JPH0646651Y2 - 射出成形機用金型位置決め検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は射出成形機の金型位置決め検出装置に関する
ものである。

（ロ）従来の技術 従来、射出成形機に金型を位置決めするときの搬入の方
法として、第２図・第３図に見られるよう横入れの場合
と第４図に見られるよう上入れの場合の２通りの方法が
あった。

横入れによる搬入方法の位置決めとしては、金型20の底
に切り欠き16を設けてリミット19で搬入速度を減速させ
シリンダ17のブロックを切り欠き16に当てて位置を決め
る方法と、搬入の反対側にストッパ21を設けてそれに当
てて止める、２通りの方法があった。

一方、上入れの場合においては、底に切り欠き16を設け
て底のストッパ21に当てて位置を決めていた。

（ハ）考案が解決しようとする課題 この従来の方法に於ては、金型の一部に何等かの加工を
行なう必要があり、自社保有以外の金型では位置合わせ
が困難な場合が出て来るという問題点があった。本考案
は、このような課題を解決することを目的としている。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、金型を搬入した時、金型を構成している金型
ロケートリング10と接し搬入横方向に移動可能なタッチ
バン２上下方向に移動可能なタッチバン７と、前記タッ
チバン2,7の移動による検出器1,6との接触で金型が所定
の位置に納まったことを確認する前記検出器1,6より構
成している検出装置3,8を、射出成形機本体の型盤もし
くはＴ溝板11の横方向、上下方向に取付けることによっ
て金型を取付ける際の位置決めを行ない、検出装置3,8
が射出成形機の型締力により、スプリング９を介して型
盤もしくはＴ溝板の検出装置収納溝15に収納できるよう
にすることにより、上記課題を解決する。

（ホ）作用 金型が射出成形機内に搬入されると、金型を構成してい
る金型ロケートリング10が検出装置３のタッチバン２を
押す。タッチバン２が押されると所定の位置で検出器１
が作動して横方向の位置が決まる。

次に、金型昇降装置により金型を上昇させる。

金型が上昇すると、金型を構成している金型ロケートリ
ング10が検出装置８のタッチバン７を押す。タッチバン
７が押されると所定の位置で検出器６が作動して上下方
向の位置が決まる。

横方向、上下方向の位置が決まると、射出成形機は型閉
される。型閉されると検出装置3,8はスプリング９を介
して型盤もしくはＴ溝板の検出装置収納溝15内に収納さ
れる。

（ヘ）実施例 以下、本考案を、その実施例を示す図面に基づいて詳細
に説明する。第１図に於て、横方向、上下方向の検出装
置3,8が、ボルト13とスプリング９で型盤もしくはＴ溝
板の検出装置収納溝15内に収納出来るように取付けられ
ている。

検出装置3,8は型盤もしくはＴ溝板の検出装置収納溝15
内に張出量Ａにて取付られており、型盤もしくはＴ溝板
の検出装置収納溝15との間にはガイドプレート５が取付
けられている。検出装置3,8には、共に、タッチバン2,7
がスプリング４ボルト12を介して装着されて移動可能に
なっており、タッチバン2,7が金型を構成している金型
ロケートリング10によって押し付けられた時所定の位置
に到達したことを知らせるリミットスイッチ・センサー
等の検出器1,6がナット14で固定されている。

次に、この金型位置決め検出装置の動作について説明す
る。金型が射出成形機内に搬入されると、金型を構成し
ている金型ロケートリング10が検出装置３のタッチバン
２を押す。タッチバン２が押されると所定の位置で検出
器１が作動して横方向の位置が決まる。

横方向の位置が決まると、金型は昇降装置（図示してい
ないが油圧モータ等で上下動作できるようになってい
る）により上昇すると金型を構成している金型ロケート
リング10が検出装置８のタッチバン７を押す。タッチバ
ン７が押されると所定の位置で検出器６が作動して上下
方向の位置が決まる。

横方向、上下方向の検出装置3,8は金型を構成している
金型ロケートリング10の接触を検知出来るように型盤も
しくはＴ溝板11より張り出して取付けられている。横方
向、上下方向の位置が決まると、射出成形機は型閉を行
ない金型を構成している金型ロケートリング10は固定盤
の穴に嵌入される。その際、検出装置3,8はスプリング
９を介して型盤もしくはＴ溝板の検出装置収納溝15内に
収納される。

（ト）考案の効果 以上説明してきたように、金型の加工をせず装着・位置
決め出来るし、金型取付板寸法の変化にも対応できる位
置決め方法である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の作用図で、（Ａ）は側面図（Ｂ）は正
面図である。第２図は現状横いれによる位置決め図で、
第３図は現状横いれによる別の位置決め図で、第４図は
現状上いれによる位置決め図である。 １……検出器、２……タッチバン、３……検出装置、４
……スプリング、５……ガイドプレート、６……検出
器、７……タッチバン、８……検出装置、９……スプリ
ング、10……金型ロケートリング、11……型盤もしくは
Ｔ溝板、12……ボルト、13……ボルト、14……ナット、
15……型盤もしくはＴ溝板の検出装置収納溝、16……切
り欠き、17……シリンダ、18……ローラ、19……リミッ
ト、20……金型、21……ストッパ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】金型を搬入した時、金型を構成している金
   型ロケートリング（10）と接し搬入横方向に移動可能な
   タッチバン（２）上下方向に移動可能なタッチバン
   （７）と、前記タッチバン（2,7）の移動による検出器
   （1,6）との接触で金型が所定の位置に納まったことを
   確認する前記検出器（1,6）より構成している検出装置
   （3,8）を、射出成形機本体の型盤もしくはＴ溝板（1
   1）の横方向、上下方向に取付けることによって金型を
   取付ける際の位置決めを行なう金型位置決め検出装置。
2. 【請求項２】検出装置（3,8）が射出成形機の型締力に
   より、スプリング（９）を介して型盤もしくはＴ溝板の
   検出装置収納溝（15）に収納できる、請求項１記載の金
   型位置決め検出装置。