該作動媒体Wの温度が低下せしめられる
(吸着工程)。従って、作動媒体用熱交換器4がこの低温
の作動媒体Wと熱交換を行うことにより、室内熱交換器
7からは冷風が室内10に吹き出されて冷房作用が行な
われるものである。
【0018】一方、第2吸着ユニットU2においては、
吸着剤2が加熱器8によって加熱されることで該吸着剤
2は既に吸着していた水分を順次放出することでその吸
着性能の回復が図られる(再生工程)。吸着剤2から放出
された水分は、作動媒体用熱交換器4により凝縮されて
作動媒体Wとされるとともに、その凝縮熱は室外熱交換
器6によって室外11に放出される。
【0019】また、上記第1四路切換弁V1と第2四路
切換弁V2は、所定周期で(即ち、吸着工程にある吸着ユ
ニットの吸着剤2の吸着能力がある程度以下に低下した
時点)で切り換えられ、今まで吸着工程にあった吸着ユ
ニットは再生工程に、また再生工程にあった吸着ユニッ
トは吸着工程に、それぞれ切替わる。このような第1四
路切換弁V1と第2四路切換弁V2の切り換えが周期的に
行なわれることで、連続的な冷房運転が実現されるもの
である。
【0020】尚、暖房運転時には、上記とは逆に、吸着
工程にある吸着ユニットの作動媒体用熱交換器4が室外
熱交換器6に、再生工程にある吸着ユニットの作動媒体
用熱交換器4が室内熱交換器7に接続される。
【0021】以上が吸着式空気調和装置の基本的な構成
及び作動である。
【0022】ところで、このような吸着式空気調和装置
においては、再生工程にある吸着ユニットにおいて吸着
剤2を加熱してその再生作用が行なわれる場合、これを
収容した真空容器1が金属製であることから、該真空容
器1も同時に加熱されることとなる。従来は、この真空
容器1に伝達された熱はそのまま室外11に放出され、
なんら有効に活用されていなかったが、この実施例にお
いてはこの真空容器1に伝達される熱を利用して室内1
0の除湿を行うようにしている。以下、この除湿のため
の構成及びその作用について詳述する。
【0023】先ず、上記各吸着ユニットU1,U2の真空
容器1の外表面を、それぞれカリウムカチオンのA型合
成ゼオライトからなる被覆吸着剤5で被覆する。さら
に、この被覆吸着剤5によって被覆された各吸着ユニッ
トU1,U2を、隔壁16によって画成された密閉容器1
5の第1室17と第2室18内にそれぞれ収容する。
【0024】また、この密閉容器15の第1室17と第
2室18は、それぞれ第1開閉弁V11を備えた室内連通
路21及び第2開閉弁V12を備えた室内連通路22を介
して室内10に連通可能とされるとともに、それぞれ第
5開閉弁V15を備えた放出路25及び第6開閉弁V16
備えた放出路26を介して室外11に開放可能とされて
いる。さらに、この第1室17と第2室18には、第3
開閉弁V13を備えた外気導入路23と第4開閉弁V14
備えた外気導入路24とが接続されている。尚、符号1
2は、上記各放出路25,26の上流側に設けられたフ
ァンである。
【0025】一方、上記各開閉弁V11〜V16の作動は次
のように設定されている。即ち、冷房運転時には、図1
に示すように、吸着工程にある第1吸着ユニットU1
においては第1開閉弁V11のみが開弁し、第3開閉弁V
13と第5開閉弁V15はともに閉弁される。また、再生工
程にある第2吸着ユニットU2側においては、第2開閉
弁V12のみが閉弁され、第4開閉弁V14と第6開閉弁V
16はともに開弁される。尚、各吸着ユニットU1,U2
工程の切り換えに伴って上記各開閉弁も切り換えられる
ことは勿論である。
【0026】このように冷房運転時における上記各開閉
弁の作動が設定されることにより次のような作用が得ら
れる。即ち、吸着工程にある第1吸着ユニットU1側に
おいては、吸着剤2の冷却に伴って被覆吸着剤5の温度
の低くなり、且つ第1室17が室内連通路21を介して
室内10に連通していることから、室内空気中の水分が
被覆吸着剤5により吸着され、該室内10の除湿作用が
行なわれる。この場合、該被覆吸着剤5が分子径が3Å
以下である水のみを吸着し、分子径が3Å以上である窒
素あるいは酸素を吸着しない性状をもつカリウムカチオ
ンのA型合成ゼオライトとされていることから、除湿が
効率的に行なわれるとともに、水分以外のものを吸着し
ない分だけその吸着能力が長時間良好に維持され、除湿
作用が確実ならしめられるものである。
【0027】このように室内10の除湿が行なわれるこ
とにより、該室内10内における体感温度及び室内空気
の潜熱が低下し、冷房効果がより一層向上するものであ
る。また、このように被覆吸着剤5による除湿が行なわ
れることで、室内熱交換器7における結露が少なくなり
該室内熱交換器7の熱交換性能が最大限発揮され得るこ
とから、冷房能力の向上も図れるものである。
【0028】一方、再生工程にある第2吸着ユニットU
2側においては、吸着剤2の加熱に伴って真空容器1を
介して被覆吸着剤5も加熱される。従って、該被覆吸着
剤5においては、吸着工程において吸着した室内水分を
第2室18内に放出してその吸着能力を回復せしめる再
生作用が行なわれる。尚、第2室18内に放出された水
分は、ファン12により強制的に放出路26から室外1
1へ排出される。
【0029】このような被覆吸着剤5の吸着作用と再生
作用とが交互に繰り返されることで室内除湿が連続的に
行なわれるものである。
【0030】これに対して、暖房運転時には、室内10
の除湿を行う必要がないため、上記第1開閉弁V11と第
2開閉弁V12とを閉弁するとともに、第5開閉弁V15
第6開閉弁V16とを開弁して上記各吸着ユニットU1,U
2を室外11へ開放状態とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施例にかかる吸着式空気調和装置
の全体システム図である。
【符号の説明】 1は真空容器、2は吸着剤、3は吸着剤付熱交換器、4
は作動媒体用熱交換器、5は被覆吸着剤、6は室外熱交
換器、7は室内熱交換器、8は加熱器、9は冷却器、1
0は室内、11は室外、12ファン、15は密閉容器、
16は隔壁、17は第1室、18は第2室、21及び2
2は室内連通路、23及び24は外気導入路、25及び
26は放出路、V1〜V4は四路切換弁、V11〜V16は開
閉弁、Wは作動媒体、U1及びU2は吸着ユニットであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の真空容器(1)内に、気相と液相
    間で状態変化する作動媒体(W)と、冷却あるいは加熱に
    よって上記作動媒体(W)の蒸気(Wa)の吸着あるいは放
    出を可逆的に行う吸着剤(2)とを収容してなる吸着ユニ
    ット(U1,U2)を備え、上記作動媒体(W)の蒸発潜熱あ
    るいは凝縮潜熱を空調熱源として利用するようにした吸
    着式空気調和装置であって、 上記吸着ユニット(U1,U2)の上記真空容器(1)の外側
    を被覆吸着剤(5)により被覆する一方、該吸着ユニット
    (U1,U2)を密閉容器(15)内に収容するとともに、該
    密閉容器(15)を開閉弁(V11,V12)を備えた室内連通
    路(21,22)を介して室内(10)に、また開閉弁
    (V15,V16)を備えた放出路(25)を介して室外(11)
    に、それぞれ連通可能としたことを特徴とする吸着式空
    気調和装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記被覆吸着剤(5)
    が、カリウムカチオンのA型合成ゼオライトで構成され
    ていることを特徴とする吸着式空気調和装置。
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