JP3733665B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、大気圧よりも低圧な環境下で、冷媒を蒸発器、凝縮器にて蒸発、凝縮させることにより作動する冷凍装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、上記冷凍装置として、例えば、吸着剤の吸着、脱着作用を利用した吸着式冷凍装置が挙げられる。この装置は、凝縮器、蒸発器、および、吸着剤を内蔵する一対の吸着器を、1つの密閉回路内に設け、さらにこの密閉回路内に、冷媒としての水が封入されている。そして、一方の吸着器の吸着剤が気体冷媒を吸着することにより、蒸発器における液体冷媒の蒸発を促進し、他方の吸着器の吸着剤が脱着した気体冷媒を凝縮器にて凝縮するものである。
【0003】
なお、蒸発器では水を10℃程度で蒸発させ、凝縮器では水蒸気を40℃程度で凝縮させている。このため、密閉容器内は、水の10℃における飽和蒸気圧(約9torr=9/760気圧)から、水の40℃における飽和蒸気圧(約55torr=55/760気圧)の間の圧力程度となっている。このように、密閉回路内は大気(1気圧)に比べて非常に低圧となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、密閉回路内が大気よりも非常に低圧であるため、大気(酸素、水素、窒素等)が密閉回路の接続部分等の微小な隙間を経て、密閉回路内に侵入する。ここで、酸素、水素、窒素等は、水に比べて飽和蒸気圧が非常に高く、非常に低圧な密閉回路内に侵入しても、気体のまま存在する。そして、密閉回路内において、気体状態の酸素、水素、窒素等が拡散するため、水蒸気の拡散が妨げられる。これにより、蒸発器における水の蒸発や、凝縮器における水の凝縮や、吸着器の吸着剤による水蒸気の吸着、脱着が妨げられるため、この冷凍装置の冷凍性能が低下する、といった問題があった。
【0005】
なお、ポンプ等の特別な排気手段により、酸素、水素、窒素等を除去することで、上記問題は解決できるが、このような排気作業を行なう煩わしさがあり、上記冷凍装置が大型化したり、ポンプを駆動する動力が必要となる等の理由でコスト高となるため、好ましくない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、内部が大気圧よりも低圧である密閉回路の内部で冷媒の凝縮、蒸発を行なう冷凍装置において、密閉回路内部への大気の侵入を抑制することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1、2に記載の発明では、密閉容器(10、10A、10B)の内部で、大気圧よりも低い圧力にて冷媒の蒸発、凝縮を繰り返す冷凍装置であって、密閉容器(10、10A、10B)を収容する外側容器(20、20A、20B)を有し、密閉容器(10)と外側容器(20、20A、20B)との間の空間(C)は、大気圧の環境であるとともに、この空間(C)に、上記冷媒と同種の冷媒(W)を充填したことを特徴としている。
【0007】
ところで、密閉容器(10、10A、10B)の内外で大きな圧力差があるが、この密閉容器(10、10A、10B)の外周部が、密閉容器(10、10A、10B)内に封入されている冷媒と同種の冷媒(W)により覆われているので、この密閉容器(10、10A、10B)内に侵入するのは、上記同種の冷媒(W)である。このため、密閉容器(10、10A、10B)内の冷媒の拡散が妨げられることを抑制できる。従って、冷媒の蒸発や凝縮が良好に行なわれ、この冷凍装置の冷房能力を維持できる。
【0008】
また、請求項3に記載の発明では、冷媒の飽和蒸気圧よりも低い飽和蒸気圧を有する低蒸気圧材料(P)を密閉容器(10、10A、10B)と外側容器(20、20A、20B)との間の空間(C)に充填することを特徴としている。
ところで、密閉容器(10、10A、10B)の内外で大きな圧力差があるが、この密閉容器(10)の外周部が上記低蒸気圧材料(P)により覆ってあるので、この密閉容器(10)内に侵入するのは低蒸気圧材料(P)である。
ここで、低蒸気圧材料(P)によれば、冷媒よりも高い飽和蒸気圧を有する材料、例えば、酸素、水素、窒素等に比べて、密閉容器(10)内の低圧な環境において、この密閉容器(10)内に広く拡散することが抑制でき、冷媒の拡散を妨げることを抑制できる。よって、上記請求項1、2に記載の発明と同様の効果が得られる。
【0009】
また、請求項4に記載の発明では、1つの箱状の密閉容器(10)の内部に、凝縮器室(31)、蒸発器室(41)、および、第1、第2吸着コア室(11、21)を区画形成してあるため、この密閉容器(10)の外周部を、上記冷媒と同種の冷媒(W)や低蒸気圧材料(P)で覆う構造が単純となり、コスト安である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)ないし(c)に示す本実施形態の吸着式冷凍装置100は、車両に搭載されて空調装置の一部として機能する。この吸着式冷凍装置100は、1つの箱状の密閉容器10を備え、この内部に、冷媒(例えば水やアルコール水溶液等)を吸着、脱着可能な第1、第2吸着コア1、2、凝縮器3、および、蒸発器4を設けたものである。密閉容器10内部は、第1、第2吸着コア1、2、凝縮器3、および、蒸発器4をそれぞれ収容する第1、第2吸着コア室11、21、凝縮器室31、および、蒸発器室41に仕切られている。
【0011】
第1、第2吸着コア室11、12と、凝縮器室31との境界部分には、三方切替弁5が配置され、第1、第2吸着コア室11、12と、蒸発器室41との境界部分には、三方切替弁6が配置されている。三方切替弁5により、第1、第2吸着コア室11と凝縮器室31との連通状態を切り替え、三方切替弁6により、第1、第2吸着コア室11と蒸発器室41との連通状態を切り替えるようになっている。
【0012】
また、凝縮器室31と蒸発器室41との境界部分には、キャピラリチューブ35が配置されている。このキャピラリチューブ35は、凝縮器室31と蒸発器室41とを連通するものであり、所定の圧力損失を発生させる絞り弁35aが設けられている。
ここで、密閉容器10は、内部を一旦真空状態とした後、所定量の冷媒(本実施形態では水)を封入してある。この結果、密閉容器10の内部は、大気圧に比べて非常に低圧(9〜55torr)となっている。本実施形態では、1つの吸着コア1、2で吸着可能な冷媒量の2倍程度の冷媒を封入してある。そして、密閉容器10内外の圧力差に耐えうる強度を有するとともに、耐食性に優れる材料(例えばアルミニウム合金、ステンレス等)からなる板状部材を複数枚溶接にて接合して、密閉容器10が構成されている。
【0013】
そして、密閉容器10の外周部には、この密閉容器10を収容可能な大きさの外側密閉容器20が設けられている。この外側密閉容器20は、耐食性に優れる材料(例えばアルミニウム合金、ステンレス、樹脂等)からなる。そして、密閉容器10と外側密閉容器20との間の空間Cは大気圧程度であるとともに、水(上記冷媒と同種の冷媒)Wが隙間なく充填されている。図1に、水Wの充填されている様子をハッチングで示す。
【0014】
第1、第2吸着コア1、2には、エンジン7aにて加熱された熱交換流体(加熱流体)と、室外熱交換器8にて冷却された熱交換流体(冷却流体)とが、所定時間(例えば60秒)毎に交互に流れるようになっている。なお、エンジン7aにて加熱された熱交換流体は、ラジエータ7bへも循環可能となっている。凝縮器3には、室外熱交換器8からの熱交換流体が常に流れ、蒸発器4には、室内熱交換器9からの熱交換流体が常に流れるようになっている。
【0015】
なお、図1には、室外熱交換器8を2つ示してあるが、実際は1つの室外熱交換器8により、第1、第2吸着コア1、2、および、凝縮器3への熱交換流体の供給を行なっている。また、上記加熱流体と冷却流体とを交互に流すために、その流体通路を、四方切替弁15、16にて切り替えるようになっている。また、エンジン7a、室外熱交換器8、室内熱交換器9からの熱交換流体は、図示しないポンプにて流れるようになっている。
【0016】
また、第1、第2吸着コア1、2と、エンジン7aおよび室外熱交換器8との間、凝縮器3と室外熱交換器8との間、蒸発器4と室内熱交換器9との間は、流体配管にてそれぞれ接続されている。そして、密閉容器10および外側密閉容器20のうち、流体配管や、三方切替弁5、6を回動駆動するための駆動手段等が貫通する部位は、パッキン等により確実にシールしてある。なお、密閉容器10内は大気圧より非常に低圧であり、外側密閉容器20内(空間C)は大気圧程度であるため、密閉容器10におけるシールをより確実に行なっている。具体的に、密閉容器10においては、ベローズやSUS等の金属ガスケットを用いたシールを行なっている。
【0017】
ここで、第1、第2吸着コア1、2は、上記熱交換流体が流れる流体配管の周囲に、多数の吸着剤を設けたものからなる。この吸着剤は、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、活性アルミナ等の粉粒体から構成されている。そして、第1、第2吸着コア1、2に上記冷却流体を供給することにより、吸着剤が冷却されて気体冷媒を高能力で吸着する。この吸着に伴い吸着能力が次第に低下しても、第1、第2吸着コア1、2に上記加熱流体を供給することにより、吸着剤が加熱されて吸着していた気体冷媒を脱着し、吸着能力が再生される。
【0018】
このような構成において、第1吸着コア1が吸着工程、第2吸着コア2が脱着工程を実行する場合について説明する。このとき、三方切替弁5、6の回動位置は、図1(a)および(c)に実線で示すように設定される。そして、第1吸着コア1に室外熱交換器8からの冷却流体が流れ、第2吸着コア2にエンジン7aからの加熱流体が流れる。
【0019】
これにより、加熱流体が第2吸着コア2の吸着剤を加熱し、吸着剤から気体冷媒を脱着する。この気体冷媒が、三方切替弁5を経て凝縮器3へ供給され、凝縮器3において冷媒を凝縮する。なお、凝縮器3を流れる熱交換流体は、冷媒の凝縮による凝縮熱を奪い、室外熱交換器8において、上記凝縮熱を室外へ放出する。
【0020】
また、冷却流体が第1吸着コア1の吸着剤を冷却し、吸着剤に気体冷媒を吸着する。これにより、第1吸着コア室11、および、このコア室11に三方切替弁6を経て連通する蒸発器室41内の圧力が下がり、蒸発器4による冷媒の蒸発が促進される。なお、蒸発器4を流れる熱交換流体は、冷媒の蒸発による蒸発熱を奪われて冷却され、室内熱交換器9において室内空気と熱交換して、室内を冷却する。
【0021】
そして、三方切替弁5、6が図1(a)および(c)に破線で示すように切り替えられた場合には、逆に、第1吸着コア1が吸着工程、第2吸着コア2が脱着工程を行う。このときの詳細な作動説明は省略する。
本実施形態によれば、密閉容器10の内外で大きな圧力差があるが、この密閉容器10の外周部が、大気圧程度の環境にある水により覆われているので、この密閉容器10内には水が侵入し、大気(酸素、水素、窒素等)が侵入することを抑制できる。このため、密閉容器10内の冷媒の拡散が妨げられることを抑制でき、冷媒の蒸発や凝縮、吸着や脱着が良好に行なわれ、この冷凍装置の冷房能力を維持できる。
【0022】
また、1つの箱状の密閉容器10の外周部を覆うように、外側密閉容器20を設け、これら容器10、20の間に水を封入するだけでよいので、その組付構造が単純となる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、図2に示すように、2つの箱状の第1、第2密閉容器10A 10Bを備えている。そして、第1、第2密閉容器10A、10Bの内部には、流体通路Lおよび吸着剤Sを備えた第1、第2吸着コア1、2、および、凝縮器および蒸発器の役割を果たす第1、第2凝縮蒸発器30、40が収容されている。なお、図2には表れていないが、密閉容器10A、10Bのうち、上方内部に吸着コア1、2が配置され、下方内部に凝縮蒸発器30、40が配置されている。
【0023】
そして、両密閉容器10A、10Bの下方には、両密閉容器10A、10Bを互いに連通するキャピラリチューブ35が設けられている。このキャピラリチューブ35は非常に細く形成されており、この結果、絞りの役割も兼ねている。第1、第2凝縮蒸発器30、40は、一方が蒸発器としてはたらくとき、他方が凝縮器としてはたらくようになっている。
【0024】
そして、室外熱交換器8、凝縮蒸発器30、40、四方切替弁17、室内熱交換器9、四方切替弁18、吸着コア1、2、四方切替弁19、ポンプ25、室外熱交換器8は、直列に接続されている。また、室外熱交換器8、凝縮蒸発器30、40、四方切替弁17、ポンプ25、室外熱交換器8は、直列に接続されている。
【0025】
このものでは、四方弁17、18、19が実線で示す状態にあるときには、第1吸着コア1が吸着行程にあり、第2吸着コア2が脱着行程にある。このとき、加熱流体は第2吸着コア1の流体通路Lを流れて第2吸着コア2の吸着剤Sを加熱し、これにより吸着剤Sから脱着した冷媒蒸気は第2凝縮蒸発器40側へ流入する。
【0026】
これに対し、室外熱交換器8で冷却された冷却流体は第1、第2凝縮蒸発器30、40に分流し、第2凝縮蒸発器40に分流した冷却流体は、第2密閉容器10B内において第2凝縮蒸発器40近傍の冷媒蒸気を凝縮した後、室外熱交換器8に戻る。この凝縮された冷媒液は、第2密閉容器10Bの下方内部に貯えられたり、第1密閉容器10Aへ供給される。
【0027】
また、第1凝縮蒸発器30に分流した冷却流体は、この凝縮蒸発器30において冷却された後、室内熱交換器9に供給されてエアコンの送風ダクト内を流れる空気を冷却する。この冷却された冷却流体は、第1吸着コア1の流体通路Lに流れて吸着コア1の吸着剤Sを冷却し、室外熱交換器8に戻る。これにより、吸着コア1の吸着剤Sは、凝縮蒸発器室30で蒸発した冷媒蒸気を吸着する。
【0028】
なお、四方弁17、18、19が図4に破線で示す状態に切り替えられた場合には、逆に、第1吸着コア1が脱着行程を行い、第2吸着コア3が吸着行程を行うだけで、加熱流体、冷却流体、冷媒の流通経路は上述したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
このような吸着式冷凍装置1において、第1、第2密閉容器10A、10Bをそれぞれ収容する第1、第2外側密閉容器20A、20Bを設けている。そして、第1、第2密閉容器10A、10Bと、外側密閉容器20A、20Bとの間の空間Cには、冷媒の飽和蒸気圧(20℃で103 Pa程度)よりも低い飽和蒸気圧を有する低蒸気圧材料Pを充填してある。なお、図2において、低蒸気圧材料Pが充填されている様子をハッチングで示してある。
【0029】
この低蒸気圧材料Pとしては、例えば、シリコングリース(20℃で10-4Pa以下)、エレクトロングリース(30℃で10-5Pa以下)、アビエゾンL(20℃で10-8〜10-9Pa程度)、アビエゾンM(20℃で10-5〜10-6Pa程度)、アビエゾンN(20℃で10-6〜10-7Pa程度)、アビエゾンT(20℃で10-6Pa程度)等が挙げられる。
【0030】
これによれば、たとえ密閉容器10内部に低蒸気圧材料が侵入しても、飽和蒸気圧が上述のように非常に小さいため、密閉容器10内部において気化することはなく、固体状のままである。このため、密閉容器10内部における冷媒の拡散を妨げることはない。
なお、上記低蒸気圧材料は、水に溶けることがなく、大きな蒸発潜熱を有するといった水の特性を妨げることはない。
【0031】
この低蒸気圧材料としては、密閉容器10A、10B内部の温度範囲において、飽和蒸気圧が1torr(=133.3Pa)以下であれば、冷媒に水を使用した場合に、この水蒸気の拡散を妨げることはほとんどないことが、発明者の実験により確認されている。よって、冷媒に水を使用する本実施形態では、低蒸気圧材料として、飽和蒸気圧が1torr以下のものを空間Cに充填するのが好ましい。
【0032】
また、上記した低蒸気圧材料、例えば、シリコングリースの熱伝導率は0.209W/mKであり、水の熱伝導率は0.61W/mKである。
ここで、この冷凍装置はエンジンルームに配置されているため、このエンジンルーム内の熱が、蒸発器としてはたらく凝縮蒸発器3、4に伝わり、この凝縮蒸発器3、4内部の水を経て熱交換流体が加熱される、といった問題があった。これに対して、水よりも熱伝導率の悪い低蒸気圧材料にて密閉容器10A、10Bの外周面を覆うことにより、蒸発器としてはたらく凝縮蒸発器3、4に、エンジンルーム内の熱が伝わることを抑制できる。よって、上記熱交換流体を良好に冷却でき、室内の冷房を良好に行なうことができる。
【0033】
また、本実施形態のように、第1密閉容器10Aを収容する第1外側密閉容器20Aと、第2密閉容器10Bを収容する第2外側密閉容器20Bとが別体であるので、それぞれを独立して離れた場所に配置可能となり、レイアウトが自在となる。
さらに、本実施形態では、上記第1の実施形態における凝縮器3および蒸発器4の替わりに、第1、第2凝縮蒸発器30、40を用いることにより、以下の効果がある。まず、上記第1の実施形態における開閉弁5、6を廃止でき、吸着式冷凍装置1の小型化を図ることができるとともに、開閉弁5、6の制御が必要なく、この制御に関わる周囲部品を減らすことができる。従って、コスト安となる。
【0034】
(他の実施形態)
上記第1の実施形態における上記空間Cに、上記低蒸気圧材料を充填してもよいし、上記第2の実施形態における上記空間Cに、冷媒(水等)を充填してもよい。
また、上記第1の実施形態では、1つの密閉容器10の外側に外側密閉容器20を設けていたが、これに限定されることはなく、第1、第2吸着コア室11、21、凝縮器室31、および、蒸発器室41が、それぞれ独立に箱状に配置されるものにおいて、第1、第2吸着コア室11、21、凝縮器室31、および、蒸発器室41のそれぞれの外側に外側密閉容器を設け、この容器内部の空間に、冷媒や低蒸気圧材料を充填してもよい。また、第1、第2吸着コア室11、21、凝縮器室31、および、蒸発器室41の少なくとも1つに、冷媒や低蒸気圧材料を充填してもよい。
【0035】
また、上記第1、第2の実施形態では、密閉容器10の外側に、箱状の外側密閉容器20を設けていたが、外側密閉容器20の代わりに、密閉容器10を収容可能な大きさで、かつ、一面が開口した外側容器を用いてもよい。そして、一面が上方に向くように配置し、この外側容器と密閉容器10との間に、冷媒や、低蒸気圧材料を充填するようにしてもよい。
【0036】
また、上記実施形態では、吸着式冷凍装置100に本発明を適用したが、内部が大気圧よりも低圧となるような密閉容器10内部で、冷媒の蒸発、凝縮を繰り返す冷凍装置、例えば、吸収式冷凍装置に本発明を適用してもよい。
なお、吸収式冷凍装置は、蒸発器、吸収器、発生器、凝縮器、膨張弁、蒸発器をこの順に接続したもので、10℃程度における飽和蒸気圧が大気圧よりも低い、水等の循環冷媒が、発生器における高圧下での加熱によって、臭化リチウムから分離され、ついで、吸収器における低圧下(例えば5〜60torr)で臭化リチウムに再吸収されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係わる吸着式冷凍装置の概略的な上面図、(b)は(a)の正面図、(c)は(a)の側面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる吸着式冷凍装置の概略的な全体構成図である。
【符号の説明】
10…密閉容器(密閉回路)、20…外側密閉容器(外側容器)、
C…空間、W…水。
Claims (4)
- 内部が大気圧よりも低圧である密閉容器(10、10A、10B)の内部で、冷媒の蒸発、凝縮を繰り返す冷凍装置であって、
前記密閉容器(10、10A、10B)を収容する外側容器(20、20A、20B)を有し、
前記密閉容器(10、10A、10B)と前記外側容器(20、20A、20B)との間の空間(C)は、大気圧の環境であるとともに、前記冷媒と同種の冷媒(W)が充填されていることを特徴とする冷凍装置。 - 前記冷媒、および、この冷媒と同種の冷媒は、水であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
- 内部が大気圧よりも低圧である密閉容器(10、10A、10B)の内部で、冷媒の蒸発、凝縮を繰り返す冷凍装置であって、
前記密閉容器(10、10A、10B)を収容する外側容器(20、20A、20B)を有し、
前記密閉容器(10、10A、10B)と前記外側容器(20、20A、20B)との間の空間(C)は、大気圧の環境であるとともに、前記冷媒の飽和蒸気圧よりも低い飽和蒸気圧を有する低蒸気圧材料(P)が充填されていることを特徴とする冷凍装置。 - 前記密閉容器は、1つの箱状の密閉容器(10)であり、
この密閉容器(10)は、
冷媒を凝縮する凝縮器(3)を収容する凝縮器室(31)と、
冷媒を蒸発させる蒸発器(4)を収容する蒸発器室(41)と、
気体冷媒を吸着する吸着工程と、気体冷媒を脱着する脱着工程とを交互に実行する第1、第2吸着コア(1、2)を収容する第1、第2吸着コア室(11、21)とに区画形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷凍装置。
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