JPH06552A - ロボットを用いた加工システムおよび加工システム用ロボット - Google Patents

ロボットを用いた加工システムおよび加工システム用ロボット

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JPH06552A
JPH06552A JP16470992A JP16470992A JPH06552A JP H06552 A JPH06552 A JP H06552A JP 16470992 A JP16470992 A JP 16470992A JP 16470992 A JP16470992 A JP 16470992A JP H06552 A JPH06552 A JP H06552A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 打ち抜き、プレス曲げ等の各種加工を汎用性
高く行い、工具交換に特別な自動工具交換装置を必要と
しないようにすること。 【構成】 先端部に各々金型49を交換可能に保持して
互いに対向しその対向方向に進退移動可能な一対のアー
ム19、21を有するロボット1をアーム19、21の
対向方向に直交する一つの軸線方向(X軸方向)に沿っ
て移動可能に設ける。被加工物Wを支持する被加工物支
持装置99を一対のアーム19、21間にロボット1の
移動軸線方向と同方向に移動可能に設ける。ロボット1
の移動軸線方向の移動範囲内にアームに装着する金型を
出入可能に格納する金型マガシン89、91をロボット
移動軸線方向に延在させて設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボットを用いた加工
システムおよび加工システム用ロボットに関し、特に複
数個の金型の交換使用によりプレス曲げ、打ち抜き等の
各種加工を行うロボットを用いた加工システムおよび加
工システム用ロボットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】金型の選択使用により各種の打ち抜き加
工を行う加工装置としては、複数個の金型を保持したタ
レットディスクの割り出し回転により使用金型を選択設
定できるタレットパンチプレスがよく知られている。
【0003】またタレットパンチプレスのタレットディ
スクに於ける金型の交換を金型保管用の金型マガシンと
の間に自動的に行う自動工具交換装置も知られている。
【0004】プレス曲げは、従来一般に、プレスブレー
キ、その他のベンディング専用機により行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来より知られている
上述の如き加工装置には、打ち抜きとプレス曲げとを選
択的に行えるものはなく、また何れのものも工具交換た
めには加工装置とは別に自動工具交換装置を設けなくて
はならない。
【0006】本発明は、従来の加工装置に於ける上述の
如き問題点に着目してなされたものであり、打ち抜き、
プレス曲げ等の各種加工を汎用性高く行い、工具交換に
特別な自動工具交換装置を必要としないロボットを用い
た加工システムおよび加工システム用ロボットに関する
ものであるを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、先端部に各々金型を交換可能に保持して互
いに対向しその対向方向に進退移動可能な一対のアーム
を有し前記アームの対向方向に直交する一つの軸線方向
に沿って移動可能なロボットと、前記一対のアーム間を
前記ロボットの移動軸線方向と同方向に移動可能に設け
られ被加工物を支持する被加工物支持装置と、前記ロボ
ットの移動軸線方向の移動範囲内にその移動軸線方向に
延在して設けられ前記アームに装着する金型を出入可能
に格納する金型マガシンとを有していることを特徴する
ロボットを用いた加工システム、或いは先端部に各々金
型を交換可能に保持して互いに対向しその対向方向に進
退移動可能で且つ前記先端部側が対向方向に対して直角
の方向に旋回変位可能な一対のアームを有し前記アーム
の対向方向に直交する一つの軸線方向に沿って移動可能
なロボットと、前記一対のアーム間を前記ロボットの移
動軸線方向と同方向に移動可能に設けられ被加工物を支
持する被加工物支持装置と、前記ロボットの移動軸線方
向の一方の側に設けられ前記アームに装着する金型を出
入可能に格納する金型マガシンとを有していることを特
徴するロボットを用いた加工システムによって達成され
る。
【0008】また上述の如き目的を達成するために、本
発明による加工システム用ロボットは、一対の垂直コラ
ムと、前記一対の垂直コラムの各々に上下動可能に設け
られ先端部に各々金型を交換可能に保持して互いに対向
しその対向方向に進退移動可能な一対のアームと、前記
一対の垂直コラムの上部を互いにトラス構造にて接続す
る上部連結構造体と、前記一対の垂直コラムの下部を互
いにトラス構造にて係脱可能に接続する下部連結構造体
とを有していることを特徴としている。
【0009】また本発明による加工システム用ロボット
は、一対の垂直コラムと、前記一対の垂直コラムの各々
に上下動可能に設けられ先端部に各々金型を交換可能に
保持して互いに対向する一対のアームとを有し、前記ア
ームは、前記垂直コラムに案内されて上下動するアーム
基体と、前記アーム基体にアーム対向方向に加工作業位
置と後退位置との間に移動可能な可動アーム部材と、前
記可動アーム部材の先端部に取り付けられた加工圧発生
用アクチュエータとを有し、前記加工圧発生用アクチュ
エータに金型が装着されるよう構成されていることを特
徴としてよい。
【0010】また本発明による加工システム用ロボット
は、先端部に各々金型を交換可能に保持して互いに対向
しその対向方向に進退移動可能な一対のアームに、当該
アームの先端部に装着する金型の交換を行う工具交換用
ハンドリング装置を設けられていてもよい。
【0011】
【作用】上述の如き構成によれば、被加工物支持装置よ
り支持されている被加工物がロボットの一対のアーム間
に位置され、一対のアームの対向方向の進退移動によ
り、各アームの先端部に取り付けられている金型によっ
て前記被加工物に対して加工が行われる。
【0012】一対のアームは、ロボットの軸線方向移動
により、或いは先端部側の旋回変位により少なくとも先
端部側が金型マガシンに対向し、自分自身で金型マガシ
ンに格納されている金型との工具交換を行う。
【0013】また加工システム用ロボットに於いては、
上部連結構造体と下部連結構造体とは各々、一対の垂直
コラムを互いにトラス構造に接続することにより、全体
として矩形の閉じ断面トラス構造の高剛性のフレームが
構成される。
【0014】また可動アームがアーム基体に対してアー
ム対向方向に加工作業位置より後退位置へ移動すること
により、加工圧発生用アクチュエータによるストローク
とは別にアーム先端の金型が大きく退避移動する。
【0015】またアームに工具交換用ハンドリング装置
が設けられている場合は、ロボットの軸線方向移動によ
り工具交換用ハンドリング装置が金型マガジンの配置位
置に対応する工具交換位置にもたらされ、工具交換用ハ
ンドリング装置自体は走行装置等を必要としない。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0017】図1〜図4は本発明によるロボットを用い
た加工システムおよび加工システム用ロボットの一実施
例を示している。これらの図に於いて、符号1はロボッ
トを総括的に示している。
【0018】ロボット1はY軸方向に所定間隔をおいて
互いに平行に固定配置された一対のX軸リニアガイド部
材3、5に係合してX軸方向に移動可能なスライダ7、
9を有している。スライダ7、9には各々X軸モータ1
1、13が取り付けられ、X軸モータ11はスライダ7
を、X軸モータ13はスライダ9を各々X軸方向へ同期
駆動、或いは個別駆動するようなっている。
【0019】これによりロボット1は、X軸リニアガイ
ド部材3、5より案内されてX軸方向に配列されたロボ
ット待機領域Aと工具交換領域Bと下部連結構造体授受
領域Cと加工作業領域Dとの間に往復動する。
【0020】スライダ7、9には各々Z軸方向の垂直コ
ラム15、17が垂直に立設されており、垂直コラム1
5、17には各々ロボットアーム19、21がZ軸方向
に移動可能に設けられている。ロボットアーム19、2
1はY軸方向に水平に延在して互いに対向している。
【0021】ロボットアーム19と21は互いに同一構
造のものであり、これより以降、ロボットアーム19と
21に関係する構成については、ロボットアーム19の
もとと21のものとで、同一符号により説明する。
【0022】図3、図4によく示されている如く、ロボ
ットアーム19と21は各々垂直コラム15、17に設
けられたZ軸リニアガイド部材23に係合して上下方向
に移動可能なアーム基体25を有している。アーム基体
25は、ナット部材27によりZ軸送りねじ29と螺合
し、Z軸送りねじ29の回転により上下方向に駆動され
る。Z軸送りねじ29は垂直コラム15、17の各々の
頂部に取り付けられたZ軸モータ31により回転駆動さ
れる。
【0023】アーム基体25にはリニアガイド受け部材
30が固定されており、リニアガイド受け部材30には
可動アーム部材33に固定されてY軸リニアガイド部材
35がY軸方向に摺動可能に係合している。これにより
可動アーム部材33は、アーム基体25に対してY軸方
向に、図3にて実線により示されてい如き加工作業位置
と仮想線により示されている如き後退位置との間に退避
ストロークTaだけ移動可能になっている。この退避ス
トロークTaにより曲げ加工可能な被加工物Wの立ち上
がり寸法が規制され、この退避ストロークTaを得るた
めの駆動系は、さほど高出力、高精度送り性を必要とし
ないが、送り可能ストロークが長いことを要求される。
【0024】可動アーム部材33はY軸送りねじ37を
回転可能に支持しており、Y軸送りねじ37は、アーム
基体25に固定されたナット部材39と螺合し、可動ア
ーム部材33の後端部に取り付けられたY軸モータ41
により回転駆動される。
【0025】可動アーム部材33の先端部には流体圧シ
リンダ装置等による加工圧発生用アクチュエータ43が
取り付けられている。加工圧発生用アクチュエータ43
はY軸方向に加工ストロークTbだけY軸方向に移動可
能なプランジャ部45を有しており、プランジャ部45
に金型装着用インディクス装置47が取り付けられてい
る。金型装着用インディクス装置47には金型49が着
脱可能に取り付けられている。この加工ストロークTb
は、通常、せいぜい20〜30mmと短いが、この加工
ストロークTbを得るための駆動系は、高出力、高精度
送り性を必要される。
【0026】可動アーム部材33にはアクチュエータ5
1により駆動されるショットピン53が設けられてい
る。ショットピン53は、可動アーム部材33が前記加
工作業位置に位置している状態下にてアーム基体25に
固定装着されたショットピン嵌合部材55と嵌合し、こ
の嵌合により可動アーム部材33とアーム基体25とを
Y軸方向に、即ち加工圧作用方向に固定連結する。
【0027】図2によく示されている如く、垂直コラム
17の上端部にはブラケット57が固定されており、ブ
ラケット57は軸59により上部連結構造体61の一端
部を上下方向に回動可能に支持している。上部連結構造
体61は、中空四角鋼材等により耐圧縮性と耐引張性と
の備えたトラス構造体として構成され、他端部にフック
形状の係合部材63を固定装着されいる。係合部材63
は垂直コラム15の上端部に固定装着されたフック形状
の係合部材65と係脱可能に係合するよう構成され、こ
の係合により上部連結構造体61は垂直コラム15と1
7とをトラス構造にて互いに接続する。
【0028】ブラケット57には上部連結構造体61を
軸59の周りに回動駆動するアクチュエータ67が設け
られている。アクチュエータ67は、垂直コラム15と
17とがX軸方向に互い違いに駆動されることにより係
合部材63と65との係合が離脱された状態にて、上部
連結構造体61を軸59の周りに図2に反時計廻り方向
へ回動駆動して上部連結構造体61を図2にて仮想線に
より示されている如き切り離し位置にもたらすようにな
っている。
【0029】垂直コラム15、17の各々の下端部には
フック形状の係合部材69、71が固定装着されてい
る。係合部材69、71には下部連結構造体73の両端
部に固定装着されたフック形状の係合部材75、77が
係脱可能に係合するようになっている。下部連結構造体
73は、中空四角鋼材等により耐圧縮性と耐引張性との
備えたトラス構造体として構成され、係合部材75、7
7と係合部材69、71との係合により垂直コラム15
と17とをトラス構造にて互いに接続する。
【0030】下部連結構造体73は、垂直コラム15、
17より分離可能であり、分離状態に於いては、図1に
示されている如く、下部連結構造体授受領域Cに配置さ
れたリフタ79より支持される。
【0031】リフタ79は、固定基台81に平行リンク
機構83により上下動可能に装着されたリフタステージ
85を有しており、リフタステージ85は、固定用フッ
ク87により下部連結構造体73を係脱可能に支持し、
図示されていない駆動手段により昇降駆動される。
【0032】工具交換領域Bに於けるX軸リニアガイド
部材3と5との間にはアーム19と21の各々のための
金型マガジン89、91が各々Y軸リニアガイド部材9
3、95によりY軸方向に移動可能に設けられている。
金型マガジン89、91は、X軸方向に沿って設けら
れ、縦横に複数個に区分された金型保持部96にて交換
用の金型49を出入可能に格納している。
【0033】加工作業領域Dに於けるX軸リニアガイド
部材3と5との間のY軸方向の中央部にはX軸方向にワ
ークホルダ案内用X軸リニアガイドレール97が脚体9
8により所定の高さ位置にて水平に設けられている。ワ
ークホルダ案内用X軸リニアガイドレール97の高さ位
置は、図2に示されている如く、垂直コラム15、17
に対する装着状態に於ける下部連結構造体73の配置位
置より上方とされている。ワークホルダ案内用X軸リニ
アガイドレール97の先端部97aは、リフタ79のリ
フタステージ85が上昇位置に位置することにより、こ
れより選択的に支持される。
【0034】ワークホルダ案内用X軸リニアガイドレー
ル97にはワークホルダ99がX軸方向に移動可能に跨
座式に係合しており、ワークホルダ99はX軸モータ1
01によりX軸方向へ駆動される。ワークホルダ99に
はワーク支持枠体103が垂直に設けられている。ワー
ク支持枠体103は板状の被加工物WをX座標軸とZ座
標軸とにより規定される垂直な座標平面に沿って交換可
能支持する。
【0035】次に上述の如き構成よりなる加工システム
および加工システム用ロボットの動作例について説明す
る。
【0036】ロボット1のアーム19、21と金型マガ
ジン89、91との干渉を避けるために、Y軸モータ4
1によりアーム19、21の各々の可動アーム部材33
を後退位置に位置させた状態にて、初期状態として下部
連結構造体73を切り離されてロボット待機領域Aに位
置しているロボット1をX軸モータ11、13の同期運
転により工具交換領域BへX軸移動させ、垂直コラム1
5、17の各アーム19、21を、所定の金型49を格
納している金型マガジン89、91の金型保持部93に
対応するX軸方向位置に位置させる。また垂直コラム1
5、17の各々のZ軸モータ31によりアーム基体25
と共にアーム19、21を上下動させて各アーム19、
21を、所定の金型49を格納している金型マガジン8
9、91の正面に位置させる。
【0037】次に金型マガジン89、91をY軸方向に
移動させ、またアーム19、21の各々の可動アーム部
材33を前進移動させるなどして可動アーム部材33の
先端の金型装着用インディクス装置47に所要の金型4
9を自動装着する。
【0038】この金型装着が完了すれば、ロボット1を
X軸モータ11、13の同期運転により下部連結構造体
授受領域CへX軸移動させ、垂直コラム15、17をリ
フタ79のリフタステージ85上の下部連結構造体73
の配置位置に対応する位置に位置させる。これにより予
め所定の高さ位置に上昇されているリフタステージ85
上の下部連結構造体73の係合部材75、77が各々垂
直コラム15、17の係合部材69、71と係合し、下
部連結構造体73は垂直コラム15と17とをトラス構
造にて互いに接続するようになる。
【0039】またこの時には上部連結構造体61の係合
部材63が垂直コラム15の係合部材65と係合してい
ることにより、上部連結構造体61は垂直コラム15と
17とをトラス構造にて互いに接続するようになる。
【0040】このように上部連結構造体61と下部連結
構造体73の各々が垂直コラム15、17を互いにトラ
ス構造に接続することにより、ロボット1は全体として
矩形の閉じ断面トラス構造の高剛性のフレームに構成さ
れる。
【0041】次にロボット1をX軸モータ11、13の
同期運転により加工作業領域DへX軸移動させ、この後
にリフタ79のリフタステージ85が上昇位置へ駆動さ
れることによりワークホルダ案内用X軸リニアガイドレ
ール97の先端部97aがリフタステージ85より支持
された状態とする。
【0042】次にX軸モータ11、13の同期運転によ
るロボット1のX軸方向移動およびアーム19、21の
Z軸方向移動とX軸モータ101によるワークホルダ9
9のX軸方向移動とにより、被加工物Wの加工位置の位
置決めを行う。この位置決め完了後にY軸モータ41に
よりアーム19、21の各々の可動アーム部材33を加
工作業位置に位置させ、アクチュエータ51によりショ
ットピン53をショットピン嵌合部材55と嵌合させ、
可動アーム部材33とアーム基体25とを加工圧作用方
向に固定連結する。
【0043】この後にアーム19、21の各々の加工圧
発生用アクチュエータ43を駆動してアーム19、21
の各々の金型49により被加工物WをY軸方向に挟むよ
うにして被加工物Wの所定の位置に加工を施こす。
【0044】この加工により発生する反力は、アーム1
9、21の各々可動アーム部材33よりショットピン5
3を経てアーム基体25へ伝わり、これより更にZ軸コ
ラム15、17へ伝わるが、垂直コラム15、17は上
部連結構造体61と下部連結構造体63と共働して矩形
の閉じ断面トラス構造の高剛性のフレームを構成してい
るから曲げモーメントによる撓み変形を抑制される。
【0045】一つの金型49による加工が完了すると、
ショットピン53をショットピン嵌合部材55との嵌合
より外して金型49と被加工物Wとの干渉を避けるため
に加Y軸モータ41によりアーム19、21の各々の可
動アーム部材33を加工作業位置より後退位置へ後退さ
せた状態にて、金型交換のためにロボット1は下部連結
構造体授受領域Cを経て工具交換領域Bへ移動し、いま
まで装着していた金型49を上述の金型装着時と逆の動
作により金型マガジン89、91の所定の金型保持部9
3に返し、そして上述の金型装着時と同様の要領にて金
型マガジン89、91の所定の金型保持部96が格納し
ている次の金型49を自動装着する。
【0046】この工具交換が完了すると、ロボット1は
加工作業領域Dへ戻り、上述の同じ要領にて新しい金型
49により被加工物Wの所定の位置に加工を施こす。
【0047】尚、ロボット1が下部連結構造体授受領域
Cを経て工具交換領域Bへ移動する際には、リフタステ
ージ85が降下してワークホルダ案内用X軸リニアガイ
ドレール97の先端部97aが開放され、下部連結構造
体73がロボット1より切り離されてリフタステージ8
5より支持され、またロボット1が下部連結構造体授受
領域Cを経て加工作業領域Dへ戻る際には、上述の同様
の要領にて下部連結構造体73がロボット1に装着さ
れ、またリフタステージ85によるワークホルダ案内用
X軸リニアガイドレール97の先端部97aの支持が行
われる。
【0048】図5は本発明によるロボットを用いた加工
システムおよび加工システム用ロボットの他の実施例を
示している。尚、図5に於いて、図1に対応する部分は
図1に付した符号と同一の符号により示されている。
【0049】この実施例に於いては、ロボット1はベー
ス部材105上に垂直コラム15、17を含む門形フレ
ーム107を有し、垂直コラム15、17の各々にアー
ム19、21が上下動可能に装着され、ベース部材10
5にて固定架設配置のX軸リニアガイドレール109と
係合し、X軸リニアガイドレール109に案内されてX
軸方向へ移動可能になっている。X軸リニアガイドレー
ル109にはX軸に延在するラック113が、またベー
ス部材105にはX軸モータ111により回転駆動され
ラック113と噛合するピニオン114が設けられてお
り、X軸モータ111によるピニオン114の回転によ
り、ロボット1がX軸方向へ駆動されるようになってい
る。
【0050】X軸リニアガイドレール109はワークホ
ルダ案内用X軸リニアガイドレールを兼ねており、これ
にはワーク支持枠体103を含むワークホルダ99がX
軸方向へ移動可能に係合している。
【0051】上下動可能に装着されたアーム19、21
の各々には工具交換用ハンドリング装置115が装着さ
れている。また図に於いては、アーム21の側しか示さ
れていないが、ロボット1の両側には複数個の金型49
を出入可能に保管する金型マガジン117が固定配置さ
れている。
【0052】工具交換用ハンドリング装置117は、各
々アーム19、21上にてY軸方向に移動可能なY軸ス
ライダ119と、Y軸スライダ119に垂直軸線周りに
回動可能に取り付けられた回転ホルダ121と、回転ホ
ルダ121に装着された第一アーム123の先端にて垂
直軸線周りに回動可能に取り付けら第二アーム125
と、第二アーム125の先端に上下動可能に装着された
金型クランプ127とを有している。
【0053】工具交換用ハンドリング装置117は、上
述の如き各構成部材の運動とロボット1のX軸方向移動
とにより金型マガジン117の金型49をピックアップ
してこれをアーム先端の金型装着位置にハンドリングし
てアーム先端に自動装着し、またアーム先端の装着され
ている金型を取り外してこれを金型マガジン117へ格
納ハンドリングするようになっている。
【0054】またアーム21にはタレット式のタッピン
グユニット129が装着されている。タッピングユニッ
ト129は、モータ部131と、複数個のタッピングツ
ール133を保持したタレットディスク135とを有し
ている。
【0055】この実施例に於いては、金型49による加
工に加えてタッピングユニット129のタッピングツー
ル133によりタッピング加工が行われる。
【0056】図6〜図7は本発明によるロボットを用い
た加工システムおよび加工システム用ロボットのもう一
つの実施例を示している。尚、図6〜図7に於いても、
図1に対応する部分は図1に付した符号と同一の符号に
より示されている。
【0057】この実施例に於いては、ロボット1のアー
ム19、21が各々、垂直コラム15、17に取り付け
られるアーム基部19a、21aと、アーム基部19
a、21aの先端に形成された45度傾斜の傾斜接続部
137によりアーム基部19a、21aに旋回可能に接
続された旋回アーム部19b、21bとに区分されてい
る。
【0058】旋回アーム部19b、21bは、傾斜接続
部137の45度傾斜面に沿って旋回可能になってお
り、この旋回により図7にて実線により示されている如
くY軸方向(アーム対向方向)に延在する加工作業位置
と図7にて仮想線により示されている如くX軸方向に延
在する工具交換位置との間に90度旋回変位できる。
【0059】金型マガジン89、91は、ロボット1の
X軸方向の移動範囲の一方の側に、工具交換位置にある
旋回アーム部19b、21bと対向すべくY軸方向に沿
って設けられており、各々X軸リニアガイド部材13
9、141により、X軸方向に移動可能に設けられてい
る。
【0060】この実施例に於いては、アーム19、21
の各旋回アーム部19b、21bが前記加工作業位置と
前記工具交換位置との間に90度旋回変位することによ
り、金型マガジン89、91に於ける金型49の交換が
行われる。
【0061】この工具交換は、アーム19、21の90
度旋回変位により、ロボット1全体の移動距離が短縮さ
れる。
【0062】またこの実施例に於いては、金型マガジン
89、91は、その何れか一つとされてY軸方向に移動
可能とされ、アーム19と21のものとで一つに共通化
されてもよい。
【0063】以上に於ては、本発明を特定の実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
【0064】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
による本発明によるロボットを用いた加工システムおよ
び加工システム用ロボットによれば、被加工物支持装置
より支持されている被加工物がロボットの一対のアーム
間に位置され、一対のアームの対向方向の進退移動によ
り、各アームの先端部に取り付けられている金型によっ
て前記被加工物に対して加工が行われ、一対のアーム
は、ロボットの軸線方向移動により、或いは先端部側の
旋回変位により少なくとも先端部側が金型マガシンに対
向し、自分自身で金型マガシンに格納されている金型と
の工具交換を行うから、打ち抜き、プレス曲げ等の各種
加工が汎用性高く行われ、また工具交換が特別な自動工
具交換装置を必要とすることなく行われる。
【0065】また加工システム用ロボットに於いては、
上部連結構造体と下部連結構造体とは各々、一対の垂直
コラムを互いにトラス構造に接続することにより、全体
として矩形の閉じ断面トラス構造の高剛性のフレームが
構成されるから、垂直コラムに大きい曲げモーメントが
作用することが回避され、これら構造体の耐久性が向上
すると共に加工精度も向上する。
【0066】また可動アームがアーム基体に対してアー
ム対向方向に加工作業位置より後退位置へ移動すること
により、加工圧発生用アクチュエータによるストローク
とは別にアーム先端の金型が大きく退避移動するから、
アームの逃げ移動が大きく設定され、これとは別に加工
圧発生用アクチュエータにより高圧、小ストロークの加
工動作が得られる。
【0067】またアームに工具交換用ハンドリング装置
が設けられている場合は、ロボットの軸線方向移動によ
り工具交換用ハンドリング装置が金型マガジンの配置位
置に対応する工具交換位置にもたらされ、工具交換用ハ
ンドリング装置自体は走行装置等を必要としないから、
工具交換用ハンドリング装置が軸数の多い複雑なものに
なることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるロボットを用いた加工システムお
よび加工システム用ロボットの一実施例を示す斜視図で
ある。
【図2】本発明によるロボットを用いた加工システムお
よび加工システム用ロボットの一実施例を示す正面図で
ある。
【図3】本発明による加工システム用ロボットの一実施
例をその要部について示す平面部である。
【図4】本発明による加工システム用ロボットの一実施
例をその要部について示す縦断面図である。
【図5】本発明によるロボットを用いた加工システムお
よび加工システム用ロボットの他の実施例を示す正面図
である。
【図6】本発明によるロボットを用いた加工システムお
よび加工システム用ロボットのもう一つの実施例を示す
正面図である。
【図7】本発明によるロボットを用いた加工システムお
よび加工システム用ロボットのもう一つの実施例を示す
平面図である。
【符号の説明】 1 ロボット 3、5 X軸リニアガイド部材 15、17 垂直コラム 19、21 ロボットアーム 25 アーム基体 33 可動アーム部材 43 加工圧発生用アクチュエータ 49 金型 53 ショットピン 61 上部連結構造体 73 下部連結構造体 79 リフタ 89、91 金型マガジン 97 ワークホルダ案内用X軸リニアガイドレール 99 ワークホルダ 103 ワーク支持枠体 107 門形フレーム 109 X軸リニアガイドレール 115 工具交換用ハンドリング装置 117 金型マガジン 129 固定タッピングユニット 137 傾斜接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B25J 9/02 A 8611−3F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に各々金型を交換可能に保持して
    互いに対向しその対向方向に進退移動可能な一対のアー
    ムを有し前記アームの対向方向に直交する一つの軸線方
    向に沿って移動可能なロボットと、前記一対のアーム間
    を前記ロボットの移動軸線方向と同方向に移動可能に設
    けられ被加工物を支持する被加工物支持装置と、前記ロ
    ボットの移動軸線方向の移動範囲内にその移動軸線方向
    に延在して設けられ前記アームに装着する金型を出入可
    能に格納する金型マガシンとを有していることを特徴す
    るロボットを用いた加工システム。
  2. 【請求項2】 先端部に各々金型を交換可能に保持して
    互いに対向しその対向方向に進退移動可能で且つ前記先
    端部側が対向方向に対して直角の方向に旋回変位可能な
    一対のアームを有し前記アームの対向方向に直交する一
    つの軸線方向に沿って移動可能なロボットと、前記一対
    のアーム間を前記ロボットの移動軸線方向と同方向に移
    動可能に設けられ被加工物を支持する被加工物支持装置
    と、前記ロボットの移動軸線方向の一方の側に設けられ
    前記アームに装着する金型を出入可能に格納する金型マ
    ガシンとを有していることを特徴するロボットを用いた
    加工システム。
  3. 【請求項3】 一対の垂直コラムと、前記一対の垂直コ
    ラムの各々に上下動可能に設けられ先端部に各々金型を
    交換可能に保持して互いに対向しその対向方向に進退移
    動可能な一対のアームと、前記一対の垂直コラムの上部
    を互いにトラス構造にて接続する上部連結構造体と、前
    記一対の垂直コラムの下部を互いにトラス構造にて着脱
    可能に接続する下部連結構造体とを有していることを特
    徴する加工システム用ロボット。
  4. 【請求項4】 一対の垂直コラムと、前記一対の垂直コ
    ラムの各々に上下動可能に設けられ先端部に各々金型を
    交換可能に保持して互いに対向する一対のアームとを有
    し、前記アームは、前記垂直コラムに案内されて上下動
    するアーム基体と、前記アーム基体にアーム対向方向に
    加工作業位置と後退位置との間に移動可能な可動アーム
    部材と、前記可動アーム部材の先端部に取り付けられた
    加工圧発生用アクチュエータとを有し、前記加工圧発生
    用アクチュエータに金型が装着されるよう構成されてい
    ることを特徴とする加工システム用ロボット。
  5. 【請求項5】 先端部に各々金型を交換可能に保持して
    互いに対向しその対向方向に進退移動可能な一対のアー
    ムと、前記アームに取り付けられ前記アームの先端部に
    装着する金型の交換を行う工具交換用ハンドリング装置
    とを有していることを特徴する加工システム用ロボッ
    ト。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202007015831U1 (de) * 2007-11-13 2009-03-26 Wilhelm Karmann Gmbh Arbeitsstation zur Bearbeitung eines Werkstücks, insbesondere eines Gestängeelementes eines Verdeckgestänges eines Cabriolet-Fahrzeugs
JP2015213926A (ja) * 2014-05-08 2015-12-03 トヨタ自動車株式会社 筒体の製造装置及び製造方法
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