JPH0650214A - 水素エンジンに対する水素ガス供給装置 - Google Patents

水素エンジンに対する水素ガス供給装置

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JPH0650214A
JPH0650214A JP4202522A JP20252292A JPH0650214A JP H0650214 A JPH0650214 A JP H0650214A JP 4202522 A JP4202522 A JP 4202522A JP 20252292 A JP20252292 A JP 20252292A JP H0650214 A JPH0650214 A JP H0650214A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 常温近傍の特定温度範囲で所定圧の水素を放
出するMH合金タンク4に、エンジン1を冷却する冷却
水を熱媒として循環させる。エンジン1からの冷却水温
度が上記特定温度範囲を超えたとき、MH合金タンク4
を通過した後の温度低下を生じた冷却水を、熱媒バイパ
ス配管34を通して流入側にバイパスさせて混合し、こ
れにより、MH合金タンク4への熱媒の流入温度を上記
特定範囲内に維持する。 【効果】 一種類のMH合金タンク4を備えるのみで始
動時から走行時までの水素ガスの供給が可能であるの
で、従来の始動用と走行用との二種類のMH合金タンク
を設けていた場合に比べ、始動性が向上し、燃費効率が
向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素エンジンに対する
水素ガス供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、無公害のエンジンシステムの一つ
として水素エンジンの開発が進められている。このよう
な水素エンジンに燃料としての水素を供給するため、例
えば特開昭62−279264号公報や特開昭63−2
46458号公報等には、水素の吸蔵および放出を行う
金属水素化物(以下、MH合金という)を用い、このM
H合金を内蔵させたタンク(以下、MH合金タンクとい
う)を車両に搭載させた構成が開示されている。
【0003】ところで、MH合金タンクに吸蔵されてい
る水素を、水素エンジン内への噴射に必要な所定の放出
圧(例えば4〜10気圧、以下、適正放出圧という)で
放出させるためには、上記適正放出圧に応じた温度にM
H合金タンクを保持することが必要であり、このため
に、上記特開昭63−246458号公報記載の水素エ
ンジンシステムでは、エンジンからの排気ガスとの熱交
換で温水を生成し、この温水を加熱媒体(以下、熱媒と
いう)としてMH合金タンクに循環させるようになって
いる。
【0004】一方、エンジンのシリンダブロック等に
は、通常、過熱を防止するために冷却水が循環されてい
る。この冷却水は、走行中には90℃を超える温度まで
昇温し、したがって、この冷却水をMH合金タンクに熱
媒として循環させる構成とすることによって、前記のよ
うに排ガスで温水を生成させる構成よりも全体の構成を
より簡素なものとすることができる。
【0005】このようにエンジン冷却水を熱媒としてM
H合金タンクに循環させるシステムでは、従来、例えば
図2中、一点鎖線で示すように、60〜90℃の温度範
囲で放出圧が前記適正放出圧となるMH合金を内蔵する
タンクを、走行用MH合金タンクとして車両に搭載させ
ている。
【0006】なお、エンジンの始動時においては、常温
(15〜25℃)近傍の外気とほぼ同一温度の冷却水を
循環させても、上記のような走行用MH合金タンクでは
適正放出圧での水素放出は得られない。このため、従来
は始動用のMH合金タンクが車両にさらに搭載されてい
る。この始動用MH合金タンクには、図2中、二点鎖線
で示すように、外気温度が10℃程度で上記の適正放出
圧が得られる温度−放出圧特性を有するMH合金が内蔵
されており、この始動用MH合金タンクからの水素でエ
ンジンを始動し、その後の暖気運転で冷却水が例えば6
0℃を超えたときに、エンジンへの水素の供給を始動用
タンクから走行用タンクに切換え、さらに切換え後のエ
ンジンの運転状態の安定化を待って、車両の走行が開始
されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように始動用と走行用との二種類のMH合金タンクを搭
載する構成では、エンジン始動後の暖気運転によって冷
却水の温度が上昇し、始動用タンクから走行用タンクに
切換えるまでは車両の走行が開始されないために、始動
性が低下したものとなっている。また、暖気運転時に始
動用MH合金タンクから取出される水素は車両の走行に
は利用されず、その分、実際の走行距離に対する燃費効
率が低下するものともなっている。
【0008】一方、前記のような始動用MH合金を、1
0気圧よりも充分に高い耐圧を有する高圧容器に内蔵さ
せ、走行中もこの容器からの水素をエンジンに供給する
ように構成することも考えられるが、このような高圧容
器を車両に搭載する場合には、安全性を確保するための
種々の付加構成がさらに必要となって構成が複雑になる
と共に、軽量化が図れないという問題を生じるものとな
る。
【0009】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
ものであって、その目的は、始動性を確保し得ると共
に、燃費効率の向上や、構成の簡素化・軽量化を図るこ
とが可能であり、さらに、より安定した水素の供給が可
能な水素エンジンに対する水素ガス供給装置を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1記載の水素エンジンに対する水
素ガス供給装置は、エンジンの運転に必要な所定圧の水
素の放出が常温近傍の特定温度範囲で生じる水素吸蔵合
金タンクと、エンジンを冷却する冷却水を水素吸蔵合金
タンクに循環させる循環配管と、この循環配管を通して
水素吸蔵合金タンクからエンジン側へと返流される冷却
水を水素吸蔵合金タンクの流入側にバイパスさせる熱媒
バイパス配管と、循環配管を通してエンジン側から水素
吸蔵合金タンクに供給される冷却水温度が上記特定温度
範囲を超えるとき、熱媒バイパス配管を通してのバイパ
ス流をエンジン側からの冷却水に混合して水素吸蔵合金
タンクへと流入させることにより、流入冷却水温度を上
記特定温度範囲内に保持する温度調整手段とが設けられ
ていることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載の水素エンジンに対す
る水素ガス供給装置は、上記請求項1記載の装置におい
て、エンジンを冷却するエンジン側循環経路内のサーモ
スタットが作動して、過熱した冷却水を降温させるため
の熱交換器を通して冷却水が循環するように上記エンジ
ン側循環経路の切換えが行われたときに、上記熱交換器
通過前の冷却水から通過後の冷却水に切換えて水素吸蔵
合金タンクへと送るための切換配管が、前記循環配管に
設けられていることを特徴としている。
【0012】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、水素吸蔵合
金タンクで、エンジンの運転に必要な所定圧(以下、適
正放出圧という)の水素の放出が常温近傍の特定温度範
囲で生じることから、このタンクから放出される水素に
てエンジンの始動を行うことができる。そして、エンジ
ンの運転を継続し、水素吸蔵合金タンクに循環させる冷
却水温度が上記特定温度範囲を超える場合には、熱媒バ
イパス配管を通してのバイパス流をエンジン側からの冷
却水に混合して水素吸蔵合金タンクへと流入させる。
【0013】つまり、水素吸蔵合金タンク通過後の冷却
水は、水素吸蔵合金における水素の放出に伴う吸熱によ
って流入前より温度低下を生じる。この冷却水を、エン
ジン側から供給される冷却水と適度に混合することで、
水素吸蔵合金タンクへの流入温度を上記特定温度範囲内
に維持することができる。これにより、エンジンの始動
後、冷却水温度が上昇する場合でも、水素吸蔵合金タン
クから上記の適正放出圧を維持して水素の放出を継続さ
せることができる。
【0014】したがって、上記では、一種類の水素吸蔵
合金タンクを備えるのみで始動時から走行時まで水素ガ
スをエンジンへと供給することが可能であるので、従来
の始動用と走行用の二種類の水素吸蔵合金タンクを設
け、始動後の暖気運転を経て走行が開始されていた場合
に比べ、始動性が向上すると共に、燃費効率を向上する
ことができる。また、上記では、水素吸蔵合金タンクを
高圧容器とする必要がないので、全体構成の軽量化・簡
素化を図ることができる。
【0015】また、請求項2記載の構成によれば、サー
モスタットの作動により熱交換器を通して冷却水が循環
するようなエンジン側での循環経路の切換えに合わせ
て、水素吸蔵合金タンクへは上記熱交換器通過後の冷却
水を送るようになっている。このため、過度に温度上昇
を生じた冷却水は水素吸蔵合金タンクへは供給されず、
したがって、エンジン側からの供給冷却水とバイパス流
との混合割合の調整幅をそれほど大きなものとしなくと
も、水素吸蔵合金タンクへの流入冷却水温度の変動を小
さくすることができる。この結果、流入冷却水温度を特
定温度範囲内により確実に保持することができるので、
より安定した水素の放出状態を継続させることが可能と
なる。
【0016】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1および図2
に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1に示す
ように、本実施例における水素エンジンは、相互に対向
配置された二気筒のロータリエンジン1・1から成って
いる。これらエンジン1・1には、吸気管2と排気管3
とが接続されると共に、さらに、複数の水素吸蔵合金タ
ンク(以下、MH合金タンクという)4…から延びる水
素ガス供給管5が接続されている。この水素ガス供給管
5には圧力調整器6が介設されると共に、この圧力調整
器6とエンジン1・1との間に、アクセルペダル7や、
図示しないエンジン制御装置により駆動されるステップ
モータ8に連動してエンジン1・1への水素ガスの供給
量を調整する流量制御器9・10等が介設されている。
【0017】上記水素ガス供給管5における圧力調整器
6とMH合金タンク4…との間には、圧力調整器6側か
ら順次、水素供給バルブ11・水素元バルブ12・リリ
ーフバルブ13が介設されると共に、水素供給バルブ1
1と水素元バルブ12との間に、圧力センサ14と供給
ガス流量計15とが接続されている。また、水素元バル
ブ12とリリーフバルブ13との間の部位に、水素ガス
充填用配管16がさらに接続され、この水素ガス充填用
配管16には充填用開閉操作弁17が介設されると共
に、充填ガス流量計18が接続されている。なお、上記
の水素元バルブ12と充填用開閉操作弁17とはそれぞ
れ手動式の開閉弁にて構成されている。
【0018】一方、前記エンジン1・1の各ロータハウ
ジング1a・1a等のエンジン構成部品には、これらの
過熱を防止するために冷却水が循環するようになってい
る。このための冷却水往管21と冷却水復管22とがエ
ンジン1・1に接続されており、冷却水循環ポンプ23
を運転することによって、図中実線矢印で示すように、
冷却水が冷却水往管21からエンジン1・1を通して冷
却水復管22へと循環する。
【0019】また、上記冷却水復管22にはサーモスタ
ット24が介設されており、このサーモスタット24と
冷却水循環ポンプ23の吸込側との間に、ラジエータか
ら成る熱交換器25の介設されたバイパス配管26が接
続されている。上記の循環水の温度がサーモスタット2
4での設定温度を超えると、サーモスタット24内で冷
却水復管22からバイパス配管26へと向かう流路が開
き、これによって、熱交換器25を通して冷却水が流れ
ることで、過熱した冷却水が空気との熱交換により冷却
される。
【0020】上記の冷却水復管22には、サーモスタッ
ト24よりもエンジン1・1側の部位に、熱媒用往管3
1がさらに接続されている。この熱媒用往管31は、エ
ンジン1・1を循環する冷却水の一部を冷却水復管22
から分流させて熱媒として各MH合金タンク4…に供給
するためのものであって、先端側は複数の分岐往管31
a…に分岐されて各MH合金タンク4…に接続されてい
る。一方、前記バイパス配管26における冷却水循環ポ
ンプ23と熱交換器25との間の部位に熱媒用復管32
が接続され、この熱媒用復管32の先端側は複数の分岐
復管32a…に分岐されて各MH合金タンク4…に接続
されている。
【0021】上記熱媒用往管31と熱媒用復管32とに
より熱媒をMH合金タンク4…に循環させる循環配管が
構成されており、熱媒用復管32に介設されている熱媒
循環ポンプ33を運転することによって、図中破線矢印
で示すように、エンジン1・1を循環する冷却水の一部
が、冷却水復管22から熱媒用往管31・分岐往管31
a…を通して各MH合金タンク4…に供給され、そし
て、分岐復管32a…・熱媒用復管32を通してバイパ
ス配管26から冷却水往管21へと返流されるようにな
っている。
【0022】さらに、上記熱媒用往管31と熱媒用復管
32との間には、これらを相互に接続する熱媒バイパス
配管34が設けられている。この熱媒バイパス配管34
にはバイパス用ポンプ35とバイパス用バルブ36とが
温度調整手段として介設されており、バイパス用バルブ
36を開弁してバイパス用ポンプ35を作動すると、熱
媒用復管32を通してバイパス配管26側へと返流され
る冷却水の一部が、図中一点鎖線矢印で示すように、熱
媒バイパス配管34を通して熱媒用往管31へとバイパ
スされ、これによって、熱媒用往管31の先端側で、冷
却水復管22から供給される冷却水に上記のバイパス流
が混合され、この混合された冷却水が各MH合金タンク
4…に流入する。
【0023】なお、冷却水復管22への熱媒用往管31
の接続点近傍に、冷却水復管22を流れる冷却水温度T
W を検出する冷却水温センサ41が接続されている。ま
た、熱媒用往管31先端側には、MH合金タンク4…に
流入する冷却水の温度を熱媒入口温度Ti として検出す
る供給熱媒温度センサ42が接続されている。
【0024】一方、各MH合金タンク4…にはヒータ4
5が巻装されている。後述するように、外気温度が低い
ときの始動時等において、このヒータ45にバッテリ等
の外部電源からの電力を供給して発熱させることで、各
MH合金タンク4…を加熱し、これによって、水素ガス
の放出を生じさせ得るようになっている。また、熱媒用
往管31と熱媒用復管32とには、MH合金タンク4…
に水素ガスを外部から供給して吸蔵させるときに、MH
合金タンク4…に外部から低温熱媒を循環させるための
低温熱媒供給配管43、低温熱媒排出配管44がそれぞ
れ接続されている。
【0025】上記の各MH合金タンク4…内には、図2
に実線で示すような温度−放出圧特性を有するMH合金
がそれぞれ内蔵されている。すなわち、ほぼ10℃程度
で、エンジン1・1内への噴射に必要な所定の放出圧
(以下、適正放出圧という)の下限圧力(4気圧)で水
素を放出する。そして、温度の増加に伴って放出圧力が
増加し、ほぼ35℃程度のとき、上記適正放出圧の上限
圧力(10気圧)で水素を放出する。
【0026】したがって、上記のようなMH合金タンク
を内蔵するMH合金タンク4…で水素ガスを放出させて
エンジン1・1での継続的な運転状態を得るためには、
MH合金タンク4…を10℃から35℃の範囲の温度に
維持する必要がある。このために、前記冷却水温センサ
41および供給熱媒温度センサ42での検出温度に基づ
いて、MH合金タンク4…への冷却水の循環制御が図示
しない制御装置によって行われるようになっており、以
下、このような水素エンジンシステムを搭載した車両で
の具体的な制御例について説明する。なお、冷却水は、
エンジン1・1の停止状態では外気とほぼ同一温度であ
り、エンジン1・1の運転の継続に伴って例えば90℃
を超える温度まで昇温する。
【0027】まず、始動時前に、水素元バルブ12が手
動にて開弁され、その後、イグニッションキーのON操
作が行われると、冷却水循環ポンプ23および熱媒循環
ポンプ33をONし、これによって、冷却水のエンジン
1・1への循環と共に、その一部のMH合金タンク4…
への循環が開始される。同時に水素供給バルブ11が開
弁される。
【0028】この時、圧力センサ14での検出圧力が4
気圧を超えている場合には、その圧力の安定状態を例え
ば5秒程度の間確認した後、エンジン1・1を始動す
る。なお、外気温度が10℃よりも低く、これによって
MH合金タンク4…の温度も低いために圧力センサ14
での検出圧力が4気圧未満であるときには、車室内のイ
ンストルメントパネルに設けられている低温インジケー
タ(図示せず)を点灯すると共に、ヒータ45への通電
を開始して、このヒータ45によるMH合金タンク4…
の加熱を行う。以降、ヒータ45に対しては、圧力セン
サ14での検出圧力に基づいて、通電・非通電を切換え
る制御が継続される。このようなヒータ45への通電に
よってMH合金タンク4…が昇温し、水素ガスの放出圧
力が4気圧に達した時に、上記同様にエンジン1・1が
始動される。
【0029】エンジン1・1が始動され、このエンジン
1・1を循環する冷却水の温度が35℃に達するまで
は、熱媒循環ポンプ33のON状態が保持される。これ
により、冷却水復管22を流れる冷却水の一部が熱媒用
往管31へと分流され、これが、分岐往管31a…を通
して各MH合金タンク4…に流入し、さらに、分岐復管
32a…から熱媒用復管32を通してエンジン1・1側
へとへ返流するように循環する。
【0030】そして、エンジン1・1の運転を継続して
冷却水の温度が上昇し、冷却水温度TW が35℃を超え
たことが検出されると、上記から、バイパス用ポンプ3
5をONにすると共にバイパス用バルブ36を開弁し
て、MH合金タンク4…から熱媒用復管32を通してエ
ンジン1・1側に返流される冷却水を、熱媒バイパス配
管34を通してバイパスさせる。これにより、このバイ
パス流と、エンジン1・1側から供給される冷却水との
混合流が、MH合金タンク4…に流入する。
【0031】MH合金タンク4…内における水素の放出
は吸熱反応であるため、MH合金タンク4…を通過する
冷却水は、MH合金タンク4…への流入時の温度から、
例えば15℃程度の温度低下を生じる。このような温度
低下を生じた冷却水を、エンジン1・1側から供給され
る高温の熱媒に適度に混合することによって、MH合金
タンク4…への流入温度が35℃以下に保持される。な
お、混合割合は、バイパス用ポンプ35とバイパス用バ
ルブ36とを間欠的にON/OFF制御することによっ
て調整することが可能であり、エンジン1・1側から供
給される冷却水温度が高い程、バイパス用ポンプ35の
ON動作期間とバイパス用バルブ36の開弁時間とを長
くする制御を行う。
【0032】このように、本実施例においては、エンジ
ン1・1を冷却するための冷却水を、MH合金タンク4
…での水素の放出に必要な熱量の付与媒体として利用
し、しかも、上記のような制御によって、エンジン1・
1の運転に伴って温度上昇を生じる冷却水のほぼ全体の
温度範囲にわたって、MH合金タンク4…を10〜35
℃の所定の温度範囲に維持し得るものとなっている。
【0033】したがって、前述したように、従来の始動
時と走行時とに対応した二種のMH合金タンクを設け、
始動用MH合金タンクからの水素で始動した後に暖気運
転を行い、その後、走行用MH合金タンクに切換えて走
行を開始していた場合の構成に比べ、本実施例では、ほ
ぼ始動用に相当する一種類のMH合金タンク4…を備え
るのみで始動時から走行時まで、水素ガスをエンジン1
・1へ安定して供給することが可能となっているので、
従来の暖気運転に相当する操作が不要であり、エンジン
の始動後にすぐに走行を開始することができるので、始
動性が向上すると共に、燃費効率が向上する。また、M
H合金タンク4…を高圧容器とする必要もないので、全
体構成の簡素化・軽量化を図ることができる。
【0034】なお、上述した始動時および走行時以外で
の水素エンジンシステムにおける制御仕様について列記
すれば、以下の通りである。 (1) 停止時には、イグニッションキーのOFF操作
で全てのバルブを閉弁すると共に、ポンプをOFFにす
る。なお、バルブの閉弁は、水素供給バルブ11を最初
に閉弁する。
【0035】(2) 車両保管時には、イグニッション
キーがOFFに維持されていることで、全てのバルブの
閉弁状態と、ポンプのOFF状態を保持する。
【0036】(3) 緊急時、例えばエンジン1・1の
異常燃焼等で走行が不安定になった場合、或いは、バッ
クファイヤー等が発生した場合等には、別途設けられて
いる緊急遮断スイッチが運転者によってOFF操作され
ることによって、イグニッションキーがON状態でも、
水素供給バルブ11を閉弁し、その後、全てのバルブを
閉弁すると共に、ポンプをOFFにする。
【0037】(4) 水素漏れが生じ、別途設けられて
いる水素センサで水素漏れが検知された場合には、イン
ストルメントパネルのウォーニングランプを点灯し、同
時にブザーを作動する。
【0038】(5) 衝突時において、圧力センサ14
での検出圧力に急激な低下が検知された時、全てのバル
ブの閉弁とポンプのOFF操作とを行う。
【0039】一方、MH合金タンク4…への水素注入
は、イグニッションキーをOFFにして、水素ガス充填
用配管16に水素充填ホースを接続すると共に、低温熱
媒供給配管43および低温熱媒排出配管44に給排水ホ
ースをそれぞれ接続し、外部から低温の熱媒をMH合金
タンク4…へと供給しながら、上記水素ガス充填用配管
16を通してMH合金タンク4…へと水素を供給するこ
とにより行われる。
【0040】このとき、水素ガス充填用配管16に接続
されている充填ガス流量計18での計測値から、その
後、供給ガス流量計15での計測値を減算した値が、車
室内のインストルメントパネルにおける燃料表示計に残
量として表示される。
【0041】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図3および図4に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した
部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記
してその説明を省略する。
【0042】本実施例における水素ガス供給装置では、
前記図1に示す構成に加え、図3に示すように、熱媒用
往管31に、冷却水復管22側から順次、第1切換バル
ブ51と熱媒供給元バルブ52とが介設され、また、こ
れら第1切換バルブ51と熱媒供給元バルブ52との間
の部位と、バイパス配管26における熱媒用復管32の
接続点aと熱交換器25との間の部位とを、第2切換バ
ルブ54の介設された切換配管53で相互に接続した構
成となっている。
【0043】これにより、前記の実施例に比べて、MH
合金タンク4…に流入する冷却水の温度を、10〜35
℃の範囲内により精度良く制御することが可能となって
おり、以下、その制御の一例について表1を参照して説
明する。
【0044】
【表1】
【0045】表1に示すように、冷却水温センサ41で
検出される冷却水温度TW と、熱媒入口温度センサ42
で検出される熱媒入口温度Ti とに基づいて、制御モー
ド〜に示すような制御動作状態の切換えが行われ
る。まず、制御モードは、始動時に、前述したヒータ
45への通電によってMH合金タンク4…の加熱が開始
されたときの制御であって、この状態で始動された場合
には、熱媒入口温度Tiが例えば15℃に達するまで、
熱媒供給元バルブ52および第2切換バルブ54を開弁
して、熱媒循環ポンプ33を作動する。これにより、熱
媒循環ポンプ33から吐出される冷却水が、切換配管5
3を介して熱媒用往管31・MH合金タンク4…・熱媒
用復管32と閉ループ状に循環し、冷却水循環ポンプ2
3によって冷却水往管21・エンジン1・冷却水復管2
2を循環するエンジン側の経路とはほぼ独立した循環状
態となる。したがって、エンジン側の低温の冷却水はM
H合金タンク4…側へは殆ど流入せず、このため、ヒー
タ45によるMH合金タンク4…の加熱が速やかに行わ
れる。
【0046】次に、表1に示す制御モードは、始動時
にヒータ45への通電が必要でない時に開始される制
御、或いは制御モードの状態を継続して熱媒入口温度
i が15℃を超えたことが検出された時に切換えられ
る制御である。これは、冷却水温度TW が35℃以下で
あり、かつ、熱媒入口温度Ti が10〜30℃であるこ
とを前提に、制御モードの状態から、第2切換バルブ
54を閉、第1切換バルブ51を開に切換えて行うもの
で、これにより、エンジン1・1を通過して幾分温度上
昇を生じたエンジン1・1側の冷却水が、熱媒用往管3
1からMH合金タンク4…へと導かれ、この冷却水が、
MH合金タンク4…を10〜30℃に保持するように循
環する。
【0047】そして、運転の継続によって冷却水温度T
W が35℃を超えた場合、制御モードもしくはの制
御にさらに切換えられる。これら制御モード・で
は、第1切換バルブ51および熱媒供給元バルブ52を
開弁して冷却水復管22を流れるエンジン側の冷却水を
MH合金タンク4…へと導くと共に、バイパス用バルブ
36を開弁し、バイパス用ポンプ35をONにすること
によって、熱媒用復管32から熱媒バイパス配管34を
通してバイパスさせ、エンジン側からの供給冷却水とバ
イパス流とを混合してMH合金タンク4…へと流入させ
る。
【0048】このとき、第1切換バルブ51および熱媒
供給元バルブ52の開閉操作と熱媒循環ポンプ33のO
N/OFFとを間欠的に行うが、閉時間・OFF時間に
対する開時間・ON時間の割合を変化させることで、上
記の混合比が調整される。このために、例えば、図4に
おけるAパターン・Bパターンに示すように、ON時間
・開時間の割合が異なる二種類の制御パターンが設けら
れている。
【0049】そして、制御モードに示すように、熱媒
入口温度Ti が20〜30℃の範囲のときには、第1切
換バルブ51および熱媒供給元バルブ52の開閉と熱媒
循環ポンプ33のON/OFFとをAパターンで行う一
方、制御モードに示すように、熱媒入口温度Ti が1
0〜20℃の範囲のときには、上記のAパターンよりも
ON時間・開時間の長いBパターンで、第1切換バルブ
51および熱媒供給元バルブ52の開閉と、熱媒循環ポ
ンプ33のON/OFFとを制御する。これにより、熱
媒入口温度Ti が高いときには加熱された冷却水の混入
割合を小さくして熱媒入口温度Ti の上昇を抑え、熱媒
入口温度Ti が低いときには、加熱された冷却水の混入
割合を大きくして熱媒入口温度Ti の低下を抑えるよう
な制御が行われる。この結果、熱媒入口温度Ti は10
〜30℃の温度範囲に、より安定的に維持される。
【0050】さらに、冷却水温度TW が上昇して90℃
を超える場合、表1の制御モードもしくはに切換え
られる。これは、上記の制御モード・から、第1切
換バルブ51を閉、第2切換バルブ54を開にして行う
ものである。このとき、エンジン1・1側を循環する冷
却水は、サーモスタット24を通して冷却水復管22か
ら、バイパス配管26に介設されている熱交換器25を
通過する経路に変更されており、この熱交換器25での
外気との熱交換により、冷却水温度TW が90℃を超え
る場合でも、熱交換器25通過後には、例えば60℃程
度まで降温される。この冷却水の一部が、切換配管53
を通して熱媒用往管31からMH合金タンク4…へと導
かれる。
【0051】そして、この場合にも、熱媒入口温度Ti
が20〜30℃のときには、制御モードのように、第
2切換バルブ54および熱媒供給元バルブ52の開閉操
作と、熱媒循環ポンプ33のON/OFF制御とを前記
のAパターンで行う一方、熱媒入口温度Ti が10〜2
0℃のときには、制御モードのように、上記の各機器
52・54・33をBパターンでそれぞれ制御すること
によって、熱媒入口温度Ti を10〜30℃の範囲でよ
り安定的に維持するようになっている。
【0052】なお、熱媒入口温度Ti が30℃を超える
場合には、制御パターンに示すように、第1切換バル
ブ51・熱媒供給元バルブ52・第2切換バルブ54を
それぞれ閉弁すると共に、熱媒循環ポンプ33をOFF
にして、エンジン1・1側からの冷却水の供給は行わ
ず、バイパス用バルブ36を開弁し、バイパス用ポンプ
35をONにすることで、熱媒バイパス配管34を通し
てMH合金タンク4…側だけで冷却水が循環する状態と
される。
【0053】以上のような制御を行うことによって、走
行時においてもMH合金タンク4…には10〜30℃に
温度調整された冷却水が循環することとなり、これによ
って、始動時から走行時にいたるまで、MH合金タンク
4…から4〜10気圧の圧力範囲で水素ガスを放出させ
て、安定した走行を継続することができる。
【0054】そして、本実施例においては、エンジン側
の冷却水循環経路におけるサーモスタット24が作動し
て、経路の切換えが行われた場合には、熱交換器25通
過後の冷却水をMH合金タンク4…へと送るようになっ
ている。したがって、エンジン側から過度に温度上昇を
生じた冷却水がMH合金タンク4…へと導かれることが
ないので、エンジン側からの供給冷却水とバイパス流と
の混合割合の調整幅をそれほど大きなものとしなくと
も、例えば上記のようにA・Bの二種の制御パターンの
切換えで、水素吸蔵合金タンクへの流入冷却水温度を1
0〜30℃の範囲内により確実に保持することができ
る。この結果、より安定した水素の放出状態を継続させ
ることが可能となり、走行の安定性を確保することがで
きる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
水素エンジンに対する水素ガス供給装置は、エンジンの
運転に必要な所定圧の水素の放出が常温近傍の特定温度
範囲で生じる水素吸蔵合金タンクと、エンジンを冷却す
る冷却水を水素吸蔵合金タンクに循環させる循環配管
と、この循環配管を通して水素吸蔵合金タンクからエン
ジン側へと返流される冷却水を水素吸蔵合金タンクの流
入側にバイパスさせる熱媒バイパス配管と、循環配管を
通してエンジン側から水素吸蔵合金タンクに供給される
冷却水温度が上記特定温度範囲を超えるとき、熱媒バイ
パス配管を通してのバイパス流をエンジン側からの冷却
水に混合して水素吸蔵合金タンクへと流入させることに
より、流入冷却水温度を上記特定温度範囲内に保持する
温度調整手段とが設けられている構成である。
【0056】これにより、一種類の水素吸蔵合金タンク
を備えるのみで始動時から走行時まで水素ガスをエンジ
ンへと供給することが可能であるので、従来の始動用と
走行用の二種類の水素吸蔵合金タンクを設け、始動後の
暖気運転を経て走行が開始されていた場合に比べ、始動
性が向上すると共に、燃費効率を向上することができ
る。また、水素吸蔵合金タンクを高圧容器とする必要が
ないので、全体構成の軽量化・簡素化を図ることができ
るという効果を奏する。
【0057】また、請求項2記載の水素エンジンに対す
る水素ガス供給装置は、エンジンを冷却するエンジン側
循環経路内のサーモスタットが作動して、過熱した冷却
水を降温させるための熱交換器を通して冷却水が循環す
るように上記エンジン側循環経路の切換えが行われたと
きに、上記熱交換器通過前の冷却水から通過後の冷却水
に切換えて水素吸蔵合金タンクへと送るための切換配管
が、前記循環配管に設けられている構成である。
【0058】これにより、エンジン側からは過度に温度
上昇を生じた冷却水は水素吸蔵合金タンクへは供給され
ないことから、エンジン側からの供給冷却水とバイパス
流との混合割合の調整幅をそれほど大きなものとしなく
とも、水素吸蔵合金タンクへの流入冷却水温度の変動を
小さくすることができる。この結果、流入冷却水温度を
特定温度範囲内により確実に保持することができるの
で、より安定した水素の放出状態を継続させることが可
能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における水素エンジンに対す
る水素ガス供給装置の構成を示す配管系統図である。
【図2】上記装置におけるMH合金タンクに内蔵されて
いるMH合金の温度−放出圧力特性を示すグラフであ
る。
【図3】本発明の他の実施例における水素エンジンに対
する水素ガス供給装置の構成を示す配管系統図である。
【図4】図3の装置におけるMH合金タンクへの冷却水
の循環制御時の制御パターンを示す説明図である。
【符号の説明】
1 エンジン 4 MH合金タンク(水素吸蔵合金タンク) 24 サーモスタット 25 熱交換器 31 熱媒用往管(循環配管) 32 熱媒用復管(循環配管) 34 熱媒バイパス配管 35 バイパス用ポンプ(温度調整手段) 36 バイパス用バルブ(温度調整手段) 53 切換配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門倉 正樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの運転に必要な所定圧の水素の放
    出が常温近傍の特定温度範囲で生じる水素吸蔵合金タン
    クと、エンジンを冷却する冷却水を水素吸蔵合金タンク
    に循環させる循環配管と、この循環配管を通して水素吸
    蔵合金タンクからエンジン側へと返流される冷却水を水
    素吸蔵合金タンクの流入側にバイパスさせる熱媒バイパ
    ス配管と、循環配管を通してエンジン側から水素吸蔵合
    金タンクに供給される冷却水温度が上記特定温度範囲を
    超えるとき、熱媒バイパス配管を通してのバイパス流を
    エンジン側からの冷却水に混合して水素吸蔵合金タンク
    へと流入させることにより、流入冷却水温度を上記特定
    温度範囲内に保持する温度調整手段とが設けられている
    ことを特徴とする水素エンジンに対する水素ガス供給装
    置。
  2. 【請求項2】エンジンを冷却するエンジン側循環経路内
    のサーモスタットが作動して、過熱した冷却水を降温さ
    せるための熱交換器を通して冷却水が循環するように上
    記エンジン側循環経路の切換えが行われたときに、上記
    熱交換器通過前の冷却水から通過後の冷却水に切換えて
    水素吸蔵合金タンクへと送るための切換配管が、前記循
    環配管に設けられていることを特徴とする請求項1記載
    の水素エンジンに対する水素ガス供給装置。
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