JPH0647642B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0647642B2
JPH0647642B2 JP15578085A JP15578085A JPH0647642B2 JP H0647642 B2 JPH0647642 B2 JP H0647642B2 JP 15578085 A JP15578085 A JP 15578085A JP 15578085 A JP15578085 A JP 15578085A JP H0647642 B2 JPH0647642 B2 JP H0647642B2
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三千雄 笠井
信和 渥美
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物に関する。
さらに詳しくは、不飽和カルボン酸もしくはその無水物
で変性した変性ポリプロピレン(以下、変性PPとい
う。)または該変性PP1重量部以上を含有したポリプ
ロピレン、特定のポリアミド、非結晶性の熱可塑性樹脂
およびガラス繊維の各所定量を含有せしめた熱可塑性樹
脂組成物に関する。
近年、自動車部品、電気製品、その他の各種工業製品の
分野では原材料として使用する熱可塑性樹脂の性能とし
て高剛性、高強度のものが要求されてきている。このた
め、各種の熱可塑性樹脂にガラス繊維を配合したいわゆ
るガラス繊維強化熱可塑性樹脂(以下、FRTPとい
う。)の開発が行なわれ、市販されている。これらのF
RTPのうち、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリアセタールなどの結晶性樹脂にガラス繊維を配
合したFRTPは、非結晶性樹脂にガラス繊維を配合し
たFRTPにくらべ、一般にガラス繊維による補強効果
が大きく、機械的強度、剛性、耐熱性、耐薬品性などに
優れており、各種の用途に使用されている。
しかしながら、これらの結晶性樹脂にガラス繊維を配合
したFRTPは上述のように多くの利点を有しているも
のの、ポリカーボネート、変性ポリフエニレンオキサイ
ド、変性ポリフエニレンエーテル、ABS樹脂などの非
結晶性樹脂にガラス繊維を配合したFRTPにくらべ、
成形品としたときに該成形品の反り変形性が大きく、寸
法安定性が劣るという欠点を有している。このため、寸
法精度がきびしく要求される用途には、ほとんど非結晶
性樹脂にガラス繊維を配合したFRTPが使用されてい
るのが現状である。
ところで、一般にポリプロピレン(以下、PPとい
う。)は物理的、化学的に優れた性能を有しているう
え、汎用樹脂として大量に生産されかつ価格も安価であ
るところから、PPにガラス繊維を配合したガラス繊維
強化ポリプロピレン(以下、FRPPという)も広範な
用途に使用されている。しかしながら、PPは非結晶性
樹脂であるため、そのFRPPも他の結晶性樹脂にガラ
ス繊維を配合したFRTPと同様反り変形性が大きいと
いう欠点を有している。かかるFRPPの反り変形性を
改善するために、PPに板状の無機質フイラーとガラス
繊維とを配合することが試みられている。この無機質フ
イラーとガラス繊維とを併用した樹脂組成物を用いた成
形品は反り変形性が著るしく改善されるが板状の無機質
フイラーを多量に配合する必要があるため、射出成形法
による成形品のウエルド部の機械的強度が著るしく低下
するという欠点を有している。
また、PPにEPRのようなゴム成分とガラス繊維とを
配合することも試みられているが、配合したゴム成分に
起因して、成形品の機械的強度、剛性、耐熱変形性、表
面硬度などの諸性質が著るしく悪化するという欠点があ
る。
さらに、現在市販されているFRPPは成形品としたと
きに該成形品の機械的強度や剛性の点で今1つ性能不足
であり、金属代替用途すなわち高強度、高剛性が要求さ
れる分野ではその用途が著るしく制限されるといつた欠
点を有している。
本発明者らは、FRPPの上述の欠点を改善するべく鋭
意研究した。その結果、不飽和カルボン酸もしくはその
無水物で変性した変性PPまたは変性PP1重量部以上
を含有したPP(以下、(A)成分という。)に特定のポ
リアミド(以下、(B)成分という。)、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリ
ロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニト
リル−アクリル酸エステル−スチレン樹脂(AAS樹
脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹
脂(MBS樹脂)、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリフエニレンエーテル樹脂、ポリフエニレン
オキサイド樹脂、変性ポリフエニレンオキサイド樹脂、
ポリエーテルスルホン樹脂もしくはこれらの2種以上の
混合物(以下、これらを総称して(C)成分という)お
よびガラス繊維(以下、(D)成分という。)の特定量を
配合してなる熱可塑性樹脂組成物が、成形品としたとき
に該成形品の機械的強度、剛性、耐熱変形性が優れかつ
反り変形性が大巾に改善された成形品を与えることを見
い出し、この知見にもとずき本発明を完成した。
以上の記述から明らかなように本発明の目的は、成形品
としたときに、該成形品の機械的強度、剛性、耐熱変形
性が優れ、反り変形性が大巾に改善された成形品を与え
る熱可塑性樹脂組成物を提供することである。
本発明は以下の構成を有する。
(A)不飽和カルボン酸もしくはその無水物で変性したポ
リプロピレンまたは不飽和カルボン酸もしくはその無水
物で変性したポリプロピレンを少なくとも1重量部含有
したポリプロピレン、(B)メタキシレンジアミンとアジ
ピン酸との重縮合により得られるポリアムド樹脂、 (C)成分および(D)ガラス繊維とからなる熱可塑性樹脂組
成物であって、(A)が95〜50重量%、(B)が5〜50
重量%とからなり、(A)と(B)の合計100重量部に対
し、(C)を5〜40重量部含有せしめてなる配合物10
0重量部に(D)を5〜100重量部含有せしめたことを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
本発明で用いる(B)成分すなわちメタキシレンジアミン
とアジピン酸との重縮合により得られるポリアミド樹脂
は下記〔I〕式で示される構造を有し、分子鎖中に芳香
族環(ベンゼン環)を持つた特殊なポリアミド樹脂であ
り、ナイロンMXD6の商品名で市販されている。
上述の構造を有する特殊ポリアミド樹脂(以下、ナイロ
ンMXD6という。)は、他のポリアミド樹脂例えばナ
イロン6、ナイロン66などにくらべて著るしく高強
度、高剛性であるのみならず、分子くり返し単位中にベ
ンゼン環を有する非結晶性樹脂(以下、非結晶性樹脂と
いう。)との相溶性に極めて優れているといつた特性を
有している。本発明者らはナイロンMXD6が非結晶性
樹脂との相溶性に優れていることを見い出したが、この
ことはナイロンMXD6が主鎖骨格にベンゼン環を有し
ているためと考えられ、この点が他のポリアミド樹脂に
はない大きな特徴である。
また、ナイロンMXD6は単独で用いられるほか、ナイ
ロンMXD6を主成分として他のポリアミド樹脂例えば
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン610、ナイロン612などと混合して用
いることもできる。
本発明に用いる(B)成分すなわちナイロンMXD6の配
合量は、(A)成分95〜50重量%、(B)成分5〜50
重量%であり、特に好ましくは(A)成分90〜60重量
%、(B)成分10〜40重量%である。(B)成分の配合
量が5重量%未満では(C)成分との相溶性が不充分とな
り、成形品としたときに該成形品の反り変形性の改善効
果が得られないうえ、機械的強度、剛性の改善効果もと
ぼしいので好ましくない。
本発明で用いられる(A)成分を構成する変性PPはPP
を不飽和カルボン酸もしくはその無水物(以下、不飽和
カルボン酸類という。)で変性したものである。
不飽和カルボン酸類としては例えばアクリル酸、メタク
リル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコ
ン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン
酸、無水イタコン酸などをあげることができる。
変性PPに用いられる原料PPは特に制限がなく、通常
のプロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とするプ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−
ブテン共重合体、プロピレン−エチレン−ヘキセン共重
合体などが好ましく用いられる。また、変性PPの製造
方法としては特に制限はなく、種々の公知の方法を用い
ることができる。例えばPP粉末に上述の不飽和カルボ
ン酸類およびラジカル発生剤例えばジ−t−ブチルパー
オキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキセン、1,3−ビス(t−ブチレパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼンなどのラジカル発生剤
を加え混合したのち、該混合物を押出機を用いて温度1
80〜300℃、好ましくは200〜250℃で溶融混
練する方法が好適に用いられる。
また本発明で用いる変性PPには、未変性のPPを混合
して用いることができる。該未変性PPとしては特に制
限はなく、変性PP用の原料PPと同じものを用いるこ
とができるほか異なつたPPを用いることもできる。変
性PPに未変性PPを混合して用いる場合、変性PPの
混合割合は1重量部以上であればよく、また全量変性P
Pを用いることもできる。
本発明に用いる(C)成分としては、アクリロニトリル−
ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、アクリロニ
トリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、アクリロニトリル
−アクリル酸エステル−スチレン樹脂(AAS樹脂)、
メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂(M
BS樹脂)、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリフエニレンエーテル樹脂、ポリフエニレンオキ
サイド樹脂、変性ポリフエニレンオキサイド樹脂、ポリ
エーテルスルホン樹脂およびこれらの2以上の混合物で
ある。また、該(C)成分の配合量は、前記(A)、(B)成
分の合計量100重量部に対し、5〜40重量部、より
好ましくは10〜40重量部、特に好ましくは10〜3
0重量部である。配合量が5重量部未満では、成形品と
したときの該成形品の反り変形性の改善効果がとぼし
く、また、40重量部を超えて配合しても上述の反り変
形性の改善効果のさらなる向上が達成されず、逆に耐熱
変形性の低下が顕著となるので好ましくない。
本発明に用いる(D)成分すなわちガラス繊維としては、
通常の樹脂強化用に使用されているガラス繊維たとえば
ガラスロービング、カラスチヨツプトストランド、ガラ
スミルドフアイバーなどのガラス繊維が用いられる。該
(D)成分であるガラス繊維の配合量は、前記の所定量の
(A)、(B)、(C)各成分の合計量100重量部に対して
5〜100重量部、特に好ましくは10〜80重量部で
ある。
(D)成分の配合量が5重量部未満では、充分な機械的強
度、耐熱変形性についての補強効果が得られず、また1
00重量部を超えると配合混合物の溶融混練が著るしく
困難となり、かつ溶融流動性が悪化して成形、加工性が
低下するので好ましくない。
さらに本発明の組成物にあつては、通常熱可塑性樹脂に
添加される各種の添加剤例えば酸化防止剤、熱安定剤、
紫外線吸収剤、滑剤、顔料、無機質充填剤などを併用す
ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法としては種々の
方法をあげることができる。
例えば (1) (A)、(B)、(C)、(D)の各成分の所定量を混合
器に入れて混合したのち、溶融混練ペレタイズする方
法。
(2) (A)、(B)、(C)の各成分の所定量を混合し溶融
混練ペレタイズして得たペレツトに(D)成分の所定量を
添加して溶融混練ペレタイズする方法。
(3) (A)、(B)各成分の所定量を混合し、溶融混練ペ
レタイズして得たペレツトに(C)、(D)各成分の所定量
を混合し、溶融混練ペレタイズする方法。
(4) (B)、(C)各成分の所定量を混合し、溶融混練ペ
レタイズして得たペレツトに(A)、(D)各成分の所定量
を混合し、溶融混練ペレタイズする方法。
などいずれの方法によつても製造することができる。な
お、押出機を用いて溶融混練ペレタイズする場合には、
(A)、(B)、(C)、(D)各成分の所定量を混合したの
ち、押出機の同一の供給口より該混合物を供給してもか
まわないが、通常の原料供給口のほかに、シリンダー部
に原料供給口をそなえた押出機を用いる場合には、上述
の(A)、(B)、(C)、(D)各成分のうち、ある成分(複
数成分であつてもよい。)を通常の原料供給口から供給
し、残りの成分をシリンダー部に設けられた供給口から
供給するといつたように分割して供給することも可能で
ある。
また上述の(A)、(B)、(C)、(D)各成分を混合する混
合装置としてはヘンセルミキサー(商品名)、スーパー
ミキサーなどを高速攪拌機付混合器、リボンブレンダ
ー、タンブラーミキサーなど通常の混合装置を用いれば
よく、溶融混練は単軸もしくは2軸の押出機、バンバリ
ミキサー、ロールなどが用いられるが上述の押出機を用
いるのが好適である。溶融混練温度は245〜300
℃、好ましくは250〜280℃である。
本発明のガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、(A)、
(B)、(C)各樹脂成分間の相溶性がきわめて良好である
ためこれに(D)成分を配合した場合、きわめて均一な組
成物が得られ、また本発明の組成物を用いて成形した成
形品は、高剛性、高い機械的強度、高耐熱変形性を有
し、かつ反り変形性が大巾に改善されるので、良好な寸
法安定性を有しており、高剛性、高強度、高耐熱変形
性、高寸法安定性が要求される自動車用部品、電気製品
部品、各種工業製品部品の用途に好適に使用することが
できる。
以下、実施例および比較例によつて本発明を具体的に説
明する。なお、実施例および比較例で用いた原料樹脂は
以下のものを用いた。
ナイロンMXD6:三菱瓦斯化学(株)製レニー6001 ナイロン6:東レ(株)製アミランCM1017 ナイロン66:東レ(株)製アミランCM3007 ABS樹脂:旭化成(株)製スタイラツク181 AS樹脂:旭化成(株)製スタイラツク783 変性PPO樹脂:エンジニアリングプラスチツク(株)ノリ
ル731J−701 また本発明の効果の評価方法は次の方法によつた。
(イ) 機械的強度 機械的強度の測定として、引張強度の測定(JIS K 7113
に準拠)および曲げ強度の測定(JIS K 7203に準拠)を
行なつた。
(ロ) 剛 性 曲げ弾性率の測定(JIS K 7203に準拠)を行なつた。
(ハ) 耐熱変形性 熱変形温度の測定(JIS K 7207に準拠)、高荷重(1
8.6kg/cm2)で行なつた。
(ニ) 反り変形性 円板の中心部をゲートとして樹脂温度280℃で射出成
形して得た直径150mm、厚さ2mmの円板を試料とし、
該試料を温度23℃、相対湿度50%の条件下で48時
間状態調節を行なつたのち、試料の反り変形率を次式よ
り求めた。
ここでdは試料の円板の直径を、h1,h2は第1図に示す
それぞれの反り高さを表わす。
実施例1〜3、比較例1〜5 実施例1〜3として、メルトフローレート(温度230
℃で荷重2.16kgを加えたときの10分間における溶
融樹脂の吐出量)2.0g/10分のプロピレン単独重
合体粉末98.7重量部に無水マレイン酸0.5重量
部、2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール0.1重量
部、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン0.1重量部および水酸化マグネシウム
0.6重量部を加え、ヘンセルミキサー(商品名)で3
分間攪拌混合し、該混合物を口径45mm、L/D=30
の2軸押出機で溶融混練温度200℃で溶融混練押出し
ペレタイズしてメルトフローレート105g/10分の
変性PPのペレツトを得た。
(A)成分として上述の変性PP70重量部、 (B)成分としてナイロンMXD6を30重量部および実
施例1は(C)成分としてABS樹脂20重量部、実施例
2は(C)成分としてAS樹脂20重量部、実施例3は
(C)成分として変性ポリフエニレンオキサイド20重量
部をそれぞれ用い、(A)、(B)、(C)各成分の所定量を
タンブラーミキサーに入れ10分間混合し、該混合物を
口径45mm、L/D=30の2軸押出機の通常の原料供
給口より供給し、ガラス繊維各60重量部をシリンダー
部に設けられた別の供給口よりそれぞれ計量しながら供
給し、溶融混練温度250℃で溶融混練押出しペレタイ
ズした。
また比較例1〜5として、比較例1は(A)成分として実
施例1〜3で用いたと同様の変性ポリプロピレン100
重量部、(B)成分は使用せず、(C)成分としてABS樹
脂20重量部を、比較例2は(C)成分を使用しない以外
は実施例1〜3と同じ樹脂配合成分を、比較例3は(A)
成分として変性ポリプロピレン70重量部、(B)成分の
ナイロンMXD6に替えてナイロン6を30重量部、
(C)成分は使用しない樹脂配合成分を、比較例4は(B)
成分のナイロンMXD6に替えてナイロン6を30重量
部使用する以外は実施例1と同様の樹脂配合成分を、比
較例5は(B)成分のナイロンMXD6に替えてナイロン
66を30重量部使用する以外は実施例1と同様の樹脂
配合成分を、実施例1〜3の方法に準拠して混合し、実
施例1〜3に準拠して通常の原料供給口より供給し、比
較例1,4,5はガラス繊維各60重量部を、比較例
2,3はガラス繊維各50重量部を、実施例1〜3と同
様シリンダー部に設けられた別の供給口よりそれぞれ計
量しながら供給し、比較例1〜4では溶融混練温度25
0℃で溶融混練押出しペレタイズした。また比較例5は
溶融混練温度270℃で溶融混練押出しペレタイズし
た。
実施各例および比較各例で得られたペレツトをそれぞれ
用いて射出成形法により樹脂温250℃(比較例5は樹
脂温275℃)、金型温度50℃で所定の試験片を成形
し、該試験片を用いて各種の評価試験を行なつた。その
結果を第1表にまとめて示した。
実施例4、比較例6 (A)成分として実施例1〜3で用いたと同様の変性PP
10重量部、メルトフローレート20g/10分の未変
性のプロピレン単独重合体(チツソポリプロK180
0)60重量部、(B)成分としてナイロンMXD6を3
0重量部、(C)成分としてABS樹脂20重量部を実施
例1〜3に準拠して、混合し、該混合物を実施例1〜3
に準拠して通常の原料供給口より供給し、ガラス繊維6
0重量部を実施例1〜3に準拠してシリンダー部に設け
られた別の供給口より計量しながら供給し、実施例1〜
3に準拠して溶融混練押出しペレタイズした。また比較
例6として、(A)成分の変性PPを用いずに実施例4で
用いた未変性のPP70重量部を使用する以外は実施例
4と同様の樹脂配合成分を実施例1〜3に準拠して混合
し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供給
口より供給し、ガラス繊維60重量部をシリンダー部に
設けられた別の供給口より計量しながら供給し、実施例
1〜3に準拠して溶融混練押出しペレタイズした。
得られたペレツトを用いて実施例1〜3に準拠して射出
成形法により各種試験片を成形し、該試験片を用いて評
価試験を行なつた。その結果を第2表に示した。
実施例5〜6、比較例7〜8 実施例5〜6として、(A)成分として実施例1〜3で用
いたと同様の変性PP70重量部、(B)成分としてナイ
ロンMXD6 30重量部および実施例5は(C)成分と
してABS樹脂10重量部、実施例6は(C)成分として
ABS樹脂30重量部をそれぞれ用い、(A)、(B)、
(C)各成分の所定量をタンブラーミキサーで10分間混
合し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供
給口より供給し、実施例5は(D)成分としてガラス繊維
55重量部を実施例6は(D)成分としてガラス繊維65
重量部をシリンダー部に設けられた別の供給口より計量
しながらそれぞれ供給し、実施例1〜3に準拠して溶融
混練押出しペレタイズした。
また、比較例7〜8として、(A)成分として実施例1〜
3で用いたと同様の変性PP70重量部、(B)成分とし
てナイロンMXD6を30重量部および比較例7は(C)
成分としてABS樹脂3重量部を、比較例8は(C)成分
としてABS樹脂50重量部を用い、(A)、(B)、(C)
各成分の所定量をタンブラーミキサーで10分間混合
し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供給
口よりそれぞれ供給し、比較例7は(D)成分としてガラ
ス繊維を51.5重量部を、比較例7は(D)成分として
ガラス繊維75重量部を、シリンダー部に設けられた別
の供給口より計量しながらそれぞれ供給し、実施例1〜
3に準拠して溶融混練押出しペレタイズした。
実施各例、比較各例で得られたペレツトのそれぞれを用
いて、実施例1〜3に準拠して射出成形法により各種試
験片を成形し、該試験片を用いて評価試験を行なつた。
その結果を第3表にまとめて示した。
実施例7〜9、比較例9 実施例7は、(A)成分として実施例1〜3で用いたと同
様の変性PP90重量部、(B)成分としてナイロンMX
D6を10重量部、(C)成分としてABS樹脂20重量
部を、実施例8は、(A)成分として実施例1〜3で用い
たと同様の変性PP60重量部、(B)成分としてナイロ
ンMXD6を40重量部、(C)成分としてABS樹脂2
0重量部を、実施例9は(A)成分として実施例1〜3で
用いたと同様の変性PP50重量部、(B)成分としてナ
イロンMXD6を50重量部、(C)成分としてABS樹
脂20重量部をそれぞれ用い、(A)、(B)、(C)各成分
の所定量をタンブラーミキサーに入れて、10分間混合
し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供給
口よりそれぞれ供給し、(D)成分としてガラス繊維各6
0重量部をシリンダー部に設けられた別の供給口よりそ
れぞれ計量しながら供給し、実施例1〜3に準拠して溶
融混練押出しペレタイズした。
また、比較例9として、(A)成分として実施例1〜3で
用いたと同様の変性PP97重量部、(B)成分としてナ
イロンMXD6を3重量部、(C)成分としてABS樹脂
20重量部をタンブラーミキサーに入れて10分間混合
し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供給
口より供給し、(D)成分としてガラス繊維60重量部を
シリンダー部に設けられた別の供給口より供給し、実施
例1〜3に準拠して溶融混練押出しペレタイズした。
実施各例および比較例で得られたペレツトのそれぞれを
用いて、実施例1〜3に準拠して射出成形法により各種
試験片を成形し、該試験片を用いて評価試験を行なつ
た。その結果を第4表にまとめて示した。
実施例10〜12、比較例10〜12 実施例10〜12として、(A)成分として実施例1〜3
で用いたのと同様の変性PP70重量部、(B)成分とし
てナイロンMXD6を30重量部、(C)成分としてAB
S樹脂20重量部をそれぞれ用い、(A)、(B)、(C)各
成分の所定量をタンブラーミキサーに入れて10分間混
合し、該混合物を実施例1〜3に準拠して通常の原料供
給口よりそれぞれ供給し、(D)成分としてガラス繊維を
実施例10では12重量部を、実施例11では30重量
部を、実施例12では120重量部を、シリンダー部に
設けられた別の供給口より計量しながらそれぞれ供給
し、実施例1〜3に準拠して溶融混練押出しペレタイズ
した。また比較例10〜12として、(A)成分として実
施例1〜3で用いたのと同様の変性PP70重量部、
(B)成分としてナイロンMXD6を30重量部をタンブ
ラーミキサーに入れて10分間混合し、該混合物を実施
例1〜3に準拠して通常の原料供給口よりそれぞれ供給
し、(D)成分としてガラス繊維を比較例10は10重量
部を、比較例11は25重量部を、比較例12は100
重量部を、シリンダー部に設けられた別の供給口より、
計量しながらそれぞれ供給し、実施例1〜3に準拠して
溶融混練押出しペレタイズした。
実施各例および比較各例により得られたペレツトを用い
て、実施例1〜3に準拠して射出成形法により各種試験
片を成形し、該試験片を用いて評価試験を行なつた。そ
の結果を第5表にまとめて示した。
第1表から明らかなように、変性PPとABS樹脂の両
者に相溶性の良好なナイロンMXD6を使用せず、変性
PPとABS樹脂の2成分系にガラス繊維を配合した比
較例1では、得られた成形品は機械的強度および熱変形
温度のいずれも著るしく低い値を示し、かつ反り変形率
も非常に大きく寸法安定性がわるいものであつた。また
溶融混練押出時にもストランド切れが頻発した。
一方、(C)成分を使用せず、変性PPとナイロンMXD
6またはナイロン6の2成分系にガラス繊維を配合した
比較例2および比較例3では、溶融混練押出しペレタイ
ズするときにはなんら支障がなく、得られた成形品は機
械的強度、剛性、耐熱変形性も良好であつたが反り変形
性がきわめてわるくなることが判明した。またナイロン
MXD6に替えて、変性PPのみに相溶性が良好で、
(C)成分とは相溶性のわるいナイロン6、ナイロン66
を使用した比較例4および比較例5では、比較例1と同
様、ペレタイズするときにストランド切れが多発したう
え、得られた成形品の機械的強度、耐熱変形性、反り変
形性のいずれも著るしく劣るものであつた。これらの比
較各例にくらべ、変性PP、ナイロンMXD6および
(C)成分の3成分系にガラス繊維を配合した実施例1〜
3では得られた成形品は反り変形性が著るしく改善され
ているうえ、機械的強度、剛性および耐熱変形性にも優
れていることが判明した。
第2表より明らかなように、変性PPに未変性PPを加
えた実施例4では、得られた成形品は反り変形性が小さ
くかつ機械的強度、剛性および耐熱変形性に優れたもの
であることが判明した。これに対して、変性PPを一切
使用しない比較例6では、配合した樹脂相互間の相溶性
が著るしくわるくなる結果、得られた成形品の機械的強
度、耐熱変形性および反り変形性が著るしく悪化するこ
とが判明した。
第3表より明らかなように、ABS樹脂の配合量が3重
量部と少ない比較例7では、得られた成形品の反り変形
性の改善効果が不充分であり、またABS樹脂の配合量
が50重量部と多い比較例8では、得られた成形品の耐
熱変形性が著るしく低下することが判明した。
これらの比較各例にくらべ、実施例5〜6で得られた成
形品は機械的強度、剛性、耐熱変形性反り変形性のいず
れにも優れていた。
また第4表よりわかるように、ナイロンMXD6の配合
量が3重量部と少ない比較例9では、ナイロンMXD6
の配合量が少なすぎるために、ABS樹脂が均一に分散
されず、全体として不均一な組成となる結果、得られた
成形品は機械的強度、剛性、耐熱変形性、反り変形性の
いずれも低下したものになつた。
これに対して実施例7〜9では、得られた成形品は機械
的強度、剛性、耐熱変形性、反り変形性のいずれも優れ
ていた。
第5表からわかるように、ガラス繊維の配合量を変えて
も本発明の組成範囲の実施例10〜12では、得られた
成形品は反り変形性が、比較例10〜12で得られた成
形品の反り変形性にくらべて著るしく優れていることが
判明した。
以上の記述からも明らかなように、本発明に係わる組成
物は、成形品としたときに優れた機械的強度、剛性、耐
熱変形性を有しかつ反り変形性が小さく寸法安定性に優
れた成形品を与える組成物であることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は反り変形性を測定する円板試料の反り変形した
形を表わしたもので、dは円板試料の直径を、h1,h2
それぞれ端部の反り高さを表わす。また1は円板試料の
表を、2は裏を表わしたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 51/06 LLE 7142−4J 77/00 LQS 9286−4J 101/00 LSZ 7242−4J LTA 7242−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)不飽和カルボン酸もしくはその無水物
    で変性したポリプロピレンまたは不飽和カルボン酸もし
    くはその無水物で変性したポリプロピレンを少なくとも
    1重量部含有したポリプロピレン、 (B)メタキシレンジアミンとアジピン酸との重縮合によ
    り得られるポリアミド樹脂、 (C)アクリロニトリル−ブダジエン−スチレン樹脂(AB
    S樹脂)、アクリロニトリル−スチレン樹脂(AS樹脂)、
    アクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン樹脂
    (AAS樹脂)、メチルメタクリレート−ブタジエン−ス
    チレン樹脂(MBS樹脂)、ポリスチレン樹脂、ポリカーボ
    ネート樹脂、ポリフエニレンエーテル樹脂、ポリフエニレ
    ンオキサイド樹脂、変性ポリフエニレンオキサイド樹脂、
    ポリエーテルスルホン樹脂もしくはこれらの2種以上の
    混合物および (D)ガラス繊維とからなる熱可塑性樹脂組成物において、
    (A)が95〜50重量%、(B)が5〜50重量%と
    からなり、(A)と(B)の合計100重量部に対し、
    (C)を5〜40重量部含有せしめてなる配合物100
    重量部に(D)を5〜100重量部含有せしめたことを
    特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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