JPH0653686U

JPH0653686U - グレーチング

Info

Publication number: JPH0653686U
Application number: JP091892U
Authority: JP
Inventors: 昭三石田
Original assignee: 石田鉄工株式会社
Priority date: 1992-12-18
Filing date: 1992-12-18
Publication date: 1994-07-22

Abstract

(57)【要約】【目的】表面が滑らず安全性に優れ、また土砂やゴミ
が溜まりにくい構造で外観も美麗なグレーチングを提供
する。【構成】所定の枠形状を規定する枠材１１内に、上部
が開放されたかつ側部に凹部１３を有する溝部材１２が
平行に多数掛け渡されているとともに、前記溝部材内に
砂状ノンスリップ材２０が一体に充填固着されてなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案はグレーチングに関する。

【０００２】

【従来の技術】

通常、グレーチングは、所定の溝蓋形状に形成された枠材と前記枠材内に所定間隔で多数並列された桟材が前記桟材とからなり、前記桟材と直交するツイストバーによって格子状に構成されたものが多用されている。このようなグレーチングは、側溝の開口部を覆って載置され、溝内への土砂やゴミの落ち込みを防ぎ雨水を側溝内へ導く。

【０００３】しかるに、上記構造のグレーチングによれば、該格子の隙間からの土砂などが容易に落下し、種々の問題を引き起こしていた。また、グレーチング上を行き交う老人の杖や女性のハイヒールの踵、あるいはベビーカーや自転車のタイヤなどが落ち込むことがあり大変危険であった。また、降雨時には表面が滑り転倒するおそれもあった。

【０００４】そのため、並設される桟材の間隔を狭くする方法が考えられるが、この方法では枠材内に設けられる桟材の本数が多くなり、材料鋼材の使用本数が増えコストが増大するのみならず、単位面積当りの重量が増大して運搬ならびに取付工事などにも不利を生じる。

【０００５】本発明者は先に、かかる問題点を解決するために、上部に略Ｖ字状の溝部を有する断面略Ｙ字状の主部材が所定間隔で並設されていることを特徴とする溝蓋を提案した（実開昭６３−８６１８６号公報）。この構造によれば、目の細かい溝蓋を経済的に得ることができるが、溝内に土砂やゴミが溜まって汚れ易いという新たな問題が生じた。また、タイヤの落ち込みや表面の滑りを完全に防止することは困難であった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は、このような問題点に鑑み提案されたものであって、表面が滑らず安全性に優れ、また土砂やゴミが溜まりにくい構造で外観も美麗なグレーチングを提供しようとするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

すなわち、この考案は、所定の枠形状を規定する枠材内に、上部が開放されたかつ側部に凹部を有する溝部材が平行に多数掛け渡されているとともに、前記溝部材内に砂状ノンスリップ材が一体に充填固着されてなることを特徴とするグレーチングに係る。

【０００８】

【実施例】

以下添付の図面に従ってこの考案を詳細に説明する。図１はこの考案のグレーチングの一例を示す中央部を省略した平面図、図２は溝部材の一例を示す斜視図、図３はこの考案の要部断面図である。

【０００９】図１に示されるように、この考案のグレーチング１０は、ステンレスや鋳物などが所定の溝蓋の枠形状に規定された枠材１１と該枠材１１内に掛け渡された溝部材１２とからなる。符号１４は桟材、１６はグレーチング１０の強度を補強する補強部材で、前記溝部材１２の下側を溝部材１２の掛け渡し方向に直交して設けられる。

【００１０】溝部材１２は前記枠材１１と同様にステンレスなどからなり、図２に示されるように、上部が開放されかつ側部に凹部１３を有する溝１５を備えている。この溝部材１２は、前記枠材１２内に多数本が平行に掛け渡されており、この実施例では、枠材１１内に前記溝部材１２と桟材１４とが交互に配されている。前記凹部１３は、溝１５内で砂状ノンスリップ材２０が係着し前記溝部材１２内に一体に固着されるためのもので、前記溝１５の左右両側部に形成される。

【００１１】図３に示されるように、前記溝部材１２内には、砂状ノンスリップ材２０が充填されている。砂状ノンスリップ材２０は砂状セラミックスと合成樹脂材との混合物よりなり、前記溝部材１２の溝１５内に一体に充填固着される。この砂状ノンスリップ材２０は、グレーチング１０の表面積を大きくして人や車のタイヤなどの滑り防止効果を付与するほか、前記グレーチング１０の耐磨耗性や強度を高めるためのもので、前記溝部材１２の上面から若干盛り上がるように充填される。

【００１２】この砂状ノンスリップ材２０に用いられる砂状セラミックスとしては、顆粒状の無機材料が用いられ、商品名「セラサンド」（備州鉱産製）が好適である。また、合成樹脂材は、前記砂状セラミックスのバインダーとして用いられ、公知のエポキシ樹脂が好ましい。この砂状セラミックスと合成樹脂材は、グレーチング１０に要求される耐久性に応じて適宜に配合される。その際、所望の顔料などを添加して着色することにより、グレーチング１０表面を美麗に構成しその美観を著しく向上させることができる。

【００１３】

【考案の効果】

以上図示し説明したように、この考案のグレーチングによれば、砂状ノンスリップ材によって極めて滑りにくい構造を有しているので、自転車や自動車のタイヤが密着し、ブレーキの効き具合も良好である。さらに、溝部材間の隙間が少ないので、女性のハイヒールの踵やベビーカーのタイヤが落ち込んだりすることがなく歩行しやすく安全であり、土砂やゴミなども側溝内に落下しにくい。加えて、前記砂状ノンスリップ材は適宜に着色することができるのでグレーチング表面を美麗に彩り、公園やホテル、マンションなどに好適に用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のグレーチングの一例を示す中央部を
省略した平面図である。

【図２】溝部材の一例を示す斜視図である。

【図３】この考案の要部断面図である。

【符号の説明】

１０グレーチング１１枠材１２溝部材１３凹部２０砂状ノンスリップ材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】所定の枠形状を規定する枠材内に、上部
が開放されたかつ側部に凹部を有する溝部材が平行に多
数掛け渡されているとともに、前記溝部材内に砂状ノン
スリップ材が一体に充填固着されてなることを特徴とす
るグレーチング。
【請求項２】請求項１において、砂状ノンスリップ材
が砂状セラミックスと合成樹脂材との混合物よりなるグ
レーチング。