JPH0653857U - 作業機の同期式走行変速装置 - Google Patents

作業機の同期式走行変速装置

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JPH0653857U
JPH0653857U JP8918792U JP8918792U JPH0653857U JP H0653857 U JPH0653857 U JP H0653857U JP 8918792 U JP8918792 U JP 8918792U JP 8918792 U JP8918792 U JP 8918792U JP H0653857 U JPH0653857 U JP H0653857U
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JP
Japan
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gear
synchronous
speed
traveling transmission
transmission
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Pending
Application number
JP8918792U
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English (en)
Inventor
宣広 石井
勝 飯田
博美 新堂
利員 松林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Kokyukoki Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同期式走行変速装置において、通常の変速操
作では生じ難いが、主に素早い変速操作時に駆動系全体
のガタによって生じるギア鳴りを防止する。 【構成】 同期式走行変速装置の変速操作に連動して、
現在の変速段から次の変速段へ切り換わるまでの規定時
間内だけ同期側慣性回転部品にブレーキ作用を与えるべ
く構成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、同期式変速装置に置ける変速操作時のギア鳴りを防止するための技 術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来からボルグワーナー式等同期変速装置は公知となっており、変速する際に スリーブを一方のギアから他方のギアへ摺動させた時にシンクロリングを介して 二つのギアを同じ回転数に同期させて、ギア噛みやギア鳴りが生じないように、 スムースに変速できるようにするのが同期式変速装置である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、減速比が比較的大きく設定される作業車の走行変速装置にこの技術 を採用した場合、素早い変速操作、特に増速方向への変速操作が行われた時に、 ギア鳴りが発生することがある。この現象は駆動系全体のガタ(つまりギア、ス プライン、ユニバーサルジョイント等のバックラッシュ)に起因しており、ギア 鳴りは不快な音を発生するだけでなく、ギアの損傷にもつながるので出来るだけ 発生しないようにしなければならない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本考案の解決すべき課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する手段を説 明する。即ち、同期式走行変速装置の変速操作に連動して、現在の変速段から次 の変速段へ切り換わるまでの規定時間内だけ同期側慣性回転部品にブレーキ作用 を与えるべく構成したものである。
【0005】
【作用】
このような構成によって、例えば前進2速から前進3速へ変速する時に、変速 レバーの回動によりスリーブを摺動し、変速操作途中に設けたスイッチがONし てタイマーを作動させると共に、ソレノイドを作動させて同期軸3に設けたブレ ーキディスクにピストンを圧接させて制動を与え、同期軸3上のギア20にブレ ーキトルクを付与し、もって、同期変速ギア7の持つ車軸側からの等価バックラ ッシュを詰めることにより、疑似同期現象が発生せず、ギア鳴りが生じることな く通常シンクロ操作と略同等の変速がなされるのである。
【0006】
【実施例】
次に本考案の一実施例について説明すると、図1はミッションケースの側面断 面図、図2は制動部の油圧回路図と要部断面図、図3はソレノイドを作動させる 電気回路図、図4は変速レバーガイド平面図であり、図1においてミッションケ ース1内の構成から説明すると、ミッションケース1内には入力軸2、同期軸3 、出力軸4、逆転軸5が横架され、入力軸2の一端はミッションケース1より突 出してクラッチを介してエンジンEの駆動軸に接続され、ミッションケース1内 の入力軸2上には2速及び3速の変速ギア6・7を遊嵌し、その間にハブ9を入 力軸2にスプライン嵌合し、該ハブ9上にスリーブ10を外嵌してシフトフォー クにて摺動可能とし、該スリーブ10と変速ギア6・7の間にシンクロリング1 1・11を介装して前進2速F2と前進3速F3のシンクロメッシュ機構(同期 式変速装置)を構成している。
【0007】 また、入力軸2上には動力取出ギア12、1速駆動ギア13、後進駆動ギア1 4を固設し、1速駆動ギア13は同期軸3上に遊嵌した1速従動ギア15と常時 噛合し、後進駆動ギア14は逆転軸5上の後進カウンターギア16を介して後進 従動ギア17と噛合し、同期軸3上の1速従動ギア15と後進従動ギア17の間 には前記同様に前進1速F1と後進速Rのシンクロメッシュ機構を構成している 。そして、同期軸3上には更に2速従動ギア19、3速従動ギア20、副変速出 力ギア21・22が固設され、同期軸3端部に本考案の制動装置Bが付設されて いる。
【0008】 前記副変速出力ギア21・22には出力軸4上に遊嵌した副変速従動ギア24 ・25とそれぞれ噛合され、該副変速従動ギア24・25に摺動スライダ23を 摺動させて噛合させることにより高低の副変速を可能としている。26は前輪駆 動のための出力ギアである。そして、出力軸4端部に形成したピニオン4aより デフ装置のベベルギア27に動力を伝えるのである。
【0009】 本考案の要部である前記制動装置Bの構成は図2に示すように、同期軸3端部 にブレーキディスク30を固設し、該ブレーキディスク30の周囲をカバーする ブレーキケース29内にピストン31を収納してスプリング32にて外方向に付 勢し、該ブレーキケース29にはピストン31をブレーキディスク30側へ摺動 させるように圧油を供給する供給口29aを設け、該供給口29aは電磁バルブ 33の出力ポートと連通し、該電磁バルブ33のもう一つの出力ポートには潤滑 部34と連通され、通常は油圧ポンプPからの圧油を潤滑部34に送油し、後述 する2速F2から3速F3への変速時には電磁バルブ33を切り換えてブレーキ ケース29へ送油して、ピストン31をブレーキディスク30に圧接して同期軸 3に制動を与えるようにしている。
【0010】 この電磁バルブ33を切り換えるために、図3に示すように、ソレノイド33 aはリレー36とタイマー37に並列に接続され、スイッチ35と直列に接続さ れ、該スイッチ35は図4に示すように、主変速レバー40のレバーガイド39 の前進2速F2と前進3速F3への変速途中でONするように配設されており、 該スイッチ35がONすると、ソレノイド33aが作動してピストン31を圧接 して同期軸3に制動を与えると共に、リレー36及びタイマー37が作動して、 リレー36の接点36aは閉となって自己保持となりリレー36、タイマー37 、ソレノイド33aに電力を供給し続け、タイマー37による設定時間が経過す ると、その接点37aが開いてリレー36がOFFとなり接点36aも開いて自 己保持が解除されてソレノイド33aもOFFとなり、制動も解除される。
【0011】 上記前進2速F2から前進3速F3へ変速する時に同期軸3を制動する理由は 、このときにギア鳴りが生ずるからであり、このギア鳴りの発生メカニズムは、 従来同期中の伝達力の釣り合いは、〔被同期側(入力軸)イナーシャ<<同期側 (シンクロギア側)イナーシャ〕という関係で運動方程式を考えていたが、駆動 系のガタを考慮すると、この関係が成立せず、〔被同期側イナーシャ>同期側イ ナーシャ〕となる状況が極めて短時間だが成立する。図8〜図10は2速から3 速への変速時のガタとイナーシャの関係を示す模式図であり、このガタは例えば 2速変速ギア6と2速従動キア19の間のバックラッシュaやピニオン4aとベ ベルギア27の間のバックラッシュb、スプライン嵌合部の隙間等であり、イナ ーシャ43は走行輪等の走行装置である。そして、図7は入力軸2の回転数(イ )と3速変速ギア7の回転数(ロ)の経時変化を示している。
【0012】 図8の状態は同期開始直前を示しており、駆動系ガタa・bはタイヤ側から回 転させられる方向に詰まっている。図9の状態は同期中であり、シンクロトルク は被同期側及び同期側それぞれの角速度変化をもたらす。駆動系ガタを考慮する と、同期側イナーシャが各々の要素間で分割され、同期初期においてはガタa手 前のイナーシャ44のみがシンクロトルクにより加速される。これにより駆動系 ガタaは図8の状態から逆方向に瞬時に詰められる。図10は駆動系ガタが図8 とは逆方向に詰められ、車両側の大きなイナーシャ43が同期側に作用した状態 を示す。図10の状態になる前に、被同期側と同期側ガタa・b手前のイナーシ ャ部44・45の回転数が一致、つまり、図7に於けるc点の疑似同期状態にな れば、スリーブ10はシンクロリング11をすり抜けてギャチャンファに到達す るまでに駆動系ガタが詰まることにより発生する相対回転によりギア鳴りを発生 する。このギア鳴りの発生は図7におけるd域である。
【0013】 本考案はこのギア鳴りを防止するものであり、スリーブ10が2速変速ギア6 から抜けて3速変速ギア7に至る途中の前記疑似同期状態cに達するまでの極め て短い時間ソレノイド33aを所定時間(タイマーによる)作動させて、3速変 速ギア7に制動を与えて図7に示す(ハ)の如く、同期変速ギア7の回転数を制 御している。
【0014】 この制動を与える他の実施例として図5に示すように、油圧によりピストン3 1を押圧する代わりに、ピストン31をソレノイド33a’の作動軸33b’に 直結し、前述した図3の電気回路のスイッチ35がONされると所定時間ソレノ イド33a’が作動してピストン31をブレーキディスク30に圧接して制動を 与えるように構成することも可能であり、また、図6に示すように、油圧ポンプ Pを同期軸3の端部に設けて、該油圧ポンプPからの圧油を電磁バルブ33”の ポンプポートと連通して、前記同様にソレノイド33a”が作動されると、電磁 バルブ33”を切り換えてポンプポートをブロックし、油圧ポンプPのギアPa の回転を抑制して同期軸3に制動を与えるように構成することも可能である。
【0015】
【考案の効果】
本考案は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。即ち、 同期側慣性回転部品にブレーキ作用が与えられるために疑似同期状態が起こらず 素早い変速操作、特に、増速方向への変速を行った時にボークされた手ごたえが あり、ギア鳴りの発生を確実に防止できたのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミッションケースの側面断面図である。
【図2】制動部の油圧回路図と要部断面図である。
【図3】ソレノイド駆動電気回路図である。
【図4】変速レバーガイド平面図である。
【図5】ソレノイドにより同期側に制動を与える実施例
を示す要部断面図である。
【図6】油圧ポンプの駆動負荷により制動を与える実施
例を示す要部断面図である。
【図7】入力軸と3速変速ギアの回転数と時間の関係を
示す図である。
【図8】同期開始前の伝達を示す模式図である。
【図9】同期中の伝達を示す模式図である。
【図10】同期後の伝達を示す模式図である。
【符号の説明】
B 制動装置 2 入力軸 3 同期軸 6 2速変速ギア 7 3速変速ギア 10 スリーブ 11 シンクロリング 33 電磁バルブ 33a ソレノイド 35 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松林 利員 兵庫県尼崎市猪名寺2丁目18番1号 株式 会社神崎高級工機製作所内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期式走行変速装置の変速操作に連動し
    て、現在の変速段から次の変速段へ切り換わるまでの規
    定時間内だけ同期側慣性回転部品にブレーキ作用を与え
    るべく構成したことを特徴とする作業機の同期式走行変
    速装置。
JP8918792U 1992-12-28 1992-12-28 作業機の同期式走行変速装置 Pending JPH0653857U (ja)

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JP8918792U JPH0653857U (ja) 1992-12-28 1992-12-28 作業機の同期式走行変速装置

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JPH0653857U true JPH0653857U (ja) 1994-07-22

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03113160A (ja) * 1989-09-25 1991-05-14 Mazda Motor Corp 歯車式変速機の歯打ち音低減装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03113160A (ja) * 1989-09-25 1991-05-14 Mazda Motor Corp 歯車式変速機の歯打ち音低減装置

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