JPH0649519U - 汚濁拡散防止フェンス - Google Patents

汚濁拡散防止フェンス

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JPH0649519U
JPH0649519U JP9128892U JP9128892U JPH0649519U JP H0649519 U JPH0649519 U JP H0649519U JP 9128892 U JP9128892 U JP 9128892U JP 9128892 U JP9128892 U JP 9128892U JP H0649519 U JPH0649519 U JP H0649519U
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JP
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fence
pollution
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water
weight
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JP9128892U
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English (en)
Inventor
義朗 小坂
Original Assignee
海和工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 公害発生を伴うおそれのない手段によってフ
ェンス本体に対する貝類の付着を防止し、装置全体の強
度に対する補強対策などを施す必要をなくして、装置の
小形軽量化が実現でき、強度ならびに耐久性を長期に亙
って保持し得る汚濁拡散防止フェンスを提供する。 【構成】 キャンバスなどで作られて上縁部にフロート
2を付設し、下縁部に錘4を付設したフェンス本体1の
表面に塩化ビニールコーティングが施されていることを
特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、水中の汚濁が特定区域の外へ拡散することを防止するために、該区 域を囲んで横幕状に水中に吊設される汚濁拡散防止フェンスの構造に関するもの である。
【0002】
【従来の技術】
このようなフェンスは、水中もしくは水際で行う作業、たとえば水底の掘削工 事を行う場合などに、工事の結果生じた汚濁水が工事現場の周辺に拡散して水域 を広範囲に亙って汚染することを防止するため、最近のこの種の工事現場に欠か せない設備器材として広く使用されているものである。
【0003】 従来から使用されている上記フェンスの一例について、図面によって説明する と、図2において、フェンス本体1は、その上端縁で、水面に浮かばせたフロー ト2に対し吊索3によって吊り下げられている。また下端縁には、錘4が結び付 けられる。この構成によってフェンス本体1は、長距離に亙って横幕状に水中に 吊設され、潮流や風によって横向きに流されることがなく、水中にほぼ垂設の状 態を保持して張設される。フェンス本体1の材料としては、潮流あるいは風波、 または後に述べるように重力による引張力等に曝される関係上、軽くて且つ強度 の高いものを選ぶ必要があり、普通には繊維の織成によって作られたキャンバス などが使用される。フロート2は、図例のようにゴム管(普通には内径500〜 800mmφ)を用いてエア管5から空気を送給して浮力を持たせたもの、ある いは発泡スチロールのような発泡材をキャンバスなどで包被したもの等が用いら れる。吊索3の材料としては、ワイヤ,ロープの類でもよいが、耐久力向上の点 からチェンが使用される例も少なくない。また、錘4は、重量調節の便利のため に、砂礫をキャンバスの袋に詰めたもの等が使用される。その寸法の一例を挙げ ると、フェンスの全高は、張設水域の水深には関係なく、5m〜8m程度のもの が多用される。
【0004】 図中のaは、フェンス本体1に付着している付着物で、貝類、藻類等がその主 なものである。これらの付着物aは、いずれも一旦付着するとその除去が困難で あり、以下に説明する問題の原因となる。
【0005】 上記の構造のフェンスを、適用水域の広さに応じ、適宜つなぎ合わせて該水域 の周囲に張り繞らせることにより、水域内に生じた汚濁の拡散を防止することが できる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
従来から行われている上記の汚濁拡散防止フェンスにとって、最大の問題点は 、上記付着物に関することである。付着物の主なものには、上記のように貝類お よび藻類等があるが、特に問題となるのは貝類である。その中でも過去の実績か らの結論として、上記フェンスに付着して実害をなすのは、主として牡蛎,ふじ つぼ,いがい(とくにむらさきいがい)の類である。これらの貝は、丁度フェン スの設置される水深が貝類にとって最適の繁殖条件の深さに一致する関係上、そ の成長はめざましく、1年にしてフェンスの表面は裏表ともに上記の貝類によっ て完全に埋め尽くされる。その結果、フェンス本体の重量は、設置当初の重量に 比べて夥しい増加となり、フロート2の浮力の不足、吊索3の強度の不足、さら にはキャンバスなどよりなるフェンス本体の引張強度の不足が生じて、装置全体 の沈没、あるいは吊索3の切断によるフェンスの漂流、またはフェンス本体のキ ャンバス生地の裂損を生じるなどの致命的打撃を受けることになる。これを防止 しようとして、フロート2の浮力の増加、吊索3の強度の増強、あるいはフェン ス本体の引張強度の補強などを行っても、補強対策に随伴して起こる設備自体の 重量増加によって、吊索の切断あるいはフェンス本体の裂損を防止する手段とは ならないばかりでなく、装置全体の嵩の増加と重量増加によって取扱上きわめて 不便なものとなる結果を生じる。
【0007】 上記貝類等の付着を防止するために、従来から試みられた対応策としては次の ようなものがある。
【0008】 a)いわゆる防汚塗料と称し、重金属を混入してその毒作用によって生物の付着 を防止する塗料があり、これをフェンスの表面に塗布する方法があるが、海水を 汚染して公害を及ぼすおそれがあり、その面から実施が困難である。
【0009】 b)図3に示すように、フェンス本体を複数枚の幕体1−1,1−2,…の重ね 合わせによって構成し、ある期間が経過して最上層の幕体1−1が付着生物によ って覆われると、その幕体1−1を切り落とすか、または幕体を綴じ合わせてい るボルト6を抜いて最上層の幕体1−1を取り外すことにより、幕体の更新を図 る方法がある。しかし、この方法によると、たとえ取り外し用の幕体1−1,… を生地の薄い安価の材料で構成しておくとしても、コストがアップし、且つ更新 に余分の手間がかかる。
【0010】 c)図4に示すように、フェンスの上部位置に適当長さのロープ7を係止手段8 によって一定間隔ごとに吊り下げておき、水流に乗って該ロープ7がフェンス表 面を擦って揺動することにより、生物の付着を妨害しようとする方法がある。し かしこの方法は、海水の波立ちが烈しいときなどには多少の効果が期待できるか も知れないが、海面が穏やかなときには殆どその効果がなく、図示のように、ロ ープ7の先端に錘9を付けてみても、見るべき効果を期待することができない。
【0011】 本考案は、上記の従来装置における問題点にかんがみてなされたもので、海水 汚染などの公害発生を伴うおそれのない手段を用いてフェンス本体に対する貝類 の付着を防止し、それによって装置全体の強度に対する補強対策などを施す必要 をなくして、装置の小形軽量化を実現し、強度ならびに耐久性を保持し得る汚濁 拡散防止フェンスを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本考案の汚濁拡散防止フェンスにおいては、上 縁部に浮揚手段を付設し、下縁部に垂下手段を付設し、横幕状に水中に吊設して 水中の汚濁が特定区域の外へ拡散することを防止するフェンスであって、そのフ ェンス本体を繊維の織成によって作られるキャンバスで構成し、そのフェンス本 体の表面に合成樹脂コーティングが施される。また、請求項2のように、前記の フェンス本体の表面に塩化ビニールコーティングが施されてもよく、あるいは請 求項3のように、該フェンス本体の表面にウレタンコーティングが施されてもよ い。
【0013】
【作用】
請求項1に示すように、水中に吊設して使用する汚濁拡散防止フェンスのフェ ンス本体の表面に合成樹脂コーティングを施すと、水中に浮遊する生物、とくに 牡蛎,ふじつぼ,いがい(とくにむらさきいがい)の類の発生原体は、フェンス 本体の表面にコーティングされている合成樹脂を嫌ってこれを回避する性質があ り、そのため該表面に付着しようとせず、したがってこれらの貝類の付着とその 成長によって生じる装置の破損、あるいはその付着により装置が嵩張ることによ って生じる取扱の不便さから、装置を保護することができる。
【0014】 また、フェンス本体の表面に施す合成樹脂コーティングに対して、請求項2の ように、塩化ビニールコーティングが選ばれ、あるいは請求項3のように、ウレ タンコーティングが選ばれても、上記付着生物に対して合成樹脂の発揮する嫌忌 性を塩化ビニールないしはウレタンがそなえていることによって、同等の効果が 発揮される。
【0015】
【実施例】
本考案装置の実施例を図面によって説明する。図1において、フェンス本体1 は、その上端縁でフロート2に対し、吊索3によって吊り下げられている。フェ ンス本体1の下端縁には、錘4が結び付けられる。この構成によってフェンス本 体1は、長距離に亙って横幕状に水中に吊設され、潮流や風によって横向きに流 されることがなく、水中にほぼ垂設の状態を保持して張設される。フェンス本体 1の材料としては、軽くて且つ強度の高いものを選ぶ必要があり、普通には繊維 の織成によって作られたキャンバスなどが使用される。
【0016】 フロート2は、図例のようにゴム管(普通には内径500〜800mmφ)を 用いて構成されるものが多く、エア管5から空気をゴム管内に送給してゴム管に 浮力を持たせ、下方にぶら下げたフェンス本体1,錘4,または吊索3などの重 量を支持する。フロート2の他の例としては、エアによらない方式のものとして 、たとえば発泡スチロールのような発泡材をキャンバスあるいはネットなどで包 被し、これを直接にフロートとして用いるものがある。この構造のものは、ゴム 管の場合の様にエア漏れ等の発生に対する懸念がなく、保管に意を用いることが 少ないが、折り畳んで嵩を小さくして収納することができないなどの不便が避け られない。吊索3用の材料としては、図例のようにワイヤ,ロープの類でもよい が、耐久力向上の観点からチェンを使用する場合も少なくない。
【0017】 錘4は、重量調節の便利のために、砂礫をキャンバスの袋に詰めたもの等の使 用が一般的である。この方式を採用すると、袋内の砂礫を出し入れするだけで、 重量の調節が簡単に行われ、しかも微妙な調節が可能である。この種のフェンス は、張設場所によって潮流や風力の影響を受けて横向きに流されることもあるが 、このような場合に対応して、上記の構成を通じて水中にほぼ垂設の状態を保持 させるための作業の遂行が可能となる。フェンスの寸法の一例を示すと、フェン スの全高は張設水域の水深には関係なく、5m〜8m程度のものが多用される。 通常この程度の高さの範囲を囲むことにより、汚濁の拡散を防止するという目的 をほぼ達成することができる。
【0018】 フェンス本体1の表面には、合成樹脂の一種である塩化ビニールコーティング が施されている。図中の1aは、上記コーティングが施される以前のフェンス本 体を示す。塩化ビニールコーティングにかえ、または塩化ビニールコーティング とともにウレタンコーティングを施してもよい。合成樹脂は、いわゆる防汚塗料 などとは異なり、防汚塗料が重金属を混入してその毒作用によって付着生物を取 り除く方式であるのと比べて、公害のおそれが全く無く、海水を汚染する心配の ないフェンスを構成するものである。
【0019】 この種の合成樹脂をコーティングすることによって、水中に浮遊する生物、と くに牡蛎,ふじつぼ,いがい(とくにむらさきいがい)の類の発生原体は、フェ ンス本体の表面にコーティングされている合成樹脂を嫌ってこれを回避するので 、そのため該表面に付着しようとせず、したがってこれらの貝類の付着とその成 長によって生じる装置の重量増加による破損、あるいはその付着により装置が嵩 張ることによって生じる取扱の不便さから、装置を保護することができる。
【0020】
【考案の効果】
本考案の汚濁拡散防止フェンスは以上のように構成されるので、海水汚染など の公害発生を伴うおそれのない手段によって、フェンス本体に対する貝類の付着 を防止し、それによって装置全体の強度に対する補強対策などを施す必要をなく して、装置の小形軽量化が実現でき、強度ならびに耐久性を長期に亙って保持し 得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案装置の構成を説明するための斜視図であ
る。
【図2】従来装置の斜視図である。
【図3】他の従来装置の側面図である。
【図4】さらに他の従来装置の斜視図である。
【符号の説明】
1,1a フェンス本体 2 フロート 3 吊索 4 錘 5 エア管

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上縁部に浮揚手段を付設し、下縁部に垂
    下手段を付設し、横幕状に水中に吊設して水中の汚濁が
    特定区域の外へ拡散することを防止するフェンスであっ
    て、そのフェンス本体を繊維の織成によって作られるキ
    ャンバスで構成し、そのフェンス本体の表面に合成樹脂
    コーティングが施されることを特徴とする汚濁拡散防止
    フェンス。
  2. 【請求項2】前記フェンス本体の表面に塩化ビニールコ
    ーティングが施される請求項1記載の汚濁拡散防止フェ
    ンス。
  3. 【請求項3】前記フェンス本体の表面にウレタンコーテ
    ィングが施される請求項1記載の汚濁拡散防止フェン
    ス。
JP9128892U 1992-12-14 1992-12-14 汚濁拡散防止フェンス Pending JPH0649519U (ja)

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