JPH0650041B2 - ガスタ−ビン - Google Patents

ガスタ−ビン

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JPH0650041B2
JPH0650041B2 JP61060574A JP6057486A JPH0650041B2 JP H0650041 B2 JPH0650041 B2 JP H0650041B2 JP 61060574 A JP61060574 A JP 61060574A JP 6057486 A JP6057486 A JP 6057486A JP H0650041 B2 JPH0650041 B2 JP H0650041B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な高温高圧ガスタービンに係り、特にデ
イタントピース及び最終段コンプレツサデイスクに新規
な材料を使用したガスタービンに関する。
〔従来の技術〕
現在、ガスタービン用デイタントピースにはCr−Mo
−V鋼が使用されている。
近年、省エネルギーの観点からガスタービンの熱効率の
向上が望まれている。熱効率を向上させるにはガス温度
及び圧力を上げるのが最も有効な手段である。ガス温度
を1,100℃から1,300℃に高め、圧力比を10から15ま
で高めることにより相対比で約3%の効率向上が期待で
きる。
しかし、これらの高温・高圧化に伴ない従来のCr−M
o−V鋼では強度不足で、より強度の高い材料が必要で
ある。強度として高温特性を最も大きく左右するクリー
プ破断強度が要求される。クリープ破断強度がCr−M
o−V鋼より高い構造材料としてオーステナイト鋼,N
i基合金,Co基合金,マルテンサイト鋼等が一般に知
られているが、熱間加工性、切削性及び振動減衰特性等
の点でNi基合金及びCo基合金は望ましくない。ま
た、オーステナイト鋼は400〜450℃付近の高温強
度がそれ程高くないこと更にガスタービン全体システム
から望ましくない。一方、マルテンサイト鋼は他の構成
部品とのマツチングが良く、高温強度も十分である。マ
ルテンサイト鋼として特開昭58−110661号公報,同58−
45359 号公報,特公昭46−279 号公報等知られている。
しかし、これらの材料は400〜450℃で高いクリー
プ破断強度で、室温における高い強度を有するが、この
材料を単にデスタントピースに使用するだけではガスタ
ービンの効率向上は得られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ガスタービンの高温・高圧化に対して単に強度を高い材
料を用いるだけではガス温度の上昇はできない。一般
に、強度を向上させると靭性が低下する。本発明は高温
強度と室温における靭性を兼ね備えた材料を見い出すこ
とと、その材料をいかに配置するかにある。
本発明の目的は、熱効率の高いガスタービンを提供する
にある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、タービンスタブシヤフトと、該シヤフトにタ
ービンスタツキングボルトによつて連結されたタービン
デイスクと、該デイスクに植込まれたタービンバケツト
と、前記ボルトによつて前記デイスクに連結されたデイ
スタントピースと、該デイスタントピースにボルトによ
つて連結された最終段コンプレッサディスクと、コンプ
レツサスタツキングボルトによって連結された初段から
前記最終段までの複数のコンプレツサデイスクと、該デ
イスクに植込まれたコンプレツサブレードと、前記コン
プレツサデイスクの初段に接して前記コンプレッサスタ
ッキングボルトによって1体に形成されたコンプレツサ
スタブシヤフトを備えたガスタービンにおいて、少なく
とも前記デイスタントピース及び前記コンプレツサデイ
スクの最終段の少くとも一方が後述する合金組成からな
るマルテンサイト鋼によつて構成し、最終段のコンプレ
ツサデイスクはその直前のデイスクより高い剛性を有す
る構造であることを特徴とするガスタービンにある。デ
スタントピースは一段又は複数段に設けることができ
る。複数段の場合として特に2段の場合、両者はボルト
によつて接合される。特に、前述のマルテンサイト鋼
は、450℃で10万時間クリープ破断強度が45kg/m
m2以上,500℃,3000時間加熱後の20℃Vノツチシヤ
ルピー衝撃値が5kg-m/cm2以上である全焼戻しマルテン
サイト組織を有するものが好ましい。
本発明のマルテンサイト鋼としては、重量でC0.05
〜0.2%,Si0.1%以下,Mn1.5%以下,C
r8〜13%,Mo1.5〜3.5%,Ni1.56〜
1.98%,V0.05〜0.3%,Nb0.02〜
0.2%とTa0.02〜0.2%のいずれか又は両
方、N0.02〜0.1%を含み、残部がFe及び不可
避不純物からなる全焼戻しマルテンサイト組織を有する
マルテンサイト鋼からなる鍛鋼によつて構成される。更
に、W1%以下,Co2%以下,Ti0.5%以下,Z
r0.5%以下,Al0.5%以下,B0.1%以下,
希土類元素0.1%以下の1種以上を含むことが好まし
い。
また次に示す死で計算されるCr当量が、10以下にな
るように成分調整し、金属組織をδフエライトを含まな
い全焼もどしマルテンサイト組織にすることにより、使
用中脆化が著しく少なくなることも究明された。
Cr当量=−40C−2Mn−4Ni−30N +6Si+Cr+4Mo+11V +5Nb+2.5Ta さらに上記組成にW1.5%以下を添加するとクリープ
破断強度が向上すること、Co2%以下を添加すると衝
撃値が低くくなるもののクリープ破断強度が向上するこ
と、Nbの代わりに一部又は全部についてTaを添加し
ても本発明の目的が達成されることも実験的に求明され
た。
本発明に係るマルテンサイト鋼はまず完全なオーステナ
イトに変態するに十分な温度、最低900 ℃,最高1150℃
に均一加熱し、マルテンサイト組織が得られる100℃
/h以上の速度で急冷し、次いで450〜600℃の温
度に加熱保持し(第1次焼もどし)、次いで550〜6
50℃の温度に加熱保持し第2次焼もどしが行なわれ
る。
次に本発明材の安全評価について述べる。高温回転体で
最も重要なのはクリープ破断強度であり、設計許容応力
は10万時間クリープ破断強度で決定される。そこで本
発明に係るマルテンサイト鋼の高温強度は450℃,1
hクリープ破断強度で評価した。10hクリープ
破断強度は、一般に用いられているラルソンーミラー法
で求めた。
〔作用〕
本発明材の成分範囲限定理由について説明する。Cは高
い引張強さと耐力を得るために最低0.05%必要である。
しかし、あまりCを多くすると、高温に長時間さらされ
た場合に金属組織が不安定になり、10hクリープ破
断強度を低下させるので、0.15%以下にしなければ
ならない。最も0.07〜0.12%が好ましい。
Siは脱酸剤,Mnは脱酸・脱硫剤として鋼の溶解の際
に添加するものであり、少量でも効果がある。Siはδ
フエライト生成元素であり、多量の添加は疲労及び靭性
を低下させるδフエライト生成の原因になるので1%以
下にしなければならない。なお、カーボン真空脱酸法及
びエレクトロスラグ溶解法などによればSi添加の必要
がない。Si低減は使用中脆化の防止効果があり、0.
1%以下、特に0.01%以下が好ましい。多量のMn
添加は高温強度を低下させるので1.5%以下にしなけ
ればならない。特に0.5〜0.9%が好ましい。
Crは耐食性と高温強度を高めるが、13%以上添加す
るとδフエライト組織生成の原因になる。8%より少な
いと耐食性及び高温強度が不十分なので、Crは8〜1
3%に決定された。特に11〜12.5%が好ましい。
Moは固溶及び析出強化作用によつてクリープ破断強度
を高めると同時に脆化防止効果がある。1.5%以下で
はクリープ破断強度向上効果が不十分であり、3.5%
以上になるとδフエライト生成原因になるので1.5〜
3.5%に限定された。特に2〜3%が好ましい。Mo
の代りにWを1部又は全部をMoと同等に添加すること
ができる。
V及びNbは炭化物を析出し高温強度を高めると同時に
靭性向上効果がある。V0.1%,Nb0.02%以下
ではその効果が不十分であり、V0.3%,Nb0.2
%以上ではδフエライト生成の原因となると共にクリー
プ破断強度が低下する傾向を示すようになる。特にV
0.15〜0.25%,Nb0.04〜0.08%が好まし
い。TaもNbと同じ効果がある。
Niは靭性を高め、かつδフエライト生成の防止効果が
あるが、1.56%以下ではその効果が十分でなく、
1.98%以上では長時間クリープ破断強度を低下させ
る。特に、1.6〜1.8%が好ましい。
Nはクリープ破断強度の改善及びδフエライトの生成防
止に効果があるが0.02%未満ではその効果が十分で
なく、0.1%を越えると靭性を低下させる。特に0.
04〜0.07%の範囲で優れた特性が得られる。
高温回転体では、クリープ破断強度が高いことと、高温
で長時間使用中に脆化し難いことも重要である。この使
用中脆化にはδフエライト組織が有害であり、組織が全
焼もどしマルテンサイト組織でなければならないことが
実験的に究明された。450℃,10hクリープ破断
強度及び20℃Vノツチシヤルピー衝撃値は、前者が5
0kg/mm2以上、後者が9kg-m/cm2以上が好ましい。FA
TTは20℃以下、特に15℃以下が好ましい。
また、本発明は、前記タービンスペーサ,タービンスタ
ッキングボルト,タービンディスク,コンプレッサブレ
ード及びコンプレッサスタッキングボルトの少なくとも
1つを高強度マルテンサイト鋼によつて構成するのが好
ましい。高強度マルテンサイト鋼はCr7〜13重量%
を含む鋼が好ましく、450℃,105時間クリープ破
断強度が40kg/mm以上、20℃Vノッチシャルピー
衝撃値が5kg−m/cm2以上有するものが好ましい。前
記タービンスタブシャフトの使用温度は300 ℃以下で、
C0.02〜0.35%,Mn1%以下,Si0.35
%以下,Ni1.5%以下,Cr0.85〜1.25
%,Mo1.0〜1.5%,V0.2〜0.3%を含
み、残部がFe及び不可避不純物で構成されるのが好ま
しく、特に室温の引張強さ80kg/mm2以上、室温のVノ
ツチシヤルピー6kg-m/cm2以上が好ましい。このマルテ
ンサイト鋼は軸受特性が低いので、軸受部にCr−Mo
−V鋼のスリーブを焼ばめ又は同鋼を肉盛溶接によつて
被覆することが好ましい。勿論タービンスタブシヤフト
としてC0.25〜0.35%,Si0.15〜0.3
5%,Mn0.55〜1%,Ni0.50%以下,Cr
0.85〜1.25%,Mo1.0〜1.5%,V0.
1〜0.3%,残部Feからなり、室温引張強さ80kg
/mm2以上,伸び率18%以上,絞り率50%以上,54
℃Vノツチシヤルピー衝撃値7kg−m以上を有するCr
−Mo−V鋼を用いることができる。前述のスリーブ及
び肉盛材としてこの組成のものが好ましい。
タービンデイスクはC0.07〜0.13%,Si0.
1%以下,Mn1%以下,Cr10〜12.5%,Mo
1.8〜2.5%,Ni1.5〜2.5%,V0.15
〜0.30%,Nb0.03〜0.1%,N0.04〜
0.08%を含み、残部がFeからなり、全焼戻しマル
テンサイト組織を有するマルテンサイト鋼で構成するの
が好ましい。Nbの1部又は全部をTaで置換できる。
タービンビスクは前述と同様の特性を有するものが好ま
しい。
タービンスペーサはC0.07〜0.13%,Si0.
1%以下,Mn1%以下,Cr10〜12.5%,Mo
1.8〜2.5%,Ni1.5〜2.5%,V0.15
〜0.3%,Nb0.03〜0.1%,N0.04〜
0.08%、残部がFe及び不可避の不純物で構成され
るマルテンサイト鋼が好ましい。勿論、このスペーサは
前述のCr−Mo−V鋼が使用可能である。
タービンスタツキングボルトはC0.07〜0.13
%,Si0.1%以下,Mn1%以下,Cr10〜13
%,Mo2〜3%,Ni1〜2%,V0.15〜0.3
%,Nb0.03〜0.15%,N0.04〜0.08
%、残部がFe及び不可避の不純物からなるマルテンサ
イト鋼が好ましい。
また、コンプレツサースタツキングボルトはC0.07
〜0.13%,Si0.1%以下,Mn1%以下,Cr
10〜13%,Mo2〜3%,Ni1〜2%,V0.1
5〜0.30%,Nb0.03〜0.15%及びN0.
04〜0.10%を含み、残部がFeからなるマルテン
サイト鋼によつて構成されるのが好ましい。
また、デスタントピースと最終段コンプレツサデイスク
とを一体にするボルトも同様のマルテンサイト鋼によつ
て構成するのが好ましい。複数のデスタントピースをつ
なぐボルトも同様のものが好ましい。
これらのスタツキングボルト及び前述のボルトはいずれ
も前述の450℃,10hクリープ破断強度が40kg
/mm2以上及び20℃Vノツチシヤルピー衝撃値が5kg-m
/cm2以上の全焼戻しマルテンサイト組織を有するものが
好ましく、更に、前述の如くW,Co,Al,Ti,Z
r,B等を含有させることができる。
コンプレツサの最終段デイスク以外のコンプレツサデイ
スクはC0.1〜0.28%,Si0.2〜0.5%,
Mn0.2〜0.5%,Ni2.0〜3.0%,Cr1
〜2%,Mo0.5〜1.0%,V0.05〜0.15
%を含み、残部FeからなるNi−Cr−Mo−V鋼が
好ましく、特に室温の引張強さ80kg/mm2以上,伸び率
10%以上,絞り率35%以上を有するものを初段部か
ら10段目付近まで構成し、後段部に前述のCr−Mo
−V鋼によつて構成するのが好ましい。本発明のガスタ
ービンは17段からなり、初段から12段目までをNi
−Cr−Mo−V鋼及び13段目から16段目をCr−
Mo−V鋼によつて構成することが出来るとともに、全
部を前述のマルテンサイト鋼によつて構成することがで
きる。
初段及び最終段コンプレツサデイスクは初段のときは初
段の次のもの又は最終段の場合はその前のものよりもい
ずれも剛性を有する構造を有している。また、このデイ
スクは初段より徐々に厚さを小さくして高速回転による
応力を軽減する構造になつている。
コンプレツサのブレードはC0.07〜0.15%,S
i0.15%以下,Mn1%以下,Cr10〜13%,
Mo1.5〜3.0%,Ni1〜2.5%,V0.15
〜0.30%,Nb0.03〜0.15%,N0.04
〜0.08%、残部がFeからなるマルテンサイト鋼に
よつて構成されるのが好ましい。勿論このブレードは前
述の7〜13%Crを含むマルテンサイト鋼によつて構
成できる。
コンプレツサのスタブシヤフトの使用温度は100℃以
下で、C0.15〜0.3%,Mn0.6 %以下,Si
0.35%以下,Ni2.5〜3.5%,Cr1〜2
%,Mo0.5〜1%,V0.08〜0.15%を含
み、残部がFe及び不可避不純物で構成されるのが好ま
しく、室温引張強さ84kg/mm2以上、室温Vノツチシヤ
ルピー衝撃値20kg-m/cm2以上が好ましい。勿論、この
スタブシヤフトは前述のNi−Cr−Mo−V鋼によつ
て構成することができ、前述のマルテンサイト鋼の場合
には前述の如く軸受特性が低下するので前述の如く対策
が行われる。
〔実施例〕
第1表に示す組成(重量%)の試料をそれぞれ20kg溶
解し、1150℃に加熱し鍛造して実験素材とした。この素
材に表に示すような焼入れ後、焼戻しの熱処理を施し
た。熱処理後の素材からクリープ破断試験片、引張試験
片及びVノツチシヤルピー衝撃試験片を採取し実験し
た。試番1及び5は本発明に係るもの及び他のものは比
較のものである。
No.2はCr当量が高くδフエライト組織を5%含み9
5%焼もどしマルテンサイト組織である。他の試料は全
焼もどしマルテンサイト組織であつた。
第2表はこれら試料の機械的性質の試験結果を示す。試
番3及び4の結果を見ると、試番3は衝撃値が9.8kg
-m/cmと高いがクリープ破断強度が41.9kg/mm
低い。試番4は衝撃値及びクリープ破断強度がともに低
い。
これに対し、試番1,2及び3は450℃,10hク
リープ破断強度,引張特性及び衝撃値が優れており、高
温ガスタービン用デスタントピースとして必要な強度・
靭性を十分満足することが確認された。
高温部材としては、長時間使用中に脆化し難いことも重
要なので、脆化材の衝撃値も調べた。500℃で3000h
加熱脆化処理を施した後の衝撃吸収エネルギーは試番1
が8.6kg-m/cm,試番3が3.8kg-m/cmであつ
た。脆化処理後でもNo.1及び5は8kg-m/cm2以上の衝
撃吸収エネルギを有し優れている。これに対し、5%の
δフエライト組織を含む試番3は若干脆化する。
図面は本発明の一実施例を示すガスタービンの回転部の
断面図である。1はタービンスタブシヤフト、2はター
ビンバケツト、3はタービンスタツキングボルト、4は
タービンスペーサ、5はデスタントピース、6はコンプ
レツサデイスク、7はコンプレツサブレード、8はコン
プレツサスタツキングボルト、9はコンプレツサスタブ
シヤフト、10はタービンデイスク、11はボルトであ
る。本発明のガスタービンはコンプレツサ6が17段で
あり、又タービンバケツト2が2段のものである。ター
ビンバケツト2は3段の場合にも構成され、いずれにお
いても本発明は適用できる。
第3表に示す材料について実物相当の大形鋼を、エレク
トロスラグ再溶解法により溶製し、鍛造・熱処理を行つ
た。鍛造は850〜1150℃の温度範囲内で、熱処理は第
3表に示す条件で行なつた。第3表には試料の化学組成
(重量%)を示す。これら材料の顕微鏡組織は、No.6
〜9が全焼もどしマルテンサイト組織、No.10及び1
1が全焼もどしベーナイト組織であつた。No.6はデス
タントピース及び最終段のコンプレツサデイスクに使用
し、前者は厚さ60mm×幅500mm×長1000mm,後者は
直径1000mm,厚さ180mm,No.7はデイスクと
して直径1000mm×厚さ180mmに、No.8はスペーサと
して外径1000mm×内径400mm×厚さ100mmに、No.
9はタービン,コンプレツサのいずれのスタツキングボ
ルトとして直径40mm×長さ500mm,No.9の鋼を用
い同様にデイスタントピースとコンプレツサデイスクと
を結合するボルトも製造した。No.10及び11はそれ
ぞれタービンスタブシヤフト及びコンプレツサスタブシ
ヤフトとして直径250mm×長さ300に鍛伸した。更
に、No.10の合金をコンプレツサデイスク6の13〜
16段に使用し、No.11の鋼をコンプレツサ6の初段
から12段まで使用された。これらはいずれもタービン
デイスクと同様の大きさに製造した。試験片は熱処理
後、試料の中部分から、No.9を除き、軸(長手)方向
に対して直角方向に採取した。この例は長手方向に試験
片を採取した。
第4表はその室温引張、20℃Vノツチシヤルピー衝撃
およびクリープ破断試験結果を示すものである。450
℃×10hクリープ破断強度は一般に用いられている
ラルソンーミラー法によつて求めた。
本発明のNo.6〜9(12Cr鋼)を見ると、450
℃,10hクリープ破断強度が51kg/mm以上,2
0℃Vノツチシヤルピー衝撃値が7kg-m/cm2以上であ
り、高温ガスタービン用材料として必要な強度を十分満
足することが確認された。
次にスタブシヤフトのNo.10及び11(低合金鋼)
は、450℃クリープ破断強度は低いが、引張強さが8
6kg/mm2以上,20℃Vノツチシヤルピー衝撃値が7kg
-m/cm2以上であり、スタブシヤフトとして必要な強度
(引張強さ≧81kg/mm2,20℃Vノツチシヤルピー衝
撃値≧5kg-m/cm)を十分満足することが確認され
た。
以上の材料の組合せによつて構成した本発明のガスター
ビンは、圧縮比14.7,温度350℃以上,圧縮機効
率が86%以上,初段ノズル入口のガス温度約1200℃が
可能となり、32%以上の熱効率(LHV)が得られ
る。
このような条件におけるデスタントピースの温度及び最
終段のコンプレツサデイスクの温度は最高450℃とな
る。前者は25〜35mm及び後者は40〜70mmの
肉厚が好ましい。タービン及びコンプレッサディスクは
いずれも中心に貫通孔が設けられる。タービンディスク
には貫通孔に圧縮残留応力が形成される。
〔発明の効果〕 以上の如く、本発明によれば熱効率30%以上の高いガ
スタービンが達成される顕著な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるガスタービン回転部の
断面図である。 1……タービンスタブシヤフト、2……タービンバケツ
ト、3……タービンスタツキングボルト、4……タービ
ンスペーサ、5……デイスタントピース、6……コンプ
レツサデイスク、7……コンプレツサブレード、8……
コンプレツサスタツキングボルト、9……コンプレツサ
スタブシヤフト、10……タービンデイスク、11……
ボルト。
フロントページの続き (72)発明者 飯島 活己 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 前野 良美 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 慎太郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 飯塚 信之 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 黒沢 宗一 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 渡辺 康雄 茨城県勝田市堀口832番地の2 株式会社 日立製作所勝田工場内 (72)発明者 平賀 良 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内 (56)参考文献 特開 昭50−57018(JP,A) 特開 昭54−39316(JP,A) 特開 昭56−84446(JP,A) 特開 昭59−133354(JP,A) 特開 昭60−224765(JP,A) 特開 昭61−6256(JP,A) 特開 昭61−6257(JP,A) 特開 昭58−140406(JP,A)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンスタブシャフトと、該シャフトに
    タービンスタッキングボルトによって連結されたタービ
    ンディスクと、該ディスク間に設けられ前記ディスクと
    ともに前記ボルトによって連結されたタービンスペーサ
    と、該ディスクに植込まれたタービンバケットと、前記
    ボルトによって前記ディスクに連結されたディスタント
    ピースと、該ディスタントピースにボルトによって連結
    された最終段コンプレッサディスクと、コンプレッサス
    タッキングボルトによって連結された初段から前記最終
    段までの複数個のコンプレッサディスクと、該ディスク
    に植込まれたコンプレッサブレードと、前記コンプレッ
    サディスクの初段に接して前記コンプレッサスタッキン
    グボルトによって一体に連結されたコンプレッサスタブ
    シャフトを備えたガスタービンであって、少なくとも前
    記ディスタントピース及び前記コンプレッサディスクの
    最終段がマルテンサイト鋼からなり、該マルテンサイト
    鋼は重量で、C0.05〜0.2%,Si0.1%以下,M
    n1.5%以下,Cr8〜13%,Mo1.5〜3.5
    %,Ni1.56〜1.98%,V0.05〜0.3
    %,Nb0.02〜0.2%とTa0.02〜0.2%
    のいずれか又は両方及びN0.02〜0.1%を含み、残部
    がFe及び不可避不純物で構成され、前記最終段のコン
    プレッサディスクはその直前のディスクより高い剛性を
    有する構造であることを特徴とするガスタービン。
  2. 【請求項2】前記タービンスペーサ,タービンスタッキ
    ングボルト,タービンディスク,コンプレッサブレード
    及びコンプレッサスタッキングボルトの少なくとも1つ
    をマルテンサイト鋼によって構成した特許請求の範囲第
    1項に記載のガスタービン。
  3. 【請求項3】前記マルテンサイト鋼は、450℃,10
    万時間クリープ破断強度が45kg/mm以上及び500
    ℃,3,000時間加熱後のVノッチシャルピー衝撃値
    が5kg−m/cm2以上である特許請求の範囲第1項に記
    載のガスタービン。
  4. 【請求項4】前記タービンスタブシャフトはC0.25
    〜0.35%,Mn1%以下,Si0.35%以下,N
    i1.5%以下,Cr0.85〜1.25%,Mo1.
    0〜1.5%,V0.2〜0.3%,残部がFe及び不
    可避不純物で構成されている特許請求の範囲第1項又は
    第2項に記載のガスタービン。
  5. 【請求項5】前記タービンディスクがC0.07〜0.
    13%,Si0.1%以下,Mn1%以下,Cr10〜
    12.5%,Mo1.8〜2.5%,Ni1.5〜2.
    5%,V0.15〜0.30%,Nb0.03〜0.1
    %,N0.04〜0.08%を含み、残部がFe及び不
    可避不純物で構成されている特許請求の範囲第1項又は
    第2項に記載のガスタービン。
  6. 【請求項6】前記タービンスペーサがC0.07〜0.
    13%,Si0.1%以下,Mn1%以下,Cr10〜
    12.5%,Mo1.8〜2.5%,Ni1.5〜2.
    5%,V0.15〜0.3%,Nb0.03〜0.1
    %,N0.04〜0.08%,残部がFe及び不可避不純物
    で構成されている特許請求の範囲第1項又は第2項に記
    載のガスタービン。
  7. 【請求項7】前記タービンスタッキングボルトがC0.
    07〜0.13%,Si0.1%以下,Mn1%以下,
    Cr10〜13%,Mo2〜3%,Ni1〜2%,V
    0.15〜0.3%,Nb0.03〜0.15%,N
    0.04〜0.08%を含み、残部がFe及び不可避不
    純物で構成されている特許請求の範囲第1項又は第2項
    に記載のガスタービン。
  8. 【請求項8】前記コンプレッサスタッキングボルトがC
    0.07〜0.13%,Si0.1%以下,Mn1%以
    下,Cr10〜13%,Mo2〜3%,Ni1〜2%,
    V0.15〜0.3%,Nb0.03〜0.15%,N
    0.04〜0.08%を含み、残部がFe及び不可避不
    純物で構成されている特許請求の範囲第1項又は第2項
    に記載のガスタービン。
  9. 【請求項9】前記コンプレッサディスクの最終段以外が
    C0.1〜0.28%,Si0.2〜0.5%,Mn
    0.2〜0.5%以下,Cr1〜2%,Mo0.5〜
    1.0%,Ni2〜3%,V0.05〜0.15%を含
    み、残部がFe及び不可避不純物で構成されている特許
    請求の範囲第1項又は第2項に記載のガスタービン。
  10. 【請求項10】前記コンプレッサブレードがC0.07
    〜0.15%,Si0.15%以下,Mn1%以下,C
    r10〜13%,Mo1.5〜3.0%,Ni1〜2.
    5%,V0.15〜0.30%,Nb0.03〜0.1
    5%,N0.04〜0.08%を含み、残部がFe及び
    不可避不純物で構成されている特許請求の範囲第1項又
    は第2項に記載のガスタービン。
  11. 【請求項11】前記コンプレッサスタブシャフトがC
    0.15〜0.3%,Mn0.6%以下,Si0.35
    %以下,Ni2.5〜3.5%,Cr1〜2%,Mo0.
    5〜1%,V0.08〜0.15を含み、残部がFe及
    び不可避不純物で構成されている特許請求の範囲第1項
    又は第2項に記載のガスタービン。
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