JPH0647487Y2 - スロットマシン等の正面パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ゲーム媒体を一度に複数量投入するのに適し
たスロットマシンパチンコ機，その他ゲー機用の正面パ
ネルの構造に関するものである。

〔従来の技術〕

スロットマシンにおいて、メダル等のゲーム媒体を一度
に数十枚投入し、その投入数量を計数して内部にクレジ
ットし、１回のゲームに使用するゲーム媒体の数を１回
のゲームごとに指定し、この１回のゲームに使用するゲ
ーム媒体数を、上記クレジットされたゲーム媒体の数量
からゲーム毎に逐次減算するスロットマシンが提案さ
れ、実際に遊技場に設置されるようになった。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、ゲーム媒体の複数枚を一括投入する型式のスロ
ットマシンは、１回のゲーム毎にゲーム媒体をマシンに
投入する手間が省げる点で有用であるが、一括投入とは
いっても、ゲームに先立ってなされる所要数のゲーム媒
体の投入は、メダルを１枚ごとしか投入できないため、
新たにこの点の煩しさが問題となっている。

この点に関して、一括投入タイプの投入皿を設けた正面
パネルが実開昭62-183887号公報に開示されているが、
この投入皿は、正面パネル面に突出したまま固定的に設
けられていること、及び、正面パネルを外箱から開ける
とき、投入皿に連通した取込樋（ダクト）を閉じること
についての施策がない点で問題がある。

本考案は上記のような難点のない一括投入のための受皿
等を形成したスロットマシンを始めとする一括投入タイ
プのゲーム機用の正面パネルを提供することをその課題
とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するための本考案は、スロットマシン等
のゲームマシンにおける正面パネルにおいて、この正面
パネルに、ゲーム媒体の一括投入のため、伏倒させて当
該パネルの前面から突出させると共に、不使用時には前
記パネルに沿って起立させ前記パネル面内に嵌入させる
受皿であって、該受皿の底部が下り勾配を有するととも
にその内奥が球流出のため開放され、かつ、該開放部
に、前記正面パネルを外箱から開けるとき操作する施解
錠ロックの解錠動作に連動して閉じ、施錠動作に連動し
て開かれるシャッタを具備するゲーム媒体の一括投入用
受皿を取付けたことを特徴とするものである。

〔作用〕

本考案パネルは、一括投入用受皿を、それらの使用時の
み倒してパネルの正面から突出させ、不使用時にはパネ
ルに沿って起立させパネル面内へ嵌入させて収納し、パ
ネル前面から一括投入用受皿と灰皿の突出がないように
する。また、パネルを開けるとき、必ずシャッタを閉じ
るので、媒体の流出飛散がない。

〔実施例〕

次に、本考案の実施例を図に拠り説明する。

第１図は本考案パネルの一例において、一括投入用受皿
等を設けない状態の正面図、第２図は第１図のパネルに
取付けた灰皿の一例の正面図、第３図は同じく側断面
図、第４図は同じくゲーム媒体払出部の一例の側断面
図、第５図は同じくゲーム媒体の一括投入用受皿部の一
例の側断面図である。

第１図に於て、１はスロットマシンにおいてそのマシン
の正面に取付けられる正面パネルの下半部（以下、単に
パネルという）で、上半部とは分離して形成されてい
る。このパネル１の上部には、スロットマシンの操作ボ
タン取付穴2a,2b,2cが形成されている。このうち穴2aに
は各リールのスタートボタン（図示せず）が、３個の穴
2bには各リールのストップボタン（図示せず）が、穴2c
には各リール動作に対する適宜のオプション操作ボタン
（図示せず）が装設される。

このパネルは、その左側の上下に設けたヒンジ用のピン
1a,1bによりマシン本体の外箱に開き戸状に開閉自在に
取付けられる。第１図に於て、1cは開閉されるパネル１
の施解錠用のロックである。

３〜５は上記パネル１の下半側に左から順に横並びに形
成した灰皿、払出操作部、及び、ゲーム媒体の一括投入
用受皿のそれぞれ取付穴（取付部）である。

上記の各取付穴3,5並びに取付部４には、以下に述べる
取付構造により灰皿６と一括投入受皿８がパネル面に対
し出没自在に、また、払出操作部７がパネル面から突出
しないように取付けられている。

以下、これらについて説明する。

而して、灰皿６は、第２図，第３図に示すようにその取
付穴３の内のり形状に即した外形に形成され、その両側
壁6a,6bが水平向きのピン6c,6dにより上記穴３の両側に
枢着されることにより、パネル１の前面に対し起立，伏
倒自在に取付けられている。ここで、6eは灰皿の底部、
6fは吸いさしを置く凹部である。

而して、上記灰皿６は起立させると、その底部6eの裏面
とパネル１の前面がほぼ揃って使用できない状態におか
れ、手前に引いて伏倒させると底部6eが水平になり灰皿
として使用できる状態となる。

尚、第２図，第３図に於て、6gは取付穴３の内奥に張設
した不燃性のカバープレート、6hは起立させた灰皿６の
上部壁をボールに作用するスプリング力で保持する保持
部である。

次に、上記パネル１の取付部４には、第４図に示す払出
操作部７が取付けられている。

この払出部９では、まず払出媒体のチャンバを兼用する
通路9aが、操作部７が取付けられる取付部４の裏面側に
形成されている。この通路9aの先端には、その底部にシ
ャッタ9bが軸9cを中心に角回転し開閉自在に設けられて
いる。シャッタ9bの下方には、ダクト状の払出口9dが形
成されていて、パネル１の下面側に形成した払出受皿
（図示せず）の装着用凹部9eを臨んでいる。

而して、取付部４は、パネル前面を箱状に凹陥させて形
成され、この部４には操作部７として上，下スライドす
るツマミ部材7aが、パネル１を挟んだ裏面に、作動杆7b
を有して取付けられ、この作動杆7bにはスプリング7cに
よって常時上方へ向く力が付与されている。

作動杆7bは、ツマミ部材7aが手で下動させられたとき一
緒に下動し、手を放すとスプリング力で元の位置に上動
復帰するように作動する。

そこで、上記作動杆7bには、それが下動されたとき上記
シャッタ9bを下方（図示の例では時計方向）に角回転さ
せるリンク10が関連させられている。即ち、このリンク
10は、ほぼ横向きで中程がピボット10aされていると共
に、先端側10bが作動杆7bの下に配されて上方へ向けバ
ネ10cで引張られたリンク部材10dと、このリンク部材10
dの後端に上部10eが連結されると共に下部10fがシャッ
タ9bの後端に連結されたリンク部材10gとにより構成さ
れ、作動杆7bが下動するとシャッタ9bを下動させるよう
に形成されている。

而して、シャッタ9bは常態にあっては、ツマミ部材7aが
スプリング7cにより上方位置に保持され、且つ、リンク
部材10d,10gがバネ10cにより上方へ向け引張られている
ことによって、図の実線で示すほぼ水平な位置に強制さ
れ、払出口9dと払出通路9aの先端（図の下端）を遮断し
ている。

従って、入賞して払出される媒体は、チャンバ兼通路9a
内にあって、払出口9dから流出することはない。

この状態において、ゲームを行っている者がツマミ部材
7aを押し下げると、リンク部材10d,10gは、図の鎖線で
示す位置に変位し、シャッタ9bを略45度時計方向に角回
転させ、当該シャタ9bの内壁面を通路9aと払出口9dとの
連接壁面として作用するように位置付けるので、通路9a
内に払出用のゲーム媒体があれば、それらが払出口9dか
ら自然落下し、パネル１の下端に形成された凹部9eに当
いがわかれている払出媒体の受皿内（図示せず）に流入
する。

本考案パネルにおいては、ゲーム媒体の払出用受皿は、
正面パネルに固定的に設けず、払出口9dをパネル１の前
面より後退させて形成し、この払出口9dの下に形成した
当壁9fに可搬型の払出用受皿（図示せず）を当てがって
払出媒体を受けるようにしたので、後に述べる一括投入
用受皿の構成と相俟ってこの払出用受皿がパネル面から
前方へ突出して固定的に設けられたものに比べ、パネル
１全体の正面形態をシンプル且つコンパクトに形成でき
る。

本考案パネルは、ゲーム媒体の一括投入受皿８が、一例
として第５図に示すような構造でパネル１に設けられる
ことにより、本考案の課題を解決したものであるから、
以下、これについて説明する。

本考案パネルにおける、一括投入用受皿８自体の取付態
様は、灰皿６の場合と基本的には同様であるが、灰皿６
の場合と異なり、この一括投入用受皿８に投入された媒
体が、この一括投入用受皿８に対してパネル１の内側に
配設された媒体受入ダクト11に、シャッタ12を有する開
口部5cの部分を通って導入されなければならない。

このため、前記一括投入用受皿８は、その両側壁8a,8b
において水平なピン8c,8dにより取付穴５の側面に起
立，伏倒自在に取付けられている点は、灰皿６と共通し
ているが、この一括投入用受皿８ではその奥壁が開放部
8eに、また、底部8fの内面が下り坂に形成され、前記開
放部8eと下り坂が取付穴５の底面5aと一体となり、か
つ、開口部5cに後述するシャッタ板12aを具備すること
によって媒体流入路の一部を形成している点で異なる。

而して、5bは取付穴５の内側に張設した内壁で、この内
壁5bの下端側には、上記一括投入用受皿８の開放部8e及
び取付穴の底面5aを臨む部位に開口部5cが形成されてい
る。

上記開口部5cの背面には、シャッタ板12aがスライドし
て当該開口部5cを開放，遮断できるように配設されてい
る。

この実施例に於て、上記シャッタ板12aは、リンク杆12b
に連結され、パネル１の前面に設けたロック1cに連結し
たパネル１の施解錠用のラッチ13に連結されている。即
ち、シャッタ板12aは、ロック1cに合鍵が入れられラッ
チ13aが回転させられ、パネル１がそのピン1a,1bをヒン
ジとして開けられるとき閉ぢられ、一括投入用受皿８に
投入されている媒体が開口部5cから受入ダクト11側に流
出することがないように構成されている。これは、パネ
ル１が開けられると一括投入用受皿８側の開口部5cと、
ダクト11の入口11aとが分離し、シャッタ12が開いてい
ると、前記一括投入用受皿８の媒体が落下してしまうか
らである。

而して、上記一括投入用受皿８は、使用されないとき
は、起立させてその底部8fの外面をパネル１の前面にほ
ぼ揃わせた状態で収納しておき、使用時のみそれを手前
に倒しシャッタ12が開けられた状態において使用するも
のである。以上の実施例はスロットマシンについてのも
のであるが、本考案はこのほか、パチンコ機、その他ゲ
ーム媒体を一括投入するタイプのゲーム機の正面パネル
に適用できる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案においてはゲームマシンの
パネル正面側に配設されるゲーム媒体の一括投入受皿
を、不使用時には起立させてパネル面から突出しないよ
うに形成することにより、スロットマシンにおける正面
パネルの凹凸を少なくでき、従って、スロットマシンを
製造したあと、それを梱包，運搬，保管等する際、凸部
が少ない分コンパクトに梱包できることは勿論、スペー
ス効果も高くなるという独自の効果が得られる 特に、本考案パネルにおけるゲーム媒体の一括投入受皿
は、それが起伏式であること、及び、内側に設けた内壁
の開口部と前記受皿の開放部を一体に形成し、そこにパ
ネルの開閉用の錠の施解錠作動と逆連動するシャッタを
設けたことにより、まとまった数量のゲーム媒体を受皿
に入れ、この媒体を一括して流入ダクト側に流下させる
ことができ、しかも、パネルを開けるときはシャッタが
閉じて媒体の流出飛散を防止できるという格別の効果が
ある。これは、特にまとった数量のゲーム媒体を予めマ
シン内に投入できるようにしたスロットマシン等のゲー
ムマシンに対するゲーム媒体の投入部としてきわめて好
適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案パネルの一例において、一括投入用受皿
等を設けない状態の正面図、第２図は第１図のパネルに
取付けた灰皿の一例の正面図、第３図は同じく側断面
図、第４図は同じくゲーム媒体払出部の一例の側断面
図、第５図は同じくゲーム媒体の一括投入用受皿の一例
の側断面図である。 １…正面パネルの下半部、2a〜2c…操作ボタンの取付
穴、３…灰皿の取付穴、４…払出操作部の取付部、５…
ゲーム媒体受入皿の取付穴、６…灰皿、７…払出操作
部、８…ゲーム媒体の一括投入用受皿

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スロットマシン等のゲームマシンにおける
   正面パネルにおいて、この正面パネルに、ゲーム媒体の
   一括投入のため、伏倒させて当該パネルの前面から突出
   させると共に、不使用時には前記パネルに沿って起立さ
   せ前記パネル面内に嵌入させる受皿であって、該受皿の
   底部が下り勾配を有するとともにその内奥が球流出のた
   め開放され、かつ、該開放部に、前記正面パネルを外箱
   から開けるとき操作する施解錠ロックの解錠動作に連動
   して閉じ、施錠動作に連動して開かれるシャッタを具備
   するゲーム媒体の一括投入用受皿を取付けたことを特徴
   とするスロットマシン等の正面パネル。