JPH0656865A - アルファ−アノマーに富む2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−d−リボフラノシルスルホネートを製造する方法 - Google Patents
アルファ−アノマーに富む2−デオキシ−2,2−ジフルオロ−d−リボフラノシルスルホネートを製造する方法Info
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- JPH0656865A JPH0656865A JP5149161A JP14916193A JPH0656865A JP H0656865 A JPH0656865 A JP H0656865A JP 5149161 A JP5149161 A JP 5149161A JP 14916193 A JP14916193 A JP 14916193A JP H0656865 A JPH0656865 A JP H0656865A
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Abstract
されるベータ-アノマーリボフラノシルスルホネートか
ら下記式(I) で表されるアルファ-アノマーに富むリボフラノシルス
ルホネートを得るための方法であって、下記式(II)で
表されるベータ-アノマーリボフラノシルスルホネート
を不活性溶媒中高温でスルホン酸の共役アニオンの供給
源で処理することからなる方法。 【効果】 β-ヌクレオシドの製造に有用なα-アノマー
が立体選択的に得られる。
Description
を製造する際の中間体として使用するために、アルファ
-アノマーに富む2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リ
ボフラノシルスルホネートを製造する方法に関する。
方法にはアノマー位置におけるフラノース糖の立体化学
的反転が伴い、それゆえにβ-ヌクレオシドが所望の産
物である場合には、アルファ-アノマーに富む適当な糖
中間体をグリコシル化反応の基質として使用することが
好ましい。
0-441(1969)は、メタノール中でメチルリボフラノシド
がアノマー化(アノメライズ)する機構を提唱したが、1
つのアノマーがもう1つのアノマーより優先して得られ
る条件については言及していない。
ルスルホネートの不安定性ゆえに、これらについては化
学的文献が著しく欠けており、したがって、グリコシル
化反応に使用されることはまれである。最も頻繁に使用
される2-デオキシリボフラノシル誘導体は1-クロロ-
2-デオキシ-3,5-(ジ-O-p-トルオイル)-α-D-エリ
スロ-ペントフラノースである(M.Hofer,Chem.Ber.,93,2
777(1960)を参照のこと)。これは、この化合物が結晶性
であって、もっぱらα-立体配置で存在するからであ
る。しかし、このα-クロロ誘導体の核酸塩基でのグリ
コシル化から製造される2-デオキシリボフラノシルヌ
クレオシドは立体選択的には得られない。Hubbardら,Nu
cleic Acids,12,6827(1984)は上記α-クロロ誘導体が有
機溶媒中周囲温度でアノマー化して対応するβ-クロロ
誘導体を与え、これがグリコシル化中のα-ヌクレオシ
ド生成の主たる原因であることを報告した。Hubbardは
数種の溶媒中でアノマー化を評価し、所望のβ-ヌクレ
オシドが高収率で得られるようにアノマー化を最小限度
にする溶媒を発見した。
フラノースの1-ハロおよび1-メタンスルホネート誘導
体がいくつかの有機溶媒中で安定であることを発見し
た。例えばC-1位のアノマー立体配置が既知である2-
デオキシ-2,2-ジフルオロリボフラノシルメタンスル
ホネートの溶液を不活性有機溶媒中で長時間130℃ま
で加熱してもアノマー立体配置には影響がない。
ートからアルファ-アノマーに富むリボフラノシルスル
ホネートを与えるアノマー化方法が必要とされている。
-アノマーリボフラノシル誘導体からアルファ-アノマー
に富むリボフラノシルスルホネートを与えるアノマー化
方法を提供することである。
マーに富むリボフラノシルスルホネートを高収率で与え
るアノマー化方法を提供することである。
キシ保護基から選択される]で表されるベータ-アノマ
ーリボフラノシルスルホネートから式:
ルホネートを生産するアノマー化方法であって、不活性
溶媒中高温で、式IIで表されるベータ-アノマーリボ
フラノシルスルホネートをスルホン酸の共役アニオンの
供給源で処理することからなる方法が提供される。
一貫してすべての温度を摂氏温度で表し、すべての比
率、百分率などを重量単位で表し、すべての混合物を体
積単位で表す。アノマー混合物は重量/重量比もしくは
百分率として表す。用語「キシレン」は単独で、あるい
は組み合わされて、キシレンのすべての異性体とそれら
の混合物を意味する。用語「ラクトール」は単独で、あ
るいは組み合わされて、2-デオキシ-2,2-ジフルオロ
-D-リボフラノースを意味する。用語「スルホネート」
は単独で、あるいは組み合わされて、一般式BSO3(こ
こにBはアルキル、置換アルキル、アリール、または置
換アリール基を表す)で表される化合物を意味する。用
語「共役アニオン」は一般式BSO3 -(ここにBは上記
と同意義である)で表されるアニオンを意味する。用語
「置換(された)」は単独で、あるいは組み合わされて、
水素または一般的部分がシアノ、ハロ、カルボアルコキ
シ、アリール、ニトロ、アルキル、およびジアルキルア
ミノから選択される1またはそれ以上の基で置き換わっ
ていることを意味する。用語「アノマー化(anomerizati
on)」は単独で、あるいは組み合わされて、リボフラノ
シル誘導体のC-1位でのエピマー化(epimerization)を
意味する。「アノマーに富む」という表現は単独で、あ
るいは組み合わされて、特定のアノマーの比率が1:1
より大きいアノマー混合物を意味し、実質上純粋なアノ
マーを包含する。用語「ハロ」または「ハロゲン化物」
は単独で、あるいは組み合わされて、フルオロ、クロ
ロ、ブロモ、ヨード、およびそれらの対応するアニオン
型を意味する。用語「アルキル」は単独で、あるいは組
み合わされて、好ましくは7炭素原子までを含有する直
鎖、環状および分枝鎖脂肪族炭化水素基、例えばメチ
ル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、
t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、3-メチルペン
チル基などか、もしくは置換された直鎖、環状および分
枝鎖脂肪族炭化水素、例えばクロロエタン、1,2-ジク
ロロエタン、トリフルオロメタンなどを意味する。用語
「アルコキシ」は単独で、あるいは組み合わされて一般
式AO(ここにAはアルキルを表す)で表される化合物を
意味する。用語「アリール」は単独で、あるいは組み合
わされて、炭素環式または複素環式基、例えばフェニ
ル、ナフチル、チエニル、およびそれらの置換誘導体な
どを意味する。用語「芳香族」は単独で、あるいは組み
合わされて、(4n+2)非極在化π電子を含有するベン
ゼン様構造を意味する。
ートまたはそのアノマー混合物は当業者が一般的に使用
する標準的な方法で容易に合成される。例えば米国特許
第4526988号および米国特許第4965374号
は2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシルス
ルホネートの3,5-ジ-O-tert-ブチルジメチルシ
リルまたは3,5-ジ-O-ベンゾイル誘導体のアノマー混
合物の合成を教示している。
シ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-
ベンゾイル-1-アルキルスルホネートを使用する。
求核性物質に対してそれらのアルファ-アノマー型より
反応性が高く、ベータ-アノマースルホネートを有機溶
媒中高温でスルホン酸の共役アニオンの供給源と反応さ
せることによって、その平衡混合物が反応性の低いアル
ファ-アノマースルホネートに有利であることを発見し
た。
保護基(X)は当該技術分野で公知であり、「Protective
Groups in Organic Chemistry」,McOmie編,Plenum P
ress,ニューヨーク(1973)の第3章および「Protective
Groups in Organic Synthesis」,Green,John,J.Wiley
and Sons,ニューヨーク(1981)の第2章に記述されて
いる。好ましいものは、ホルミル、アセチル、置換アセ
チル、プロピオニル、ブチニル、ピバロイル、2-クロ
ロアセチル、ベンゾイル、置換ベンゾイル、フェノキシ
-カルボニル、メトキシアセチルなどのエステル形成
基;フェノキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、ビニルオキシカルボニル、2,2,
2-トリクロロエトキシカルボニルおよびベンジルオキ
シカルボニルなどのカーボネート誘導体;ベンジル、ジ
フェニルメチル、トリフェニルメチル、t-ブチル、メ
トキシメチル、テトラヒドロピラニル、アリル、テトラ
ヒドロチエニル、2-メトキシエトキシメチルなどのア
ルキルエーテル形成基;トリアルキルシリル、トリメチ
ルシリル、イソプロピルジアルキルシリル、アルキルジ
イソプロピルシリル、トリイソプロピルシリル,t-ブ
チルジアルキルシリルおよび1,1,3,3-テトライソプ
ロピルジスロキサニルなどのシリルエーテル形成基;N
-フェニルカルバメートおよびN-イミダゾイルカルバメ
ートなどのカルバメートであるが、より好ましいもの
は、ベンゾイル、モノ置換ベンゾイルおよびジ置換ベン
ゾイル、アセチル、ピバルアミド、トリフェニルメチル
エーテル、およびシリルエーテル形成基、特にt-ブチ
ルジメチルシリルであり、最も好ましいものはベンゾイ
ルである。
いくつかの供給源から導くことができる。これらには: (a)1-メタンスルホン酸、p-メチルベンゼンスルホン
酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、p-ブロモベンゼンスルホン酸および
カンファースルホン酸などのアルキルまたはアリールス
ルホン酸を、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、水
酸化カリウム、カリウムt-ブトキシド、ナトリウムメ
トキシドなどのアルキル金属塩基で中和すること、(b)
上記のアルキルまたはアリールスルホン酸を、トリエチ
ルアミン、トリメチルアミン、N,N-ジメチルベンジル
アミンまたはN-メチルホルホリンなどのアミン塩基、
もしくはピリジンなどの芳香族窒素塩基で中和するこ
と、が含まれる。この方法で調製されるスルホン酸の共
役アニオンの例には、メタンスルホン酸トリエチルアン
モニウム、メタンスルホン酸トリメチルアンモニウム、
メタンスルホン酸N,N-ジメチルベンジルアンモニウ
ム、メタンスルホン酸ピリジニウム、(p-ブロモベンゼ
ン)スルホン酸トリエチルアンモニウム、(p-ブロモベ
ンゼン)スルホン酸テトラエチルアンモニウム、(p-ト
ルエン)スルホン酸テトラエチルアンモニウム、(p-ト
ルエン)スルホン酸ピリジニウムおよび3-ニトロベンゼ
ンスルホン酸ピリジニウムが含まれ、より好ましいもの
はメタンスルホン酸トリエチルアンモニウムであり、
(c)最後に、2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフ
ラノースを、ベンゼンスルホン酸無水物、p-ブロモベ
ンゼンスルホン酸無水物またはメタンスルホン酸無水物
などのスルホン酸無水物と、トリエチルアミンなどの塩
基中で反応させることにより、スルホン酸の共役アニオ
ンを系中で生成させることができる。この反応の産物
は、例えば2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラ
ノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メタンスルホネー
トおよびメタンスルホン酸トリエチルアンモニウムであ
る。
ートと共役アニオンスルホン酸を約50℃ないし約13
0℃(より好ましくはその溶媒混合物の還流温度)に加熱
する。
反応条件に対して不活性でなければならない。好ましい
ものは、アセトニトリル、1,2-ジクロロエタン、1,
1,2-トリクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベン
ゼン、ジクロロブロモメタン、アニソール、グライム、
ジグライム、メチルtert-ブチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、トルエン、キ
シレン、ピリジン、N-メチルピロリジノン、N,N-ジ
メチルホルムアミド、1,3-ジメチル-2-イミダゾロ
ン、N,N-ジメチルアセトアミド、およびそれらの混合
物であり、最も好ましいものはアニソール、トルエン、
グライム、アセトニトリルおよびそれらの混合物であ
る。
酸の共役アニオンの供給源として使用する金属塩の溶解
度と求核性を増大させるために、クラウンエーテルまた
は相間移動触媒から選択される触媒を加える。好ましい
触媒は18-クラウン-6、15-クラウン-5、12-ク
ラウン-4およびトリス[2-(2-メトキシエトキシ)エ
チル]アミンから選択される。
無水条件下で行われる。本方法は実質上約15分ないし
約24時間で完結し、より好ましくは約4時間ないし約
16時間で完結する。
-アノマーに富むリボフラノシルスルホネートをベータ
に対するアルファのアノマー比が約2.3:1ないし3.
0:1で製造することができ、より好ましくはベータに
対するアルファの比が2.5:1で製造される。
ラノシルスルホネートは、クロマトグラフィーや抽出な
どの当該技術分野公知の方法で単離することができる。
ー(HPLC)、薄層クロマトグラフィー(TLC)または
核磁気共鳴(NMR)分光法を用い、得られた生成物を立
証された試料に対して比較することによって追跡するこ
とができる。
するものであり、本発明の範囲の限定を意図するもので
はなく、またそのように見なすべきでもない。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-メタンス
ルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 アセトニトリル(10ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフ
ルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-べンゾイル-1
-メタンスルホネートのアノマー混合物(1.0g,97
%ベータ-アノマー)に、メタンスルホン酸N,N-ジメチ
ルベンジルアンモニウム(100mg)を加えた。この混
合物を撹拌し、加熱還流した。HPLC分析を用いて標
記生成物のベータに対するアルファの比率を決定し、以
下の結果を得た。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メタ
ンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 アセトニトリル(10ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフ
ルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1
-メタンスルホネートのアノマー混合物(1.0g,50
%ベータ-アノマー)にメタンスルホン酸N,N-ジメチル
ベンジルアンモニウム(560mg、1.1等量)を加え
た。この混合物を撹拌し、加熱還流した。HPLC分析
を用いて標記生成物のベータに対するアルファの比率を
決定し、以下の結果を得た。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-トル
エンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 アセトニトリル(10ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフ
ルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1
-トルエンスルホネート(1.0g,100%ベータ-アノ
マー)に、p-トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニ
ウム(570mg,1.1等量)を加えた。この混合物を
撹拌し、加熱還流した。HPLC分析を用いて標記生成
物のベータに対するアルファの比率を決定し、以下の結
果を得た。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-トル
エンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 グライム(10ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフルオロ
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-トル
エンスルホネート(1.0g,100%ベータ-アノマー)
にp-トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム(5
70mg,1.1等量)を加えた。この混合物を撹拌し、
16時間加熱還流した。HPLCを用いてベータ-アノ
マーに対するアルファの比率を2.3:1と決定した。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-トル
エンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 トルエン(500ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフルオ
ロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-ト
ルエンスルホネート(49g,100%ベータ-アノマ
ー)にp-トルエンスルホン酸テトラエチルアンモニウム
(11.2g,0.2等量)を加えた。この混合物を撹拌
し、100℃〜105℃に加熱した。HPLC分析を用
いて生成物のベータに対するアルファの比率を決定し、
以下の結果を得た。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-(p-
ブロモベンゼン)スルホネートのアルファ-アノマーの豊
富化 (p-ブロモベンゼン)スルホン酸トリエチルアンモニウ
ムを含有するジクロロメタン(75ml)中の2-デオキ
シ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-
ベンゾイル-1-(p-ブロモベンゼン)スルホネートのア
ノマー混合物(11.9g,85%ベータ-アノマー)を2
2時間加熱還流した。逆相HPLC分析を用いて標記生
成物のベータに対するアルファの比率を3対1と決定し
た。
るために、反応混合物を冷飽和重硫酸カリウム溶液10
0mlに注いだ。有機層を分離し、水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して無色の油状物を得、
これを、トルエンを溶出液として用いるシリカゲルでの
クロマトグラフィーにかけて、ベータに対するアルファ
の比が3:1の標記生成物を11.8グラムまたは99
%収率で得た。
酸エチルとイソオクタンの混合物を用いて結晶化除去す
ることによって、さらなる生成物の豊富化を達成するこ
とができた。ベータ-アノマースルホネートを濾過除去
した後、その濾液を一定重量になるまで濃縮してアルフ
ァ-ブロモベンゼンスルホネートを70重量%回収し
た。逆相HPLCによる分析は、ベータに対するアルフ
ァの比が9:1に増大したことを示した。QE3001
H NMR(CDCl3)δ=8.02(m,4H,Ar)、
7.62(m,2H,Ar)、7.7〜7.54(m,4H,
Ar)、7.46(m,4H,Ar)、6.11(d,1H、
1-H)、5.5〜5.45(dd,1H,3-H)、4.67
〜4.44(m,3H,4-Hおよび5-H)。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-(p-
ブロモベンゼン)スルホネートのアルファ-アノマーの豊
富化 アセトニトリル(4ml)中の2-デオキシ-2,2-D-リ
ボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-(p-ブロモ
ベンゼン)スルホネート(60mg、100%ベータ-ア
ノマー)にp-ブルモベンゼンスルホン酸のカリウム塩
(130mg)を加えた。この混合物を2時間加熱還流し
た。逆相HPLCはアノマー化が約10%完結したこと
を示した。触媒(18-クラウン-6)を加えて、その混合
物を20時間加熱還流した。HPLC分析を用いて標記
生成物のベータに対するアルファの比率を7:3と決定
した。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-(p-
ブロモベンゼン)スルホネートのアルファ-アノマーの豊
富化 アセトニトリル(25ml)中の2-デオキシ-2,2-ジフ
ルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1
-(p-ブロモベンゼン)スルホネート(600mg,10
0%ベータ-アノマー)にp-ブロモベンゼンスルホン酸
のカリウム塩(260mg)とトリス[2-(2-メトキシエ
トキシ)エチル]アミンを加えた。この混合物を撹拌
し、4.5時間加熱還流した。逆相HPLC分析を用い
てアノマー化が40%完結したことを決定した。この反
応液を合計28時間還流した。標記生成物のベータに対
するアルファの比率はHPLC分析によって3:1と決
定された。
2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-1-(p-ブロモベン
ゼン)スルホネートを得るために、実施例8の反応混合
物を減圧下でエバポレートした。その残渣を酢酸エチル
と冷1N HCl水溶液に分配した。酢酸エチル層をさ
らなるHCl水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、油状物に濃縮した。その油状物を5%テトラヒ
ドロフラン/イソオクタンを溶出に用いるシリカゲルで
のクロマトグラフィーに繰り返しかけた。複数回の小規
模クロマトグラフィーの後、適当な分画を貯蔵し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮して透明な無色油状物
を得、これが所望の2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-
リボフラノシル-1-α-(p-ブロモベンゼン)スルホネー
トであった。HPLC分析によるとベータに対するアル
ファの比率は99:1であった。
-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-トル
エンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,
5-ジ-O-ベンゾエート(1g,100%ベータ-アノマ
ー)にp-トルエンスルホン酸無水物(0.94g)、トル
エン(10ml)およびトリエチルアミン(0.37ml)
を加えた。この混合物を撹拌し、95℃に加熱した。逆
相HPLC分析を用いて、アノマー化が完結したかどう
かを決定した。標記生成物のベータに対するアルファの
比率をHPLC分析によって2.4:1と決定した。
ロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-ト
ルエンスルホネートのアルファ-アノマ−の豊富化 2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,
5-ジ-O-ベンゾエート(1g,100%ベータ-アノマ
ー)にp-トルエンスルホン酸無水物(0.94g)、アニ
ソール(10ml)およびトリエチルアミン(0.37m
l)を加えた。この混合物を撹拌し、95℃に加熱し
た。逆相HPLC分析を用いてアノマー化が完結したか
どうかを決定した。標記生成物のベータに対するアルフ
ァの比率はHPLC分析によって2.35:1と決定さ
れた。
ロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メ
タンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 ジクロロメタン中の2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-
リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メタンス
ルホネートのアノマー混合物(29.1g,50%ベータ
-アノマー)と酢酸n-プロピルを90℃に加熱してジク
ロロメタンを除去した。この混合物を50〜60℃に冷
却し、酢酸n-プロピル(2ml)中のトリエチルアミン
(5.33ml,0.55等量)とメタンスルホン酸(2.0
4ml,0.55等量)の混合物を加えた。得られた混合
物を95℃〜97℃に加熱し、撹拌した。この混合物は
23.2gの2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リボフ
ラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メタンスルホネ
ートを含有した。HPLC分析を用いて標記生成物のベ
ータに対するアルファの比率を決定し、以下の結果を得
た。
ロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メ
タンスルホネートのアルファ-アノマーの豊富化 ジクロロメタンとアニソール中の2-デオキシ-2,2-ジ
フルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-
1-メタンスルホネートのアノマー混合物(40.86
g,50%ベータ-アノマー)を115℃に加熱して油状
物を得、これをアニソールで再構成した。この混合物を
50℃〜60℃に冷却し、アニソール(19ml)中のト
リエチルアミン(14.95ml,1.1等量)とメタンス
ルホン酸(5.72ml,1.1等量)の混合物を加えた。
得られた混合物を90℃に加熱し、撹拌した。この混合
物は36.7gの2-デオキシ-2,2-ジフルオロ-D-リ
ボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイル-1-メタンスル
ホネートを含有した。HPLC分析を用いて標記生成物
のベータに対するアルファの比率を決定し、以下の結果
を得た。
のである。
ニウムを表し、(B)はp-トルエンスルホン酸テトラエ
チルアンモニウムを表す。OMsは2-デオキシ-2,2-
ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-ベンゾイ
ル-1-メタンスルホネートを表し、OTsは2-デオキ
シ-2,2-ジフルオロ-D-リボフラノシル-3,5-ジ-O-
ベンゾイル-1-トルエンスルホネートを表す。
述し終えた。しかし、本開示を熟慮すれば、当該者が本
発明に、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲と思想に
包含される修飾および/または改善を施し得ることは理
解されるであろう。
Claims (9)
- 【請求項1】 式: 【化1】 [式中Yはスルホネートを表し、Xはそれぞれヒドロキ
シ保護基から独立に選択される]で表されるベータ-ア
ノマーリボフラノシルスルホネートから式: 【化2】 で表されるアルファ-アノマーに富むリボフラノシルス
ルホネートを得るための方法であって、式IIで表され
るベータ-アノマーリボフラノシルスルホネートを不活
性溶媒中高温でスルホン酸の共役アニオンの供給源で処
理することからなる方法。 - 【請求項2】 Yが、メタンスルホニル、2-クロロ-1
-エタンスルホニル、トルエンスルホニル、p-ニトロベ
ンゼンスルホニルおよびp-ブロモベンゼンスルホニル
からなる群から選択される請求項1の方法。 - 【請求項3】 スルホン酸の共役アニオンが、メタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、1
-プロパンスルホン酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、
p-ブロモベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸お
よびカンファースルホン酸のアルカリ金属塩からなる群
から選択される請求項1の方法。 - 【請求項4】 スルホン酸の共役アニオンが、メタンス
ルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ト
リメチルアンモニウム、メタンスルホン酸N,N-ジメチ
ルベンジルアンモニウム、(p-クロロベンゼン)スルホ
ン酸トリエチルアンモニウム、(p-ブロモベンゼン)ス
ルホン酸トリエチルアンモニウム、メタンスルホン酸ピ
リジニウム、(p-トルエン)スルホン酸テトラエチルア
ンモニウム、トルエンスルホン酸ピリジニウムおよびニ
トロベンゼンスルホン酸ピリジニウムのアミン塩からな
る群から選択される請求項3の方法。 - 【請求項5】 スルホン酸の共役アニオンを、トリエチ
ルアミンなどの塩基中で2-デオキシ-2,2-ジフルオロ
-D-リボフラノースをスルホン酸無水物と反応させるこ
とによって、系中で生成させる請求項1の方法。 - 【請求項6】 Xがモノ置換ベンゾイル、ジ置換ベンゾ
イルおよびベンゾイルからなる群から選択される請求項
1の方法。 - 【請求項7】 溶媒が、芳香族溶媒、ハロアルキル溶
媒、置換芳香族溶媒、およびそれらの混合物からなる群
から選択される請求項1の方法。 - 【請求項8】 温度が約50℃から約130℃までであ
る請求項1の方法。 - 【請求項9】 相間移動触媒およびクラウンエーテル触
媒から選択される触媒を加えることからなる請求項1の
方法。
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