JPH0648518B2 - 電子式キヤツシユレジスタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は電子式キャッシュレジスタ（以下、ＥＣＲと
称する）に関し、特に、店舗などに備えられて、商品な
どの登録を行ない、かつ売上げの明細を作成するのに用
いられるようなＥＣＲに関する。

発明の概要 この発明はＥＣＲにおいて、 金額データと部門コードとが入力されるごとに、入力さ
れた部門コードに基づいて、その取引部門を売上部門ま
たは売上除外部門のいずれかに分類し、入力された金額
データをその分類別に累積演算して、その演算結果を分
類別に出力することにより、 売上精算明細を容易に作成できるようにしたものであ
る。

従来の技術 周知のように、たとえば衣料品を販売する店舗では、Ｅ
ＣＲにより売上登録を行なうときには、商品の価格を示
す金額データとともにセータやブラウスなどの商品の部
門を示す部門コードを入力している。また、顧客が箱を
必要とする場合や配達を希望する場合や寸法直しなどの
加工を必要とする場合には、それらの金額データとその
部門を示す部門コードとを入力している。

ところで、商品価格以外の箱代などの金額は実費である
ため、その店の売上金額から除外すべきデータであり、
たとえば一日の売上精算明細（以下、ターミナルレポー
トと称する）を作成するときには、商品の売上金額とは
別に出力することが望ましい。しかし、従来のＥＣＲは
部門コード別に金額データを印加した部門レポートを発
行する機能を有するものの、その部門レポートには売上
除外部門の金額データと売上部門の金額データとが混在
して印字されている。

発明が解決しようとする問題点 従来、ターミナルレポートを作成する際には、ＥＣＲの
発行した部門レポートを見て、売上部門を合計して記入
するとともに、部門レポートの中から売上除外部門を捜
し出して合計し、ターミナルレポートに記入しなければ
ならず、大変煩雑であり、また時間を要するという問題
がある。さらに、これらの作業は人手によって行なうの
で、記入ミスや計算ミスを起こすおそれもある。

なお、たとえば一日の営業終了時に、部門レポートの中
から自動的に該当部門を読出して演算を行なわせて、タ
ーミナルレポートを作成させることが考えられるが、デ
ータ量が多い場合には、時間を要するという問題があ
る。

それゆえに、この発明の主たる目的は上述の問題点を解
消するために、取引ごとに入力された金額データを売上
データと売上除外データとに分類して集計し、集計した
結果を即座に出力することができるような新規なＥＣＲ
を提供することである。

問題点を解決するための手段 この発明の電子式キャッシュレジスタは、金額データと
部門コードとを入力するための入力手段と、取引部門が
売上部門または売上除外部門のいずれの部門であるのか
を示す部門分類コードを部門コード別に予め記憶するテ
ーブルと、入力手段から金額データと部門コードとが入
力されるごとに、入力された部門コードに基づいて、テ
ーブルから対応する部門分類コードを読出して、入力さ
れた金額データを読出した部門分類コード別に累積演算
する演算手段と、演算手段の演算結果を部門分類コード
別に出力する出力手段とを備えた構成される。

作用 この発明では、予め部門コード別に、その部門コードが
売上部門または売上除外部門のいずれの部門であるのか
を示す部門分類コードを記憶しておき、金額データと部
門コードとが入力されるごとに、入力された部門コード
に基づいて、部門分類コードを読出し、入力された金額
データを部門コード別に累積演算し、その演算結果を部
門分類コード別に出力するようにしている。

実施例 第２図はこの発明の一実施例のＥＣＲを示す斜視図であ
る。第２図において、ＥＣＲ１にはプリンタ２と表示部
３とキーボード４とキャッシュボックス５とが設けられ
る。プリンタ２は後の第１０図ないし第１２図で示すレ
シートやターミナルレポートや部門レポートを印字する
ものである。表示器３は金額や商品名を表示するもので
ある。キーボード４は後の第３図で説明するが、取引の
部門を示す部門コードを入力するための部門キーや金額
データを入力するためのテンキーなどを含む。キャッシ
ュボックス５は現金を収納するものである。

第３図は第２図に示すキーボード４のキー配置図であ
る。第３図において、キーボード４にはモードキー４１
と部門キー４２とテンキー４３と小計キー４４と預り／
現計キー４５とが設けられる。モードキー４１は商品登
録を行なう登録モードもしくは取引の各種レポートを作
成する点検モードを選択するためのものである。部門キ
ー４２は部門コードを入力するためのものであり、ＥＣ
Ｒ１で商品登録をする前に予めキー別に部門コードを設
定しておく。第３図には部分的にしか示していないが、
部門キー４２の各キーにその部門の名称を付しておくと
登録の際便利である。

テンキー４３は登録モードにおいては、金額データを入
力するものであり、また、点検モードにおいては作成す
るレポートの種類を指示するものである。小計キー４４
は入力された金額データの加算を指示するキーであり、
金額データの入力に続いて操作される。預り／現計キー
４５はテンキー４３から入力された金額データの合計演
算を行なうことを指示するキーである。

第４図は第２図に示すＥＣＲ１の電気的構成を示す概略
ブロック図である。第４図において、ＣＰＵ６にはＲＯ
Ｍ７とＲＡＭ８と上述のプリンタ２と表示器３とキーボ
ード４とが接続される。ＲＯＭ７は後で詳細に説明する
が、第１Ａ図および第１Ｂ図に示すようなフロー図に基
づくＣＰＵ６の動作プログラムが格納される。ＲＡＭ８
は後の第５図ないし第９図に示す種々のデータを記憶す
るエリアを含む。

第５図ないし第９図は第４図に示すＲＡＭ８の記憶エリ
アを示す図解図である。

まず、第５図に示す記憶エリア８１は置数レジスタ８１
１と置数フラグ記憶エリア８１２と部門コード記憶エリ
ア８１３と商品名記憶エリア８１４とリンクコード記憶
エリア８１５とアイテマイザ８１６とを含む。置数レジ
スタ８１１は第３図に示すテンキー４３から入力された
数値データを格納するものである。置数フラグ記憶エリ
ア８１２は置数レジスタ８１１に数値データが格納され
ることに応じてセットされる。

部門コード記憶エリア８１３は第３図に示す部門キー４
２から入力された部門コードを格納するものである。商
品名記憶エリア８１４は入力された部門コードに基づい
て後の第７図に示す部門テーブルから読出した部門コー
ドに対応する商品名を記憶するエリアである。またリン
クコード記憶エリア８１５は同様に部門コードに基づい
て部門テーブルから読出したリンクコードを記録するも
のである。

アイテマイザ８１６はテンキー４３から数値データが入
力されるごとに置換レジスタ８１１に格納された数値デ
ータを累積的に加算演算するエリアである。

第５図に示す記憶エリア８１のうちアイテマイザ８１６
以外はデータが第６図に示すバスケットバッファに転送
されるとクリアされる。

第６図に示すバスケットバッファ８２は第５図に示す置
数レジスア８１１，部門コード記憶エリア８１３および
リンクコード記憶エリア８１５にそれぞれ記憶された各
々のデータを格納するものである。バスケットバッファ
８２にはキーボード４から金額データと部門コードが入
力されるごとに、部門コードと金額データとリンクコー
ドとが記憶エリア８１から転送されて格納される。

第７図に示す部門テーブル８３は部門コードと商品名デ
ータとリンクコードとから構成されるテーブルでありそ
のデータは商品登録を行なう前に予め設定される。第７
図において、部門コードたとえば“０００１”〜“００
３０”は売上部門であり、そのことを示すためにミンク
コードはすべてたとえば“２１”に設定される。これに
対して部門コードたとえば“００９０”〜“００９１”
は売上除外部門であり、たとえば箱代のリンクコードは
“２７”に設定され、配達量のリンクコードは“２８”
に設定される。

第８図に示すターミナルレポートテーブル８４はリンク
コードと精算項目データと金額データと点数データとか
ら構成される。第８図において、リンクコードと精算項
目データとは予め設定されて記憶され、金額データと点
数データとは第６図に示すバスケットバッファ８２をリ
ンクコードに基づいて検索し、かつリンクコード別に集
計することにより得られる。

さらに、第９図に示す部門レポートテーブル８５は部門
コードと点数データと金額データとから構成される。第
９図において、部門コードは予め設定されて記憶され、
点数データと金額データとは第６図に示すバスケットバ
ッファ８２を部門コードに基づいて検索し、かつ部門コ
ード別に集計することにより得られる。

第１０図ないし第１２図はプリンタ２の発行するレシー
トおよびレポートを示す図である。まず第１０図は取引
において顧客に発行するレシート２１を示す図である。
第１１図は第８図に示すターミナルレポートテーブル８
４に基づいて作成したターミナルレポート２２に示す図
である。第１２図は第９図に示す部門レポートテーブル
８５に基づいて作成した部門レポートテーブル２３を示
す図である。レシート２１は登録モードにおいて発行さ
れ、ターミナルレポート２２と部門レポート２３とは点
検モードにおいて作成される。

第１３図は点検モードにおいて、表示器３に表示される
表示例を示す図である。

第１Ａ図および第１Ｂ図はこの発明の一実施例の動作を
説明するためのフロー図である。次に、第１Ａ図ないし
第１３図を参照してこの発明の一実施例の動作について
詳細に説明する。

オペレータはまずモードキー４１を操作して登録モード
を選択する。ＣＰＵ６はキー入力があるまで待機し、オ
ペレータがテンキー４３を操作して商品の金額データを
入力すると、応じてＣＰＵ６はテンキー４３が操作され
たか否かを判断する。ＣＰＵ６はテンキーが操作された
と判断した場合には、入力された数値データを置数レジ
スタ８１１にストアし、置数フラグ８１２をセットす
る。

オペレータは金額データに続いて部門キー４２を操作す
る。ＣＰＵ６は部門キー４２が操作されたと判断したと
きには、入力された部門コードを部門コード記憶エリア
８１３にストアし、続いて置数フラグ８１２がセットさ
れているか否かを判断する。ＣＰＵ６は置数フラグ８１
２がセットされていなければエラー処理を行なうが、セ
ットされていれば、部門コードに基づいて部門テーブル
８３を検索し、その部門コードに対応する商品名とリン
クコードとを読取り、読取ったデータを各々商品名記憶
エリア８１４とリンクコード記憶エリア８１５にストア
する。たとえば金額データとして“２５０００”が入力
され、部門コードとして“３”が入力された場合には、
その商品名は“ジャケット”であり、リンクコードは
“２１”である。

ＣＰＵ６は続いて表示器３に部門コードと商品名データ
と金額データを表示し、続いてプリンタ２により部門コ
ードと商品名データと金額データを印字する。ＣＰＵ６
は続いて置数レジスタ８１１にストアした金額データを
アイテマイザ８１６に転送し、アイテマイザ８１６にお
いて加算演算を行なう。ＣＰＵ６は続いて部門コード記
憶エリア８１３と置数レジスタ８１１とリンクコード記
憶エリア８１５に格納しているデータを各々バスケット
バッファ８２にストアする。続いて、ＣＰＵ６は記憶エ
リア８１の置数レジスタ８１１，置数フラグ記憶エリア
８１２，部門コード記憶エリア８１３，商品名記憶エリ
ア８１４およびリンクコード記憶エリア８１５をクリア
し、再度キー入力待ちとなる。

オペレータはたとえば第６図に示す金額データと部門コ
ードとの入力を完了すると次に預り／現計キー４５を操
作する。このとき、バスケットバッファには、第６図に
示すようなデータがストアされる。ＣＰＵ６は預り／現
計キー４５が操作されたと判断したときには、アイテマ
イザ８１６にストアされている合計金額データを表示部
３に表示し、その金額データをプリンタ２により印字す
るとともにキャッシュボックス５を開く。続いてＣＰＵ
６はバスケットバッファ８２を検索してその部門コード
別に点数と金額とを累計し部門レポートテーブル８５の
データを更新する。ＣＰＵ６は続いてバスケットバッフ
ァ８２を検索してリンクコード別に点数と金額を累計し
てその結果に基づいてターミナルレポートテーブル８４
のデータを更新する。ＣＰＵ６は部門レポートテーブル
８５とターミナルレポートテーブル８４のデータの更新
を終了すると次にアイテマイザ８１６とバスケットバッ
ファ８２をクリアして再度キー入力待ちとなる。

次に、ターミナルレポート２２と部門レポート２３の作
成について説明する。オペレータはモードキー４１を操
作して点検モードを選択する。応じてＣＰＵ６は表示器
３に第１３図に示すような各種レポートの選択画面を表
示する。オペレータはテンキー４３を操作して該当する
番号キーをキー入力する。ここで、たとえば“１”がキ
ー入力された場合には、ＣＰＵ６はターミナルレポート
テーブル８４からデータをよみとってその内容を印字し
第１１図に示すターミナルレポートを発行する。また、
たとえば“２”がキー入力された場合には、ＣＰＵ６は
部門レポートテーブル８５の部門コードによって部門テ
ーブル８３からその商品名を読出し、続いて読出した商
品名とともに部門レポートテーブル８５の内容を印字
し、第１２図に示すような部門レポートを発行する。

上述の実施例では部門レポートテーブル８５には商品名
を記憶するようにしていないが、商品名を記憶してもよ
く、また部門テーブル８３と部門レポートテーブル８５
とを一体化したようなテーブルを設けてもよい。

発明の効果 以上のように、この発明によれば、予め部門コード別
に、その部門コードが売上部門または売上除外部門のい
ずれの部門であるのかを示す部門分類コードを記憶して
おき、金額データと部門コードとが入力されるごとに、
入力された部門コードに基づいて、部門分類コードを読
出し、入力された金額データを部門分類コード別に累積
演算し、その演算結果を部門分類コード別に出力するよ
うにしているので、売上部門と売上除外部門のターミナ
ルレポートを即座に作成できる。

【図面の簡単な説明】

第１Ａ図および第１Ｂ図はこの発明の一実施例の動作を
説明するためのフロー図である。第２図はこの発明の一
実施例の電子式キャッシュレジスタを示す斜視図であ
る。第３図は第２図に示すキーボードのキー配置図であ
る。第４図は第２図に示す電子式キャッシュレジスタの
電気的構成を示す概略ブロック図である。第５図ないし
第９図は第４図に示すＲＡＭの記憶エリアを示す図解図
である。第１０図ないし第１２図は第２図に示すプリン
タの印字するレシートおよび各種レポートを示す図であ
る。第１３図は表示器の表示例を示す図である。 図において、１は電子式キャッシュレジスタ、２はプリ
ンタ、３は表示器、４はキーボード、４１はモードキ
ー、４２は部門キー、４３はテンキー、４５は預り／現
計キー、８１１は置換レジスタ、８１３は部門コード記
憶エリア、８１５はリンクコード記憶エリア、８１６は
アイテマイザ、８２はバスケットバッファ、８３は部門
テーブル、８４はターミナルレポートテーブル、８５は
部門レポートテーブルを示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】取引に関するデータを、売上データと売上
   げから除外すべきデータとに分けて登録することのでき
   る電子式キャッシュレジスタであって、 金額データと部門コードとを入力するための入力手段
   と、 取引部門が売上部門または売上除外部門のいずれの部門
   であるのかを示す部門分類コードを部門コード別に予め
   記憶するテーブルと、 前記入力手段から金額データと部門コードとが入力され
   るごとに、入力された部門コードに基づいて、前記テー
   ブルから対応する部門分類コードを読出し、入力された
   金額データを読出した部門分類コード別に累積演算する
   演算手段と、 前記演算手段の演算結果を部門分類コード別に出力する
   出力手段とを備えた電子式キャッシュレジスタ。