JPH0649751B2 - 新規なポリカ−ボネ−ト - Google Patents

新規なポリカ−ボネ−ト

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JPH0649751B2
JPH0649751B2 JP26142785A JP26142785A JPH0649751B2 JP H0649751 B2 JPH0649751 B2 JP H0649751B2 JP 26142785 A JP26142785 A JP 26142785A JP 26142785 A JP26142785 A JP 26142785A JP H0649751 B2 JPH0649751 B2 JP H0649751B2
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JP
Japan
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aromatic
group
bisphenol
polycarbonate
present
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JP26142785A
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Inventor
邦輔 福井
正則 本岡
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三井石油化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐加水分解性および耐熱性が既知の芳香族ポ
リカーボネートに比較して格段に向上され、しかして強
度、耐衝撃性などの機械的性質にも優れた新規な芳香族
ポリカーボネートおよびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来ビスフエノールAを芳香族ビスフエノール成分とす
るポリカーボネートはその耐熱性および強度、耐衝撃性
などの機械的性質にすぐれエンジニアリングプラスチツ
クとして広く用いられている。さらにこのビスフエノー
ルAを構成成分とするポリカーボネートの性質をさらに
向上させるために、ビスフエノールAの他に第二成分と
して種々の芳香族ビスフエノールを添加してポリカーボ
ネートとすることも提案されている。しかしながら、こ
れらの従来の芳香族ポリカーボネートは耐加水分解性が
必ずしも充分でなく、加水分解の危険にさらされる用
途、例えば酸あるいはアルカリ性物質と水との混合物よ
りなる系における芳香族ポリカーボネートの使用は避け
ることが必要であつた。
しかしてこれらの従来の芳香族ポリカーボネートはそれ
自体一般的な用途には充分な耐熱性を有するもので、例
えば既に商業的に製造されているビスフエノール−Aを
ビスフエノールの構成成分とするポリカーボネートでは
そのガラス転移温度は約150℃であつて、さらに耐熱性
が要求される分野の用途に対しては、一層の耐熱性に優
れた材料が要望されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者らは、従来から知られている芳香族ポリカーボ
ネートに前述の問題点のあることを認識し、さらに耐加
水分解性および耐熱性が優れ、また機械的性質にも優れ
た芳香族ポリカーボネートを探索した結果、ビスフエノ
ール成分が芳香族多核ビスフエノールからなるポリカー
ボネート、またはビスフエノール成分が芳香族二核ビス
フエノールと芳香族多核ビスフエノールとからなるポリ
カーボネートが前記目的を達成することを見出し、本発
明を完成させた。
〔発明の概要〕
本発明を概説すれば、本発明は 一般式 〔式中、Xは直接結合または炭素原子数が1ないし8の
アルキリデン基、酸素原子、カルボニル基、硫黄原子、
スルフィニル基およびスルホニル基からなる群から選ば
れた少なくとも1種を示す〕で表わされる繰返し単位
(I)、および一般式 〔式中、R1、R2、R3およびR4は低級アルキル基を示し、
R5およびR6は水素原子または低級アルキル基を示す〕で
表わされる繰返し単位(II)を有し、これらの繰返し単
位(I)および(II)のモル分率をそれぞれmおよびnと
したときの の値が0.1〜1であり、o−クロロフェノール中で30℃
で測定した極限粘度(η)が0.4d/g以上であること
によって特徴づけられる新規な芳香族ポリカーボネート
を発明の要旨とする。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明の芳香族ポリカーボネートの繰返し単位(I) および繰返し単位(II) 中の炭酸成分単位−CO−は、炭酸HOCOOHに由来する構成
成分であって、後記するようにホスゲンまたはホスゲン
から誘導される炭酸エステルによってポリカーボネート
中に導入された成分である。
また、本発明の芳香族ポリカーボネートの上記した繰返
し単位(I)および繰返し単位(II)中の芳香族二核ビス
フェノール単位 および芳香族多核ビスフェノール単位 の夫々は後記するように対応する芳香族二核ビスフェノ
ール類または芳香族多核ビスフェノール類に由来するも
のである。そして、本発明の芳香族ポリカーボネート中
に、上記芳香族二核ビスフェノール単位が0ないし90モ
ル%、好ましくは1ないし80モル%、上記芳香族多核ビ
スフェノール単位が10ないし100モル%、好ましくは20
ないし99モル%の範囲の量で存在する。すなわち、上記
した繰返し単位(I)および繰返し単位(II)のモル分率
をそれぞれmおよびnとしたときの の値が0.1〜1、好ましくは0.2〜0.99であるような範囲
の量で芳香族二核ビスフェノール単位および芳香族多核
ビスフェノール単位が存在する。
上記の繰返し単位(I)中の芳香族二核ビスフェノール単
位は、次の一般式 で表わされる芳香族二核ビスフェノール類に由来するも
のであり、式中Xは直接結合またはメチレン基、エチリ
デン基、プロピリデン基などの炭素原子数が1ないし8
のアリキリデン基、炭素原子、カルボニル基、硫黄原
子、スルフイニル基およびスルホニル基からなる群から
選ばれた少なくとも1種の基を示す。該芳香族二核ビス
フェノール類として具体的には、次の化合物を例示する
ことができる。
4,4′−ジヒドロキシジフエニール、 ビス(4−ヒドロキシフエニル)メタン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン、 2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)ブタン、 4,4−シクロヘキシリデンジフエノール、 1−フエニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフエニル)
エタン、 ビス(4−ヒドロキシフエニル)エーテル、 ビス(4−ヒドロキシフエニル)チオエーテル、 4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノン、 ビス(4−ヒドロキシフエニル)スルホン。
上記の繰返し単位(II)中の芳香族多核ビスフェノール
単位は、次の一般式 で表わされる芳香族多核ビスフェノール類に由来するも
のであり、式中、R1、R2、R3およびR4は低級アルキル基
を示し、R5およびR6は水素原子または低級アルキル基を
示す。この芳香族多核ビスフエノールは、対応するジフ
エニルケトンと対応するフエノールとを縮合させる公知
の方法で製造されるものであつて、具体的には次の化合
物を例示することができる。
すなわち、本発明の芳香族ポリカーボネートは、前記炭
酸成分単位と前記芳香族ビスフエノール単位が交互に配
列した状態で縮合して炭酸エステル結合の形成によつて
実質上線状に高分子量化したものである。
本発明の芳香族ポリカーボネートの極限粘度(η)(o−
クロロフエノール中で30℃で測定した値)は0.4d
/g以上、好ましくは0.5d/g以上の範囲にある。
またこの芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度は通
常130ないし300℃、好ましくは150ないし270℃の
範囲である。
この芳香族ポリカーボネートはその耐加水分解性は従来
のビスフエノール−Aから得られるポリカーボネートと
比較して顕著に改善されており成形品を沸騰水中に3日
間浸漬後の極限粘度(η)の保持率(%)で表した耐加水
分解性は、本発明の場合96%(実施例1)であるのに
対し、ビスフエノールを用いた場合(比較例1)52%
である。
本発明の芳香族ポリカーボネートは従来のポリカーボネ
ート製造方法をそのまま使用して製造することができ
る。これらの製造方法としてはつぎのような方法を例示
することができる。
ホスゲン法 芳香族ビスフエノールにアルカリの存在下にホスゲンを
作用させ、フエノールの水酸基をクロロホルミル化し、
さらに脱塩化水素して重合体をうる方法。
エステル交換法 芳香族ビスフエノールと炭酸エステルとを反応させ、エ
ステル交換によつてポリカーボネートを得る方法。
次に本発明の芳香族ポリカーボネートとその製造方法と
を実施例によつて説明する。
実施例 以下に芳香族多核ビスフエノールの種々のものと芳香族
二核ビスフエノールの種々なものの種々の割合で用いる
合成例と物性の説明をする。
なお、該ポリカーボネートのガラス転移温度は示差走査
型熱量計で測定することによつて求めた。また、熱変形
温度はJISK6871に記載された方法に準じた方法によつて
測定した。さらに、耐加水分解性は、成形品を沸騰水中
に3日間浸漬した後の極限粘度(η)の初期値に対する保
持率(%)で示した。
実施例 1 炭酸ジフエニル1.0モル、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフエニル)ジフエニルメタン0.9モル、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフエニル)プロパン0.1モル、Sb2O3
0.1gを反応器に仕込み、チツソ雰囲気下攪拌しながら
250ないし300℃で生成するフエノールを留去しなが
ら常圧で約2時間反応を行なつた後、さらに2時間反応
系を徐々に減圧にするとともに昇温して最終的に圧力を
0.5mmHg、温度を350℃にした。このようにして得られ
たポリカーボネートの極限粘度(η)は0.68d/g、ガ
ラス転移温度は220℃、熱変形温度は203℃、耐加水分解
性は96%であつた。
比較例 1 実施例1において、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフエニル)ジフエニルメタンを使用せず、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフエニル)プロパンを1.0モル用い
る以外は実施例1と同様にして芳香族ポリカーボネート
を製造した。得られたポリカーボネートの極限粘度(η)
は0.73d/g、ガラス転移温度は149℃、熱変形温度
は130℃、耐加水分解性は52%であつた。
実施例 2〜10 芳香族二核ビスフエノール、アルキル置換芳香族多核ビ
スフエノールをそれぞれ表1記載のとおり使用する以外
は実施例1と同様にしてポリカーボネートを製造した。
得られたポリカーボネートの極限粘度(η)、ガラス転移
温度、熱変形温度および耐加水分解性はそれぞれ表1記
載のとおりであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Xは直接結合または炭素原子数が1ないし8の
    アルキリデン基、酸素原子、カルボニル基、硫黄原子、
    スルフィニル基およびスルホニル基からなる群から選ば
    れた少なくとも1種を示す〕で表わされる繰返し単位
    (I)、および一般式 〔式中、R1、R2、R3およびR4は低級アルキル基を示し、
    R5およびR6は水素原子または低級アルキル基を示す〕で
    表わされる繰返し単位(II)を有し、これらの繰返し単
    位(I)および(II)のモル分率をそれぞれmおよびnと
    したときの の値が0.1〜1であり、o−クロロフェノール中で30℃
    で測定した極限粘度(η)が0.4d/g以上である新規
    な芳香族ポリカーボネート。
JP26142785A 1985-11-22 1985-11-22 新規なポリカ−ボネ−ト Expired - Lifetime JPH0649751B2 (ja)

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US5034496A (en) * 1987-04-15 1991-07-23 The Dow Chemical Company Polycarbonate compositions
JPH01201338A (ja) * 1988-02-04 1989-08-14 Idemitsu Kosan Co Ltd 芳香族ポリカーボネートフイルム

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