JPH0648396B2 - 二成分系現像剤 - Google Patents

二成分系現像剤

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JPH0648396B2
JPH0648396B2 JP59251653A JP25165384A JPH0648396B2 JP H0648396 B2 JPH0648396 B2 JP H0648396B2 JP 59251653 A JP59251653 A JP 59251653A JP 25165384 A JP25165384 A JP 25165384A JP H0648396 B2 JPH0648396 B2 JP H0648396B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、低電位像用二成分系現像剤に関するもので、
より詳細には、低電位の電気潜像に対して、高濃度でし
かも画質に優れたトナー像を形成させ得る現像剤に関す
る。
従来の技術及び発明の技術的課題 二成分系磁性現像剤を用いる電子写真法においては、顕
電性トナーと磁性キヤリヤとを混合し、この二成分系混
合物を、内部に磁石を備えた現像スリーブ上に供給し
て、この組成物から成る磁気ブラシを形成させ、静電潜
像を有する電子写真感光板にこの磁気ブラシを摺擦せし
めることにより、顕電性トナー像を感光板上に形成させ
る。顕電性トナーは磁性キヤリヤとの摩擦により、感光
板上の静電潜像の電荷とは逆極性の電荷に帯電され、磁
気ブラシ上の顕電性トナー粒子がクーロン力により静電
潜像上に付着して、静電潜像の現像が行われる。一方磁
性キヤリヤはスリーブ内の磁石により吸引されており、
しかもその帯電電荷が静電潜像の電荷と同極性であり、
そのため、磁性キヤリヤはスリーブ上にそのまま残るこ
とになる。鮮明で且つ濃度の高い画像を形成させるため
には、感光板と磁気ブラシとの間に十分に相対的な速度
差を与えて、感光板が磁気ブラシで十分に摺擦されるよ
うにすることが重要である。
磁性キヤリヤとしては一般に、鉄粉キヤリヤが広く使用
されているが、この鉄粉キヤリヤには未だ多くの欠点が
認められる。即ち、この鉄粉キヤリヤを用いた二成分系
現像剤では、現像感度曲線(静電像と現像スリーブ間の
電位差対画像濃度の曲線)の立上りが急で、階調性に劣
り、中間調の再現性に乏しいという欠点がある。また、
この鉄粉キヤリヤを含む現像剤は硬い磁気ブラシを形成
することがあり、感光層を傷つける可能性があると共
に、ベタ黒部の複写に際しては、形成される画像に、ブ
ラシマーク、即ちブラシの摺擦方向に延びている細くて
短い白線の多数の列が入るという欠点が認められる。更
に、鉄粉キヤリヤは湿度に敏感であり、湿度の影響によ
り現像特性が変化したり、或いはそれ自体錆を発生する
傾向があり、更にまた磁気ブラシの駆動に大きなトルク
を必要とするという問題もある。
近年、二成分系現像剤の磁性キヤリヤとして、フエライ
ト、特にソフトフエライトを用いるたとが提案されてい
る。フエライトキヤリヤは残留磁化が小さく、磁気ブラ
シの駆動に必要なトルクが比較的小さく、しかも環境条
件下における諸特性の劣化傾向も小さいという利点を有
しているが、その反面として、フエライトキヤリヤは鉄
粉キヤリヤよりも高電気抵抗であることにも関連して、
現像に際してキヤリヤ引き、即ち、キヤリヤが感光層側
へ移行するというトラブルや、形成される画像にエツジ
効果が生じるという問題がある。
近年、非晶質(アモルフアス)シリコン系光導電体層
は、表面硬度が高く、長波長側の光に感度を有し、しか
も感度そのものも良好であるので、電子写真用の感光体
として着目されている。
しかしながら、非晶質シリコンは上述した優れた特性を
有するものの、上記光導電層を十分に厚い層に設けるこ
とが製造技術の面でも、製造コストの面でも困難であ
り、その層厚は、セレン感光層のそれよりもかなり薄い
10乃至35μの比較的小さい範囲に制限されているの
が実情である。非晶質シリコン層の厚みが小さいことに
関連して、光導電層上に形成させ得る帯電時の表面電位
も、セレン感光板のそれよりもかなり小さい200乃至
400ボルトの範囲に制限され、強いて帯電電位を上げ
ると感光層の絶縁破壊を生じることから、形成される電
荷像の電位のコントラストが低いという問題がある。か
くして、通常の二成分系現像剤で現像を行う場合には、
トナー像の画像濃度が低下し、また画像濃度を強いて向
上させようとすると、トナー飛散を生じたり、或いはカ
ブリ濃度が高くなるという欠点を生じる。
発明の目的 本発明の目的は、非晶質シリコン光導電体のような低電
位の静電潜像を形成する感光体を用いて、高濃度でしか
も高画質のトナー像を形成し得る二成分系現像剤を提供
するにある。
本発明の他の目的は、ブラシマークの発生を防止しつつ
高濃度のトナー像を形成し得る低電位コントラスト用の
二成分系現像剤を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、比較的低電気抵抗のフエライ
トキヤリヤを使用しながら、しかもブラシマークの発生
を防止し得る二成分系現像剤を提供するにある。
発明の構成 本発明によれば、磁性キャリヤと顕電性トナーとの混合
物から成る電子写真用二成分系現像剤において、 前記磁性キャリヤは、表面に一次粒子に基づく凹凸を有
する球状焼結フェライト粒子から成り、該球状粒子は、
30乃至50μmのメジアン径、2.6g/cc未満の見掛
密度及び磁気ブラシの形で測定して6×104乃至2.5×
106Ωの電気抵抗を有しているとともに、 前記トナーは、体積固有抵抗が1×1013Ω−cm以上で
且つ比誘電率が4乃至6の範囲にあり、且つメジアン径
が10乃至14μmで且つ粒径5μm以下のものの含有
量が実質上ゼロであることを特徴とする電子写真用二成
分現像剤が提供される。
発明の好適態様 本発明を、添付図面を参照しつつ以下に詳細に説明す
る。
電子写真法 本発明の二成分系現像剤が好適に適用される電子写真法
を説明するための第1図において、駆動回転される金属
ドラム1の表面には、非晶質シリコン系光導電体層2が
設けられている。このドラムの周囲には、主帯電用コロ
ナチヤージヤ3;ランプ4、原稿支持透明板5及び光学
系6から成る画像露光機構;トナー7を有する現像機構
8;トナー転写用コロナチヤージヤ9;紙分離用コロナ
チヤージヤ10;除電ランプ11;及びクリーニング機
構12がこの順序に設けられている。
先ず、光導電体層2をコロナチヤージヤ3で一定極性の
電荷で帯電させる。次いで、ランプ4で複写すべき原稿
13を照明し、光学系6を経て原稿の光線像で光導電体
層2を露光し、原稿画像に対応する静電潜像を形成させ
る。この静電潜像を、現像機構8によりトナー7で現像
する。転写紙14を、トナー転写用チヤージヤ9の位置
でドラム表面と接触するように供給し、転写紙14の背
面から静電像と同極性のコロナチヤージを行つて、トナ
ー像を転写紙14に転写させる。トナー像が転写された
転写紙14は、分離用コロナチヤージヤ10の除電によ
つてドラムから静電的に剥離され、定着域(図示せず)
等の処理域に送られる。
トナー転写後の光導電体層2は、除電ランプ11による
全面露光で残留電荷が消去され、次いでクリーニング機
構12によつて残留トナーの除去が行われる。
磁性キヤリヤ 本発明の重要な特徴の一つは、上述した非晶質シリコン
光導電体上の低電位コントラスト像の現像に、低電気抵
抗と特定の粒子表面構造を有する焼結フエライト粒子
を、磁性キヤリヤとして使用することにある。
本発明においては、先ず、種々の磁性キヤリヤの内でも
フエライトキヤリヤを使用する。フエライトキヤリヤ
は、通常の鉄粉キヤリヤに比して、比重が小さくしかも
飽和磁束密度も小さいため、形成される穂が柔かく、そ
の結果として現像に際して、現像用スリーブ乃至はスリ
ーブ内磁石の回転に要するトルクが小さいという利点を
有することが知られている。
更に、フエライトキヤリヤを用いると、現像剤磁気ブラ
シの電気特性が長期間にわたつて安定しており、しかも
スペント・トナーの発生が少ないという利点がもたらさ
れる。
しかしながら、既に述べた通り、フエライトキヤリヤ粒
子は、鉄粉キヤリヤに比して約2乃至3桁高い体積固有
抵抗を有する。しかして、通常のフエライトキヤリヤと
顕電性トナーとの組合せから成る二成分系磁性現像剤
は、セレン系感光体上の静電像の現像には高濃度のトナ
ー像を与えるとしても、非晶質シリコン系感光体上の静
電像の現像に用いると、著しく濃度の低い画像濃度しか
与えないことがわかった。
本発明に用いるフエライトキヤリヤは、磁気ブラシとし
ての動的電気抵抗が6.0×104乃至2.5×106Ω、特に
1.0×105乃至7.2×105Ωの範囲にあるフエライト焼
結還元粒子から成ることが顕著な一つお特徴である。即
ち、通常のフエライトキヤリヤは、一般に体積固有抵抗
が1×1010Ω−cm以上の動的電気抵抗が1×109Ω
以上の高い値を有する。最近に至つて、特開昭59−4
8774号公報には、Fe2O3当りの2価金属酸化物成分
のモル比を0.85以下としたフエライト造形物を電子写真
現像用キヤリヤとして用いることが開示されているが、
このキヤリヤの体積固有抵抗は、通常のフエライトに比
して低いとしても、未だ8.5×106乃至2×109Ω−c
mのオーダーであり、非晶質シリコン系光導電体上の静
電潜像を高濃度に現像するという目的には単にこのキヤ
リヤ成分を使用するだけでは不満足なものである。これ
に対して、フエライト焼結粒子として6.0×104乃至2.
5×106Ωのものを後述する比誘電率の大きなトナーと
組合せて用いることにより高濃度の画像形成が可能とな
る。
本明細書において、磁気ブラシの動的電気抵抗とは、磁
気ブラシによる現像条件下に動的に測定される電気抵抗
値であり、下記の方法により求められる値を意味する即
ち、電子写真感光体ドラムと同寸法のアルミ製電極ドラ
ムを感光体ドラムに置換えて設置し、現像スリーブ上に
現像剤を供給して磁気ブラシを形成させ、この磁気ブラ
シを電極ドラムと摺擦させ、このスリーブとドラムとの
間に電圧を印加して両者間に流れる電流を測定すること
により、算出された抵抗値を意味する。
測定に当つては、トナーとキヤリヤとから成る現像剤の
場合には50Vの電圧を印加し、キヤリヤ単独で磁気ブ
ラシを形成させて測定する場合には20Vの電圧を印加
し、使用する複写機に備わつている現像装置の現像条件
(例えば、ドラム−スリーブ間距離や磁気ブラシの移動
速度など)に従つて測定する。即ち、この測定によつて
得られた抵抗値は使用する複写機中の現像装置に即した
抵抗値であることが理解される。以下、この測定法によ
る電気抵抗をD−S抵抗と呼ぶ。
一般に、帯電電位をE、現像電流をi、現像剤磁気ブラ
シの電気抵抗をRとすれば、下記式 E=iR………………………(1) の関係が成立つと考えられる。現像電流iにトナー濃度
が比例するとすれば、帯電電位(E)の小さい感光体に対
しては、磁気ブラシの抵抗(R)を下げて現像電流(i)を可
及的に大きく取り出すことが考えられるかもしれない。
また、現像剤磁気ブラシの電気抵抗Rを小さくするため
に、磁性キヤリヤの電気抵抗、即ちD−S抵抗を下げる
ことが考えられるかもしれない。
しかしながら、本発明者等は、キヤリヤとトナーとから
成る現像剤での磁気ブラシの動的及び現像条件下での電
気抵抗とトナー像の濃度との関係は、上記式(1)の双曲
線的関係にあるのではなく、一定の電気抵抗値の所に屈
曲点があり、この屈曲点以下では画像濃度が飛躍的に向
上することを先に見出した。第2図は、本発明者等が先
に出願(特願昭59−84000号)した現像剤磁気ブ
ラシの動的及び現像条件下での抵抗とトナー像の濃度と
の関係を示すプロツトであり、非晶質シリコン感光体と
フエライトキヤリヤ現像剤との組合せでは前述した臨界
点を生じることが明白であろう。
第2図からも明らかな通り、高濃度でしかも高画質のト
ナー像を、非晶質シリコン系感光体上に形成させるとい
う見地からは、現像剤磁気ブラシの動的且つ現像条件下
での電気抵抗(D−S抵抗)を4×106Ω乃至5×1
7Ω、特に8×106Ω乃至4×107Ωの範囲とする
ことが必要となる。
現像剤磁気ブラシ全体の抵抗は当然のことながらキヤリ
ヤ粒子の抵抗と、トナー粒子の抵抗とに依存するが、ト
ナー粒子の電気抵抗は、感光層表面から転写紙へのトナ
ー像の転写に重大な影響を及ぼし、トナー粒子の体積抵
抗が1×1013Ω−cmよりも低い場合には、転写に際し
て、トナー粒子の転写効率の低下及びトナー像の飛散乃
至は輪郭のブロードニング等を生じるために、前記基準
値よりも下げることはできない。この意味では、キヤリ
ヤとして電気抵抗の比較的小さいものを用いることが有
効になる。
磁性キヤリヤの電気抵抗を下げる場合に生ずる最も重大
な問題は、電荷像の現像に際して、ブラシマークが発生
することである。このブラシマークの一般的発生原因と
しては、ベタ部の電気潜像と磁気ブラシとの摺擦時に部
分的に電荷のリークを生じ、この部分が白くなること、
及びベタ部の電気潜像に一旦トナーが付着しても、この
トナーが部分的に掻き落され白くなることの2つが考え
られる。低電気抵抗のフエライトキヤリヤの場合には前
者の電荷リークによりブラシマールが発生するに至るも
のと思われる。
本発明においては、表面に一次粒子に基づく凹凸を有す
る球状焼結フエライト粒子を用いることにより、ブラシ
マークの発生が完全に防止されたものである。
第3図は、本発明に用いる球状焼結フエライト粒子の走
査型電子顕微鏡写真であり、第4図は通常の焼結フエラ
イト粒子、即ち表面が滑らかな焼結フエライト粒子の走
査型電子顕微鏡写真である。これらの写真の比較から、
本発明に用いる焼結フエライト粒子は、該粒子表面の一
次粒子がその外形を未だ保持していることによる微細な
凹凸を表面に有することが明白であろう。
この焼結フエライト粒子は、一般に30乃至50μm、
特に40乃至45μmのメジアン径(重量が50重量%
に対応する径)を有するが、前述した凹凸を表面に有す
ることに関係してその見掛密度(JISZ−2504−1
966)は、2.6g/cc未満、特に2.30乃至2.50g/cc
の範囲内にある。
しかして、本発明によれば、キヤリヤ成分として低電気
抵抗でしかも表面に微細凹凸のある焼結フエライト粒子
を用いることにより、ブラシマークの発生を防止しつつ
画像濃度を顕著に向上させ得る。
さらに、第5図は第3図の形状及び構造のフエライト粒
子及び第4図の形状及び構造のフエライト粒子をキヤリ
ヤとして使用し、後述するトナー成分と組合せて現像剤
とし、非晶質シリコン光導電層上の表面電位を変化させ
て画像濃度を測定した結果を示している。
図中、○印は第3図の形状及び構造のフエライト粒子と
高誘電率のトナー(比誘電率5.1)を組合せたものであ
り、△印は同じキヤリヤと通常のトナー(比誘電率3.
4)との組合せ、また×印は第4図の形状及び構造のフ
エライト粒子と通常のトナーとの組合せによる現像剤の
結果である。
この測定結果によると、広い電位の範囲にわたつて、本
発明で用いる磁性キヤリヤでは、画像濃度の向上がもた
らされることがわかる。
これは、真に意外のことである。即ち、磁性キヤリヤと
しての焼結フエライト粒子は、その表面が滑らかで真円
に近い形状である程、電荷像のリーク防止に有効である
ことが期待される。更に、上記形状である程、トナー粒
子との摩擦帯電に寄与する表面が多く、トナー電荷が多
くなることが期待される。このような期待とは全く逆
に、表面に凹凸のある焼結フエライト粒子の方が、電荷
像のリーク防止及び画像濃度の向上に有効であることが
見出されたのである。
このことの理由は未だ十分に解明されるに至つていな
い。しかしながら、本発明者等は、その理由を次のよう
に推定している。磁性キヤリヤと顕電性トナーとを混合
すると、これらは夫々個有の極性の電荷に帯電される。
本発明に用いる焼結フエライト粒子は、比較的導電性で
あることから、凸部で摩擦により生じる電荷は凹部に移
動し、この凹部において電荷の蓄積を生じるものと認め
られる。この電荷の移動により、凸部は再帯電が可能な
状態となることにより、トナー粒子の帯電が有効に行わ
れると共に、凸部が非帯電の状態に保持されることによ
り、異極性の電荷間でのリークも防止されるものと思わ
れる。
本発明に用いる上記フエライトキヤリヤは、フエライト
の微細粒子(1次粒子)を粒径が前記範囲となり、表面
に一次粒子に基づく凹凸を有する球状粒子となるように
焼結し、この焼結フエライト粒子をD−S抵抗が上記範
囲となるように還元、好適には水素還元することにより
得られる。フエライトの組成は公知のものであり、一般
にソフトフエライトと呼ばれるもの、例えばこれに限定
されるものでないが、Zn系フエライト、Ni系フエライ
ト、Cu系フエライト、Mn系フエライト、Mn−Zn系フエラ
イト、Mn−Mg系フエライト、Cu−Zn系フエライト、Ni−
Zn系フエライト、Mn−Cu−Zn系フエライト等が挙げられ
る。好適なフエライトは、原子重量%で、Fe35乃至6
5%、Cu5乃至15%、Zn5乃至15%及びMn0乃至0.
5%から成るCu−Zn系又はCu−Zn−Mn系フエライトであ
る。
このフエライトは、一般に0.5乃至7μmの微細な一次
粒径を有しており、これを噴霧造粒等の手段で、ほぼ球
状粒子に造粒し、次いで焼成等の手段で焼結する。噴霧
造粒時の粒径では、焼結後の球状粒子のメジアン径が3
0乃至50μmの範囲となるように定める。また、焼結
温度は、一次粒子間の焼結は生ずるが、球状粒子外表面
の一次粒子が実質上そのままの形態が保持されるよう
に、即ち外表面の一次粒子が溶融連続相とならないよう
に定める。この温度は、フエライトの組成によつても相
違するが、前述した組成のCu−ZN系又はCu−Zn−Mn系フ
エライトでは、従来の焼成温度が1200乃至1400
℃であるのに対して、これよりも少なくとも100℃低
い、一般に900乃至1100℃の温度を用いる。
この焼結フエライト粒子を、例えば水素気流中300乃
至500℃、特に340乃至420℃の温度で還元す
る。必要な処理時間は、温度や水素通気量によつても相
違するが、一般的に言つて、30分乃至1時間の内か
ら、生成物のD−S抵抗が前述した範囲となる時間を選
ぶ。この還元により焼結フエライト粒子の少なくとも表
面部分の金属成分が酸化状態の低い酸化物、即ち原子価
の低い状態に移行し、これにより電気抵抗の低下を生じ
るものと認められる。還元処理は、水素雰囲気中で行う
ことが望ましいが、一酸化炭素を用いて行うことも可能
である。
トナー 本発明においては、トナー粒子として、後に詳述する測
定法で測定して、比誘電率(ε)が4乃至6の範囲にあ
るトナーを用いることが、高濃度で、しかもカブリのな
い画像を形成する上でやはり重要である。即ち、高誘導
電率のトナーを用いることにより、現像剤磁気ブラシ
と、トナー付着感光層との空隙の電界強度が高くなり、
これにより高濃度のトナー像形成が可能となる。これに
ついて説明すると、電荷像に対するトナー付着量は、ト
ナー密度、トナー層におけるトナー充填率及び付着トナ
ー層の厚みの3者の積に等しいが、このトナー層の厚み
は、トナーの比誘電率(ε)が高い程大きな厚みとな
り、結果として、高濃度のトナー像形成が可能となる。
しかも本発明によれば、上述した高誘電率トナーを用い
ることにより、カブリを防止しつつ、画像のコントラス
トを向上させることが可能となる。市販の二成分系現像
剤用のトナーの比誘電率(ε)は、一般に2.5乃至3.5の
低いレベルにあり、一方、非晶質シリコン系感光体の比
誘電率(ε)は、11.5乃至12.5の高いレベルにある。こ
のように、感光体の比誘電率(ε)とトナーの比誘電率
(ε)との間の差が大きいと、トナーと感光体との間に
摩擦電荷が発生し易く、この摩擦電荷によつて、感光体
の非画像部にもトナー付着を生ずるようになる。このよ
うな、非画像部へのトナー付着は、感光体と現像スリー
ブとの間に現像バイアス電圧を印加することにより、或
る程度解消し得るとしても、両者の誘電率の差が上記の
ように大きい場合には、このバイアス電圧を相当大きく
とらなければならない。しかも、非晶質シリコン系感光
体では、既に述べた通り、電荷像の電位コントラストが
もともと低いことから、バイアス電圧を大きくすると、
電位コントラストが著しく小さくなつて、画像の濃度や
コントラストが小さくなるのを免れない。本発明におい
ては、トナーの誘電率を高い範囲とすることにより、非
晶質シリコン感光体との間の摩擦帯電を抑制し、印加す
るバイアス電圧を低く設定でき、カブリを防止しつつ、
コントラストの高い画像の形成が可能となる。
また、前述した通り、磁気ブラシとトナー付着感光層と
の空隙の電界強度が高くなることから、トナーの移動に
要する時間が短かくなり現像時間がかなり短縮されるこ
ととなる。また前述したトナーへの帯電付与性に優れた
フエライトキヤリヤと組合せ使用することにより、たと
え高速複写のため感光体ドラムの回転速度が増加するこ
とに起因して、それ自体高くない帯電特性を有する非晶
質シリコン感光体の表面電位が更に低くなつた場合にお
いても現像剤の高濃度画像作成能力を維持することが可
能となり、高速現像に適した現像剤となるのである。勿
論低中速用現像剤として使用した場合においても優れた
複写画像が得られることは了解されよう。
用いるトナーは、前述した転写性の見地から1×1013
Ω−cm、特に少なくとも5×1013Ω−cm、特に少なく
とも5×1013Ω−cmの電気抵抗を有するものでなけれ
ばならない。更に、当然のことながら、このトナ粒子は
顕電性と定着性とを有する着色トナーでなければならな
い。
本発明において、トナーの誘電率(ε)を高いレベルに
維持するには、種々の手段が採用されるが、最も簡便に
は、トナー粒子中に高誘電体や導電性物質を微粒子の形
で分散含有させる方法が採用される。
高誘電体としては、耐湿性、耐水性のある高誘電体が適
当であり、例えば、TiO2,BaTiO3他、BaTiO3−SrTiO
3系、BaTiO3−PbTiO3系、BaTiO3−CaTiO3系、BaTiO3−Y
TiO3系などのチタン酸塩どうしの固溶体;BaTiO3−BaSn
O3系、BaTiO3−BaZrO3系、PbTiO3−PbZrO3系などのチタ
ン酸塩と他の塩との固溶体等が好適に使用される。
これらの高誘電体は、微粉末の形でトナー粒子中に、1
乃至20重量%、特に1.5乃至10重量%の量で含有さ
せるのがよい。高誘電体の含有量が上記範囲よりも少な
い場合には、比誘電率を本発明で規定した範囲とするこ
とが困難であり、一方上記範囲を越えると、トナーの色
調が好ましくなくなる場合がある。この理由は前述した
高誘電体であるTiO2,BaTiO3等が白色顔料であるため、
添加量が多い場合にはトナーの黒調が弱められるためで
ある。このことから黒色の誘電物質を用いるのがより一
層好ましく、この意味において、黒色酸化チタンを使用
するのが特に好ましい。この黒色の酸化チタンの例とし
ては三菱金属(株)からチタン・ブラツク20M、チタ
ン・ブラツク12Sの商品名で販売されている酸化チタ
ンを挙げることができる。このチタン・ブラツクは一般
式がTinO2n-1で示されn=1に近いためTiとOのストイ
キオメトリー(原子数比)が1:1に近いという構造を
有するものである。
上述した高誘電体との組合せで、或いは単独でカーボン
ブラツク等の導電性微粒子をトナー粒子中に含有させる
ことも、トナー粒子の誘電率を高める上で有利である。
只、カーボンブラツク等の導電性粉末をトナー粒子中に
配合すると、その配合量に伴なつて、トナー粒子の電気
抵抗が低下する傾向がある。カーボンブラツクは、樹脂
媒質中に配合したとき、チエン構造をとりやすく、この
場合には、電気抵抗の低下が特に顕著となる。この意味
において、通常のカーボンブラツクの場合、電気抵抗を
前述した範囲にするためには、トナー粒子への配合量を
10重量%以下に抑えなければならない。しかしなが
ら、カーボンブラツクの表面を界面活性剤、金属石鹸等
で処理した所謂表面処理カーボンや、カーボンブラツク
の表面を、エチレン系不飽和単量体でグラフト処理し
た、所謂グラフトカーボンでは、樹脂媒質への分散性が
向上し、チエン構造の形成が妨げられるので、15重量
%迄の量で用いることができる。
樹脂としては、熱可塑性樹脂や、未硬化乃至は初期縮合
物の熱硬化性樹脂が使用される。その適当な例は、重要
なものの順序に、ポリスチレン等のビニール芳香族樹
脂、アクリル系樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ
エステル樹脂、エポキシ樹脂、フエノール樹脂、石油樹
脂、オレフイン樹脂等である。着色顔料としては例えば
前述したカーボンブラツク、カドミウムエロー、モリブ
デンオレンジ、ピラゾロンレツド、フアストバイオレツ
トB、フタロシアニンブルー等の1種又は2種以上が使
用され、荷電制御剤としては、例えばニグロシンベース
(CI50415)、オイルブラツク(CI2615
0)、スピロンブラツク等の油溶性染料や、ナフテン酸
金属塩、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸等が必要により使
用される。
トナー粒子の粒径は一般に5乃至30μmの範囲におい
て使用できる。
そして、更に低電位潜像に対する画像コントラスト及び
現像剤の耐久性の見地からは、前述したトナー粒子にお
いて、メジアン径が10乃至14μmで且つ粒径5μm
以下のものの含有量が実質上ゼロであるような粒度特性
を有するものを使用することが有効となる。
従来、二成分系現像剤用の顕電性トナーとして、粒径が
5乃至35μmのものを用いること自体は知られてい
る。しかしながら、公知の粉砕・分級法で製造されるト
ナーでは、粒径が5乃至35μmの範囲に調節されてい
るとは言つても、5μm以下の微粒子が必らず混入して
おり、5μm以下の微粒子の含有量は未だ0.5乃至2容
量%に達する。
これに対して、本発明においては、トナー粒子のメジア
ン径を10乃至14μmの範囲、特に12乃至13μm
の範囲としながら、しかも粒径5μm以下のものの含有
量を実質上ゼロに抑制するのである。実質上ゼロとは、
商業的に利用される粒度分析技術、例えばコールターカ
ウンター法で5μm以下の粒度の粒子が検出されないと
いう事実を意味する。
しかして、前述した見地からは、非晶質シリコン感光体
上の低電位コントラストの静電像から高濃度の画像を形
成させるためには、粒径5μm以下の粒度のものの含有
量を実質上ゼロにすることが極めて臨界的で有効な手段
となる。
この臨界性は、第6図の線図を参照することにより明白
となる。第6図は、非晶質シリコン感光体の表面電位を
横軸に、画像濃度を縦軸にとつた線図であり、○印のプ
ロツトは5μm以下の粒度のものの含有量が0.8容量%
のトナー(比誘電率5.1)を使用した場合*印のプロツ
トは5μm以下の粒度のものの含有量が実質上ゼロのト
ナー(比誘電率5.1)を使用した場合を示す。この第3
図を参照すると、5μm以下の粒度のものを実質上含ま
ず且つ高誘電率のトナーを用いることによつて、広い表
面電位域にわたつて更に高濃度の画像形成が可能となる
という事実が明白となる。このような事実は、低電位コ
ントラストの非晶質シリコン感光体の場合にはじめて認
められたものであり、高電位コントラストのセレン感光
板の場合には全く認められず、予期さえもし得なかつた
ものである。
第7図は、連続複写枚数を横軸に、画像濃度を縦軸にと
つた線図であり、プロツト○印及び*印は第6図は同じ
意味を有する。この第7図からも、粒径5μm以下のも
のを実質上ゼロ含有量にすることが、画像濃度の経時低
下傾向を抑制する上で極めて臨界的であることが了解さ
れる。
更に、粒径5μm以下のものの含有量を実質上ゼロとす
ることにより、現像剤の流動性を向上させ、現像作業性
を一層良好にし得る。
従つて、このような微分をカツトしたトナーの使用は高
速複写において有効な手段となる。
粒径5μm以下のものの含有量を実質上ゼロにするに
は、混練・粉砕法により得られるトナーを2回以上の分
級操作に賦する等の高精度の分級操作を行えばよい。
二成分系現像剤 フエライトキヤリヤと顕電性トナーとは、一般に10
0:3.6乃至100:11の重量比で使用するのがよ
い。この量比も現像剤の磁気ブラシの電気抵抗に影響を
及ぼす。即ち、フエライトキヤリヤの量比が大きくなる
と、現像剤の磁気ブラシの電気抵抗が小さくなる傾向を
示す。両者の最適比率は、フエライトキヤリヤ及び顕電
性トナーの比表面積にも密接に関連する。本発明の好適
態様では、磁気ブラシを形成する混合物のトナー濃度 (Ct%)が、下記式 式中、Scはフエライトキヤリヤの比表面(cm2/g:透
過法による実測値)、Stはトナーの比表面積(cm2
g:コールターカウンターを用いて測定した平均粒径を
基に、トナーが真球であると仮定して計算した、有効比
表面積であり、平均粒径から得られる半径をγ(cm)と
し、トナーの真比重をρ(g/cm3)とした場合St=3/
γ,ρで計算される値)、kは0.80乃至1.07の数であ
る、 を満足する濃度で現像を行う。
先ず、前記式(2)における右辺の項Sc/(St+Sc)は、キヤ
リヤ及びトナーの比表面積に関する項であり、具体的に
は、キヤリヤとトナーとを等重量混合した組成物の全表
面積当りのキヤリヤの占める表面積の割合い(以下単に
キヤリヤ表面積占有率と呼ぶ)を表わす数値である。
しかして、本発明のこの態様においては、このキヤリヤ
表面積占有率乃至はその近傍値とトナー濃度とが等しく
なるような条件で、二成分系現像剤による静電像の現像
を行うと、画像の濃度の向上、カブリ濃度の低下、解像
度の向上及び階調性の向上がもたらされるものである。
トナー濃度(Ct%)とキヤリヤ表面積占有率(Sc/(St+
Sc),%)とのずれは、両者の比率、即ち k=Ct/〔Sc/(St+Sc)〕 係数kを求めることにより評価することができる。
この係数kは使用するフエライトキヤリヤの形状によつ
て相違するが本発明においては、この係数kを前述した
0.80乃至1.07の値、特に球状フエライト粒子では0.90乃
至1.04の範囲とすることにより、高い画像濃度、低いカ
ブリ濃度、高い解像力及び優れた階調性が得られ、しか
もこれらの特性は現像開始初期のみならず、40000枚も
の連続複写後においても殆んど低下しないという効果が
達成される。
感光体 本発明の二成分系現像剤は、非晶質シリコン系光導電体
層を用いる電子写真法の現像に特に有用である。
非晶質シリコン系光導電体層としては、それ自体公知の
任意のものが使用され、例えばシランガスのプラズマ分
解等で基板上に析出される非晶質シリコンが使用され、
このものは、水素やハロゲン等でドーピングされ、更に
ボロンやリン等の周期律表第III族または第V族元素で
ドーピングされたものであつてよい。
代表的なアモルフアスシリコン感光体の物性値は、暗導
電率が10-12Ω-1・cm-1、活性化エネルギー<0.85e
V、光導電率>10-7Ω-1・cm-1、光学的バンドキヤツ
プ1.7〜1.9eVであり、また結合水素量は10〜20原子
%の量でその膜の誘電率は11.0〜12.5の範囲にあるもの
である。
この非晶質シリコン光導電層は、ドーピング種に応じて
プラス荷電やマイナス荷電も可能であり、コロナチヤー
ジヤへの印加電圧は5乃至8KVの範囲が一般的であ
る。
本発明によれば、非晶質シリコン光導電体層の膜厚が1
0乃至35μmのように小さく、その結果として帯電電
位が著しく小さい場合にも高濃度で高品質の画像形成が
可能となるという顕著な利点がある。しかも、小さい膜
厚の感光層が使用可能であることは、感光体のコストを
下げる上で顕著な利点をもたらすのみならず、感光層中
での光拡散等が防止され、その結果として形成されるト
ナー像の解像力も向上するという利点をも生じる。
尚、本発明によれば、複写速度が速くなり、感光体ドラ
ムの回転速度が速くなる結果として、感光体ドラム表面
に形成される潜像電位が低くなつてくるような場合にお
いても、画像濃度を維持し、解像力の良好な複写物が得
られる。即ち、高速複写用の現像剤としても有効であ
る。
本発明の二成分系現像剤は、勿論、非晶質シリコン光導
電層以外の光導電層、例えばセレン感光板、CdS感光
板、有機感光板(OPC)等に形成された電荷像を現像する
のにも有効であり、この場合にも、キヤリヤ引きやエツ
ジ効果のないトナー画像を、電位コントラストの小さい
電荷像に対しても、高濃度で形成させ得るという利点が
ある。
本発明を次の例で説明する。
比較実験例1 該電率の異なる三種類のトナーと見掛密度の異なる二種
類のキヤリヤとを組合せて複写テストを行つた。
複写装置 複写装置としては第1図に示されている各機構を備えた
ものを以下の条件に設定し使用した。
感光体:直径90mmAl製基体上にボロンをドー プしたa−Si:Hをグロー放電分解法に より20μmの膜厚に堆積させた感光体 画像露光用光源:感光体表面上での光強度60μW /cm2(ただし600nm以上の分光強度 は10μW/cm2以下)に設定した白色蛍光 灯 除電光源:緑色発光の冷陰極放電管 クリーニング部:ブレードクリーニング方式 主帯電:コロナ帯電器(+6.2KV印加) 転写帯電:コロナ帯電器(+5.7KV印加) 複写速度:感光体ドラム回転速度16cm/sec(20 枚(A4)/分) 現像部:スリーブ回転速度 23/sec 現像磁石強度 1000ガウス 穂切間隔 1.0mm 現像領域:感光体と現像スリーブとを共に時計方 向に回転させ、D−S間のギヤツプは 1.5mmに固定した。
トナーの調製 第1表に示す組成の混合物を熱三本ロールミルで十分に
熔融混練分散を行ない、次いで混練物を取り出し冷却
し、2mm程度の大きさに粗粉砕後、ジエツトミルを用い
て微分砕を行なつた。この微粉砕物を分級し粒度分布5
〜20μの大きさにそろえ、更に疎水性シリカ(日本ア
エロジル社製、R−972)を0.1%加えて混合し表面
処理したものをトナーとして得ることができる。
尚、得られたトナーの電気物性を第2表に示したが、測
定条件は、電極間距離0.65mm、電極断面積1.43cm2及び
電極間荷重105g/cm2の条件で測定した。又、同様
に黒色酸化チタンに代つて、他の高誘電体として、チタ
ン酸バリウムを加えても良く、他の方法としては、カー
ボンブラツクの量を増やしても同様にトナーの比誘電率
を調整することができた。
キヤリヤ キヤリヤとしては、200/300メツシユの平均粒径
が約45μmである第3表のものを使用した。
尚、キヤリヤD−S抵抗は、前述した複写装置の各条件
をそのまま使用し、ただ感光体ドラムの代わりにAl製
電極ドラムを装着して、このドラムと現像スリーブの間
に20Vの電圧を印加して測定された電流値から計算さ
れた値を示した。
二成分現像剤 トナー及びキヤリヤの比表面積の関係からトナー濃度を
調整した。現像剤各組合せのトナー濃度を実験結果と併
せて第4表に示した。
尚、本実験例において複写物における測定データは画像
濃度及び解像度である。そして各測定値の対比が明確と
なるように非画像部をカブリを消去すべき、各現像剤に
応じて現像バイアス電圧を適宜変更した。、この値も第
4表に示した。
第4表に示した実験結果より、1−Bや2−Bはカブリ
を除去するため必要以上にバイアス電圧を印加せざるを
得ず、結果として画像濃度は低いものとなつた。
逆に2−A及び3−Aの両組合せはバイアス電圧も低
く、画像も良好なものが得られた。従つて誘電率の高い
トナーと見掛け密度の低いキヤリヤとの組合せが有効で
あることがわかつた。
実施例1 比較実験例1で使用したトナー(第2表の3)を5μm
以下の微粒子の含有量が実質上ゼロ(容量%換算)にな
るまで分級を繰り返し(以下微粉カツトトナーと称す)
微粉カツトをおこなわないノーマルトナーとともに第5
表に示す。
上記2種のトナーを比較実験例1のキヤリヤ(第3表の
A)に対して比表面積の関係から適正トナー濃度となる
ように混合し、現像剤を作製し、複写テストをおこなつ
た結果を第6表に示す。
第6表に示されるように、微粉カツトトナーは、ノーマ
ルトナーよりも高いI.Dを示す。
この原因としては、トナーの帯電量分布が微粉カツトに
より、比較的現像されやすい状態にシフトしたためと推
測される。
このことから、5μm以下の微粉をカツトすることはI.
Dの向上に良い影響をもたらし、前述したキヤリヤを、
誘電率が高く、微粉カツトを施したトナーとともに用い
ることが有効であることが明確になつた。
実施例2 トナーを実施例1で使用した高誘電率微粉カツトトナー
に固定し、キヤリヤとして実施例1で使用したものの抵
抗値を変えて数種の現像剤をつくり、複写テストを行つ
た結果を第7表に示す。
第7表の結果より、抵抗の低すぎるキヤリヤを用いた現
像剤Aでは、現像剤D−S抵抗が4×106Ω以下とな
りブラシマークが発生し、又、階調性、解像度にも劣る
画像を与える。
この高誘電率微粉カツトトナーを用いることによつて、
現像剤B〜FといつたD−S抵抗が4×106〜5×1
7Ωの非常に広い範囲で高濃度、高品位な画像を得る
ことができた。但し現像剤D−S抵抗が、5×107Ω
を越えると急激に画像濃度が下がり現像剤Gに示すよう
に使用にたえない。
以上のことから、高誘電率微粉カツトトナーと見掛密度
2.6g/cm3以下の凹凸の多いキヤリヤを用いることによ
つて、現像剤抵抗すなわちキヤリヤ抵抗が、非常に広い
範囲で低電位現像が可能となる。
表中、I.Dについては、感光体表面電位が250Vのベ
タ部を80Vの現像バイアス印加の条件で現像し転写し
た部分の反射濃度を示す。
ブラシマークについては ×:ブラシマーク多い △:少し有り ○:ブラシマーク無し 階調性については、 ×:低濃度域の再現ができない。
△:低濃度は再現できるが高濃度域での階調性に欠け る。
○:低濃度域から高濃度域まで階調性がある。
を意味する。
実施例3 実施例2で使用した現像剤Dを用いてA4版50枚/分
の複写速度を有する複写機で複写テストを行つたところ
画像濃度1.48で解像度6本/mmで階調性の優れた複写物
が得られた。
この時使用した複写装置の条件は、感光体ドラム回転速
度35cm/sec、スリーブ回転速度105cm/secでドラム
とスリーブとは現像領域で同一接線方向に移動するよう
に回転させた。そして磁石強度は800ガウスとし、穂
切間隔1.0mm、ドラム−スリーブ間隔1.0mmで現像を行つ
た。
尚、この現像条件においては、現像剤のD−S抵抗は1
8.8×106Ω(50V印加)でありキヤリヤのD−S抵
抗は27×104Ω(20V印加)であつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の現像剤を使用するのに好適な電子写
真プロセスを説明するための図であり、図中2は非晶質
シリコン系光導電体層、3は主帯電用コロナチヤージ
ヤ、4は露光用ランプ、8は現像機構、9は転写用コロ
ナチヤージヤ、11は除電ランプ及び12はクリーニン
グ機構を夫々表わす。 第2図は、現像剤のD−S抵抗とI.D(画像濃度)との
関係を示すグラフ図、 第3図は、A.D=2.36g/ccのフエライトキヤリヤ粒子
の表面形状を示す電子顕微鏡写真(×450)、 第4図は、A.D=2.72g/ccのフエライトキヤリヤ粒子
の表面形状を示す電子顕微鏡写真(×450)、 第5図は、第3図及び第4図のフエライトキヤリヤと高
誘電率トナーとを用いて、非晶質シリコン感光体の表面
電位を変化させて画像濃度を測定した結果を示したグラ
フ図である。 第6図は非晶質シリコン感光体の表面電位と画像濃度の
関係を示したグラフ図であり、図中○印がノーマルトナ
ーを用いた場合、*印が本発明方法に係る微粉カツトト
ナーを用いた場合を夫々示す。 第7図は、本発明の現像方法を用いた場合における連続
複写枚数と画像濃度の関係を示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東口 照昭 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (72)発明者 川上 善信 大阪府大阪市東区玉造1丁目2番28号 三 田工業株式会社内 (56)参考文献 特公 平5−74820(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性キャリヤと顕電性トナーとの混合物か
    ら成る電子写真用二成分系現像剤において、 前記磁性キャリヤは、表面に一次粒子に基づく凹凸を有
    する球状焼結フェライト粒子から成り、該球状粒子は、
    30乃至50μmのメジアン径、2.6g/cc未満の見掛
    密度及び磁気ブラシの形で測定して6×104乃至2.5×
    106Ωの電気抵抗を有しているとともに、 前記トナーは、体積固有抵抗が1×1013Ω−cm以上で
    且つ比誘電率が4乃至6の範囲にあり、且つメジアン径
    が10乃至14μmで且つ粒径5μm以下のものの含有
    量が実質上ゼロであることを特徴とする電子写真用二成
    分現像剤。
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