JPH065832U - ナット搬送装置 - Google Patents

ナット搬送装置

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JPH065832U
JPH065832U JP5142792U JP5142792U JPH065832U JP H065832 U JPH065832 U JP H065832U JP 5142792 U JP5142792 U JP 5142792U JP 5142792 U JP5142792 U JP 5142792U JP H065832 U JPH065832 U JP H065832U
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nut
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support bracket
stud bolt
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JP5142792U
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Inventor
康平 長
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 把持ブラケットのスタッドボルトやナット支
持受けに対する位置決めに要する時間及び労力を削減す
る。 【構成】 ユニット台に対して昇降可能な結合ブラケッ
ト18には、スタッドボルト2のピッチ円の半径方向へ
移動可能な第1の支持ブラケット25が取付けられ、支
持ブラケット25には支持ブラケット25の前後進方向
に対し直交する方向へ水平移動可能な第2の支持ブラケ
ット27が水平方向偏心吸収機構26を介して取付けら
れ、支持ブラケット27には支持ブラケット27に対し
昇降し得るようにした把持ブラケット11が垂直方向偏
心吸収機構28を介して取付けられている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はナット搬送装置に関するものであり、特に原子炉圧力容器の上蓋を固 定するためのスタッドボルトに対して着脱されるナットの搬送装置に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
原子炉圧力容器の定期検査時には、上蓋を開けるため、スタッドボルトに取付 けられているナット及び座金を取外し、取外したナット及び座金をナット搬送装 置により搬送して原子炉圧力容器の周囲に設けてあるナット支持受けに仮置きす る必要がある。
【0003】 斯かるナット搬送装置の一例としては、例えば、図5〜図7に示すものがある 。
【0004】 図5〜図7中、1は図示してない上蓋上に設置された固定フレーム上に配設さ れ、且つ上蓋を固定するスタッドボルト2のピッチ円の中心を基準として旋回し 得るようにした旋回テーブル、3は旋回テーブル1に設置されたナット着脱装置 23により緩められてスタッドボルト2の上端に載置されているナット4を座金 5と一緒に原子炉圧力容器の周囲に設置されているナット支持受け6まで搬送す るためのナット搬送装置である。
【0005】 ナット搬送装置3は、旋回テーブル1上に設置したモータ、減速機等のアクチ ュエータ7及び該アクチュエータ7により昇降させられるボールネジジャッキ8 を備えたユニット昇降装置9により昇降し得るようにしたユニット台10とユニ ット台10に対して前後方向及び上下方向にそれぞれ移動可能に支持されて、ス タッドボルト2のねじ部2aに載置されているナット4の下側に挿入してナット 4を支持するための把持ブラケット11と、把持ブラケット11を目的とする位 置まで駆動するための昇降機構12及び前後移動機構13と、スタッドボルト2 から離間させられたナット4を支持するためのナット支持受け6とを具備するも のである。
【0006】 前記把持ブラケット11は、例えば図7に示すように、先端にスタッドボルト 2に対して外嵌されるU字状の係合凹部11aが、内向状態(スタッドボルト2 のピッチ円の中心に向けた状態)に形成されるとともに下面に例えば永久磁石か らなる座金吸着部11bを備えている。
【0007】 昇降機構12は、ユニット台10の下方に垂設された支持フレーム14と、支 持フレーム14の上面に搭載された昇降用モータ15と、該昇降用モータ15に よって回転させられる縦ねじ16と、該縦ねじ16と螺合してその回転により支 持フレーム14のガイド14aに沿って、上下方向に移動させられる昇降ブロッ ク17とを具備している。
【0008】 前後移動機構13は、昇降機構12における昇降ブロック17に一体に取付け られていて水平外方向に延ばされている結合ブラケット18と、該結合ブラケッ ト18に取付けられている前後移動用モータ19と、該前後移動用モータ19に よって回転させられると共に把持ブラケット11に螺合されている水平ねじ20 と、該水平ねじ20と平行に形成されて把持ブラケット11を水平方向に誘導す るガイドロッド21とを具備している。
【0009】 ナット支持受け6は、図5等に示すように、作業用足場22の上面に、スタッ ドボルト2の数とピッチ角度とを正確に合せて、ピンを突出させた状態に設けら れるものであり、前記座金5を外嵌させるための大径部6aと、該大径部6aの 上にナット4を離間させた状態に外嵌させてテーパあるいは段部により支持する ための小径部6bとを具備している。
【0010】 なお、図5中、24はスタッドテンショナである。
【0011】 クレーン等により原子炉圧力容器上に上蓋開閉装置を設定すると共に原子炉圧 力容器の上蓋との境界部近傍に環状の作業足場を設定したら、旋回テーブル1を 旋回させて弛緩対象とするスタッドボルト2の水平位置とスタッドテンショナ2 4の水平位置とを合せる。
【0012】 次に、ユニット昇降装置9を作動させ、旋回テーブル1からユニット台10と 各作業ユニットを下降させると共に、ユニット台10に備えられている位置決め 装置により、スタッドテンショナ24の下方位置から、例えば数ピッチ離間した スタッドボルト2の位置を検出して、スタッドボルト2のピッチ円の周方向につ いての正確な位置決めを微調整により行う。この位置決めにより、ユニット台1 0に搭載されているスタッドテンショナ24の先端を、弛緩対象としているスタ ッドボルト2に対して位置決めすることができる。
【0013】 この位置合せ状態にあって、ナット着脱装置23は、図5に示すように、スタ ッドボルト2のピッチの3倍だけ周方向に離間した位置にあり、ナット搬送装置 3は、スタッドテンショナ24と同一位置のスタッドボルト2を作業対象として 、その近傍に待機した状態となっている。
【0014】 ナット搬送装置3が待機状態になったら、次いでスタッドテンショナ24を作 動させることによって、スタッドボルト2における把持部をつかんで引き上げ、 スタッドボルト2を伸張させた状態で、ナット4を回転させて螺合状態を徐々に 解除すると共に、テンショナ昇降機構によってナット4の移動速度に同調した状 態で、スタッドテンショナ24を上方に移動させる。続いてスタッドボルト2の ねじ部2aからナット4を外した状態にすると共に、スタッドテンショナ24を 更に上昇させて、スタッドボルト2の上方位置に退避させる。又、緩められたナ ット4は、スタッドボルト2のねじ部2aの上に載置された状態となる。
【0015】 ナット4がスタッドボルト2のねじ部2a上に載置されたら、ナット搬送装置 3における前後移動機構13を作動させ、スタッドボルト2のピッチ円の半径方 向外方の位置まで把持ブラケット11を移動させた状態としておいて、昇降機構 12を作動させ、把持ブラケット11をスタッドボルト2におけるねじ部2aの 高さと同レベル位置まで下降させ、次いで、前後移動機構13を作動させること によって、把持ブラケット11をスタッドボルト2のねじ部2aに向けて、ピッ チ円の半径方向内方に前進させる。この前進によって、図5〜図7に示すように 、把持ブラケット11の先端の係合凹部11aをスタッドボルト2に外嵌させた 状態とする。
【0016】 このような外嵌状態のままで、昇降機構12を作動させ、把持ブラケット11 を若干下降させて、把持ブラケット11の座金吸着部11bをフランジの上の座 金5に近接させた状態にし、図6に示すように、座金吸着部11bにより座金5 を磁着する。次いで、昇降機構12を作動させ、座金5を吸着した状態の把持ブ ラケット11を上昇させる。このとき、把持ブラケット11の上に、ナット4を 乗せた状態となり、スタッドボルト2からナット4及び座金5を抜き取ることが できる。
【0017】 把持ブラケット11の先端の上下に、ナット4及び座金5を支持してスタッド ボルト2の上方に離間させた状態で、前後移動機構13を作動させ、ナット4及 び座金5を支持した状態の把持ブラケット11を、スタッドボルト2のピッチ円 の半径方向外方に移動して、スタッドボルト2から離間させる。
【0018】 ナット4等の中心位置をナット支持受け6の上方位置に合せた後、昇降機構1 2を作動させることによってナット4及び座金5を支持した状態の把持ブラケッ ト11を下降させ、ナット4と座金5とをナット支持受け6における小径部6b と大径部6aとに夫々外嵌させる。
【0019】 このような外嵌状態とすることによって、ナット4は小径部6bに乗せられて 支持された状態を、又、座金5は大径部6aに外嵌しているものの座金吸着部1 1bに磁着された状態を保持している。而して、これらの係合状態において、前 後移動機構13を作動させ、把持ブラケット11を前記ピッチ円の半径方向外方 に移動させると、ナット4及び座金5は、小径部6b及び大径部6aと係合状態 を保持しようとして、ナット支持受け6にとどまり、把持ブラケット11だけを 抜取ることができる。
【0020】 以後、ナット4及び座金5は、作業対象とするスタッドボルト2に対して、半 径方向外方に離間した位置において、ナット支持受け6によって保持されること になり、又、同様の作動を繰返すことによって、次々にナット4及び座金5が、 スタッドボルト2から外される。
【0021】 ナット4及び座金5がスタッドボルト2から外されたら、上蓋の開放、搬送を 行って後原子炉圧力容器内の点検作業が行われ、点検作業終了後は、上蓋の閉鎖 、ナット4及び座金5の取付けが、上述とは逆の手順で行われる。
【0022】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上述のナット搬送装置にあっては把持ブラケットのスタッドボル トやナット支持受けに対する位置決めを正確に行う必要があり、このため位置決 めに時間及び労力を要するという問題がある。
【0023】 本考案は上述の実情に鑑み、位置決めにそれ程時間や労力を要しないナット搬 送装置を提供することを目的としてなしたものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本考案は、ユニット台に対して上下方向及び前後方向へ移動可能に支持される 第1の支持ブラケットと、該支持ブラケットを上下させる昇降機構と、前記支持 ブラケットをスタッドボルトとの対向方向へ水平移動させる前後移動機構と、ス タッドボルトのねじ部に載置したナットの下側に係合凹部を挿入し得るようにし た把持ブラケットと、該把持ブラケットと前記第1の支持ブラケットとの間に介 在する第2の支持ブラケットと、第1の支持ブラケット若しくは第2の支持ブラ ケットに取付けられ且つ第2の支持ブラケット若しくは第1の支持ブラケットに 固着された第1のアームブラケットをピストンロッドにより挾持することにより 第1、第2の支持ブラケットを相対的に移動しないよう固定すると共にピストン ロッドの移動を自由にすることにより第1、第2の支持ブラケットが相対的に移 動し得るようにした対の流体圧シリンダを備えた水平方向偏心吸収機構若しくは 垂直方向偏心吸収機構と、第2の支持ブラケット若しくは把持ブラケットに取付 けられ且つ把持ブラケット若しくは第2の支持ブラケットに固着された第2のア ームブラケットをピストンロッドにより挾持することにより第2の支持ブラケッ トと把持ブラケットを相対的に移動しないよう固定すると共にピストンロッドの 移動を自由にすることにより第2の支持ブラケットと把持ブラケットが相対的に 移動し得るようにした対の流体圧シリンダを備えた垂直方向偏心吸収機構若しく は水平方向偏心吸収機構と、前記スタッドボルトの近傍に配設され且つ前記昇降 機構により上下操作させられるナットと係合するナット支持受けを具備してなる ものである。
【0025】
【作用】
スタッドボルトからナットを取外す場合には、ナットを回転させて螺合状態を 解除すると共にナットがスタッドボルトのねじ部に載置されている状態にしてお く。
【0026】 ユニット台を被搬送ナットの近傍に設定しておき、前後移動機構の作動によっ て把持ブラケットを、第1の支持ブラケット、水平方向偏心吸収機構若しくは垂 直方向偏心吸収機構、第2の支持ブラケット、垂直方向偏心吸収機構若しくは水 平方向偏心吸収機構を介しスタッドボルトに向い前進させ、係合凹部をナットの 下方位置へ挿入する。
【0027】 この際、水平方向偏心吸収機構及び垂直方向偏心吸収機構の流体圧シリンダの ピストンロッドは自由に移動し得るようになっているため、把持ブラケットの中 心とスタッドボルトの中心がずれていたり、或いは係合凹部の高さ位置が所定の 高さ位置にない場合であっても、スタッドボルトやナットから把持ブラケットに 作用する水平力或いは垂直力により水平方向偏心吸収機構或いは垂直方向偏心吸 収機構が水平方向或いは高さ方向の位置ずれを吸収し、従って把持ブラケットは 水平方向或いは上下方向へ移動し、自動的に心合せ或いは高さ調整が行われる。
【0028】 次に、水平方向偏心吸収機構及び垂直方向偏心吸収機構における流体圧シリン ダのピストンロッドによって第1或いは第2のアームブラケットを挾持すること により、第1、第2の支持ブラケット同士及び第2の支持ブラケットと把持ブラ ケットを夫々相対的に移動しないよう固定し、昇降機構の作動により、把持ブラ ケットを第1の支持ブラケット、水平方向偏心吸収機構若しくは垂直方向偏心吸 収機構、第2の支持ブラケット、垂直方向偏心吸収機構若しくは水平方向偏心吸 収機構を介し下降させ、座金を必要に応じて吸着させる。
【0029】 又、昇降装置の作動により座金を吸着、支持した把持ブラケットを上昇させる と、把持ブラケットの上にナットが乗った状態のまま持上げられ、ナット及び座 金はスタッドボルトから抜取られる。
【0030】 スタッドボルトから、ナット等を上方に離間させた後に、前後移動機構を作動 させてナット等を支持した状態の把持ブラケットをナット支持受けの上方まで移 動させ、水平方向偏心吸収機構における流体圧シリンダのピストンロッドを自由 状態にし、昇降機構の作動により把持ブラケットを下降させ、ナット等をナット 係合状態にする。この際、ナットの中心とナット支持受けの中心がずれている場 合でも、水平方向偏心吸収機構における流体圧シリンダのピストンロッドは自由 に動くようになっているため、中心のずれによりナット支持受けからナットに水 平力が作用すると、把持ブラケットは水平方向へ移動し、ナットの中心とナット 支持受けの中心が自動的に合致する。
【0031】 ナット等がナット支持受けに係合したら前後移動機構の作動により把持ブラケ ットをナット支持受けから離れる方向へ移動させる。これにより、ナット等はナ ット支持受けとの係合状態を保持しようとしてナット支持受けにとどまり、把持 ブラケットはナット支持受けから抜取られる。
【0032】 ナット等をスタッドボルトに外嵌させる場合は、ナット等をスタッドボルトか ら外す場合とは逆の手順により作業が行われるが、ナット等をナット支持受けか ら抜取る場合は、水平方向偏心吸収機構及び垂直方向偏心吸収機構における流体 圧シリンダのピストンロッドを自由状態にして作業を行い、ナット等をスタッド ボルトに係合させる場合は、水平方向偏心吸収機構における流体圧シリンダのピ ストンロッドを自由状態にして作業を行う。
【0033】
【実施例】
以下、本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0034】 図1〜図4は本考案のナット搬送装置の一実施例で、従来のナット搬送装置に おいては、把持ブラケット11が水平ねじ20に直接螺合されているのに対し、 本実施例においては把持ブラケット11は水平ねじ20に直接螺合されない構成 となっている。すなわち、水平ねじ20には、ガイドロッド21にガイドされる ようにした第1の支持ブラケット25が螺合され、支持ブラケット25には、水 平方向偏心吸収機構26を介して第2の支持ブラケット27が取付けられ、支持 ブラケット27には垂直方向偏心吸収機構28を介して把持ブラケット11が取 付けられている。
【0035】 水平方向偏心吸収機構26は、支持ブラケット25の把持ブラケット11側の 面に取付けられ且つ水平ねじ20に対し直交する方向へ向いた左右一対の水平な エアシリンダ29と、支持ブラケット27の支持ブラケット25と対向する面に 固着され且つ前記エアシリンダ29のピストンロッド29aにより挾持し得るよ うにした第1のアームブラケット30と、エアシリンダ29の上下にエアシリン ダ29と平行に配設され且つ第1の支持ブラケット25を水平方向へガイドし得 るようにしたガイド31とを備えている。
【0036】 垂直方向偏心吸収機構28は、支持ブラケット27の把持ブラケット11側の 面に配設され且つ垂直方向へ向いた上下一対のエアシリンダ32と、把持ブラケ ット11の支持ブラケット27と対向する面に固着され且つ前記エアシリンダ3 2のピストンロッド32aにより挾持し得るようにしたアームブラケット33と 、下側のエアシリンダ32のピストンロッド32aに巻装され且つ第2のアーム ブラケット33を介して把持ブラケット11を上方へ付勢し重量を相殺し得るよ うにしたコイルばね34と、エアシリンダ32の左右にエアシリンダ32と平行 に配設され且つ把持ブラケット11を上下方向へガイドし得るようにしたガイド 35とを備えている。
【0037】 把持ブラケット11の係合凹部11a及び座金吸着部11bは、スタッドボル ト2やナット支持受け6に容易に倣い得るよう、図2に示すごとく左右に開いた テーパ形状に形成され、ナット4下面や座金5上面に容易に倣い得るよう、図1 に示すごとく先端に行くに従い厚さが薄くなるテーパ形状に形成されている。
【0038】 なお、図1〜図4中、図5〜図7に示すものと同一のものには同一の符号が付 してある。
【0039】 原子炉圧力容器の定期点検を行う場合には、従来の場合と同様の手順で各準備 作業を行い、スタッドテンショナ24によりナット4を緩め、緩められたナット 4をスタッドボルト2のねじ部2aに載置させておく。
【0040】 緩められたナット4及び座金5を搬送する際には、ナット搬送装置3の前後移 動機構13を作動させて把持ブラケット11を支持ブラケット25、水平方向偏 心吸収機構26、支持ブラケット27、垂直方向偏心吸収機構28を介してスタ ッドボルト2のピッチ円の半径方向外方の位置まで移動させると共に昇降機構1 2を作動させて把持ブラケット11を支持ブラケット25、水平方向偏心吸収機 構26、支持ブラケット27、垂直方向偏心吸収機構28を介してスタッドボル ト2におけるねじ部2aの高さと同じレベル位置まで下降させる。この際水平方 向偏心吸収機構26のエアシリンダ29及び垂直方向偏心吸収機構28のエアシ リンダ32は空気を抜き、ピストンロッド29aは自由に水平方向へ移動しピス トンロッド32aは自由に上下方向へ移動し得るようにしておく。
【0041】 次いで、前後移動機構13を作動させることによって、把持ブラケット11は スタッドボルト2に向けて、ピッチ円の半径方向内方へ前進し、この前進によっ て、把持ブラケット11の係合凹部11aはスタッドボルト2に外嵌した状態と なる。この際、係合凹部11aの中心とスタッドボルト2の中心が正確に位置決 めされていない場合であっても係合凹部11aは広く開いており且つ水平方向偏 心吸収機構26におけるエアシリンダ29のピストンロッド29aは自由に前後 進し得るようになっているため、支持ブラケット27がガイド31に沿って水平 方向へ移動することにより把持ブラケット11はスタッドボルト2の外径に容易 に倣い係合凹部11aはスタッドボルト2に外嵌する。
【0042】 又、係合凹部11aの高さが正確に位置決めされていない場合であっても、係 合凹部11aの上面及び下面は、先端と向って係合凹部11aの厚さが薄くなり 且つ垂直方向偏心吸収機構28のエアシリンダ32のピストンロッド32aは自 由に昇降し得るようになっているため、把持ブラケット11の係合凹部11aの 上面がナット4の下面と干渉したり或いは係合凹部11aの下面が座金5の上面 と干渉した場合でも、把持ブラケット11がガイド35に沿って昇降することに より、把持ブラケット11はナット4或いは座金5に対する高さ方向位置が容易 に調整され、係合凹部11aはスタッドボルト2に外嵌する。
【0043】 把持ブラケット11の係合凹部11aがスタッドボルト2に外嵌したら、水平 方向偏心吸収機構26及び垂直方向偏心吸収機構28のエアシリンダ29,32 のヘッド側エア室にエアを供給してピストンロッド29a,32aにより夫々ア ームブラケット30,33を左右或いは前後から挾持し、支持ブラケット27が 支持ブラケット25に対し相対的に水平方向へ移動しないよう固定すると共に把 持ブラケット11が支持ブラケット27に対し相対的に上下方向へ移動しないよ う固定し、次に昇降機構12を作動させ、把持ブラケット11を若干下降させて 把持ブラケット11の座金吸着部11bをフランジの上の座金5に近接させ、座 金吸着部11bにより座金5を磁着し、次いで昇降機構12を作動させて座金5 を吸着した状態の把持ブラケット11を上昇させる。このとき、把持ブラケット 11の係合凹部11aの上面にはナット4が乗った状態となり、スタッドボルト 2からナット4及び座金5を抜取ることができる。
【0044】 把持ブラケット11の係合凹部11aの上下面に支持されたナット4及び座金 5がスタッドボルト2の上方に離間されたら、前後移動機構13を作動させてナ ット4及び座金5を支持した状態の把持ブラケット11をスタッドボルト2のピ ッチ円の半径方向外方へ移動させてスタッドボルト2から離間させ、ナット4及 び座金5の中心位置をナット支持受け6の上方位置に合せた後水平方向偏心吸収 機構26のエアシリンダ29のヘッド側エア室に供給されているエアを抜いてピ ストンロッド29aが自由に前後進し得るようにして、昇降機構12を作動させ てナット4及び座金5を支持した状態の把持ブラケット11を下降させ、ナット 4と座金5とをナット支持受け6の小径部6bと大径部6aとに夫々外嵌させる 。
【0045】 把持ブラケット11を下降させる際、ナット4等の中心位置とナット支持受け 6の中心位置がずれている場合でも、ナット支持受け6の小径部6bは上方へ向 って先細りのテーパ状に形成され且つ水平方向偏心吸収機構26のエアシリンダ 29においてはピストンロッド29aが自由に前後進し得るようになっているた め、支持ブラケット27は、ナット支持受け6の小径部6bの斜面から把持ブラ ケット11に作用する水平力により水平移動し、その結果、ナット4等の中心位 置とナット支持受け6の中心位置が合致する。従って、ナット4と座金5は確実 にナット支持受け6に外嵌される。
【0046】 ナット4及び座金5がナット支持受け6に外嵌された、前後移動機構13を作 動させ、把持ブラケット11をスタッドボルト2のピッチ円の半径方向へ移動さ せると、ナット4及び座金5は、ナット支持受け6に外嵌しているためナット支 持受け6にとどまり、把持ブラケット11だけを抜取ることができる。
【0047】 上述のように本実施例においては、把持ブラケット11の係合凹部11aとス タッドボルト2及びナット支持受け6の中心がずれていたり、係合凹部11aの 高さが所定の高さからずれている場合でも、容易且つ確実にナット4及び座金5 の脱着を行うことができる。
【0048】 ナット支持受け6に外嵌されているナット4及び座金5をスタッドボルト2ま で搬送する場合の作業手順は前述の作業手順と逆であるため説明は省略する。た だ、ナット4及び座金5をナット支持受け6から抜取る際には、水平方向偏心吸 収機構26及び垂直方向偏心吸収機構28のエアシリンダ29,32はエアを抜 いてピストンロッド29a,32aが自由に移動し得るようにし、又ナット4及 び座金5をスタッドボルト2に外嵌させる際には、水平方向偏心吸収機構26の エアシリンダ29はエアを抜いてピストンロッド29aが自由に移動し得るよう にしておく。
【0049】 なお、本考案の実施例においては、ナット及び座金をスタッドボルトから抜取 る場合について説明したが、ナットのみをスタッドボルトから抜取るようにして も実施できること、水平方向偏心吸収機構のエアシリンダは、第1の支持ブラケ ットに対し取付ける場合について説明したが第2の支持ブラケットに取付けるよ うにしても良いこと、垂直方向偏心吸収機構のエアシリンダは第2の支持ブラケ ットに対し取付ける場合について説明したが、把持ブラケットに対し取付けるよ うにしても良いこと、水平方向偏心吸収機構を垂直方向偏心吸収機構の設置位置 に設置し、垂直方向偏心吸収機構を水平方向偏心吸収機構の設置位置に設置する ようにしても良いこと、座金吸着部は電磁石としても良いこと、エアシリンダは 油圧シリンダとしても良いこと、その他、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種 々変更を加え得ること、等は勿論である。
【0050】
【考案の効果】
本考案のナット搬送装置によれば、把持ブラケットのスタッドボルトやナット 支持受けに対する位置決めを正確に行う必要がないため、位置決めに要する時間 や労力を削減でき、能率の良い作業を行うことが可能となる、等種々の優れた効 果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のナット搬送装置の一実施例の側面図で
ある。
【図2】図1のII−II方向矢視図である。
【図3】図1のIII−III方向矢視図である。
【図4】図1のIV−IV方向矢視図である。
【図5】従来のナット搬送装置を備えたユニット台の部
分の斜視図である。
【図6】従来のナット搬送装置の側面図である。
【図7】図6のVII−VII方向矢視図である。
【符号の説明】
2 スタッドボルト 2a ねじ部 3 ナット搬送装置 4 ナット 6 ナット支持受け 10 ユニット台 11 把持ブラケット 11a 係合凹部 12 昇降機構 13 前後移動機構 25 第1の支持ブラケット 26 水平方向偏心吸収機構 27 第2の支持ブラケット 28 垂直方向偏心吸収機構 29 エアシリンダ(流体圧シリンダ) 29a ピストンロッド 30 第1のアームブラケット 32 エアシリンダ 32a ピストンロッド

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ユニット台に対して上下方向及び前後方
    向へ移動可能に支持される第1の支持ブラケットと、該
    支持ブラケットを上下させる昇降機構と、前記支持ブラ
    ケットをスタッドボルトとの対向方向へ水平移動させる
    前後移動機構と、スタッドボルトのねじ部に載置したナ
    ットの下側に係合凹部を挿入し得るようにした把持ブラ
    ケットと、該把持ブラケットと前記第1の支持ブラケッ
    トとの間に介在する第2の支持ブラケットと、第1の支
    持ブラケット若しくは第2の支持ブラケットに取付けら
    れ且つ第2の支持ブラケット若しくは第1の支持ブラケ
    ットに固着された第1のアームブラケットをピストンロ
    ッドにより挾持することにより第1、第2の支持ブラケ
    ットを相対的に移動しないよう固定すると共にピストン
    ロッドの移動を自由にすることにより第1、第2の支持
    ブラケットが相対的に移動し得るようにした対の流体圧
    シリンダを備えた水平方向偏心吸収機構若しくは垂直方
    向偏心吸収機構と、第2の支持ブラケット若しくは把持
    ブラケットに取付けられ且つ把持ブラケット若しくは第
    2の支持ブラケットに固着された第2のアームブラケッ
    トをピストンロッドにより挾持することにより第2の支
    持ブラケットと把持ブラケットを相対的に移動しないよ
    う固定すると共にピストンロッドの移動を自由にするこ
    とにより第2の支持ブラケットと把持ブラケットが相対
    的に移動し得るようにした対の流体圧シリンダを備えた
    垂直方向偏心吸収機構若しくは水平方向偏心吸収機構
    と、前記スタッドボルトの近傍に配設され且つ前記昇降
    機構により上下操作させられるナットと係合するナット
    支持受けを具備してなることを特徴とするナット搬送装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007038370A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Hirotec Corp ワークの搬送方法及びその搬送方法に用いられる搬送装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62140736A (ja) * 1985-12-13 1987-06-24 Toyoda Mach Works Ltd ワーク把持装置
JPS63169233A (ja) * 1986-12-29 1988-07-13 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd ナツト搬送装置

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