JP3296816B2 - 耐熱鋼とその用途 - Google Patents

耐熱鋼とその用途

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JP3296816B2 JP23696990A JP23696990A JP3296816B2 JP 3296816 B2 JP3296816 B2 JP 3296816B2 JP 23696990 A JP23696990 A JP 23696990A JP 23696990 A JP23696990 A JP 23696990A JP 3296816 B2 JP3296816 B2 JP 3296816B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な耐熱鋼に関し、特にその耐熱鋼を用い
たデスクとそのガスタービンに関する。
〔従来の技術〕
現在、ガスタービン用デスクにはCr−Mo−V鋼が使用
されている。
近年、省エネルギーの観点からガスタービンの熱効率
の向上が望まれている。熱効率を向上させるにはガスタ
ービンの燃焼ガス温度及び圧力を上げるのが最も有効な
手段である。そのためにガスタービンの燃焼ガス温度及
び圧力は年々上昇の傾向にある。これに伴つて、ガスタ
ービンのデスクなどの使用条件も厳しくなり、これまで
のCr−Mo−V鋼では強度不足で、より強度の高い材料が
必要である。強度としては高温特性の基本であるクリー
プ破断強度が要求される。またガスタービンは、急速起
動されるので、低温靭性の高い〔Vノツチシヤルピー衝
撃値が高く、破面遷移温度(FATT)が低い〕ことも要求
される。
クリープ破断強度がCr−Mo−V鋼より高い構造材料と
してオーステナイト鋼,Ni基合金,Co基合金,マルテンサ
イト鋼等が一般に知られているが、熱間加工性,切削性
及び振動減衰特性などの点でNi基合金及びCo基合金は望
ましくない。また、オーステナイト鋼は400〜450℃付近
の高温強度がそれほど高くないことと更にガスタービン
全体システムから望ましくない。一方、マルテンサイト
鋼は他の構造部品とのマツチングが良く、高温強度も比
較的高い。マルテンサイト鋼として特開昭58−110661号
公報,特開昭60−138054号公報,特開昭46−279号公報
等が知られている。しかしこれらの材料は400〜450℃ク
リープ破断強度及び低温靭性が必ずしも高くなく、ター
ビンデスクとして使用できず、ガスタービンの効率向上
は得られない。最近、このガスタービン用として特開昭
63−171856号公報が開発されている。しかし、近年のガ
スタービンの大型化及び急速起動等により、デスクに作
用する応力も高くなり、より靭性の高い材料が求められ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、近年のガスタービンの大型化及び急速起動
に対処するために、特開昭63−171856号公報の靭性を更
に高めたものである。
ガスタービンの高温・高圧化に対して単に強度を高い
材料を用いるだけではガス温度の上昇はできない。一般
に、強度を向上させると靭性が低下する。本発明の目的
は高温強度と高い靭性を兼ね備えた耐熱性を提供するこ
とにある。
本発明の目的は、耐力及び衝撃値の高い耐熱鋼及びそ
れを用いた熱効率の高いガスタービンを提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、重量比で、C0.05〜0.20%,Si0.10%以下,M
n0.30%以下,Cr8.0〜13.0%,Mo1.5〜3.0%,Ni1.5〜3.0
%,V0.05〜0.30%,Nb及びTaの一種又は二種の合計量が
0.02〜0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.015%、S0.
001〜0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.0005〜0.008
%、As0.001〜0.015%及び残部がFeであることを特徴と
する耐熱鋼にある。
本発明鋼は次式で計算されるCr当量が10以下になるよ
うに成分調整され、フエライト相を実質的に含まないよ
うにすることが必要である。
Cr当量=−40C−2Mn−4Ni−30N+6Si +Cr+4Mo+11V+5Nb+2.5Ta 〔各元素は合金中の含有量(重量%)で計算される〕 本発明は、円盤上で、該円盤上の外周部に翼が植込ま
れる凹状の翼植込み部が設けられ、前記円盤の中心部で
最大の厚さを有し、前記円盤の外周部にボルトを挿入す
る貫通孔を有し前記ボルトによつて複数個の前記円盤を
連結する構造を有するデスクにおいて、該デスクは450
℃,105時間クリープ破断強度が50kg/mm2以上、20℃のV
ノツチシヤルピー衝撃値が8kg−m/cm2以上及びFATTが20
℃以下である全焼戻マルテンサイト組織を有するマルテ
ンサイトからなことを特徴とする。
複数個のタービンデスクを該デスクの外周側でリング
状のスペーサを介しボルトによつて連結される前記スペ
ーサは、上述の特性を有するマルテンサイト系鋼又は前
述組成を有する耐熱性によつて構成されることを特徴と
する。
複数個のタービンデスクを該デスクの外周側でリング
状のスペーサを介しボルトによつて連結される前記スペ
ーサは、上述の特性を有する耐熱鋼によつて構成される
ことを特徴とする。
タービンデスクとコンプレツサデスクとを円筒状デイ
スタントピースを介してボルトによつて連結するデイス
タントピース; 複数個のタービンデスクを連結するボルト及び複数個
のコンプレツサデイクを連結するボルトの少なくとも一
方のボルト; 円盤状で、該円盤状の外周部に翼が植込まれる凹状の
翼植込み部が設けられ、前記円盤の外周側にボルトによ
つて複数個の前記円盤を連結する構造を有し、前記円盤
の中心部及び貫通孔を有する部分で最大の厚さを有する
コンプレツサデスクは各々前述の特性を有するマルテン
サイト鋼又は前述の組成を有する耐熱鋼によつて構成さ
れることを特徴とする。
本発明は、タービンスタブシヤフトと該シヤフトにタ
ービンスタツキングボルトによつて互いにスペーサを介
して連結された複数個のタービンデスクと該デスクに植
込まれたタービンバケツトと、該ボルトによつて前記デ
スクに連結されたデスタントピースと、該デスタントピ
ースにコンプレツサスタツキングボルトによつて連結さ
れた複数個のタービンデスクと、該デスクに植込まれた
タービンバケツトと、該ボルトによつて前記デスクに連
結されたデイスタントピースと、該デイスタントピース
にコンプレツサスタツキングボルトによつて連結された
複数のコンプレツサデスクと、該デスクに植込まれたコ
ンプレツサブレードと、前記コンプレツサデスクの初段
に一体に形成されたコンプレツサスタブシヤフトを備え
たガスタービンにおいて、少なくとも前記タービンデス
クは、450℃,105時間クリープ破断強度が50kg/mm2,20℃
のVノツチシヤルピー衝撃値が8kg−m/cm2以上、FATTが
20℃以下である全焼戻マルテンサイト組成を有するマル
テンサイト系鋼からなることを特徴とするガスタービン
にある。マルテンサイト系鋼は特に前述の組成を有する
耐熱鋼によつて構成される。
本発明のガスタービンデスクは前述のマルテンサイト
鋼を適用することによつて外径(D)を0.5〜0.3にする
ことができ、軽量化が可能である。特に、0.18〜0.22と
することによりデスク間の距離を短縮でき、熱効率の向
上が期待できる。
〔作用〕
本発明材の成分範囲限定理由について説明する。
Cは高い引張強さと耐力を得るために最低0.05%必要
である。余りCを多くすると、高温に長時間さらされた
場合に金属組織が不安定になり、105hクリープ破断強度
を低下させるので0.20%以下にしなければならない。も
つとも0.07〜0.15%が好ましい。より、0.10〜0.14%が
好ましい。
Siは脱酸剤,Mnは脱酸・脱酸剤で鋼の溶解の際に添加
するものであり、少量でも効果がある。Siはδフエライ
ト生成元素であり、多量の添加は、疲労及び靭性を低下
させる有害なδフエライト生成の原因になるので、0.1
%以下、好ましくは0.01〜0.1%である。なお、カーボ
ン真空脱酸法及びエレクトロスラグ溶解法などによれば
Si添加の必要がなく、Si無添加がよい。特に、0.05%以
下が好ましい。
多量のMnは靭性を低下させるので、0.3%以下にすべ
きである。特に、Mnは脱酸剤として有効なので、靭性向
上の点から0.2%以下特に、0.05〜0.20%が好ましい。
Crは耐食性と高温強度を高めるが、13%以上添加する
とδフエライト組織生成の原因になる。8%より少ない
と耐食性及び高温強度が不十分なので、Crは8〜13%に
決定された。特に強度の点から11〜12.5%が好ましい。
Moは固溶強化及び析出強化作用によつてクリープ破断
強度を高める効果がある。1.5%以下ではクリープ破断
強度向上効果が不十分であり3.0%以上になるとδフエ
ライト生成原因になるので1.5〜3.0%に限定された。特
に、1.8〜2.5%が好ましい。更に、MoはNi量が2.1%を
越える含有量のときMo量が多いほどクリープ破断強度を
高める効果があり、特に、Mo2〜3%以上での効果が大
きい。
V及びNbは炭化物を析出し高温強度を高めると同時に
靭性向上効果がある。V0.1%,Nb0.02%以下ではその効
果が不十分であり、V0.3%,Nb0.2%以上ではδフエライ
ト生成の原因となると共にクリープ破断強度が低下する
傾向を示すようになる。特にV0.15〜0.25%,Nb0.04〜0.
10%が好ましい。Nbの代わりにTaを全く同様に添加で
き、複合添加することができる。
Niは低温靭性を高め、δフエライト生成の防止効果が
ある。1.5%以下ではその効果が十分でなく、3%以上
では長時間クリープ破断強度を低下させる。特に2.2〜
3.0%好ましい。より好ましくは2.5%を越える量であ
る。
Nはクリープ破断強度の改善及びδフエライトの生成
防止に効果があるが0.02%未満ではその効果が十分でな
く、0.1%を越えると靭性を低下させる。特に、0.04〜
0.08%の範囲で優れた特性がある。
Si,P及びSの低減は、高温強度を損なわず、低温靭性
を高める効果があり、極力低減することが好ましい。低
温靭性向上の点からSi0.1%以下、特に、Si0.01%以下
が好ましい。
以上の特定の含有量のP,S,Sb,Sn及びAsとすることに
より高い耐力と衝撃値とが得られるものである。
本発明材の熱処理は、まず完全なオーステナイトに変
態するに十分な温度、最低900℃、最高1150℃に均一加
熱し、100/h以上の速度で急冷し、次いで450〜600℃の
温度に加熱保持し(第1次焼きもどし)、次いで550〜6
50℃の温度に加熱保持し第2次焼きもどしを行なう。焼
き入れに当たつては、冷却をMf点以上の温度で止めるこ
とが焼き割れを防止する上で好ましい。具体的温度は15
0℃以上に止めるのが良い。焼き入れ冷却は油中,水中
又は水噴霧によつて行なうのが好ましく、均一なマルテ
ンサイト組織が得られる。
前記デイスタントピース,タービンスペーサ,タービ
ンスタツキングボルト,コンプレツサースタツキングボ
ルト及びコンプレツサーデスクの少なくとも最終段の1
種以上を、重量比で、C0.05〜0.20%,Si0.10%以下,Mn
0.30%以下,Cr8.0〜13.0%,Mo1.5〜3.0%,Ni1.5〜3.0
%,V0.05〜0.30%,Nb及びTaの一種又は二種の合計量が
0.02〜0.20%、及びN0.02〜0.10%を含有し、残部がFe
からなると共に、前述の含有量のP,S,Sb,Sn,及びAsを有
し、全焼もどしマルテンサイト組織を有する耐熱鋼によ
って構成することによってより高いガス温度にすること
ができ熱効率の向上が得られる。
特に、これらの部品の少なくとも1種は重量比で、C
0.05〜0.20%,Si0.05%以下,Mn0.20%以下,Cr8.0〜13.0
%,Mo1.5〜3.0%,Ni1.5〜3.0%,V0.05〜0.30%,Nb及びT
aの一種又は二種の合計量が0.02〜0.20%、及びN0.02〜
0.10%を含有し、前述と同様に特定の含有量のP,S,Sb,S
n,及びAsとし、残部がFeからなり、全焼もどしマルテン
サイト組織を有する耐熱鋼によつて構成されるときに高
い低温靭性が得られ、安全性の高いガスタービンが得ら
れる。
尚、これら部品に用いる材料とて450℃,105hクリープ
破断強度が50kg/mm2以上、20℃Vノツチシヤルピー衝撃
値が8kg−m/cm2以上,FATTが20℃以下のマルテンサイト
鋼が用いられるが、特に好ましい組成においては450℃,
105クリープ破断強度が50kg/mm2以上、20℃Vノツチシ
ヤルピー衝撃値が10kg−m/cm2以上,FATTが10℃以下を有
するものである。
コンプレツサデスクの少なくとも最終段又はその全部
を前述の耐熱鋼によつて構成することができるが、初段
から中心部まではガス温度が低いので、他の低合金鋼を
用いることができ、中心部から最終段までを前述の耐熱
鋼を用いることができる。
ガス上流側の初段から中心部までの上流側を重量比
で、C0.15〜0.30%,Si0.5%以下,Mn0.6%以下,Cr1〜2
%,Ni2.0〜4.0%,Mo0.5〜1%,V0.05〜0.2%及び残部が
実質的にFeからなり、室温の引張強さ80kg/mm2以上、室
温のVノツチシヤルピー衝撃値が20kg−m/cm2以上のNi
−Cr−Mo−V鋼が用いられ、中心部から少なくとも最終
段を除き重量比で、C0.2〜0.4%,Si0.5%以下,Mn1.0%
以下,Cr0.5〜1.5%,Ni2%以下,Mo0.5〜1%,V0.05〜0.2
%及び残部が実質的にFeからなり、室温の引張強さ80kg
/mm2以上、伸び率18%以上、絞り率50%以上を有するCr
−Mo−V鋼を用いることができる。コンプレツサスタブ
シヤフト及びタービンスタブシヤフトは上述のCr−Mo−
V鋼を用いることができる。
〔実施例〕
実施例1 第1表に示す組成(重量%)の試料をそれぞれ20kg溶
解し、1150℃に加熱し鍛造して実験素材とした。試番1
〜9の試料は、1050℃で2h加熱後衝風冷却を行い、冷却
を150℃で止め(焼入れ)、その温度から570℃に加熱し
5h保持後室温まで空冷し(1次焼もどし)、次いで590
℃に加熱し5h保持後室温まで炉冷した(2次焼もど
し)。
熱処理後素材からクリープ破断試験片,引張試験片お
よび及びVノツチシヤルピー衝撃試験片を採取し実験に
供した。
第1表において、試番1〜5は本発明材であり、試番
6〜10は比較材である。
試番10は、現用Cr−Mo−V鋼であり、鍛造後に熱処理
した。熱処理は、975℃で2h加熱後衝風冷却を行い(焼
入れ)、665℃に加熱し5h保持後室温まで空冷し(1次
焼もどし)、次いで675℃に加熱し5h保持後室温まで炉
冷した(2次焼もどし)。
第2表はこれら試料の機械的性質を示す。本発明材
(試番1〜5)は、高温・高圧大形ガスタービン用デス
ク材として要求される高温強度(450℃,105hクリープ破
断強度≧50kg/mm2)及び低温靭性(20℃Vノツチシヤル
ピー衝撃値≧8kg/mm2,FATT≦20℃)を十分満足すること
が確認された。450℃,105hクリープ破断強度は一般に用
いられているラルソンミラー法によつて求めた。
これに対し、発明材よりSi,Mn及び不可避不純物の高
い比較材(試番6〜9)は、高温・高圧大形ガスタービ
ン用デスク材に使用するには、低温靭性が低い。比較材
試番10は強度特にクリープ破断強度が著しく低く、高温
・高圧大形ガスタービン用デスク材には使用できない。
実施例2 第1図は前述のデスクを使用した本発明の一実施例を
示すガスタービンの回転部の断面図である。1はタービ
ンスタブシヤフト、2はタービンスタブシヤフト、3は
タービンスタツキングボルト、4はタービンスペーサ、
5はデスタントピース、6はコンプレツサデスク、7は
コンプレツサブレード、8はコンプレツサスタツキング
ボルト、9はコンプレツサスタブシヤフト、10はタービ
ンデスク、11はボルトである。本発明のガスタービンは
コンプレツサ6が17段あり、又タービンバケツト2が2
段のものである。タービンバケツト2が3段の場合もあ
り、いずれも本発明の鋼が適用できる。
本発明鋼で実デスクを、エレクトロスラグ再溶解法に
より溶製し、鍛造熱・処理を行つた。鍛造は850〜1150
℃の温度範囲内で、熱処理は第3表に示した条件で行つ
た。第3表はこのデスクの化学組織を示す。このデスク
の組織は全焼もどしマルテンサイト組織であつた。第2
図はこの本発明のガスタービンデスクの断面図である。
このデスクは外径1000mm,厚さ210mmであり、熱処理後に
図に示す形状に加工したものである。中心孔はφ700mm
である。第3表には室温引張,20℃ノツチシヤルピー衝
撃値,FATT及びクリープ破断強度を示す。本デスクの機
械的性質は、高温・高圧大形ガスタービン用デスクに要
求される特性(室温引張強さ≧110kg/mm2,20℃Vノツチ
シヤルピー衝撃値≧8kg−m/cm2,FATT≦20℃及びクリー
プ破断強度≧50kg/mm2)を十分満足することが確認され
た。
実施例3 第3図は本発明の耐熱鋼を使用したガスタービンデス
クを有する一実施例を示すガスタービンの回転部分の部
分断面図である。本実施例におけるタービンデスク10は
3段有しており、ガス流れの上流側より初段及び2段目
には中心孔11が設けられている。本実施例においてはい
ずれも第3表に示す耐熱鋼によつて構成したものであ
る。
以上の構成によつて高温・高圧大形ガスタービンの初
段ノズル入口の燃焼ガス温度を1260℃まで高められ、ガ
スタービンの熱効率を32%以上にまで向上できる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、高温・高圧大形ガスタービン用デス
クに要求されるクリープ破断強度及び低温靭性が満足す
るものが得られ、これを使用したガスタービンは極めて
高い熱効率が達成される顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示すガスタービン回転部の
断面図、第2図は本発明のタービンデスクの一実施例を
示す断面図、第3図は本発明の一実施例を示すガスター
ビン回転部付近の部分断面図である。 1……タービンスタブシヤフト、2……タービンブレー
ド、3……タービンスタツキングボルト、4……タービ
ンスペーサ、5……デスタントピース、6……コンプレ
ツサデスク、7……コンプレツサーブレード、8……コ
ンプレツサブレード、9……コンプレツサスタブシヤフ
ト、10……タービンデスク、14……タービンノズル、15
……燃焼機、16……コンプレツサノズル、17……ライ
ナ、18……ダイヤフラム、19……シユラウド。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前野 良美 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 慎太郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 栗山 光男 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 土井 裕之 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所日立研究所内 (72)発明者 溝井 貴夫 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鳥谷 初 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式 会社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭63−171856(JP,A) 特開 昭62−218602(JP,A) 特開 昭62−192563(JP,A) 特開 昭62−180040(JP,A) 特開 昭62−83449(JP,A) 特開 昭60−138054(JP,A) 特開 昭56−102559(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 C22C 38/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量比で、C0.05〜0.20%、Si0.10%以
    下、Mn0.30%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo1.5〜3.0%、Ni
    1.5〜3.0%、V0.05〜0.30%、Nb及びTaの1種又は2種
    の合計量が0.02〜0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.
    015%、S0.001〜0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.00
    05〜0.008%、As0.001〜0.015%、及び残部がFeである
    ことを特徴とする耐熱鋼。
  2. 【請求項2】重量比で、C0.05〜0.20%、Si0.10%以
    下、Mn0.30%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo1.5〜3.0%、Ni
    1.5〜3.0%、V0.05〜0.30%、Nb及びTaの1種又は2種
    の合計量が0.02〜0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.
    015%、S0.001〜0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.00
    05〜0.008%、As0.001〜0.015%、及び残部がFeであ
    り、全焼戻しマルテンサイト組織を有することを特徴と
    する耐熱鋼。
  3. 【請求項3】重量比で、C0.05〜0.20%、Si0.10%以
    下、Mn0.30%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo1.5〜3.0%、Ni
    1.5〜3.0%、V0.05〜0.30%、Nb及びTaの1種又は2種
    の合計量が0.02〜0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.
    015%、S0.001〜0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.00
    05〜0.008%、As0.001〜0.015%、及び残部がFeであ
    り、450℃、10万時間クリープ破断強度が50kg/mm2
    上、20℃Vノッチシャルピー衝撃値が8kg−m/cm2以上及
    び破面遷移温度が20℃以下であることを特徴とする耐熱
    鋼。
  4. 【請求項4】円盤状で、該円盤状の外周面に翼が植え込
    まれる凹状の翼植え込み部が設けられ、前記円盤の中心
    部で最大の厚さを有し、前記円盤外周部にボルトを挿入
    する貫通孔を有し、前記ボルトによって複数個の前記円
    盤を連結する構造を有するガスタービンデスクにおい
    て、該デスクは重量比で、C0.05〜0.20%、Si0.10%以
    下、Mn0.30%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo1.5〜3.0%、Ni
    1.5〜3.0%、V0.05〜0.30%、Nb及びTaの1種又は2種
    の合計量が0.02〜0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.
    015%、S0.001〜0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.00
    05〜0.008%、As0.001〜0.015%、及び残部がFeであ
    り、全焼戻しマルテンサイト組織を有することを特徴と
    するガスタービンデスク。
  5. 【請求項5】タービンデスクと、スペーサ、スタッキン
    グボルト及びデスタントピースの少なくとも1つとが、
    重量比で、C0.05〜0.20%、Si0.10%以下、Mn0.30%以
    下、Cr8.0〜13.0%、Mo1.5〜3.0%、Ni1.5〜3.0%、V0.
    05〜0.30%、Nb及びTaの1種又は2種の合計量が0.02〜
    0.20%、N0.02〜0.10%、P0.0005〜0.015%、S0.001〜
    0.015%、Sb0.0001〜0.0015%、Sn0.0005〜0.008%、As
    0.001〜0.015%、及び残部がFeであり、全焼戻しマルテ
    ンサイト組織を有する耐熱鋼によって構成されているこ
    とを特徴とするガスタービン。
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