JPH0650647Y2 - キャップ付きナット - Google Patents

キャップ付きナット

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JPH0650647Y2
JPH0650647Y2 JP1988051117U JP5111788U JPH0650647Y2 JP H0650647 Y2 JPH0650647 Y2 JP H0650647Y2 JP 1988051117 U JP1988051117 U JP 1988051117U JP 5111788 U JP5111788 U JP 5111788U JP H0650647 Y2 JPH0650647 Y2 JP H0650647Y2
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秀人 川西
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株式会社川西水道機器製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、土壌中に埋設される水道管に関連して、例え
ば、管離脱防止装置らおける連結棒の締付ボルト,接合
部におけるゴムパッキン用押し輪の締付ボルト,水道用
分水栓におけるサドルの締付ボルト,その他のボルト
で、先端部の腐蝕が問題となる場合に使用されるナット
に関するものである。
以下は、土壌中に埋設される水道管の管継手に使用する
ボルト,ナットの場合を例に説明する。
〔従来の技術〕
従来にあって、土壌中に埋設される水道管の管継手部分
全体の構造は、一例を上げれば、第4図の斜視図に示す
如くである。この構造にあっては、水道管1の管端部の
挿口側外周面上にゴム輪を装着して(図示せず)、該管
端部を水道管2の受口へ内嵌し、両管1と2との間の水
密性を保持している。而して、このような管継手にあっ
ては、水道管1と2とを接続した後に、水道管1が水道
管2から離脱してはならず、そのための管離脱防止挿通
3が取り付けられる。管離脱防止装置3は金具4と5と
よりなり、また金具4と5はそれぞれ二つ割りで形成さ
れている。金具4の水道管1への取り付けは、半割状金
具4a,4bのフランジ6,6の一方側から該フランジ6,6に形
成したボルト孔へ締結ボルト7を挿通し、他方のフラン
ジ6側でナット8を前記ボルト7へ螺合緊締することで
行われる。これにより、金具4は水道管1に対して強く
固定される。水道管2と金具5の場合も上述の要領で水
道管2に対する金具5の締結が行われる。
ところで、水道管1と水道管2との離脱を防止するため
ろには、両管1と2との間で両者の軸方向移動を抑止す
る必要がある。そのため、管離脱防止装置3にあって
は、金具5へ回動自在に取り付けた連結棒9の一端側を
金具4の係止板10,10間へ嵌め込み、その先端係止部9a
を係止板10,10の金具5とは反対側の端面でこれに係合
させることで、金具4と金具5とが離脱するのを防止し
ている。なお、11は係止板10,10に嵌め込んだ連結棒9
の回動による離脱を防止するための螺子部材である。
〔考案が解決しようとする課題〕
而して、上述の管離脱防止装置3及びボルト,ナット
は、鉄に比べて耐蝕性があり安価であるダクタイル鋳鉄
にて製作され、前述したように土壌中に埋設される。と
ころが、腐蝕性土壌に埋設したものは、土砂に接してい
るボルト螺子部が異常腐蝕するという問題があった。こ
れは、土壌に触れているボルト7の螺子部が、電気化学
的な反応により極端な腐蝕を生じることによる。すなわ
ち、螺子部が他の機器に対して陽極(電位が低くなる)
となることに起因する。ここで陽極になる理由としては
次のことが考えられる。
(1)その1つは、ボルト,ナットがダクタイル鋳鉄製
の場合、黒皮部に比べ、螺子部が加工された部分は電位
が低下するためであり、 (2)他の1つは、ボルトの山部は傷付き易く、ナット
締付時に塗装や酸化被膜が剥ぎ取られ、ナットとボルト
の摩擦により、ボルト螺子部は更に電位が低下した状態
で、土壌に接触することになるためである。
上記(1)と(2)の現象により陽極になったナットよ
り突出したボルト螺子部は、他の機器に比べて面積が極
端に小さいためボルト螺子部に腐蝕電流が集中して流出
し、異常腐蝕となるものである。
その対策の1つとして従来では、ボルト7にコールター
ル系塗料を塗布している。然とながら、上述の塗料は螺
子嵌合の際に剥離するという問題があり、また塗料が螺
子部で固着したり、螺子に土砂が付着したりするので、
現場において螺子の嵌合が困難な場合がある。それ故、
シンナーで塗料を落としたり、焼いて塗料を除去した
り、潤滑油を塗布したりするというようなことが行われ
ている。その結果、塗料の剥離した部分がすぐに侵食し
たり、潤滑油により塗膜が汚されたりし、異常腐蝕の原
因になっていた。
またボルトの腐蝕が進行した場合や、螺子部に塗料が塗
布されていたり、初期の錆が発生していたり、土砂が付
着していたりすると、規定トルクにて締結した場合でも
実際には確実に締結されていないということが起こり、
金具4と5の連結が不十分となる。その結果、自動車等
の走行,地震等による土壌の振動及び土砂の移動等によ
り、水道管1が水道管2から徐々に離脱し、遂には大事
故に至ることがあった。
そこで、このようなボルトの腐蝕を防止するため、ボル
ト,ナットのみをステンレス製としたものが見られる。
ところが、ステンレス製ボルト,ナットは、接合すべき
機器(鋳鉄製)に比べ、陰極(電位が高くなる)となる
ため、その機器に塗料の剥離や傷口があるとそこを腐蝕
電流が集中して流出し、今度は機器本体に異常腐蝕を起
こすことがあり、根本的な解決策とは言えなかった。
また従来にあっては、管離脱防止装置3を管継手に取り
付けた後、該管継手の全体を布材で巻回して更にコール
タール系塗料を布材に塗布し、ボルト7と土壌とが直接
触れないようにすると共に空気や水分が浸入しないよう
にすることもあった。ところが、この場合には相当広い
範囲にわたって布材を巻回しなければならず、コールタ
ール系塗料の塗布面積も広くなり、作業が困難で非能率
的である。それに加えて、敷設後の現場作業となるため
一層工期が長びき、費用も高価なものとなる等の欠点が
あった。
更に従来にあっては、ポリエチレンシート状のものを管
継手全体に被覆して粘着テープで縛つて、ボルト7と土
壌とが直接触れないようにすることもあった。この場合
も上述の布材を巻回してコールタール系塗料を塗布する
場合と同じ理由で、作業が非能率的になるという欠点が
あった。また土壌の埋め戻しの際に、ポリエチレンシー
トが破壊され易いので、その埋め戻しは慎重に行う必要
があった。
更にまた、本出願人は実願昭59−144396号(実開昭61−
58724号公報)において、ボルトの螺子部先端を覆い、
ボルトの螺子部と土壌とが直接接触しないようにしたキ
ャップ付きのナットに関する技術(以下、先願技術と言
う)を既に出願済みである。この先願技術にあっては、
前述キャップが伸縮性と弾性に富んだ合成樹脂で成形さ
れている。その理由は、キャップを伸縮自在な材質とし
た方が、ナットへの装着作業の能率が良いであろうと当
初考えられたからである。ところが、キャップに伸縮性
を持たせた結果、これをナットに装着してからボルトを
螺合させた状態であっても、少し強い力で引っ張ると、
キャップが弾性変形してナットから脱落してしまうとい
う予想外の問題が生ずることとなった。キャップの脱落
は、ボルトの腐蝕防止という本来の目的を失わせるの
で、非常に深刻な問題である。けれども、水道管の敷設
工事に際し、大量に使用されるナットの全てについて、
キャップの脱落を点検するのはほぼ不可能であり、仮
に、水道管の継手部分に管離脱防止装置を組み付けてボ
ルト締めを終えたのちにキャップの脱落を発見した場合
には、ナットを緩めて一旦ボルトから取り外し、キャッ
プを装着し直してから、再度、ボルト,ナットの締めつ
けを行わねばならず、その分だけ作業工数が増すという
欠点をもたらす。しかも、水道管を土中に埋設したのち
は、キャップの脱落を点検しようがないので、先願技術
のキャップ付きナットは、ボルトの腐食防止効果に対す
る信頼性が低かった。さらに、実際にキャップの装着作
業を行ってみたところ、必ずしも作業能率が良いわけで
はなかったため、高価なものについた。というのは、該
キャップのナットへの装着は、キャップの挿口部の外周
面一部を指先や挟み具で内径側へ座屈変形させて縮径さ
せ、更にナットのボルト貫通孔内で元の状態へ復元させ
て、キャップの挿口部をナットのボルト貫通孔に穿設し
た環状溝へ嵌着する必要がある。然しながら、前記キャ
ップの挿口部を縮径させた状態でボルト貫通孔へ挿し込
むのは円滑性を欠く。また挿口部を挿し込んだ後に縮径
状態から復元させてナットの前記環状溝内へ密着させよ
うとするときは、キャップの挿口部が全周にわたって復
元し難く、挿口部の一部において複雑に窪んだ状態とな
り、指を挿し込んで前記窪みを修正回復させなければな
らないからである。このように、先願技術においては、
キヤツプのナツトへの装着作業はなかなか煩雑なもので
あり、且つ、手作業に頼らざるを得ないため、機械化に
よる大量生産は到底望めず、高価なキャップ付きナット
になった。
要するに、従来にあってはボルト腐蝕に対する対策が不
十分であるか又はその作業が非常に煩雑であり、両者を
満足させるものがなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、従来の上記欠点に鑑み、特に先願技術を改良
したものであつて、簡単な作業で、土壌中に埋設される
ボルトの腐蝕や損傷を防止することのできるキヤツプ付
きナツトを提供せんとするものである。
而して、前記課題を解決するために本考案が採用した手
段は、一端が閉塞した筒状の袋部及び他端にボルト用の
挿通孔が開口する挿込部を備えたキヤツプと、一端に前
記キヤツプの挿込部が装着される受口部を備えたナツト
との組合せからなる土中に埋設される機器用のキャップ
付きナットであって、前記キャップはJISに規定するゴ
ムのスプリング硬さとして95以上の硬さを有するゴム又
は合成樹脂等の弾性材料により成形され、その挿込部に
は外かどの面取りによる円錐状斜面を備えた掛合鍔が形
成され、前記ナットの受口部には内かどの面取りによる
漏斗状斜面を備えた皿型穴及び該皿型穴と螺子との境界
に前記キヤツプ掛合鍔を嵌着せしめる環状の掛合溝が形
成され、前記キャップにおける掛合鍔の径方向の肉厚
は、前記ナットに螺合したボルトの螺子部外面とナット
の受口部における前記漏斗状斜面と掛合溝との間の部分
との間隙寸法よりも大きくなるように設定されていると
ころにある。
尚、前述のJISに規定するゴムのスプリング硬さとは、
詳しくは、JIS K6301の加硫ゴム物理試験方法に規定す
るスプリング式硬さ試験JIS Aに従い、スプリング式硬
さ試験機(A形)を用いて測定した硬さのことである。
本明細書中で、ゴムのスプリング硬さとは、上記のスプ
リング硬さのことを言うものとする。
〔作用〕
キヤツプの挿込部には、円錐状斜面を備えた掛合鍔が形
成されており、他方ナツトの受口部には漏斗状斜面を備
えた皿型穴が形成されている。それ故、キヤツプの挿込
部をナツトの受口部へ押し込めば、円錐状斜面と漏斗状
斜面との相互作用により、キヤツプの掛合鍔はその全外
周において均等に縮径されてスムーズにナツトの皿型穴
を通過し、その奥にある環状の掛合溝内に至ると縮径力
から解放されて拡径復元され、止水状態を保って嵌着さ
れる。
このようなキヤツプとナツトの結合作業を行なう場合、
キャップはゴムのスプリング硬さとして95以上の硬さを
有しているので、押し込む力によく耐え、掛合鍔が外周
の一部において偏位座屈することはない。それ故、キヤ
ツプの挿込部をナツトの受口部へ挿着するのが極めて簡
単且つ円滑に行われ、装着後の修正作業が全く不要とな
る。しかも、当該キャップは、ほとんど変形しないよう
な硬さであり、且つ、キャップにおける挿込部の肉厚
を、ナットに螺合したボルトの螺子部外面と、ナットの
受口部における前記漏斗状斜面と掛合溝との間の部分と
の間隙寸法よりも大きくなるように設定したので、ナッ
トへ一旦装着したならば、容易なことではナットから脱
落するおそれがなく、ボルトを螺合した状態において
は、離脱することがまず無い。
また、ナツトへ取り付けられたキヤツプは、土壌中に埋
められたボルトの螺子部を止水状態に被うものであり、
これによりボルトの螺子部と土壌とが直接接触するのを
防止でき、螺子部の腐蝕を予防することが可能である。
しかも、ボルトを螺着した後は、キヤツプがナツトから
逸脱するようなことは決してないので、螺子部の腐蝕予
防作用は確実に保持される。
〔実施例〕
以下に、本考案に係るキヤツプ付きナツトを、図面に示
す実施例に基づいて更に詳細に説明する。尚、従来の場
合と同一の部材には同一の符合を付した。
第1図は第1の実施例を示すものであつて、キヤツプ17
とナツト12の相互結合になるキヤツプ付きナツトが螺合
されたボルト7を金具4a,4b(第4図参照)のフランジ
6,6に取り付けた状態の縦断面図,第2図(A)はキヤ
ツプ付きナツト12の半断面分解斜視図であり、同図
(B)はキヤツプ17とナツト12との要部を断面正視した
拡大図である。これらの図に示すように、本考案に係る
キヤツプ付きナツトは、キヤツプ17とナツト12との組合
せであつて、両者を結合したものである。
まず、ナツト12の構成について説明する。即ちナツト12
の外観は、通常のナツトの如く、六角等の多角棒状材を
適宜の寸法に分断した形状である。然し、軸心部には螺
子13が刻設されたところと、螺子なしの受口部14とより
なるボルト貫通孔15を有している。そして受口部14に
は、内かどが面取りされて漏斗状斜面14bとなつた皿型
穴14aが形成され、該皿型穴14aと螺子13との境界に位置
して環状の掛合溝16が形成されている。通常は、漏斗状
斜面14bの内径と掛合溝16の内径とは、ほぼ同等の大き
さである。
次いで、キヤツプ17の構成について説明する。キヤツプ
17は、その全体がゴムのスプリング硬さとして95以上の
硬さ(指で強く押圧しても、きわだつた凹みが生じない
程度の硬さ)を有し、ゴム又は合成樹脂等の弾性材料で
成形されている。キヤツプ17の具体的な材料としては、
例えば、引張弾性率が500〜2000kg/cm2のポリエチレン
等が適当である。このような材料で成形されたキヤツプ
17は、一端が閉塞した筒状の袋部17aと、他端にボルト
用の挿通孔が開口した挿込部17bとよりなる。袋部17aの
内径は、ナツト12に螺合するボルト螺子の外径よりも大
きく設定されている。また袋部17aの軸心長さは、ナツ
ト12を螺合緊締したときにボルト7の螺子部がナツト12
から突出する部分を完全に被ってやや余りある程度のも
のとする。袋部17aの挿通孔寄り部はネツク状に小径化
しており、該ネツク状部の先に挿込部17bがある。該挿
込部17bはネツク状部から外方に張り出しており、その
張り出した部分の外かどが面取りされて円錐状斜面18a
となつた掛合鍔18を形成する。掛合鍔18の外観形状は、
恰かも、未だ歯が刻設されていない傘型歯車用素材の如
くである。掛合鍔18の外径は、ナツト12の受口部14内に
形成された前記掛合溝16の内径と同等か又は極微量だけ
大きく設定されている。また、掛合鍔18の径方向の肉厚
は、ナット12の受口部14における漏斗状斜面14bと掛合
溝16との間の部分と、ナット12に螺合されるボルトの螺
子部外面との間隙寸法よりも大きくなるように設定され
ている。
次に、前記の如く構成されたナツト12とキヤツプ17とを
結合する場合について説明する。即ち、ナツト12とキヤ
ツプ17とを第2図の如くかまえ、キヤツプ17を同図
(B)の白抜き矢符のようにナツト12へ押し込むだけで
簡単に結合できる。結合作業をやや詳細に説明すると、
キヤツプ17の掛合鍔18をナツト12の受口部14に当接せし
めて押込力を付与すると、掛合鍔18の円錐状斜面18aと
受口部14の漏斗状斜面14bとの相互作用により、掛合鍔1
8の外周が均等且つスムーズに縮径され、皿型穴14aを通
過して掛合溝16内に至る。そうすると掛合鍔18は縮径力
から解放されて拡径され、掛合鍔18の全外周面は掛合溝
16の全内周面と密着し、止水可能な状態に嵌着され、よ
つてキヤツプ17とナツト12とは一体的に結合される。
キヤツプ17に、前記の硬さが必要とされる理由は、主と
して、ナツト12とキヤツプ17とを結合する場合の実利性
に基づくものである。第一に、キヤツプ17が押込力によ
く耐えて座屈変形することのない強度を有すること。第
二に、掛合鍔18の縮径時において応力が部分的に偏位集
中するのを防ぐこと。第三に、掛合鍔18が掛合溝16内に
嵌着されたならばキヤツプ17がナツト12から容易に離脱
し得ないこと。そして第四には、キヤツプ付きナツトが
土壌中に埋設された場合において、キヤツプ17がボルト
7の螺子部を土砂の圧力等から保護するに十分な強度を
有することである。
第3図は、キヤツプ22の内径を、その全長にわたつて、
ナツト12におけるボルト螺子外径と等しくした第2の実
施例を示すものである。この実施例にあつては、ボルト
7とナツト12とを螺合締結した場合に、キヤツプ22がボ
ルト7の螺子部に密着し、ボルト7の螺子部と空気との
接触度合が少ない。このため、ボルト7の酸化腐蝕が殆
どないという利点がある。この実施例の場合も、その他
の構成及び作用効果は前記第1の実施例の場合と同じで
ある。
ところで、本考案は上述した実施例に限定されるもので
はなく、適宜の変更が可能である。例えばキヤツプにお
ける掛合鍔の円錐状斜面はこれを断面凸円弧状斜面と
し、これと対応関係をなすナツトにおける皿型穴の漏斗
状斜面及び掛合溝の内面も断面凹円弧状斜面としてもよ
い。更には、掛合鍔や掛合溝の形状は算盤珠型であつて
もよいし、球状であつてもよい。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案にあつては、キャップはゴ
ムのスプリング硬さとして95以上の硬さを有する弾性材
料で成形され、しかもその掛合鍔は円錐状斜面を備え、
他方ナツトの皿型穴は漏斗状斜面を備えているので、キ
ヤツプをナツトへ押し込むだけで、キヤツプは座屈を伴
わずに掛合鍔の全外周が円滑且つ均等に縮径してナツト
の掛合溝内へ嵌着され、嵌着されれば掛合鍔は自然に且
つ即時に拡径回復する。すなわち、本考案では、キャッ
プの装着作業を、キャップの頭部をナットの受口部へ向
けて叩き込むという一動作だけで完了することができる
ので、機械化によるキャップ付きナットの大量生産が実
現でき、非常に安価に供給できる。
そしてキヤツプとナツトとが結合されたキヤツプ付きナ
ツトをボルトに螺合した後の使用状態では、余程強大な
外力が作用しない限り、キヤツプがナツトから離脱する
ことはないので、その状態で土壌中に埋設されても、ボ
ルトの螺子部は土壌と直接触れ合うことはなく、ボルト
の腐蝕は勿論のこと、土壌変動等による損傷からボルト
を長期間にわたつて保護するものであり、その保護機能
は先願技術に比較して格段に優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本考案に係るもので、その第1図は
第1の実施例を示すボルトとナツトの締結状態を示す縦
断面図、第2図(A)は同実施例におけるナツト及びキ
ヤツプの半断面分解斜視図、第2図(B)はナツトとキ
ヤツプの各要部を断面正視した拡大図、第3図は第2の
実施例を示すボルトナツトを締結した状態の縦断面図で
ある。第4図は従来の水道管の管継手部全体を示す斜視
図である。 7…ボルト、12…ナツト 14…受口部、14a…皿型穴 14b…漏斗状斜面、16…掛合溝 17…キヤツプ、17a…袋部 17b…挿込部、18…掛合鍔 18a…円錐状斜面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が閉塞した筒状の袋部及び他端にボル
    ト用の挿通孔が開口する挿込部を備えたキャップと、一
    端に前記キャップの挿込部が装着される受口部を備えた
    ナットとの組合せからなる土中に埋設される機器用のキ
    ャップ付きナットであって、前記キャップはJISに規定
    するゴムのスプリング硬さとして95以上の硬さを有する
    ゴム又は合成樹脂等の弾性材料により成形され、その挿
    込部には外かどの面取りによる円錐状斜面を備えた掛合
    鍔が形成され、前記ナットの受口部には内かどの面取り
    による漏斗状斜面を備えた皿型穴及び該皿型穴と螺子と
    の境界に前記キャップ掛合鍔を嵌着せしめる環状の掛合
    溝が形成され、前記キャップにおける掛合鍔の径方向の
    肉厚は、前記ナットに螺合したボルトの螺子部外面とナ
    ットの受口部における前記漏斗状斜面と掛合溝との間の
    部分との間隙寸法よりも大きくなるように設定されてい
    ることを特徴とするキャップ付きナット。
JP1988051117U 1988-04-15 1988-04-15 キャップ付きナット Expired - Lifetime JPH0650647Y2 (ja)

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