JPH0649106A - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents
塩化ビニル系重合体の製造方法Info
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- JPH0649106A JPH0649106A JP22647192A JP22647192A JPH0649106A JP H0649106 A JPH0649106 A JP H0649106A JP 22647192 A JP22647192 A JP 22647192A JP 22647192 A JP22647192 A JP 22647192A JP H0649106 A JPH0649106 A JP H0649106A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 還流冷却器を付設した重合反応容器内で、塩
化ビニルを水性媒体中に分散させて重合させる際に、還
流冷却器で除熱しても、分散物が発泡しないようにす
る。 【構成】 塩化ビニルを水性媒体中に加える前に、両者
のうち少なくとも一方を加熱し、塩化ビニルの温度を水
性媒体の温度より10℃だけ低い温度以上にして、その
後に加えて重合させる。
化ビニルを水性媒体中に分散させて重合させる際に、還
流冷却器で除熱しても、分散物が発泡しないようにす
る。 【構成】 塩化ビニルを水性媒体中に加える前に、両者
のうち少なくとも一方を加熱し、塩化ビニルの温度を水
性媒体の温度より10℃だけ低い温度以上にして、その
後に加えて重合させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、塩化ビニル系重合体
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は、塩化ビニル単量
体を単独で、又はこれと共重合することのできる他の単
量体との共存下で、単量体を重合させることによって作
られる。重合によって得られる重合体は、粉末又は粒子
の形状をしているのが好ましいので、重合は上記の単量
体を水性媒体中に分散させ、分散状態において重合反応
を行わせるのが一般である。すなわち、塩化ビニル系重
合体は水中に分散した形で行うのが好ましい。
体を単独で、又はこれと共重合することのできる他の単
量体との共存下で、単量体を重合させることによって作
られる。重合によって得られる重合体は、粉末又は粒子
の形状をしているのが好ましいので、重合は上記の単量
体を水性媒体中に分散させ、分散状態において重合反応
を行わせるのが一般である。すなわち、塩化ビニル系重
合体は水中に分散した形で行うのが好ましい。
【0003】塩化ビニル単量体は、重合を開始させるた
めには、これを加熱する必要がある。その後塩化ビニル
単量体が重合を始めると、多量の反応熱が発生する。水
性媒体中に分散した状態での重合では、発生した熱が水
性媒体によって吸収され、水性媒体そのものの温度が上
昇することとなる。そこで、この熱を除くために反応容
器を外から冷却することが必要とされる。この加熱と冷
却のために、塩化ビニルを重合させるための反応容器
は、ジャケット式の構造とされて、ジャケット内に加熱
用媒体又は冷却用媒体が流された。
めには、これを加熱する必要がある。その後塩化ビニル
単量体が重合を始めると、多量の反応熱が発生する。水
性媒体中に分散した状態での重合では、発生した熱が水
性媒体によって吸収され、水性媒体そのものの温度が上
昇することとなる。そこで、この熱を除くために反応容
器を外から冷却することが必要とされる。この加熱と冷
却のために、塩化ビニルを重合させるための反応容器
は、ジャケット式の構造とされて、ジャケット内に加熱
用媒体又は冷却用媒体が流された。
【0004】最近は、重合を能率よく行うために、重合
反応容器を大きくするとともに、容器内にできるだけ大
量の単量体を入れて重合させるようになった。このた
め、容器をジャケット式にしただけでは反応熱を除去す
るのに充分でなくなり、容器内又は容器外に還流冷却器
を付設して反応熱をここからも除去することが行われる
ようになった。
反応容器を大きくするとともに、容器内にできるだけ大
量の単量体を入れて重合させるようになった。このた
め、容器をジャケット式にしただけでは反応熱を除去す
るのに充分でなくなり、容器内又は容器外に還流冷却器
を付設して反応熱をここからも除去することが行われる
ようになった。
【0005】ところが、還流冷却器を付設すると、ここ
に新たな問題を生じた。その問題とは、還流冷却器で反
応熱を除去しようとすると、反応容器内に収容されてい
る分散物が発泡して重合を円滑に進行させることができ
なくなるということである。その結果、得られた重合体
粒子は、発泡のために気泡を含んだ粗大な粒子を含んだ
り、重合体粒子が嵩比重の低いものとなったり、反応容
器内にスケールとなって付着したり、重合体粒子中にフ
イッシュアイが増加したりすることとなった。
に新たな問題を生じた。その問題とは、還流冷却器で反
応熱を除去しようとすると、反応容器内に収容されてい
る分散物が発泡して重合を円滑に進行させることができ
なくなるということである。その結果、得られた重合体
粒子は、発泡のために気泡を含んだ粗大な粒子を含んだ
り、重合体粒子が嵩比重の低いものとなったり、反応容
器内にスケールとなって付着したり、重合体粒子中にフ
イッシュアイが増加したりすることとなった。
【0006】そこで、この発泡を押さえるために色々な
工夫がなされた。例えば特開昭57−212212号公
報は、重合の過程で、初めに還流冷却器に加熱水を通
し、あとで冷水を通して発泡を抑制することを提案して
いる。しかし、この提案により、加熱と冷却との変更を
適確にして、発泡を抑制することは困難であった。ま
た、特開昭57−8206号公報は、重合率が5%にな
るまでは、還流冷却器による除熱量を重合発熱量の35
%以下とし、その後還流冷却器による除熱量を多くし
て、除熱量を発熱量の50−90%とすることを教えて
いる。しかし、この教示も前記の提案と同様に、重合の
進行に応じてこのように除熱を適確にすることが困難で
あり、従って発泡を抑制することが困難であった。
工夫がなされた。例えば特開昭57−212212号公
報は、重合の過程で、初めに還流冷却器に加熱水を通
し、あとで冷水を通して発泡を抑制することを提案して
いる。しかし、この提案により、加熱と冷却との変更を
適確にして、発泡を抑制することは困難であった。ま
た、特開昭57−8206号公報は、重合率が5%にな
るまでは、還流冷却器による除熱量を重合発熱量の35
%以下とし、その後還流冷却器による除熱量を多くし
て、除熱量を発熱量の50−90%とすることを教えて
いる。しかし、この教示も前記の提案と同様に、重合の
進行に応じてこのように除熱を適確にすることが困難で
あり、従って発泡を抑制することが困難であった。
【0007】そのほか、上述の発泡を押さえるのに、特
開平2−180908号公報は、除熱量が少ない段階に
消泡剤を添加すべきことを教え、特開昭62−1605
号公報は、特定の重合触媒を使用すべきことを教え、特
開平3−212409号公報は、特定の分散剤と消泡剤
とを添加すべきことを教えている。しかし、これらの教
示も重合過程の全体にわたって発泡を抑えることは困難
であり、生産性を阻害したり、操作が容易でなかったり
して、実用的なものとはなり得なかった。
開平2−180908号公報は、除熱量が少ない段階に
消泡剤を添加すべきことを教え、特開昭62−1605
号公報は、特定の重合触媒を使用すべきことを教え、特
開平3−212409号公報は、特定の分散剤と消泡剤
とを添加すべきことを教えている。しかし、これらの教
示も重合過程の全体にわたって発泡を抑えることは困難
であり、生産性を阻害したり、操作が容易でなかったり
して、実用的なものとはなり得なかった。
【0008】
【発明が解決すべき課題】そこで、還流冷却器を付設し
た重合反応容器内で、塩化ビニル単量体を水性媒体中に
分散させ、分散状態で重合させるにあたり、還流冷却器
で除熱しても、分散物が発泡しないような実用的な塩化
ビニル系重合体の製造方法を開発する必要があった。こ
の発明は、このような方法を提供することを目的とした
ものである。
た重合反応容器内で、塩化ビニル単量体を水性媒体中に
分散させ、分散状態で重合させるにあたり、還流冷却器
で除熱しても、分散物が発泡しないような実用的な塩化
ビニル系重合体の製造方法を開発する必要があった。こ
の発明は、このような方法を提供することを目的とした
ものである。
【0009】
【課題解決のための手段】この発明者は、上記の課題
が、塩化ビニル単量体を水性媒体中に加える前に、両者
の温度を調節することによって簡単に解決できることを
見出した。この点を詳述すると次のとおりである。
が、塩化ビニル単量体を水性媒体中に加える前に、両者
の温度を調節することによって簡単に解決できることを
見出した。この点を詳述すると次のとおりである。
【0010】これまでは、塩化ビニル単量体を水性媒体
中に加える際に、両者の温度については全く無関心であ
った。すなわち、懸濁重合の開始にあたっては、一般に
塩化ビニル単量体を水性媒体中に加えると簡単に記載す
るだけであって、云わば外界温度にある塩化ビニル単量
体を外界温度にある水性媒体中に添加すれば足りるとさ
れて来て、添加後に始めて重合開始のために加温する、
というに過ぎなかった。
中に加える際に、両者の温度については全く無関心であ
った。すなわち、懸濁重合の開始にあたっては、一般に
塩化ビニル単量体を水性媒体中に加えると簡単に記載す
るだけであって、云わば外界温度にある塩化ビニル単量
体を外界温度にある水性媒体中に添加すれば足りるとさ
れて来て、添加後に始めて重合開始のために加温する、
というに過ぎなかった。
【0011】この発明者は、添加前に塩化ビニル単量体
又は水性媒体を加熱して、両者に特定の温度関係を持た
せた状態で両者を混合し、その後は従来通り懸濁重合を
行わせることを試みた。その結果、塩化ビニル単量体の
温度を水性媒体の温度よりも高くした場合には、発泡の
おそれなく分散状態での重合を円滑に行い得ることを見
出した。さらに、実験を重ねた結果、塩化ビニル単量体
の温度を必ずしも水性媒体の温度以上にする必要はな
く、水性媒体の温度より10℃だけ低い温度以上にすれ
ば、前述の場合ほど円滑ではないがそれでも分散物を発
泡させることなく、円滑に重合を行うことができること
を見出した。この発明は、このような知見に基づいて完
成されたものである。
又は水性媒体を加熱して、両者に特定の温度関係を持た
せた状態で両者を混合し、その後は従来通り懸濁重合を
行わせることを試みた。その結果、塩化ビニル単量体の
温度を水性媒体の温度よりも高くした場合には、発泡の
おそれなく分散状態での重合を円滑に行い得ることを見
出した。さらに、実験を重ねた結果、塩化ビニル単量体
の温度を必ずしも水性媒体の温度以上にする必要はな
く、水性媒体の温度より10℃だけ低い温度以上にすれ
ば、前述の場合ほど円滑ではないがそれでも分散物を発
泡させることなく、円滑に重合を行うことができること
を見出した。この発明は、このような知見に基づいて完
成されたものである。
【0012】この発明は、還流冷却器を付設した重合反
応容器内で、塩化ビニル単量体を水性媒体中に分散させ
て重合を行い、重合の過程で還流冷却器により除熱しつ
つ塩化ビニル単量体を重合させる方法において、塩化ビ
ニル単量体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量
体と水性媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界
温度以上にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水
性媒体の温度よりも10℃だけ低い温度以上に保持して
水性媒体に加え、その後は従来方法に従って塩化ビニル
単量体を重合させることを特徴とする、塩化ビニル系重
合体の製造方法を提供するものである。
応容器内で、塩化ビニル単量体を水性媒体中に分散させ
て重合を行い、重合の過程で還流冷却器により除熱しつ
つ塩化ビニル単量体を重合させる方法において、塩化ビ
ニル単量体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量
体と水性媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界
温度以上にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水
性媒体の温度よりも10℃だけ低い温度以上に保持して
水性媒体に加え、その後は従来方法に従って塩化ビニル
単量体を重合させることを特徴とする、塩化ビニル系重
合体の製造方法を提供するものである。
【0013】この発明を構成している上記の諸要件を1
つずつ詳しく説明すると、次のとおりである。まず、こ
の発明では、還流冷却器を付設した重合反応容器を用い
る。重合反応は、前述のように、開始のためには加熱を
必要とし、重合過程では発熱するから冷却を必要とする
ので、そのために重合反応容器はジャケット構造に作ら
れている。この発明で用いられる重合反応容器は、その
ようなジャケット式の容器にさらに還流冷却器が付設さ
れたものである。
つずつ詳しく説明すると、次のとおりである。まず、こ
の発明では、還流冷却器を付設した重合反応容器を用い
る。重合反応は、前述のように、開始のためには加熱を
必要とし、重合過程では発熱するから冷却を必要とする
ので、そのために重合反応容器はジャケット構造に作ら
れている。この発明で用いられる重合反応容器は、その
ようなジャケット式の容器にさらに還流冷却器が付設さ
れたものである。
【0014】還流冷却器は、容器内で発生する蒸気を冷
却して凝縮させ、凝縮した液体を容器内へ戻す機構のも
のである。何れも二重管で構成されており、内管と外管
との間及び内管内に、冷却用媒体又は蒸気が通されて、
蒸気が冷却用媒体によって冷却されるようになってい
る。
却して凝縮させ、凝縮した液体を容器内へ戻す機構のも
のである。何れも二重管で構成されており、内管と外管
との間及び内管内に、冷却用媒体又は蒸気が通されて、
蒸気が冷却用媒体によって冷却されるようになってい
る。
【0015】この発明では、塩化ビニル単量体を水性媒
体中に分散させて重合させる。塩化ビニル単量体は、沸
点が−13.75℃で常温常圧の下では気体である。と
ころが、塩化ビニル単量体は、常温例えば15℃でも約
2kg/cm2 Gの圧力を加えると液化する。そのた
め、塩化ビニル単量体は一般に加圧の下に液体として貯
蔵される。
体中に分散させて重合させる。塩化ビニル単量体は、沸
点が−13.75℃で常温常圧の下では気体である。と
ころが、塩化ビニル単量体は、常温例えば15℃でも約
2kg/cm2 Gの圧力を加えると液化する。そのた
め、塩化ビニル単量体は一般に加圧の下に液体として貯
蔵される。
【0016】この発明で塩化ビニル単量体を重合させる
というのは、塩化ビニル単量体を単独で重合させる場合
に限らず、塩化ビニル単量体を他の単量体と共重合させ
る場合も含んでいる。他の単量体は、ビニルエステル
類、アクリル酸エステル類、オレフィン類、ビニルエー
テル類、不飽和脂肪酸類、アクリロニトリル、芳香族ビ
ニル化合物、塩化ビニリデンなど広汎にわたっている。
ビニルエステル類の例は酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等であり、アクリル酸エステル類の例はアクリル酸エ
チル、メタクリル酸メチル等であり、オレフィン類の例
はエチレン、プロピレンであり、ビニルエーテル類の例
はラウリルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル
であり、不飽和脂肪酸類の例は無水マレイン酸であり、
芳香族ビニル化合物の例はスチレンである。
というのは、塩化ビニル単量体を単独で重合させる場合
に限らず、塩化ビニル単量体を他の単量体と共重合させ
る場合も含んでいる。他の単量体は、ビニルエステル
類、アクリル酸エステル類、オレフィン類、ビニルエー
テル類、不飽和脂肪酸類、アクリロニトリル、芳香族ビ
ニル化合物、塩化ビニリデンなど広汎にわたっている。
ビニルエステル類の例は酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル等であり、アクリル酸エステル類の例はアクリル酸エ
チル、メタクリル酸メチル等であり、オレフィン類の例
はエチレン、プロピレンであり、ビニルエーテル類の例
はラウリルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル
であり、不飽和脂肪酸類の例は無水マレイン酸であり、
芳香族ビニル化合物の例はスチレンである。
【0017】水性媒体としては、脱イオン水に懸濁剤を
加えたものを用い、その他必要に応じて色々な助剤を加
えたものが用いられる。懸濁剤としては色々なものを用
いることができる。大きく分けると、水溶性セルロース
エーテル類、部分鹸化ポリビニルアルコール、アクリル
酸重合体、ゼラチン等を用いることができる。水溶性セ
ルロースエーテル類としてはメチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等を用いることができる。こ
れらは単独で又は混合して用いることができる。
加えたものを用い、その他必要に応じて色々な助剤を加
えたものが用いられる。懸濁剤としては色々なものを用
いることができる。大きく分けると、水溶性セルロース
エーテル類、部分鹸化ポリビニルアルコール、アクリル
酸重合体、ゼラチン等を用いることができる。水溶性セ
ルロースエーテル類としてはメチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等を用いることができる。こ
れらは単独で又は混合して用いることができる。
【0018】助剤としても色々なものを用いることがで
きる。例えば重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、ゲ
ル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸
化防止剤、スケール付着防止剤などを必要に応じて少量
用いることができる。
きる。例えば重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、ゲ
ル化改良剤、帯電防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸
化防止剤、スケール付着防止剤などを必要に応じて少量
用いることができる。
【0019】この発明において、水性媒体の中で塩化ビ
ニル単量体を重合させるには、従来法と同様に重合用触
媒を用いる必要がある。重合用触媒としては、公知のも
のを用いることができる。重合用触媒は、油溶性のもの
であっても、或いは水溶性のものであってもよい。油溶
性の触媒としてはパーカーボネート化合物、パーエステ
ル化合物、過酸化物、アゾ化合物などを用いることがで
き、これらは単独又は混合して用いることができる。パ
ーカーボネート化合物の例は、ジ−2−エチルヘキシル
パーオキシジカーボネートであり、パーエステル化合物
の例は、t−ブチルパーオキシネオデカーボネートであ
り、過酸化物の例はアセチルシクロヘキシルスルホニル
パーオキシドであり、アゾ化合物の例はアゾビス−2、
4−ジメチルバレロニトリルである。また、水溶性の触
媒としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素、キュメンハイドロパーオキシド等を用いるこ
とができ、これら水溶性の触媒は油溶性の触媒と組み合
わせて用いられる。
ニル単量体を重合させるには、従来法と同様に重合用触
媒を用いる必要がある。重合用触媒としては、公知のも
のを用いることができる。重合用触媒は、油溶性のもの
であっても、或いは水溶性のものであってもよい。油溶
性の触媒としてはパーカーボネート化合物、パーエステ
ル化合物、過酸化物、アゾ化合物などを用いることがで
き、これらは単独又は混合して用いることができる。パ
ーカーボネート化合物の例は、ジ−2−エチルヘキシル
パーオキシジカーボネートであり、パーエステル化合物
の例は、t−ブチルパーオキシネオデカーボネートであ
り、過酸化物の例はアセチルシクロヘキシルスルホニル
パーオキシドであり、アゾ化合物の例はアゾビス−2、
4−ジメチルバレロニトリルである。また、水溶性の触
媒としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素、キュメンハイドロパーオキシド等を用いるこ
とができ、これら水溶性の触媒は油溶性の触媒と組み合
わせて用いられる。
【0020】この発明の最大の特徴は、塩化ビニル単量
体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量体と水性
媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界温度以上
にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の
温度よりも10℃だけ低い温度以上にするという温度関
係を生成させることである。加熱は、塩化ビニル単量体
だけを加熱してもよく、また水性媒体だけを加熱しても
よく、またその両者を加熱してもよい。
体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量体と水性
媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界温度以上
にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の
温度よりも10℃だけ低い温度以上にするという温度関
係を生成させることである。加熱は、塩化ビニル単量体
だけを加熱してもよく、また水性媒体だけを加熱しても
よく、またその両者を加熱してもよい。
【0021】加熱の結果、加熱されたものが外界温度以
上になることは当然であるが、さらに塩化ビニル単量体
と水性媒体との間に特定の温度関係を生じさせることが
必要である。その特定の温度関係とは、前述のように、
塩化ビニル単量体の温度が、水性媒体の温度よりも10
℃だけ低い温度以上となっていることである。云いかえ
ると、塩化ビニル単量体の温度は、水性媒体の温度より
高いことが望ましいが、同温であってもよく、さらに低
くてもよい。低い場合には、塩化ビニル単量体の温度が
水性媒体の温度より10℃だけ低いというのが、実験で
確認された低温の限界である。すなわち、低い方には限
界があるが、高い方には限界がない。しかし、高い方も
80℃程度を限界とするのが好ましい。
上になることは当然であるが、さらに塩化ビニル単量体
と水性媒体との間に特定の温度関係を生じさせることが
必要である。その特定の温度関係とは、前述のように、
塩化ビニル単量体の温度が、水性媒体の温度よりも10
℃だけ低い温度以上となっていることである。云いかえ
ると、塩化ビニル単量体の温度は、水性媒体の温度より
高いことが望ましいが、同温であってもよく、さらに低
くてもよい。低い場合には、塩化ビニル単量体の温度が
水性媒体の温度より10℃だけ低いというのが、実験で
確認された低温の限界である。すなわち、低い方には限
界があるが、高い方には限界がない。しかし、高い方も
80℃程度を限界とするのが好ましい。
【0022】この発明では、上述のようにして、塩化ビ
ニル単量体と水性媒体とを特定の温度関係にしてのち、
両者を混合する。混合するにあたっては、従来から行わ
れて来たように、まず水性媒体を重合反応容器に入れ撹
拌し、次いで重合開始剤を加え、その後容器内の空気を
除き、そのあとで塩化ビニル単量体及び他の単量体を加
えるのが好ましい。但し、重合開始剤は、これを塩化ビ
ニル単量体と一緒に容器内に加えてもよい。その後に、
従来法どおりに、ジャケットに加熱用媒体を入れて容器
を加熱し、重合反応を開始させる。重合反応が進行して
発熱が激しくなった時点で、ジャケット内に冷却用媒体
を入れて容器を冷媒するようにする。それと並行して,
還流冷却器に冷媒用媒体を流して還流冷却器からも除熱
するようにする。こうして、塩化ビニル単量体を重合さ
せて、塩化ビニル系重合体が得られる。このように、重
合反応容器内に水性媒体と単量体とを入れたあとの操作
は、これまで行われて来た方法と全く変わりがない。
ニル単量体と水性媒体とを特定の温度関係にしてのち、
両者を混合する。混合するにあたっては、従来から行わ
れて来たように、まず水性媒体を重合反応容器に入れ撹
拌し、次いで重合開始剤を加え、その後容器内の空気を
除き、そのあとで塩化ビニル単量体及び他の単量体を加
えるのが好ましい。但し、重合開始剤は、これを塩化ビ
ニル単量体と一緒に容器内に加えてもよい。その後に、
従来法どおりに、ジャケットに加熱用媒体を入れて容器
を加熱し、重合反応を開始させる。重合反応が進行して
発熱が激しくなった時点で、ジャケット内に冷却用媒体
を入れて容器を冷媒するようにする。それと並行して,
還流冷却器に冷媒用媒体を流して還流冷却器からも除熱
するようにする。こうして、塩化ビニル単量体を重合さ
せて、塩化ビニル系重合体が得られる。このように、重
合反応容器内に水性媒体と単量体とを入れたあとの操作
は、これまで行われて来た方法と全く変わりがない。
【0023】塩化ビニル単量体と水性媒体とのうち、少
なくとも一方を加熱して外界温度以上にするとともに、
塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の温度よりも10℃
だけ低い温度以上にするという温度関係にして、塩化ビ
ニル単量体を水性媒体に加え、次いで塩化ビニル単量体
を水性媒体中に分散させて加熱し重合を行わせると、分
散直後に単量体は加熱されているか、又は加熱された水
性媒体から熱を受けて加熱されたと同じ状態になるため
に、重合が開始され易い。そのとき、単量体は高い温度
にあるほど重合が進み易くて好都合である。しかし、単
量体の温度が水性媒体の温度より10℃低い温度まで
は、一応単量体の重合を進み易い状態とすることができ
る。このような状態において、ジャケットから加熱して
重合反応を促進させるので、重合反応が円滑に開始し、
次第に多くの反応熱が発生することとなり、従って重合
反応の進行過程でジャケットと還流冷却器とにより除熱
しても、分散物の激しい発泡が起こらず、重合反応を円
滑に且つ速やかに行うことができる。それとともに、得
られる塩化ビニル系重合体は粗大粒を生じることもな
く、またフイッシュアイもない良質のものとなる。
なくとも一方を加熱して外界温度以上にするとともに、
塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の温度よりも10℃
だけ低い温度以上にするという温度関係にして、塩化ビ
ニル単量体を水性媒体に加え、次いで塩化ビニル単量体
を水性媒体中に分散させて加熱し重合を行わせると、分
散直後に単量体は加熱されているか、又は加熱された水
性媒体から熱を受けて加熱されたと同じ状態になるため
に、重合が開始され易い。そのとき、単量体は高い温度
にあるほど重合が進み易くて好都合である。しかし、単
量体の温度が水性媒体の温度より10℃低い温度まで
は、一応単量体の重合を進み易い状態とすることができ
る。このような状態において、ジャケットから加熱して
重合反応を促進させるので、重合反応が円滑に開始し、
次第に多くの反応熱が発生することとなり、従って重合
反応の進行過程でジャケットと還流冷却器とにより除熱
しても、分散物の激しい発泡が起こらず、重合反応を円
滑に且つ速やかに行うことができる。それとともに、得
られる塩化ビニル系重合体は粗大粒を生じることもな
く、またフイッシュアイもない良質のものとなる。
【0024】
【発明の効果】この発明方法によれば、塩化ビニル単量
体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量体と水性
媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界温度以上
にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の
温度よりも10℃だけ低い温度以上にするという温度関
係にして、その後両者を混合し、それ以後は従来法に従
って塩化ビニル単量体を重合させるので、重合の過程で
還流冷却器により除熱しても、分散物は発泡を起こさ
ず、従って重合を円滑に進行させることができ、得られ
た塩化ビニル系重合体は良質のものとなる。この発明
は、この点で大きな利益をもたらす。
体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量体と水性
媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界温度以上
にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の
温度よりも10℃だけ低い温度以上にするという温度関
係にして、その後両者を混合し、それ以後は従来法に従
って塩化ビニル単量体を重合させるので、重合の過程で
還流冷却器により除熱しても、分散物は発泡を起こさ
ず、従って重合を円滑に進行させることができ、得られ
た塩化ビニル系重合体は良質のものとなる。この発明
は、この点で大きな利益をもたらす。
【0025】以下に実施例と比較例とを挙げて、この発
明のすぐれている所以を具体的に明らかにする。以下
で、単に部及び%と云うのは、それぞれ重量部及び重量
%の意味である。
明のすぐれている所以を具体的に明らかにする。以下
で、単に部及び%と云うのは、それぞれ重量部及び重量
%の意味である。
【0026】実施例及び比較例中で、重合反応容器内に
入れた分散物が発泡したかどうかの確認は、容器の一部
に窓を設け、窓に耐圧透視ガラスを嵌めて容器内を覗く
ことができるようにして、発泡の有無を目で判断した。
また得られた塩化ビニル系重合体について粗粒化度、嵩
比重及びフイッシュアイの数を測定したが、それはそれ
ぞれ下記の方法で行った。 (a)粗粒化度:JIS Z 8801に規定される方
法に従い、42メッシュの標準篩を使用して篩い、篩上
に残った粒子の重量割合で示した。 (b)嵩比重:JIS K 6721に規定される方法
に従って測定した。 (c)フイッシュアイ:得られた塩化ビニル系重合体1
00部に、ジオクチルフタレート(可塑剤)50部、ス
テアリン酸バリウム(安定剤)0.5部、ステアリン酸
亜鉛(安定剤)0.5部、二酸化チタン(充填剤)0.
5部、カーボンブラック(充填剤)0.1部を混合し、
この混合物を140℃の6インチロールで5分間混練し
たのち、これを厚み0.3mmのシートとし、このシー
ト100cm2 中にある白色透明粒子の数を測定して、
フイッシュアイの個数とした。
入れた分散物が発泡したかどうかの確認は、容器の一部
に窓を設け、窓に耐圧透視ガラスを嵌めて容器内を覗く
ことができるようにして、発泡の有無を目で判断した。
また得られた塩化ビニル系重合体について粗粒化度、嵩
比重及びフイッシュアイの数を測定したが、それはそれ
ぞれ下記の方法で行った。 (a)粗粒化度:JIS Z 8801に規定される方
法に従い、42メッシュの標準篩を使用して篩い、篩上
に残った粒子の重量割合で示した。 (b)嵩比重:JIS K 6721に規定される方法
に従って測定した。 (c)フイッシュアイ:得られた塩化ビニル系重合体1
00部に、ジオクチルフタレート(可塑剤)50部、ス
テアリン酸バリウム(安定剤)0.5部、ステアリン酸
亜鉛(安定剤)0.5部、二酸化チタン(充填剤)0.
5部、カーボンブラック(充填剤)0.1部を混合し、
この混合物を140℃の6インチロールで5分間混練し
たのち、これを厚み0.3mmのシートとし、このシー
ト100cm2 中にある白色透明粒子の数を測定して、
フイッシュアイの個数とした。
【0027】
【実施例1】内部を覗くことのできる内容積660リッ
トルの重合反応容器に、伝熱面積が1m2 の還流冷却器
を付設した容器を用い、この中に下記の水性媒体を入れ
た。
トルの重合反応容器に、伝熱面積が1m2 の還流冷却器
を付設した容器を用い、この中に下記の水性媒体を入れ
た。
【0028】水性媒体の組成は、 脱イオン水 120部 鹸化度72モル%の部分鹸化ポリビニル アルコール 0.04部 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.01部 とした。
【0029】上記組成の水性媒体をよく撹拌して、外界
温度が20℃のとき、水性媒体を加熱して40℃とし
た。
温度が20℃のとき、水性媒体を加熱して40℃とし
た。
【0030】上記水性媒体中に重合触媒としてジ−2−
エチルヘキシルパーオキシジカーボネート0.08部を
添加し、次いで容器内の空気を除いた。その後、加熱し
て31℃とした塩化ビニル単量体100部を容器内に圧
入した。その間、水性媒体を撹拌して塩化ビニル単量体
を水性媒体中に分散させ、なお撹拌を続けながら、重合
反応容器のジャケット内に加熱用媒体を入れて、分散物
の温度を58℃にまで上げて重合を行わせた。そのと
き、容器内は8.9kg/cm2 Gの圧力を示した。そ
の直後に還流冷却器内に20℃の水を循環させて、重合
反応熱の70%を除去するような条件で、還流冷却器か
ら除熱した。また、ジャケットから残り30%の除熱を
行った。
エチルヘキシルパーオキシジカーボネート0.08部を
添加し、次いで容器内の空気を除いた。その後、加熱し
て31℃とした塩化ビニル単量体100部を容器内に圧
入した。その間、水性媒体を撹拌して塩化ビニル単量体
を水性媒体中に分散させ、なお撹拌を続けながら、重合
反応容器のジャケット内に加熱用媒体を入れて、分散物
の温度を58℃にまで上げて重合を行わせた。そのと
き、容器内は8.9kg/cm2 Gの圧力を示した。そ
の直後に還流冷却器内に20℃の水を循環させて、重合
反応熱の70%を除去するような条件で、還流冷却器か
ら除熱した。また、ジャケットから残り30%の除熱を
行った。
【0031】こうして4時間後に容器内の内圧が7.5
kg/cm2 Gとなったとき、重合が完了したと見て未
反応の塩化ビニル単量体を回収し、分散物から重合体粒
子を濾別して、塩化ビニル系重合体粒子を得た。
kg/cm2 Gとなったとき、重合が完了したと見て未
反応の塩化ビニル単量体を回収し、分散物から重合体粒
子を濾別して、塩化ビニル系重合体粒子を得た。
【0032】重合過程では、分散物は全く発泡しないで
終わり、従って重合は円滑に行うことができた。得られ
た重合体粒子は42メッシュ篩をすべて通過したので、
粗粒化度は0%であった。また、嵩比重は0.565で
あり、フイッシュアイは5個であったので、重合体は良
質のものであった。
終わり、従って重合は円滑に行うことができた。得られ
た重合体粒子は42メッシュ篩をすべて通過したので、
粗粒化度は0%であった。また、嵩比重は0.565で
あり、フイッシュアイは5個であったので、重合体は良
質のものであった。
【0033】
【実施例2】この実施例は外界温度が10℃のとき、実
施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体の温度を20
℃とし、塩化ビニル単量体を加熱して45℃とした点
で、実施例1と異なるようにした。
施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体の温度を20
℃とし、塩化ビニル単量体を加熱して45℃とした点
で、実施例1と異なるようにした。
【0034】重合中は分散物の発泡もなく、また得られ
た塩化ビニル系重合体は、粗粒化度が0%で、嵩比重が
0.565であり、フイッシュアイが3個であって、良
質のものであった。
た塩化ビニル系重合体は、粗粒化度が0%で、嵩比重が
0.565であり、フイッシュアイが3個であって、良
質のものであった。
【0035】
【実施例3】この実施例は、外界温度が25℃のとき、
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
35℃とし、また塩化ビニル単量体を水性媒体に加える
にあたって、還流冷却器の温度を75℃として、その中
で塩化ビニル単量体を加熱して62℃にしてから水性媒
体に加えた点で、実施例1と異ならしめた。
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
35℃とし、また塩化ビニル単量体を水性媒体に加える
にあたって、還流冷却器の温度を75℃として、その中
で塩化ビニル単量体を加熱して62℃にしてから水性媒
体に加えた点で、実施例1と異ならしめた。
【0036】重合中は分散物の発泡もなく、また得られ
た塩化ビニル系重合体は、粗粒化度が0%で、嵩比重が
0.560であり、フイッシュアイが4個であって、良
質のものであった。
た塩化ビニル系重合体は、粗粒化度が0%で、嵩比重が
0.560であり、フイッシュアイが4個であって、良
質のものであった。
【0037】
【比較例1】この比較例は、外界温度が20℃のとき、
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
40℃とし、塩化ビニル単量体も加熱して29℃とし
て、所定の温度よりも低くした点だけで、実施例1と異
ならしめた。
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
40℃とし、塩化ビニル単量体も加熱して29℃とし
て、所定の温度よりも低くした点だけで、実施例1と異
ならしめた。
【0038】重合中に分散物が発泡し、重合は円滑に進
めることができなかった。また、得られた塩化ビニル系
重合体は、粗粒化度が2%で、嵩比重が0.520であ
り、フイッシュアイが58個もあって、良質ではなかっ
た。
めることができなかった。また、得られた塩化ビニル系
重合体は、粗粒化度が2%で、嵩比重が0.520であ
り、フイッシュアイが58個もあって、良質ではなかっ
た。
【0039】
【比較例2】この比較例は、外界温度が10℃のとき、
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
50℃とし、また塩化ビニル単量体を20℃とした点で
実施例1と異ならしめた。
実施例1と同様に実施したが、ただ水性媒体を加熱して
50℃とし、また塩化ビニル単量体を20℃とした点で
実施例1と異ならしめた。
【0040】重合中に分散物の激しい発泡があって、得
られた塩化ビニル系重合体の粒子は、粗粒化度が3%で
若干の粗粒化が認められ、嵩比重が0.510であり、
フイッシュアイが85個もあって、粗悪なものであっ
た。
られた塩化ビニル系重合体の粒子は、粗粒化度が3%で
若干の粗粒化が認められ、嵩比重が0.510であり、
フイッシュアイが85個もあって、粗悪なものであっ
た。
Claims (2)
- 【請求項1】 還流冷却器を付設した重合反応容器内
で、塩化ビニル単量体を水性媒体中に分散させて重合を
行い、重合の過程で還流冷却器により除熱しつつ塩化ビ
ニル単量体を重合させる方法において、塩化ビニル単量
体を水性媒体中に加える前に、塩化ビニル単量体と水性
媒体とのうち、少なくとも一方を加熱して外界温度以上
にするとともに、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の
温度よりも10℃だけ低い温度以上に保持して水性媒体
に加え、その後は従来方法に従って塩化ビニル単量体を
重合させることを特徴とする、塩化ビニル系重合体の製
造方法。 - 【請求項2】 塩化ビニル単量体を水性媒体に加える前
に、還流冷却器を加熱してその中で塩化ビニル単量体を
加熱し、塩化ビニル単量体の温度を水性媒体の温度より
10℃だけ低い温度以上とすることを特徴とする、特許
請求の範囲第1項に記載する塩化ビニル系重合体の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22647192A JPH0649106A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22647192A JPH0649106A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0649106A true JPH0649106A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16845626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22647192A Pending JPH0649106A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0649106A (ja) |
-
1992
- 1992-08-03 JP JP22647192A patent/JPH0649106A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990330 |