JPH064789B2 - 薄膜状導電性材料の製造方法 - Google Patents

薄膜状導電性材料の製造方法

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JPH064789B2
JPH064789B2 JP60203002A JP20300285A JPH064789B2 JP H064789 B2 JPH064789 B2 JP H064789B2 JP 60203002 A JP60203002 A JP 60203002A JP 20300285 A JP20300285 A JP 20300285A JP H064789 B2 JPH064789 B2 JP H064789B2
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俊穂 一ノ宮
紀八郎 西内
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SEIKOO KASEI KK
Otsuka Chemical Co Ltd
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SEIKOO KASEI KK
Otsuka Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、薄膜状導電性材料の製造方法に関するもの
である。
〈従来の技術〉 薄膜状導電性材料は、静電シールド、抵抗体、回路、ス
イッチ接点、電磁波シールド用途などの各種材料として
有用性が高く、また電池の電極材料としての用途分野に
も有用性が高いことから、従来より様々な研究がなされ
ている。
導電性材料としては、導電性チタン酸アルカリ金属ウイ
スカーを樹脂中に充填材として配合したものが、本発明
者らによってすでに提案されている。
また、薄膜状導電性樹脂材料の製造方法としては、従来
より樹脂に導電性物質を充填したものをカレンダーや押
し出し法によって製造することが行なわれている。
しかしながら、これらの方法では、十分に薄く該材料を
成形すあことができなかった。さらに、これらの方法で
は、樹脂中に充填された導電性物質の分散が不均一にな
りやすいために、製造された薄膜の各部分において導電
性に差異を生じるという問題があった。
そこで、本発明者らの一人は、キャスティング法で薄膜
状導電性材料を製造することを提案している。(特願昭
59−33674号) 〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、導電性材料として特に優れている導電性
チタン酸アルカリ金属ウイスカーを用いた材料をキャス
ティング法で成形した場合には、以下のような問題を生
じる。
即ち、チタン酸アルカリ金属ウイスカーを樹脂溶液中に
混合したものを用いてキャスティング法を用いた薄膜状
材料の製造を行なう際、該チタン酸アルカリ金属ウイス
カーが液中で絡まりを生じて毛玉状となるために得られ
た薄膜の表面状態が著しく損なわれているのである。
この問題は、チタン酸カリウムウイスカーの添加量を十
分少なくした場合には生じないものの、その場合には目
的とする導電性を示さないため好ましくない。
そこで、本発明者らは、これらの問題を解消するため鋭
意研究を重ねたところ、ここに極めて有用性の高い導電
性薄膜状材料を製造する方法を見いだし本発明を完成し
た。
〈課題を解決するための手段〉 即ち、本発明は、樹脂に導電性チタン酸アルカリ金属ウ
イスカーを加えて撹拌しウイスカー分散樹脂溶液を得る
工程と、該樹脂溶液をペイントロールに通しウイスカー
の絡まりをほぐすと同時に部分的にウイスカーを破壊す
る工程と、該樹脂溶液を剥離性基材上に塗布し乾燥させ
たのち剥離する工程とからなる、薄膜状導電性材料の製
造方法に係る。
本発明は、導電性アルカリ金属ウイスカーにより補強さ
れ、導電性を付与された有用性の高い複合材料をキャス
ティング法により薄膜状に成形する方法をはじめて提供
するものである。
本発明に用いられる樹脂としては、特に制限はなくその
目的及び用途に応じて適宜選択すればよい。
本発明に用いられる導電性チタン酸アルカリ金属ウイス
カーとは、以下に挙げるようなものをいう。
(1)一般式MO・aTiOx・bHO(式中Mはリ
チウム、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属;0
<a≦8、0≦b≦4、0<x<2;a、bおよびxは
実数)で表され、一般にチタン酸アルカリ金属化合物又
はブロンズチタン酸アルカリ金属と呼ばれる導電性のチ
タン酸アルカリ金属ウイスカー(I);または、 (2)一般式MO・aTiOy・bHO(式中M、a
およびbは上記と同じ;0<Y≦2、Yは実数)で表さ
れるチタン酸アルカリ金属ウイスカーが、導電性の金属
及び/又は導電性の金属酸化物、金属ハロゲン化物もし
くはその他の導電性金属化合物から選ばれた一種又は二
種以上で被覆されたもの(II);または、 (3)一般式MO・aTiOy・bHO(式中M、
a、bおよびyは上記と同じ)で表されるチタン酸アル
カリ金属ウイスカーを製造するに際し、当該チタン酸ア
ルカリ金属ウイスカーの原料を導電性の金属酸化物、ハ
ロゲン化物、炭酸塩、硝酸塩または硫酸塩等の金属化合
物の一種又は二種以上との共存下に、還元性雰囲気下で
反応させるかまたは酸化性雰囲気下で反応させた後、必
要に応じて還元、またはドーピング処理することによ
り、上記チタン酸アルカリ金属ウイスカーが、導電性の
金属及び/又は導電性の金属酸化物、金属ハロゲン化物
もしくはその他の導電性金属化合物から選ばれた一種ま
たは二種以上で被覆されるかまたは該チタン酸アルカリ
金属ウイスカー粒子の少なくとも表面がそれらと共晶を
形成したもの(III); なお、この発明の導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカ
ーは、一般式 MO・aTiO・bHO(a,bは上記と同じ) で表されるチタン酸アルカリ金属ウイスカー(IV)とは
区別される。
次にこれらの導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー
(I)の製造方法としては、チタン酸アルカリ金属ウイ
スカー(IV)を、還元性雰囲気下、例えば、水素等の還
元ガス雰囲気中または炭素物質等の還元剤の存在下での
非酸化性雰囲気下で、300℃以上で熱処理する方法
か、あるいはチタン酸アルカリ金属ウイスカー(IV)の
製造に際し、焼成反応時の反応雰囲気を還元性雰囲気に
保つか、または還元剤の存在下で非酸化性雰囲気に保つ
ことにより直接製造する方法がある。
導電性アルカリ金属ウイスカー(II)の製造方法として
は無電解メッキ、湿式中和法、CVD、PVDなどの常
用の手段で導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー
(I)又はチタン酸アルカリ金属ウイスカー(IV)を被
覆する方法がある。
導電性チタン酸アルカリ金属ウイスカー(III)の製造
方法としては、一般式 MO・aTiO・bHO(M、a、b、Yは上記
と同じ)で表されるチタン酸アルカリ金属ウイスカーを
製造する際、錫、銅、銀などの酸化物、ハロゲン化物、
炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩などをチタン源である酸化チタ
ンまたは水酸化チタンとアルカリ源であるアルカリ金属
の炭酸塩またはハロゲン化物との共存下に500〜12
00℃に加熱することによって得られる。加熱にはマイ
クロ波を用いてもよい。
次に、樹脂溶液中に導電性アルカリ金属ウイスカーを添
加する方法について説明する。
樹脂に対する導電性アルカリ金属ウイスカーの配合割合
としては、特に制限されないが、樹脂100に対して導
電性アルカリ金属ウイスカー50〜150重量部が例示
できる。
ところで、導電性アルカリ金属ウイスカーは、ウイスカ
ー状の構造を有するため、バインダー樹脂溶液中に添加
し撹拌するのみではウイスカー同士の絡まりのため毛玉
状の小粒を生じる。そのため、該樹脂溶液を薄膜状の成
形物に成形した際、成形薄膜の表面に小粒がみられる。
このことは、外観上好ましくないのみならず、用途上の
不都合を生じるのは明らかである。
この問題を解決するためにはペイントロールを用いて該
樹脂溶液に強力なシェアをかければよい。この方法を用
いたところ、驚くべきことに、導電性を高めるのに有用
なウイスカー状の構造を維持したまま、毛玉状の絡まり
をほぐし、同時にアスペクト比を、薄膜状に成形した際
にも支障を生じない程度まで低下させることができた。
かくして、絡まりのほぐされた導電性アルカリ金属ウイ
スカー含有樹脂溶液は、剥離性の基材上にナイフコータ
ーを用いるなどの公知の手段によって、薄く塗布するこ
とができる。剥離性基材上に塗布された導電性アルカリ
金属ウイスカー含有樹脂溶液を、必要に応じて段階的に
乾燥した後、該基材から剥離することによって薄膜状導
電性材料を得られる。
該導電性薄膜状材料は、剥離性基材から剥離する前に、
さらに該樹脂液をその表面上に塗布し乾燥する工程を加
えて補強層を設け薄膜の強度と厚さを増すこともでき
る。この工程は一度あるいは二度以上設けて任意の厚さ
の薄膜に成形することもできる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。な
お、以下の部数はすべて重量部である。
(実施例1) 濃度25%、粘度600ポイズのポリウレタン樹脂溶液
(セイコー化成社製、商品名ラックスキンu−83−
3)200部に導電性アルカリ金属ウイスカー(大塚化
学社製、商品名デントールBK−200)100部を添
加し、ジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)を加
えて均一に撹拌したのち、必要に応じてDMFを加えな
がらペイントロールを3回通して、濃度42%の黒灰色
のペーストを得た。
このペースト100部にさきのポリウレタン樹脂溶液5
6部、及びDMF19部を加え、均一に撹拌したのち、
濾過し脱泡した。
得られた導電性樹脂液は粘度約200ポイズでチクソロ
トピックな性質の強いものであった。
この導電性樹脂液を艶消離紙型上に乾燥膜厚が100m
μとなるようにドクターナイフコータをもちいて塗布
し、80℃で10分、次いで120℃で5分乾燥した。
その後離型紙を剥離すると、屈撓性のある黒青色の導電
性薄膜材料が得られた。
この薄膜材料の体積固有抵抗は2.5×10Ω・cmで
あった。
(実施例2) 実施例1と同様の工程により、離型紙がついたままの導
電性薄膜を得た。このものの上に実施例1で用いたラッ
クスキンU−83−3の20%溶液を乾燥膜厚が100
μmとなるように塗布し、80℃で6分、ついで140
℃で3分乾燥した。その後離型紙を剥離し、二層構成の
導電性薄膜材料を得た。
この導電性薄膜材料は実施例1で得られた導電性薄膜材
料よりも強度的に優れたものであった。導電層の体積固
有抵抗は2.8×10Ω・cmであり補強層を設けたこ
とによる導電性の低下は殆ど見られなかった。
(実施例3) デントールwk−100、70部及びトルエン65部を
共重合塩化ビニル樹脂(積水化学工業社製、商品名エス
メディカV)の35%溶液100部中に添加し、均一に
撹拌したのちペイントロールを3回通して濃度45%の
ペーストを得た。
このペーストと共重合塩化ビニル樹脂溶液を用いて導電
材とバインダーの比が下記第1表に示す割合となるよう
に混合し、充分撹拌したのち、ろ過、脱泡を行なった。
次いで艶消離型紙上に乾燥膜厚が50μmとなるように
夫々塗布し、80℃で6分、次いで120℃で3分乾燥
し、一夜放置後離型紙から剥離して導電性薄膜材料を得
た。
これらの導電性薄膜材科について導電性の測定を行なっ
た結果を合わせて下記第1表に示す。
(実施例4) 実施例1で得たペーストをナイロンタフタの上に乾燥重
量で100g/cmとなるようにナイフコータを用い
て塗布し、80℃で6分、ついで120℃で3分乾燥し
た。
表面抵抗は8×10Ω/sqであった。
さらにこの上に乾燥重量が25g/mとなるようにラ
ックスキンu−833を塗布し、80℃で6分、ついで
120℃で3分乾燥し、導電性複合材を得た。
〈発明の効果〉 このようにして得られた導電性薄膜状成形物は、厚さと
体積固有抵抗が各部とも一様であり、導電性アルカリ金
属ウイスカーの種類及び量を適宜調整することによって
所望の導電性を得られ、さらには化学的にも安定である
ことから、静電シールド用薄膜、薄膜状抵抗体、電気回
路、スイッチ接点、電磁波シールド、電池用電極材料等
さまざまな用途にきわめて有用性の高いものであった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂に導電性チタン酸アルカリ金属ウイス
    カーを加えて撹拌しウイスカー分散樹脂溶液を得る工程
    と、該樹脂溶液をペイントロールに通しウイスカーの絡
    まりをほぐすと同時に部分的にウイスカーを破壊する工
    程と、該樹脂溶液を剥離性基材上に塗布し乾燥させたの
    ち剥離する工程とからなる、薄膜状導電性材料の製造方
    法。
JP60203002A 1985-09-12 1985-09-12 薄膜状導電性材料の製造方法 Expired - Lifetime JPH064789B2 (ja)

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