JPH0648105B2 - 空調換気扇 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、換気時に室内から室外へ排出される排気流と
室外から室内に給気される給気流とを熱交換器によって
熱交換を行ない、換気時のエネルギー損失を少なくする
空調換気扇に関するものである。

従来の技術 従来より、壁面などに取付け、パイプを通して同時給排
する空調換気扇のシャッタは、構造が簡単でありながら
シャッタ効果が高いことにより、換気扇運転スイッチと
は連動しない平板よりなる手動のスライド式のシャッタ
が使用されることが多かった。

このスライド式のシャッタを使用した空調換気扇を第６
図に示すが、図において１００は空調換気扇本体であ
り、その背面に給気口１０１および排気口１０２を開閉
するスライド式のシャッタ１０３が設けられ、このシャ
ッタ１０３を矢印１０５側に手動によってスライドする
ことによりシャッタ１０３に設けられた開口部１０４が
給気口１０１に合致するとともに、シャッタ１０３が排
気口１０２から外れて給気口１０１および排気口１０２
がともに開状態となり、逆に矢印１０６側にスライドす
ると、給気口１０１および排気口１０２は、シャッタ１
０３にふさがれて閉状態となる。なお、第４図はシャッ
タ１０３の閉状態を示し、１０７は給気流と排気流の混
合を防ぐ仕切板である。

発明が解決しようとする課題 前記従来の手動スライド式のシャッタ１０３は、空調換
気扇の運転スイッチとは連動しないため、空調換気扇を
運転させるとともに、手動によりシャッタ１０３を開か
ないことには、室内の空気を室外に、あるいは室外の空
気を室内に排気，給気することができない。ところが、
シャッタ１０３を開くことを忘れて空調換気扇を運転し
ても、使用者が気付くことがない場合があり、また、セ
ンサー等で換気扇を自動運転しても、自動的にシャッタ
１０３が開閉することはなく、その都度、使用者がシャ
ッタ１０３を開閉しなければならなく、自動運転として
の本来の機能が発揮できないという課題があった。

本発明は上記従来の課題に留意し、電気的にシャッタを
開閉し、手動によらず自動的にシャッタが開閉できる開
閉器を備えた空調換気扇を提供することを目的とするも
のである。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、電源の一方の極に
その一方の駆動端子が接続されたギアモータと、電源の
もう一方の極に接続された可動接点およびこの可動接点
に入、切の切換え接続がなされる固定接点を有する運転
スイッチの、前記固定接点に接続される共通接点および
前記ギアモータのもう一方の駆動端子に接続される常開
接点を有するマイクロスイッチと、前記ギアモータの出
力軸に固着され、この出力軸が所定の位置まで回転した
ときに前記マイクロスイッチを切って前記ギアモータを
停止させるカムと、前記電源の一方の極と前記固定接点
に接続され、前記ギアモータのクラッチを係合させてそ
の回転を前記出力軸まで伝達させ、かつ前記ギアモータ
停止時に前記クラッチの係合を保持させて前記出力軸の
回転を拘束するソレノイドと、前記マイクロスイッチを
作動させるカムの位置に対応させて取付方向を決め前記
出力軸に固着されたクランクとを具備した開閉器を空調
換気扇本体に設けるとともに、この空調換気扇本体に形
成した給気口と排気口を、平面上を往復運動してともに
開閉する平板のシャッタを設け、このシャッタにその移
動方向と交差する方向に設けた溝に前記クランクの先端
に設けた係合突部を移動自在に係合させ、前記シャッタ
に取付けられ常に閉状態方向に張力を有するばねを設
け、さらに前記電源の一方の極と前記固定接点に送風機
を接続して設けた構成としたものである。

作用 本発明は上記した構成により、運転スイッチの可動接点
を固定接点に接続して入にすると、送風機が運転を開始
し、同時にソレノイドとギアモータに通電され、ソレノ
イドによってギアモータのクラッチが係合し、その回転
が出力軸に伝達される。そして、出力軸に固着されたク
ランクが回動して、クランクの先端の係合突部がシャッ
タの溝内に係合しながら移動し、この係合突部の動作に
よってシャッタは、排気口と給気口を開く方向にばねの
張力に抗して移動し、開き切った時点でカムが、マイク
ロスイッチの常開接点を非導通にし、ギアモータは停止
する。このとき、ソレノイドは通電されたままなので、
クラッチは係合されたままの状態で、ギアモータの回転
を拘束し、シャッタは開状態に保持される。この状態か
ら送風機を停止してシャッタにより排気口と給気口を閉
じるときは、運転スイッチを切ると、送風機が停止する
とともに、ノレノイドも断電されてクラッチの係合が解
除され、出力軸は空回り状態となり、シャッタがばねに
よって排気口と給気口を閉じる方向に移動させられるこ
ととなる。

実施例 以下、本発明の一実施例について、第１図〜第５図を参
照しながら説明する。

図において、１は空調換気扇本体８の背面に設けた開閉
器であり、ギアモータ２と、このギアモータ２に内蔵さ
れたクラッチ１８を、通電時に係合させて、ギアモータ
２の回転をその出力軸２ａまで伝達させるソレノイド６
と、出力軸２ａに固着された一箇所に切欠きを有するカ
ム３と、同じく出力軸２ａに固着され、カム３の切欠き
の位置と対応させてその取付方向を決めたクランク４
と、カム３の切欠きが回転してくると、非導通となり、
ギアモータ２を停止させるマイクロスイッチ５とを具備
している。さらにソレノイド６は、ギアモータ２停止時
に、クラッチ１８を係合させたままの状態とし、出力軸
２ａの回転を拘束する機能もかねている。また、空調換
気扇本体８の背面には、内部方向に一段低く凹部９が形
成されており、この凹部９に、平板よりなり、空調換気
扇本体８に設けられた給気口１１および排気口１２を開
閉するシャッタ７が設けられている。シャッタ７には、
ほぼ中央に開口１４と、この開口１４の近傍に上下方向
に溝１３形成し、また一端に、シャッタ７を常に閉状態
方向に付勢するばね１７の一端を連結している。溝１３
には、クランク４の先端に設けた係合突部４ａを移動自
在に係合し、また前記ばね１７の他端は、空調換気扇本
体８に固定されている。

本実施例の空調換気扇の電気回路は、第３図に示すよう
に、運転スイッチ１５の固定接点Ｂに、電源１６の一方
の極とギアモータの一方の駆動端子２ｂとが接続されて
いる。また、運転スイッチ１５の可動接点Ｄは、電源１
６のもう一方の極と接続され、この可動接点Ｄに入、切
の切換え接続がなされる可動端子Ａは、マイクロスイッ
チ５の共通接点Ｃに接続されている。さらに、固定接点
Ｂと可動接点Ａには、送風機１０とソレノイド６の駆動
端子６ａ、６ｂとがそれぞれ接続されている。そして、
マイクロスイッチ５の常開接点Ｎｏは、ギアモータ２の
もう一方の駆動端子２ｃに接続されている。

上記構成における空調換気扇の運転動作について、以下
に説明する。

第１図は、シャッタ７が給気口１１および排気口１２を
ふさいだ状態を示すが、この状態において、運転スイッ
チ１５を可動接点Ｄと固定接点Ａとを接続する「入」に
すると、送風機１０が通電されて運転を開始し、同時に
ギアモータ２とソレノイド６とが通電される。ギアモー
タ２とソレノイド６とが通電されると、第４図に示すよ
うに、駆動用モータ２１が回転し、この駆動用モータ２
１の駆動軸２１ａに固着されたギア２２ａが、並設され
たギア２２ｂに係合してその回転を伝達する。一方、ソ
レノイド６側では、通電によってプランジャ２３が下方
へ吸引されて引き下げられ、プランジャ２３の下部に設
けられ、上下移動自在のギア２２ｃが下方へ押し下げら
れる。そして、ギア２２ｂの上面とギア２２ｃの下面と
に接離自在に設けられたクラッチ１８が係合し、ギア２
２ｃの後段に設けられた複数のギアを経て、駆動用モー
タ２１の回転を減速して、ギアモータ２の出力軸２ａに
伝達する。そして、第１図に示すように、ギアモータ２
の出力軸２ａが矢印Ｒ方向に回転し、クランク４も回動
する。クランク４が回動すると、先端に設けた係合突部
４ａがシャッタ７の溝１３内を下方へ移動しながら、シ
ャッタ７を第１図における左方向へ、ばね１７の張力に
抗して移動させる。この移動により、それまでシャッタ
７に閉じられていた排気口１２が開口されるとともに、
シャッタ７に設けられた開口１４と給気口１１が合致し
て、給気口１１が開口される。給気口１１と排気口１２
がともに開口される位置までシャッタ７が移動すると、
クランク４とともに回転していたカム３の切欠きが、操
作レバー５ａの位置にきてマイクロスイッチ５の作動を
解き、共通接点Ｃと常開接点Ｎｏ間が開離して非導通と
なり、ギアモータ２が停止し、シャッタ７の移動が停止
する。このとき、ソレノイド６には通電されたままの状
態となっているので、クラッチ１８は係合されており、
ギアモータ２の回転が拘束され、シャッタ２の開状態が
保持されることとなる。

一方、第２図における給気口１１および排気口１２の開
状態、すなわち空調換気扇の運転状態において、運転ス
イッチ１５を「切」にすると、送風機１０が断電される
とともに、ソレノイド６も断電される。ソレノイド６が
断電されると、第５図に示すように、プランジャ２３を
下方へ吸引していた吸引力が消滅し、ソレノイド６の下
部に設けられ、ギア２２ｃを常に上方に引き上げる方向
に付勢されたクラッチばね２４によって、クラッチ１８
の係合が解除され、出力軸２ａは回転の拘束が解かれて
空回り状態となり、シャッタ７と空調換気扇本体８との
間に固定されたばね１７によって、第２図における右方
向に移動させられる。この移動により、給気口１１と排
気口１２は、シャッタ７によって完全にふさがれる。そ
して、シャッタ７の閉状態への移動が終了した時点で、
マイクロスイッチ５の操作レバー５ａの位置には、カム
３の切欠きから離れた円周部がきており、次のシャッタ
７の開動作に備えた状態となっている。

以上のように本実施例によれば、シャッタ７は、開閉器
１によって、空調換気扇本体８の給気口１１と排気口１
２をともに運転・停止と同時に電気的に開閉することが
できるので、シャッタ７を閉め忘れて停止したり、開け
忘れて運転したりすることがなくなり、常に正常な換気
をすることができ、また空調換気扇とセンサー等を設
け、自動運転した場合でも、その都度シャッタ７を手で
開閉しなくてもよく、自動運転として完全に機能を発揮
できることとなる。

発明の効果 以上の実施例から明らかなように本発明によれば、従来
手でスライドして開閉していた平板のシャッタを、開閉
器によって電気的に開閉することができ、空調換気扇に
センサー等を設け、自動運転をした場合でも、その都度
手動でシャッタを開閉しなくてもよく、自動的に開閉で
きるので、シャッタを閉め忘れたり、開け忘れたりする
ことはなくなり、常に正常な換気をすることができると
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の空調換気扇のシャッタ閉状
態を示す背面図、第２図は同シャッタ開状態を示す背面
図、第３図は同空調換気扇の電気回路図、第４図は同空
調換気扇のギアモータおよびソレノイドにおけるソレノ
イド通電時の断面図、第５図は同ソレノイド断電時の断
面図、第６図は従来の空調換気扇のシャッタ閉状態を示
す背面図である。 １……開閉器、２……ギアモータ、２ａ……出力軸、２
ｂ、２ｃ……駆動端子、３……カム、４……クランク、
４ａ……係合突部、５……マイクロスイッチ、６……ソ
レノイド、７……シャッタ、８……空調換気扇本体、９
……凹部、１０……送風機、１１……給気口、１２……
排気口、１３……溝、１５……運転スイッチ、１７……
ばね、１８……クラッチ、Ａ、Ｂ……固定接点、Ｃ……
共通接点、Ｄ……可動接点、Ｎｏ……常開接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電源１６の一方の極にその一方の駆動端子
   ２ｂが接続されたギアモータ２と、電源１６のもう一方
   の極に接続された可動接点Ｄおよびこの可動接点Ｄに
   入、切の切換え接続がなされる固定接点Ａを有する運転
   スイッチ１５の、前記固定接点Ａに接続される共通接点
   Ｃおよび前記ギアモータ２のもう一方の駆動端子２ｃに
   接続される常開接点Ｎｏを有するマイクロスイッチ５
   と、前記ギアモータ２の出力軸２ａに固着され、この出
   力軸２ａが所定の位置まで回転したときに前記マイクロ
   スイッチ５を切って前記ギアモータ２を停止させるカム
   ３と、前記電源１６の一方の極と前記固定接点Ａに接続
   され、前記ギアモータ２のクラッチ１８を係合させてそ
   の回転を前記出力軸２ａまで伝達させ、かつ前記ギアモ
   ータ２停止時に前記クラッチ１８の係合を保持させて前
   記出力軸２ａの回転を拘束するソレノイド６と、前記マ
   イクロスイッチ５を作動させるカム３の位置に対応させ
   て取付方向を決め前記出力軸２ａに固着されたクランク
   ４とを具備した開閉器１を空調換気扇本体８に設けると
   ともに、この空調換気扇本体８に形成した給気口１１と
   排気口１２を、平面上を往復移動してともに開閉する平
   板のシャッタ７を設け、このシャッタ７にその移動方向
   と交差する方向に設けた溝１３に前記クランク４の先端
   に設けた係合突部４ａを移動自在に係合させ、前記シャ
   ッタ７に取付けられ常に閉状態方向に張力を有するばね
   １７を設け、さらに前記電源１６の一方の極と前記固定
   接点Ａに送風機１０を接続して設けた空調換気扇。