JPH065788Y2 - 浴槽装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は気泡浴槽に浴槽上部から打たせ湯や滝湯等の機
能を付加せしめた多機能の浴槽装置に関する。

（従来の秘術） 従来、気泡浴槽に浴槽上部から打たせ湯や滝湯等の機能
を付加せしめた浴槽装置は、例えば特開昭６０−２３５
９４２号公報に示されている。即ち従来例では第３図に
示す通り、ポンプＡにより汲み上げた浴槽水を気泡ノズ
ルＢと打たせ湯あるいは滝湯Ｃとに三方弁Ｄを介して択
一的に供給する構成である。

（考案が解決しようとする課題） 上記した浴槽水の供給を択一的に行うのは、同時供給し
た場合、充分にその機能を発揮させるには大能力のポン
プが必要となる為であり、その為使用者は三方弁Ｄを使
用する機能に応じて切替える操作を行う必要がある。又
浴槽排水時は配管Ｅ内も排水する必要上、通常同図の如
く三方弁Ｄを流出口Ｃ側に連通させると共に三方弁Ｄか
ら気泡ノズルＢに至る配管Ｅ１を下り勾配としている。
そして配管内の大部分の残水は端末開口が比較的大きく
エア置換が容易であることから、排水時は三方弁を流出
口側に連通させて、吸込口からポンプＡ、三方弁Ｄを経
由して流出口Ｃに至る配管内の排水は可能であるのに対
し、配管Ｅ１内は三方弁Ｄ側が閉塞しかつ気泡ノズルＢ
側はその内蔵ノズル径が小径である為、エア置換が困難
で残水となり、凍結問題や再度の注水時の浴槽水の汚れ
の問題が生じる。

（課題を解決するための手段） 本考案は、かかる従来例の問題点を解決せんとしたもの
であり、その為に本考案では、浴槽の吸込口からポンプ
により汲み上げた浴槽水を三方弁により、浴槽側壁に装
着した気泡ノズルと浴槽上部に開口せしめた流出口とに
択一的に供給するものにおいて、上記三方弁を気泡ノズ
ルより高所でかつ流出口より低所に配設し、浴槽水位の
低下時に上記三方弁を流出口側に連通せしめると共に上
記三方弁から気泡ノズルに至る下り勾配の配管にエア導
入手段を設けた構成としてある。

又上記したものは、三方弁を気泡ノズルより高所に配設
した構成であるが、この三方弁を気泡ノズル並びに流出
口より低所に配設すると共に前記気泡ノズルから上記三
方弁に至る下り勾配に配管と上記三方弁上流側の配管と
を接続するバイパス管を設けた構成としてもよい。

（作用） 前者の構成では、浴槽排水時、三方弁は流出口側に連通
され、吸込口からポンプ、三方弁を経て流出口に至る配
管内は、流出口からのエア置換により浴槽内に排水され
る。そして三方弁から気泡ノズルに至る配管内は、当該
配管内にエア導入手段によりエアが導入されることによ
ってエア置換が行われて気泡ノズルから浴槽内に排水さ
れる。

又後者の構成では、吸込口からポンプ、三方弁を経て流
出口に至る配管内は上記と同様に排出され、気泡ノズル
から三方弁に至る配管内は気泡ノズルからエア置換が行
われ、配管内の水はバイパス管を介して三方弁のポンプ
側の配管に排水される。

（実施例） 第１図は本考案の一実施例を示し、１は浴槽、２は吸込
口、３と４は浴槽１の背側と脚側の側壁に装着した気泡
ノズル、５と６は三方弁、７は浴槽１の背側上部に設け
た打たせ湯用流出口、８は浴槽１の脚側上部に設けた滝
湯用流出口、９はポンプ、１０と１１は夫々三方弁５、
６と気泡ノズル３、４に至る配管１２、１３に設けたエ
ア抜き弁である。尚、上記三方弁５、６は共に気泡ノズ
ル３、４より高所でかつ流出口７、８より低所に配設さ
れており、吸込口２からポンプ９を経て三方弁５、６を
介して流出口７、８に至る配管１４は水平を含む上り勾
配で配管され、前記配管１２、１３は気泡ノズル３、４
に向けて水平を含む下り勾配に形成されている。尚第１
図ではエア導入手段としてエア抜き弁１０、１１を示し
たが、他の例としては、破線で示すように配管１４と連
通するバイパス管１５を用いてもよく、更にそのバイパ
ス管１５にオリフィスや浴槽水位の低下時にのみ開く開
閉弁を介在させることは自由である。１６ａは配管１４
に連通して設けた水位検出器で、図示しない制御器によ
り浴槽水位が設定水位以下であれば三方弁５、６を流出
口７、８側に連通する状態に切替え、設定水位以上にな
れば入浴者の所望するモードに応じて気泡ノズル３、４
側あるいは流出口７、８側に切替えられる。

以上の構成において、浴槽の注水時は設定水位以下であ
るので、三方弁５、６は流出口７、８側に連通され、吸
込口２から侵入する水に押し出される配管１４内にエア
は流出口７、８から抜け、一方気泡ノズル３、４から侵
入する水に押し出される配管１２、１３内のエアはエア
抜き弁１０、１１から抜ける。一方浴槽の排水時は、例
えば浴槽水栓の開栓によって浴槽水位が低下すると、三
方弁５、６が流出口７、８側に連通するので、エアが流
出口７、８を通って配管１４内に侵入し、配管１４内の
残水は吸込口２から浴槽１内に流出して排水される。一
方配管１２、１３内の残水はエア抜き弁１０、１１から
エアが侵入することにより、エア置換されて、気泡ノズ
ル３、４から流出して排水される。

第２図は本考案の他の実施例を示し、第１図と同一の構
成は同一符号を付してその説明を省略する。同図におい
ては、三方弁５、６を気泡ノズル３、４並びに流出口
７、８より低所に配設すると共に気泡ノズル３、４から
三方弁５、６に至る配管１２ａ、１３ａを水平を含む下
り勾配とし、配管１２ａ、１３ａと三方弁５、６より上
流側の配管１４とをバイパス管１６、１７にて接続し、
このバイパス管１６、１７にオリフィス１８、１９を介
設した構成が第１図と異なる。

この例では、浴槽の注水、排水時における配管１４内の
エアと水の排出については第１図に示した構成に関する
作用と同じであり、配管１２ａ、１３ａ内のエアは浴槽
注水時に気泡ノズル３、４から抜ける。又配管１２ａ、
１３ａ内の水は、気泡ノズル３、４からエアが配管１２
ａ、１３ａ内に侵入することでこの配管１２ａ，１３ａ
内がエア置換し、水はバイパス管１６、１７を介して配
管１４側に排出され、吸込口２から浴槽１内に排水され
る。

尚、当該実施例では、バイパス管１６、１７にオリフィ
ス１８、１９を介設している為、流出口７、８の使用時
に若干量が気泡ノズル３、４側にリークするが気泡は発
生しないものである。又オリフィス１８、１９に代えて
図示しない開閉弁を介設し、この開閉弁を水位低下時開
弁せしめる構成とすれば、流出口７、８の使用時の上記
気泡ノズル３、４側へのリークを防止することができ
る。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば気泡浴槽に打たせ
湯や滝湯等の流出口を設けて、三方弁で気泡ノズルと流
出口とに択一的に浴槽水の供給先を切替える浴槽装置に
おいて浴槽排水時に配管内に残水が生じることがないの
で、配管内の凍結破損や浴槽再注水時の汚染を確実に防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体構成図、第２図は
本考案の他の実施例を示す全体構成図、第３図は従来例
を示す部分構成図である。 １……浴槽 ２……吸込口 ３……気泡ノズル ４……気泡ノズル ５……三方弁 ６……三方弁 ７……流出口（打たせ湯用流出口） ８……流出口（滝湯用流出口） ９……ポンプ １０……エア導入手段（エア抜き弁） １１……エア導入手段（エア抜き弁） １２……配管 １３……配管 １２ａ……配管 １３ａ……配管 １４……配管 １６……バイパス管 １７……バイパス管

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の吸込口からポンプにより汲み上げた
   浴槽水を三方弁により、浴槽側壁に装着した気泡ノズル
   と浴槽上部に開口せしめた流出口とに択一的に供給する
   ものにおいて、上記三方弁を気泡ノズルより高所でかつ
   流出口より低所に配設し、浴槽水位の低下時に、上記三
   方弁を流出口側に連通せしめると共に上記三方弁から気
   泡ノズルに至る下り勾配の配管にエア導入手段を設けた
   ことを特徴とする浴槽装置。
2. 【請求項２】浴槽の吸込口からポンプにより汲み上げた
   浴槽水を、三方弁により浴槽側壁に装着した気泡ノズル
   と浴槽上部に開口せしめた流出口とに択一的に供給する
   ものにおいて、上記三方弁を気泡ノズル並びに流出口よ
   り低所に配設すると共に前記気泡ノズルから上記三方弁
   に至る下り勾配の配管と上記三方弁上流側の配管とを接
   続するバイパス管を設けたことを特徴とする浴槽装置。