JPH0648952B2 - スプレツドの製造方法 - Google Patents
スプレツドの製造方法Info
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- JPH0648952B2 JPH0648952B2 JP59065566A JP6556684A JPH0648952B2 JP H0648952 B2 JPH0648952 B2 JP H0648952B2 JP 59065566 A JP59065566 A JP 59065566A JP 6556684 A JP6556684 A JP 6556684A JP H0648952 B2 JPH0648952 B2 JP H0648952B2
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- Japan
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- lactic acid
- spread
- acid fermentation
- product
- producing
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- Seasonings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はスプレッドの製造方法に関する。
食用油脂を乳化したスプレッドが食生活において広く利
用されている。一般には、食用油脂を乳化したものに又
は食用油脂を乳化する際に、呈味料、着香料、着色料、
保存料等を加えたスプレッドが利用されているが、近年
では、食生活の多様化と所謂健康的な意味合いもあっ
て、野菜類や果実類を加えたスプレッドも利用されてい
る。
用されている。一般には、食用油脂を乳化したものに又
は食用油脂を乳化する際に、呈味料、着香料、着色料、
保存料等を加えたスプレッドが利用されているが、近年
では、食生活の多様化と所謂健康的な意味合いもあっ
て、野菜類や果実類を加えたスプレッドも利用されてい
る。
本発明は、上記のようなスプレッドを製造する方法の改
良に関するものである。
良に関するものである。
<従来の技術、その問題点> 従来、野菜類や果実類を加えたスプレッドの製造方法と
して、調理しない果実を加えるフルーツスプレッドの製
造方法(特公昭47−46337)、結果的にピーナッ
ツバターを加えることとなるスプレッドの製造方法(特
公昭48−20304)、果実類の裁断物を加える油脂
性食品の製造方法(特開昭50−125047)、野菜
の固形成分を加える油脂性食品組成物の製造方法(特開
昭55−21713)等が提案されている。
して、調理しない果実を加えるフルーツスプレッドの製
造方法(特公昭47−46337)、結果的にピーナッ
ツバターを加えることとなるスプレッドの製造方法(特
公昭48−20304)、果実類の裁断物を加える油脂
性食品の製造方法(特開昭50−125047)、野菜
の固形成分を加える油脂性食品組成物の製造方法(特開
昭55−21713)等が提案されている。
しかし、これらの従来法には、野菜類が果実類がもとも
と有する香味、食感、外観等をそのまま利用するだけで
あるため、相当量の油脂成分を含有するスプレッド中に
おいては実際、香味の深さに欠け、特に該香味が全体と
して調和しないという問題点がある。
と有する香味、食感、外観等をそのまま利用するだけで
あるため、相当量の油脂成分を含有するスプレッド中に
おいては実際、香味の深さに欠け、特に該香味が全体と
して調和しないという問題点がある。
そこで従来、野菜類を加えたスプレッドの製造方法とし
て、野菜類の加工品、すなわち酢漬品、味噌漬品、醤油
漬品を脱水し、細切りしたものを用いるスプレッドの製
造方法が提案されている(特開昭57−18643
7)。
て、野菜類の加工品、すなわち酢漬品、味噌漬品、醤油
漬品を脱水し、細切りしたものを用いるスプレッドの製
造方法が提案されている(特開昭57−18643
7)。
しかし、この従来法には、酢漬、味噌漬、醤油漬の如き
伝統的加工によって野菜類をその内部にまで味付けする
のに長時間を要し、またかくして得られる加工品を脱水
し、細切りしたものをこれらが有する組織感やテクスチ
ャーが喪失しないようにバターやマーガリンと混合する
必要があるため、量産に著しく不向きという問題点があ
り、しかも相当量の油脂成分を含有するスプレッド中に
おいては実際、上記のように単純に味付けした加工品の
香味が全体として調和しないという問題点がある。
伝統的加工によって野菜類をその内部にまで味付けする
のに長時間を要し、またかくして得られる加工品を脱水
し、細切りしたものをこれらが有する組織感やテクスチ
ャーが喪失しないようにバターやマーガリンと混合する
必要があるため、量産に著しく不向きという問題点があ
り、しかも相当量の油脂成分を含有するスプレッド中に
おいては実際、上記のように単純に味付けした加工品の
香味が全体として調和しないという問題点がある。
<発明が解決しようとする問題点、その解決手段> 本発明は叙上の如き従来法の問題点を解決する改良され
たスプレッドの製造方法を提供するものである。
たスプレッドの製造方法を提供するものである。
しかして本発明者らは、スプレッド中により良く野菜類
や果実類を活用する量産に好適な方法について鋭意研究
した結果、野菜類及び/又は果実類を破砕した固液混合
物を乳酸発酵することにより得られる乳酸発酵物を加え
れば、該乳酸発酵による二次的生成物によって助長され
た新たなそして調和のとれた複合的香味を有するスプレ
ッドを能率的に製造できることを見出した。
や果実類を活用する量産に好適な方法について鋭意研究
した結果、野菜類及び/又は果実類を破砕した固液混合
物を乳酸発酵することにより得られる乳酸発酵物を加え
れば、該乳酸発酵による二次的生成物によって助長され
た新たなそして調和のとれた複合的香味を有するスプレ
ッドを能率的に製造できることを見出した。
すなわち本発明は、食用油脂を乳化したものに又は食用
油脂を乳化する際に、下記の第1工程及び第2工程を経
て得られる乳酸発酵物を加えることを特徴とするスプレ
ッドの製造方法に係る。
油脂を乳化する際に、下記の第1工程及び第2工程を経
て得られる乳酸発酵物を加えることを特徴とするスプレ
ッドの製造方法に係る。
第1工程:野菜類及び/又は果実類を破砕し、全体とし
ては液状を呈する固液混合物を得る工程 第2工程:固液混合物を加熱殺菌して冷却した後、これ
に食品用の乳酸菌で予備発酵しておいた発酵母液を加え
て乳酸発酵し、乳酸発酵物を得る工程 本発明において、乳酸発酵により得られる乳酸発酵物
は、食用油脂を乳化する際に、乳化剤、糖類、塩類、酸
類、香辛料類、抗酸化剤等と共に加えてもよいし、また
食用油脂を乳化したものに加えてもよく、更にはその一
部を乳化する際に加え、残部を乳化したものに加えても
よい。食用油脂の乳化には水を用いるので、乳化発酵に
より得られる乳化発酵物は、かかる水の全部又は一部に
代えて使用する。そして本発明は、乳酸発酵により得ら
れる乳酸発酵物を加えること以外、基本的には従来一般
のスプレッド製造方法を採用することができる。例え
ば、食用油脂、乳酸発酵により得られる乳酸発酵物、乳
化剤、糖類、塩類、酸類、香辛料類及び抗酸化剤を、約
65℃で各々所定量配合し(通常は油溶性成分を予め食
用油脂中に混合しておいたものと、水溶性成分を乳酸発
酵により得られる乳酸発酵物中に混合しておいたものと
を配合する)、その配合物を窒素気流中にて約40℃に
水冷した後、引き続いて20kg/cm2程度の加圧下で15
℃程度に急冷混練することによりスプレッドを製造する
が、工程上の問題がない限り、一般的なボテーターのA
及びBユニットを使用することができる。
ては液状を呈する固液混合物を得る工程 第2工程:固液混合物を加熱殺菌して冷却した後、これ
に食品用の乳酸菌で予備発酵しておいた発酵母液を加え
て乳酸発酵し、乳酸発酵物を得る工程 本発明において、乳酸発酵により得られる乳酸発酵物
は、食用油脂を乳化する際に、乳化剤、糖類、塩類、酸
類、香辛料類、抗酸化剤等と共に加えてもよいし、また
食用油脂を乳化したものに加えてもよく、更にはその一
部を乳化する際に加え、残部を乳化したものに加えても
よい。食用油脂の乳化には水を用いるので、乳化発酵に
より得られる乳化発酵物は、かかる水の全部又は一部に
代えて使用する。そして本発明は、乳酸発酵により得ら
れる乳酸発酵物を加えること以外、基本的には従来一般
のスプレッド製造方法を採用することができる。例え
ば、食用油脂、乳酸発酵により得られる乳酸発酵物、乳
化剤、糖類、塩類、酸類、香辛料類及び抗酸化剤を、約
65℃で各々所定量配合し(通常は油溶性成分を予め食
用油脂中に混合しておいたものと、水溶性成分を乳酸発
酵により得られる乳酸発酵物中に混合しておいたものと
を配合する)、その配合物を窒素気流中にて約40℃に
水冷した後、引き続いて20kg/cm2程度の加圧下で15
℃程度に急冷混練することによりスプレッドを製造する
が、工程上の問題がない限り、一般的なボテーターのA
及びBユニットを使用することができる。
乳酸発酵による乳酸発酵物は前記の第1工程及び第2工
程を経ることにより得られる。
程を経ることにより得られる。
先ず、第1工程について説明する。野菜類及び/又は果
実類を洗浄、選別し、破砕する。破砕は見掛け上の固形
分の直径が2〜5cm以下となるように例えばクラッシャ
ーを用いて行なうが、野菜類及び/又は果実類の種類に
よっては加水して行なう。トマト、ニンジン、リンゴ、
ミカンのような水分の多いものの場合には、その種類に
応じて剥皮、除芯した後、水を加えることなく上記のよ
うに破砕できるが、カボチャのような水分の少ないもの
の場合には、原料と等量程度の水を加えて上記のように
破砕する。破砕したものは、酸素失活のために、90℃
以上、場合によっては110℃達温程度で加熱処理後、
直ちに30℃程度に冷却する。かくして、全体としては
液状を呈する固液混合物を得る。
実類を洗浄、選別し、破砕する。破砕は見掛け上の固形
分の直径が2〜5cm以下となるように例えばクラッシャ
ーを用いて行なうが、野菜類及び/又は果実類の種類に
よっては加水して行なう。トマト、ニンジン、リンゴ、
ミカンのような水分の多いものの場合には、その種類に
応じて剥皮、除芯した後、水を加えることなく上記のよ
うに破砕できるが、カボチャのような水分の少ないもの
の場合には、原料と等量程度の水を加えて上記のように
破砕する。破砕したものは、酸素失活のために、90℃
以上、場合によっては110℃達温程度で加熱処理後、
直ちに30℃程度に冷却する。かくして、全体としては
液状を呈する固液混合物を得る。
次に、第2工程について説明する。第1工程で得た固液
混合物を、使用した野菜類及び/又は果実類の種類に応
じてPH調整した後、例えばトマトのようなPHの低い
ものの場合には食添用炭酸ナトリウムでPH6.3程度
に調整した後、混入することがある不用の微生物を殺菌
するため、90℃以上、場合によっては110℃達温程
度で加熱殺菌して、37℃程度に冷却する。そして冷却
したものを、これに食品用の乳酸菌で予備発酵しておい
た発酵母液を2〜3重量%加えて、乳酸発酵する。発酵
母液の調整それ自体は公知の方法を適用できる。例えば
ニンジンを破砕した固液混合物を乳酸発酵する場合、予
め別に、ニンジンを破砕した固液混合物をPH調整し、
加熱殺菌して冷却したものに乳酸菌を加えて乳酸発酵し
ておいたものすなわち発酵母液を用意しておき、この発
酵母液を加える。
混合物を、使用した野菜類及び/又は果実類の種類に応
じてPH調整した後、例えばトマトのようなPHの低い
ものの場合には食添用炭酸ナトリウムでPH6.3程度
に調整した後、混入することがある不用の微生物を殺菌
するため、90℃以上、場合によっては110℃達温程
度で加熱殺菌して、37℃程度に冷却する。そして冷却
したものを、これに食品用の乳酸菌で予備発酵しておい
た発酵母液を2〜3重量%加えて、乳酸発酵する。発酵
母液の調整それ自体は公知の方法を適用できる。例えば
ニンジンを破砕した固液混合物を乳酸発酵する場合、予
め別に、ニンジンを破砕した固液混合物をPH調整し、
加熱殺菌して冷却したものに乳酸菌を加えて乳酸発酵し
ておいたものすなわち発酵母液を用意しておき、この発
酵母液を加える。
乳酸発酵中は温度を37℃程度に維持し、外部からの雑
菌汚染を防止する。乳酸発酵及びその予備発酵のいずれ
においても、乳酸菌としては、食用品の一般乳酸菌を使
用することができるが、ラクトバシルス・ブルガリカス
( Lactobacillus bulugaricus)、ストレプトコッカス
・サーモフィラス( Storeptococcus thermophilus )
及びビフィドバクテリウム・ロングム( Bifidobacteri
um longum )から選ばれる1種又は2種以上を使用する
のが好ましく、特にこれらは2種以上を共生させること
によって一層好ましい乳酸発酵をさせることができる。
菌汚染を防止する。乳酸発酵及びその予備発酵のいずれ
においても、乳酸菌としては、食用品の一般乳酸菌を使
用することができるが、ラクトバシルス・ブルガリカス
( Lactobacillus bulugaricus)、ストレプトコッカス
・サーモフィラス( Storeptococcus thermophilus )
及びビフィドバクテリウム・ロングム( Bifidobacteri
um longum )から選ばれる1種又は2種以上を使用する
のが好ましく、特にこれらは2種以上を共生させること
によって一層好ましい乳酸発酵をさせることができる。
最後に、一応の目安として、PHが4.0程度になった
とき、加熱処理により乳酸発酵を終了させる。かくして
乳酸発酵物を得る。
とき、加熱処理により乳酸発酵を終了させる。かくして
乳酸発酵物を得る。
第1図は、前述のようにして得たニンジンの固液混合物
をPH6.3に食添用炭酸ナトリウムで調整し、これを
110℃達温で加熱殺菌して37℃に冷却した後、予備
発酵しておいたラクトバシルス・ブルガリカスとストレ
プトコッカス・サーモフィラスの発酵母液を各々1.5
重量%づつ加え、外部からの汚染を防止しつつ37℃の
温度を維持して乳酸発酵(静置)させたときの、PH、
酸分(0.1Nの NaOH による滴定酸を乳酸換算したも
の)及び生菌数の経時変化を例示するものであるが、こ
の第1図からも乳酸発酵は着実に進行していることが判
る。第1図中、1はPH曲線、2は酸分曲線、3はラク
トバシルス・ブルガリカス生菌数曲線、4はストレプト
コッカス・サーモフィラス生菌数曲線をそれぞれ示して
いる。
をPH6.3に食添用炭酸ナトリウムで調整し、これを
110℃達温で加熱殺菌して37℃に冷却した後、予備
発酵しておいたラクトバシルス・ブルガリカスとストレ
プトコッカス・サーモフィラスの発酵母液を各々1.5
重量%づつ加え、外部からの汚染を防止しつつ37℃の
温度を維持して乳酸発酵(静置)させたときの、PH、
酸分(0.1Nの NaOH による滴定酸を乳酸換算したも
の)及び生菌数の経時変化を例示するものであるが、こ
の第1図からも乳酸発酵は着実に進行していることが判
る。第1図中、1はPH曲線、2は酸分曲線、3はラク
トバシルス・ブルガリカス生菌数曲線、4はストレプト
コッカス・サーモフィラス生菌数曲線をそれぞれ示して
いる。
かくして乳酸発酵したものは、乳酸発酵の過程において
更に液状化しており、全体として液状物を呈する。本発
明では、かかる液状物を呈する乳酸発酵物を加えるが、
必要に応じて該乳酸発酵物を濾過や遠心分離した濾過液
や更には透明液を加えることもできる。
更に液状化しており、全体として液状物を呈する。本発
明では、かかる液状物を呈する乳酸発酵物を加えるが、
必要に応じて該乳酸発酵物を濾過や遠心分離した濾過液
や更には透明液を加えることもできる。
乳酸発酵した乳酸発酵物を加える量は、得られるスプレ
ッドの香味、食感、外観等総合的な性状からみて、製品
であるスプレッド中において20〜60重量%となるよ
うにするのが好ましい。
ッドの香味、食感、外観等総合的な性状からみて、製品
であるスプレッド中において20〜60重量%となるよ
うにするのが好ましい。
本発明によると、前述したような単に野菜類や果物類を
加える従来法に比べ、乳酸発酵による二次的生成物によ
って助長された新たなそして調和のとれた複合的香味を
有するスプレッドを製造することができ、また前述した
ような野菜類の酢漬品、味噌漬品、醤油漬品の如き伝統
的加工品を脱水して細切りしたものを加える従来法に比
べ、上記のような複合的香味を有するスプレッドを能率
的に製造することができる。
加える従来法に比べ、乳酸発酵による二次的生成物によ
って助長された新たなそして調和のとれた複合的香味を
有するスプレッドを製造することができ、また前述した
ような野菜類の酢漬品、味噌漬品、醤油漬品の如き伝統
的加工品を脱水して細切りしたものを加える従来法に比
べ、上記のような複合的香味を有するスプレッドを能率
的に製造することができる。
<実施例> 以下、実施例により本発明の内容をより具体的にする。
各実施例はいずれも、食用油脂として大豆油24重量部
+ナタネ硬化油24重量部+パーム油12重量部の混合
油を、乳化剤として大豆レシチンを、抗酸化剤としてト
コフェロールを各々使用し、パパイヤを破砕した固液混
合物を乳酸発酵して得られる乳酸発酵物を加えた。
+ナタネ硬化油24重量部+パーム油12重量部の混合
油を、乳化剤として大豆レシチンを、抗酸化剤としてト
コフェロールを各々使用し、パパイヤを破砕した固液混
合物を乳酸発酵して得られる乳酸発酵物を加えた。
すなわち、予め食用油脂中に乳化剤及び抗酸化剤を混合
したものと、乳酸発酵した乳酸発酵物中に砂糖を混合し
たものとを用意し、これらの各々が各実施例の表中に記
載の配合割合となるように65℃で均一混合した後、4
0℃まで水冷し、引き続いて掻き取り羽根付冷却装置
(コンサーム)で20℃まで急冷してから、ケーキミキ
サーで混練してスプレッドを製造した。
したものと、乳酸発酵した乳酸発酵物中に砂糖を混合し
たものとを用意し、これらの各々が各実施例の表中に記
載の配合割合となるように65℃で均一混合した後、4
0℃まで水冷し、引き続いて掻き取り羽根付冷却装置
(コンサーム)で20℃まで急冷してから、ケーキミキ
サーで混練してスプレッドを製造した。
各実施例で加えた乳酸発酵物は次のようにして得た。
先ず、パパイヤを洗浄、選別した後、見掛け上の固形分
の直径が2〜5cm以下となるようにクラッシャーで破砕
し、加熱、冷却処理して(90℃達温加熱→37℃冷
却)、全体としては液状を呈する固液混合物100を
得た。
の直径が2〜5cm以下となるようにクラッシャーで破砕
し、加熱、冷却処理して(90℃達温加熱→37℃冷
却)、全体としては液状を呈する固液混合物100を
得た。
次に、固液混合物100を、PH6.3に食添用炭酸
ナトリウムで調整し、加熱殺菌、冷却した後(90℃達
温加熱殺菌→37℃冷却)、予め別に同様のものをラク
トバシルス・ブルガリカスで予備発酵しておいた発酵母
液とストレプトコッカス・サーモフィラスで予備発酵し
ておいた発酵母液を各々1.5づつ加え、37℃にて
20時間静置発酵させた。かくして乳酸発酵した後、加
熱、冷却処理して(90℃達温加熱→30℃冷却)、乳
酸発酵を終了させ、乳酸発酵物を得た。
ナトリウムで調整し、加熱殺菌、冷却した後(90℃達
温加熱殺菌→37℃冷却)、予め別に同様のものをラク
トバシルス・ブルガリカスで予備発酵しておいた発酵母
液とストレプトコッカス・サーモフィラスで予備発酵し
ておいた発酵母液を各々1.5づつ加え、37℃にて
20時間静置発酵させた。かくして乳酸発酵した後、加
熱、冷却処理して(90℃達温加熱→30℃冷却)、乳
酸発酵を終了させ、乳酸発酵物を得た。
・実施例1 次の表中記載の配合によるスプレッドを製造した。表中
記載の乳酸発酵物としては、前述のようにして得た乳酸
発酵物をそのまま加えた。
記載の乳酸発酵物としては、前述のようにして得た乳酸
発酵物をそのまま加えた。
・比較例1 実施例1で加えた乳酸発酵物に代えて、前述のようにし
て得たパパイヤを破砕した固液混合物を加えたこと以外
は、実施例1と同様にしてスプレッドを製造した。
て得たパパイヤを破砕した固液混合物を加えたこと以外
は、実施例1と同様にしてスプレッドを製造した。
・評価1 実施例1で製造したスプレッドと比較例1で製造したス
プレッドとを官能検査に供した。官能検査は、厳選され
た検査員30名(男15名+女15名)による5回の繰
り返しで、3点識別及び2点嗜好を行なった。(それぞ
れの検査で延べ150名)。3点識別は、実施例1で製
造したスプレッド1点と比較例1で製造したスプレッド
2点とを並べて置き、合計3点のうちで異なる1点を選
択させた。また2点嗜好は、実施例1で製造したスプレ
ッド1点と比較例1で製造したスプレッド1点とを並べ
て置き、合計2点のうちでスプレッドとして好ましい方
の1点を選択させた。
プレッドとを官能検査に供した。官能検査は、厳選され
た検査員30名(男15名+女15名)による5回の繰
り返しで、3点識別及び2点嗜好を行なった。(それぞ
れの検査で延べ150名)。3点識別は、実施例1で製
造したスプレッド1点と比較例1で製造したスプレッド
2点とを並べて置き、合計3点のうちで異なる1点を選
択させた。また2点嗜好は、実施例1で製造したスプレ
ッド1点と比較例1で製造したスプレッド1点とを並べ
て置き、合計2点のうちでスプレッドとして好ましい方
の1点を選択させた。
官能検査の結果、3点識別及び2点嗜好の双方におい
て、1%の危険率で有意検定され、実施例1で製造した
スプレッドの方に深い香味を有しており且つ全体として
調和のある香味を有しているという好ましい評価が得ら
れた。
て、1%の危険率で有意検定され、実施例1で製造した
スプレッドの方に深い香味を有しており且つ全体として
調和のある香味を有しているという好ましい評価が得ら
れた。
・実施例2 次の表中記載の配合によるスプレッドを製造した。表中
記載の乳酸発酵物(濾過液)としては、前述のようにし
て得た乳酸発酵物を80メッシュのシフターに供したと
きに網目を通過した濾過液を加えた。
記載の乳酸発酵物(濾過液)としては、前述のようにし
て得た乳酸発酵物を80メッシュのシフターに供したと
きに網目を通過した濾過液を加えた。
・比較例2 実施例2で加えた乳酸発酵物(濾過液)に代えて、前述
のようにして得たパパイヤを破砕した固液混合物を80
メッシュのシフターに供したときに網目を通過した濾過
液を加えたこと以外は、実施例2と同様にしてスプレッ
ドを製造した。
のようにして得たパパイヤを破砕した固液混合物を80
メッシュのシフターに供したときに網目を通過した濾過
液を加えたこと以外は、実施例2と同様にしてスプレッ
ドを製造した。
・評価2 実施例2で製造したスプレッドと比較例2で製造したス
プレッドとを官能検査に供した。官能検査は評価1と同
様にして行なった。
プレッドとを官能検査に供した。官能検査は評価1と同
様にして行なった。
官能検査の結果、3点識別及び2点嗜好の双方におい
て、1%の危険率で有意検定され、実施例2で製造した
スプレッドの方に深い香味を有しており且つ全体として
調和のある香味を有しているという好ましい評価が得ら
れた。
て、1%の危険率で有意検定され、実施例2で製造した
スプレッドの方に深い香味を有しており且つ全体として
調和のある香味を有しているという好ましい評価が得ら
れた。
<発明の効果> 既に明らかなように、以上説明した本発明には、野菜類
及び/又は果実類の乳酸発酵による二次的生成物によっ
て助長された新たなそして調和のとれた複合的香味を有
するスプレッドを能率的に製造することができるという
効果である。
及び/又は果実類の乳酸発酵による二次的生成物によっ
て助長された新たなそして調和のとれた複合的香味を有
するスプレッドを能率的に製造することができるという
効果である。
第1図は本発明における乳酸発酵状況を例示するグラフ
である。 1……PH曲線、2……酸分曲線、3,4……生菌数曲
線
である。 1……PH曲線、2……酸分曲線、3,4……生菌数曲
線
Claims (3)
- 【請求項1】食用油脂を乳化したものに又は食用油脂を
乳化する際に、下記の第1工程及び第2工程を経て得ら
れる乳酸発酵物を加えることを特徴とするスプレッドの
製造方法。 第1工程:野菜類及び/又は果実類を破砕し、全体とし
ては液状を呈する固液混合物を得る工程 第2工程:固液混合物を加熱殺菌して冷却した後、これ
に食品用の乳酸菌で予備発酵しておいた発酵母液を加え
て乳酸発酵し、乳酸発酵物を得る工程 - 【請求項2】乳酸菌がラクトバシルス・ブルガリカス
(Lactobacillus bulugaricus)、ストレプトコッカス
・サーモフィラス(Storeptococcus thermophilus)及
びビフィドバクテリウム・ロングム(Bifidobacterium
longum)から選ばれる1種又は2種以上である特許請求
の範囲第1項記載のスプレッドの製造方法。 - 【請求項3】スプレッドの20〜60重量%となるよう
に乳酸発酵物を加える特許請求の範囲第1項又は第2項
記載のスプレッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59065566A JPH0648952B2 (ja) | 1984-04-02 | 1984-04-02 | スプレツドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59065566A JPH0648952B2 (ja) | 1984-04-02 | 1984-04-02 | スプレツドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60207561A JPS60207561A (ja) | 1985-10-19 |
JPH0648952B2 true JPH0648952B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=13290686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59065566A Expired - Lifetime JPH0648952B2 (ja) | 1984-04-02 | 1984-04-02 | スプレツドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648952B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH082266B2 (ja) * | 1989-06-30 | 1996-01-17 | カゴメ株式会社 | ドレッシング様食品の製造方法 |
CH680972A5 (ja) * | 1990-09-28 | 1992-12-31 | Nestle Sa | |
JP2010094080A (ja) * | 2008-10-17 | 2010-04-30 | Fuji Oil Co Ltd | 油中水型乳化油脂組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57186437A (en) * | 1981-05-11 | 1982-11-16 | Kajimaya:Kk | Preparation of spread |
-
1984
- 1984-04-02 JP JP59065566A patent/JPH0648952B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS60207561A (ja) | 1985-10-19 |
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Date | Code | Title | Description |
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EXPY | Cancellation because of completion of term |