JPH0655383A - たわみ軸継手およびナットランナ - Google Patents

たわみ軸継手およびナットランナ

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JPH0655383A
JPH0655383A JP23648592A JP23648592A JPH0655383A JP H0655383 A JPH0655383 A JP H0655383A JP 23648592 A JP23648592 A JP 23648592A JP 23648592 A JP23648592 A JP 23648592A JP H0655383 A JPH0655383 A JP H0655383A
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JP
Japan
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nut
socket
shaft
holder
shaft coupling
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JP23648592A
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English (en)
Inventor
Yuichi Kikuchi
雄一 菊池
Yoshiyuki Obara
由幸 小原
Kazuo Miyazawa
和夫 宮沢
Kiyohide Kaihatsu
清秀 改発
Sadao Harada
貞雄 原田
Shigeto Ooki
重人 大岐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸間の偏心量や傾きの許容値および伝達動力
がともに大きく、全体がコンパクトである軸継手と、そ
れを含むコンパクトなナットランナを提供する。 【構成】 a)ホルダー10とそれにて回転されるソケッ
ト20との各端部に、軸心と直角な断面が正多角形であ
り内壁各面が平面状である凹部12・22を設ける一
方、b)膨出部31・32−すなわち、外壁各面が外方
へ凸の曲面であり、軸心と直角な断面が正多角形であっ
て、その最大部分fで上記の凹部12・22の各内側に
沿う膨出部−を両端に有する伝動体30を形成し、c)
伝動体30の各膨出部31・32を上記の各凹部12・
22に嵌め入れた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相互間に偏心や傾きの
ある二つの回転軸(駆動軸および被駆動軸)間に動力を
伝えるたわみ軸継手と、それを内蔵したナットランナ
(ナットを締める装置)とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】軸継手(カップリング)とは二軸間の動
力伝達をなす機械要素であるが、周知のように、双方の
軸線を正確に一致させて使用する固定軸継手と、多少の
偏心や傾き(偏角)を許容するたわみ軸継手とがある。
前者にはフランジ形の(固定)軸継手やスリーブ継手等
があるが、後者にも、フランジ形のたわみ軸継手のほか
ギヤカップリング・チェーンカップリング・バネ継手・
ゴム継手・オルダム継手・ユニバーサルジョイントな
ど、多様な形式がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のたわみ軸継手に
は、許容される偏心量と傾きとがともに大きいうえに十
分な動力を伝達でき、しかも全体がコンパクトである
−という条件をすべて満たすものは存在しなかった。
たとえばオルダム継手は、コンパクトでありながらも比
較的大きな偏心量を軸間に許容するが、許容される傾き
の範囲は極端に小さい。またギヤカップリングやチェー
ンカップリングなどは、一般に偏心量の許容値がごくわ
ずかであるうえ、傾きの許容範囲もせいぜい2〜3°
で、またコンパクト性の点でもメリットは大きくない。
【0004】ユニバーサルジョイントと言えば、クロス
ジョイント交差軸継手(フック形自在軸継手)と等速形
自在軸継手とが一般的であるが、いずれも、偏心および
傾きの許容量こそ大きいものの、構造が複雑で、コンパ
クトには構成され難い。したがって、配置するにはかな
りのスペースが必要なことから、ユニバーサルジョイン
トは、コンパクトさが不可欠な装置には使用されにく
い。
【0005】実開平2−61532号公報には、ボルト
・ナットの締結に使用するナットランナとして、回転駆
動されるギヤの内側に、ユニバーサルジョイントを介し
てナットソケットを配置したものが開示されている。し
かし、上記の点から、そのような形式のナットランナは
相当に大きなものとなりがちである。つまり、ユニバー
サルジョイントと称される軸継手のうちには容易にコン
パクト化される形式のものがないため、現実的にはその
装置が大型になり、結果として、直径が数十ミリ以上の
大きなボルト用に限定される可能性がある。
【0006】本発明の目的は、ユニバーサルジョイント
をはじめとする従来の軸継手になかったたわみ軸継手
−すなわち、軸間の偏心量や傾きの許容値および伝達
動力がともに大きくて全体がコンパクトである軸継手
−を提供するとともに、それを使用したコンパクトな
ナットランナを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のたわみ軸継手
(請求項1)は、a)駆動軸とそれにて回転される被駆動
軸(またはそれらと一体化される部材)との各端部に、
軸心と直角な断面が正多角形であり内壁各面が平面状で
ある凹部を設ける一方、b)特定形状の膨出部−すなわ
ち、外壁各面が外方へ凸の曲面であり、軸心と直角な断
面が正多角形であって、その最大部分(最も膨出した部
分。断面の正多角形もこの部分で最大)で上記凹部の内
側に沿う(つまり適度な隙間を介してぴったりと嵌まり
合う)膨出部−を両端に有する伝動体を形成し、c)伝
動体の両端の膨出部を上記の各凹部に嵌め入れた、もの
である。
【0008】また本発明のナットランナ(請求項2)
は、ボルトの頭部やナットに嵌まる穴を有するソケット
を、回転駆動手段につながる中空かつ有底(つまり容器
形)のホルダー内に、偏心および傾きを可能にして脱落
不能に配置するとともに、ホルダーの底部を駆動軸の端
部とし、ソケットの後端部を被駆動軸の端部として両者
間に上記のたわみ軸継手(請求項1)を構成した−す
なわちホルダーの底部とソケットの後端部とに上記の凹
部を設け、かつ、それら各凹部に上記伝動体の両端の膨
出部を嵌め入れた−ものである。
【0009】
【作用】本発明(請求項1)の軸継手では、上記a)の駆
動軸・被駆動軸の各端部に設けた凹部に、b)の伝動体の
両端の膨出部がc)によって係合し、それに基づいて上記
二軸間に動力が伝達される。二軸の凹部と伝動体両端の
各膨出部とは、軸心と直角な断面がそれぞれ同じ正多角
形であって互いに嵌まり合い、軸心まわりの相対回転が
生じないため、一方の軸(たとえば駆動軸)の回転力が
その伝動体を介して他方の軸に伝わるのである。
【0010】伝動体の一方の膨出部とそれに嵌まった凹
部とは、上記の係合状態を保ちながら所定の範囲内で傾
き合う(つまり両者の軸心間に角度変化をもつ)ことが
可能であり、それは他方の膨出部・凹部間でも同様なの
で、本発明の軸継手では、回転の伝わり合う上記の二軸
間に傾きと偏心(二軸が交差しないいわゆる心ズレ)と
が許容される。各膨出部と凹部とが上記のように傾き得
るのは、凹部の内壁各面が平面状(つまり凹部は、断面
積変化がほとんどないストレート状)であるのに対し、
膨出部については、外壁の各面を外方へ凸の曲面(した
がって各面の間の稜線も外方へ凸の曲線)としたからで
ある。つまり各膨出部は、通常その最大部分の付近での
み凹部の内壁面と接触して上記の係合をなし、それゆえ
に、凹部に対し一定範囲内で自由に傾き得るのである。
各膨出部は、動力伝達ができるよう、軸心と直角な断面
が正多角形の形状をなして球ではないため、もし仮に凹
部の内壁面と全面的に接するならこのような傾きは起こ
し得ない。膨出部・凹部間に傾きが生じたときも、膨出
部は、上記最大部分から前後に多少移動した部分におい
て、傾く前と同様に凹部と係合して動力の伝達を行う。
凹部および膨出部の形状や寸法を適切に定めるなら、以
上のように係合を保ち得る傾きの範囲は一方の凹部・膨
出部間のみでも10°以上に大きくすることができる。
そして二組の凹部・膨出部間にそれぞれこのような傾き
が許容されることから、二軸の間には相当に大きな傾き
や偏心が許容されることになる。しかも偏心の許容量
は、伝動体の長さ、すなわち膨出部間の距離を長く設定
すれば、それに応じて大きくすることができる。
【0011】なおこの軸継手は、単一部品で形成するこ
とが可能な上記の伝動体を、二軸の端部に設ける凹部間
に嵌め入れるだけであって、伝動体・凹部の形成にも特
別な困難はともなわないため、極めて簡単に、かつコン
パクトに構成できる。また、それゆえに低コスト・省ス
ペースであるほか、メンテナンス性や故障発生率等の面
でも有利である。また、二軸の各凹部と伝動体の膨出部
とに相当の強度や硬度を付与すれば、二軸間で伝達し得
る動力(トルク)も相当大きくすることが可能である。
【0012】本発明(請求項2)のナットランナは、そ
の中心線の位置が、締結しようとするボルト・ナットに
対して偏心(心ズレ)したり傾いたりしている場合に
も、適正な締結を円滑に行うことができる。その一つの
理由は、ナット等を保持するソケットが偏心および傾き
のできるようにホルダー内に配置されていることで、そ
れゆえに、ナットランナの中心線がボルトやナットの軸
線に正確には一致していないときでも、ソケットがいわ
ば首振り状の変位をしてそれらに適合し、ボルト・ナッ
トを締結できる状態になる。
【0013】もう一つの理由は、首振りをして上記の状
態となったソケットに、上述(請求項1)の軸継手を介
してホルダーから回転駆動手段の動力が伝えられること
である。この軸継手は、上述のように、伝達できる動力
を大きくとれるほか、上記の首振りにともなうソケット
・ホルダー間の軸線のズレ(偏心)や傾きに対応できる
ため、本ナットランナにて必要な動力伝達機能を十分に
果たす。そして軸継手がコンパクトになり得るために、
本発明のナットランナも、極めてコンパクトに構成され
得る。
【0014】
【実施例】図1および図2に本発明の一実施例を示す。
図1(a)は、新規に製作したナットランナ1の側方視断
面図であり、同(b)・(c)・(d)の各図は、ナットラン
ナ1に内蔵した伝動体30の正面図・側面図およびd−
d断面図である。図2は、そのナットランナ1の機能を
説明する図で、ボルト3にナット4を締め込んでレール
6の端部間を連結する状態を示す断面図である。
【0015】まず、ナットランナ1の構成を説明する。
図1(a)に基づいて概要的に述べれば、ナットランナ1
は、ホルダー10とソケット20、そして両者間の伝動
体30とを主体に構成している。ソケット20は、ナッ
ト穴21などを先端に有してナット4(図2参照)など
を直接回転させる部材であり、ホルダー10は、中空部
11の内側にソケット20を保持するとともに、角穴1
3において回転駆動手段(モータなど。図示せず)を含
むレンチ2の回転軸2a上に着脱されるものである。ま
た伝動体30は、ホルダー10とソケット20との間を
連結して両者間に動力を伝える部材である。
【0016】ソケット20は、ホルダー10の中空部1
1内に大きめの隙間を介して差し入れているので、ホル
ダー10に対してその隙間分だけ自由に変位し、かつ傾
くことができる。ただし、外周の一部にツバ24を設
け、それをホルダー10の環状ミゾ16aに入れたうえ
図のように先端側から係止板16(二分割形)をホルダ
ー10に固定したので、ソケット20がホルダー10か
ら脱落することはない。また、ソケット20を支持し、
常態では中空部11のうちほぼ中央(中心線上)に位置
させる目的で、ホルダー10には、ソケット20のため
の弾性支持体15を周方向に等間隔をおいて複数組(こ
の例では120°ずつ三箇所。合計六組)取り付けてい
る。弾性支持体15は、ホルダー10の周壁を貫く穴1
4(ネジ部を含む)内に、ソケット20を支える支持ロ
ッド15aとそれを内方へ押すスプリング15b、さら
にはネジ付きの固定片15cと止めナット15dとを組
み合わせたものである。
【0017】このナットランナ1は、ソケット20のナ
ット穴21内にあらかじめナット4を一個装着してお
き、そのナット4を、図2のようにレール6や継目板5
にほぼ水平に通されたボルト3へ嵌めて締め込むものだ
が、その点から、ソケット20は下記のようにも構成し
ている。図1(a)のように、まずナット穴21の周面に
は、装着したナット4をこぼさなくするためにボールプ
ランジャ23を設けている。固定片23cとスプリング
23bとの作用でボール23aを内側へ向けて押すこと
によりボール23aの一部をナット穴21内に突出さ
せ、それとの接触によってナット4の脱落を防止するの
である。また、ナット4を締め込むに連れてボルト3の
先端がソケット20寄りに出て来ることから、ナット穴
21に続けて深めの穴21aをも形成している。
【0018】中空部11内でソケット20が変位したり
傾いたりしたときにもホルダー10からそれへの動力伝
達が行われるように、ホルダー10とソケット20との
間には、新規なたわみ軸継手を設けている。同継手は、
図1(a)に示す凹部12・22と伝動体30とから構成
したもので、詳しくは下記a)〜c)のとおりである。
【0019】a) 凹部12と同22とは、それぞれ、ホ
ルダー10の端部(つまり中空部11の底部)とソケッ
ト20の後端部(ナット穴21と反対側の端部)との各
中央に、軸心と直角な断面が正六角形になるように形成
する。これら凹部12・22は、いずれも平坦な六つの
平面からなる内壁面を有し、正六角形断面に変化のない
ストレートなもので、この例では両者は同じ寸法として
いる。
【0020】b) 伝動体30は、外方へ凸に膨らんだ曲
面を六つの外壁面として軸心と直角な断面がどこでも正
六角形である膨出部31・32を両端のそれぞれに形成
し、その間の中間部33を膨出部31・32よりも細め
の正六角柱(図1(d)参照)にする。膨出部31の六つ
の外壁面は、図1(c)のように、180°離れて背を向
けた二面同士が直径dの円筒面の一部をなすように形成
している。そのため、軸直角の六角形断面は図1(c)に
おけるfの部分で最大となり、この最大部分での二面間
寸法が図1(b)のとおりd(上記直径に等しい)とな
る。図1(a)のように膨出部31はホルダー10の凹部
12に嵌まるため、この寸法dは、凹部12における対
向二面間の寸法よりもわずかに(0.1〜0.3mm程
度だけ)小さい値である。膨出部32についても、その
形状・寸法および凹部22との関係は上記と同じであ
る。
【0021】c) 伝動体30の膨出部31・32を上記
の凹部12・22へそれぞれ嵌め入れる。軸直角の断面
が正六角形のもの同士を嵌め合わせることになるので、
伝動体30を介して凹部12・22間に軸心まわりの相
対回転は生じず、したがってホルダー10の回転駆動力
がソケット20に伝達される。また、凹部12・22の
各内壁面が平面であるのに対し、膨出部31・32の各
外壁面は図1(c)のような円筒面であるため、膨出部3
1・32と凹部12・22の各嵌め合い部分には軸心間
の傾きが許容される。この例では、膨出部31・32の
曲面を広くしたので上記軸心間にそれぞれ14°の傾き
が許容され、ソケット20がホルダー10の中空部11
内でフルに偏心または傾斜したときにも動力伝達が可能
である。またその結果、ナット穴21(ソケット10の
先端)の中心がホルダー10の軸線から上下左右に最大
5mm偏心しても、同様に動力伝達されることとなっ
た。なお、ホルダー10とソケット20は合金鋼(焼入
れ材)であるが、伝動体30についても、ボルト3・ナ
ット4(図3)の締結に必要なトルクを十分に伝達し得
るよう、焼入れ性と強靭さのとくにすぐれた合金鋼を使
用している。
【0022】さて、以上のとおり構成したこのナットラ
ンナ1は、図2に示すレール6の連結作業において、つ
ぎのように使用することができる。
【0023】 ボルト3にナット4を着ける前の工程
として、レール6に継目板5やボルト3を取り付ける一
方、別の位置(図2の位置よりも左方または上方)でナ
ットランナ1のソケット20にナット4を装着する。レ
ール6の方は、布設現場にて一線上に並べた二本の端部
間に図示のとおり二枚の継目板5をセットし、それらと
レール6とのボルト穴にボルト3を通して、図の右方か
ら支える。ナットランナ1の方では、ソケット20の先
端のナット穴21内に、一個のナット4を装着し、ボー
ルプランジャ23の作用で保持させておく。
【0024】 ナットランナ1を、上記にいう別の位
置からボルト3に近づけ、装着したナット4をボルト3
に嵌めるよう移動する。ボルト3には、先が丸くてネジ
を有しない先導部3aを形成してあるので、ナット4
は、ボルト3に対する心合わせが正確でなくてもスムー
ズにボルト3に嵌まり、ネジ部分3bの手前まで送られ
る。このときナット4を含むソケット20は、ホルダー
10の中空部11内で変位して軸線をボルト3の軸線に
合わせることになるので、ホルダー10の軸線からは偏
心や傾きを生じることになる。
【0025】 レンチ2を駆動することによってナッ
トランナ1を回転し、ナット4を締め込む。このとき、
レンチ2の駆動力は回転軸2aからホルダー10に伝わ
り、その回転はさらに凹部12から伝動体30を介して
他方の凹部22に伝達され、それによってソケット20
が回される。の時点からホルダー10・ソケット20
間には偏心や傾きが生じているが、たわみ軸継手すなわ
ち凹部12・22と伝動体30との係合の作用により、
動力伝達は円滑に行われる。つまりナットランナ1は、
ボルト3の軸線に対して位置および中心線の方向を事前
に正確には一致させていなくても、ナット4を問題なく
そのボルト3にかぶせて締め込むことができ、レール6
の連結作業を容易にし自動化をも可能にする。
【0026】 一つのナット4を締め込むと、そのナ
ット4からナットランナ1を外し、必要なら以上の手順
を繰り返してレール6の連結を完了する。ナット4から
離れたときソケット20は、弾性支持体15の作用によ
ってホルダー10の軸線とほぼ重なる位置に戻る。
【0027】以上、一実施例を紹介したが、本発明のナ
ットランナはたとえば下記のようにも実施することがで
きる。
【0028】イ) ナットランナ1がレール6の連結作業
以外にも使用できることは、言うまでもない。
【0029】ロ) ソケット20のナット穴21からナッ
ト4をこぼさぬための手段として、ボールプランジャ2
3に代えて(またはそれとともに)磁石やバネ片などを
ソケット20の適所に設けるのもよい。ソケット20
が、ボルト(の頭部)を保持して移動し、それを相手の
ネジ穴に締め込もうとする場合などは、その重さの関係
で、ナットの場合よりも強い力がその手段に必要であ
る。ただし、ナット4があらかじめボルト3に嵌められ
ていて、それをナットランナ1で増し締めする場合や、
ソケット20がナット4を下から(上向きに)のみ保持
する場合などには、こうした特別な手段は不要である。
【0030】ハ) 図2においてボルト3に設けた先導部
3a(先が丸くてネジのない部分)は、そのボルト3の
軸心とナットランナ1の軸心とが大きくズレていてもナ
ット4をかぶせやすい、という点で意味がある。先端に
多少の面取り(角部の削除)をしたごく通常のボルトに
対しても同様にナットを嵌め得ることは言うまでもな
い。ただし、その場合は、ナットをかぶせるときボルト
とナットランナとの間のズレの許容範囲が多少せまくな
るので、ナットランナの性能が十分には生かせないこと
がある。
【0031】ニ) ホルダー10の駆動力は、図示のレン
チ2などによって軸線方向からのみ伝え得るものではな
い。たとえばホルダー10の周囲に歯車やスプロケット
等を付け、軸線と直角の方向に回転駆動手段を設けるこ
ともできる。そうすると、スペースの限られたボックス
状部分の内側においてボルト・ナットの締結を行う場合
に有利である。
【0032】また、本発明のたわみ軸継手は、図1に示
した実施例以外に下記のように構成してもよい。
【0033】ホ) 伝動体30の各膨出部31・32は、
前述のように二面同士が円筒面の一部となるように形成
したが、必ずしもこれには限らない。例示の場合、各面
の間の稜線が楕円曲線をなすが、逆に各面間の稜線が円
弧となるように上記各二面を楕円円筒の側面の一部とし
てもよいほか、他の曲面を与えるのもよい。また軸心と
直角な断面が正六角形の場合だけでなく、正方形や正八
角形など、他の正多角形であっても同様の作用効果を果
たす。
【0034】ヘ) 伝動体30の中間部33は凹部12・
22等とは接触しないため、とくに断面形状等を限定す
るには及ばない。実施例において正六角形断面にしたの
は、同様の断面形状を有する膨出部31・32に続けて
形成しやすいからである。
【0035】ト) 図示の符号12のような凹部を、動力
伝達をしようとする二軸のうち一方の軸端部のみに形成
し、符号31と同様の膨出部を他方の軸の端部に一体に
形成したうえ、そうした端部同士を嵌め合わせるだけで
も、二軸間に傾きが許容される簡便なたわみ軸継手が構
成される。これは、別の見方をすると伝動体を一方の軸
の凹部に嵌め入れて固定したのと同じで、本発明の軸継
手の応用といえる。ただしこのような場合、その継手部
分のみでは二軸間に偏心(平行なズレ)は許容されな
い。
【0036】
【発明の効果】本発明のたわみ軸継手は、1)二軸間の偏
心量や傾きの許容範囲が大きい、2)伝達可能な動力が大
きい、3)全体がコンパクトに構成されて設置スペースを
とらない、4)構造がシンプルなため低コストであり故障
も生じにくい−といった利点を有する。
【0037】また本発明のナットランナは、1)締結しよ
うとするボルト・ナットに対して中心線を正確には合わ
せなくても適正な締結を円滑に行うことができ、2)しか
も、極めてコンパクトに構成され得るので、直径が10
ミリ前後やそれ以下の小さなボルト類の締結用としても
好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示し、図1(a)はナットラ
ンナ1の側方視断面図、同(b)・(c)の各図は、そのナ
ットランナ1に内蔵した伝動体30の正面図および側面
図であり、同(d)は同(c)におけるd−d断面図であ
る。
【図2】図1のナットランナ1についての使用状態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 ナットランナ 10 ホルダー 20 ソケット 12・22 凹部 30 伝動体 31・32 膨出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 由幸 東京都港区芝浦1丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 宮沢 和夫 東京都港区芝浦1丁目2番3号 清水建設 株式会社内 (72)発明者 改発 清秀 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 原田 貞雄 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)発明者 大岐 重人 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸とそれにて回転される被駆動軸と
    の各端部に、軸心と直角な断面が正多角形であり内壁各
    面が平面状である凹部を設ける一方、 外壁各面が外方へ凸の曲面であり軸心と直角な断面が正
    多角形であってその最大部分で上記凹部の内側に沿う膨
    出部、を両端に有する伝動体を形成し、 伝動体の両端の膨出部を上記の各凹部に嵌め入れたこと
    を特徴とするたわみ軸継手。
  2. 【請求項2】 ボルトの頭部やナットに嵌まる穴を先端
    部に有するソケットを、回転駆動手段につながる中空か
    つ有底のホルダー内に、偏心および傾きを可能にして脱
    落不能に配置するとともに、 ホルダーの底部を駆動軸の端部とし、ソケットの後端部
    を被駆動軸の端部として、両者間に請求項1に記載のた
    わみ軸継手を構成したことを特徴とするナットランナ。
JP23648592A 1992-08-11 1992-08-11 たわみ軸継手およびナットランナ Pending JPH0655383A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000135684A (ja) * 1998-10-29 2000-05-16 Honda Motor Co Ltd 締付具用アタッチメント
JP2008254142A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Nissei:Kk ねじ類の締付工具
JP2016165793A (ja) * 2015-03-03 2016-09-15 株式会社プロス 回転工具及びそれに用いる工具用ソケット

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