JPH0646904Y2 - 乾燥炉における乾燥物キャリヤー取卸装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案はパルプモールド抄造物などの乾燥炉における乾燥
物キャリヤー取卸装置に関するものである。

「従来の技術」 従来の乾燥炉では乾燥物のサイズが鶏卵トレイ程度の小
形サイズであって一種類の品種であったため乾燥室内外
を循環する無端チエンに架設した支持枠に直接被乾燥物
（抄造直後のもの）を供給して乾燥室内に移送し、乾燥
させた後乾燥室の外側で支持枠を傾倒させて支持枠上の
乾燥物を搬出コンベヤ上に落下させて取卸せば良かっ
た。ところが洋式便器の上下面を被覆するクッション材
のように深さ10mm、肉厚５〜6mm程度の大形サイズのパ
ルプモールド製品でしかも上下面被覆形状が異るものを
１個の大形支持枠上に供給して乾燥させる場合、或は小
形サイズのものでも大形支持枠上に複数形状のもの（品
種の異るもの）を一度に載せて乾燥させる場合は支持枠
を傾倒させて１個の搬出コンベヤに落下させると別品種
の乾燥物が混合するから後に選別をしなければならない
という問題がある。

「考案が解決しようとする問題点」 本案は多品種抄造装置から搬出される複数品種の被乾燥
物を１個のキャリヤー上に取卸し、これを乾燥室内で乾
燥させた後該キャリヤーをそのまま搬出コンベヤー上に
取卸すことのできる乾燥炉における乾燥物キャリヤー取
卸装置を得ることを目的とするものである。

「問題点を解決するための手段」 上記の目的を達成するため本案は 乾燥室の正面上部に入口、下部に出口を設け、入口から
乾燥室内に入り、出口から乾燥室外に出る無端循環チエ
ンを設け、該チエンに等間隔に乾燥物支持枠を架設し乾
燥室の正面前方に乾燥物取卸装置を設けてなる乾燥炉に
おいて、上記支持枠が前枠を欠如した長方形枠であり、
該支持枠上に乾燥物キャリヤーを載置するよう形成さ
れ、上記出口の前方下部に設けた水平回転軸に回動腕を
設け、該回動腕の先端部にはキャリヤー受枠の下部が水
平軸に設けられ、該水平軸と上記水平回転軸とに設けた
スプロケット間に無端チエンを掛回して上記キャリヤー
受枠を水平に支持し、上記水平回転軸の前方にキャリヤ
ー受渡装置を設けてなる乾燥炉における乾燥物キャリヤ
ー取卸装置によって構成する。

「作用」 従って乾燥室13の出口４から正面前方に移動した乾燥物
支持枠１上には複数種類の乾燥物14、14′を載せたキャ
リヤー３が支持されている。その状態で回動腕６、６の
先端部が上記支持枠１の下方に回動し、先端部のキャリ
ヤー受枠７が該支持枠１上のキャリヤー３下面を上方に
持上げ、その状態で回動腕６、６は支持枠１の前枠欠如
部２を通過して前方に回動し、前方の受渡装置12によっ
て該キャリヤー３は搬出コンベヤー15に受渡され該コン
ベヤー15によって搬出される。その後上記支持枠１はキ
ャリヤー供給装置16に向って上昇し、次の支持枠１が出
口４から前方に移動し上述同様の動作が繰返される。

「実施例」 床面17上に乾燥室13が設けられた乾燥室13の正面上部に
入口18、下部に出口４が設けられる。そして入口18から
乾燥室13内に入り、出口４から乾燥室13外に出る無端循
環チエン19、19が設けられる。このチエン19、19は第２
図に示すように両側に２条設けられ互に平行に回動し機
枠20に設けた変向スプロケット21、21′、21″によって
水平方向から垂直方向さらに傾斜して水平方向に方向が
変えられ、乾燥室13内では蛇行する。該チエン19、19に
は等間隔に長方形の乾燥物支持枠１を両側中央ピン22、
22によって架設し、両側両端にあるガイドローラ23を機
枠20に設けた案内ガイド24によって案内することによっ
て該支持枠１を常時水平に保持することができる。そし
て乾燥室13の正面中程前方に上記支持枠１上に載せるキ
ャリヤー３の供給装置16を設け、正面下部前方に該キャ
リヤー３の取卸装置25が設けられて乾燥炉が形成され
る。上記支持枠１は前枠を欠如２した長方形枠である。
上記出口４の前方下部に床面17にピット17′を設け、該
ピット17′の直上に水平回転軸５を設ける。この回転軸
５には回動腕６、６を設け、該腕６、６の先端部を水平
軸８で接続し、該水平軸８にはキャリヤー受枠７の下部
を設ける。該受枠７と水平軸８とは回転方向に固定して
設けられ、該水平軸８及び上記水平回転軸５とに設けた
スプロケット９、10間に無端チエン11を掛回すことによ
って回動腕６、６が水平回転軸５によって回動してもキ
ャリヤー受枠７は常時水平に保持される。そして水平回
転軸５の前方にキャリヤー３の搬出コンベヤー15を設
け、該コンベヤー15の両側に４個の上向シリンダー12′
を設け、該シリンダー12′上にキャリヤー受枠７上のキ
ャリヤー３を回動腕６、６の下降回動によって載置し、
該シリンダー12′を下降させることによりキャリヤー３
を上記コンベヤー15上に受渡し、該シリンダー12′によ
ってキャリヤー受渡装置12が形成される。回動腕６、６
は第２図に示されるように上記支持枠１の前枠欠如部２
を上昇回動し受枠７によって支持枠１上のキャリヤー３
を受取ることができる。尚図中26で示すものはガイドロ
ーラ23の持上げ用スプロケット、27は搬出コンベヤー15
と直交する昇降コンベヤー、28は昇降用シリンダーであ
る。

「効果」 本案は上述のように構成したので１個のキャリヤー３上
に載せられた複数品種の乾燥物14、14′をキャリヤー３
と共に乾燥室13内で乾燥し、かつこれをキャリヤー３と
共に出口４から搬出コンベヤー15に受渡し得て、多品種
乾燥物14、14′を整然と取卸すことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の乾燥炉における乾燥物キャリヤー取卸装
置を示す側面図、第２図は該装置の斜視図、第３図はキ
ャリヤー受枠の側面図、第４図は第３図の側面図であ
る。 １……乾燥物支持枠、２……前枠欠如部、３……乾燥物
キャリヤー、４……出口、５……水平回転軸、６……回
動腕、７……キャリヤー受枠、８……水平軸、９、10…
…スプロケット、11……無端チエン、12……キャリヤー
受渡装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】乾燥室の正面上部に入口、下部に出口を設
   け、入口から乾燥室内に入り、出口から乾燥室外に出る
   無端循環チエンを設け、該チエンに等間隔に乾燥物支持
   枠を架設し乾燥室の正面前方に乾燥物取卸装置を設けて
   なる乾燥炉において、上記支持枠が前枠を欠如した長方
   形枠であり、該支持枠上に乾燥物キャリヤーを載置する
   よう形成され、上記出口の前方下部に設けた水平回転軸
   に回動腕を設け、該回動腕の先端部にはキャリヤー受枠
   の下部が水平軸に設けられ、該水平軸と上記水平回転軸
   とに設けたスプロケット間に無端チエンを掛回して上記
   キャリヤー受枠を水平に支持し、上記水平回転軸の前方
   にキャリヤー受渡装置を設けてなる乾燥炉における乾燥
   物キャリヤー取卸装置。