JPH0651456A - ハロゲン化銀黒白写真感光材料の現像処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀黒白写真感光材料の現像処理方法

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JPH0651456A
JPH0651456A JP20211792A JP20211792A JPH0651456A JP H0651456 A JPH0651456 A JP H0651456A JP 20211792 A JP20211792 A JP 20211792A JP 20211792 A JP20211792 A JP 20211792A JP H0651456 A JPH0651456 A JP H0651456A
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water
washing
mol
silver halide
sensitive material
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JP20211792A
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Yasuta Fukui
康太 福井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水洗水の補充量が少ない場合であっても、水
洗槽に水垢や浮遊物の発生を抑制できるシート状のハロ
ゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供する。 【構成】 自動現像処理機で行う、現像、定着及び水洗
の各工程を含むハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方
法において、定着工程においては、チオ硫酸ナトリウム
を0.5〜2.5モル/リットルを含むがアンモニウムイオ
ンを0.1モル/リットルを越えては含まない定着液を用
い、水洗工程においては、過酸化水素水を含む水洗水を
用いることを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料の処理方法に関するものであり、特に水洗槽に水垢
が発生するのを防止するための現像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハロゲン化銀黒白写真感光材料
は露光後、現像−定着−水洗という工程で処理される
が、このような処理に関しては、近年環境保全の問題
や、水資源の保護の問題が重要視されている。このた
め、大量に使用される水洗水(例えば、感光材料1m2
り4〜20リットル)を減少する方法が提案されてい
る。例えば、水洗槽を多槽構成にして向流水洗する技術
としては、S.R. Goldwasser,「ウォーター・フロー・レ
イト・イン・イマージョン−ウオッシング・オブ・モー
ション・ピクチャー・フィルム(Water flow rate in i
mmersion-washing of motion picture film)」J. SMPE
S, 64,248〜253(1955年5月)が知られ
ており、この方法はカラー写真感光材料の自動現像機
(以下、自現機という場合がある)では一般的に適用さ
れている。また、X−レイ感光材料や印刷用感光材料の
自動現像機では処理する時間だけ水洗水の電磁弁が開く
ことによって、少しでも節水しようとする装置上の工夫
が一般化されつつある。シート状の黒白感光材料をロー
ラ搬送して処理するこれら自動現像機では、一槽式か、
これに予備水洗槽をつけるか、あるいは高々2槽式の水
洗槽とし、これに感光材料1m2あたり0.5リットルより
多い水洗を補充する水洗方式を採らざるを得ない。
【0003】ところで、水洗水の補充量を少なくする
と、水洗槽内に水洗水が滞留し、水垢が発生し易くな
り、2、3週間もすると、機壁に藻状物が生じる。ま
た、自動現像機を停止し数日間放置すると浮遊物が発生
し、ついにはその浮遊物が感光材料に付着したり、フィ
ルターの目づまりを引き起したりする。このため、定期
的にこれら水垢を除去するために水洗槽やローラーラッ
クを洗浄しなくてはならない。特に、ローラ搬送系で
は、搬送機構部品が多いため、水垢が一旦発生すると、
ローラ、ギヤ、ラックの洗浄はきわめて煩雑な作業とな
る。そこで、水垢を低減するため、L. E. West, 「ウォ
ーター・クォリティ・クリテリア(Water Quality Crit
eria) 」、Phot. Sci and Eng.,9巻、No. 6,398
頁(1965)、M. E. Beach,「ミクロバイオロジカル
・グロース・イン・モーション−ピクチャー・プロセシ
ング(Microbiological Growth in Motion-Picture Pro
cessing),SMPTS Journal,第85巻(1976年3月)
およびR. O.Deegan, 「フォトプロセシング・ウオッシ
ュ・ウオーター・バイオサイド(Photoprocessing Wash
Water Biocides)」、J. Imaging Tech., 10巻、No.
6,(1984年12月)には、水洗水に処理を施すこ
とが記載されている。
【0004】また、特開昭57−8542号、同58−
105145号、同57−157244号等には、チア
ゾリルベンズイミダゾール系化合物、イソチアゾロン系
化合物等の各種防ばい剤を水洗水に添加することが記載
されている。しかし、これら各種化合物を水洗水に添加
しても、大量水洗方式では、防菌、防ばい効果を発揮す
るような濃度を維持することは実際上困難であるばかり
か、その効果を得ることも殆どできない。また、コスト
や化合物自身の毒性に関しても問題があり、満足な結果
は得られていない。上記以外に水洗水中に化合物を添加
するものとしては、特開昭62−115154号、特開
昭62−153952号、特開昭63−88548号、
特開平2−247643号、特開平4−39652号に
キレート剤を添加する方法が記載されているが、充分な
効果は得られていない。さらに、従来から使われてきた
定着液では、現像液持ち込み時にアンモニアガスが発生
するという問題があり、作業環境上好ましくない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水洗
水の補充量が少ない場合であっても、水洗槽に水垢や浮
遊物の発生を抑制できるシート状のハロゲン化銀写真感
光材料の処理方法を提供することにある。本発明のもう
一つの目的は、自動現像機の装置上のイニシャルコスト
を高くせず、かつ、配管設置などにも費用のかからない
簡便で安価なハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】従来、迅速処理用定着液
としてチオ硫酸アンモニウムが使われていたため定着液
は相当濃度のアンモニウムイオンを含有するものであっ
たが、本発明者らは、鋭意研究の結果、定着液中のアン
モニウムイオン濃度を低下せしめ、かつ、水洗工程の水
洗水中に過酸化水素水を添加することによって、水洗水
の水垢の発生を抑制できることを見い出し、本発明を完
成した。即ち、本発明は、現像、定着及び水洗の各工程
を含むハロゲン化銀黒白写真感光材料の処理方法におい
て、定着工程においては、チオ硫酸ナトリウムを0.5〜
2.5モル/リットルを含むがアンモニウムイオンを0.1
モル/リットルを越えては含まない定着液を用い、水洗
工程においては、過酸化水素水を含む水洗水を用いるこ
とを特徴とする方法の発明である。本発明においては、
定着液に、水溶性アルミニウム塩を0.01モル/リット
ルを越えない量で用いることができる。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。まず、本
発明の現像処理に使用する現像液について説明する。現
像液には、現像主薬として、良好な性能を得やすい点
で、ジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン類の組合せ、またはジヒドロキシベンゼン類と
p−アミノフェノール類の組合せを用いるのが好まし
い。また、アスコルビン酸類をハイドロキノン類の代替
として使用してもよい。本発明に用いるジヒドロキシベ
ンゼン現像主薬としてはハイドロキノン、クロロハイド
ロキノン、ブロムハイドロキノン、イソプロピルハイド
ロキノン、メチルハイドロキノン、2,3−ジクロロハ
イドロキノン、2,5−ジクロロハイドロキノン、2,
3−ジブロムハイドロキノン、2,5−ジメチルハイド
ロキノンなどがあるが特にハイドロキノンが好ましい。
【0008】本発明に用いるp−アミノフェノール系現
像主薬としては、N−メチル−p−アミノフェノール、
p−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)
−p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)グリシン、2−メチル−p−アミノフェノール、p
−ベンジルアミノフェノール等があるが、なかでもN−
メチル−p−アミノフェノールが好ましい。本発明に用
いる3−ピラゾリドン系現像主薬としては、1−フェニ
ル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチ
ル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル
−4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1
−フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、1−p−
アミノフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリド
ン、1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリ
ドン、1−p−トリル−4−メチル−4−ヒドロキシメ
チル−3−ピラゾリドンなどがある。現像主薬は、通
常、0.001〜1.2モル/リットルの量で用いられるの
が好ましい。
【0009】本発明の現像処理の現像液に用いる保恒剤
としての亜硫酸塩には、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリ
ウム、亜硫酸リチウム、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸
ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウムなどがある。亜硫酸
塩は、0.2モル/リットル以上、特に0.4モル/リット
ル以上が好ましい。また、上限は2.5モル/リットルま
でとするのが好ましい。本発明の現像処理に用いる現像
液のpHは8.5から13までの範囲のものが好ましい。さ
らに好ましくはpH9から12までの範囲である。pHの設
定のために用いるアルカリ剤には水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第三リ
ン酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如きpH調節剤を
含む。特開昭62−186259号(ホウ酸塩)、特開
昭60−93433号(例えば、サッカロース、アセト
オキシム、5−スルホサリチル酸)リン酸塩、炭酸塩な
どの緩衝剤を用いてもよい。
【0010】また、上記現像液には硬膜剤を用いても
い。硬膜剤としてはジアルデヒド系硬膜剤またはその重
亜硫酸塩付加物が好ましく用いられるが、その具体例を
挙げればグルタルアルデヒド、またはこの重亜硫酸付加
物などがある。上記成分以外に用いられる添加剤として
は、臭化ナトリウム、臭化カリウム、沃化ナトリウム、
沃化カリウムの如き現像抑制剤:エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジメ
チルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシレングリ
コール、エタノール、メタノールの如き有機溶剤:1−
フェニル−5−メルカプトテトラゾール、2−メルカプ
トベンツイミダゾール−5−スルホン酸ナトリウム塩等
のメルカプト系化合物、5−ニトロインダゾール等のイ
ンダゾール系化合物、5−メチルベンツトリアゾール等
のベンツトリアゾール系化合物などのカブリ防止剤を含
んでもよく、「リサーチ・ディスクロージャー(Resear
ch Disclosure),第176巻、No. 17643、第XXI
頁(12月号、1978年)に記載された現像促進剤
や、更に必要に応じて、色調剤、界面活性剤、消泡剤、
硬水軟化剤、特開昭56−106244号記載のアミノ
化合物などを含んでもよい。
【0011】本発明の現像処理において現像液に銀汚れ
防止剤、例えば特開昭56−24347号に記載の化合
物を用いることができる。本発明の現像液には、特開昭
56−106244号、ヨーロッパ公開特許01365
82号に記載のアルカノールアミンなどのアミノ化合物
を用いることができる。この他、L. F. A.メイソン著
「フォトグラフィック・プロセシング・ケミストリ
ー」、フォーカル・プレス刊(1966年)の226〜
229頁、米国特許第2,193,015号、同2,592,3
64号、特開昭48−64933号などに記載のものを
用いてもよい。
【0012】次に、本発明の現像処理方法において、定
着工程で使用する定着液について説明する。定着液は亜
硫酸塩を含み、亜硫酸塩の濃度は、0.05〜0.8モル/
リットルであり、好ましくは0.1〜0.6モル/リットル
である。pHは、5.0以上、好ましくは5.1〜7.0である
のがよい。さらに好ましくはpH5.2〜6.0である。pH5.
0以上であれば亜硫酸ガスの発生が少なく作業環境に好
ましいからである。定着液は定着剤としてチオ硫酸塩を
含み、チオ硫酸塩として主に使用するものはチオ硫酸ナ
トリウムである。その使用量は、0.5〜2.5モル/リッ
トルであり、好ましくは0.8〜1.8モル/リットルであ
り、さらに好ましくは1.0〜1.5モル/リットルであ
る。更に、チオ硫酸アンモニウムを使用しても構わない
が、その使用量は、アンモニウムイオン濃度が0.1モル
/リットル、好ましくは、0.01モル/リットルを越え
ない量である。
【0013】定着液には、水溶性アルミニウム塩を用い
ても構わないが、その使用量は、使用液の状態で0.01
モル/リットル、好ましくは、0.005モル/リットル
を越えない量である。水溶性アルミニウム塩は、硬膜剤
として使用されることが多いが、定着液中に水酸化アル
ミニウムの沈殿を発生させたり、水洗水中に白沈が生じ
る原因となったりするので、乾燥性、通過性が充分な自
現機であれば、使用しないことが好ましい。また、定着
液には所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫
酸)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、ホウ酸)、pH調整剤
(例えば、硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や特開
昭62−78551号記載の化合物を含むことができ
る。更に、定着液には、酒石酸、クエン酸、グルコン
酸、りんご酸、グリコール酸、あるいはそれらの誘導体
を単独で、あるいは2種以上併用することができる。こ
れら化合物は使用液の状態で定着液中0.01〜0.3モル
/リットルが特に有効である。
【0014】次に、本発明の現像処理方法の水洗工程で
使用する水洗水について説明する。水洗水中に含まれる
過酸化水素水は水洗水中の濃度が1〜20%になるよう
に添加するのが好ましい。水洗水のpHは2〜8が好まし
い。本発明の方法の水洗水に添加する過酸化水素水は、
水洗水、あるいは種々の添加剤を含有する安定化液と称
される水洗水にも、防ばい手段として有効である。安定
化液を使用する安定化浴の例としては、特開平2−20
1357号、同2−132435号、同1−10255
3号、特開昭46−44446号に記載の化合物を含有
した浴を感光材料の最終浴として使用してもよい。この
安定化浴にも必要に応じてアンモニウム化合物、Bi、
Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、各種キレート剤、
膜pH調節剤、硬膜剤、殺菌剤、防かび剤、アルカノー
ルアミンや界面活性剤を加えることもできる。水洗工程
若しくは安定化工程に用いられる水としては水道水のほ
か脱イオン処理した水やハロゲン、紫外線殺菌灯や各種
酸化剤(オゾン、過酸化水素、塩素酸塩)等によって殺
菌された水を使用することが好ましい。防ばい手段とし
て知られている、特開昭60−263939号に記され
た紫外線照射法、同60−263940号に記された磁
場を用いる方法、同61−131632号に記されたイ
オン交換樹脂を用いて純水にする方法、特開昭62−1
15154号、同62−153952号、同62−22
0951号、同62−209532号に記載の防菌剤を
用いる方法を併用することができる。
【0015】さらには、M. W. Beach,「マイクロバイオ
ロジカル・グロース・イン・モーション−ピクチャー・
プロセシング(Microbiological Growths in Motion-pi
cture Processing) 」,SMPTE Journal Vol,85,(1
976)、R. O. Deegan, 「フォト・プロセシング・ウ
オッシュ・ウオーター・バイオサイド(Photo Processi
ng Wash Water Biocides) 」,J. Imaging Tech.10,
No. 6(1984)および特開昭57−8542号、同
57−58143号、同58−105145号、同57
−132146号、同58−18631号、同57−9
7530号、同57−157244号などに記載されて
いる防菌剤、防ばい剤、界面活性剤などを必要に応じ併
用することもできる。
【0016】さらに、水洗槽(あるいは安定化浴)に
は、必要に応じ、R. T. Kreiman 著、J. Image.Tech 1
0,(6)242頁(1984)に記載されたイソチア
ゾリン系化合物、「リサーチ・ディスクロージャー(Re
search Disclosure)」、第205巻、No. 20526
(1981年、5月号)に記載されたイソチアゾリン系
化合物、同第228巻、No. 22845(1983年、
4月号)に記載されたイソチアゾリン系化合物、特開昭
62−209532号に記載された化合物などを、防菌
剤(Microbiocide) として、必要に応じ併用することも
できる。
【0017】その他、「防菌防ばいの化学」堀口博著、
三共出版(昭和57)、「防菌防ばい技術ハンドブッ
ク」日本防菌防ばい学会・博報堂(昭和61)に記載さ
れているような化合物を含んでもよい。本発明の方法に
おいては、特開昭63−18350号に記載のスクイズ
ローラー洗浄槽を設けることもできる。また、特開昭6
3−143548号のような水洗工程の構成をとること
も好ましい。さらに、本発明の方法で水洗ないし安定化
浴に防ばい手段を施した水を処理に応じて補充すること
によって生ずる水洗槽からのオーバーフロー液の一部ま
たは全部は、特開昭60−235133号に記載されて
いるようにその前の処理工程である定着能を有する処理
液に利用することは有効である。
【0018】現像工程における現像時間は、5秒から3
分、好ましくは8秒から2分であり、その現像温度は1
8℃〜50℃が好ましく、20℃〜40℃がより好まし
い。また、定着温度と時間は約18℃〜約50℃で5秒
〜3分が好ましく、20℃〜40℃で6秒〜2分がより
好ましい。この範囲内で十分な定着ができ、残色を生じ
ない程度に増感色素を溶出させることができる。水洗
(ないし安定浴)の温度と時間は0〜50℃で6秒〜3
分が好ましく、10℃〜40℃で6秒〜2分がより好ま
しい。感光材料によって定着液から水洗槽に持ち込まれ
る液量は、感光材料の種類及び処理液の種類などのよっ
て変動し、一慨には規定できないものの通常5〜50ml
/m2である。本発明で使用する水洗水の補充量は、感光
材料1m2当たり3リットル以下(0を含む)である。こ
の補充量は、使用条件に応じてこの範囲内で自由に設定
することができるが、少ない補充量で良好な性能を有す
る画像形成が可能であることは上記した通りである。好
ましくは、水洗水の補充量は、感光材料1m2当たり2リ
ットル、特に0〜800mlが好ましい。ここで、補充量
が0である場合とは、水洗槽中の水洗水が自然蒸発等に
より減少した分だけ適宜補充する以外は全く補充しな
い、即ち、実質的に無補充のいわゆる「ため水」処理方
法を行う場合をいう。
【0019】補充量を少なくする方法として、前記の如
く多段向流方式(例えば、2段、3段など)が知られて
いる。この多段向流方式を本発明に適用すれば定着後の
感光材料はだんだんと清浄な方向、つまり定着液で汚れ
ていない処理液の方に順次接触して処理されていくの
で、更に効率の良い水洗が可能となる。この方法によれ
ば、不安定なチオ硫酸塩等が適度に除去され、変退色の
可能性が一層小さくなって、更に著しい安定化効果が得
られる。水洗水も従来に比べ非常に少ない量で済む。例
えば、従来は、付着して水洗槽に持ち込まれる定着液の
容量に対し、その200〜2,000倍の量の水洗水が必
要であったものが、本発明によれば、持ち込まれる定着
液の2〜50倍程度で充分な効果を得ることが可能であ
る。即ち、従来に比し、1/100程度にまで低減し得
る訳である。しかしながら、本発明は1槽の水洗槽の場
合により大きな効果を発揮し得る。1槽の水洗槽では水
洗効率が低く、大量の水洗水を必要とするからである。
本発明は、ローラー搬送自動現像機に特に有利である。
本発明によれば、現像、定着および水洗(ないし安定
化)された写真材料は水洗水をしぼり切る、すなわちス
クイズローラーを経て乾燥される。乾燥は約40℃〜約
100℃で行なわれ、乾燥時間は周囲の状態によって適
宜変えられるが、通常は約5秒〜3分でよく、特により
好ましくは40〜80℃で約5秒〜2分である。
【0020】本発明の処理システムで Dry to Dry で1
00秒以下の現像処理をするときには、迅速処理特有の
現像ムラを防止するために特開昭63−151943号
明細書に記載されているようなゴム材質のローラを現像
タンク出口のローラに適用することや、特開昭63−1
51944号明細書に記載されているように現像液タン
ク内の現像液攪拌のための吐出流速を10m/分以上に
することや、更には、特開昭63−264758号明細
書に記載されているように、少なくとも現像処理中は待
機中より強い攪拌をすることがより好ましい。本発明の
感光材料の現像処理方法に使用する写真感光材料には、
特に限定はなく、一般の黒白感光材料が主として用いら
れる。特にレーザー光源用写真材料や印刷用感材並び
に、医療用直接撮影X−レイ感材、医療用間接撮影X−
レイ感材、CRT画像記録用感材マイクロフィルムなど
に用いることもできる。写真乳剤中のハロゲン化銀粒子
は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結晶体
を有するいわゆるレギュラー粒子でもよく、また球状な
どのような変則的な結晶形を持つもの、双晶面などの結
晶欠陥を持つもの、平版状粒子あるいはそれらの複合形
でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、狭い分布を有する単
分散乳剤でもよく、あるいは広い分布を有する多分散乳
剤でもよい。
【0021】本発明に使用できるハロゲン化銀写真乳剤
は、公知の方法で製造でき、例えばResearch Disclosur
e 、No. 17643(1978年12月)、22〜23
頁、“I.乳剤製造(Emulsion preparation and types)"
および同、No. 18716(1979年11月)、64
8頁に記載の方法に従うことができる。本発明に用いら
れる写真乳剤は、グラフキデ著「写真の化学と物理」、
ポールモンテン社刊(P. Glafkides. Chemie et Physiq
ue Photographique Paul Montel.1967)、ダフイン
著「写真乳剤化学」、フォーカルプレス社刊(G. F. Du
ffin. Photographic Emulsion Chemistry (Focal Pres
s, 1966)、ゼリクマンら著「写真乳剤の製造と塗
布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Zelikman etal, M
aking and Coating Photographic Emilsion. Focal Pre
ss.1964)などに記載された方法を用いて調製する
ことができる。
【0022】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の形
成時には粒子の成長をコントロールするためにハロゲン
化銀溶剤として例えばアンモニア、ロダンカリ、ロダン
アンモン、チオエーテル化合物(例えば米国特許第3,2
71,157号、同第3,574,628号、同第3,704,1
30号、同第4,297,439号、同4,276,374号な
ど)、チオン化合物(特開昭53−144319号な
ど)、チオン化合物(特開昭53−144319号、同
第53−82408号、同第55−77737号な
ど)、アミン化合物(例えば特開昭54−100717
号など)などを用いることができる。本発明において
は、水溶性ロジウム塩や前述の如き水溶性イリジウム塩
を用いることができる。
【0023】本発明における可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。粒子
を銀イオン過剰の下において形成させる方法(いわゆる
逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの
形式としてハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを
一定に保つ方法、即ち、いわゆるコントロールド・ダブ
ルジェット法を用いることができ、この方法によると、
結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀
乳剤が与えられる。
【0024】本発明の方法で用いるハロゲン化銀乳剤は
化学増感していることが好ましい。化学増感する場合
は、通常のイオウ増感、還元増感、貴金属感およびそれ
らの組合せが用いられる。さらに具体的な化学増感剤と
しては、アリルチオカルバミド(Allyl thiocarbamid
e)、チオ尿素、チオサルフェート、チオエーテルやシス
テムチンなどの硫黄増感剤;ポタシウムクロロオーレイ
ト、オーラス、チオサルフェートやポタシウムクロロパ
ラデート(Potassium chloro Palladate) などの貴金属
増感剤:塩化スズ、フェニルヒドラジンやレダクトンな
どの還元増感剤などを挙げることができる。
【0025】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
公知の分光増感色素によって必要に応じて分光増感され
る。用いられる分光増感色素としては、例えば、ヘイマ
ー著、“ヘテロサイクリック・コンパウンズ−ザ・シア
ニン・ダイズ・アンド・リレイティッド・コンパウン
ズ”、ジョン・ウイリー・アンド・サンズ(1964年
刊)(F. M. Hamer, "Heterocyclic Compounds-The Cya
nine Dyes and RelatedComppunds", John Wiley & Sons
(1964)やスターマー著、“ヘテロサイクリック
・コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテ
ロサイクリック・ケミストリー”,ジョン・ウイリー・
アンド・サンズ(1977年刊)(D. M.Sturmer. "Het
erocyclic Compounds-Special Topics in Heterocylic
Chemistry" Jhon Wiley & Sons (1977)・などに
記載されている、シアニン、メロシアニン、ロダシアニ
ン、スチリル、ヘミシアニン、オキソノール、ベンジリ
デン、ホロポーラーなどを用いることかできるが、特に
シアニンおよびメロシアニンが好ましい。
【0026】本発明で好ましく使用しうる増感色素とし
ては、特開昭60−133442号、同61−7533
9号、同62−6251号、同59−212827号、
同50−122928号、同59−1801553号等
に記載された一般式で表わされるシアニン色素、メロシ
アニン色素等が挙げられる。具体的には、特開昭60−
133442号の第(8)−(11) 頁、特開昭61−75
339号の第(5)〜(7)頁、第(24)〜(25)頁、特開
昭62−6251号の第(10)〜(15)頁、特開昭59
−212827号の第(5)〜(7)頁、特開昭50−12
2928号の第(7)〜(9)頁、特開昭59−18055
3号の第(7)〜(18)頁等に記述されているスペクトル
の青領域、緑領域、赤領域あるいは赤外領域にハロゲン
化銀を分光増感する増感色素を挙げることができる。
【0027】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合せを用いてもよく、増感色素の組合せ
は特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増感色
素とともに、それ自身分光増感作用を持たない色素ある
いは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強色増
感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。例えば、含窒素
異節環核機であって置換されたアミノスチルベン化合物
(例えば米国特許第2,933,390号、同3,635,72
1号に記載のもの)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮
合物(例えば米国特許第3,743,510号に記載のも
の)、カドミウム、アザインデン化合物などを含んでも
よい。米国特許第3,615,613号、同第3,615,64
1号、同第3,617,295号、同第3,635,721号に
記載の組合せは特に有用である。上記の増感色素はハロ
ゲン化銀1モル当り5×10-7モル〜5×10-2モル、
好ましくは1×10-5モル〜1×10-3モル、特に好ま
しくは2×10-6〜5×10-4モルの割合でハロゲン化
銀写真乳剤中に含有される。
【0028】前記の増感色素は、直接乳剤層へ分散する
ことができる。また、これらはまず適当な溶媒、例えば
メチルアルコール、エチルアルコール、メチルセロソル
ブ、アセトン、水、ピリジンあるいはこれらの混合溶媒
などの中に溶解され、溶液の形で乳剤へ添加することも
できる。また、溶解に超音波を使用することもできる。
また、前記の増感色素の添加方法としては米国特許第3,
469,987号明細書などに記載のごとき、色素を揮発
性の有機溶媒に溶解し、該溶液を親水性コロイド中に分
散し、この分散物を乳剤中に添加する方法、特公昭46
−24185号などに記載のごとき、水不溶性色素を溶
解することなしに水溶性溶剤中に分散させ、この分散物
を乳剤へ添加する方法、特公昭61−45217号に記
載のごとき、水不溶性色素を水系溶媒中にて機械的に粉
砕、分散させ、この分散物を乳剤へ添加する方法:米国
特許第3,822,135号明細書に記載のごとき、界面活
性剤に色素を溶解し、該溶液を乳剤中へ添加する方法;
特開昭51−74624号に記載のごときレッドシフト
させる化合物を用いて溶解し、該溶液を乳剤中へ添加す
る方法;特開昭50−80826号に記載のごとき色素
を実質的に水を含まない酸に溶解し、該溶液を乳剤中に
添加する方法などが用いられる。その他、乳剤への添加
には米国特許第2,912,343号、同第3,342,605
号、同第2,996,287号、同第3,429,835号など
に記載の方法も用いられる。また上記の増感色素は適当
な支持体上に塗布される前にハロゲン化銀乳剤中に一様
に分散してよいが、勿論ハロゲン化銀乳剤の調製のどの
過程にも分散することができる。例えば化学増感時もし
くはその前でもよいし、米国特許第4,183,756号、
同第4,225,666号に従ってハロゲン化銀粒子形成時
またはその前後でもよい。化学増感時もしくはその前ま
たは粒子形成時やその前後に増感色素を添加すると増感
色素がハロゲン化銀へ強く吸着することが知られている
が、本発明ではこのような作り方をして、ハロゲン化銀
乳剤を用いた感材の残色も問題なく改良することができ
る。
【0029】上記の増感色素に、さらに他の増感色素を
組合せて用いることができる。例えば米国特許第3,70
3,377号、同第2,688,545号、同第3,397,06
0号、同第3,615,635号、同第3,628,964号、
英国特許第1,242,588号、同第1,293,862号、
特公昭43−4936号、同44−14030号、同4
3−10773号、米国特許第3,416,927号、特公
昭43−4930号、米国特許第2,615,613号、同
第3,615,632号、同第3,617,295号、同第3,6
35,721号などに記載の増感色素を用いることができ
る。
【0030】本発明に用い得る硬膜剤としては例えばア
ルデヒド化合物、米国特許第3,288,775号等に記載
されている活性ハロゲンを有する化合物、米国特許第3,
635,718号等に記載されている反応性エチレン性不
飽和基を持つ化合物、米国特許第3,091,537号等に
記載されているエポキシ化合物、ムコクロル酸のような
ハロゲノカルボキシアルデヒド等の有機化合物が知られ
ている。中でもビニルスルホン型硬膜剤が好ましい。さ
らには高分子硬膜剤も好ましく用いることができる。高
分子硬膜剤としては活性ビニル基、あるいはその前駆体
となる基を有するポリマーが好ましく、中でも特開昭5
6−142524号に記載されている様な、長いスペー
サーによって活性ビニル基、あるいはその前駆体となる
基がポリマー主鎖に結合されているようなポリマーが特
に好ましい。上記の硬膜剤の添加量は、使用する硬膜剤
の種類やゼラチン種によってことなる。
【0031】迅速処理においては、乳酸層および/また
はその他の親水性コロイド層中に現像処理工程において
流出するような有機物質を含有せしめることが好まし
い。流出する物質がゼチランの場合は硬膜剤によるゼラ
チンの架橋反応にかかわらないゼラチン種が好ましく、
例えばアセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチンなどがこ
れに該当し、分子量は小さいものが好ましい。一方、ゼ
チラン以外の高分子物質としては米国特許第3,271,1
58号に記載されているようなポリアクリルアミド、あ
るいはまたポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ンなどの親水性ポリマーを有効に用いることかでき、デ
キストランやサッカロース、プルランなどの糖類も有効
である。中でもポリアクリルアミドやデキストランが好
ましく、ポリアクリルアミドは特に好ましい物質であ
る。これらの物質の平均分子量は好ましく2万以下、よ
り好ましくは1万以下が良い。この他に、Research Dis
closure 第176巻、No. 17643、第VI項(12月
号、1978年)に記載されたカブリ防止剤や安定化剤
を用いることができる。
【0032】本発明の現像処理方法は、米国特許第4,2
24,401号、同第4,168,977号、同第4,166,7
42号、同第4,311,781号、同第4,272,606
号、同第4,221,857号、同第4,243,739号等に
記載されているヒドラジン誘導体を用いて超硬調で感度
の高い写真特性を得ることができるハロゲン化銀感光材
料の画像形成処理に応用できる。ヒドラジン誘導体とし
ては、 Research Disclosure Item 23516(198
3年11月号、P.346)およびそこに引用された文
献の他、米国特許第4,080,207号、同第4,269,9
29号、同第4,276,364号、同第4,278,748
号、同第4,385,108号、同第4,459,347号、同
第4,560,638号、同第4,478,928号、英国特許
第2,011,391B、特開昭60−179734号に記
載されたものを用いることができる。ヒドラジン誘導体
は、ハロゲン化銀1モルあたり1×10-6モルないし5
×10-2モル含有されるのが好ましく、特に1×10-5
モルないし2×10-2モルの範囲が好ましい添加量であ
る。また、この場合においては用いる現像液には硬調化
促進剤として米国特許第4,269,929号記載のアミノ
化合物を含有させるのが好ましい。
【0033】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。実施例1 50℃に保ったゼラチン水溶液に銀1モル当り4×10
-7モルの6塩化イリジウム(III)カリおよびアンモニウ
ムの存在下で、硝酸銀水溶液と沃化カリウム臭化カリウ
ムの水溶液を同時に60分間で加えその間のpAgを7.
8に保つことにより、平均粒子サイズ0.28μで、平均
ヨウ化銀含有量0.3モル%の立方体単分散乳剤を調製し
た。この乳剤をフロキュレーション法により、脱塩を行
いその後に、銀1モル当り40gの不活性ゼラチンを加
えた後50℃に保ち増感色素として5,5′−ジクロロ
−9−エチル−3,3′−ビス−(3−スルフォプロピ
ル)オキサカルボシアニンと、銀1モル当り10-3モル
のKI溶液を加え、15分間経時させた後降温した。こ
の乳剤を、再溶解し、40℃にて、銀1モル当り0.02
モルのメチルハイドロキノン及び下記の増感色素
【0034】
【化1】
【0035】及びヒドラジン誘導体として下記の化合物
を1.2×10-3モル/Agモル
【0036】
【化2】
【0037】さらに下記の化合物を0.5×10-4モル/
Agモルを加え
【0038】
【化3】
【0039】更に5−メチルベンズトリアゾール、4−
ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデン、下記化合物(イ)、(ロ)
【0040】
【化4】
【0041】及びポリエチルアクリレートの分散物及び
ゼラチン硬化剤として下記化合物 CH2=CHSO2CH2CH(OH)CH2SO2CH=CH2 を添加しポリエチレンテレフタレートフィルム上に銀量
3.4g/m2になるように塗布を行った。この上に保護
層として、ゼラチン1.5g/m2、粒径2.5μのポリメチ
ルメタクリレート50mg/m2、メタノールシリカ0.15
g/m2、塗布助剤として下記構造式で示されるフッ素系
界面活性剤 C8F17SO2N(C3H7)CH2COOK と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含む層を
同時に塗布した。上記の感材を露光した後下記組成物の
処理液で34℃30秒間現像し、定着、水洗、乾燥し
た。(この処理には富士写真フィルム株式会社製 自動
現像機FG660Fを用いた。水洗槽は20リット
ル)。大全サイズ(50.8cm×61.0cm)の1/2の面
積を全面露光したフィルムを1枚処理する毎に各現像液
を100ml、定着液を120mlづつ補充しつつ毎日20
0枚ずつ5日にわたってランニング処理した。現像液、
定着液の補充液は、共にそれぞれの母液と同じものを使
用した。
【0042】 <現像液> ハイドロキノン 50g N−メチル−p−アミノフェノール 0.3 水酸化ナトリウム 18 5−スルホサルチル酸 45 ホウ酸 10 亜硫酸カリウム 110 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 1.0 臭化カリウム 1.0 5−メチルベンツイミダゾール 0.4 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸 0.3 3−(5−メルカプトテトラゾール)ベンゼンスルホン酸 0.2 p−トルエンスルホン酸ナトリウム 15 6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール 4.0 水を加えて 1リットル pH 11.5
【0043】 <定着液> チオ硫酸ナトリウム・5水塩 表1参照 チオ硫酸アンモニウム(70%重量/容量) 表1参照 エチレンジアミン−4酢酸−2Na塩 0.025g 亜硫酸ナトリウム 7.0g メタ重亜硫酸ナトリウム 20.0g 硫酸アルミニウム 表1参照 水を加えて 1リットル pH 表1参照 ランニング処理の毎作業終了時に表1に記載の過酸化水
素水量を水洗槽に添加した。5日間ランニングした後、
放置して水垢の発生する日数を調べた。
【0044】
【表1】 表1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 定 着 液 水 洗 水 チオ硫酸 チオ硫酸 ナトリウ アンモニ 硫酸アル 30%過酸 水垢発 ム ウム ミニウム 化水素水 生まで (モル/ (モル/ (g/リ (ml/リッ の日数 発生 No. リットル)リットル) ットル)pH トル) (日) 状況 備 考 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1 1.2 − − 5.5 − 12 壁が 比較例 ヌル ヌル 2 − 1.2 − 5.5 − 8 同上 比較例 3 − 1.2 − 5.5 150 22 同上 比較例 4 1.2 − − 5.5 150 28以上 本発明 5 1.2 − 15 5.0 150 10 白沈 比較例 発生 6 1.2 − − 5.0 200 28以上 本発明 7 1.2 − − 5.5 300 28以上 本発明 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0045】上記の結果が示すように、水洗水に過酸化
水素水を添加しない場合には水垢の発生を抑制すること
ができない。一方、過酸化水素水を添加しておくと水垢
の発生を抑えることができる。この場合、定着液にチオ
硫酸ナトリウムを使用している場合とチオ硫酸アンモニ
ウムを使用している場合を比べると、チオ硫酸ナトリウ
ムの方が水垢抑制に効果的である。定着液にチオ硫酸ナ
トリウムを使用しかつ水洗水に過酸化水素水を添加した
場合には、4週間経過しても水垢が発生しない。なお、
硫酸アルミニウムが定着液に含まれていると水洗槽に白
沈が生じてしまい不都合である。このように、水洗水に
過酸化水素水を添加すると水垢の発生を防止できること
が明らかである。
【0046】実施例2 〔1〕乳剤の調製 乳剤Aの調製 1液 水 1.01 ゼラチン 20g 塩化ナトリウム 20g 1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 8mg 2液 水 400ml 硝酸銀 100g 3液 水 400ml 塩化ナトリウム 27.1g 臭化カリウム 21g ヘキサクロロイリジウム(III) 酸カリウム(0.001%水溶液)15ml ヘキサブロモロジウム(III) 酸アンモニウム(0.001%水溶液)1.5ml 38℃、pH4.5に保った1液に2液と3液を攪拌しなが
ら、同時に10分間を要して加え、0.16μmの核粒子
を形成した。続いて下記4液、5液を10分間を要して
加えた。さらにヨウ化カリウム0.15gを加え粒子形成
を終了した。 4液 水 400ml 硝酸銀 100g 5液 水 400ml 塩化ナトリウム 27.1g 臭化カリウム 21g ヘキサシアノ鉄(III)カリウム(0.1%水溶液) 5ml その後、常法にしたがってフロキュレーション法によっ
て水洗し、ゼラチン30gを加えた。
【0047】pHを5.3、pAgを7.5に調整し、チオ硫
酸ナトリウム2.6mgとトリフェニルホスフィンセレニド
を1.0mgと塩化金酸6.2mgを加え、ベンゼンチオスルホ
ン酸ソーダを4mg、ベンゼンスルフィン酸ソーダを1mg
添加して55℃で最適感度になるように化学増感した。
安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3
a,7−テトラアザインデン200mg、防腐剤としてフ
ェノキシエタノールを加えた。最終的に塩化銀を70モ
ル%含む、平均粒子径0.2μmのヨウ塩臭化銀立方体粒
子乳剤を得た。(変動係数9%)
【0048】塗布試料の作成 上記乳剤にオルソ増感色素(下記化合物)を5×10-4
モル/モルAg加えてオルソ増感を施した。カブリ防止
剤としてハイドロキノン、1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾールをAg1モルあたりそれぞれ2.5g、5
0mg、可塑剤としてポリエチルアクリレートラテックス
をゼラチンバインダー比25%、硬膜剤として2−ビス
(ビニルスルホニルアセトアミド)エタンを加え、さら
にコロイダルシリカをゼラチンバインダー比40%添加
し、ポリエステル支持体上にAg3.0g/m2、ゼラチン
1.0g/m2になるように塗布した。この上に下記組成の
保護層下層および保護層上層を同時塗布した。
【0049】
【化5】
【0050】 <保護層下層> ゼラチン 0.25g/m2 ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 4mg/m2 1,5−ジヒドロキシ−2−ベンズアルドキシム 25mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス 125mg/m2
【0051】 <保護層上層> ゼラチン 0.25g/m2 平均2.5μmのシリカマット剤 50mg/m2 化合物(ゼラチン分散物) 30mg/m2 粒径10〜20mμのコロイダルシリカ 30mg/m2 化合物 5mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 22mg/m2
【0052】
【化6】
【0053】なお、本実施例で使用したベースは下記組
成のバック層及びバック保護層を有する。 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 80mg/m2 化合物 70mg/m2 化合物 85mg/m2 化合物 90mg/m2 1,3−ジビニルスルホン−2−プロパノール 60mg/m2
【0054】
【化7】
【0055】 〔バック保護層〕 ゼラチン 0.5g/m2 ポリメチルメタクリレート(粒子サイズ4.7μm) 30mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物 2mg/m2 化合物(ゼラチン分散物) 100mg/m2 できあがった塗布試料をフィルムAとして、乳剤調整の
中の化学増感剤トリフェニルホスフィンセレニドをトリ
フェニルホスフィンテルリドに変えて同様の方法で作成
した試料をフィルムBとした。
【0056】次に現像液の組成を下記に記す。 ジエチレントリアミン−五酢酸 2.0g 炭酸ナトリウム 5.0g ホウ酸 10.0g 2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ− 4−(1H)−キナゾリノン 0.1g 亜硫酸カリウム 85.0g 臭化ナトリウム 6.0g ジエチレングリコール 40.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.2g 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸ソーダ 0.3g ハイドロキノン 30.0g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3− ピラゾリドン 1.6g 水を加えて 1リットル(pH調整後) pH(水酸化カリウムで調整) 10.7
【0057】なお定着液は、下記組成のものを用いた。 エチレンジアミン−4酢酸−2Na塩 0.025g 亜硫酸ソーダ 7.0g メタ重亜硫酸ソーダ 20.0g チオ硫酸ナトリウム・5水塩 300.0g 水を加えて 1リットル pH 5.7
【0058】フィルムAを用い488nmにピークを持つ
干渉フィルターと連続ウェッジを介入し、発光時間10
-6sec のキセノンフラッシュ光で露光した。次いで、こ
れらの試料を、富士写真フィルム社製 FG−680A
(開口率0.065)とその現像槽に浮きぶたと間欠運転
(フィルムが通っていない時に、1分動いて9分停止を
繰り返す。)により開口率を0.030になるようにした
自現機を用いてランニングテストを行った。尚、各自現
機は38℃11″処理ができるように改造を行ってい
る。ここでいう開口率とは、稼働中の開口率(動的開口
率)と停止中の開口率(静的開口率)とをそれぞれの時
間配分で分けて平均をとったものである。
【0059】ランニング条件は、大全(50.8cm×61.
0cm)の1/2の面積を全面露光したフィルムAを1枚
処理する毎に現像液を50ml、定着液を50mlずつ補充
しつつ毎日200枚ずつ5日にわたってランニング処理
した。現像液、定着液の補充液は、共にそれぞれの母液
と同じものを使用した。このとき水洗槽はため水で実験
を行った。水洗水に30%過酸化水素水を150ml/リ
ットルを添加したものと無添加のものについて実験を行
った。この場合、過酸化水素水はランニング処理の毎作
業時に水洗槽に添加した。5日間のランニング処理後、
水洗水をビーカーに移して放置し、水垢の発生する日数
を調べた。その結果、本発明の系である、定着液にチオ
硫酸ナトリウムを使用しかつ水洗水に過酸化水素水を添
加した系では、2ヵ月間水垢が発生せず水洗槽の壁にヌ
ルつきはなかった。一方、水洗水に過酸化水素水を添加
しなかった系では、1週間で水垢が発生し水洗槽の壁に
ヌルつきがあった。
【0060】
【発明の効果】本発明に従えば、水洗工程において著し
く節水するにもかかわらず、水洗工程において発生する
水垢を防止することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動現像処理機で行う、現像、定着及び
    水洗の各工程を含むハロゲン化銀黒白写真感光材料の処
    理方法において、 定着工程においては、チオ硫酸ナトリウムを0.5〜2.5
    モル/リットルを含むがアンモニウムイオンを0.1モル
    /リットルを越えては含まない定着液を用い、水洗工程
    においては、過酸化水素水を含む水洗水を用いることを
    特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 定着液が、更に水溶性アルミニウム塩を
    0.01モル/リットルを越えては含まないことを特徴と
    する請求項1記載の方法。
JP20211792A 1992-07-29 1992-07-29 ハロゲン化銀黒白写真感光材料の現像処理方法 Pending JPH0651456A (ja)

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