JPH0655720A - 積層成形用再生紙基材 - Google Patents

積層成形用再生紙基材

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JPH0655720A
JPH0655720A JP20674992A JP20674992A JPH0655720A JP H0655720 A JPH0655720 A JP H0655720A JP 20674992 A JP20674992 A JP 20674992A JP 20674992 A JP20674992 A JP 20674992A JP H0655720 A JPH0655720 A JP H0655720A
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JP
Japan
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paper base
laminate
resin
phenol resin
phenolic resin
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JP20674992A
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English (en)
Inventor
Yoshimune Matsuda
嘉宗 松田
Mitsuji Shima
満二 島
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Risho Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Risho Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、積層成形用再生紙基材を、その原
材料として紙基材フェノール樹脂積層体の粉砕物を多量
に配合できるようにし、また、前記粉砕物の粒径が比較
的大径であっても使用できるものとして、製造コストの
低減を図り、しかも本来の紙基材フェノール樹脂積層体
の品質を維持できる紙基材およびその製造方法とする。 【構成】 紙基材フェノール樹脂積層体の粒径600μ
m以下の粉砕物にフェノール樹脂および湿潤調整剤等の
添加剤を加えて混合し、乾燥して樹脂被覆粉体とし、さ
らにパルプを混合して抄造し、フェノール樹脂含有量6
〜70重量%の再生紙基材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は積層成形材料として用
いる積層成形用再生紙基材およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、紙基材フェノール樹脂積層体
は、フェノール樹脂含有の紙基材を所定寸法で形成し、
これを所望の厚さになるよう重ね合わせて多段式油圧プ
レスで、または所定の金型に据え付けて加熱、加圧して
成型したものである。上記フェノール樹脂を紙基材に含
有させるには、フェノール樹脂のアルコール溶液(ワニ
ス)を塗布、または含浸する他、レジトール(Bステー
ジ)、プリポリマーなどの反応中間物を紙原料のパルプ
に混合して抄造する方法などが採用されていた。
【0003】また、上記したように製造された紙基材フ
ェノール樹脂積層体は、その使用後、大部分が高温焼却
または埋立用廃材とされていたが、近年、省資源の観点
から再利用資材としての用途が提案されている。
【0004】たとえば、使用済みのフェノール樹脂積層
板を微粉砕し、これをワニスの中に5〜20重量%程度
添加混合して、紙基材を形成し、積層成形してフェノー
ル樹脂積層板としたものが特開昭55−42868号公
報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、ワニス中にまたは抄紙原料中に紙基材フェノール樹
脂積層体の粉砕物を添加する場合には、その粉砕物の粒
径を150μm以下に粉砕しなければ、成型後の積層体
表面が粗面化し易く、これを避けるために微粉砕工程に
手間がかかるという問題点がある。
【0006】また、再生紙基材に対する紙基材フェノー
ル樹脂積層体の粉体物の添加量は、20重量%を越える
と再生積層体の品質が低下し、たとえば、加熱・加圧下
での成形時にクラック(いわゆる基材切れ)が発生する
という問題点がある。
【0007】この発明は、上記した問題点を解決し、積
層成形用再生紙基材を、その原材料として紙基材フェノ
ール樹脂積層板の粉砕物を可及的に多量に配合できるも
のとし、また、前記粉砕物の粒径が比較的大径であって
も、これを配合できるようにして、製造コストの低減を
図り、しかも紙基材フェノール樹脂積層体の本来の品質
を維持できるものとすることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、紙基材フェノール樹脂積層体
の粉砕物にフェノール樹脂を被覆した樹脂被覆粉体と、
パルプとからなる積層成形用再生紙基材としたのであ
る。
【0009】このような積層成形用再生紙基材は、フェ
ノール樹脂の含有量が6〜70重量%であってよく、紙
基材フェノール樹脂積層体の粉砕物が粒径600μm以
下の粉体であってよい。
【0010】上記した積層成形用再生紙基材は、紙基材
フェノール樹脂積層板を粒径600μm以下に粉砕し、
得られた粉砕物にフェノール樹脂を被覆樹脂被覆粉体を
形成し、この樹脂被覆粉体とパルプとを混合して抄紙す
ることにより製造できる。
【0011】
【作用】この発明に係る積層成形用再生紙基材は、その
材料となる樹脂被覆粉体が表層にフェノール樹脂を有し
て表面滑らかな粉体であるため、この粉体をかなり多量
に配合したものでも積層体表面を粗面化することがな
い。また、粉体の原材料としては、比較的大径の紙基材
フェノール樹脂積層体の粉砕物を用いることができる。
フェノール樹脂は樹脂被覆粉体同士の結着性を高めるの
で、積層成形体にクラックを発生させない。
【0012】
【実施例】この発明に用いる粉砕物の原材料となる紙基
材フェノール樹脂積層体は、従来公知の手法にてフェノ
ール樹脂を、含浸、塗布または混抄した紙基材を所要の
厚さに合わせて、加熱・加圧成型したものである。紙基
材フェノール樹脂積層体は、実際上使用されたものを用
いることができ、この場合に再生紙基材フェノール樹脂
積層体の品質を劣化させない。
【0013】粉砕物は、上記した紙基材フェノール樹脂
積層体を粉砕機で粗粉砕し、さらに高速微粉砕機(クロ
スフローミル)にて微粉砕し、最大粒径直径で600μ
m以下にする。粒径を規定するには標準篩のメッシュを
適宜選択し、26メッシュ以上の等級で分級すればよ
い。
【0014】フェノール樹脂は、その硬化前の種類とし
てはレゾール型樹脂、ノボラック型樹脂のいずれであっ
てもよいが、レゾール型樹脂の方が前記粉砕物への被覆
が容易で好ましい材料であるといえる。レゾール型樹脂
は、フェノール樹脂の反応中間物として公知の熱硬化性
液状樹脂であり、ポリメチロールフェノール化合物の数
平均分子量100〜300程度のものであってよい。
【0015】フェノール樹脂を前記粉砕物に被覆するに
は、レゾール型樹脂またはノボラック型樹脂のアルコー
ル溶液(ワニス)と粉砕物を、リボンミキサー、ロータ
リーミキサー、高速混合機等の混合機で充分に混合し、
その後乾燥すればよい。その際のレゾール型樹脂または
ノボラック型樹脂の前記粉砕物への配合量は、粉砕物の
粒径すなわち表面積の大小によって変化するため、特に
限定されるものでないが、混合時に前記粉砕物の表面全
体に付着する程度であればよい。
【0016】また、混合後の乾燥方法としては、前記混
合機にジャケットを付設して、その内部に80〜110
℃の熱風を供給する加熱乾燥を行なってもよく、さらに
真空ポンプを付設して10torr程度の減圧条件で加
熱乾燥すれば、より乾燥効率が高まる。
【0017】また、この発明に用いるパルプは、植物体
から分離された繊維であれば、特に原料を限定なく使用
したものであってよいが、繊維の長短、繊維幅を選択す
れば、より品質の高いものとなる。このようなパイプに
樹脂被覆粉体を均一に分散させて再生紙基材とするに
は、両者を一括混合して抄造することが好ましい。再生
紙基材中のフェノール樹脂含有量は、好ましくは6〜7
0重量%であり、より好ましくは10〜50重量%であ
る。なぜなら、樹脂含有量が6重量%未満の少量では、
フェノール樹脂が結着剤として作用せずに成形困難とな
り、70重量%を越える多量では、加圧成形時にクラッ
ク(いわゆる基材切れ)が発生するからである。
【0018】なお、前記一括混合に際して、湿潤調整剤
(例えば、リックハーキュレス社製:カイメン557)
をパルプ100重量部に対して0.1〜0.8重量部、
歩留り向上剤(例えば、共立有機社製:ハイモロック)
を0.1〜2.0重量部およびこれらの定着剤として硫
酸アルミニウム(硫酸ばん土)を1〜3重量部の割合で
添加すれば、より実用性に優れた樹脂被覆粉体が得られ
る。
【0019】上記再生紙基材を積層一体化するには、再
生紙基材が成形後に所要の厚みとなるように所要枚数積
み重ね、適宜、鏡面板を介して金型内に収容して、公知
のホット多段プレス等の加熱・加圧成形装置内にセット
する。その際、別途新しい材料から製造された紙基材も
しくは、適当な材料からなるプリプレグを再生紙基材の
中間層または表裏層に組み合わせて使用することもでき
る。このように、複数枚積み重ねた再生紙基材中のフェ
ノール樹脂(粉砕物表面被覆由来の樹脂)は、加熱・加
圧下で硬化して、パルプ(繊維)同士を固着させる。
【0020】[実施例1]紙基材フェノール樹脂積層板
の産業廃棄物をまずクラッシャーにて粉砕し、8〜5mm
φの粗粉体を得た。さらに粗粉体を高速微粉砕機(クロ
スフローミル)により微粉砕し、60メッシュの篩を用
いて分級して粒径250μm以下の粉砕物を得た。この
粉砕物に結合剤としてレゾール型フェノール樹脂(昭和
高分子社製:BRS)を粉砕物の絶乾量100重量部に
対して固形分比で12.5重量部添加し、高速撹半機で
粉砕物表面が充分樹脂で濡れるまで混合し、混合終了し
た粉砕物は乾燥し、樹脂被覆粉体を得た。この樹脂被覆
粉体をパルプ100重量部に80重量部の割合で配合
し、さらに水を添加してパルパーにて約10分間分散解
砕した。そして、これに湿潤調整剤(リックハーキュレ
ス社製:カイメン557)を0.3重量部添加して10
分間攪拌し、ついで歩留り向上剤(共立有機社製:ハイ
モロック)を0.5重量部添加して5分間攪拌してから
硫酸アルミニウムを1重量部添加して攪拌し、これを秤
量130g/m2 、密度0.4g/cm3 に抄紙し、積層
成形用再生紙基材を得た。
【0021】得られた再生紙基材の成形性および成形体
の所期の特性を確かめるため、再生紙基材を10枚の上
下に通常の紙フェノール積層板用プリプレグを1枚づつ
重ね合わせ、ホット多段プレスを用いて熱板温度150
℃、プレス圧50kg/cm2 、60分間の条件で熱加圧
し、板厚1.5mmの再生紙基材フェノール樹脂積層板を
成形した。
【0022】この再生紙基材フェノール樹脂積層板に対
し、表2の(1)〜(13)に示す諸種の試験を行な
い、この結果を表2中に併記した。なお、(1)〜(1
0)の試験方法は、JISK 6911に従った。試験
(11)〜(13)については、肉眼で観察した結果を
優、良、可の三段階に評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】[実施例2]表1に示す配合割合とする他
は、実施例1と全く同様にして再生紙基材を製造し、さ
らに実施例1に記載の成形方法と全く同様にして板厚
1.5mmの再生紙基材フェノール樹脂積層板を得た。得
られた再生紙基材フェノール樹脂積層板に対し、前記し
た試験(1)〜(13)を行ない、この結果を表2中に
併記した。
【0026】[実施例3]表1に示す配合割合とする以
外は実施例1と全く同様にして再生紙基材を製造し、こ
の再生紙基材を16枚積み重ね板厚1.5mmの再生紙基
材フェノール樹脂積層板を得て、このものに対し、実施
例1と全く同様の試験(1)〜(13)を行ない、この
結果を表2に併記した。
【0027】または、上記再生紙基材を125枚積み重
ねて直径16mmの喰い切り金型にセットし、ホット多
段プレスを用いて熱板温度150℃、プレス圧200k
g/cm2 、30分間の条件で熱加圧し、直径16mm
の円柱状の再生紙基材フェノール樹脂積層成形体を得
た。
【0028】得られた円柱状の積層成形体に対し、その
品質を確かめるため、表3の〜に示す諸種の試験を
行ない、この結果を表3中に示した。なお、表3中の
〜の試験方法はJISK−6911に従った。
【0029】
【表3】
【0030】[比較例1]秤量190g/m2 、密度
0.6g/m3 のクラフト紙にレゾール型フェノール樹
脂を固形分比で50重量%含浸させて乾燥し、プリプレ
グを得た。このプリプレグを6枚積み重ね、その後の工
程は実施例1と全く同様にして加熱・加圧成形を行な
い、通常の紙基材フェノール樹脂積層板を得た。このも
のに対し、実施例1と全く同様の試験(1)〜(13)
を行ない、この結果を表2中に併記した。
【0031】または、上記のプリプレグを43枚積み重
ね、その後の工程は、実施例3と同じ成形方法を採用し
て円柱状の再生紙基材フェノール樹脂積層成形体を得
た。
【0032】このものに対し、前記した試験〜を行
ない、この結果を表3中に併記した。
【0033】表1〜表3の結果から明らかなように、実
施例1〜3の再生紙基材は、通常の新しい材料を用いた
比較例1の紙基材と同じ品質のフェノール樹脂積層板そ
の他円柱状など所要形状のフェノール樹脂積層体を、再
利用材料を用いて積層成形することができるものであ
り、実用価値の極めて高いものであった。
【0034】
【効果】この発明は、以上説明したように、積層成形用
再生紙基材を、その原材料として、比較的大径でかつ多
量の紙基材フェノール樹脂積層体の粉砕物を採用し得る
ようにしたので、前記粉砕物の粉砕に係るコストの低減
および粉砕物の配合割合の増加による再利用率の向上を
図ることができる利点があり、しかも、粉体同士の結着
性が良いので、通常の新しい紙基材と同様に優れた成形
性があり、従って、積層成形材料の省資源化に大きく貢
献するという利点がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材フェノール樹脂積層体の粉砕物に
    フェノール樹脂を被覆した樹脂被覆粉体と、パルプとか
    らなる積層成形用再生紙基材。
  2. 【請求項2】 再生紙基材中のフェノール樹脂の含有量
    が6〜70重量%である請求項1記載の積層成形用再生
    紙基材。
  3. 【請求項3】 紙基材フェノール樹脂積層体の粉砕物が
    粒径600μm以下の粉体である請求項1記載の積層成
    形用再生紙基材。
  4. 【請求項4】 紙基材フェノール樹脂積層板を粒径60
    0μm以下に粉砕し、得られた粉砕物にフェノール樹脂
    を被覆して樹脂被覆粉体を形成し、この樹脂被覆粉体と
    パルプとを混合して抄紙する積層成形用再生紙基材の製
    造方法。
JP20674992A 1992-08-03 1992-08-03 積層成形用再生紙基材 Pending JPH0655720A (ja)

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