JP3487035B2 - Pet樹脂成形材料 - Google Patents

Pet樹脂成形材料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電気・電
子部品、自動車部品等に使用されるPET樹脂成形材料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PET樹脂は、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂であり、このプラスチックは、エステル結合を
分子内に持つ飽和ポリエステルの一種で、結晶性熱可塑
性エンジニアリングプラスチックである。PET樹脂成
形材料は、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械的特性等
の物性バランスが優れており、成形性が非常に良好であ
るため、電気・電子部品、自動車部品等の素材として広
く利用されている。
【0003】PET樹脂成形材料は、結晶性樹脂である
ため、ガラス繊維で強化すると、機械的強さ、剛性及び
荷重たわみ温度等が飛躍的に向上する。また、難燃化
が、容易で、優れた難燃グレードが、供給されている。
ところが、ガラス繊維強化のPET樹脂成形材料は、衝
撃強度及び耐トラッキング性が悪いという欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消するためになされたもので、その目的とするところ
は、衝撃強度及び耐トラッキング性に優れたガラス繊維
強化のPET樹脂成形材料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
PET樹脂成形材料は、(1)PET樹脂、(2)耐ト
ラッキング性を付与する熱可塑性樹脂として、シラノー
ル基又はカルボキシル基の反応性官能基を有する数平均
分子量20万〜50万の変性ポリオレフィン樹脂、又は
メチルメタアクリレート樹脂の何れか一つの樹脂、
(3)ガラス繊維、(4)相溶化剤として数平均分子量
3000〜15000で、反応性官能基を有する低分子
ポリプロピレンを含有したことを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係るPET樹脂成形材
料は、請求項1記載の(2)の樹脂を、(1)〜(2)
樹脂成分に対して10〜30重量%含有したことを特徴
とする。
【0007】本発明の請求項3に係るPET樹脂成形材
料は、請求項1記載の(4)の相溶化剤をPET樹脂成
形材料の全量に対して1〜10重量%含有したことを特
徴とする。
【0008】本発明の請求項4に係るPET樹脂成形材
料は、難燃剤をも含有したことを特徴とする。
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0012】本発明に用いるポリエチレンテレフタレー
ト樹脂(以下PET樹脂と記す)は、テレフタル酸とエ
チレングリコールの重縮合によって製造される。
【0013】本発明に用いる(2)耐トラッキング性を
付与する熱可塑性樹脂としては、シラノール基又はカル
ボキシル基の反応性官能基を有する数平均分子量20万
〜50万の変性ポリオレフィン樹脂、メチルメタアクリ
レート樹脂などを用いることができる。
【0014】上記シラノール基又はカルボキシル基の反
応性官能基を有する変性ポリオレフィン樹脂としては、
ポリプロピレンが使用される。
【0015】
【0016】上記メチルメタアクリレート樹脂(以下M
MA樹脂と記す)としては、シアン化水素とアセトンで
アセトンシアンヒドリンを製造し、これを濃硫酸により
脱水エステル化して製造される。
【0017】本発明に用いる相溶化剤としては、シラノ
ール基又はカルボキシル基等の反応性官能基をグラフト
化した低分子ポリプロピレン(以下PPと記す)を用い
る必要があり、PET樹脂成形材料の全量に対して1〜
10重量%の含有することにより、衝撃強度が向上する
ため好ましい。この低分子ポリプロピレンの数平均分子
量は、3000〜15000であることが必要である。
【0018】本発明に用いるガラス繊維としては、通常
プラスチックの補強材として用いることができるものを
そのまま用いることができる。特に、ガラス繊維を構成
する繊維の長さが3〜5mm、繊維径が10〜13μm
程度のものを使用することにより、本発明のPET樹脂
成形材料で得られた成形品の強度と外観が向上するの
で、好ましい。また、カップリング剤処理されたもの
は、樹脂との濡れ性を良くするので、さらに好ましい。
【0019】本発明のPET樹脂成形材料は、PET樹
脂に次の原材料を使用してなるものである。機械的強
さ、剛性及び荷重たわみ温度等を上げるためガラス繊維
を補強材として使用し、耐トラッキング性を付与するた
めに、シラノール基、又はカルボキシル基の反応性官能
基を有する数平均分子量20万〜50万の変性ポリオレ
フィン樹脂又は、メチルメタアクリレート樹脂のうちか
ら一つを使用するものである。
【0020】さらに、難燃性を付与するために難燃剤を
使用し、好ましくは三酸化アンチモン及びテトラブロム
ビスフェノールAタイプエポキシ等の難燃剤を使用する
ものである。さらにワックス等の離型剤、顔料を使用
し、必要に応じてタルク、マイカ等の充填剤を使用する
ことができる。
【0021】本発明のPET樹脂成形材料は、上記原材
料を二軸押出機等により、シリンダー温度250〜27
0℃程度で混練押出を行い、紐状のストランドにして、
冷却後、ペレタイザーでペレットにすることにより製造
される。この過程において、ガラス繊維強化のPET樹
脂成形材料の耐トラッキング性を向上させるために、P
ET樹脂と(2)耐トラッキング性を付与する熱可塑性
樹脂がポリマーアロイを形成する。すなわち、PET樹
脂に対して、この耐トラッキング性を付与する前記樹脂
を10〜30重量%添加してポリマーアロイを行う。こ
れにより、衝撃強度と耐トラッキング性とのバランスが
良い特性を備えた成形品を与える成形材料を得ることが
できる。
【0022】具体的には、アイゾット衝撃強さ(ノッチ
付き)(ASTM D256)についても従来のガラス
繊維強化のPET樹脂成形材料が6kgf・cm/cm
程度であるのに対し、耐トラッキング性を付与する熱可
塑性樹脂を使用するものであり、この熱可塑性樹脂とし
て、シラノール基又はカルボキシル基の反応性官能基を
有する数平均分子量20万〜50万の変性ポリオレフィ
ン樹脂、又はメチルメタアクリレート樹脂のうちから一
つを使用したものとPET樹脂とのポリマーアロイ品で
は、7〜12kgf・cm/cmとなり、アイゾット衝
撃強さが改善される。また、DINKA法(DIN53
480)に基づく耐トラッキング性は、従来のガラス繊
維強化のPET樹脂成形材料が2〜10滴であるのに対
して耐トラッキング性を付与する熱可塑性樹脂を使用し
たもの、例えばシラノール基又はカルボキシル基を有す
る変性ポリオレフィン樹脂又は、メチルメタアクリレー
ト樹脂のうちから一つを使用したPET樹脂とのポリマ
ーアロイ品では、80滴以上となり著しく、耐トラッキ
ング性が改善される。
【0023】さらに、無水マレイン酸変性低分子ポリプ
ロピレン等の相溶化剤をPET樹脂成形材料の全量に対
して1〜10重量%含有することにより、従来のガラス
繊維強化のPET樹脂成形材料が6〜7kgf・cm/
cmであるのに対して変性ポリオレフィンとPET樹脂
とのポリマーアロイ品では、12kgf・cm/cm程
度となり、アイゾット衝撃強さがさらに改善される。
【0024】また、難燃剤として、三酸化アンチモン、
赤燐、有機燐化合物、水酸化アルミニウム、及びテトラ
ブロムビスフェノールAタイプエポキシ樹脂などを添加
することにより、難燃性を向上することができる。
【0025】以上のようにして、耐熱性と衝撃強度及び
耐トラッキング性とのバランスの良いPET樹脂成形材
料が得られる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 (実施例1〜実施例4並びに比較例1及び比較例2)P
ET樹脂、耐トラッキング性を付与する熱可塑性樹脂、
ガラス繊維、相溶化剤、難燃剤とを表1に示した配合で
PET樹脂成形材料の原材料とした。ここで、樹脂とし
て、PET樹脂((株)クラレ社製:クラペットKL2
36R)、MMA樹脂としては(三菱レイヨン(株)社
製:アクリペットVH)を用い、変性PP樹脂として
は、実施例1では、数平均分子量が40万のシラノール
基変性PP樹脂(宇部興産(株)社製:ZP110
1)、実施例2では、数平均分子量が40万のカルボキ
シル基変性PP樹脂(宇部興産(株)社製:ZP64
4)を使用した。
【0027】相溶化剤として、数平均分子量が5000
の無水マレイン酸変性低分子PP(三洋化成工業(株)
社製:ユーメックス1001)を用いた。
【0028】難燃剤として三酸化アンチモンとテトラブ
ロムビスフェノールAタイプエポキシ樹脂とを1対1の
重量部で使用し、難燃剤配合のものは、PET樹脂成形
材料の全量に対して難燃剤を15重量%含有するように
した。ガラス繊維は、繊維長3mm、繊維径13μmの
ガラス繊維(日本硝子繊維(株)社製:ES03?TP
70)を使用した。
【0029】PET樹脂成形材料は、表1に示した配合
でガラス繊維を除きコーンブレンダーを用いて10分間
混合した後、前記原材料を二軸押出機に供給し、ガラス
繊維は、PET樹脂成形材料の全量に対して20重量%
になるようにサイドフィードにより供給し、シリンダー
温度250〜270℃で混練押出を行い、紐状のストラ
ンドにして、冷却後、ペレタイザーで平均粒径3mmの
ペレットにすることにより、PET樹脂成形材料を得
た。
【0030】
【表1】
【0031】上記実施例及び比較例で得たPET樹脂成
形材料のアイゾット衝撃強さについてはASTM D2
56、耐トラッキング性についてはDIN KA法(D
IN53480)、耐熱性の評価尺度である熱変形温度
については、ASTM D648に準じてテストピース
を作製し測定した。その結果を表3に示した。
【0032】表3の結果、本発明の実施例1〜実施例4
は、比較例1及び比較例2に比べ、アイゾット衝撃強
さ、耐トラッキングに著しく優れていることが確認でき
た。
【0033】
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項4に係るPE
T樹脂成形材料は、PET樹脂と耐トラッキング性を付
与するシラノール基又はカルボキシル基の反応性官能基
を有する数平均分子量20万〜50万の変性ポリオレフ
ィン樹脂又はメチルメタアクリレート樹脂とガラス繊維
と相溶化剤としてシラノール基又はカルボキシル基の反
応性官能基を有する数平均分子量3000〜15000
の低分子ポリプロピレンとを含有しているため衝撃強度
及び耐トラッキング性に優れている。
【0035】本発明の請求項4に係るPET樹脂成形材
料は、難燃剤を含有するために、難燃性に優れる。
【0036】本発明の請求項3に係るPET樹脂成形材
料は、無水マレイン酸変性低分子ポリプロピレンの相溶
化剤をPET樹脂成形材料の全量に対して1〜10重量
%含有しているため、さらに衝撃強度が向上する。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)PET樹脂、(2)耐トラッキン
    グ性を付与する熱可塑性樹脂として、シラノール基又は
    カルボキシル基の反応性官能基を有する数平均分子量2
    0万〜50万の変性ポリオレフィン樹脂、又はメチルメ
    タアクリレート樹脂の何れか一つの樹脂、(3)ガラス
    繊維、(4)相溶化剤として数平均分子量3000〜1
    5000で、反応性官能基を有する低分子ポリプロピレ
    ンを含有したことを特徴とするPET樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の(2)の樹脂を、(1)
    〜(2)樹脂成分に対して10〜30重量%含有したこ
    とを特徴とする請求項1記載のPET樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】請求項1記載の(4)の相溶化剤をPET
    樹脂成形材料の全量に対して1〜10重量%含有したこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載
    のPET樹脂成形材料。
  4. 【請求項4】 難燃剤を含有したことを特徴とする請求
    項1乃至請求項3のいずれかに記載のPET樹脂成形材
    料。
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