JPH0652045B2 - ロ−タリピストンエンジンの潤滑油供給装置 - Google Patents

ロ−タリピストンエンジンの潤滑油供給装置

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JPH0652045B2
JPH0652045B2 JP28746585A JP28746585A JPH0652045B2 JP H0652045 B2 JPH0652045 B2 JP H0652045B2 JP 28746585 A JP28746585 A JP 28746585A JP 28746585 A JP28746585 A JP 28746585A JP H0652045 B2 JPH0652045 B2 JP H0652045B2
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oil
eccentric shaft
housing
housing assembly
oil pan
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修弘 山本
準一 船本
順章 藤本
憲之 栗尾
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Mazda Motor Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はロータリピストンエンジンの潤滑油供給装置に
関するものである。
(従来技術) ロータリピストンエンジンにおいては、エンジンの高出
力化を図る意味から、従来主流であったロータを2個備
えた2ロータ式ロータリピストンエンジンを、ロータを
3個備えた3ロータ式ロータリピストンエンジンとする
いわゆる多ロータ化が試みられている。
ところが、このようにエンジン形式が2ロータ式から3
ロータ式になると、それに伴ってハウジングアセンブリ
の軸方向長さが長くなるところから、下記するような不
具合が発生することとなる。即ち、ロータリピストンエ
ンジンにおいては、例えば実公昭59−18058号公
報に開示される如くハウジングアセンブリの下面にその
全長に亘ってオイルパンが取付けられるが、2ロータ式
ロータリピストンエンジンの場合にはハウジングアセン
ブリ全長が比較的短いためこの上記公知例の如くオイル
溜りをハウジングアセンブリのほぼ全長に亘って形成し
ても、該オイル溜り内における油面長さが比較的短いた
め車体傾斜時においても潤滑油の片寄り(即ち、油面高
さの変化)が比較的少なく、オイルポンプ内にエアが吸
入されるというおそれはほとんどない。
ところが、3ロータ式ロータリピストンエンジンの場合
には、オイルパンのほぼ全長に亘ってオイル溜りを形成
するとオイルパンの全長が長い分だけオイル溜り内にお
ける油面長さが長くなるため、車体傾斜時には潤滑油が
一方側に大きく方寄って油面が下がり、ストレーナが油
面上に露出してオイルサクションパイプ内にエアが吸入
されるおそれがでてくることとなる。このような、オイ
ルサクションパイプへのエア吸入はエンジンの潤滑性に
直接悪影響を与えるものであり、極力防止する必要があ
る。
又、オイル溜りにはオイルポンプ側からオイルサクショ
ンパイプが引き込まれるが、従来のロータリピストンエ
ンジンにおいては、一般的に、このオイルサクションパ
イプをオイルパン内に配置するようにしていたため、こ
のオイルサクションパイプの配置分だけオイルパン容積
を大きくしなければならず、その結果、オイルパンの大
形化により、通常エンジン下方側に配置されるオイルク
ーラ等のエンジン補機のレイアウト上の自由度が阻害さ
れるという問題もあった。
(発明の目的) 本発明は上記従来技術の項で指摘した問題点を解決しよ
うとするもので、オイルポンプへのエア吸入を未然に防
止してエンジンに対する潤滑性を良好に保持するととも
に、オイルパンの小形化によりエンジン補機のレイアウ
トの自由度の向上を図ることを目的とするものである。
(目的を達成するための手段) 本発明は上記の目的を達成するための手段として、一対
のサイドハウジングと、トロコイド内周面を有するとと
もにその外周形状を略長円形とした複数個のロータハウ
ジングと、少なくともひとつのインターメディエイトハ
ウジングとから構成されるハウジングアセンブリ内に、
軸方向に適宜離間して複数個の偏心軸部を有する偏心軸
を嵌装し、該偏心軸の各偏心軸部にそれぞれ装着される
複数個のロータを上記各ロータハウジングのトロコイド
内周面に摺接させながら上記偏心軸の周りで遊星回転さ
せる如くするとともに、上記各ハウジングの下端部に該
下端部から下方に突出させて形成した脚部に対してハウ
ジングアセンブリ下方からオイル溜りを備えたオイルパ
ンを取付けてなるロータリピストンエンジンにおいて、
上記オイルパンを、上記ハウジングアセンブリ側への装
着状態において上記オイル溜りが該ハウジングアセンブ
リの軸方向略中央部分に対応する如く構成するととも
に、該オイルパンと上記ハウジングアセンブリの下面と
の間に形成される空間内に上記オイルパンのオイル溜り
から延びるオイルサクションパイプを挿設したものであ
る。
(作 用) 本発明では上記の手段により、 (1) オイルパンをエンジンに装着した状態において該
オイルパンのオイル溜りがエンジンの軸方向ほぼ中央部
分に対応するように該オイルパンを構成して該オイル溜
りのコンパクト化を図っているため、たとえば、このオ
イルパンを3ロータ式ロータリピストンエンジンの如く
エンジン全長即ち、オイルパン全長が長くなる構成のも
のに適用した場合であっても車体傾斜に起因するオイル
溜り内における潤滑油の片寄り(換言すれば油面高さの
変化)が少なく、オイルストレーナの空中への露出及び
それに伴うオイルポンプへのエア吸入が未然に防止され
る、 (2) オイルサクションパイプを、ハウジングアセンブ
リ下面とオイルパンとの間に形成される空間内に挿設す
るようにしているため、オイルパン側にオイルサクショ
ンパイプ挿設用の空間を設ける必要がなく(換言すれば
オイル溜り以外の部分を可及的にハウジングアセンブリ
下面に接近させることができ)、それだけオイルパンの
小形化及び小容量化が促進される、 等の作用が得られる。
(実施例) 以下、第1図及び第2図を参照して本発明の好適な実施
例を説明する。
第1図及び第2図には本発明の実施例に係る潤滑油供給
装置を有する3ロータ式のロータリピストンエンジンZ
が示されており、図中符号1は後述する各ハウジング部
材より構成されるハウジングアセンブリである。このハ
ウジングアセンブリ1は、合計7個のハウジング即ち、
左右一対のサイドハウジング2,3と2個のインターメ
ディエイトハウジング4,5とその内周面をそれぞれト
ロコイド面76,77,78とした3個のロータハウジン
グ6,7,8を所定順序で同軸状に配置し、これを各ハウ
ジングの周方向に適宜ピッチで配置せられるテンション
ボルトにより一体的に締結固定して構成されるが、その
場合に、特にこの実施例においては、ハウジング周方向
に適宜ピッチで配置される各テンションボルトを、同軸
状に対向配置した2本のテンションボルト即ち、第1の
サイドハウジング2側から第1のロータハウジング6と
第1のインターメディエイトハウジング4及び第2のロ
ータハウジングをそれぞれその軸方向に貫通して第2の
インターメディエイトハウジング5の一端面5aに螺着
せしめられる長寸の第1のテンションボルト32と、第
2のサイドハウジング3側から第3のロータハウジング
8をその軸方向に貫通して上記第2のインターメディエ
イトハウジング5の他端面5bに螺着せしめられる第2
のテンションボルト33で構成している。尚、第1図に
おいて符号30は各ハウジング相互間に配置された筒状
のノックピンであり、この実施例においては該各ノック
ピン30,30,30は潤滑油の油通路として機能するよ
うに構成されている。又、符号31は第2のサイドハウ
ジング2の外面に取付けられたフロントカバーである。
このハウジングアセンブリ1の軸心部には、該ハウジン
グアセンブリ1の各ロータハウジング6,7,8の内側に
形成された3個のロータ室12,13,14を軸方向に貫
通するようにして後述する偏心軸15が取付けられてい
る。
偏心軸15は、第1の偏心軸16と第2の偏心軸17と
を組合せてなる分割タイプとされている。この第1の偏
心軸16は、上記ハウジングアセンブリ1を軸方向に貫
通してしかもその両端部がそれぞれ適宜量だけ外方に突
出するような軸長をもつ長尺の偏心軸であって、その一
端側は2つの偏心軸部、即ち、第1の偏心軸部18と第
2の偏心軸部19と2つのジャーナル部、即ち、第1の
ジャーナル部21と第2のジャーナル部22とをもつ大
径部16aとされ、これに対し他端側は、上記大径部1
6aのジャーナル部21,22より小径で且つ直軸状の小
径部とされている。この第1の偏心軸16の大径部16
aと小径部16bの境部は該小径部16b側から大径部1
6a側に向って拡開するテーパ部16cとされている。
一方、第2の偏心軸17は、偏心軸部20(以下、この
偏心軸部20を上記第1の偏心軸16側の偏心軸部1
8,19に対応させて第3の偏心軸部という)を有する略
筒状軸であって、その内周面の一端側は上記第1の偏心
軸16のテーパ部16cの外側に嵌合可能なテーパ穴1
7aとされ、他端側は上記第1の偏心軸16の小径部1
6bの外側に嵌合可能な直穴17bとされている。
この第1の偏心軸16と第2の偏心軸17は、該第1の
偏心軸16の小径部16bの外側にその外端側から第2
の偏心軸17を嵌挿して該第2の偏心軸17のテーパ穴
17aを第1の偏心軸16のテーパ部16cに密着嵌合さ
せることにより一体化され、一本の偏心軸15を構成し
ている。
この偏心軸15は、上記各偏心軸部18,19,20をそ
れぞれ対応するロータ室12,13,14内に位置せしめ
た状態でハウジングアセンブリ1側に組付けられ、且つ
第1の偏心軸16の第1のジャーナル部21に設けた第
1のベアリング24と、該第1の偏心軸16の第2のジ
ャーナル部22に設けた第2のベアリング25と、第2
の偏心軸17のジャーナル部23に設けた第3のベアリ
ング26と、上記フロントカバー31の軸嵌通部31a
に設けたボールベアリング27の軸方向4個所において
回転自在に支承されている。この場合、この実施例にお
いては、第2の偏心軸17の第1の偏心軸16に対する
嵌合端部17c即ち、両者のテーパ嵌合部分が、上記一
対のテンションボルト32,33がその両面から螺着さ
れる第2のインターメディエイトハウジング5部分に位
置するように構成している。さらに、この実施例におい
ては、偏心軸15の各ジャーナル部21,22,23にそ
れぞれ設けられたベアリング24,25,26のうち、第
2の偏心軸17側に位置する第3のベアリング26の幅
寸法を他のベアリングよりも短くしている。これは、エ
ンジン運転中に偏心軸15がその剛性の最も弱い部分即
ち、第2の偏心軸17と第1の偏心軸16との結合部分
で折曲した時、この影響を受けて該第2の偏心軸17を
単独で支承している第3のベアリング26が偏摩耗する
のを可及的に抑制するためである。
さらに、この偏心軸15の各偏心軸部18,19,20に
はそれぞれロータ9,10,11がそれぞれロータベアリ
ング60,60,60を介して取付けられている。この各
ロータ9,10,11にはそれぞれインターナルギヤ5
0,50,50が設けられており、該各ロータ9,10,1
1はこの各インターナルギヤ50,50,50がそれぞれ
上記ハウジングアセンブリ1側に設けた固定ギヤ49,
49,49と相互に噛合することにより偏心軸15の周
りで遊星回転せしめられるようになっている。
尚、この偏心軸15の第1の偏心軸16と第2の偏心軸
17との間の回転方向における結合保持は両者間に嵌装
された第1のキー45によって行なわれ、また軸方向に
おける結合保持は第1の偏心軸16の外端部に螺合せし
められたナット部材38によって行なわれる。また、第
1図において符号39はラー、29はバランスウェイ
ト、40は第2のサイドハウジング3に組み込まれたオ
イルポンプ37を駆動させるためのオイルポンプ駆動ギ
ヤ、41はデストリビュータギヤ、42はプーリ取付ボ
スであって、これら各部材のうち、上記カラー39を除
く他の部材はそれぞれ第2のキー46によって上記第1
の偏心軸16とその回動方向において係合せしめられて
いる。また、符号47は偏心軸15の分解時に使用され
るプーラ(図示省略)を固定するためのプーラ取付穴であ
って、上記第3の偏心軸部20の偏心側の側面に形成さ
れている。
一方、ハウジングアセンブリ1の下面1a側には、第1
図に示すように、該下面1aの全域を覆蓋するようにし
てオイルパン34が脱着自在に取付けられている。この
オイルパン34のハウジングアセンブリ1への取付け
は、該ハウジングアセンブリ1を構成する上記各ハウジ
ング2,3,4,5,6,7,8の下端両側部に該下端部から
下方に突出するようにして形成した脚部にその下面側か
ら該オイルパン34を締着固定することによって行なわ
れるが、特にこの実施例においては本発明を適用して、
第2図に示す如くロータハウジング6,7,8(ここでは
第3のロータハウジング8を例にとって説明する)の下
端両側部にそれぞれ形成される左右一対の脚部即ち、吸
・排気装置取付部62側に位置する第1の脚部64と点
火プラグ61,61側に位置する第2の脚部65とを、
それぞれロータハウジング8の下端外周面8aより適宜
寸法だけ下方に突出させた状態で形成している。このよ
うに脚部64,65をそれぞれ形成すると、ロータハウ
ジング8の下端外周面8aがトロコイド内周面78にほ
ぼ沿う円弧面とされているところから、該下端外周面8
aと左右一対の脚部64,65の内面64a,65aとの隅
角部にそれぞれ該脚部64,65の下端面64b,65bよ
りも上方に位置する空間66,67が必然的に形成され
ることとなる。この実施例においては、特に第2の脚部
65側に位置する第2の空間67が第1の脚部64側の
第1の空間66よりも大きくなるように寸法設定してい
る。そして、この実施例においては本発明を適用して、
この2つの空間66,67のうち、スペースの大きい第
2の空間67内にオイルサクションパイプ36を挿設す
るようにしている。即ち、ロータハウジング8の下端側
方に形成される遊休スペース(即ち、第2の空間67)を
利用してオイルサクションパイプ36をオイルパン34
より上方位置に配置するようにしたものである。
一方、上記オイルパン34は、上述の如くハウジングア
センブリ1下面全域を覆蓋し得る如く縦長に形成される
が、その場合、この実施例においては本発明を適用し
て、該オイルパン34に形成されるオイル溜り34aの
形成位置を、該オイルパン34をハウジングアセンブリ
1側に装着した状態において該ハウジングアセンブリ1
の軸方向略中央部に対応するような位置に設定してい
る。また、このオイルパン34のオイル溜り34aより
上記オイルポンプ37側に位置する部分34b(以下、第
1の底面34bという)は、略平板状とされ、上記ハウジ
ングアセンブリ1の下面1a側に可及的に近接せしめら
れており、これに対して反オイルポンプ37側に位置す
る部分34c(以下、第2の底面34cという)はオイル溜
り34a側に向って下降傾斜する傾斜面とされ比較的ハ
ウジングアセンブリ下面1aから隔離配置されている。
このオイルパン34のオイル溜り34a内には、上記オ
イルポンプ37から上記第2の空間67を通って該オイ
ル溜り内に引き込まれたオイルサクションパイプ36の
先端36aに設けたオイルストレーナが収容されてお
り、該オイル溜り34a内に貯溜された潤滑油はオイル
サクションパイプを介してオイルポンプ37に吸入さ
れ、該オイルポンプ37から後述する潤滑油供給油路5
4を介してエンジン各部に供給され、該エンジン各部の
摺動部分を潤滑した後、再びオイルパン34側に還流さ
れる。この際、オイルパン側に還流する潤滑油は、オイ
ルパン34の上記第1の底面34bと第3のロータハウ
ジング8の下面との間に形成一対のサイドハウジング
と、トロコイド内周面を有するとともにその外周形状を
略長円形とした複数個のロータハウジングと、少なくと
もひとつのインターメディエイトハウジングとから構成
されるハウジングアセンブリ内に、軸方向に適宜離間し
て複数個の偏心軸部を有する偏心軸を嵌装し、該偏心軸
の各偏心軸部にそれぞれ装着される複数個のロータを上
記各ロータハウジングのトロコイド内周面に摺接させな
がら上記偏心軸の周りで遊星回転させる如くするととも
に、上記各ハウジングの下端部に該下端部から下方に突
出させて形成した脚部に対してハウジングアセンブリ下
方からオイル溜りを備えたオイルパン取付けてなるロー
タリピストンエンジンにおいて、上記オイルパンを、上
記ハウジングアセンブリ側への装着状態において上記オ
イル溜りが該ハウジングアセンブリの軸方向略中央部分
に対応する如く構成するとともに、該オイルパンと上記
ハウジングアセンブリの下面との間に形成される空間内
に上記オイルパンのオイル溜りから延びるオイルサクシ
ョンパイプを挿設した される空間(第1の空間66と第2の空間67を含む)で
構成される第1のオイルリターン通路68と上記第2の
底面34cと第1のロータハウジング6の下面との間に
形成される空間で構成される第2のオイルリターン通路
69の両方からそれぞれオイル溜り34a側に戻され
る。
潤滑油供給油路54は、第1のサイドハウジング2に形
成された潤滑油入口55から分岐する3本の分岐油路、
即ち、上記第1のベアリング24側に連通する第1の分
岐油路56と上記第2のベアリング25側に連通する第
2の分岐油路57と上記第3のベアリング26側に連通
する第3の分岐油路58とを有している。この3本の分
岐油路56,57,58のうち、第3の分岐油路58を除
く他の2本の分岐油路56,57は、それぞれ上記偏心
軸15の軸心部に形成した軸内油路59に連通せしめら
れている。従って、この2本の分岐油路56,57を介
して送給される潤滑油は、第1のベアリング24及び第
2のベアリング25を潤滑するのみならず、軸内油路5
9からさらに連通路63.63・・を介して各ロータベ
アリング60,60・・へも供給される。又、この軸内
油路59内の潤滑油は、偏心軸15に設けられるオイル
ジェット(図示省略)によってそれぞれ各ロータ9,10,
11の内部に冷却油として噴射供給される。
一方、第2の分岐油路57側に供給された潤滑油は、第
3のベアリング26部分の潤滑のみに供せられる。これ
は、上述の如く3つのベアリング24,25,26のう
ち、特にこの第3のベアリング26は上記偏心軸15の
折曲により偏摩耗が発生し易いところであり、従ってこ
の部分を上述の如くその幅寸法を他のベアリング24,
25よりも小さくして該偏心軸15の折曲による影響を
可及的に抑えることに加えて、この部分の潤滑性を他の
部分よりもより一層高水準に保持して上記偏摩耗を可及
的且つ効果的に抑制しようとするものである。
さらに、この軸内油路59の最下流位置には油圧コント
ロールバルブ44がバルブホルダー43によりその外端
部を抱持された状態で嵌装されている。さらに、このバ
ルブホルダー43は、上記第2の偏心軸17の外端部に
螺着された上記ナット部材38により遊嵌支持されてい
る。
上述の如く構成されたロータリピストンエンジンZにお
いては、オイルパン34に形成されたオイル溜り34a
がハウジングアセンブリ1の軸方向略中央部分に位置す
るようにして該オイル溜り34aのコンパクト化を図っ
ているため、自動車の旋回走行時等において車体が傾斜
した場合でも、オイル溜り34a内における潤滑油の油
面の変化が少なく、オイルストレーナ35の空中へ露出
に起因するオイルポンプ37へのエア吸入が未然に防止
されることとなる。従って、エンジン各部への潤滑油供
給が途中で中断されたりすることなく連続的に行なわ
れ、それだけ高水準の潤滑性能が確保されることにな
る。
さらに、オイルパン34のオイル溜り34aをその軸方
向略中央部に且つコンパクトに形成したことと、オイル
サクションパイプ36をロータハウジング8側の遊休ス
ペース(第2の空間67)内に配置してオイルパン34側
におけるオイルサクションパイプ36の専用配置スペー
スを不要としたことの相乗効果により、オイルパン34
を可及的に小形・小容量化することが可能ならしめられ
ている。従って、通常、エンジン下方側に配置されるオ
イルクーラ等のエンジン補機のレイアウト上の自由度が
向上し、設計上非常に有利である。
(発明の効果) 本発明のロータリピストンエンジンの潤滑油供給装置
は、一対のサイドハウジングと、トロコイド内周面を有
するとともにその外周形状を略長円形とした複数個のロ
ータハウジングと、少なくともひとつのインターメディ
エイトハウジングとから構成されるハウジングアセンブ
リ内に、軸方向に適宜離間して複数個の偏心軸部を有す
る偏心軸を嵌装し、該偏心軸の各偏心軸部にそれぞれ装
着される複数個のロータを上記各ロータハウジングのト
ロコイド内周面に摺接させながら上記偏心軸の周りで遊
星回転させる如くするとともに、上記各ハウジングの下
端部に該下端部から下方に突出させて形成した脚部に対
してハウジングアセンブリ下方からオイル溜りを備えた
オイルパンを取付けてなるロータリピストンエンジンに
おいて、上記オイルパンを、上記ハウジングアセンブリ
側への装着状態において上記オイル溜りが該ハウジング
アセンブリの軸方向略中央部分に対応する如く構成する
とともに、該オイルパンと上記ハウジングアセンブリの
下面との間に形成される空間内に上記オイルパンのオイ
ル溜りから延びるオイルサクションパイプを挿設したこ
とを特徴とするものである。
従って、本発明のロータリピストンエンジンの潤滑油供
給装置によれば、 (1) オイルパンをエンジンに装着した状態において該
オイルパンのオイル溜りがエンジンの軸方向ほぼ中央部
分に対応するように該オイルパンを構成して該オイル溜
りのコンパクト化を図っているため、たとえば、このオ
イルパンを3ロータ式ロータリピストンエンジンの如く
エンジン全長即ち、オイルパン全長が長くなる構成のも
のに適用した場合であっても車体傾斜に起因するオイル
溜り内における潤滑油の片寄り(換言すれば油面高さの
変化)が少なく、オイルストレーナの空中への露出及び
それに伴うオイルポンプへのエア吸入を未然に防止で
き、それだけエンジンに対する潤滑性を高水寸に維持で
きる、 (2) オイルサクションパイプを、オイルパンとハウジ
ングアセンブリ下面との間に形成される空間内に挿設し
て遊休スペースの有効利用を図っているため、オイルパ
ン側にオイルサクションパイプ挿設用の専用空間を設け
る必要がなく(換言すればオイル溜り以外の部分を可及
的にハウジングアセンブリ下面に接近させることがで
き、それだけオイルパンの小形化及び小容量化を促進
し、エンジンの下方部分に配置される各種のエンジン補
機のレイアウトの自由度の向上を図ることができる、 等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係る潤滑油供給装置を備えた
自動車用ロータリピストンエンジンの縦断面図、第2図
は第1図のII−II横断面図である。 1……ハウジングアセンブリ 2,3 ……サイドハウジング 4,5 ……インターメディエイトハウジング 6,7,8 ……ロータハウジング 9,10,11 ……ロータ 12,13,14……ロータ室 15……偏心軸 16……第1の偏心軸 17……第2の偏心軸 18,19,20……偏心軸部 24,25,26,27 ……ベアリング 30……ノックピン 31……フロントカバー 32,33 ……テンションボルト 34……オイルパン 34a ……オイル溜り 36……オイルサクションパイプ 65……脚部 67……空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のサイドハウジングと、トロコイド内
    周面を有するとともにその外周形状を略長円形とした複
    数個のロータハウジングと、少なくともひとつのインタ
    ーメディエイトハウジングとから構成されるハウジング
    アセンブリ内に、軸方向に適宜離間して複数個の偏心軸
    部を有する偏心軸を嵌装し、該偏心軸の各偏心軸部にそ
    れぞれ装着される複数個のロータを上記各ロータハウジ
    ングのトロコイド内周面に摺接させながら上記偏心軸の
    周りで遊星回転させる如くするとともに、上記各ハウジ
    ングの下端部に該下端部から下方に突出させて形成した
    脚部に対してハウジングアセンブリ下方からオイル溜り
    を備えたオイルパンを取付けてなるロータリピストンエ
    ンジンにおいて、上記オイルパンを、上記ハウジングア
    センブリ側への装着状態において上記オイル溜りが該ハ
    ウジングアセンブリの軸方向略中央部分に対応する如く
    構成するとともに、該オイルパンと上記ハウジングアセ
    ンブリの下面との間に形成される空間内に上記オイルパ
    ンのオイル溜りから延びるオイルサクションパイプを挿
    設したことを特徴とするロータリピストンエンジンの潤
    滑油供給装置
JP28746585A 1985-12-17 1985-12-17 ロ−タリピストンエンジンの潤滑油供給装置 Expired - Lifetime JPH0652045B2 (ja)

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JP28746585A JPH0652045B2 (ja) 1985-12-17 1985-12-17 ロ−タリピストンエンジンの潤滑油供給装置

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