JPH0647949B2 - ロ−タリピストンエンジンのハウジング固定装置 - Google Patents

ロ−タリピストンエンジンのハウジング固定装置

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JPH0647949B2
JPH0647949B2 JP60287464A JP28746485A JPH0647949B2 JP H0647949 B2 JPH0647949 B2 JP H0647949B2 JP 60287464 A JP60287464 A JP 60287464A JP 28746485 A JP28746485 A JP 28746485A JP H0647949 B2 JPH0647949 B2 JP H0647949B2
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eccentric shaft
housing
tension bolt
tension
housings
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憲之 栗尾
修弘 山本
準一 船本
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B55/00Internal-combustion aspects of rotary pistons; Outer members for co-operation with rotary pistons
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C11/00Combinations of two or more machines or engines, each being of rotary-piston or oscillating-piston type
    • F01C11/002Combinations of two or more machines or engines, each being of rotary-piston or oscillating-piston type of similar working principle
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01CROTARY-PISTON OR OSCILLATING-PISTON MACHINES OR ENGINES
    • F01C21/00Component parts, details or accessories not provided for in groups F01C1/00 - F01C20/00
    • F01C21/10Outer members for co-operation with rotary pistons; Casings
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は多気筒ロータリピストンエンジンにおけるハウ
ジング固定装置に関するものである。
(従来技術) 近年、自動車工業分野においてはユーザの高性能車指向
の影響を受けてエンジンの高出力化を図る傾向にあり、
特にロータリピストンエンジンにおいては、従来、2ロ
ータ方式が一般的であったが、これを3ロータ方式とす
るいわゆる多ロータ化によりこれに対処する方法がとら
れている(例えば、本出願人の出願に係る特開昭60−
69208号公報参照)。
ところで、このような3ロータ方式のロータリピストン
エンジンにおいては、偏心軸がその軸方向に3つの偏心
軸部を有する構成とされるところからこの偏心軸を一体
的に形成することができず(中間部に設けられる固定ギ
アの組付けが不可能となるため)、このため従来より一
般に、偏心軸を、2つの偏心軸部を有する第1の偏心軸
と、ひとつの偏心軸部を有し且つこの第1の偏心軸の一
端側に嵌合固定される第2の偏心軸よりなる分割タイプ
とすることが行なわれている。
又、このような3ロータ方式のロータリピストンエンジ
ンのハウジングアセンブリは、左右一対のサイドハウジ
ングと2個のインターメディエイトハウジングと3個の
ロータハウジングの合計7個のハウジングを順次所定配
列で軸方向に列設し、これをテンションボルトによって
軸方向に締結固定することにより構成されているが、そ
の場合、上記テンションボルトを、上記公知例に開示さ
れる如くハウジングアセンブリをその一端側から他端側
まで軸方向に貫通する一本の長尺ボルトとするのが通例
であった。
ところが、このように分割タイプの偏心軸を有するロー
タリピストンエンジンにおいて、そのテンションボルト
をハウジングを軸方向に貫通する一本の長尺ボルトで構
成したものにおいては、次に述べるような点において改
善の余地がある。
(1) 偏心軸が第1の偏心軸と第2の偏心軸を嵌合固定
して構成されているため、該偏心軸の曲げ剛性はこの嵌
合固定部が最も低くなり、従って、ハウジングアセンブ
リの剛性もこの偏心軸の嵌合固定部に対応する部分が最
も低くなり、この部分が曲げの屈曲点となる。このた
め、ハウジングアセンブリをその軸方向に貫通するよう
にしてテンションボルトを設けた場合には、該テンショ
ンボルトの上記曲げ屈曲点に対応する部分(即ち、偏心
軸の嵌合固定部が位置するハウジング例えばインターメ
ディエイトハウジングに対応する部分)に大きな曲げ応
力が発生し、該テンションボルトの強度あるいはハウジ
ングアセンブリに対する締結性能に影響を及ぼすことと
なる。
(2) テンションボルトがハウジングアセンブリを軸方
向に貫通する一本の長尺ボルトで構成されているため、
各ハウジングの組付け作業に際して、ハウジングアセン
ブリを構成する全てのハウジングを同軸状に配置した状
態において、同軸状に連通せしめられた各ハウジングの
ボルト穴にハウジングの一端側から他端側に向けてテン
ションボルトを挿通しなければならず、このため、各ハ
ウジング相互間の芯合せが十分でないとテンションボル
トの挿通が困難となり、それだけエンジンの組立作業の
作業性が劣ることとなる。
(発明の目的) 本発明は上記の如き事情に鑑み、第1の偏心軸と第2の
偏心軸よりなる分割タイプの偏心軸を備えたロータリピ
ストンエンジンにおいて、ハウジング締結用のテンショ
ンボルトに負荷される曲げ応力を軽減させてテンション
ボルトの強度及びハウジング締結力の向上を図るととも
に、エンジンの組立作業時における作業性の向上を図る
ようにしたロータリピストンエンジンのハウジング固定
装置お提供することを目的としてなされたものである。
(目的を達成するための手段) 本発明は上記の目的を達成するための手段として、同軸
状に列設される一対のサイドハウジングとその内周面を
トロコイド面とした複数のロータハウジングと少なくと
もひとつのインターメディエイトハウジングとをテンシ
ョンボルトにより相互に軸方向に一体的に連結固定して
構成されてなるハウジングアセンブリと、第1の偏心軸
と、該第1の偏心軸の一端側に嵌合固定される第2の偏
心軸よりなる偏心軸と、該偏心軸の回りで遊星回転する
複数のロータとを有するロータリピストンエンジンにお
いて、上記偏心軸を、その第2の偏心軸の上記第1の偏
心軸に対する嵌合端部が上記インターメディエイトハウ
ジングに対応するようにして取付けるとともに、上記テ
ンションボルトを、上記インターメディエイトハウジン
グの一方の側面側に列設配置される各ハウジング相互間
を上記インターメディエイトハウジングに締結固定する
第1のテンションボルトと、上記インターメディエイト
ハウジングの他方の側面側に列設配置される各ハウジン
グを上記インターメディエイトハウジングに締結固定す
る第2のテンションボルトとで構成したことを特徴とす
るものである。
(作 用) 本発明では上記の手段により、 (1) ハウジング締結用のテンションボルトを、ハウジ
ングアセンブリの内、最も曲げ剛性が弱く曲げ変形の変
曲点になる部分即ち、ハウジングアセンブリを構成する
複数のハウジングのうち、偏心軸の嵌合端部に対応する
ハウジングを境とし、該ハウジングの一方のの側面側に
取付けられる第1のテンションボルトと他方の側面側に
取付けられる第2のテンションボルトの左右一対のボル
トで構成しているため、該第1のテンションボルトと第
2のテンションボルトとがともに曲げ変形の屈曲点とな
るハウジングを貫通せず、このため、ハウジングアセン
ブリの曲げ変形に起因して各テンションボルトに負荷さ
れる曲げ応力が該テンションボルトを従来構造の如く一
本物で構成した場合、即ち、テンションボルトが曲げ変
形の屈曲点となるハウジングを貫通する構成の場合に比
して可及的に緩和される、 (2) テンションボルトが第1のテンションボルトと第
2のテンションボルトの一対のボルトで構成されている
ため、各ハウジングの結合に際しては、第1のテンショ
ンボルト側の各ハウジングと第2のテンションボルト側
の各ハウジングとをそれぞれ別々に配列してそれぞれ第
1のテンションボルトと第2のテンションルトで締結す
ることが可能であり、このため、従来構造のものの如く
全てのハウジングを所定組合せで配列して各ハウジング
のボルト穴相互間の芯合せをした後、一本物のテンショ
ンボルトをそのボルト穴にその一方側から挿通する場合
に比して、相互に芯合せを必要とするボルト穴の数が少
なくなり、その分だけボルト穴の芯合せ及びテンション
ボルト挿通が容易ならしめられる、 等の作用が得られる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を説明す
る。
図面には本発明の実施例に係るハウジング固定装置を有
する3ロータ式のロータリピストンエンジンZが示され
ており、図中符号1はハウジングアセンブリである。こ
のハウジングアセンブリ1は、合計7個のハウジング即
ち、左右一対のサイドハウジング2,3と2個のインタ
ーメディエイトハウジング4,5とその内周面をそれぞ
れエピトロコイド面76,77,78とした3個のロー
タハウジング6,7,8を所定順序で同軸状に配置し、
これを各ハウジングアセンブリの周方向に適宜ピッチで
配置せられるテンションボルトにより一体的に締結固定
して構成されるが、その場合、特にこの実施例において
は本発明を適用して、ハウジング周方向に適宜ピッチで
配置される各テンションボルトを、同軸状に対抗配置し
て2本のテンションボルト即ち、第1のサイドハウジン
グ2側から第1のロータハウジング6と第1のインター
メディエイトハウジング4及び第2のロータハウジング
をそれぞれその軸方向に貫通して第2のインターメディ
エイトハウジング5の一端面5aに螺着せしめられる長
寸の第1のテンションボルト32と、第2のサイドハウ
ジング3側から第3のロータハウジング8をその軸方向
に貫通して上記第2のインターメディエイトハウジング
5の他端面5bに螺着せしめられる第2のテンションボ
ルト33で構成している。尚、図面において符号30は
各ハウジング相互間に配置された筒状のノックピンであ
り、この実施例においては該各ノックピン30,30,
30は潤滑油の油通路として機能するように構成されて
いる。又、符号31は第2のサイドハウジング3の外面
に取付けられたフロントカバーである。
このハウジングアセンブリ1の軸心部には、該ハウジン
グアセンブリ1の各ロータハウジング6,7,8の内側
に形成された3個のロータ室12,13,14を軸方向
に貫通するようにして後述する偏心軸15が取付けられ
ている。
偏心軸15は、第1の偏心軸16と第2の偏心軸17と
を組合せてなる分割タイプとされている。この第1の偏
心軸16は、上記ハウジングアセンブリ1を軸方向に貫
通してしかもその両端部がそれぞれ適宜量だけ外方に突
出するような軸長をもつ長尺の偏心軸であって、その一
端側は2つの偏心軸部、即ち、第1の偏心軸部18と第
2の偏心軸部19と2つのジャーナル部、即ち、第1の
ジャーナル部21と第2のジャーナル部22とをもつ大
径部16aとされ、これに対し他端側は、上記大径部1
6aのジャーナル部21,22より小径で且つ直軸状の
小径部16bとされている。この第1の偏心軸16の大
径部16aと小径部16bの境部は該小径部16b側から
大径部16a側に向って拡開するテーパ部16cとされて
いる。
一方、第2の偏心軸17は、偏心軸部20(以下、この
偏心軸部20を上記第1の偏心軸16側の偏心軸部1
8,19に対応させて第3の偏心軸部という)を有する
略筒状軸であって、その内周面の一端側は上記第1の偏
心軸16のテーパ部16cの外側に嵌合可能なテーパ穴
17aとされ、他端側は上記第1の偏心軸16の小径部
16bの外側に嵌合可能な直穴17bとされている。
この第1の偏心軸16と第2の偏心軸17は、該第1の
偏心軸16の小径部16bの外側にその外端側から第2
の偏心軸17を嵌挿して該第2の偏心軸17のテーパ穴
17aを第1の偏心軸16のテーパ部16cに密着嵌合さ
せることにより一体化され、一本の偏心軸15を構成し
ている。
この偏心軸15は、上記各偏心軸部18,19,20を
それぞれ対応するロータ室12,13,14内に位置せ
しめた状態でハウジングアセンブリ1側に組付けられ、
且つ第1の偏心軸16の第1のジャーナル部21に設け
た第1のベアリング24と、該第1の偏心軸16の第2
のジャーナル部22に設けた第2のベアリング25と、
第2の偏心軸17のジャーナル部23に設けた第3のベ
アリング26と、上記フロントカバー31の軸嵌通部3
1aに設けたボールベアリング27の軸方向4個所にお
いて回転自在に支承されている。この場合、この実施例
においては本発明を適用して、第2の偏心軸17の第1
の偏心軸16に対する嵌合端部17c即ち、両者のテー
パ嵌合部分が、上記一対のテンションボルト32,33
がその両面から螺着される第2のインターメディエイト
ハウジング5部分に位置するように構成している。さら
に、この実施例においては、偏心軸15の各ジャーナル
部21,22,23にそれぞれ設けられたベアリング2
4,25,26のうち、第2の偏心軸17側に位置する
第3のベアリング26の幅寸法を他のベアリングよりも
短くしている。これは、後述する如くエンジン運転中に
偏心軸15がその剛性の最も弱い部分即ち、第2の偏心
軸17と第1の偏心軸16との結合部分で折曲した時、
この影響を受けて該第2の偏心軸17を単独で支承して
いる第3のベアリング26が偏摩耗するのを可及的に抑
制するためである。
さらに、この偏心軸15の各偏心軸部18,19,20
にはそれぞれロータ9,10,11がそれぞれロータベ
アリング60,60,60を介して取付けられている。
この各ロータ9,10,11にはそれぞれインターナル
ギヤ50,50,50が設けられており、該各ロータ
9,10,11はこの各インターナルギヤ50,50,
50がそれぞれ上記ハウジングアセンブリ1側に設けた
固定ギヤ49,49,49と相互に噛合することにより
偏心軸15の周りで遊星回転せしめられるようになって
いる。
尚、この偏心軸15の第1の偏心軸16と第2の偏心軸
17との間の回転方向における結合保持は両者間に嵌装
された第1のキー45によって行なわれ、また軸方向に
おける結合保持は第1の偏心軸16の外端部に螺合せし
められたナット部材38によって行なわれる。また、図
面において符号39はカラー、29はバランスウェイ
ト、40はオイルポンプ駆動ギヤ、41はデストリビュ
ータギヤ、42はプーリ取付ボスであって、これら各部
材のうち、上記カラー39を除く他の部材はそれぞれ第
2のキー46によって上記第1の偏心軸16とその回動
方向において係合せしめられている。また、符号47は
偏心軸15の分解時に使用されるプーラ(図示省略)を固
定するためのプーラ取付穴であって、上記第3の偏心軸
部20の偏心側の側面に形成されている。
さらに、ハウジングアセンブリ1の下面1aにはオイル
パン34が締着固定されている。このオイルパン34
は、エンジン軸方向中央部を下方に向けて膨出させてこ
れを油溜り部34aとしている。この油溜り部34a内に
は、オイルストレーナ35を備えたオイルサクションパ
イプ36が配置されており、外油溜り部34a内に貯溜
される潤滑油はオイルポンプ37により後述する潤滑油
供給油路54を介してエンジン各部に供給される。
潤滑油供給油路54は、潤滑油入口55から分岐する3
本の分岐油路、即ち、上記第1のベアリング24側に連
通する第1の分岐油路56と上記第2のベアリング25
側に連通する第2の分岐油路57と上記第3のベアリン
グ26側に連通する第3の分岐油路58とを有してい
る。この3本の分岐油路56,57,58のうち、第3
の分岐油路58を除く他の2本の分岐油路56,57
は、それぞれ上記偏心軸15の軸心部に形成した軸内油
路59に連通せしめられている。従って、この2本の分
岐油路56,57を介して送給される潤滑油は、第1の
ベアリング24及び第2のベアリング25を潤滑するの
みならず、軸内油路59からさらに連通路63.63・
・を介して各ロータベアリング60,60・・へも供給
される。又、この軸内油路59内の潤滑油は、偏心軸1
5に設けられるオイルジェット(図示省略)によってそれ
ぞれ各ロータ9,10,11の内部に冷却油として噴射
供給される。
一方、第2の分岐油路57側に供給された潤滑油は、第
3のベアリング26部分の潤滑のみに供せられる。これ
は、上述の如く3つのベアリング24,25,26のう
ち、特にこの第3のベアリング26は上記偏心軸15の
折曲により偏摩耗が発生し易いところであり、従ってこ
の部分を上述の如くその幅寸法を他のベアリング24,
25よりも小さくしえ該偏心軸15の折曲による影響を
可及的に抑えることに加えて、この部分の潤滑性を他の
部分よりもより一層高水準に保持して上記偏摩耗を可及
的且つ効果的に抑制しようとするものである。
さらに、この軸内油路59の最下流位置には油圧コント
ロールバルブ44がバルブホルダー43によりその外端
部を抱持された状態で嵌装されている。さらに、このバ
ルブホルダー43は、上記第2の偏心軸17の外端部に
螺着された上記ナット部材38により遊嵌支持されてい
る。
上述の如く構成されたロータリピストンエンジンZにお
いては、偏心軸15が第1の偏心軸16と第2の偏心軸
17の2分割型とされているため、エンジン燃焼圧力あ
るいは該偏心軸15自体の偏心荷重等の影響を受けて該
偏心軸15に曲げ荷重が作用すると、該偏心軸15はそ
の最も剛性の低い部分、即ち、第1の偏心軸16に対す
る第2の偏心軸17の嵌合端部17c部分において折曲
することとなる。このため、ハウジングアセンブリ1の
剛性も、この偏心軸15のうちの剛性が最も低い部分に
対応する部分、即ち、第2のインターメディエイトハウ
ジング5の部分が最も低くなり、該ハウジングアセンブ
リ1はこの第2のインターメディエイトハウジング5部
分を屈曲点として曲げ変形することとなる。従って、こ
の第2のインターメディエイトハウジング5の部分をテ
ンションボルトが貫通していると、該テンションボルト
にハウジングアセンブリ1の曲げ変形の影響が直接的に
かかり、該テンションボルトに過大な曲げ応力が負荷さ
れることになることは既述の通りである。
ところが、この実施例のものにおいては、上述の如く本
発明を適用して、テンションボルトを、第2のインター
メディエイトハウジング5の一端側に螺着される第1の
テンションボルト32と該第2のインターメディエイト
ハウジング5の他端側に螺着される第2のテンションボ
ルト33の一対のテンションボルトで構成しているた
め、曲げ変形が最も大きい第2のインターメディエイト
ハウジング5をこの一対のテンションボルト32,33
がともに貫通せず、このため、該各テンションボルト3
2,33に対する上記ハウジングアセンブリ1の曲げ変
形の影響が可及的に減少され、されだけ該各テンション
ボルト32,33に発生する曲げ応力が軽減されること
となる。従って、テンションボルト32,33は、その
荷重条件が良好となるところからその強度が向上し、ま
た該テンションボルト32,33の強度が保持されると
ころからハウジングアセンブリ1の各ハウジングに対す
る締結性能が長期に亘って高水準に維持されることとな
る。
尚、このようにテンションボルトを相対向する一対のテ
ンションボルト32,33で構成すると、上述の如く該
テンションボルトの強度をその径の増大によらず実現す
ることが可能となるが、このことは、通常、ハウジング
アセンブリ1のウォータジャケット48,48・・部分
を貫通して設けられるテンションボルト装着部分の体積
の増大を抑えて冷却水通路の通路面積の維持を図ること
ができるということであり、エンジンの冷却性能の維持
という点において非常に好都合である。
(発明の効果) 本発明のロータリピストンエンジンのハウジング固定装
置は、同軸状に列設される一対のサイドハウジングとそ
の内周面をトロコイド面とした複数のロータハウジング
と少なくともひとつのインターメディエイトハウジング
とをテンションボルトにより相互に軸方向に一体的に連
結固定して構成されてなるハウジングアセンブリと、第
1の偏心軸と、該第1の偏心軸の一端側に嵌合固定され
る第2の偏心軸よりなる偏心軸と、該偏心軸の回りで遊
星回転する複数のロータとを有するロータリピストンエ
ンジンにおいて、上記偏心軸を、その第2の偏心軸の上
記第1の偏心軸に対する嵌合端部が上記インターメディ
エイトハウジングに対応するようにして取付けるととも
に、上記テンションボルトを、上記インターメディエイ
トハウジングの一方の側面側に列設配置される各ハウジ
ング相互間を上記インターメディエイトハウジングに締
結固定する第1のテンションボルトと、上記インターメ
ディテイトハウジングの他方の側面側に列設配置される
各ハウジングを上記インターメディエイトハウジングに
締結固定する第2のテンションボルトとで構成したこと
を特徴とするものである。
従って、本発明のロータリピストンエンジンのハウジン
グ固定装置によれば、 (1) 第1のテンションボルトと第2のテンションボル
トがともに、ハウジングアセンブリの曲げ変形の屈曲点
となるハウジング部分を貫通しないため、該各テンショ
ンボルトに負荷される曲げ応力が、一本物のテンション
ボルトを使用するようにした従来構造のものの如く該テ
ンションボルトが曲げ変形の屈曲点となるハウジング部
分を貫通するものに比して可及的に軽減され、それだけ
テンションボルトの強度及びハウジングの締結力が向上
するという効果が得られる。
(2) テンションボルトが第1のテンションボルトと第
2のテンションボルトの2本のボルトで構成されている
ため、各ハウジングの結合に際しては、該第1のテンシ
ョンボルト側の各ハウジングと第2のテンションボルト
側の各ハウジングとをそれぞれ別々に組付けることが可
能であり、従来構造の如く一本物のテンションボルトで
全てのハウジングを締結する場合に比して、各ハウジン
グの芯合せ即ち、各ハウジングに形成されたボルト穴の
芯合せが容易であり、それだけエンジンの組立作業にお
ける作業性が向上するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係るハウジング固定装置を備え
たロータリピストンエンジンの要部断面図である。 1……ハウジングアセンブリ 2,3 ……サイドハウジング 4,5 ……インターメディエイトハウジング 6,7,8 ……ロータハウジング 9,10,11 ……ロータ 12,13,14……ロータ室 15……偏心軸 16……第1の偏心軸 17……第2の偏心軸 18,19,20……偏心軸部 24,25,26,27 ……ベアリング 30……ノックピン 31……フロントカバー 32……第1のテンションボルト 33……第2のテンションボルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同軸状に列設される一対のサイドハウジン
    グとその内周面をトロコイド面とした複数のロータハウ
    ジングと少なくともひとつのインターメディエイトハウ
    ジングとをテンションボルトにより相互に軸方向に一体
    的に連結固定して構成されてなるハウジングアセンブリ
    と、第1の偏心軸と、該第1の偏心軸の一端側に嵌合固
    定される第2の偏心軸よりなる偏心軸と、該偏心軸の回
    りで遊星回転する複数のロータとを有するロータリピス
    トンエンジンにおいて、上記偏心軸を、その第2の偏心
    軸の上記第1の偏心軸に対する嵌合端部が上記インター
    メディエイトハウジングに対応するようにして取付ける
    とともに、上記テンションボルトを、上記インターメデ
    ィエイトハウジングの一方の側面側に列設配置される各
    ハウジング相互間を上記インターメディエイトハウジン
    グに締結固定する第1のテンションボルトと、上記イン
    ターメディエイトハウジングの他方の側面側に列設配置
    される各ハウジングを上記インターメディエイトハウジ
    ングに締結固定する第2のテンションボルトとで構成し
    たことを特徴とするロータリピストンエンジンのハウジ
    ング固定装置。
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