JPH0653215B2 - 中空糸モジュ−ルおよびその製造法 - Google Patents

中空糸モジュ−ルおよびその製造法

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JPH0653215B2
JPH0653215B2 JP62202133A JP20213387A JPH0653215B2 JP H0653215 B2 JPH0653215 B2 JP H0653215B2 JP 62202133 A JP62202133 A JP 62202133A JP 20213387 A JP20213387 A JP 20213387A JP H0653215 B2 JPH0653215 B2 JP H0653215B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は中空糸モジュールおよびその製造法に関するも
のである。
(従来の技術) 中空糸モジュールは、プリーツ型、スパイラル型、ある
いはチューブラー型モジュールに比べて単位当たりの有
効面積が大きくとれるため、装置の小型化およびコスト
ダウンができて経済的であり、種々の分野で使用されて
いる。中空糸をモジュール化するには、中空糸束の端部
において、糸と糸の間および糸とハウジングの間をシー
ルする必要があり、シール化には従来エポキシ系、ポリ
ウレタン系の接着剤が使用されている。
しかし、これらの接着剤を用いて製作したモジュール
は、溶出物の量が多くて高純度が要求される超純水製造
などには使用できない。また、半導体製造分野で使用さ
れるような濃硫酸、硝酸、フッ酸、氷酢酸などの強酸
や、メタノール、トリクロルエチレン、イソプロピルア
ルコール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル
等の有機溶剤の濾過をはじめとする高温薬液処理には、
溶出物、耐薬品性、耐熱性の点から使用できなかった。
耐薬品性に優れたフッ素ゴムを使用する例として特開昭
61−129006号があるが、ゴムの硬化に加硫剤を
用いるため溶出物の問題があり、耐薬品性、耐熱性もま
だ不十分である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、溶出物の極めて少ない、耐薬品性、耐熱性に
優れた中空糸モジュールを提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は次の構成を有する。
(1)テトラフルオロエチレン系重合体からなる中空糸
モジュールにおいて、該中空糸がテトラフルオロエチレ
ン系重合体樹脂粒子を互いに融着させた均一膜構造を有
することを特徴とする中空糸モジュール (2)テトラフルオロエチレン系重合体分散液と繊維形
成性重合体の粘度が10〜10000ポイズの混合物を
成形後、分散液の重合体の融点以上の温度で熱処理して
得た樹脂粒子を互いに融着させた均一膜構造を有する中
空糸に下記工程の組合わせ処理を行うことを特徴とする
中空糸モジュールの製造法。
.繊維形成性重合体を除去する工程。
.中空糸束の端部をテトラフルオロエチレン系重合体
で融着固定する工程。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明でいうテトラフルオロエチレン系重合体とは、テ
トラフルオロエチレン重合体、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テト
ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などの
テトラフルオロエチレンを主体とした共重合体単独ある
いはこれらの混合物である。
本発明でいうテトラフルオロエチレン系重合体からなる
中空糸モジュールとは、モジュールを構成している中空
糸、中空糸固定樹脂、ハウジングなどのすべての部材が
テトラフルオロエチレン系重合体からなることを意味す
るが、必ずしもすべての部材が同一重合体でなくてもよ
い。
本発明のモジュールのテトラフルオロエチレン系重合体
中空糸には特に制限は無いが、分離用としては多孔質中
空糸膜であることが好ましく、その膜構造は均一模構造
である必要がある。ここで均一膜構造とは、膜の表層か
ら内部の厚さ方向において、傾斜的なフィブリル化など
の繊維構造に変化を有さないことをさす。但し、微細孔
径が若干変化しても構わない。また、テトラフルオロエ
チレン系重合体よりなる膜が均一膜構造でありされすれ
ば、そのうえにさらに他の膜を積層した複合膜構造を有
していても良い。分画特性を支配している層の孔径は
0.001〜2μであることが分画性能の点から好まし
い。
本発明でいうテトラフルオロエチレン系重合体は、水系
または有機系分散液として使用されるが、界面活性剤を
含む水系媒体中で乳化重合によって得られる水系分散液
あるいはその濃縮液などが特に好ましく、さらに詳しく
は、粒子径1μ以下、より好ましくは0.8μ以下のテ
トラフルオロエチレン系重合体粒子の均一分散液が好ま
しい。
本発明における繊維形成性重合体とは、繊維化可能でし
かもテトラフルオロエチレン系重合体分散液と混合して
成形可能な均一混合物をつくる重合体であればすべてよ
いが、水系分散液の場合にはセルロースキサントゲン酸
ナトリウム系、ポリビニルアルコール系、アルギン酸ソ
ーダ系の重合体単独あるいはそれらの混合物が好まし
い。
本発明におけるおける繊維形成性重合体のテトラフルオ
ロエチレン系重合体に対する混合割合は、用いた繊維形
成性重合体の種類によって異なるが、好ましくは10〜
200重量%、さらに好ましくは30〜100重量%が
よい。繊維形成性重合体の混合割合が10重量%より少
ないと平均孔径が0.01μ以上の多孔性膜が得られ
ず、200重量%より多いと膜の機械的強度が低く実用
的でない。
さらに、製膜原液には、原液の安定性向上、製膜性の改
良あるいは多孔化を目的として市販されている界面活性
剤、消泡剤、あるいは無機系、有機系の多孔化剤などの
添加剤を加えることができるが、添加剤の全量は、用い
た添加剤、テトラフルオロエチレン系重合体および繊維
形成性重合体の種類によって異なるので一概にはいえな
いが、500重量%以下が好ましく、500重量%より
多いと膜の機械的強度が低く実用的でない。
本発明における均一混合物に特に制限は無いが、成形温
度で粘度が10〜10000ポイズの液体が好ましく用
いられ、さらに好ましくは100〜5000ポイズの液
体がよい。
本発明における均一混合物中のテトラフルオロエチレン
系重合体の濃度は、用いた添加剤、テトラフルオロエチ
レン系重合体および繊維形成性重合体の種類、成形方法
などによって異なるが、通常2〜50重量%、好ましく
は5〜30重量%の範囲である。
本発明における成形とは、中空糸が得られるものであれ
ばすべてよいが、通常中空糸の紡糸が選ばれる。例え
ば、中空糸用口金から成形用混合物と同時に芯に非凝固
性あるいは凝固性の流体を押出して、直接あるいはいっ
たん空気中を通して凝固液中に導くか、あるいは、成形
用混合物と同時に芯に凝固液を押出して、直接あるいは
いったん空気中を通して非凝固性の流体中に導いて凝固
させる方法で成形できる。
ここでいう非凝固性流体とは、凝固作用のないものなら
ばすべてよいが、例えば、水、グリセリン、エチレング
リコール、流動パラフィン、イソプロピルミリステー
ト、フレオンなどや、それらの混合液体、空気、窒素、
不活性ガスなどの気体などから適宜選んで用いられる。
口金温度は、原液の粘度との関係から製糸性に大きく影
響するため特定することはできないが、通常20〜12
0℃の範囲の温度である。さらには、凝固液温度より2
0℃低い温度以上であることが好ましく、口金面と凝固
液面のの距離が短い時に顕著になる口金面への蒸気の凝
結による製糸性の悪化を防ぐことができる。
押出した成形用混合物をいったん空気中を通して凝固液
中に導く場合の、空気走行中の条件は、成形物の寸法、
成形速度などによってかわるものであり、一般的に規定
することはできないが、口金面から凝固液に導入される
までの距離は、通常0.2〜200cmの範囲が成形の安
定性の点から好ましい。雰囲気温度は、通常、大気温度
もしくは室内温度であるが、場合によっては、冷却して
行うこともできる。
凝固液としては、本発明の繊維形成性重合体の非溶媒で
あってかつ成形用混合物の溶媒と親和性があって相溶し
うるものならばすべてよいが、用いた繊維形成性重合体
の種類によって異なり、例えば、硫酸ナトリウム、硫酸
アンモニウム、硫酸亜鉛、硫酸カリウム、硫酸銅、硫酸
マグネシウム、硫酸アルミニウム、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム、塩化亜鉛などの無機塩水溶液、硫酸、
塩酸、硝酸、酢酸、しゅう酸、ほう酸などの酸、あるい
はこれらの混合物などから適宜選んでもちいられる。ま
た、凝固液の温度は、成形性に大きな影響を与えるが、
通常、0〜98℃付近で実施される。
本発明における熱処理は、ポリテトラフルオロエチレン
系樹脂粒子を互いに融着させることができる条件であれ
ばすべてよく、真空中、空気中、窒素中、酸素中、硫黄
ガス中、ヘリウムガス中、シリコンオイル中などの種々
の雰囲気下、ポリテトラフルオロエチレン系樹脂の融点
以上の温度で実施できる。また成形物を張力下または無
張力下で熱処理を行なうことができ、さらにバッチ処理
あるいは連続処理の選択もできる。さらにくわしくは固
定しないで自由の状態で処理する方法、熱処理前に延伸
して処理枠に固定するか、定長あるいは収縮率をきめた
条件で処理枠に固定して処理する方法、あるいは延伸、
定長、収縮のいずれかまたはそれらの組合わせの条件で
連続的に処理する方法も適宜採用できる。
また、延伸は熱処理の前、後、熱処理中に行なうことが
でき、また組合わせて行うこともできるが、あまり延伸
倍率が高すぎると膜面に平行な面でみた孔の形状に実質
的な配向のない膜が得られないか、孔径の制御が不可能
で透過性能の信頼性の低い膜しか得られない。通常延伸
倍率は1.1〜3倍、延伸温度は室温から熱処理温度の
範囲で適宜選択できる。
本発明は熱処理後の中空糸から繊維形成性重合体を除
去する工程と中空糸束の端部をテトラフルオロエチレ
ン系重合体で融着固定する工程のそれぞれに特徴がある
が、→、→のどちらの組合わせもよい。
繊維形成重合体は熱処理によって当初のものとは異なっ
ていることもある。
熱処理後の中空系は繊維形成性重合体が微多孔の中に存
在して補強している効果があるため、テトラフルオロエ
チレン系重合体の融点以上の温度に加熱しても中空糸の
形状や多孔構造に変化は見られず、→の組合わせで
製造する場合にはこの効果が利用できて好ましい。
本発明における熱処理後の中空糸から繊維形成性重合体
を除去する場合には、液体、ガス、熱、放射線などを使
って行なう、溶解法、分解法、あるいはこれらを組合わ
せた方法が採用でき、バッチ式、連続的に実施できる。
用いた繊維形成性重合体の種類によって異なるので一概
にはいえないが、通常、硫酸、硝酸、塩酸、過塩素酸、
フッ酸などの酸の単独もしくはそれらの混合物を主成分
とした液体を室温から200℃の範囲の温度に加熱した
中に熱処理後の中空糸を浸漬する方法、あるいはモジュ
ールあるいはエレメントにしてからこの液体を中空糸の
内外に循環させる方法が簡便に用いられる。
モジュールあるいはエレメントにしてから繊維形成性重
合体を除去する場合には、中空糸の融着固定部の繊維形
成性重合体が除去しにくく微量ではあるが残るため、特
に溶出物が問題になる場合には、融着固定する前に熱処
理中空糸束の端部のみ繊維形成性重合体を除去しておく
ことが好ましい。
また、このようにして得た中空糸にさらに延伸処理を行
なって、膜の透過性能や機械的強度、寸法安定性などを
変えることもできる。延伸倍率は1.1〜3倍程度で、
温度は通常室温からポリテトラフルオロエチレン系樹脂
の融点の範囲であるが、延伸後に温度にかけて熱固定す
ることもできる。
融着固定用テトラフルオロエチレン系重合体の使用形態
は、ペレット、パウダー、シート、ディスパージョンな
どいずれでもよい。
本発明における融着固定には特に制限はなく、端部ある
いは全体を加熱してもよく、その手段として加熱こて、
各種のヒーター、オーブン、超音波接着器などを用いる
ことができるが、加圧下、減圧下あるいは両者の状態を
組合わせて実施する方法、あるいは振動、遠心力をかけ
て実施する方法が効率よくシールできる点から好まし
い。
また、中空糸の変形やつぶれを防ぐために中空糸内部の
必要な部分にはほぼ同じ大きさの金属繊維、ガラス繊
維、セラミック繊維を挿入するか、あるいは加熱温度で
は溶融しない樹脂充填剤、接着剤などを必要な部分に充
填して融着熱固定を行い、モジュールにしてから引抜く
か薬品で分解または抽出除去することも好ましい。
例えば、中空糸束の端部を樹脂の微粉末で被覆し、その
被覆部を加熱して1本1本融着固定して得た糸束を、シ
ール用の樹脂微粉末、シートとともにハウジングに組込
んで締付けながら加熱融着する方法、あるいは、分解し
たハウジングに糸束を先に融着固定したものを合せて、
ハウジングごと接着する方法がとれる。さらには、端部
を樹脂の微粉末で被覆した中空糸を一定間隔で並べた糸
束の該被覆部をその樹脂からなるシートではさんで加圧
下に加熱融着させて、糸と糸の間ならびに糸とシートの
間を端部でシールして得た簾様の糸束を巻付けてハウジ
ングに組込んだ後端部を締付けながら再度加熱融着させ
てシートとシートの間ならびにシートとハウジングの間
をシールする方法もよい。
モジュールの形状には制限はないが、糸束がストレート
に配置されその両端がシールされた形状のもの、あるい
は糸がU字形に曲げて束ねられた糸束の端部シールされ
た形状のものが使い易さの点から好ましい。
第1図は本発明の中空糸モジュールのエレメントの一例
を示した外観図、第2図は第1図のエレメントの断面図
である。
本発明の中空糸モジュールは、保護カバー2で被覆され
た中空糸1の複数本が束状で配置され、中空糸1の端部
はハウジングシール用部材3と固定樹脂4によつて融着
固定されている。
本発明に係わる中空糸モジュールは、海水の淡水化、脱
塩、工業排水中の塩基、酸などの除去、電子工業用など
の超純水、高純度薬品の製造、脱脂実液、電着塗装液な
どの回収、紙パルプ廃液処理、油水分離、油エマルジョ
ン分離などの工業排水処理、醗酵生産物の分離精製、果
汁、野菜ジュースの濃縮、大豆処理、製糖工業などの食
品工業における濃縮、分離、精製、人工腎臓、血液成分
の分離、菌分離用ミクロフィルター、医薬品の分離、精
製などの医療用途、バイオリアクターなどのバイオクテ
クノロジー分野などに広く用いられる。
以下に実施例を示すが、これに限定されるものではな
い。
(実施例) 実施例1 アルギン酸ソーダ(半井化学社製、300cps)50
部を精製水950部に70℃で溶解して均一な原液を得
た。この原液にテトラフルオロエチレン重合体(融点3
27℃)の水系分散液(ダイキン社製D−2、固形分6
1重量%、界面活性剤5.7重量%)200部とシリコ
ーンオイル(トーレ・シリコーン社製SH−200)1
3部を添加し、70℃で攪拌して均一な原液を得た。こ
の原液の粘度は40℃で約290ポイズであった。この
原液を中空糸用口金から口金温度40℃で、約10重量
%塩化カルシウム水溶液の芯液とともに抽出し、空気中
を5cm走行させた後、約40重量%塩化カルシウム水溶
液からなる約50℃の凝固液に導いて凝固させた後、水
洗して、20m/minで中空糸を巻きとった。この中空
糸膜を熱風乾燥器にいれて昇温し、340℃で30分間
熱処理した後硫酸約70重量%、硝酸約30重量%かな
る室温の混合液に一晩浸漬放置してアルギン酸ソーダお
よびシリコーンオイルあるいはこれ等の熱処理変性物を
除去し、次いで水洗して内径:約360μ、膜厚:約7
0μで純水の透過性:30ml/m2・hr・mmHgの多孔性中
空糸膜を得た。この中空糸の両端の中空部に約50mmま
で長さ100mmのステンレスフィラメントを挿入して、
U字型に中空糸400本を束ね、その糸束の先端部50
mmを静かにテトラフルオロエチレン重合体(融点327
℃)の水系分散液(ダイキン社製D−2、固形分61重
量%、界面活性剤5.7重量%)中に15秒間浸漬した
後室温にて乾燥させ、中空糸表面に樹脂の薄膜を形成さ
せ、引続きこの浸漬乾燥手順を5回静かに繰返すことに
より、中空糸表面にむらなく樹脂の皮膜を形成させた。
次に、糸束の被膜部周辺をテトラフルオロエチレン重合
体(融点327℃)フィルムおよびステンレス製の固定
治具で締付け、ヒートガンで端部からのみ加熱して重合
体を溶融し中空糸を固定した。次に固定治具をはずし、
該中空糸融着部にテトラフルオロエチレン重合体(融点
327℃)フィルムを巻きつけてテトラフルオロエチレ
ン重合体製のハウジングシール部材をはめこみ、再びヒ
ートガンで端部からのみ加熱して中空糸束にシール部材
を固定した。次に、中空糸束シールの端部をスライスし
て中空部が開孔したエレメントとした。このエレメント
をエタノールに2時間浸漬して親水化処理を施した後エ
アーリークテストをおこなったが、シールもれはみられ
なかった。親水化処理後の透水性を外から内に1kg/cm
2の水圧をかけて測定したところ、38ml/minであっ
た。
実施例2 実施例1と同様にして得た、340℃で30分間熱処理
した熱処理中空糸400本をU字型に束ね、その端部の
中空部に約50mmまで長さ100mmのステンレスフィラ
メントを挿入した。その糸束の先端部50mmを静かにテ
トラフルオロエチレン重合体(融点327℃)の水性デ
ィスパージョン(ダイキン社製D−2、固形分61重量
%、界面活性剤5.7重量%)中に15秒間浸漬した後
室温にて乾燥させ、中空糸表面に樹脂の薄膜を形成さ
せ、引続きこの浸漬乾燥手順を5回静かに繰返すことに
より、中空糸表面にむらなく樹脂の被膜を形成させた。
次に、糸束の被膜部周辺をテトラフルオロエチレン重合
体(融点327℃)フィルムおよびステンレス製の固定
治具で締付け、電気炉中で340℃に加熱して樹脂を溶
融し中空糸を固定した。
次いで、固定治具をはずし、該中空糸融着部にテトラフ
ルオロエチレン重合体(融点327℃)フィルムを巻き
つけてテトラフルオロエチレン重合体製のハウジングシ
ール部材をはめこみ、真空雰囲気中で340℃に加熱し
て中空糸束にシール部材を固定した。次に、中空糸束シ
ールの端部をスライスして中空部が開孔したエレメント
とした後、硫酸約70重量%、硝酸約30重量%からな
る室温の混合液に一晩浸漬放置してアルギン酸ソーダお
よびシリコーンオイルあるいはこれ等の熱処理変性物を
除去して水洗後、このエレメントをエタノールに2時間
浸漬して親水化処理を施した後エアーリークテストをお
こなったが、シールもれはみられなかった。親水化処理
後の透水性を外から内に1kg/cm2の水圧をかけて測定
したところ、38ml/minであった。
(発明の効果) 本発明の中空糸モジュールはテトラフルオロエチレン系
重合体製部材からできているため溶出物が極めて少な
く、耐熱性、耐薬品性も極めて優れている。また、製造
方法は中空糸製造工程をモジュール化工程に組入れたた
めにモジュール化が容易になるとともに製造プロセスも
短縮できた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の中空糸モジュールのエレメントの一例
を示した外観図、第2図は第1図のエレメントの断面図
である。 1:中空糸、2:保護カバー 3:ハウジングシール用部材、4:固定樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−179236(JP,A) 特開 昭62−59019(JP,A) 特開 昭60−259898(JP,A) 特開 昭61−129006(JP,A) 特開 昭60−110390(JP,A) 特開 昭63−59311(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレン系重合体からなる
    中空糸モジュールにおいて、該中空糸がテトラフルオロ
    エチレン系重合体樹脂粒子を互いに融着させた均一膜構
    造を有することを特徴とする中空糸モジュール
  2. 【請求項2】テトラフルオロエチレン系重合体分散液と
    繊維形成性重合体の粘度が10〜10000ポイズの混
    合物を成形後、分散液の重合体の融点以上の温度で熱処
    理して得た樹脂粒子を互いに融着させた均一膜構造を有
    する中空糸に下記工程の組合わせ処理を行うことを特徴
    とする中空糸モジュールの製造法。 .繊維形成性重合体を除去する工程。 .中空糸束の端部をテトラフルオロエチレン系重合体
    で融着固定する工程。
JP62202133A 1987-08-13 1987-08-13 中空糸モジュ−ルおよびその製造法 Expired - Lifetime JPH0653215B2 (ja)

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