JPH0654551U - 泡噴出容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 容器体の正立・倒立状態での良好な泡の噴出
が可能な泡噴出容器を提案する。 【構成】 容器体胴部６の圧搾により容器体２内の液と
空気を合流させるとともに、該混合液を起泡層24を介し
て発泡させて注出する如く構成した泡噴出容器であっ
て、正立使用時には液供給用の吸い上げ管４を倒立使用
時に空気供給用として使用し、又、吸い上げ管４上部に
倒立使用時の液溜室12を設けて、容器体２を倒立させた
際に吸い上げ管４内の液が液溜室12に溜まり倒立当初か
ら良好な泡の噴出を行える如く構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は泡噴出容器に関し、詳しくは容器体の正・倒立状態での泡の噴出が可 能な泡噴出容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

例えば、国際公開番号W092/08657（特願平2-515082号) の容器が知られている 。該容器は、口頚部を起立する容器体と、上部外面に付設した外向きフランジを 容器体口頚部の上面へ係合させて容器体内へ大径シリンダを垂設するとともに、 該大径シリンダ下端から上内方へ折り返し筒部を介して吸い込み弁付きの小径シ リンダを垂下するシリンダ部材と、上記口頚部外面へ嵌合させた筒部上端の内向 きフランジで上記外向きフランジを口頚部上端との間で挟持するキャップ状部材 と、上記小径シリンダ内へ嵌合させた小径筒状ピストンから小径ステムを起立し て該ステムの上端部に吐出弁を設けるとともに上記大径シリンダ内へ嵌合させた 大径筒状ピストンから上記小径ステム外面へ嵌着させて大径ステムを起立する作 動部材と、上記大径ステムを上下動自在に貫通させた頂壁外周から大径シリンダ の上端部外面へ嵌合させて周壁を垂下するキャップ状部材と、上記大径ステムの 上部外面へ嵌着させたノズル付き押し下げヘッドとを有し、該押し下げヘッドか ら垂下して大径ステム外面へ嵌着させた嵌合筒部内へ、上下両面に発泡ネットを 張設した短筒を嵌着させるとともに、上記作動部材をスプリングで上方付勢させ 、かつ上記大径筒状ピストンの頂板部に設けた空気吸入弁と大小両ステム間に穿 設した空気流通路とを介して、上記吐出弁とネット付き短筒との間の大径ステム 部分内へ開口する外気吸入路を設けている。

【０００３】 上記容器は、付勢に抗して押し下げヘッドを押し下げすると、小径筒状ピスト ンと大径筒状ピストンとが共に小径及び大径シリンダ内を下降することで、小径 シリンダ内の液体は吐出弁を通って、又、大径シリンダ内の空気は大小両ステム 間の空気流通路を通って大径ステムの上端部内で混合し、かつネットを通過する ことで発泡した状態でノズルから放出し、又、該作動部材の押し下げを解放する と、大小両筒状ピストン上昇により空気吸入弁が開いて大径シリンダ内へ外気が 、又、吐出弁が閉じ且つ吸い込み弁が開くことで小径シリンダ内へ容器体内液体 が、それぞれ流入するよう設けている。

【０００４】 上記従来の容器は、容器正立状態でのみ泡の噴出が可能であり、又、二重シリ ンダ等構造も複雑である。

【０００５】 本考案は、上記した従来のこの種容器と比較して構造が簡易であるとともに、 容器の正立時及び倒立時のいずれの場合にも泡の噴出を行える便利な泡噴出容器 を提案するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、圧搾可能な胴部６より口頚部７を起立 してなる容器体２と、上記口頚部７上端面開口を閉塞して装着するとともに、中 央下面より嵌合筒部10を垂設してなる中栓３と、上記嵌合筒部10下部に上端を嵌 着固定して下端を容器体胴部６下端に垂下させた吸い上げ管４と、上記口頚部７ 外周に嵌合させた周壁14上端より頂壁15を延設するとともに、頂壁15中央部より 上方に注出筒部16を立設してなるキャップ体５とを有し、上記中栓頂壁８中央に 透孔19を穿設して吸い上げ管４内より注出筒部16内を介して外部へ連通する流路 20を形成させるとともに、上記嵌合筒部10に容器体２内と吸い上げ管４の上方の 流路20内とを連通する通路13を形成し、該通路13上端開口部分上方の流路20内に 起泡層24を横設するとともに、上記中栓頂壁８に流路20内より容器体２内へ一方 的に連通する吸気弁23を設けてなり、上記吸い上げ管４上部に倒立使用時の液溜 室12を設けて構成した。

【０００７】

【作用】

正立時には容器体胴部６を圧搾することにより容器体２内下部の液が吸い上げ 管４を通り流路20内に導入され、一方、容器体胴部６内上部の空気が通路13を通 り流路20内に導入されここで気・液が混合される。次いで、混合液は起泡層24を 通過して発泡し、注出ノズル22を介して外部へ注出される。胴部６の圧搾を解除 すると外気がノズル22より流路20を介して吸気弁23を通り胴部６内に導入され、 胴部６の変形が復元するため迅速な連続吐出が可能である。

【０００８】 又、容器を倒立させた際は、胴部６を圧搾すると、最初吸い上げ管４内にあっ た液が液溜部12に溜まり、次いで、空気が吸い上げ管４より流路20内へ導入され 、一方、胴部６内の液は加圧されて上記通路13を通り流路20内に導入され、ここ で同様に発泡してノズルより注出される。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【００１０】 図１〜図３は本考案の一実施例を示し、図中１は泡噴出容器を示す。該容器１ は、容器体２と、中栓３と、吸い上げ管４と、キャップ体５とを主要部材として 構成している。

【００１１】 容器体２は合成樹脂により形成されたもので、圧搾可能な筒状胴部６より口頚 部７を起立して構成している。

【００１２】 中栓３は、容器体口頚部７上端開口を閉塞する円板状頂壁８裏面中央部より垂 設したシール筒部９を、口頚部上端内周に液密に嵌合して容器体に装着しており 、又、頂壁８裏面中央からは嵌合筒部10を垂設し、更に、頂壁８上面中央部には 短筒11を立設している。

【００１３】 吸い上げ管４は、上記嵌合筒部10内周に上端を嵌合させて下端を容器体胴部５ 下端に垂下させた管状をなし、上部の嵌合筒部10直下に大径の液溜室12を設けて ている。この液溜室12は上下中央部が内方へ窪んだ球状をなし、容器を倒立させ た際に吸い上げ管４内の液が一旦ここに溜まる様構成している。

【００１４】 上記嵌合筒部10内には、容器体２内より吸い上げ管４上端上方の嵌合筒部10内 に連通する通路13を形成している。本実施例では、外周面より上面に至る凹溝を 形成した円筒状部材Ａを嵌め込むことで通路13を形成している。

【００１５】 又、キャップ体５は、容器体口頚部７外周に螺着させた周壁14上端縁より頂壁 15を延設するとともに、該頂壁15中央部より注出筒部16を立設して構成している 。該注出筒部16は上記短筒11の幅より大径で且つ下端部を末広がりに構成し、又 、下部内周より突設した内向きフランジ17内周下面より上記短筒11上に短筒18を 垂設しており、この短筒18に間欠的に縦切り溝を設けて内外を連通可能に構成し ている。又、上記中栓頂壁15中央部に透孔19を穿設して吸い上げ管４内より注出 筒部16内へ至る流路20を形成し、注出筒部16上端部に嵌着固定したキャップ21付 きノズル22より外部へ連通させている。

【００１６】 又、中栓頂壁15には玉弁体を有する吸気弁23を設けて、注出筒部16内より容器 体２内へ一方的に連通させる如く構成している。

【００１７】 又、上記各短筒11，18間には網状の多孔シートで構成する起泡層24を設けてお り、流路20内で合流した気・液混合液が通過することにより発泡する如く構成し ている。又、該起泡層24の上方にも多孔シートよりなる整泡層25を設けて、この 整泡層25を通る泡を均一にする如く構成している。

【００１８】 図４〜図６は本考案の他の実施例を示すもので、本実施例では、液溜室12を上 面が半球状の砲弾型の部屋として構成し、該室12頂壁中央部より室内下部へ上部 の吸い上げ管部分4aを垂設し、且つ、下部の吸い上げ管部分4bの上端を該室12の 中央よりずれた位置に開口して構成している。

【００１９】 又、通路13は、吸い上げ管４の上端部周面から上面に至る凹溝を形成して該吸 い上げ管４を嵌合することにより、嵌合筒部10との間に形成している。

【００２０】 尚、上記各実施例において各部材を合成樹脂により形成する。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案容器は、既述構成としたことにより、容器の正立時或 いは倒立時の何れの場合にも泡の噴出が可能であり、泡の噴出該当部分がどの様 な位置にあっても容易に適正部分への泡の噴出が可能である。

【００２２】 又、倒立時の液溜部を設けているため、倒立使用しても最初から良好な泡を噴 出することが出来、最初水分の多い或いは水分のみが噴出する等の不都合を生じ ない。

【００２３】 又、構造はいたって簡単であるため、製造が容易で安価に形成できる利点もあ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案容器の一実施例を示す一部切欠き側面
図である。

【図２】 同実施例の倒立使用状態の一部切欠き側面図
である。

【図３】 同実施例の要部拡大断面図である。

【図４】 本考案の他の実施例を示す一部切欠き側面図
である。

【図５】 同実施例の倒立使用状態の一部切欠き側面図
である。

【図６】 同実施例の要部拡大断面図である。

【符号の説明】

２…容器体，３…中栓，４…吸い上げ管，５…キャップ
体，６…容器体胴部，７…容器体口頚部，８…中栓頂
壁，10…嵌合筒部，12…液溜室，13…通路，14…キャッ
プ体周壁，15…キャップ体頂壁，16…注出筒部，19…透
孔，20…流路，23…吸気弁，24…起泡層

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 圧搾可能な胴部６より口頚部７を起立し
   てなる容器体２と、上記口頚部７上端面開口を閉塞して
   装着するとともに、中央下面より嵌合筒部10を垂設して
   なる中栓３と、上記嵌合筒部10下部に上端を嵌着固定し
   て下端を容器体胴部６下端に垂下させた吸い上げ管４
   と、上記口頚部７外周に嵌合させた周壁14上端より頂壁
   15を延設するとともに、頂壁15中央部より上方に注出筒
   部16を立設してなるキャップ体５とを有し、上記中栓頂
   壁８中央に透孔19を穿設して吸い上げ管４内より注出筒
   部16内を介して外部へ連通する流路20を形成させるとと
   もに、上記嵌合筒部10に容器体２内と吸い上げ管４の上
   方の流路20内とを連通する通路13を形成し、該通路13上
   端開口部分上方の流路20内に起泡層24を横設するととも
   に、上記中栓頂壁８に流路20内より容器体２内へ一方的
   に連通する吸気弁23を設けてなり、上記吸い上げ管４上
   部に倒立使用時の液溜室12を設けてなることを特徴とす
   る泡噴出容器。