JPH0653472U - 芳香剤揮散構造体 - Google Patents

芳香剤揮散構造体

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JPH0653472U
JPH0653472U JP8882492U JP8882492U JPH0653472U JP H0653472 U JPH0653472 U JP H0653472U JP 8882492 U JP8882492 U JP 8882492U JP 8882492 U JP8882492 U JP 8882492U JP H0653472 U JPH0653472 U JP H0653472U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、ゲル状芳香剤容器の芳香剤の揮散度
合いの調整操作のし易すさと安定化を改善する。 【構成】ゲル状芳香剤を収納した有底の中空円筒状の周
壁に揮散窓を有する容器本体に、天板を有した中空円筒
状の周壁に揮散窓を有する蓋を容器本体に摺動可能に被
せた密封容器であって、容器本体の揮散窓の上方及び下
方の周壁外面と蓋の揮散窓の上方及び下方の周壁内面と
が全円周上で摺動可能に接触し、容器本体の両側に揮散
窓を有する周壁の右端に蓋の周壁の内面と摺動する縦の
突起を設け、且つ、左端に蓋の両側に揮散窓を有する周
壁の右端の縦の突起と嵌合して蓋の回転を停止する縦の
突起を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ゲル状芳香剤の容器に用いられる芳香剤揮散構造体に関するもので ある。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゲル状芳香剤容器の芳香剤揮散構造は、芳香剤を収納した容器の開口部 をアルミニウム箔や樹脂コート紙の裏面にシール剤層を形成した非通気性フィル ムや蓋で密封し、使用時に、これらのシールフィルムや蓋を取り去って、容器を 開口し、芳香剤揮散用の隙間を有した四角形状や丸形状の容器に入れて使用して いた。また、使用時に芳香剤の揮散量を調節出来る容器としては、例えば、芳香 剤受け台に嵌合する傘状の蓋を取り付け、天部の孔から加温した半ゲル状の芳香 剤を充填し、天部をシール密封し、蓋の内壁に沿って傘状のゲル化した芳香剤柱 を形成させ、使用時には、傘状の蓋を回転して引き上げて、ゲル状の芳香剤柱を 露出して、その露出面積によって、芳香剤の揮散度合いを調節していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の開口した芳香剤容器を芳香剤揮散用の隙間を有した容器 に入れたものは、使用時に、芳香剤揮散度合いの調整が出来にくく、また、後者 の傘状の蓋を被せた容器は、芳香剤揮散度合いの調整は出来るが、調整が大雑把 であり、傘状の蓋の位置固定が不安定であった。本考案は、使用時の芳香剤揮散 度合いの調整操作が簡単で、しかも安定した調整が可能な芳香剤容器の芳香剤揮 散構造体を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第一の本考案は、図1に示したように、ゲル状芳香剤を収納した有底の中空円 筒状の周壁に揮散窓(113)を有する容器本体(110)に、天板を有した中 空円筒状の周壁に揮散窓(123)を有する蓋(120)を容器本体に摺動可能 に被せた密封容器であって、容器本体の揮散窓の上方及び下方の周壁外面と蓋の 揮散窓の上方及び下方の周壁内面とが全円周上で摺動可能に接触し、容器本体の 両側に揮散窓を有する周壁の右端に蓋の周壁の内面と摺動する縦の突起(115 )を設け、且つ、左端に蓋の両側に揮散窓を有する周壁の右端の縦の突起(12 4)と嵌合して蓋の回転を停止する縦の突起(114)を設けた芳香剤揮散構造 体である。
【0005】 第二の本考案は、図2に示したように、ゲル状芳香剤を収納した有底の中空円 筒状の周壁に揮散窓(213)を有する容器本体(210)に、天板を有した中 空円筒状の周壁に揮散窓(223)を有する蓋(220)を容器本体に摺動可能 に被せた密封容器であって、容器本体の揮散窓の上方及び下方の周壁外面と蓋の 揮散窓の上方及び下方の周壁内面とが全円周上で摺動可能に接触し、容器本体の 両側に揮散窓を有する周壁の右端に蓋の周壁の内面と摺動する縦の突起(215 )を設け、且つ、左端に蓋の両側に揮散窓を有する周壁の右端の縦の突起(22 4)と嵌合して蓋の回転を停止する縦の溝(214)を設け、さらに、その右端 の縦の突起と左端の縦の溝との間の周壁外面(216)の曲率を右側へ漸次連続 して小さくした芳香剤揮散構造体である。
【0006】 上述の芳香剤揮散構造体を構成する容器本体と蓋は、ポリプロピレン、ポリエ チレン、ポリアセタールなどの剛性のあるプラスチック成形材料を用いて、射出 成形法によって成形するものである。容器本体と蓋とは、材質を変えても良く、 また、蓋は、周壁に揮散窓を有する内蓋と揮散用の隙間又は孔を有した外蓋より 構成して良い。
【0007】 容器本体の周壁及び蓋の周壁に形成される揮散窓の形状及び個数は、任意であ るが、容器本体と蓋を密封容器に組み合わせた後に、蓋を水平方向に左回しする 時は、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓とが、少なくとも部分的に重なり合うもの である。
【0008】 また、第二の本考案において、蓋の両側に揮散窓を有する周壁の右端の縦の突 起と嵌合して、蓋の回転を停止する容器本体の両側に揮散窓を有する周壁の左側 の縦の溝は、蓋の縦の突起が右側方向へは乗り越えられるが、左側方向へは乗り 越えらないように形成したものである。
【0009】
【作用】
周壁に揮散窓を有するゲル状芳香剤を収納した有底の中空筒状の容器本体に、 天板を有した中空筒状の周壁に揮散窓を有する蓋を、容器本体に摺動可能に被せ て密封状態の第一の本考案の芳香剤揮散構造体は、図1(b)に示されているよ うに、蓋(120 (121+122))を左回しには出来るが、右回しは、容器本体(1 10)の両側に揮散窓(113)を有した周壁の左端の縦の突起(114)と蓋 の両側に揮散窓(123)を有した周壁の右端の縦の突起(124)とが嵌合し 合い固定するため、出来ない。蓋を左回しすると、蓋の両側に揮散窓(123) を有した周壁が移動して、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓とが重なり合うため、 芳香剤揮散構造体が開口する。開口の大きさは、蓋の回し距離で決まり、最大は 、蓋の両側に揮散窓を有した周壁の右端の縦の突起が、容器本体の両側に揮散窓 を有した周壁の左端の縦の突起に当たって固定した時である。
【0010】 また、第二の本考案の芳香剤揮散構造体においては、そのうえ、容器本体の両 側に揮散窓を有する周壁の右端の縦の突起と左端の縦の溝との間の周壁外面の曲 率が水平方向右側へ漸次連続して小さくなっており、蓋を左右に回しするときに 、蓋の揮散窓を有する周壁の右端の縦の突起の内側先端が容器本体の周壁外面と 接触しないため、蓋を左右に回すときの抵抗力が小さくなる。
【0011】
【実施例】
<実施例1> 第一の本考案の芳香剤揮散構造体を用いた具体的なゲル状芳香剤容器によって 説明する。図1(a)は、その芳香剤容器の部分断面図であり、図1(b)は、 容器のA−A’断面図である。
【0012】 まず、図1(a)に示した周壁に二つの揮散窓を有した容器本体と、その容器 本体の周壁外面と周壁内面が摺動する二つ揮散窓を有した内蓋と、その内蓋と嵌 合して一体化し蓋を形成する周壁に揮散用の隙間を有した外蓋とを、着色ポリプ ロピレンを用いて、射出成形機で成形して作製した。そして、内蓋と外蓋とを嵌 合して組み立て、内蓋と外蓋との間に空間を有した蓋を作製した。
【0013】 次に、容器本体にゲル状芳香剤を収納し、内蓋と外蓋とから構成される蓋を、 図1(b)に示したように、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓が閉じた状態に被せ て組み込んで、密封した状態の芳香剤容器を作製した。
【0014】 作製した芳香剤容器の蓋を、左回りさせると、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓 とが、蓋を回した距離だけ重なり合い、容器が開口して、芳香剤が、外蓋の隙間 から容器外に揮散し始めた。芳香の強さは、蓋の左回りの距離にほぼ比例した。 芳香度合いの調整は、蓋を左右に水平に回すだけの非常に簡単な操作であり、し かも、安定していた。本実施例では、容器本体からの芳香剤の揮散は、内蓋と外 蓋との空間(126)に一旦溜められ後に、外蓋の揮散用の隙間(127)から 揮散されるため、非常に揮散状態が安定したものだった。
【0015】 <実施例2> 第二の本考案の芳香剤揮散構造体を用いた具体的なゲル状芳香剤容器によって 説明する。図2(a)は、その芳香剤容器の部分断面図であり、図2(b)は、 B−B’断面図である。
【0016】 まず、図2(a)に示した周壁に三つの揮散窓を有した容器本体と、その容器 本体の周壁外面と周壁内面が摺動する三つ揮散窓を有した内蓋と、その内蓋と嵌 合して一体化し蓋を形成する周壁に揮散用の隙間を有した外蓋とを、着色ポリプ ロピレンを用いて、射出成形機で成形して作製した。内蓋と外蓋とは、嵌合して 組み立て、内蓋と外蓋との間に空間を有した蓋を作製した。
【0017】 次に、容器本体にゲル状芳香剤を収納し、内蓋と外蓋とから構成される蓋を、 図2(b)に示したように、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓が閉じた状態に被せ て組み込んで、密封した状態の芳香剤容器を作製した。
【0018】 作製した芳香剤容器の蓋を、左回りさせると、容器本体の揮散窓と蓋の揮散窓 とが、蓋を回した距離だけ重なり合い、容器が開口して、芳香剤が、外蓋の隙間 から容器外に揮散し始めた。芳香の強さは、蓋の左回りの距離にほぼ比例した。 芳香度合いの調整は、蓋を回すだけの非常に簡単な操作であり、しかも、調整状 態が安定していた。なを、容器本体からの芳香剤の揮散は、内蓋と外蓋との空間 (226)に一旦溜められ後に、外蓋の揮散用の隙間(227)及び孔(228 )から揮散された。また、本実施例では、容器本体の両側に揮散窓を有する周壁 の右端の縦の突起と左端の縦の溝との間の周壁外面の曲率が水平方向右側へ漸次 連続して小さくなっており、蓋を左右に回したときに、蓋の揮散窓を有する周壁 の右端の縦の突起の内側先端が容器本体の周壁外面と接触しないため、実施例1 の場合と較べ、蓋を左右に回すときの抵抗力が少なかった。
【0019】
【考案の効果】
第一及び第二の本考案の芳香剤揮散構造体を用いたゲル状芳香剤容器は、前述 の実施例1及び実施例2に見られるように、使用時の芳香剤揮散度合いの調整が 極めて簡単な操作で良く、しかも、調整状態が従来の芳香剤容器に較べて安定し ていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、第一の本考案の芳香剤揮散構造体を
有する容器の部分断面図であり、(b)は、そのA−
A’断面図である。
【図2】(a)は、第二の本考案の芳香剤揮散構造体を
有する容器の部分断面図であり、(b)は、そのB−
B’断面図である。
【符号の説明】
100,200……容器 110,210……容器本体 113,123,213,223……窓 114,115,124,215,224……突起 120,220……蓋 121,221……内蓋 126,226……空間 127,227……隙間 122,222……外蓋 214……溝 216……周壁外面 228……孔

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲル状芳香剤を収納した有底の中空円筒状
    の周壁に揮散窓を有する容器本体に、天板を有した中空
    円筒状の周壁に揮散窓を有する蓋を容器本体に摺動可能
    に被せた密封容器であって、容器本体の揮散窓の上方及
    び下方の周壁外面と蓋の揮散窓の上方及び下方の周壁内
    面とが全円周上で摺動可能に接触し、容器本体の両側に
    揮散窓を有する周壁の右端に蓋の周壁の内面と摺動する
    縦の突起を設け、且つ、左端に蓋の両側に揮散窓を有す
    る周壁の右端の縦の突起と嵌合して蓋の回転を停止する
    縦の突起を設けたことを特徴とする芳香剤揮散構造体。
  2. 【請求項2】ゲル状芳香剤を収納した有底の中空円筒状
    の周壁に揮散窓を有する容器本体に、天板を有した中空
    円筒状の周壁に揮散窓を有する蓋を容器本体に摺動可能
    に被せた密封容器であって、容器本体の揮散窓の上方及
    び下方の周壁外面と蓋の揮散窓の上方及び下方の周壁内
    面とが全円周上で摺動可能に接触し、容器本体の両側に
    揮散窓を有する周壁の右端に蓋の周壁の内面と摺動する
    縦の突起を設け、且つ、左端に蓋の両側に揮散窓を有す
    る周壁の右端の縦の突起と嵌合して蓋の回転を停止する
    縦の溝を設け、さらに、その右端の縦の突起と左端の縦
    の溝との間の周壁外面の曲率を右側へ漸次連続して小さ
    くしたことを特徴とする芳香剤揮散構造体。
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