JPH0649277U - コンテナ移動用溝レール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 溝レールの精度の向上及び摩耗防止。 【構成】 レール本体がほぼ溝形のアルミニウム合金押
出形材からなり、上記レール本体において、ローダーの
コロが転動すべき溝の内底面に耐摩耗性金属板からなる
走行板がレール全長にわたって張設されると共に、ロー
ダーが擦動すべき溝の相対する両内側面に耐摩耗性金属
からなる摺動案内部材がレール長手方向に沿って突設さ
れた、コンテナ移動用溝レール。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本願考案は、トラツク荷台床その他各種のコンテナ移動用床面に敷設されるコ ンテナ移動用溝レールに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンテナ輸送トラックの荷台床に敷設されたコンテナ移動用溝レールと して、スチールまたはステンレススチール製で横断面フランジつき溝形の構造を 有し、使用においては該レールの溝内に多数コロを有するローダーを走行自在に 挿入し、このローダー上にパレットを介してコンテナを受支させてレールに沿い 移動させるものが広く知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、従来のスチールまたはステンレススチール製溝レールは、１回の曲げ 加工で長尺溝レールを成形することはできず、通常１０メートル溝レールであれ ば５メートルづつ２回に分けて行わなければならず、その結果えられた製品の精 度のバラツキが生じる欠点があり、しかも相当の重量物であるから輸送トラック 等に使用することは不利益をもたらすこととなる。

【０００４】 これを改善するため、長尺材でも均一断面のえられるアルミニウム合金の押出 形材からなるコンテナ移動用長尺溝レールが考えられるが、上記ローダーの走行 による摩耗がはなはだしく、ほとんど実用には適さないものであった。 本願第１及び第２考案は、長尺レールとしても精度を保ち、しかも十分な強度 をも維持することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決の手段として、本願第１考案は、 レール本体がほぼ溝形のアルミニウム合金押出形材からなリ、 上記レール本体において、ローダーが擦動すべき溝の相対する両内側面に耐摩 耗性金属からなる摺動案内部材がレール長手方向に沿って突設された、 コンテナ移動用溝レールを提案し、

【０００６】 本願第２考案は、 レール本体がほぼ溝形のアルミニウム合金押出形材からなリ、 上記レール本体において、ローダーのコロが転動すべき溝の内底面に耐摩耗性 金属板からなる走行板がレール全長にわたって張設されると共に、ローダーが擦 動すべき溝の相対する両内側面に耐摩耗性金属からなる摺動案内部材がレール長 手方向に沿って突設された、 コンテナ移動用溝レールを提案する。 以下図面を参照して本願考案の実施例について説明する。

【０００７】

【実施例】

図１において、コンテナ輸送トラック（Ｔ）の荷台床（ａ）面に、本案による 長尺溝レール２対（１）（１）、（１）（１）を互に平行に敷設してある。

【０００８】 上記溝レール（１）…の構造は次のようである。図２において、レール本体（ ２）は軟質アルミニウム合金（例えばＪＩＳ−Ａ６０６３、Ａ６Ｎ０１）押出形 材であって、横断面において底板（３）及び左右側板（４）、（４）からなるほ ぼ溝形であって両側板（４）、（４）の先端にフランジ（５）、（５）を延出し たもので、その底板（３）と両側板（４）、（４）との角部に横断面ほぼ魚尾状 の嵌め溝（６）、（６）を形成すると共に、上記両側板（４）、（４）の相対す る内側面上部に横断面Ｃ形の嵌め溝（７）、（７）を形成してあり、このような レール本体（２）の内底面に、スチール、ステンレススチール等の耐摩耗性金属 板からなる走行板（８）を敷き、その走行板（８）の左右両端部を上記嵌め溝（ ６）、（６）内に差し入れると共に該嵌め溝（６）、（６）の上部と走行板（８ ）の間に、ゴム、合成樹脂等弾性材からなる丸棒状押えパッキング（９）、（９ ）を圧入して走行板（８）を保持し、また上記両側板の嵌め溝（７）、（７）内 に、スチール、ステンレススチール等の耐摩耗性金属板からなる丸棒状の摺動案 内棒（１０）、（１０）をそれぞれ挿入し、各案内棒（１０）、（１０）の一部 を嵌め溝（７）、（７）の溝口を介して両側板（４）、（４）の相対する内側面 から内側へ突出させている。

【０００９】 （１１）…は上記溝レール（１）を荷台床（ａ）に固定すべく、上記フランジ （５）、（５）から荷台床（ａ）に螺入したネジである。

【００１０】 今、一対の溝レール（１）、（１）内にローダー（ｂ）、（ｂ）を挿入し、つ いでフォークリフトによりパレット（ｃ）上にのせたコンテナ（ｄ）…を、図１ のように上記ローダー（ｂ）、（ｂ）上にのせる。ついでローダー（ｂ）、（ｂ ）を押して溝レール（１）、（１）内を走行させてコンテナ（ｄ）…を奥へ移動 させる。上記移動において、ローダー（ｂ）のコロ（ｅ）…が溝レール（１）底 面の耐摩耗性走行板（８）上を移動し、またローダー（ｂ）の両側面が同じく耐 摩耗性摺動案内棒（１０）、（１０）を擦動し、それによりアルミニウム合金製 レール本体（２）は摩耗をうけることはない。

【００１１】 図３は別のコンテナ移動用溝レール（１ａ）で、そのレール本体（２ａ）に硬 質アルミニウム合金（例えばＪＩＳ−Ａ６０６１、Ａ７Ｎ０１、Ａ５０５６）押 出形材を用いると共に、レール本体（２ａ）の内底面の走行板を除き、他の構造 は図２と実質的に同一のものである。

【００１２】

【考案の効果】

本願第１考案のコンテナ移動用溝レールは、レール本体に硬質アルミニウム合 金押出形材を用いた場合に特に有効なもので、長尺の溝レールであっても均一断 面を有することができると共に、耐摩耗性の摺動案内部材によってローダーの擦 動によるレール本体内側面の摩耗を防止することができ、それにより長期にわた り安定した走行移動が実現できるのであり、さらに、レール本体の軽量性により 輸送トラックの荷台床等にも支障なく利用することができるようになり、その実 用価値はきわめて高い。

【００１３】 本願第２考案のコンテナ移動用溝レールは、レール本体に軟質アルミニウム合 金押出形材を用いた場合に特に有効なもので、上記第１考案と同一の効果に加え 、耐摩耗性の走行板によってローダーの走行によるレール本体内底面の摩耗を防 止することができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンテナ輸送トラックの斜面図である。

【図２】図１における溝レール部分の拡大断面図であ
る。

【図３】別のコンテナ移動用溝レールの横断面図であ
る。

【符号の説明】

１、１ａ 溝レール ２、２ａ レール本体 ３、３ａ 底板 ４、４ａ 側板 ８ 走行板 １０、１０ａ 摺動案内棒 ｂ ローダー ｅ コロ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 レール本体がほぼ溝形のアルミニウム合
   金押出形材からなリ、 上記レール本体において、ローダーが擦動すべき溝の相
   対する両内側面に耐摩耗性金属からなる摺動案内部材が
   レール長手方向に沿って突設された、 コンテナ移動用溝レール。
2. 【請求項２】 レール本体がほぼ溝形のアルミニウム合
   金押出形材からなリ、 上記レール本体において、ローダーのコロが転動すべき
   溝の内底面に耐摩耗性金属板からなる走行板がレール全
   長にわたって張設されると共に、ローダーが擦動すべき
   溝の相対する両内側面に耐摩耗性金属からなる摺動案内
   部材がレール長手方向に沿って突設された、 コンテナ移動用溝レール。