JPH0650647U - 蒸気滅菌装置 - Google Patents

蒸気滅菌装置

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JPH0650647U
JPH0650647U JP9246292U JP9246292U JPH0650647U JP H0650647 U JPH0650647 U JP H0650647U JP 9246292 U JP9246292 U JP 9246292U JP 9246292 U JP9246292 U JP 9246292U JP H0650647 U JPH0650647 U JP H0650647U
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広幸 峯村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】保守管理作業、被滅菌物の出し入れ作業が容易
で、しかも被滅菌物の乾燥を効率良く行なえる構造を得
る。 【構成】給蒸管5と、加熱コイル11と、滅菌管16
と、排気管18とを、内缶1及び外缶3の側面で、同じ
側に設ける。加熱コイル11の端部を内缶1の側面下部
に、排気管18を同じ側面の上部に、それぞれ開口させ
る。内缶1の底部に溜ったドレンを排出する為の第一の
ドレン排出管31、31に、蒸気排出管44の上端部を
接続する。滅菌行程終了時には、この蒸気排出管44途
中の蒸気排出弁45を開放し、内缶1内の水蒸気と共に
ドレンを排出する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係る蒸気滅菌装置は、例えば病院に設置して、手術器具、患者用衣 服等の被滅菌物を滅菌処理する為に使用する。
【0002】
【従来の技術】
大規模病院には大型の蒸気滅菌装置を設置して、病院内で発生する被滅菌物の 滅菌処理を行なっている。図4〜6は、従来から知られた蒸気滅菌装置の第1例 を示している。内缶1は前方開口2を有し、この前方開口2を通じて被滅菌物を 収納した状態で、図示しない蓋によりこの前方開口2を密閉自在である。この内 缶1の周囲には外缶3を設け、この外缶3の内面と上記内缶1の外面との間に存 在する空間を、加熱ジャケット4としている。
【0003】 上記外缶3の片側下部内側面には、給蒸管5の一端を開口させ、この給蒸管5 により、上記加熱ジャケット4と、蒸気供給手段であるボイラ(図示せず)とを 接続している。この給蒸管5の途中には給蒸弁6を設けている。7は安全弁、8 は減圧弁、9は元蒸気の圧力を表示する圧力計、10はストレーナである。
【0004】 又、上記外缶3の他側下部内側面には、加熱コイル11の一端を接続している 。この加熱コイル11は、内部に空気及び蒸気を流通自在で、上記外缶3の他側 外側面、上面、片側外側面に沿って配設している。そして、この加熱コイル11 の他端に、給気管12の一端を接続している。そして、この給気管12並びに加 熱コイル11により、上記加熱ジャケット4と、清浄空気供給手段であるエアフ ィルタ13とを接続している。14はエア元弁、15は逆止弁である。
【0005】 又、上記給気管12の途中で、上記エア元弁14よりも加熱コイル11に寄っ た部分には、滅菌管16の一端を接続し、この滅菌管16の他端を上記加熱ジャ ケット4に接続している。そして、この滅菌管16の途中に、滅菌弁17を設け ている。
【0006】 又、上記内缶1の片側上部内側面には、排気管18の一端を接続している。こ の排気管18の途中には水封式の真空ポンプ19が設けられている。この真空ポ ンプ19の運転時には、排気管18を通じて内缶1内から排出される気体と、給 水管20を通じて上記真空ポンプ19に送り込まれる水とが、排出管21に排出 される。排気管18の途中には上記真空ポンプ19の他、逆止弁22と、開閉弁 23と、エアリーク弁24と、逆止弁25とを、内缶1の側から順に設けている 。又、上記給水管20の途中には、逆止弁26と、定流量弁27と、給水弁28 と、ストレーナ29と、元弁30とを、真空ポンプ19の側から順に設けている 。
【0007】 上記排気管18の途中には、上記開閉弁23とエアリーク弁24と真空ポンプ 19と逆止弁25とをバイパスする状態で、蒸気排出管36を設けている。そし て、この蒸気排出管36の途中に逆止弁37と蒸気排出弁38とを、互いに直列 に設けている。
【0008】 更に、上記内缶1の底面には第一のドレン排出管31、31の上端部を、上記 外缶3の底面には第二のドレン排出管32、32の上端部を、それぞれ開口させ ている。各ドレン排出管31、32の途中にはそれぞれの上流側から順に、開閉 弁33、33とトラップ弁34、34とを設けている。更に、各ドレン排出管3 1、32の下流端は、適宜逆止弁35、35を通じて、上記排出管21に通じさ せている。
【0009】 上述の様に構成される蒸気滅菌装置により被滅菌物の滅菌処理を行なう場合の 作用は、次の通りである。内缶1内に被滅菌物を収納して密閉したならば、真空 ポンプ19を運転して内缶1内の空気を排出する。この空気排出は、適宜回数行 なう。この際、給蒸弁6を開放して加熱ジャケット4内に高温の水蒸気を送り込 む。エア元弁14と滅菌弁17とは閉じておく。この結果、内缶1及びこの内缶 1内に収納された被滅菌物、外缶3及びこの外缶3の外面に配設された加熱コイ ル11が加温される。
【0010】 続いて排気管18途中の開閉弁23を閉じた状態で、上記滅菌弁17を開放し 、給蒸管5から加熱ジャケット4内に送り込まれている高温の水蒸気を、滅菌管 16と加熱コイル11とを通じて、内缶1内に送り込む。この結果、内缶1内に 収納された被滅菌物が、滅菌用の水蒸気により、加熱滅菌処理される。
【0011】 所定時間の滅菌処理を終了したならば、上記滅菌弁17を閉じてから蒸気排出 管36途中の蒸気排出弁38を開いて、内缶1内の水蒸気を排出する。この結果 、内缶1内の圧力が大気圧に迄低下したならば、開閉弁23を開放すると共に真 空ポンプ19を起動し、上記内缶1内の気体を排出する。これと共に、それ迄閉 じていたエア元弁14を開放し、エアフィルタ13を通じて吸引された清浄空気 を、加熱コイル11を通過する間に加温してから、上記内缶1内に吸い込む。こ の清浄空気は、図6に矢印で示す様に流れてから、上記真空ポンプ19により排 出される。滅菌作業に伴なって濡れた被滅菌物は、この様な清浄空気の吸い込み と排出とに伴なって乾燥される。尚、内缶1内への清浄空気の送り込みと真空ポ ンプ19による排出とは、同時に行なう他、交互に行なう事により、内缶1内の 圧力を昇降させる場合もある。
【0012】 次に、図7〜9は、従来から知られた蒸気滅菌装置の第2例を示している。こ の第2例の構造の場合、加熱コイル11を、給気管12の途中で、エアフィルタ 13と逆止弁15との間に設けると共に、この加熱コイル11を、外缶3の片側 面で、給蒸管5、滅菌管16等を接続したのと同じ側に沿って配置している。又 、内缶1の中間部内側面で、上記給気管12の開口部を覆う位置には、分散板3 9を設けている。更に、排気管18の上流端は、第一のドレン排出管31の途中 に接続している。
【0013】 この第2例の構造の場合、被滅菌物の乾燥を行なう際に、給気管12から内缶 1内に吸引された清浄空気は、図9に矢印で示す様に流れてから、第一のドレン 排出管31、31、排気管18を通じて排出される。その他の構成及び作用は、 前述の第1例の場合と同様である。
【0014】
【考案が解決しようとする課題】
本考案の蒸気滅菌装置は、被滅菌物の乾燥を効率良く行なえて、保守点検作業 が容易であり、しかも内缶内への被滅菌物の出し入れ作業が容易な構造を得る事 を目的としている。
【0015】 図4〜6に示した従来の第1例の構造の場合、加熱コイル11を外缶3の両側 に亙って配設している為、例えば蒸気滅菌装置の片面を壁に近接させた状態で配 置する等、設置状態が悪い場合には、この加熱コイル11が詰まった際等、これ を修理出来なくなってしまう。
【0016】 又、滅菌作業時、上記加熱コイル11を通じて加熱ジャケット4から内缶1内 に水蒸気を移し替える際に、この水蒸気の一部が加熱コイル11内で凝縮し、上 記加熱コイル11の一部で、給気管12との接続部側端部(図5の斜格子部分) の内側にドレンが溜り易い。そして、溜った場合には、滅菌行程時、或は乾燥行 程時にこのドレンが内缶1内に噴出して、被滅菌物を濡らし、この被滅菌物の乾 燥を遅らせてしまう。
【0017】 又、滅菌作業終了後に内缶1内の水蒸気を排出する為の蒸気排出弁38に通じ る排気管18が、内缶1の上部に接続されている為、滅菌作業に伴なって生じた ドレンが、この排気管18並びに蒸気排出管36を通じて排出されない。この為 、滅菌作業終了後に内缶1の底部に比較的多量のドレンが残留する。このドレン は、真空ポンプ19を運転して内缶1内の気体を排出するのに伴なって蒸発し、 内缶1内の湿度低下を阻害する為、上記ドレンを蒸発させる分だけ、被滅菌物の 乾燥が遅れる。
【0018】 更に、乾燥作業時、加熱コイル11から内缶1内に送り込まれ、排気管18か ら排出される空気の流れが不均一となり易い。例えば、加熱コイル11が開口し ている壁面側の上部空間は空気の滞留が起こり易く、この部分に存在する被滅菌 物の乾燥が遅れる。
【0019】 一方、図7〜9に示した従来の第2例の構造の場合、加熱コイル11内にドレ ンが溜り易い事を除き、上述の様な問題がない代わりに、次に述べる様な問題を 有する。
【0020】 先ず、滅菌作業時に内缶1内に水蒸気を送り込む為の給気管12の端部が、内 缶1の中間部側面に開口している為、そのままでは内缶1に送り込まれる水蒸気 やドレンにより被滅菌物が濡れて、この被滅菌物の乾燥が悪化してしまう。この 為、上記給気管12の端部開口を分散板39により覆っているが、この分散板3 9が、内缶1内に被滅菌物を出し入れする際に邪魔になる。
【0021】 乾燥行程時、加熱コイル11内で加温された清浄空気は、逆止弁15とエア元 弁14とを通過してから内缶1内に送り込まれるが、両弁15、14を通過する 間に温度低下する事が避けられず、上記清浄空気による被滅菌物の乾燥効果が悪 化してしまう。
【0022】 本考案の蒸気滅菌装置は、上述の様な問題を何れも解消すべく考えられたもの である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本考案の蒸気滅菌装置は、被滅菌物を収納した状態で密閉自在な内缶と、この 内缶の周囲に設けられた外缶と、この外缶の内面と上記内缶の外面との間に設け られた加熱ジャケットと、上記外缶の片側内側面に一端を開口させて、この加熱 ジャケットと蒸気供給手段とを接続した給蒸管と、この給蒸管の途中に設けた給 蒸弁と、上記内缶の片側内側面下部に下端を開口させて、中間部を上記給蒸管を 接続したのと同じ側で上記外缶の外側面に添って配設した、内部に気体を流通自 在な加熱コイルと、この加熱コイルの他端と清浄空気供給手段とを接続した給気 管と、この給気管の加熱コイル側端部に一端を、上記加熱ジャケットに他端を、 それぞれ接続して、上記加熱コイルと同じ側に配置された滅菌管と、この滅菌管 の途中に接続された滅菌弁と、上記加熱コイルを設けたのと同じ側で、上記内缶 の片側内側面上部に開口させた排気管と、この排気管の途中に設けた、上記内缶 内の気体を排出する為の真空ポンプと、上記内缶の底面にその上端部を開口させ た第一のドレン排出管と、この第一のドレン排出管の途中に一端を接続し、途中 に蒸気排出弁を設けた蒸気排出管と、上記外缶の底面にその上端部を開口させた 第二のドレン排出管とを備えている。
【0024】
【作用】
上述の様に構成される本考案の蒸気滅菌装置により、内缶内に収納した被滅菌 物の滅菌処理を行なう際の作用自体は、前述した従来の蒸気滅菌装置の場合と同 様である。特に、本考案の蒸気滅菌装置の場合、給蒸管と加熱コイルと給気管と 排気管とを、外缶の同じ側に設けている為、蒸気滅菌装置の片面を壁に近接させ た状態で配置する様な、設置状態が悪い場合でも、これら加熱コイル或は各配管 の修理を容易に行なえる。
【0025】 又、加熱コイルの下端を内缶の片側内側面下部に開口させている為、滅菌作業 時、上記加熱コイルを通じて加熱ジャケットから内缶内に水蒸気を移し替える際 に、この水蒸気の一部が加熱コイル内で凝縮しても、上記加熱コイル内にドレン が溜る事はなくなる。従って、滅菌行程時、或は乾燥行程時にドレンが内缶内に 噴出する事がなく、ドレンによって被滅菌物が濡れにくくなる。
【0026】 又、滅菌終了後に内缶内の水蒸気を排出する為の蒸気排出管が、内缶の底部に 接続した第一のドレン排出管に接続されている為、上記水蒸気を排出する際に、 滅菌作業に伴なって発生し、内缶の底部に存在するドレンが、この蒸気排出管を 通じて効率良く排出される。この為、滅菌作業終了後に内缶の底部に残留するド レンの量が少なくなって、被滅菌物の乾燥効率を向上させる事が出来る。
【0027】 又、乾燥作業時、加熱コイル内で加温された清浄空気は、途中で温度低下する 事なく内缶内に送り込まれ、この内缶内をほぼ均一に流れつつ、排気管より排出 される。この結果、内缶内に空気の滞留が起こりにくく、この内缶内に収納した 被滅菌物の乾燥が部分的に遅れるのが防止される。
【0028】 更に、滅菌作業時に内缶内に水蒸気を送り込む為の給気管の端部は、内缶の下 部側面に開口している為、そのままでも内缶に送り込まれる水蒸気により被滅菌 物が濡れる事が殆どない。従って、上記給気管の端部開口を分散板により覆う必 要がなく、分散板により内缶内に被滅菌物の出し入れ作業が邪魔される事もない 。
【0029】
【実施例】
図1〜3は本考案の実施例を示している。被滅菌物を収納した状態で密閉自在 な内缶1の周囲には外缶3を設け、この外缶3の内面と上記内缶1の外面との間 に加熱ジャケット4を設けている。ボイラ等の蒸気供給手段(図示せず)に通じ る給蒸管5の一端を、上記外缶3の片側(図1の右側)内側面下部に開口させて いる。この給蒸管5の途中には、蒸気供給手段の側から順に、給蒸弁6と、スト レーナ10と、圧力計9と、減圧弁8と、第二の給蒸弁40と、安全弁7とを設 けている。給蒸弁6と第二の給蒸弁40との内、給蒸弁6は、蒸気滅菌装置の使 用中開放したままとし、第二の給蒸弁40を、滅菌作業の進行に伴なって開閉す る。
【0030】 上記内缶1の片側内側面下部には、加熱コイル11の下端を開口させている。 そして、この加熱コイル11の中間部を、上記給蒸管5を接続したのと同じ側で 、上記外缶3の外側面に添って配設している。この加熱コイル11は、内部に気 体である水蒸気或は清浄空気を流通自在で、この加熱コイル11の上端は、給気 管12の一端に接続している。そして、この給気管12の他端を、清浄空気供給 手段であるエアフィルタ13に接続している。
【0031】 この給気管12の一部で、上記加熱コイル11寄り端部には滅菌管16の一端 を接続しており、この滅菌管16の他端を、上記加熱ジャケット4の片側面中間 部に接続している。従って、滅菌行程時、上記滅菌管16途中の滅菌弁17を開 放すると、加熱ジャケット4内に充満した水蒸気は、滅菌管16、給気管12、 加熱コイル11を通じて、内缶1の側面下部から、この内缶1内に噴出する。
【0032】 上記内缶1の片側内側面上部で、上記加熱コイル11を設けたのと同じ側には 、排気管18の一端を接続している。この排気管18の途中には真空ポンプ19 を設け、この真空ポンプ19の運転時に、上記内缶1内の気体を排出自在として いる。
【0033】 一方、上記内缶1の底面には、左右1対の第一のドレン排出管31、31の上 端部を開口させている。各第一のドレン排出管31、31の途中には、内缶1側 から順に、逆止弁42、42と、開閉弁33、33と、トラップ弁34、34と 、逆止弁35、35とを、互いに直列に設けている。
【0034】 又、一方(図1の右方)の第一のドレン排出管31の上端部で、上記逆止弁4 2よりも内缶1寄り部分には、温度センサ41を設けている。この温度センサ4 1は、上記第一のドレン排出管31の上端部に存在するドレン若しくは水蒸気の 温度を検出する。同様に、外缶3の低部にそれぞれの上端を接続した第二のドレ ン排出管32、32の内、一方(図1に左方)の第二のドレン排出管32の上端 部には、この上端部に存在するドレン若しくは水蒸気の温度を検出する温度セン サ43を設けている。
【0035】 更に、上記1対の第一のドレン排出管31、31の中間部で、逆止弁42、4 2と開閉弁33、33との間位置には、蒸気排出管44の上端部を接続している 。この蒸気排出管44の途中には、滅菌行程の進行に伴なって開閉する蒸気排出 弁45を設けている。その他の構成に就いては、前述した従来構造と同様である 為、同等部分には同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0036】 上述の様に構成される本考案の蒸気滅菌装置により、内缶1内に収納した被滅 菌物の滅菌処理を行なう際の作用自体は、前述した従来の蒸気滅菌装置の場合と ほぼ同様である。即ち、被滅菌物の滅菌処理を行なう為、内缶1内に被滅菌物を 収納して密閉したならば、真空ポンプ19を運転して内缶1内の空気を排出する 。この際、エア元弁14と滅菌弁17とを閉じた状態のまま、給蒸弁6を開放し て加熱ジャケット4内に高温の水蒸気を送り込む。この結果、内缶1及びこの内 缶1内に収納された被滅菌物、外缶3及びこの外缶3の外面に配設された加熱コ イル11が加温される。
【0037】 続いて排気管18途中の開閉弁23を閉じてから、上記滅菌弁17を開放し、 給蒸管5から加熱ジャケット4内に送り込まれている高温の水蒸気を、滅菌管1 6と加熱コイル11とを通じて、内缶1内に送り込む。この結果、内缶1内に収 納された被滅菌物が、滅菌用の水蒸気により、加熱滅菌処理される。
【0038】 所定時間の滅菌処理を終了したならば、上記滅菌弁17を閉じてから蒸気排出 管44途中の蒸気排出弁45を開いて、内缶1内の水蒸気を排出する。この結果 、内缶1内の圧力が大気圧に迄低下したならば、開閉弁23を開放すると共に真 空ポンプ19を起動し、上記内缶1内の気体を排出する。これと共に、それ迄閉 じていたエア元弁14を開放し、エアフィルタ13を通じて吸引された清浄空気 を、加熱コイル11を通過する間に加温してから、上記内缶1内に吸い込む。こ の清浄空気は、図3に矢印で示す様に流れてから、上記真空ポンプ19により排 出される。滅菌作業に伴なって濡れた被滅菌物は、この様な清浄空気の吸い込み と排出とに伴なって乾燥される。
【0039】 特に、本考案の蒸気滅菌装置の場合、給蒸管5と加熱コイル11と給気管12 と排気管18とを、外缶3の同じ側に設けている為、蒸気滅菌装置の片面(図1 の左側面)を壁に近接させた状態で配置する様な、設置状態が悪い場合でも、こ れら加熱コイル11或は各配管の修理を容易に行なえる。
【0040】 又、加熱コイル11の下端を内缶1の片側(図1の右側)内側面下部に開口さ せている為、滅菌作業時、上記加熱コイル11を通じて加熱ジャケット4から内 缶1内に水蒸気を移し替える際に、この水蒸気の一部が加熱コイル11内で凝縮 しても、上記加熱コイル11内にドレンが溜る事はなくなる。従って、滅菌行程 時、或は乾燥行程時に、加熱コイル11に溜っていたドレンが内缶1内に噴出す る事がなく、ドレンによって被滅菌物が濡れにくくなる。
【0041】 又、滅菌作業終了後に内缶1内の水蒸気を排出する為の蒸気排出管44が、内 缶1の底部に接続した第一のドレン排出管31、31に接続されている為、上記 水蒸気を排出する際に、滅菌作業に伴なって発生し、内缶1の底部に存在するド レンが、この蒸気排出管44を通じて効率良く排出される。この為、滅菌作業終 了後に内缶1の底部に残留するドレンの量が少なくなって、被滅菌物の乾燥効率 を向上させる事が出来る。
【0042】 又、乾燥作業時、加熱コイル11内で加温された清浄空気は、弁等を通過せず 、途中で温度低下する事なく内缶1内に送り込まれる。この為、内缶1内の被滅 菌物を十分な温度に保持しつつ、乾燥作業を行なえる。しかも、清浄空気の送り 込み口が内缶1の下部内側面に、排出口が同じ側の上部内側面に、それぞれ開口 している為、上記清浄空気は、図3に矢印で示す様に、この内缶1内をほぼ均一 に流れつつ、排気管18より排出される。この結果、内缶1内に空気の滞留が起 こりにくく、この内缶1内に収納した被滅菌物の乾燥が部分的に遅れるのが防止 される。
【0043】 又、滅菌作業時に内缶1内に水蒸気を送り込む為の給気管12の端部は、加熱 コイル11を介して内缶1の下部側面に開口している為、そのままでも内缶1に 送り込まれる水蒸気により被滅菌物が濡れる事が殆どない。従って、上記給気管 12の端部開口を、前記図7〜9に示した従来例に使用した様な分散板39によ り覆う必要がなくなる。従って、分散板39により、内缶1内への被滅菌物の出 し入れ作業が邪魔される事もない。
【0044】 更に、図示の実施例の場合、第一、第二のドレン排出管31、32の上端部に 温度センサ41、43を設けている為、内缶1や外缶3の底部が冷えているにも 拘らず、滅菌作業を開始してしまう事を防止出来る。即ち、蒸気滅菌装置の内缶 1及び外缶3は、例えば朝一番で使用する迄は冷え切っており、そのままでは内 缶1内の温度が上昇せず、十分な滅菌処理を行なえない。この為、滅菌作業に先 立って加熱ジャケット4内に水蒸気を送り込み、内缶1及び外缶3の温度を十分 に上昇させてから、滅菌作業を開始出来る様にしている。
【0045】 外缶3の温度上昇を見張る為に従来は、この外缶3の上部に温度センサを設け ていたが、加熱ジャケット4内に水蒸気を送り込んだ場合に外缶3の温度は、上 部から上昇し始め、底部の温度上昇は遅れる。この為、従来装置の場合、底部の 温度が未だ低いにも拘らず、滅菌作業を開始出来た。
【0046】 これに対して本実施例の場合には、第一、第二のドレン排出管31、32の上 端部に温度センサ41、43を設けている為、内缶1及び外缶3の底部の温度が 低く、各ドレン排出管31、32の上部に未だドレンが溜っている場合には、各 温度センサ41、43の温度が十分に上昇しない。この結果、内缶1或は外缶3 の底部の温度が低いにも拘らず、滅菌作業の開始が可能となる事はない。
【0047】
【考案の効果】
本考案の蒸気滅菌装置は、以上に述べた通り構成され作用する為、被滅菌物の 乾燥を効率良く行なえて、保守点検作業が容易であり、しかも内缶内への被滅菌 物の出し入れ作業が容易な装置として、実用上の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す配管系統図。
【図2】同じく要部斜視図。
【図3】同じく乾燥行程時に於ける清浄空気の流れを示
す、略縦断正面図。
【図4】従来構造の第1例を示す配管系統図。
【図5】同じく要部斜視図。
【図6】同じく乾燥行程時に於ける清浄空気の流れを示
す、略縦断正面図。
【図7】従来構造の第2例を示す配管系統図。
【図8】同じく要部斜視図。
【図9】同じく乾燥行程時に於ける清浄空気の流れを示
す、略縦断正面図。
【符号の説明】
1 内缶 2 前方開口 3 外缶 4 加熱ジャケット 5 給蒸管 6 給蒸弁 7 安全弁 8 減圧弁 9 圧力計 10 ストレーナ 11 加熱コイル 12 給気管 13 エアフィルタ 14 エア元弁 15 逆止弁 16 滅菌管 17 滅菌弁 18 排気管 19 真空ポンプ 20 給水管 21 排出管 22 逆止弁 23 開閉弁 24 エアリーク弁 25、26 逆止弁 27 定流量弁 28 給水弁 29 ストレーナ 30 元弁 31 第一のドレン排出管 32 第二のドレン排出管 33 開閉弁 34 トラップ弁 35 逆止弁 36 蒸気排出管 37 逆止弁 38 蒸気排出弁 39 分散板 40 第二の給蒸弁 41 温度センサ 42 逆止弁 43 温度センサ 44 蒸気排出管 45 蒸気排出弁

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被滅菌物を収納した状態で密閉自在な内
    缶と、この内缶の周囲に設けられた外缶と、この外缶の
    内面と上記内缶の外面との間に設けられた加熱ジャケッ
    トと、上記外缶の片側内側面に一端を開口させて、この
    加熱ジャケットと蒸気供給手段とを接続した給蒸管と、
    この給蒸管の途中に設けた給蒸弁と、上記内缶の片側内
    側面下部に下端を開口させて、中間部を上記給蒸管を接
    続したのと同じ側で上記外缶の外側面に添って配設し
    た、内部に気体を流通自在な加熱コイルと、この加熱コ
    イルの他端と清浄空気供給手段とを接続した給気管と、
    この給気管の加熱コイル側端部に一端を、上記加熱ジャ
    ケットに他端を、それぞれ接続して、上記加熱コイルと
    同じ側に配置された滅菌管と、この滅菌管の途中に接続
    された滅菌弁と、上記加熱コイルを設けたのと同じ側
    で、上記内缶の片側内側面上部に開口させた排気管と、
    この排気管の途中に設けた、上記内缶内の気体を排出す
    る為の真空ポンプと、上記内缶の底面にその上端部を開
    口させた第一のドレン排出管と、この第一のドレン排出
    管の途中に一端を接続し、途中に蒸気排出弁を設けた蒸
    気排出管と、上記外缶の底面にその上端部を開口させた
    第二のドレン排出管とを備えた蒸気滅菌装置。
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