JPH064823Y2 - コンパクト容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、化粧用のコンパクト容器に係る。

「従来の技術」 容器本体と該本体上面を開閉する蓋体とを各後部におい
て枢着すると共に、上記容器本体上部に中皿を、前方へ
の引出し可能に嵌合させたコンパクト容器が知られてい
る。

「考案が解決しようとする課題」 本案は、容器本体側壁の後部に押釦を設けて、該押釦を
押込むと容器本体内に収納されていた化粧品収納皿が容
器本体前方へ押出され、又該収納皿押込みにより容器本
体内へ収納されるよう、又その化粧品収納皿は、容器本
体内へ出入自在に嵌合された摺動部材前面に対して着脱
自在に、つまり交換可能に形成したものである。

「課題を解決するための手段」 前面だけ開口の収納室２を有し、該収納室内奥部の左右
いずれかの一側に軸支棒３を起立する容器本体１と、上
記収納室の奥部内へ出入自在に嵌合させた摺動部材15
と、該摺動部材前面へ、着脱自在に後面を装着させて上
記収納室２内へ出入自在に収納させた化粧品収納皿20
と、上記軸支棒上端に、基端を回動可能に嵌合させた板
部先端に摺動子26を付設し、該摺動子を、上記摺動部材
の後部左右方向へ穿設した長孔16内へ遊嵌させた揺動板
25とを主要部材となし、上記収納室２奥部の側壁部分内
面に係止部11を、かつ該係止部に係合する弾性片18を摺
動板側面に、更に該弾性片の係合を外すための押釦７を
容器本体側壁の後部に、それぞれ付設し、かつ前記摺動
子26を介して摺動部材前部と化粧品収納皿20とを容器本
体前方へ押出すことが可能に、揺動板２５を回動付勢し
た。

「作用」 第２図、第３図が示す状態から押釦７を押込むと、第４
図が示すように摺動部材15側面に付設した弾性片18がそ
の弾性に抗して押込まれることで、容器本体１の側壁内
面の係止部11から外れる。すると揺動板25は、その基端
に設けたトーションバネ27によってその揺動板先端が前
方へ揺動するよう付勢されており、その先端に付設され
た摺動子26は摺動部材後部左右方向へ穿設した長孔16内
へ遊嵌させてあるため、摺動子26が摺動部材15前部を容
器本体前方へ押出すことになる。摺動部材15前面へは化
粧品収納皿20後面を着脱自在に装着できるから、該皿を
装着させておくことで第１図が二点鎖線で示すように、
化粧品収納皿20も前方へ押出すことが出来る。該押出し
状態から容器本体に対して化粧品収納皿20を押込めば、
既述弾性片18先端が再び係止部11に係合して摺動部材15
と化粧品収納皿20とが容器本体内へ収納される。

「実施例」 本案コンパクト容器は、容器本体と摺動部材と化粧品収
納皿と揺動板とを主要部材とする。

容器本体１は、前面だけ開口の収納室２を有し、その収
納室内奥部の左右いずれかの一側に軸支棒３を起立す
る。又その軸支棒側の側壁後部には透孔４を穿設し、該
透孔から側壁外面前方へ深溝５を横設し、該深溝前端に
嵌着孔を、又深溝前端から更に前方へ差込み穴を穿設し
ている。上記深溝内へ脚部６を嵌合させて押釦７が装着
させてあり、該押釦は脚部前端から前方へ突出する細杆
８を上記差込み穴内へ、かつ脚部前端内面に付設した突
子９を嵌着孔内へそれぞれ嵌着させ、かつ脚部後端内面
に付設した突部10を上記透孔４内へ押込み可能に嵌合さ
せている。脚部６の前半部は肉薄として上記深溝の起立
壁面との間に押込み代としての間隙を設けている。又透
孔４の前端内面部には係止部11としての張出し部が付設
され、該係止部後端面と上記押釦の突部10内端面との間
には後向き段部が形成され、押釦７の押込みによって突
部10内端面と係止部内面とは面一となるよう形成させて
いる。

既述収納室２の奥部内へは出入自在に摺動部材15を嵌合
させる。該摺動部材は、その後部左右方向へ長孔16を有
し、又その前端面左右方向には一方側面開放のあり溝状
の長溝17を穿設している。図示例では摺動部材後部にも
後面および左右側面開放の溝を設けており、既述長孔16
は、その溝上方の板部分にだけ穿設している。又既述押
釦側の摺動部材側面には、係止部11に係合する弾性片18
を付設しており、該弾性片は既述押釦７の押込みによっ
て、その係合が外れるよう設けている。

化粧品収納皿20は、その後端部を上記摺動部材の長溝17
内へ嵌合できるあり状部21に形成したもので、長溝側面
の開口からそのあり状部を長溝内へ嵌合でき、又抜出す
ことが可能としている。その後部を除く皿部分上面には
化粧品収納凹部22が形成させてあり、かつ該凹部上面は
その凹部後縁に枢着した透明薄板23で開閉自在に閉塞し
ている。

既述軸支棒３上端には揺動板25の板部基端を回動可能に
嵌合させる。その板部先端には長孔16内へ遊嵌させた摺
動子26が付設してあり、摺動板25が軸支棒３を中心とし
てその先端部が前方へ移動するよう揺動することで、摺
動部材15前部を容器本体前方へ露出するよう設けてあ
る。揺動板25基端と軸支棒３との間にはトーションバネ
27が装着させてあり、該バネにより揺動板は、その先端
部が前方へ移動する揺動方向へ付勢させてある。

容器本体上面は化粧品収納部として、或いは化粧用具収
納部として使用してもよく、又容器本体上面を閉塞して
収納室２を上下二段に設け、それぞれの室に摺動部材等
を嵌合させてもよい。容器本体後部には、該容器本体上
面を開閉する蓋体28後部が枢着させてある。

「考案の効果」 本案は既述構成としたから、押釦操作だけで化粧品収納
皿20を容器本体前方へ押出し出来、又押込むだけで化粧
品収納皿20を容器本体内へ収納できるから、その皿の出
入れが極めて容易かつ迅速に行うことが出来、また摺動
部材15前面に化粧品収納皿20後端面を着脱自在に装着さ
せ、化粧品収納皿押出し時に摺動部材前部も共に容器本
体前方へ押出されるよう設けたから、その化粧品収納皿
の交換を容易に行うことが出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案コンパクト容器の分解斜視図、第２図はそ
の要部を示す横断面図、第３図、第４図は更にその一部
の拡大図であって、第３図は摺動部材の弾性片が容器本
体の係止部に係合する状態、第４図はその係合を外した
状態を示す図、第５図はその容器の縦断面図である。 １……容器本体、15……摺動部材 20……化粧品収納皿、25……揺動板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】前面だけ開口の収納室２を有し、該収納室
   内奥部の左右いずれかの一側に軸支棒３を起立する容器
   本体１と、上記収納室の奥部内へ出入自在に嵌合させた
   摺動部材15と、該摺動部材前面へ、着脱自在に後面を装
   着させて上記収納室２内へ出入自在に収納させた化粧品
   収納皿20と、上記軸支棒上端に、基端を回動可能に嵌合
   させた板部先端に摺動子26を付設し、該摺動子を、上記
   摺動部材の後部左右方向へ穿設した長孔16内へ遊嵌させ
   た揺動板25とを主要部材となし、上記収納室２奥部の側
   壁部分内面に係止部11を、かつ該係止部に係合する弾性
   片18を摺動板側面に、更に該弾性片の係合を外すための
   押釦７を容器本体側壁の後部に、それぞれ付設し、かつ
   前記摺動子26を介して摺動部材前部と化粧品収納皿20と
   を容器本体前方へ押出すことが可能に、揺動板２５を回
   動付勢したことを特徴とするコンパクト容器。