JPH0649467Y2 - 車両用クラッチ制御装置 - Google Patents

車両用クラッチ制御装置

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JPH0649467Y2
JPH0649467Y2 JP1987157500U JP15750087U JPH0649467Y2 JP H0649467 Y2 JPH0649467 Y2 JP H0649467Y2 JP 1987157500 U JP1987157500 U JP 1987157500U JP 15750087 U JP15750087 U JP 15750087U JP H0649467 Y2 JPH0649467 Y2 JP H0649467Y2
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clutch
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gear
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routine
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敏昭 立野
滋樹 福島
健司 山川
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、エンジンと歯車式変速機との間に介装された
摩擦クラッチをクラッチ用アクチュエータを介して電子
制御すると共に変速機のギヤの噛み合い位置をギヤ位置
切換手段を介して電子制御する車両用自動変速装置に適
用するに好適な車両用クラッチ制御装置関する。
〈従来の技術〉 近年、大型貨物自動車や乗合自動車等における運転者の
運転操作の負担を軽減する目的で、車両の走行条件に応
じたギヤ位置を自動的に選択できるようにした自動変速
装置が考えられている。
従来の自動変速装置は専ら小型の乗用車を対象としたも
のであり、エンジンと遊星歯車式変速機との間にトルク
コンバータ等の流体継手を介在させ、圧油を制御媒体と
した遊星歯車式変速機のギヤ位置切換手段を具した形式
のものが一般的である。
大型貨物自動車等を対象とした自動変速装置を開発する
上で重要なことは、車両の生産台数が乗用車と比べて著
しく少ないことから、高価なトルクコンバータ等を新た
に設計することはコストの点で極めて不利となるため、
従来からある生産設備を含めて摩擦クラッチや歯車式変
速機等の駆動系をそのまま用いることが望ましい。
このような要求を満すため、エンジンと歯車式変速機と
の間に介装されている摩擦クラッチを運転状況に応じて
自動的にクラッチ用アクチュエータで操作すると共に、
歯車式変速機のギヤ位置を運転状況に応じて自動的にギ
ヤ位置切換手段により操作し、これによって車両の自動
変速を達成する自動変速装置が考えられている。
〈考案が解決しようとする問題点〉 ここで、運転者の直接操作により摩擦クラッチの操作を
行う従来の車両にあっては、その運転者の技量によって
円滑な発進を実現できる。しかしながら、上記のように
摩擦クラッチをアクチュエータにより自動的に操作する
自動変速装置にあっては、車両の円滑な発進を実現する
ことが困難であった。すなわち、円滑な発進を実現する
ためには、クラッチ板がフライホイールに係合し始める
位置(半クラッチ位置)を常に正確に把持して係合ショ
ックがなく且つ迅速な係合開始を実現する必要がある
が、これを自動的に達成するのが困難であった。例え
ば、半クラッチ位置をクラッチのストローク量で検出し
ようとする場合には、クラッチフェーシングの厚さの誤
差や変化等の部品のばらつきがあるため、ある一定のク
ラッチストローク量が常に半クラッチ位置であるとは限
らず、円滑な発進が望めない。
本考案はエンジンと歯車式変速機とをつなぐ摩擦クラッ
チを自動的に操作して成るクラッチ制御装置において、
上記不具合に対処することができる車両用クラッチ制御
装置を提供することを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本考案に係る車両用自動変速装置は、エンジンと歯車変
速機との間に設けられる摩擦クラッチを操作するクラッ
チ用アクチュエータと、前記クラッチ用アクチュエータ
の操作ストローク量を検出するクラッチストロークセン
サと、前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数
センサと、車両の発進に際して上記摩擦クラッチを半ク
ラッチ状態の直前位置から徐々に接続させるように上記
クラッチ用アクチュエータの作動を制御すると共に、前
記エンジンを一定の回転数で回転させた状態で前記クラ
ッチ用アクチュエータを操作して前記摩擦クラッチを徐
々に接続させ前記エンジン回転数が所定回転数だけ低下
したことを検出した時のクラッチストローク量を上記摩
擦クラッチの切断側に所定値だけ修正して前記直前位置
に対応するクラッチストローク量として求めて次回の発
進時に使用するコントロールユニットとを備えたことを
特徴とする。
〈作用〉 一定エンジン回転数下で摩擦クラッチが除々に接続さ
れ、エンジン回転数が所定回転数だけ低下した時のクラ
ッチストローク量が検出されるため、クラッチが所定の
係合状態にある状況が安定して検出される。そして、こ
の状態は半クラッチ位置より多少係合し過ぎたクラッチ
ストローク位置であるため、検出したクラッチストロー
ク量を摩擦クラッチ切断側に所定量だけ修正して半クラ
ッチ状態の直前位置に対応するクラッチストローク量と
して求める。これにより、摩擦クラッチが一定の動特性
を発揮するストローク位置を基準にして、半クラッチの
直前位置が検出される。これによって、クラッチ特性の
ばらつきや経年変化に影響されることなく半クラッチ状
態の直前位置を適切に検出することができ、この直前位
置を次回の発進制御時に使用することにより、円滑な発
進を実現することができる。
〈実施例〉 以下、図面を参照して本考案の一実施例に係わる自動変
速装置について説明する。第1図に示すように、この自
動変速装置はディーゼルエンジン(以降、エンジンと称
する)11とその出力軸13の回転力を機械式の摩擦クラッ
チ(以下、単にクラッチと略称する)15を介して受ける
歯車式変速機17とに亘って取付けられる。エンジン11に
はその出力軸13の回転の1/2の回転速度で回転する入力
軸19を備えた燃料噴射ポンプ(以降、単に噴射ポンプと
称する)21が取付けられており、この噴射ポンプ21のコ
ントロールラック23には電磁アクチュエータ25が連結さ
れ、入力軸19にはエンジン11の出力軸13の回転数信号を
発するエンジン回転センサ27が付設されている。クラッ
チ15はフライホイール29に対してクラッチ板31を図示し
ない周知の挾持手段により圧接させ、クラッチ用アクチ
ュエータとしてのエアシリンダ33が非作動状態から作動
状態に移行すると前記挾持手段が解除方向に作動し、ク
ラッチ15は接続状態から遮断状態に変化する(第1図は
遮断状態を示している)。なお、このクラッチ15にはク
ラッチ15の遮断状態あるいは接続状態をクラッチストロ
ーク量により検出するクラッチストロークセンサ35が取
付けられているが、これに代えてクラッチタッチセンサ
37を利用しても良い。また、歯車式変換機17の入力軸39
にはこの入力軸39の回転数(以降、これをクラッチ回転
数と称する)信号を発するクラッチ回転数センサ41が付
設されている。前記エアシリンダ33にはエア通路43が接
続し、これが逆止弁45を介して高圧エア源としての一対
のエアタンク47,49に連結されている。エア通路43の途
中には、作動エアの供給をデューティ制御する開閉手段
としての互いに並列に接続された常閉の電磁弁X1,X2
と、エアシリンダ33内を大気開放するためのデューティ
制御される互いの並列接続される常閉の電源弁Y1,Y2
と、上記電磁弁X1,X2の上流側に設けられた3方向電磁
弁Wとが設けられている。この電磁弁Wは走行中はエア
タンク47,49側に接続され、電源オフ時には大気側に接
続される。なお、上記した電磁弁X1,X2及び電磁弁Y1,Y2
は交互にあるいは一方が故障した場合には他方が使用さ
れるもので、車両が走行中の場合、クラッチ15を切る場
合、クラッチ15をゆっくり切る場合、クラッチ15をゆっ
くりつなぐ場合、クラッチ15をつなぐ場合について各電
磁弁の制御については第5図に示しておく。これら電磁
弁の開閉制御によりクラッチ15の断続とその断続時間の
制御とがなされるようになっている。なお、一対のエア
タンク47,49のうち、一方のエアタンク49は非常用でメ
インのエアタンク47にエアがない場合に電磁弁55を開い
てエアの供給を行なうようになっており、これらエアタ
ンク47,49には内部エア圧が規定値以下になるとON信号
を出力するエアセンサ57,59が取付けられている。それ
ぞれの変速段を達成する歯車式変速機17のギヤ位置を切
換えするには、例えば第2図に示すようなシフトパター
ンに対応した変速位置にチェンジレバー61を運転者が操
作することにより、変速段選択スイッチ63を切換えて得
られる変速信号に基づきギヤ位置切換手段としてのギヤ
シフトユニット65を操作し、シフトパターンに対応した
目標変速段にギヤ位置を切換えると共にそのギヤ位置を
ギヤ位置インジケータ67に表示するようにしている。こ
こで、Rは後進段を示し、N及びN1はニュートラル、1,
2,3,4,5はそれぞれの指定変速段を示し、PW,Dは2速か
ら7速までの任意の自動変換段を示しており、PW,Dレン
ジを選択すると後述の最適変速段決定処理により2速〜
7速が車両の走行条件に基づいて自動的に決定される。
なお、パワフル自動変速段であるPWとエコノミー自動変
速段であるDとの変速領域をそれぞれ表す第3図
(a),(b)に示す如く、アップシフトとダウンシフ
トとではそれぞれ変速領域が変えられており、2速〜7
速の変速時期は、車両の高負荷等に対処するためPWレン
ジの方が高速側に設定されている。又、運転者がブレー
キペダル69を踏んでいる場合や図示しない排気ブレーキ
装置を作動させている場合には、それに応じて予めプロ
グラムされたそれぞれ別のシフトマップが選択されるよ
うになっており、PWレンジ及びDレンジそれぞれに3つ
のシフトマップが用意されている。前記ギヤシフトユニ
ット65はコントロールユニット71からの作動信号により
作動する複数個の電磁弁(第1図では1つのみ示してい
る)73と、これら電磁弁73を介してエアタンク47(49)
から高圧の作動エアが供給されて歯車式変速機17の図示
しないセレクトフォーク及びシフトフォークを作動させ
る一対の図示しないパワーシリンダとを有し、上記電磁
弁73に与えられる作動信号よりそれぞれパワーシリンダ
を操作し、セレクト、シフトの順で歯車式変速機17の噛
合い状態を変えるよう作動する。更に、ギヤシフトユニ
ット65には各ギヤ位置を検出するギヤ位置センサとして
のギヤ位置スイッチ75が付設され、これらギヤ位置スイ
ッチ75からのギヤ位置信号がコントロールユニット71に
出力される。又、歯車式変速機17の出力軸77には車速信
号を発する車速センサ79が付設され、更にアクセルペダ
ル81にはその踏込み量に応じた抵抗変化を電圧値として
生じさせ、これをA/D変換器83でデジタル信号化して出
力するアクセル負荷センサ85が取付けられている。前記
ブレーキペダル69にはこれが踏み込まれた時にハイレベ
ルのブレーキ信号を出力するブレーキセンサ87が取付け
られており、前記エンジン11にはフライホイール29の外
周のリングギヤに適時噛合ってエンジン11をスタートさ
せるスタータ89が取付けられ、そのスタータリレー91は
コントロールユニット71に接続している。なお、図中の
符号で93はコントロールユニット71とは別途に車両に取
付けられて車両の各種制御を行なうマイクロコンピュー
タを示しており、図示しない各センサからの入力信号を
受けてエンジン11の駆動制御等を行なう。このマイクロ
コンピュータ93は噴射ポンプ21の電磁アクチュエータ25
に作動信号を与え、燃料の増減操作によりエンジン11の
出力軸13の回転数(以降、これをエンジン回転数と称す
る)の増減を制御する。つまり、コントロールユニット
71からのエンジン回転増減信号としての出力信号に応じ
てエンジン回転数が増減される。
コントロールユニット71は自動変速装置専用のマイクロ
コンピュータであり、マイクプロセッサ(以降、これを
CPUと称する)95及びメモリ97及び入力信号処理回路と
してのインターフェース99とで構成される。インターフ
ェース99のインプットポート101には、上述の変速段選
択スイッチ63とブレーキセンサ87とアクセル負荷センサ
85とエンジン回転センサ27とクラッチ回転数センサ41と
ギヤ位置スイッチ75と車速センサ79とクラッチタッチセ
ンサ37(クラッチ15の遮断状態あるいは接続状態をクラ
ッチストロークセンサ35に代えて検出する時に用いる)
とクラッチストロークセンサ35とエアセンサ57,59と後
述する坂道発進補助スイッチ103と一速発進スイッチ105
とからそれぞれ各出力信号が入力される。坂道発進補助
スイッチ103は、上り坂での車両の発進時に後退を防止
するシステム(以下、これをAUSと称する)を作動させ
るためのものであり、ホイールブレーキ107のエアマス
タ109に対するエアの供給を電磁弁(以下、これをMVQと
称する)111を介して制御しながら車両を発進させる
が、このMVQ111の制御はコントロールユニット71にてな
される。又、1速発進スイッチ105はPWレンジあるいは
Dレンジにおいて1速発進を達成させるためのものであ
り、これをON操作することによって自動変速動作での1
速発進がなされる。一方、アウトプットポート113は上
述のマイクロコンピュータ93とスタータリレー91と電磁
弁X1,X2,Y1,Y2,W,71,111とにそれぞれ接続してこれらに
出力信号を送出できる。なお、図中の符号で115はエア
タンク47,49のエア圧が設定値に達しない場合、図示し
ない駆動回路から出力を受けて点灯するエアウォーニン
グランプであり、117はクラッチ15の摩擦量が規定値を
越えた場合に出力を受けて点灯するクラッチウォーニン
グランプである。
メモリ97には第6図〜第34図にフローチャートとして示
すプログラムやデータを書き込んだ読みだし専用のROM
と書き込み兼用のRAMとで構成される。即ち、ROMには上
記プログラムの外にアクセル負荷信号に対応した電磁弁
X1,X2,Y1,Y2のデューティ率αを予め第4図に示すよう
なマップとして記憶させておき、適宜このマップを参照
して該当する値を読み出す。上述した変速段選択スイッ
チ63は変速信号としてのセレクト信号及びシフト信号を
出力するが、この両信号の一対の組合わせに対応した変
速段位置を予めデータマップとして記憶させておき、セ
レクト信号及びシフト信号を付けた際にこのマップを参
照して該当する出力信号をギヤシフトユニット65の各電
磁弁73に出力し、変速信号に対応した目標変速段にギヤ
を合わせる。この場合、ギヤ位置スイッチ75からのギヤ
位置信号は変速完了により出力させ、セレクト信号及び
シフト信号に対応した各ギヤ位置信号が全て出力された
か否かを判断し、噛み合いが正常か異常かの信号を発す
るのに用いる。更に、ROMにはPWレンジあるいはDレン
ジにおいて目標変速段が存在する時、車速及びアクセル
負荷及びエンジン回転の各信号に基づき、最適変速段を
決定するための第3図(a)及び(b)に示すようなシ
フトマップも記憶させている。
次に、第6図〜第34図を参照して本実施例の動作につい
て説明する。まず、動作を説明するに先立って各フロー
チャートで用いられるフラグについてそのフラグが“1"
に設定される場合を説明する。
DELFLG…クラッチ接続後1秒間、HAFLG…発進処理に入
った場合、CNGFLG…始動及び発進処理内でチェンジが完
了していない場合、RFLG…発進後アクセル擬似信号V AC
が解除された場合、NEWFLG…発進後アクセル擬似信号V
ACが解除中である場合、HFLG…始動時にLE点補正を行な
った場合、ENSTFLG…車速低下時にエンジン回転速度NE
がエンスト防止回転を下回った場合、ONFLG…下り坂発
進時クラッチを繋ぎ始めた場合、 PFLG…発進時にエンジン回転速度NEがピーク点を迎えた
場合、VFLG…発進時にピーク点を迎えた時に現アクセル
開度VAが50%以上である場合、NEFLG…発進時にエンジ
ン回転速度NEが400rpmを下回った場合、XFLG…発進時に
ΔNEが上昇している場合、YFLG…発進時にΔNEが急低下
した場合、LEFLG…LE点までクラッチを繋げた場合、LEF
LG1…LE点の検出が終了していない場合、LEFLG2…LE点
の検出中ではない場合、 SSFLG…ブレーキフェイルの時にブレーキを踏んだ場
合、GFLG…変速時にアクセル擬似信号V ACを出力した場
合、FSSFLG…FSSオン時に2ndへの仮シフトが完了した場
合、 AirFLG…クラッチアクチュエータの空気導入を判断した
場合、PPFLG…ニュートラル時に車速センサエラーを検
出した場合、OFFFLG…ダブルクラッチ時にニュートラル
“N"からクラッチを切った場合、EOCFLG…A/D変換完了
信号が1秒間認められない場合、 CLFLG…MVX1とMVX2、MVY1とMVY2との交互使用用フラ
グ、ERIFLG…チェンジ不可のエラーが発生した場合、ER
2FLG…レバーNにしたときのみ反応可のエラーが発生し
た場合、 ER3FLG…オーバラン無視のエラー発生、ER4FLG…PL(パ
イロットランプ)のみのエラーが発生した場合、SV1FLG
…シリンダ側センサ(SVC1)の出力値が規定値外である
場合、SV2FLG…レバー側センサ(SVC2)の出力値が規定
値外である場合、MX1FLG…MVX1出力のフィードバック異
常である場合、MY2FLG…MYX2出力のフィードバック異常
である場合、MY1FLG…MVY1出力フィードバック異常であ
る場合、MY2FLG…MVY2出力フィードバック異常である場
合、ECLFLG…クラッチアクチュエータ又はクラッチ回転
数センサが異常である場合、SLFLG…レバー側センサに
よりクラッチの摩耗が判断された場合、OPFLG…OP SWが
オンされた場合、NFLG…エンジンの回転の入力があった
場合、NCLFLG…クラッチの回転の入力があった場合、OF
DFLG…低速段後にクラッチが接続された場合。
まず、第6図に示すように、プログラムがスタートする
とコントロールユニット71では各フラグ、カウンタ、メ
モリがクリアされ(ステップA1)、クラッチ15が正規の
圧力及び正規の状態で接続された場合、この位置からあ
る程度クラッチ15が切られて車両の駆動輪が回転状態か
ら停止状態に移行する半クラッチ状態の位置(以降、こ
れをLE点と称する)ダミーデータ読込みの初期設定が行
われた(ステップA2)後、AirFLGが「1」に設定され、
Vou及びMvw出力され(ステップA3)、第7図を参照して
後述する始動処理に入り(ステップA4)、始動処理が完
了すると車速信号及びクラッチ回転数信号等のデータが
入力される(ステップA5)。車速信号の値が3km/hを越
える場合には変速処理(ステップA7)を、3km/h以下の
場合にはギヤはニュートラルN以外か否か判定される
(ステップA8)。ここで、ギヤ位置がニュートラルであ
る場合には図示しない後退表示用のRevパイロットラン
プを消灯して(ステップA9)、第7図を用いて詳細を後
述する発進処理を行なっている(ステップA10)。
一方、上記ステップA8の処理でギヤ位置がニュートラル
N以外であると判定されるとクラッチ回転数N CLが規定
値以下であるか判定される(ステップA11)。ここで、
クラッチ回転数N CLが規定値以下であると判定されると
上記ステップA9以降の処理がなされて発進処理がなさ
れ、クラッチ回転数N CLが規定値より大きいと判定され
ると上記ステップA7に進んで変速処理がなされる。
次に、第7図を参照してエンジンの始動処理について説
明する。まず、第29図のデータ読むルーチンが実行され
てエンジン回転数NE等の信号が入力され(ステップB
1)、第28図を用いて詳細を後述するダイアグノシスル
ーチンの処理が実行される(ステップB2)。そして、こ
のダイアグノシスルーチンで設定されたフラグの判定が
行われる。つまり、ER1FLGあるいはER2FLGが「1」であ
るか否か判定される(ステップB3)。ここで、ER1FLGあ
るいはER2FLGが「1」である場合には、再度ステップB1
及びB2の処理が繰り返される。つまり、ER1FLGあるいは
ER2FLGが「1」である場合には始動処理は行われない。
一方、ステップB2において、ER1FLG及びER2FLGが「1」
でないと判定されると、OPFLG及びNFLGが判定される
(ステップB4)。ここで、OPFLGが「1」でNFLGが
「0」の場合には、HFLGが「1」であるか否か判定され
る(ステップB5)。このステップB5の判定で、HFLGが
「0」であると判定されるとクラッチ・オン信号を出力
して(ステップB6)、1.0秒のタイムラグを取り(ステ
ップB7)、LE点の補正を行なう(ステップB8)と共にHF
LGが「1」に設定される(ステップB9)。その後、第22
図を用いて後述するCHANGE(変速)ルーチンへと進む
(ステップB10)。そして、CNGFLGが「1」であるか否
か判定される(ステップB11)。ここで、CNGFLGが
「1」である場合には上記ステップB1処理に戻り、CNGF
LGが「1」でない場合にはギヤがニュートラルNか判定
される(ステップB12)。ここで、ギヤがニュートラル
Nであると判定されるとスタータ可能リレーがオンされ
(ステップB13)、ギヤがニュートラルでないと判定さ
れるとスタータ可能リレーがオフされる(ステップB1
4)。
ところで、上記ステップB4において、OPFLGが「0」でN
FLGが「1」と判定された場合には、HFLGが「0」に設
定され(ステップB15)、スタータ可能リレーがオフさ
れる(ステップB16)。次に、メインタンク47のエアが
あるか否か判定され(ステップB17)、メインタンク47
のエアがある場合にはパイロットランプ“Air"が消され
る(ステップB18)、LEFLG1及びLEFLG2が「1」にされ
る(ステップB18−1)。一方、メインタンク47のエア
がない場合にはパイロットランプ“Air"が点灯されてメ
インタンクのエアがないことが知らされる(ステップB1
9)。その後、チェンジバーがN以外からNにシフトさ
れたか否か判定され(ステップB20)、N以外からNに
シフトされた場合にはCHANGE(変速)ルーチンが実行さ
れる。
次に、第6図のステップA10で行われる発進処理につい
て第9図を参照しながら説明する。まず、HAFLGに
「1」が設定され(ステップC1)、後述するデューティ
率決定ルーチンで用いるカウンタtがクリアされ(ステ
ップC1−1)、各種データが読み込まれ(ステップC
2)、後述するダイアグノシスルーチンが実行される
(ステップC3)。そして、ダイアグノシスルーチンで設
定されたER1FLG、ER2FLGに「1」が設定されているか判
定される(ステップC4)。ER1FLGあるいはER2FLGが
「1」が設定されている場合にはギヤがNにされる(ス
テップC5)。つまり、ER1FLGあるいはER2FLGが「1」の
場合にはギヤが“N"にされるのみで、発進処理は行われ
ない。一方、ER1FLGあるいはER2FLGが「1」に設定され
ていない場合にはHAFLGが「1」に設定されているか否
か再度判定される(ステップC6)。そして、HAFLGが
「1」である場合にはクラッチが切れたか判定され(ス
テップC7)、切れていない場合にはクラッチ15にクラッ
チ切信号が出力されてクラッチが切られる(ステップC
8)。
一方、クラッチがすでに切られている場合にはクラッチ
の位置がホールドされ、図示しないアクセル擬似信号電
圧出力リレーをオンすると共に、エンジン11をアイドリ
ング回転させるアイドル相当電圧をアクセル擬似信号電
圧V ACとして電磁アクチュエータ25に出力し、図示しな
い排気ブレーキ解除用リレーをオンにすると共にフラグ
類のクリア及びカウンタ類(NCNT,VCNT)の初期化を行
なう(ステップC9〜C15)。
次に、エンジン回転数Neがエンスト防止回転を下回った
か判断する。即ち、ENSTFLGが「1」の場合にはエンス
ト防止回転を下回ったと判断する。エンジン回転数Neが
エンスト防止回転を下回った場合には、上述したステッ
プC1以外の処理をエンスト防止回転を上回るまで繰り返
し、エンジン回転数Neがエンスト防止回転を上回った場
合には前述したCHANGE(変速)ルーチンを実行する。こ
のCHANGEルーチン終了後にCNGFLGが「1」か否かを判定
し、CNGFLG=「1」、つまり変速が完了していない場合
にはステップC2以降の処理が変速が完了するまで、繰返
される(ステップC16〜C18)。
上記ステップC18の処理でCNGFLGが「0」、つまり変速
処理が完了したと判定されるとギヤ位置がNか否かをセ
レクト信号により読み取り(ステップC19)、ギヤ位置
がNの場合にはこれがN1以外にあるか否かを判断する
(ステップC20)。ギヤ位置がN1以外の場合にはクラッ
チ15を接続する処理が後述するステップC21〜C27におい
て行われる。このステップC21〜C27の処理でクラッチ15
が接続され、その接続後に1.5秒経過させて(ステップC
28)、LE点補正を行なった後(ステップC29)、排気ブ
レーキ解除用リレーをオフし、その接続後に1.5秒経過
していない場合はそのまま排気ブレーキ解除用リレーを
オフする(ステップC30)。排気ブレーキ解除用リレー
をオフした場合にはAUS用のMVQ111をオフにし(ステッ
プC31)、アクセル擬似信号電圧出力リレーをオフにし
て(ステップC32)、再びステップC2以降の処理に戻
る。
ここで、ステップC21〜C27において行われるクラッチ15
の接続処理について説明する。まず、クラッチ15がオン
(接続)しているか判定され(ステップC21)、オンし
ていない場合には第25図を用いてその動作を後述するク
ラッチオン信号が出力されてクラッチ15が接続される処
理が行われる(ステップC22)。そして、DELFLGに
「1」が設定された後上記ステップC2の処理に戻り、再
度上記ステップC21の処理でクラッチ15がオンしている
と判断されると、DELFLGが「1」である場合には1秒経
過した後にクラッチをホールドする処理が行われてDELF
LGが「0」とされ、CLFLGが反転される(ステップC24〜
C27)。このCLFLGは動作の当初で説明したように電磁弁
X1,X2あるいは電磁弁Y1,Y2を交互に使用するために反転
される。
ところで、上記ステップC20の判定でギヤ位置がN1であ
ると判定されるとMVQ111をオフにし、アクセル擬似信号
電圧出力用リレーをオフにした後上記ステップC1の処理
に戻る(ステップC31,C32)。
上記ステップC19の判定で、ギヤ位置がニュートラル以
外であると判定された場合にはアクセル擬似信号電圧出
力用リレーをオンにしてAUSルーチンに移行する(ステ
ップC33〜C34)。
AUSルーチンは第11図に示すようにエンジン回転数Nclが
500rpm以下の場合で十分サイドブレーキをひいている場
合(PARがオン)で、AUS SWがオンしている場合にはMVQ
1111及び図示しないMVQ2をオンにして(ステップE1〜E
5)、ホイールブレーキ107をきかせる処理を行なうもの
である。ここで、MVQ1及びMVQ2がオンしている状態でド
アが開けられた場合には、ブザーZがオンにされて警報
される。そして、この警報によりドアの閉じた場合には
ブザーZはオフされてその警報は停止される(ステップ
E6〜E8)。このようにして、坂道発進補助機能AUSが働
かされてホイールブレーキ107がきかされている場合に
ドライバがドアを開けて自動車から離れるのを防止して
いる。クラッチ回転数Nclが500rpmを越える場合あるい
はサイドブレーキを十分に引いていない場合あるいはAU
S SWがオンされていない場合にはメインのフローに戻
る。
AUSルーチンが終了したらPARがオンしているか判定され
(ステップC35)、オンしていない場合にはクラッチ15
をLE点直前まで動かすCLLEルーチンに移る(ステップC3
6)。なお、PARがオンしていない場合には上記ステップ
C1の処理に戻る。
CLLEルーチンは第12図に示すようにクラッチ15がLE点に
ある値αを加えた量よりストロークしているか否か判断
し(ステップF1)、ストローク量がこの量より大きい場
合には第25図のフローチャートを用いて後述するクラッ
チオン処理を行ってメインのフローに戻る。(ステップ
F2)。一方、上記判断でストローク量が小さい場合には
LEFLG1が「1」であるから否かを判断し(スッテプF
3)、NOの場合にはクラッチストロークがLE点以下であ
るかを判断する(ステップF4)。この結果、クラッチス
トロクがLE点以下でない場合にはデューティ比を規定値
とし(ステップF5)、第27図のスローチャートを用いて
後述するクラッチデューティ信号出力処理を行ってメイ
ンのフローに戻る(ステップF6)。また、上記判断(ス
テップF4)でクラッチストロークがLE点以下である場合
にはクラッチをホールドしてメインのフローに戻る(ス
テップF8)。また、上記判断(ステップF3)でLEFLG1が
「1」である場合にはLEFLG2が「1」であるか否かを判
断し(ステップF7)、NOの場合にはそのままメインのフ
ローに戻り、YESの場合にはクラッチホールドしてメイ
ンのフローに戻る(ステップF8)。
CLLEルーチンが終了したら、下り坂発進時にクラッチ15
を接続し始めたONFLGがクリアとなっているか否かを判
断し(ステップC37)、ONFLGがクリアとなってない場合
にはアクセル開度が10%以上かを判断し(ステップC3
8)、ONFLGがクリアとなっている場合にはクラッチ回転
数Nclが規定値2よりも低いかを判断する(ステップC3
9)。アクセル開度が10%以上の場合にはクラッチ回転
数Nclが規定値0よりも低いかを判断し(ステップC4
0)、規定値0よりも低い場合にはONFLGをクリアする
(ステップC41)。アクセル開度が10%よりも低い場合
にはクラッチ回転数Nclが規定値1よりも低いか否かを
判断し(ステップC42)、規定値1よりも低い場合にはO
NFLGをクリアする。
クラッチ回転数Nclが規定値1及び2よりも高い場合に
はONFLGがクリアとなっているかを判断する(ステップC
43)。ONFLGがクリアとなっている場合、下り坂発進時
車両が働き初めてからのタイムラグ用のカウンタNCNTが
「80」となっているかを判断し、カウンタNCNTが「80」
となっている場合にはカウンタNCNTを「0」にし、クラ
ッチ回転数Nclの変化量ΔNclが20rpm以上か否かを判断
する(ステップC44〜C46)。カウンタNCNTが「80」とな
っていない場合にはカウンタONFLGをクリアする(ステ
ップC41)。クラッチ回転数Nclの変化量ΔNclが20rpm以
上の場合で下り坂発進時にはONFLGを「1」としてクラ
ッチ15を接続し始め(ステップC47)、クラッチ回転数N
clの変化量ΔNclが20rpmよりも低い場合にはONFLGをク
リアする(ステップC41)。一方、ONFLGがクリアとなっ
ていない場合にはカウンタNCNTを「0」にしてONFLGを
「1」とする(ステップC48,C47)。ONFLGを「1」にし
た後アクセル開度が10%以下となっているかを判断し、
10%以下の場合にはアクセル擬似信号電圧Vacがアイド
ル相当電圧となる1Vを出力し、後述するクラッチデュー
ティー信号出力に移行し、アクセル開度を10%を越える
場合にはそのまま後述するクラッチデューティー信号出
力に移行する(ステップC49〜C51)。
クラッチ回転数Nclが規定値0〜2よりも低くなった場
合(上記ステップC39,40,42で「YES」と判定された場
合)あるいは上記ステップC44あるいはC46で「NO」と判
定されてONFLGをクリアした後には、アクセル開度が10
%以上かを判断し(ステップC52)、10%以上の場合に
は車両の発進時にエンジン回転数Neがピーク点を迎えて
PFLGがクリアとなっているかを判断する(ステップC5
3)。アクセル開度が10%を越えていない場合にはPFLG
及び車両の発進時にエンジン回転数Neがピーク点を迎え
た際の現アクセル開度相当電圧Vaが50%であるフラグVF
LGをそれぞれクリアし、車両の発進時におけるアクセル
擬似信号電圧Vacの出力タイミング用カウンタVCNTを「1
0」に設定してクラッチ15の目標ストロークをLE点にし
(ステップC54〜C57)、後述するエンジン回転数Neの変
化量ΔNeが40rpm以上かを判断する処理に移行する(ス
テップC73)。一方、PFLGがクリアとなっている場合に
はLEFLG1を判断し(ステップS53−1)、LEFLG1=1で
ない場合にはVacMAKE1ルーチンに進み(ステップC5
8)、PFLGがクリアとなっていない場合にはVFLGがクリ
アとなっているかを判断する(ステップC59)。また、
上記判断(ステップS53−1)でLEFLG1=1である場合
には第13図に示すフローチャートのLE点検出処理を行っ
てメインのフローに戻る(ステップ53−2)。
VFLGがクリアとなっている場合には後述するアクセル開
度10%以下かを判断する処理に移行し(ステップC7
1)、VFLGがクリアとなっていない場合には後述するア
クセル擬似信号電圧Vacを現アクセル開度相当電圧Va−
アクセル差電圧ΔVに置き換える処理に移行する(ステ
ップC105)。
ここで、第13図を参照して、LE点検出ルーチンについて
説明する。まず、LEFLG2をクリアにしてLE点検出中とし
(ステップCC1)、アクセル擬似信号電圧Vacをある一定
値で出力して運転者のアクセル操作に係らずエンジン回
転数Neをある一定値とする(ステップCC2)。そして、
第27図に示すクラッチデューティ信号出力処理を行って
第35図に示すようにクラッチ15を遮断側から接続側へ徐
々にストロークさせる(ステップCC3)。この結果、エ
ンジン回転数センサ27で検出するエンジン回転数Neがク
ラッチの接続により第35図に示すように低下して、その
変化量ΔNeが所定回転数A、例えば、50rpmより大きく
なった場合には(ステップCC4)、クラッチストローク
が規定値B以下か否かを判断し(ステップCC5)、クラ
ッチストロークがLE点の下限値を定める規定値Bより大
きい場合にはLEFLG2「1」にして(ステップCC7)、そ
のクラッチストロークを規定値Cで修正してこれを新た
にLE点として設定した後(ステップCC8)、LEFLG1をク
リアしてメインのフローに戻る(ステップCC6)。尚、
上記規定値B及び規定値Cはエンジン回転数センサ等の
測定系の感度に応じて設定されるものである。また、上
記判断(ステップCC4)でエンジン回転数の変化量ΔNe
が所定回転数A以下である場合にはそのままメインのフ
ローに戻り、また、判断(ステップCC5)でクラッチス
トロークが規定値B以下である場合にはLEFLG1をクリア
した後にメインのフローに戻る。
上記のようなLE点検出処理によれば、クラッチ15が接続
され始める(半クラッチ)ことによりエンジン回転数が
低下することを利用して半クラッチ直前位置(LE点)を
検出するものであるが、エンジン回転数センサ27等の測
定系の感度を考慮してクラッチ15がLE点を越えて接続さ
れた時の比較的大きいエンジン回転数変化量ΔNeを検出
し、この時点のクラッチストローク量を実験により予め
求めた修正値(規定値3:例えば3.8mm)でクラッチ遮断
側へ修正してLE点を求めている。
また、第10図を参照してVacMAKE1ルーチンについて説明
する。まず、カウンタVCNTが「10」になっているかを判
断し(ステップD1)、カウンタVCNTが「10」になってい
ない場合にはメインのフローに戻る。カウンタVCNTが
「10」になっている場合には現アクセル開度相当電圧Va
に基づき目標エンジン回転数を算出し、アクセル擬似信
号電圧出力用の電圧値V0,V1をそれぞれ記憶する図示し
ない作動メモリR0,R1に各々(目標エンジン回転数+25
0)、目標エンジン回転数−現エンジン回転数Ne)/100
に相当する電圧値を読込むと共に電圧値V2を記憶する図
示しな作動メモリR2をV2+V1とし、アクセル擬似信号電
圧VacをV0+V2とする(ステップD2〜6)。アクセル擬
似信号電圧とVacがAD値で「51」(アイドル相当電圧1
ボルト)以下か否かを判断し(ステップD7)、「51」以
下の場合にはアクセル擬似信号電圧VacをAD値で「51」
として、カウンタVCNTを「0」にしてメインのフローに
戻る(ステップD8、9)。アクセル擬似信号電圧VacがA
D値で「51」を越える場合、アクセル擬似信号電圧Vacが
AD値で「153」(3ボルト相当)以上かを判断し(ステ
ップD10)、「153」を越えない場合にはカウンタVCNTを
「0」にして(ステップD9)メインのフローに戻り、ア
クセル擬似信号電圧VacがAD値で「153」以上の場合には
アクセル擬似信号電圧VacをAD値で「153」にする(ステ
ップD11)と共にカウンタVCNTを「0」(ステップD9)
にしてメインフローのフローに戻る。このVacMAKE1ルー
チンがエンジン回転上昇機能となっており、アクセル擬
似信号電圧Vacの出力値は以下の如く決定される。
アクセル擬似信号電圧Vacの増加分ΔVAC/Δtを ΔVAC/Δt=β(目標エンジン回転数−現エンジン回転
数) …(1) ただしβ:比例定数(<1) により求める。そして、アクセル擬似信号電圧Vacの出
力値は Vac=Vao+∫ΔVAC/Δtdt ただし、Vao:無負荷時の(目標エンジン回転数+α)相
当の電圧により決定される。VacMAKE1ルーチンで示され
たようにアクセル擬似信号電圧Vacを定めてエンジン回
転数Neを目標エンジン回転数に近付けることにより、エ
ンジン回転数Neの無用な上昇を無くすことができる。
VacMAKE1ルーチンが終了するとDuty率決定ルーチン(ス
テップC60)により円滑な発進を実現するデューティ率
が決定される。
クラッチデューティ率が決定されると、これをクラッチ
デューティ信号として出力し(ステップC61)、エンジ
ン回転数Neがピーク点より30rpm下がったか否かを判断
し(ステップC62)、下がっていない場合には上記ステ
ップC2の処理にもどる。エンジン回転数Neがピーク点よ
り30rpm下がった場合にはMVQ111をオフにしてクラッチ1
5の回転をホールドすると共に車両の発進時にエンジン
回転数Neがピーク点を迎えたと判断し(PFLG←1)、カ
ウンタVCNTを「50」に設定する(ステップC63〜C66)。
なお、ピーク点はエンジン11の出力軸13がクラッチ15を
介して歯車式変速機17の入力軸39の回転として駆動輪側
へ動力が伝達され始めることにより低下するために生じ
るものである。
次に、発進状態切換え機能であるアクセル開度が50%以
上か否かを判断する処理を行なう(ステップC67)。ア
クセル開度が50%以上の場合、アクセル差電圧ΔVを現
アクセル開度相当電圧Vaとアクセル擬似信号電圧Vacと
の差とし、車両の発進時にエンジン回転数Neがピーク点
を迎えた時に現アクセル開度相当電圧Vaが50%以上であ
るとし(VFLG=1)(ステップC68,C69)、後述するア
クセル擬似信号電圧VacをVa-ΔVに置換える処理に移行
する。アクセル擬似信号電圧VacをVa-ΔVに置き換える
処理以下は通常制御処理となっている。
一方、上記ステップC67において、アクセル開度が50%
より低いと判定された場合にはVFLGをクリアし(ステッ
プC70)、アクセル開度が10%以下か否かを判断する
(ステップC71)。アクセル開度が10%以下か否かを判
断する処理以下は微動制御処理となっている。なお、上
記ステップC59におけるVFLGをクリアしたか否かの判断
によってクリアしたと判断された場合には、このアクセ
ル開度が10%以下かの判断を行なう(ステップC71)。
アクセル開度が10%以下の場合にはクラッチ15の目標ス
トロークを計算した後(ステップC72)、50msec毎のエ
ンジン回転数Neの変化量ΔNeが40rpm以上か否かを判断
する(ステップC73)。前述したステップC57のクラッチ
15の目標ストロークをLE点とした後の処理としてもこの
変化量ΔNeが40rpm以上か否かの判断が行なわれる(ス
テップC73)。
上記ステップC71で「NO」と判定、つまりアクセル開度
が10%を越える場合、エンジン回転数Neとクラッチ回転
数Nclとの差の絶対値が50rpm以下か否かを判断し(ステ
ップC74)、50rpmを越える場合は上記したクラッチ15の
目標ストロークを計算する処理を行ない(ステップC7
2)、50rpm以下の場合にはSVAOに現アクセル開度Vaを設
定し(ステップC74)、第26図を用いて詳細を後述する
クラッチデューティ信号出力処理が行われ、クラッチが
徐々に接続され始める(ステップC76,C77)。そして、
上記クラッチデューティ信号出力処理によりクラッチ15
がデューティ制御により繋ぎ始められてからt1秒経過し
たか判定される(ステップC78)。t秒間経過した後は
第25図に示したクラッチオン信号出力が行われて、クラ
ッチ15が接続される。そして、クラッチ15が繋がったか
否か判定され(ステップC80)、繋がった場合には排気
ブレーキ解除用リレーをオフにし、LEFLG,RFLG,NELFLG
がクリアされた後、CLFLGが反転された後にメインのフ
ローにリターンする(ステップC81〜C83)。
ところで、上記ステップC73の判定で50msec毎のエンジ
ン回転数Neの変化量ΔNeが40rpm以上であると判定され
た場合には、クラッチオフデューティ信号を出力して第
25図の処理を行なった後アクセル開度が10%以上か否か
を判断し、10%を越えない場合にはアクセル擬似信号電
圧VacをAD値で「51」として上記ステップC2の処理に戻
り、アクセル開度が10%以上の場合にはVacMAKE2ルーチ
ンを行なった後、上記したステップC2の処理に戻る(ス
テップC84〜C88)。
VacMAKE2ルーチンは第10図に示すようにカウンタVCNTが
「50」の場合には(ステップD12)、VacMAKE1ルーチン
の現アクセル開度相当電圧Vaに基づき目標エンジン回転
数を算出する処理に移行し、カウンタVCNTが「50」以外
の場合はメインのフローに戻る。このVacMAKE2ルーチン
が微動アクセル擬似信号電圧出力機能となっており、カ
ウンタVCNTを「50」に設定することで、VacMAKE1ルーチ
ンで定めたアクセル擬似信号電圧よりも出力タイミング
が長くなる。
ところで、上記ステップC73の判定で、エンジン回転数N
eの変化量ΔNeが40rpmを越えない場合には車両の発進時
にエンジン回転数Neが400rpmを下回った(NEFLG=1)
かを判断し(ステップC89)、下回った場合にはエンジ
ン回転数Neが410rpm以下か否かを判断する(ステップC9
0)。410rpm以下の場合には上述したクラッチオフデュ
ーティ信号を出力する処理(ステップC84,C85)に移行
してクラッチ15のクラッチ板31をフライホイール29と反
対側にストロークさせ、410rpmを越えた場合にはNEFLG
をクリアする(ステップC91)。
一方、上記ステップC89において「NO」と判定、つまり
車両の発進時にエンジン回転数Neが400rpmを上回っ場合
にはエンジン回転数Neが400rpm以下かを判断し(ステッ
プC92)、400rpmを越える場合にはNEFLGをクリアし(ス
テップC91)、400rpm以下の場合にはクラッチオフデュ
ーティ信号を出力してNEFLGを「1」とし(ステップC93
〜C95)、上記したアクセル開度が10%以上かを判断す
る処理(ステップC86)に移行する。上記したNEFLGが
「1」となっているか否かの判断処理以下がエンジン回
転数判断機能となっており、回転数400rpmが下限値とな
っている。そして、上記ステップC91でNEFLGをクリアし
た後にクラッチストロークが目標値となっているか否か
を判断し(ステップC96)、クラッチストロークが目標
値よりも大きい場合にはクラッチデューティ信号を出力
して(ステップC97,C98)クラッチ15のクラッチ板31を
フライホイール29側にストロークさせ、上述したアクセ
ル開度が10%以上か否かを判断する処理(ステップC8
6)に移行する。上記ステップC96の判定で、クラッチス
トロークが目標値よりも小さいと判定された場合にはア
クセル開度が10%以上か否かを判断し(ステップC9
9)、10%以上の場合にはクラッチオフデューティ信号
を出力して(ステップC100,C101)、クラッチ15のクラ
ッチ板31をフライホイール29と反対側にストロークさせ
ると共に上述したアクセル開度が10%以上かを判断する
処理(ステップC86)に移行し、10%を越えない場合に
は上記したエンジン回転数Neが410rpm以下の場合に行な
うクラッチオフデューティ信号を出力し(ステップC10
2,C103)、クラッチ15のクラッチ板31をフライホイール
29と反対側にストロークして上述したアクセル開度が10
%以上か否かを判断する場合(ステップC86)に移行す
る。又、上記ステップC96の判定で、クラッチストロー
クと目標値とが等しくなった場合には、クラッチ15接続
用のエアシリンダ33を現状のまま(ホールド)にして
(ステップC104)、ステップC86に移行する。
一方、上記ステップC69においてVFLGを「1」にした
後、アクセル擬似信号電圧Vacを現アクセル開度相当電
圧VaからΔVを引いた値に置き換える(ステップC10
5)。なお、この置換処理は前述した上記ステップC59に
おいてVFLGがクリアされていないと判断された場合にも
行われ、この処理が通常アクセル擬似信号電圧出力機能
となっている。
次に、エンジン回転数Neとクラッチ回転数Nclとの差の
絶対値が30rpm以下か否かを判断し(ステップC106)、3
0rpm以下の場合にはエンジン回転数Neとクラッチ回転数
Nclとが同期していると判断して現アクセル開度VaをSVa
Oとし、デューティ比を設定してクラッチデューティ信
号を出力する(ステップC107〜C109)。そして、クラッ
チデューティ信号を出力してからt2秒経過後(ステップ
C110)に、上記したステップC79〜C83の処理が行われ
て、クラッチ15が接続される。上記ステップC79におい
てクラッチオン信号を出力する処理が通常発進の場合の
クラッチ接続機能となっている。
一方、上記ステップC106において、エンジン回転数Neと
クラッチ回転数Nclとの差の絶対値が30rpmを越えている
と判定された場合には、NEFLGが「1」、即ち車両発進
時のエンジン回転数Neが400rpmを下回ったか否かを判断
し(ステップC111)、NEFLGが「1」となっている場合
にはエンジン回転数Neが410rpm以下かを判断し(ステッ
プS112)、410rpm以下の場合にはクラッチオフデューテ
ィ信号を出力して(ステップC113,C114)上記したステ
ップC2の処理に移行し、410rpmを越えた場合にはNEFLG
をクリアする(ステップC115)。上記ステップS111の判
定でNEFLGが「1」となっていない場合にはエンジン回
転数Neが400rpm以下かを判断し(ステップC116)、400r
pm以下となっている場合にはクラッチオフデューティ信
号を出力してクラッチ15のクラッチ板31をフライホイー
ル29と反対側にストロークさせ、NESTFLGを「1」にし
て前述したステップC2の処理に移行し(ステップC117〜
C119)、400rpmを越えた場合にはNEFLGをクリアする
(ステップC115)。上述したNEFLGが「1」となってい
るか否かの判断処理以下がエンジン回転数判断機能とな
っており、回転数400rpmが下限値となっている。上記ス
テップC115において、NEFLGをクリアした後、500msec毎
のエンジン回転数の変化量ΔNeが−5rpm以下か否かを判
断し(ステップC120)、−5rpm以下の場合車両発進時に
変化量ΔNeが上昇しているとした(XFLG=1)後(ステ
ップC121)、変化量ΔNeが−5rpm以上であるか否かを判
断する(ステップC122)。このステップC122で「NO」と
判定、つまり変化量ΔNeが−5rpmを越えない場合、即ち
急にエンジン回転数Neが低下しない場合にはデューティ
比をVacに応じた値から規定値を減算した値に設定し、
そのデューティ比か設定値以下の場合にはそのデューテ
ィ比によりクラッチデューティ信号を出力してクラッチ
を徐々に接続した(ステップC123〜C126)後、上記ステ
ップC2の処理に移行する。
上記ステップC122の判定で、50ms毎のエンジン回転数Ne
の変化量ΔNeが−5rpm以上と判定された場合即ち、急に
エンジン回転数Neが低下した場合には、XFLGをクリアし
て(ステップC127)クラッチ15接続用のエアシリンダ33
を現状のまま(ホールド)(ステップC128)にして前述
したステップC2の処理に移行する。
一方、ステップC120の判定で、変化量ΔNeが−5rpmを越
えると判定された場合にはXFLGが「1」か否かを判断し
(ステップS129)、XFLGが「1」の場合に上述した変化
量ΔNeが−5rpm以上か否かの判断を行ない(ステップC1
22)、XFLGが「1」となっていない場合には変化量ΔNe
が30rpm以上か否かを判断する(ステップC130)。30rpm
以上の場合には車両の発進時の変化量ΔNeが急低下した
と判断し(YFLG=1)(ステップC131)、変化量ΔNeが
30rpm以下かを判断する(ステップC132)。一方、上記
ステップC130の判定で30rpmを越えないと判定された場
合にはYFLGが「1」かを判断し(ステップC133)、YFLG
が「1」となっている場合には上記したステップC132に
進んで変化量ΔNeが30rpm以下かを判断する。一方、上
記ステップC133の判定で、YFLGが「1」となっていない
場合にはクラッチ15接続用のエアシリンダ33を現状のま
ま作動させて(ホールド)、前述したステップC2の処理
に移行する。
一方、上記ステップC132の判定で、50msec毎のエンジン
回転数Neの変化量ΔNeが30rpm以下の場合には、YFLGを
クリアして(ステップC134)、クラッチ15接続用のエア
シリンダ33を現状のまま作動させて(ホールド)(ステ
ップC128)、前述したステップC2の処理に進む。一方、
上記ステップC132の判定で、変化量ΔNeが30rpmを越え
ると判定される場合には、クラッチオフデューティ信号
を出力してクラッチ15を早めに遮断し、前述したステッ
プC2の処理に移行する(ステップC135〜C136)。
一方、上記のフローの中の適宜な位置で第8図に示すよ
うなエンジン回転数計算ルーチンが実行される。まずエ
ンジン回転数Neの計算を行ない(ステップC1)、エンジ
ン回転数Neが137rpmを越えるか否かを判断する(ステッ
プG2)。このステップG2の判定で、137rpm以下と判定さ
れた場合には、図示しないオイルプレッシャゲージスイ
ッチによりエンジンストップ(以下、エンストと略称す
る)と判断されているか否かを判断し(ステップG3)、
エンストの場合には第6図のステップA1始動前の初期設
定を行なう処理に移行する。一方、エンジン回転数Neが
137rpmを越える場合及びオイルプレッシャゲージスイッ
チではエンストと判断されていない場合には、発進処理
中か否かを判断する(ステップG4)。ここで、発進時で
ない場合、即ち一般走行時である場合にはアクセル開度
が10%以上か否かを判断する(ステップG5)。アクセル
開度が10%以上の場合及び発進中でエンジン回転数Neが
250rpm以下の場合(ステップG6)には、エンジン回転数
Neが250rpm以下かを判断し(ステップG7)、250rpm以下
の場合には車速が規定値以下かを判断する(ステップG
8)。上記ステップG5の判定で、アクセル開度が10%を
越えないと判定された場合にはエンジン回転数Neが600r
pm以下かを判断し(ステップG9)。600rpm以下の場合に
は上記した車速が規定値以下かを判断する処理(ステッ
プG8)に移り、600rpmを越える場合にはENSTFLGをクリ
アする(ステップG10)。上記ステップG8において、車
速が設定値を越えると判断された場合にはENSTFLGが
「1」とされる(ステップG11)。ENSTFLGをクリアした
後、あるいはENSTFLGを「1」とした後にはクラッチ回
転数Nclを計算すると共に500msec毎のエンジン回転数Ne
の変化量ΔNe及び50msec毎のクラッチ回転数Nclの変化
量ΔNclを計算して、メインのフローに戻る(ステップG
12,G13)。
次に、第23図を参照して第9図の発進ルーチンで呼出さ
れる変速処理を行なうCHANGEルーチンの処理について説
明する。まず、チェンジレバー61がPWレンジあるいはD
レンジになっているか判定され(ステップP1)、そうで
ある場合にはFSSがオンされているか判定される(ステ
ップP2)。FSSがオンされている場合には、目標変速段
が1stに設定され、FSSがオンされていない場合には目標
変速段が2ndに設定される(ステップP3,4)。一方、チ
ェンジレバー61の位置がDでもPWでもない場合には変速
段はチェンジレバー61の位置と等しい段に設定される
(ステップP5)。そして、上記ステップP3〜P5の処理に
より目標変速段が設定された後、ステップP6の処理に進
んで、目標変速段が現変速段に等しいか判定される。こ
こで、目標変速段が現変速段に等しくないと判定される
と、ステップP7以降に進んで変速処理が行われる。先
ず、第20図を用い前述したエアチェックルーチンにより
エアのチェックが行われた(ステップP7)後、CNGFLGが
「1」に設定され(ステップP8)、クラッチ15が切れた
か判定される(ステップP9)。クラッチ15が切れていな
い場合には、クラッチ切信号が出力され(ステップP1
0)、第28図を用いて後述するクラッチ切信号ルーチン
によりクラッチ15を切る処理が行われる。
上記ステップP10の処理によりクラッチ15が切られ、再
度上記ステップP9の判定で、クラッチ15が切られている
と判定された場合には、クラッチ15の位置がホールドさ
れる(ステップP11)。そして、チェンジレバー61がD
あるいはPW位置であるか判定され(ステップP12)、「N
O」である場合には目標ギヤへの変速信号が出力される
(ステップP13)。一方、上記ステップP12において、チ
ェンジレバー61がDあるいはPW位置であると判定された
場合にはFSSがオンしているか判定され(ステップP1
4)、オンしていない場合には目標ギヤへの変速信号が
出力され(ステップP13)。一方、FSSがオンしている場
合には、FSSFLGが「1」であるか判定され(ステップP1
5)、「1」でない場合にはギヤが2速であるか判定さ
れる(ステップP16)。そして、ギヤが2速でない場合
には、2速への変速信号が出力されて、2速に変速され
る(ステップP17)。一方、ギヤが2速ではない場合に
はFSSFLGに「1」が設定される(ステップP18)。
一方、上記ステップP15において、FSSFLGが「1」であ
ると判定されるとクラッチ回転数Nclが低下したか判定
され(ステップP19)、低下している場合には上記ステ
ップP13の処理に進む。一方、クラッチ回転数Nclが低下
していないと判定された場合にはアクセルが踏んでいる
か判定される(ステップP20)。踏んでいない場合には
メインフローに戻る。一方、踏んでいる場合には後述す
るステップP22以降の処理に進む。
ところで、上記ステップP6の判定で、目標ギヤが現ギヤ
と等しいと判定された場合には、FSSFLGに「0」が設定
され(ステップP21)、CNGFLGが「0」に設定される
(ステップP22)。そして、ギヤがニュートラル「N」
かあるいはエンジンが停止していない場合には(ステッ
プP23,P24)、タンク切換え用電磁弁がオフされる(ス
テップP25)。
一方、ギヤがニュートラル「N」ではなく、かつエンジ
ンが停止している場合にはクラッチがオン、つまり接続
されているか判定される。クラッチが接続されていない
場合には、クラッチオン信号が出力されてクラッチが接
続され、DELFLGに「1」が設定される(ステップP27,P2
8)。
一方、クラッチが接続されている場合に、DELFLGに
「1」が設定されているか判定され(ステップP29)、
その状態が「1」秒経過した場合にはクラッチがホール
ドされた後、DELFLGに「0」が設定され、CLFLGにその
反転された値が設定される(ステップP31,P32)。
次に、第26図を参照してクラッチオフデューティ信号が
出力された場合の処理について説明する。まず、MY1FLG
が「1」であるか判定される(ステップS1)。つまり、
バルブMVX1に異常があるか判定される。ここで、バルブ
MVX1に異常がある場合にはバルブMVX2が代わりにオフデ
ューティに使われる。また、上記ステップS1の判定で、
「NO」と判定された場合にはMY2FLGが「1」であるか判
定され(ステップS3)、「1」である場合にはバルブMV
X2に異常があると判定されバルブMVX1によりオフデュー
ティが行われる(ステップS4)。一方、上記ステップS3
において、「NO」と判定された場合、つまり両方のバル
ブMVX1及びMVX2が正常であると判定された場合にはCLFL
Gが「0」である場合にはバルブMVX1によりオフデュー
ティが行われる(ステップS5,S4)。一方、CLFLGが
「1」である場合にはバルブMVX2によりオフデューティ
が行われる(ステップS5,S2)。
次に、第27図を参照してクラッチデューティ信号が出力
された場合の処理について説明する。まず、MY1FLGが
「1」であるか判定される(ステップT1)。つまり、バ
ルブMVX1に異常があるか判定される。ここで、バルブMV
X1に異常がある場合にはバルブMVX2が代わりにデューテ
ィに使われる。また、上記ステップT1の判定で、「NO」
と判定された場合にはMX2FLGが「1」であるか判定され
(ステップT3)、「1」である場合にはバルブMVX2に異
常があると判定されバルブMVX1によりデューティが行わ
れる(ステップT4)。一方、上記ステップS3において、
「NO」と判定された場合、つまり両方のバルブMVX1及び
MVX2が正常であると判定された場合にはCLFLGが「0」
である場合にはバルブMVX1によりデューティが行われる
(ステップT5,T4)。一方、CLFLGが「1」である場合に
はバルブMVX2によりデューティが行われる(ステップT
5,T2)。
次に、第24図を参照してギヤをNにする処理について説
明する。まず、ギヤがNであるか判定され(ステップQ
1)、ギヤがNである場合にはクラッチ15がオン、つま
り接続されているか判定される(ステップQ2)。このス
テップQ2の判定で、「NO」と判定された場合にはバルブ
MVY1及びMVY2がオフされると共にバルブMVX1及びMVX2が
オンされ、アクセル擬似信号電圧Vacが解除される(ス
テップQ4)。
ところで、上記ステップQ1において「NO」と判定された
場合にはステップQ5以降の処理に進。そして、エラーコ
ードが35あるいは50の場合、SV1FLGあるいはSV2FLGが
「1」の場合あるいはMX1FLGあるいはMX2FLGが「1」の
場合には(ステップQ5〜Q7)、0.5秒間だけバルブMX1及
びMX2がオンされ、バルブMA及びMBがオンされる(ステ
ップQ8,9)。一方、上記ステップQ5〜7の判定がいずれ
も「NO」の場合にはステップQ10に進んで、バルブMVX1
及びMVX2がオンされると共にバルブMVAおよびMVBがオン
される(ステップQ11,12)。一方、上記ステップQ10に
おいて「NO」と判定されると、ステップQ13に進んで、
クラッチ15がオフ、つまりクラッチ15が切られているか
判定される(ステップQ13)。ここで、クラッチ15が切
られていない場合にはクラッチ切信号が出力される(ス
テップS14)。
一方、上記ステップQ13においてクラッチ15が切られて
いると判定されるとクラッチ15がホールドされ、バルブ
MVA及びMVBがオンされる(ステップQ15)。
始動処理完了後、コントロールユニット71は車速あるい
はクラッチ回転数Nclが規定値を上回っている場合に第1
4図(A)〜(E)に示す変速処理に入る。まず、第29
図を用いて詳細に後述するダイアグノシスルーチン(自
己診断処理)が実行され、エラーコード等が設定される
(ステップH1)。そして、ダイアグノシスルーチンによ
り設定されたER1FLG〜ER3FLG及びPPFLGの判定が行われ
る(ステップH2〜4)。まず、ER1FLGあるいはER2FLGが
「1」であると判定された場合にはシフトレバーが“N"
(ニュートラル)である場合に(ステップH5)、第23図
を用いて詳細を後述するギヤをニュートラルにする処理
がなされる(ステップH6)。また、ER3FLGが「1」の場
合にはチェンジレバーの位置がDあるいはPWかを判定し
(ステップH7)、チェンジレバーの位置がDあるいはPW
にない場合には、チェンジレバーの位置とギヤ位置とが
同じか判定される(ステップH8)。このステップH8の処
理で、位置が同じではないと判定されるとチェンジレバ
ーの位置が目標変速段に設定され、後述するステップに
おいて、ギヤ位置が目標変速段に設定される(ステップ
H9)。さらに、PPFLGが「1」の場合、つまりニュート
ラル時に車速センサエラーを検出した場合には、チェン
ジレバー位置が“N"かを判定する(ステップH10)。こ
こで、チェンジレバー位置が“N"でないと判定される
と、ギヤを“N"にする前の段が目標設定段され(ステッ
プH11)、ギヤの現段が目標段に等しいか判定され(ス
テップH12)、等しくない場合には後述する処理により
等しくされる。このステップH12の処理で等しいと判定
された場合にはPPFLGがリセットされる(ステップH1
3)。
一方、上記ステップH10において、チェンジレバー位置
が“N"である判定されるとタンク切換え用電磁弁55がオ
フされる(ステップH14)。そして、クラッチ15がオ
ン、つまり接続されているか判定され(ステップH1
5)、接続されていない場合はクラッチオン信号が出力
されてクラッチ15を接続する処理が行われた後に、DELF
LGが「1」に設定されて(ステップH16,17)、メインの
フローに復帰する。その後、ステップH15の判定に来
て、クラッチ15が接続されていると判定されると、DELF
LG=「1」か判定され(ステップH18)、上記ステップH
17でDELFLGが「1」に設定されている場合にはDELFLGが
「1」に設定されてから「1秒」経過しているか判定さ
れる(ステップH19)。そして、「1秒」経過して始め
て、クラッチ15がホールドされると共にDELFLGがリセッ
トされ、CLFLGが反転された後、排気ブレーキ解除用リ
レーをオフにされる(ステップH20〜H22)。
ところで、上記したステップH4の処理後に、第21図を用
いて詳細を後述するVac戻し処理が行われた後(ステッ
プH23)、チェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同じ
かを判断する(ステップH24)。ここで、チェンジレバ
ー61の位置とギヤ位置とが同じである場合にはRevパイ
ロットランプの消灯作業を行なった後、ブザーをオフに
する(ステップH25,H26)。次に、ギヤ位置がNか否か
を調べる(ステップH27)。
このステップH27ではギヤがNであると判定された場合
には、クラッチ15接続時の同期の問題は生じないので上
記したステップH14以降の処理に進んでエアタンク切換
用の電磁弁55をオフにした後、クラッチを接続する処理
が行われる。
その後、変速時にアクセル擬似信号電圧Vacを出力した
ことを表わすGFLGが「1」か否かが判定され(ステップ
H28)、「1」である場合には発進後にVacが解除された
ことを表わすRFLGが「1」か否かが判定される(ステッ
プH29)。そして、アクセル擬似信号電圧Vacが出力され
ている場合には、アクセル擬似信号電圧Vac解除用のタ
イムラグを設定した後、後述するVac段階解除ルーチン
を実行した後、NEWFLG,MAPMODE,LEFLGがクリアしてから
メインのフローに戻る(ステップH30〜H34)。
一方、上記ステップH27において、ギヤ位置がNでない
と判定され場合にはステップH35以下のクラッチ15を同
期させるフローに移行する。まず、ENSTFLGが「1」か
を調べ(ステップH35)、ENSTFLGが「1」の時、つまり
車速低下時にエンジン回転数Neがエンスト防止回転数を
下回っている時はクラッチ15を切る処理が行われる。つ
まり、クラッチ15が切れていると判定された場合には、
そのクラッチストローク位置がホールドされて、Vac用
リレーをオフにされ、クラッチ15が切れていないと判定
された場合にはクラッチ切信号が出力されて、クラッチ
が切られる(ステップH37〜H39)。その後前述のように
シフトマップ切換用メモリMAPMODE及びLEFLGをクリアし
た後、メインのフローに戻る。
それに対し、上記ステップH35においてENSTFLGが「0」
と判定された場合にはエンジン回転数Neとクラッチ回転
数Nclとの差が規定値以下か、つまり同期しているか否
かの判断を行ない(ステップH40)、同期している「YE
S」の場合には前述のように直ちにクラッチ15を接続す
る。一方、「NO」の場合にはクラッチ15が切れているか
を調べ(ステップH41)、クラッチ15が接続されている
時はそのまま前述のクラッチ接続フローにもどる。ここ
で、上記ステップH41で「YES」、つまりクラッチ15が切
れていると判定された場合にはアクセルがオンしている
かを調べ(ステップH42)、「NO」の場合、つまりアク
セルペダル81が踏み込まれていない時はクラッチ回転数
Nclが規定値以下で車速が規定値以下であることを条件
に発進処理へ移行する(ステップH43,44)。
一方、クラッチ回転数Nclとエンジン回転数Neとの差が
それらの規定値を上回っている場合にはCLLEルーチンを
実行して半クラッチ状態とする(ステップH45)。又、
上記ステップH42でアクセルがオンの場合には、走行の
意志があるものとみなして、発進処理へは移行せずにそ
のままCELLルーチンを実行する(ステップH45)。その
後、クラッチ回転数Ncl相当のアクセル擬似信号電圧Vac
を出力し、最適デューティ率によりクラッチ15を接続さ
せて行く(ステップH46〜H48)。そして、変速処理の最
初の所に戻り、これが同期域あるいはクラッチ15が接続
されるまで繰り返される。
一方、上記ステップH24でのチェンジレバー61の位置と
ギヤ位置とが同じか否かの判断において、それらが異な
る「NO」の場合には、チェンジレバー61の位置がPWレン
ジあるいはDレンジであるかが調べられる(ステップH4
9)。ここで、PWレンジあるいはDレンジが選択されて
いる時は、運転状態に応じた最適変速段を予め設定した
複数のマップの中から1つを選択する。即ち、シフトマ
ップ切換用メモリMAPMODEの内容を調べ(ステップH5
0)、それが「0」の場合、つまり未だシフトマップが
選択されていない時には、図示しない排気ブレーキを使
用しているか否かを判断し(ステップH51)、排気ブレ
ーキを使用していない場合には第1のシフトマップを選
択してシフトマップ切換用メモリMAPMODEを「1」とす
る(ステップH52,H53)。一方、排気ブレーキを使用し
ている場合には更にブレーキペダル69が踏み込まれてい
るか否かを調べ(ステップH54)、ブレーキペダル69が
踏み込まれている場合には第2のシフトマップを選択し
てシフトマップ切換用メモリMAPMODEを「2」とする
(ステップH55,H56)。一方、そうでない場合には第3
のシフトマップを選択してシフトマップ切換用メモリMA
PMODEを「3」とする(ステップH57,H58)。又、現在実
行している変換処理において既にシフトマップが選択さ
れている時はそのシフトマップの所へ移行する。これ
は、変速処理を開始して一旦シフトマップが選択された
場合にはその変速処理が終わるまで常に同一のシフトマ
ップを維持するためである。
次に、RFLG=0の場合及びRFLG=NEWFLG=1の場合には
Vac〜PPで目標段を決定し(ステップH59〜61)、RFLG=
1でNEWFLG=0の場合にはVa〜PPで目標段を決定するよ
うにしている(ステップH62)。
次に、現ギヤ位置がこの目標変速段と同じか否かを調べ
る(ステップH63)。ここで、現ギヤ位置が目標変速段
と同じとなっている場合は、そのまま現状変速段を維持
する前述のENSTFLGの判断に移行する(ステップH35)。
また、現ギヤ位置が目標変速段と異なる場合には、目標
変速段が現ギヤ位置よりも上か下か、つまりシフトアッ
プすべきか否かを判断する(ステップH64)。シフトア
ップすべき場合において、チェンジレバーが「D」位置
にある場合で(ステップH65)、噴射ポンプ21のコント
ロールラック23の位置が規定値以上(ステップH66)の
時に限って変速操作を行ない、そうでない時は変速操作
を行なわずに現状変速段を維持する。これは、エンジン
11に十分な余裕馬力がないにもかかわらずシフトアップ
を行なうのを防止するためのものである。
一方、上記ステップH64においてシフトダウンすべきと
判定された場合には、排気ブレーキを使用されていなく
てブレーキペダル69が強く踏み込まれていて、GFLG=0
の場合で、かつ5速以下でのダウンシフトの場合(ステ
ップH67〜H70)に限ってステップH35以降の処理に進ん
で変速操作を行なわずに現状変速段を維持し、それ以外
の時に変速操作を行なう。
また、上記ステップS65の判定で、「NO」、つまりチェ
ンジレバーが「D」位置以外であると判定された場合に
は現ラック位置が規定値以上か判定され(ステップH7
0)、規定値より小さい場合にはステップH35以降の処理
に進んで、現状変速段が維持され、規定値より以上の場
合には変速操作が行われる。
又、上記ステップH49のチェンジレバー61の位置がPWレ
ンジ、Dレンジにあるか否かの判断において「NO」の場
合、チェンジレバー61の位置がマニュアルレンジの前進
段にあるか否かが調べられ(ステップH72)、前進段が
選択されている場合にはギヤ位置がRでないこと(ステ
ップH73)を条件として次に進む。続いてシフトアップ
の場合(ステップH74)にはブザーをオフした(ステッ
プH75)後、チェンジレバーがPWあるいはDでない場合
にはレバー位置を目標変速段とし、GFLGが「1」でない
場合(ステップH76〜79)に、後述するNEAIDLルーチン
(ステップH79)に実行する。
第16図に示すNEAIDLルーチンでは、先ずアクセル擬似信
号電圧出力用第3作動メモリR3にエンジン11をアイドル
回転数とする予め決められた電圧値V3を読み込んで(ス
テップJ1)、第15図のVac作成ルーチンが呼ばれて(ス
テップJ2)、Vac用リレーをオンにして電磁アクチュエ
ータ25にコントロールラック23の制御信号を出力できる
ようにする。そして、第21図を用いて詳細を後述するAC
iNルーチンの処理によりアクセル開度相当電圧Vaが求め
られ、そして、順次アクセル擬似信号電圧VacをVa-(Va
-V3)×1/8,Va-(Va-V3)×1/4,Va-(Va-V3)×3/8,Va-
(Va-V3)×1/2に設定して一定時間(例えば、0.09秒)
ずつ出力する。これは、アクセル擬似信号電圧Vacを一
気に落とさずに、段階的に低下させることで変速ショッ
クの軽減を計ったものである。その後、アクセル擬似信
号電圧Vacを第3作動メモリ電圧V3とすると共に発進後
にVacが解除されたことを示すRFLGがリセットした後に
(ステップI1〜I12)、第16図のNEAIDLルーチンに戻っ
て、アクセル擬似信号電圧Vacを出力したことを表わす
フラグGFLGを「1」とし(ステップJ3)、メインフロー
に戻る。
ところで、ACiNルーチンにおいては第21図に示すよう
に、RFLG=1であるか判定され(ステップN1)、RFLG=
1である場合にはアクセル開度相当電圧Vaが読み込まれ
る(ステップN2)。一方、RFLGが「1」でない場合には
アクセル擬似信号電圧Vacがアクセル開度相当電圧Vaと
され、RFLG及びNEWFLGがそれぞれ「1」に設定されて、
その処理が終了される。
上記したNEAIDLルーチンを実行した後、エアチェックル
ーチン(ステップH80)を実行し、クラッチ15が実際に
切れているかどうかを調べ(ステップH81)、切れてい
る場合にはクラッチ15をホールドさせて、排気ブレーキ
解除リレーをオンにし、ギヤ位置を目標変速分と一致さ
せる変速信号を電磁弁73へ出力して変速を行なう(ステ
ップH81〜H84)。一方、クラッチ15が切れていない場合
にはクラッチ15を切る信号を出力し、その後変速処理の
最初の所に戻る(ステップH85)。
一方、上記ステップH74の判定で、シフトアップでない
場合、つまりシフトダウンをすべきである場合にはPWレ
ンジあるいはDレンジにおけるシフトダウンかを調べ
(ステップH86)、PWレンジあるいはDレンジにおける
シフトダウンである場合には現変速段から1段落とした
ものを目標変速段として設定し(ステップH87)、又マ
ニュアルレンジにおけるシフトダウンである場合にはそ
のチェンジレバー61の位置を目標変速段として設定する
(ステップH88,H89)。そして、エンジン11の回転がオ
ーバーランすることなくシフトダウンを行なえるか否か
を判断し(ステップH90)、オーバーランをする可能性
のある場合にはブザーにより運転者にオーバーランの警
告を行ない(ステップH91)、変速操作を行なわずに変
速処理の最初に戻る。
一方、上記ステップH90において、オーバーランをしな
い場合にはブザーをオフにした後(ステップH92)、GFL
Gを調べてアクセル擬似信号電圧Vacが出力されていない
ときに限りNEHOLDルーチンを実行してクラッチ15を切る
(ステップH93,H94)。
NEHOLDルーチンは第17図に示すように前述するNEAIDLル
ーチンとアクセル擬似信号電圧出力用第3作動メモリR3
に無負荷時の現エンジン回転数Neに相当する電圧値V3が
読み込まれることを除いてあとは同じであり、アクセル
擬似信号電圧Vacを段階的に落とし、クラッチ15を切る
(ステップJ1〜J3)。
その後、このダウンシフトが5速以下でのシフトダウン
ではないこと、あるいは車速がその変速段における規定
車速以上でないことを条件に(ステップH95,H96)、ス
テップH80のエアチェックルーチンを実行してから変速
操作を行なう。一方、5速以下でのシフトダウンでかつ
車速が規定車速以上である場合にはダブルクラッチルー
チンを実行する(ステップH97)。
ダブルクラッチルーチンは第18図に示すように、クラッ
チ15を遮断した(ステップK1〜3)後、現クラッチ回転
数Nclに予め変速状態に応じて決められた定数C(例え
ば、1.5)を乗じて目標クラッチ回転数を仮に設定する
(ステップK4)。次に、この目標クラッチ回転数が上限
回転数である2300rpm以上か否かを調べ、2300rpm以上の
場合には2300rpmを目標クラッチ回転数とし、2300rpmよ
り小さい場合にはそれをそのまま目標クラッチ回転数と
する(ステップK5,K6)。次に、ギヤの噛み合いを外す
べく電磁弁A,Bをオンにし(ステップK7)、ギヤ位置が
N状態になった後(ステップK8)にクラッチオン信号を
出力すると共にアクセル擬似信号電圧Vacを所定の値に
設定してクラッチ回転数Nclが前記目標クラッチ回転数
となるようにする。その後、アクセル擬似信号電圧Vac
をクラッチ回転相当の電圧に設定してクラッチ18を遮断
し、その後ギヤ位置を合わせてメインのフローに戻る
(ステップK9〜K18)。
ここで、クラッチ切信号出力について第28図のフローチ
ャートを参照して説明する。まず、アクセル開度が大き
くなく、変速段が低速段であり、クラッチ15がLE点では
なく、OFFFLGが「0」ではない場合にはOFDFLGが「1」
に設定される(ステップU1〜U5)。一方、アクセル開度
が大きいかあるいは、変速段が低速段でなくあるいは、
クラッチ15がLE点である場合はOFFFLGが「0」に設定さ
れる(ステップU6)。
上記ステップU5の後で変速時の場合にはオフデューティ
比が第1の規定値に設定され(ステップU8)、変速時で
ない場合にはオフデューティ比が第2の規定値に設定さ
れる(ステップU9)。
次に、MX1FLG=1であるか、つまりバルブMVX1が異常で
あるか判定される(ステップU10)。ここで、バルブMVX
1が異常である場合にはOFDFLGが「0」でない時にバル
ブMVX2によりデューティ制御がされる(ステップU11,U1
2)。一方、OFDFLGが「0」の場合にはMVX2がオンされ
る(ステップU13)。
ところで、上記ステップU10の判定で、「NO」と判定さ
れた場合にはMX2FLGが「1」、つまりバルブMVX2が異常
であるか判定される(ステップU14)。このステップU14
の判定で、「NO」と判定された場合にはCLFLG=0であ
るか判定され(ステップU15)、「0」でない場合には
上記ステップU11以降の処理に進む。
一方、上記ステップU14において「YES」と判定される場
合あるいは上記ステップU15において「YES」と判定され
る場合にはステップU16の処理に進む。そして、このOFD
FLGが「1」の場合にはバルブMVX1によりデューティ制
御され(ステップU67)、OFDFLGが「0」の場合にはバ
ルブMVX1がオンされる(ステップU68)。
次に、第25図を参照してクラッチオン信号出力処理につ
いて説明する。まず、MY1FLGが「1」であるか、つまり
バルブMVX1が異常であるか判定される(ステップR1)。
異常がある場合にはバルブMVX2がオンされる(ステップ
R2)。一方、上記ステップR1において、「NO」と判定さ
れた場合にはMY2FLGが「1」であるか、つまりバルブMV
X2が異常であるか判定される(ステップR3)。このステ
ップR3において「NO」と判定されると、CLFLG=1の場
合には(ステップR4)、上記ステップR2に進んでバルブ
MVY2がオンされる。一方、上記ステップR3において「YE
S」、あるいはステップR4において「YES」と判定された
場合にはバルブMVY1がオンされる(ステップR5)。
又、上記ステップH72のチェンジレバー61の位置がマニ
ュアルレンジの前進段にあるか否かの判断において「N
O」の場合には、チェンジレバー61の位置が後進段にあ
るか否かを調べる(ステップH98)。チェンジレバー61
の位置が後進段にある時は前進走行中に誤ってチェンジ
レバー61が後進段に入れられた場合なので、Revパイロ
ットランプを点灯して目標変速段をニュートラルとした
変速操作を行なう(ステップH99〜H101)。又、上記ス
テップH73でチェンジレバー61で前進段が選択された場
合でギヤ位置がRとなっている時も、同様にRevパイロ
ットランプを点灯してブザーを鳴らして目標変速段をニ
ュートラルとする(ステップH99〜H101)。
一方、上記H98でチェンジレバー61の位置が後進段でな
い場合には、更にチェンジレバー61の位置がNであるか
を調べる(ステップH102)。このステップH102におい
て、Nである場合において車速センサエラーがなく、チ
ェンジレバー61がそこで1秒間移動していない場合に
は、運転者がNを選択したものとみなして目標変速段を
ニュートラルとする(ステップH102〜H104、H101)。そ
れに対し、チェンジレバー61がNにあったが1秒以内に
移動してしまった場合には、変速処理の最初に戻る。一
方、チェンジレバー61の位置がNでない時、つまりチェ
ンジレバー61がどの位置も選択していない緩味な位置に
ある場合にはあるいは車速センサエラーである場合には
チェンジレバー61の位置を前回のチェンジレバー61の位
置と同じとみなし、変速処理の最初に戻る(ステップH1
05)。
次に、第22図を参照して上記ステップH23で呼出されたV
ac戻しルーチン処理について説明する。まず、RFLG=1
であるか判定される(ステップO1)。そして、RFLGが
「1」でない場合にはt秒経過しているか判定され、t
秒経過している場合には、アクセル開度相当電圧Vaが規
定値以下であるか判定される(ステップO1〜O3)。そし
て、アクセル開度相当電圧Vaが規定値より大きいと判定
された場合、つまり上記ステップO3において「NO」と判
定された場合には、アクセル開度相当電圧Vaが2.8Vより
大きいか判定される(ステップO4)。アクセル開度相当
電圧Vaが2.8V以下の場合には定数Cにi3が設定される
(ステップO5)。一方、アクセル開度相当電圧Vaが2.8V
より大きい場合には定数Cにi2が設定された後(ステッ
プO6)、 SVaOがアクセル開度相当電圧Vaにほぼ等しいか判定され
る(ステップO7)。このステップO7において、「YES」
と判定された場合には、定数Cにi0が設定される(ステ
ップO8)。
一方、上記ステップO7の判定で、「NO」と判定された場
合にはアクセル開度相当電圧VaがSVaにほぼ等しいか判
定され、ほぼ等しい場合には定数Cにi1が設定される
(ステップO10)。次に、アクセル擬似信号電圧VacにVa
c+(Va-SVa)+Cが設定され、SVaにアクセル開度相当
電圧Vaが設定される(ステップO11,12)。そして、アク
セル開度相当電圧Vaががアクセル擬似信号電圧Vacより
小さいか判定され(ステップO13)、「NO」の場合には
アクセル開度相当電圧Vaがアクセル擬似信号電圧Vacに
ほぼ等しいか判定される(ステップO14)。このステッ
プO14の判定で、「YES」と判定された場合には、Vac用
リレーがオフされ、RFLGが「1」に設定され、NEWFLGが
「0」に設定されて、メインのフローに戻る(ステップ
O15,O16)。
なお、上記実施例では車両に備え付けのエアタンク47,4
9からのエア圧を利用してクラッチ15作動用のエアシリ
ンダ33を駆動するようにしたが、油圧を制御媒体として
使うことも当然可能である。又、上記実施例で示した変
速制御手順やシフトパターン等は必要に応じて細かな所
で適宜変更が可能であるとは言うまでもなく、本考案は
ガソリンエンジンを搭載した車両にも適用することがで
きる。更に、手動変速装置から乗り換える運転者のため
にクラッチペダルをダミーで取り付けるようにしても良
く、この場合R弾や1,2,3,4,5の指定変速段ではクラッ
チペダルがエンジンシリンダ33に優先して機能するよう
に設定することも可能である。
次に、第29図〜第34図を参照して上記した始動、発進、
変速ルーチンの開始時に行われるダイアグノシス(自己
診断)ルーチンの処理について説明する。ダイアグノシ
スルーチンが呼ばれると、イニシャライズ処理が開始さ
れる(ステップV1)。まず、イニシャライズとして第30
図に示すようにER1FLG等の各種フラグが「0」クリアさ
れる(ステップW1)。そして、第31図に示すような判断
処理により各種エラーコードが設定されると共に、エラ
ーの程度に応じたエラーフラグER1FLG〜ER4FLGが設定さ
れる(ステップV2)。この判断処理の後に上記エアーフ
ラグER1FLG〜ER4FLGに応じた警報処理が行われる(ステ
ップV3)。
次に、第32図を参照して判断処理について説明する。こ
の判断処理ルーチンでは自動変速装置において発生しう
るエラーをチェックして、エラーがあった場合には該エ
ラーに応じたエラーコードを設定し、そのエラーの程度
に応じたエラーフラグが設定される。例えば、図示しな
い緊急用のクラッチであるエマージェンクラッチ(C/
L)が使用された場合(ステップX1)にはコード“07"が
セットされると共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定
される。さらに、エマージェンシ電圧VEが入力されない
場合(ステップX2)にはコード“04"がセットされると
共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定される。また、
EOCFLGが「1」である場合には(ステップX3)、コード
“35"がセットされると共にエラーフラグER2FLGが
「1」に設定される。さらに、ラックが規定内でない場
合には(ステップX4)、コード“22"がセットされると
共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定される。さら
に、Vc入力が無い場合には(ステップX5)、コード“2
3"がセットされると共にエラーフラグER4FLGが「1」に
設定される。また、現アクセル開度相当電圧Vaが規定値
以内でない場合には(ステップX6)、コード“24"がセ
ットされると共にエラーフラグER2FLGが「1」に設定さ
れる。さらに、アクセルスイッチが故障している場合に
は(ステップX7〜X10)、コード“44"がセットされると
共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定される。
さらに、SVC1(シリンダ側センサ)が規定値以内でない
場合には(ステップX11)、コード“51"がセットされる
と共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定される。ま
た、SVC2(レバー側センサ)が規定値以内でない場合に
は(ステップX12)、コード“52"がセットされると共に
エラーフラグER4FLGあるいはER2FLGが「1」に設定され
る。さらに、シフトレバー位置スイッチが正常でない場
合には(ステップX13)、コード“41"がセットされると
共にエラーフラグER4FLGが「1」に設定される。また、
ストップランプスイッチ(STS)が異常である場合には
(ステップX14)、コード“47"がセットされると共にエ
ラーフラグER4FLGが「1」に設定される。さらに、パー
キングブレーキスイッチ(PKS)が故障している場合に
は(ステップX15)、コード“48"がセットされると共に
エラーフラグER4FLGが「1」に設定される。また、SS入
力がある場合には(ステップX16)、コード“40"がセッ
トされると共にエラーフラグER3FLGが「1」に設定され
る。さらにMVQ1が異常である場合には(ステップX1
7)、コード“71"がセットされると共にエラーフラグER
4FLGが「1」に設置され、MVQ2が異常である場合には
(ステップX18)、コード“72"がセットされると共にエ
ラーフラグER4FLGが「1」に設定される。
さらに、MVPが異常である場合には(ステップX19)、コ
ード“70"がセットされると共にエラーフラグER4FLGが
「1」に設定される。さらに、クラッチ(CL)が異常で
ある場合には(ステップX20)、コード“75"が設定され
ると共にER1FLGが「1」に設定され、ブザーZが異常で
ある場合には(ステップX21)、コード“77"が設定され
ると共にER4FLGが「1」に設定される。
さらに、ニュートラル(N)用リレーが故障している場
合には(ステップX22〜X24)、コード“76"が設定され
ると共にER4FLGが「1」に設定される。また、AUS sw1
が故障している場合には(ステップX25〜X28)、コード
“45"が設定されると共にER4FLGが「1」に設定され
る。また、AUS sw2が故障している場合には(ステップX
29〜X32)、コード“46"が設定されると共にER4FLGが
「1」に設定される。
さらに、V0低電圧が異常の場合には(ステップS33)、
コード“02"が設定されると共にER4FLGが「1」に設定
されると共に、ER4FLGが「1」に設定され、V0ラインが
異常の場合にはコード“02"が設定されると共にER2FLG
が「1」に設定され、VGフィードバック電圧が異常の場
合には(ステップS34)、コード“05"が設定されると共
にER2FLGが「1」に設定される。さらにまた、RSTが異
常である場合には(ステップS35)、コード“74"が設定
されると共にER4FLGが「1」に設定される。
また、バルブX1が異常の場合には(ステップX36)、コ
ード“54"が設定されると共にER4FLGが「1」に設定さ
れると共にMX1FLGが「1」に設定され、バルブX2が異常
の場合には(ステップX37)、コード“55"が設定される
と共にER4FLGが「1」に設定されると共にMX2FLGが
「1」に設定される。また、バルブY1が異常の場合には
(ステップX38)、コード“56"が設定されると共にER4F
LGが「1」に設定されると共にMX1FLGが「1」に設定さ
れ、バルブY2が異常の場合には(ステップX39)、コー
ド“57"が設定されると共にER4FLGが「1」に設定され
ると共にMY2FLGが「1」に設定される。
さらにまた、バルブAが異常の場合には(ステップX4
0)、コード“61"が設定されると共にER4FLGが「1」に
設定され、バルブBが異常の場合には(ステップX4
1)、コード“62"が設定されると共にER4FLGが「1」に
設定される。また、バルブCが異常の場合には(ステッ
プX42)、コード“63"が設定されると共にER4FLGが
「1」に設定され、バルブDが異常の場合には(ステッ
プX43)、コード“64"が設定されると共にER4FLGが
「1」に設定される。さらに、バルブEが異常の場合に
は(ステップX44)、コード“65"が設定されると共にER
4FLGが「1」に設定され、バルブFが異常の場合には
(ステップX45)、コード“66"が設定されると共にER4F
LGが「1」に設定され、バルブWの異常の場合には(ス
テップX46)、コード“73"が設定されると共にER2FLGが
「1」に設定される。
また、メインクラッチスイッチ(MCS)が異常である場
合には(ステップX47)、コード“49"が設定されると共
にER4FLGが「1」に設定され、クラッチアクチュエータ
が異常である場合にはコード“50"が設定されると共にE
R2FLGが「1」に設定される(ステップX48)。
さらに、クラッチ用アクチュエータへのエアの混入を検
出した場合にはコード“53"が設定されると共にER2FLG
が「1」に設定される(ステップX49)。また、クラッ
チフェーシング摩耗である場合にはコード“06"が設定
され、ER4FLGが「1」に設定されると共にSLFLGが
「1」に設定される(ステップX50)。また、G.S.U.が
異常である場合にはコード“60"が設定されると共にER4
FLGが「1」に設定される。
さらに、エンジン回転入力が異常である場合にはコード
“26"が設定されると共にER4FLGが「1」に設定され
(ステップX51)、クラッチ回転センサが異常である場
合にはコード“27"が設定されると共にER4FLGが「1」
に設定され、OP SWが異常である場合にはコード“43"が
設定されると共にER4FLGあるいはER1FLGが「1」に設定
される。
さらに、ギヤが「N」以外であるか否か判定される(ス
テップX60)。ここで、ギヤが「N」以外ではないと判
定された場合(つまり、ギヤが「N」である場合)には
車速の変化が大きいか判定され(ステップX61)。ここ
で、「YES」と判定された場合には車速センサが故障し
ていると判定されてコード“25"が設定されると共にER4
FLGが「1」に設定され、PPFLGにも「1」が設定される
(ステップX62〜X64)。これは、ギヤが「N」に入って
いる場合には車速はそれほど大きく変化するはずがない
からである。また、上記ステップX60において「YES」と
判定された場合にはクラッチ回転数N CLが規定値以上で
あるか判定され(ステップX65)、クラッチ回転数N CL
が規定値以上であっても車速が検出されない場合には
(ステップX66)、車速センサが故障していると判定さ
れてコード“25"が設定されると共にER4FLGが「1」に
設定される(ステップX67〜X69)。一方、クラッチ回転
数N CLが規定値以上ではない場合でも車速がある場合に
は(ステップX70)、クラッチ回転センサエラーである
と判定されてコード“27"が設定され、ER4FLGに「1」
に設定される(ステップX71〜X73)。
次に、第34図を参照してダイアグノシスルーチン内の処
置ルーチン(ステップV3)の詳細な処理について説明す
る。この処置ルーチンでは上記した判断ルーチンで設定
されたER1FLG〜ER4FLGに応じて警報処理がなされる。ま
ず、ステップY1において、ER1FLG+ER2FLG=1であるか
判定され、「YES」である場合には始動リレーRSTがオフ
されて始動が不能とされる(ステップY2)。次に、ER1F
LGが「1」である場合には(ステップY3)パーキングブ
レーキスイッチPKSがオン、つまりパーキングブレーキ
がかけられているか判定される(ステップY4)。つまり
パーキングブレーキがかけられている場合にはブザーが
鳴らされないが(ステップY5)、パーキングブレーキが
かけられていない場合にはブザーが鳴らされる(ステッ
プY6)。そして、ランプが点灯されて第33図に示すよう
にアクセル擬似信号Vacが解除される(ステップY7,Y
8)。
一方、上記ステップY3において「NO」と判定された場合
には、ER2FLGが「1」であるか判定され(ステップY
9)、「YES」と判定された場合には上記したステップY4
以降の処理に進む。
また、上記ステップY9において「NO」と判定された場合
にはステップY10以降の処理に進み、ER3FLGが「1」で
ある場合で、変速ルーチン内でER3FLGが「1」とされた
場合で、シフトレバーがPW,D以外である場合にはランプ
が点滅され、ブザーがオフされる(ステップY11〜Y1
4)。
一方、ER4FLGが「1」の場合(ステップY15)あるいは
上記ステップY11の判定で「NO」と判定された場合ある
いは上記ステップY12の判定で「YES」と判定された場合
にはランプが点灯されるのみである(ステップY16)。
このように、この処理ルーチンではER1FLG〜ER4FLGの内
容、つまりエラーの程度に応じて警報処理の内容を変化
させている。
第33図はVac解除ルーチンを示すフローチャートであ
る。まず、アクセル擬似信号Vacが出力中であるか判定
され、出力中である場合にはアクセル擬似信号Vac用リ
レー(図示せず)がオフされて、アクセル擬似信号Vac
による制御が終了される(ステップZ1,Z2)。
次に、第19図を参照してVac段階解除ルーチンについて
説明する。このVac段階解除ルーチンでは、クラッチ15
の接続を完了した時のアクセル開度相当電圧Vaを読み込
み、アクセル開度相当電圧Vaとアクセル擬似信号電圧Va
cとの差の1/8だけ一定時間アクセル擬似信号電圧Vacを
上げ(ステップL1〜L3)、この操作を繰り返して最新の
アクセル開度相当電圧Vaから最新のアクセル擬似信号電
圧Vacを引いた値が、最新のアクセル開度相当電圧Vaか
らエンジン11のアイドル回転に対応するコントロールラ
ック23の位置の電磁アクチュエータ25に作用するアクセ
ル開度相当電圧Vaを引いた値よりも小さくなった時点
(ステップL4)で、このアクセル擬似信号を解除して、
つまりVac用リレーをオフにし、GFLGが「0」に設定さ
れてメインのフローに戻る(ステップL6,L7)。このよ
うに、電磁アクチュエータ25への出力を一気にアクセル
開度相当電圧Vaに上昇させずに段階的に加えていくこと
により、ショックを軽減させている。
次に、エアチェックルーチンについて第20図のフローチ
ャートを参照して説明する。まず、メインのエアタンク
47にエアがあるかどうか判定され(ステップM1)、ある
場合にはパイロットランプ“AiR"が点灯される(ステッ
プM2)。また、エアタンク47にエアがない場合でも、非
常用のエアタンク49にエアがある場合には、パイロット
ランプ“AiR"が消灯され、電磁弁55が開けられる(ステ
ップM3〜M5)。また、いずれのエアタンク47,49にもエ
アがない場合にはパイロットランプ“AiR"が消灯され
て、エアがないことが警報される(ステップM6)。
〈考案の効果〉 以上詳述したように本考案によれば、クラッチが接続さ
れる際のエンジン回転数変化により半クラッチ直前位置
を検出するようにしたため、クラッチフェーシング等の
部品の誤差に係わらず常に正確に半クラッチ直前位置を
検出することができ、自動制御によっても車両の円滑な
発進を常に実現することができる。すなわち、一定エン
ジン回転数下で摩擦クラッチを除々に接続させエンジン
回転数が所定回転数だけ低下した時のクラッチストロー
ク量を検出するものであるため、クラッチが所定の係合
状態にある状況を安定して検出することができる。そし
て、この状態は半クラッチ位置より多少係合し過ぎたク
ラッチストローク位置であるため、検出したクラッチス
トローク量を摩擦クラッチ切断側に所定量だけ修正して
半クラッチ状態の直前位置に対応するクラッチストロー
ク量として求め、これにより、摩擦クラッチが一定の動
特性を発揮するストローク位置を基準にして半クラッチ
の直前位置を検出できるので、クラッチ特性のばらつき
や経年経過に影響されることなく半クラッチ状態の直前
位置を適切に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係わる車両用自動変速装置
の概略構成図、第2図はそのシフトパターンの一例を表
わす概念図、第3図はそのPW及びDレンジのシフトマッ
プの一例を表わすグラフ、第4図はそのデューティ率決
定のためのマップの一例を表わすグラフ、第5図は走行
中,クラッチ接,クラッチ切等のバルブの開閉を示す
図、第6図はその制御プログラムの内のメインルーチン
を示すフローチャート、第7図はその制御プログラムの
内の始動ルーチンを示すフローチャート、第8図はその
制御プログラムの内の回転数計算ルーチンを示すフロー
チャート、第9図はその制御プログラムの内の発進ルー
チンを示すフローチャート、第10図はその制御プログラ
ムの内のVacMAKE1,VacMAKE2ルーチンを示すフローチャ
ート、第11図はその制御プログラムの内のAUSルーチン
を示すフローチャート、第12図はその制御プログラムの
内のCLLEルーチンを示すフローチャート、第13図はその
制御プログラム内のLE点検出ルーチン示すフローチャー
ト、第14図はその制御プログラムの内の変速ルーチンを
示すフローチャート、第15図はその制御プログラムの内
のVac作成ルーチンを示すフローチャート、第16図はそ
の制御プログラムの内のNEAIDLルーチンを示すフローチ
ャート、第17図はその制御プログラムの内のNEHOLDルー
チンを示すフローチャート、第18図はその制御プログラ
ムの内のダブルクラッチルーチンを示すフローチャー
ト、第19図はその制御プログラムの内のVac段階解除ル
ーチンを示すフローチャート、第20図はその制御プログ
ラムの内のエアチェックルーチンを示すフローチャー
ト、第21図はその制御プログラムの内のACiNルーチンを
示すフローチャート、第22図はその制御プログラムの内
のVac戻しルーチンを示すフローチャート、第23図はそ
の制御プログラムの内のCHANGEルーチンを示すフローチ
ャート、第24図はその制御プログラムの内のギヤNにす
るフローチャート、第25図はその制御プログラムの内の
クラッチ・オン信号出力ルーチンを示すフローチャー
ト、第26図はその制御プログラムの内のクラッチ・オフ
デューティ信号出力を示すフローチャート、第27図はそ
の制御プログラムの内のクラッチデューティ信号出力を
示すフローチャート、第28図はその制御プログラムの内
のクラッチ切信号出力ルーチンを示すフローチャート、
第29図はその制御プログラムの内のダイアクノーシスル
ーチンを示すフローチャート、第30図はその制御プログ
ラムの内のデータ読むルーチンを示すフローチャート、
第31図はその制御プログラムの内のイニシャライズルー
チンを示すフローチャート、第32図はその制御プログラ
ムの内の判断ルーチンを示すフローチャート、第33図は
その制御プログラムの内のV AC解除ルーチンを示すフロ
ーチャート、第34図はその制御プログラムの内の処置ル
ーチンを示すフローチャート、第35図はLE点検出の作用
説明図である。 11……エンジン、15……摩擦クラッチ、17……歯車式変
速機、21……燃料噴射ポンプ、23……コントロールラッ
ク、25……電磁アクチュエータ、27……エンジン回転セ
ンサ、33……エアシリンダ、35……クラッチストローク
センサ、37……クラッチタッチセンサ、47,49……エア
タンク、53……電磁弁、61……チェンジレバー、65……
ギヤシフトユニット、71……コントロールユニット、75
……ギヤ位置スイッチ、79……車速センサ、81……アク
セルペダル、93……マイクロコンピュータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 59:68 9240−3J (56)参考文献 特開 昭61−215437(JP,A) 特開 昭61−205512(JP,A) 実開 昭61−68932(JP,U) 実開 昭60−157333(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンと歯車変速機との間に設けられる
    摩擦クラッチを操作するクラッチ用アクチュエータと、 前記クラッチ用アクチュエータの操作ストローク量を検
    出するクラッチストロークセンサと、 前記エンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ
    と、 車両の発進に際して上記摩擦クラッチを半クラッチ状態
    の直前位置から徐々に接続させるように上記クラッチ用
    アクチュエータの作動を制御すると共に、前記エンジン
    を一定の回転数で回転させた状態で前記クラッチ用アク
    チュエータを操作して前記摩擦クラッチを徐々に接続さ
    せ前記エンジン回転数が許容回転数だけ低下したことを
    検出した時のクラッチストローク量を上記摩擦クラッチ
    の切断側に所定値だけ修正して前記直前位置に対応する
    クラッチストローク量として求めて次回の発進時に使用
    するコントロールユニットと を備えたことを特徴とする車両用クラッチ制御装置。
JP1987157500U 1987-10-16 1987-10-16 車両用クラッチ制御装置 Expired - Lifetime JPH0649467Y2 (ja)

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JP1987157500U JPH0649467Y2 (ja) 1987-10-16 1987-10-16 車両用クラッチ制御装置

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JPH0162134U JPH0162134U (ja) 1989-04-20
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0444441Y2 (ja) * 1984-10-12 1992-10-20
JPS61205512A (ja) * 1985-03-07 1986-09-11 Kinugawa Rubber Ind Co Ltd 車両用ウインドモ−ル

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