JPH064662B2 - 修飾オリゴサッカライドの分別精製方法 - Google Patents

修飾オリゴサッカライドの分別精製方法

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JPH064662B2
JPH064662B2 JP11208084A JP11208084A JPH064662B2 JP H064662 B2 JPH064662 B2 JP H064662B2 JP 11208084 A JP11208084 A JP 11208084A JP 11208084 A JP11208084 A JP 11208084A JP H064662 B2 JPH064662 B2 JP H064662B2
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pyridylamino
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徳治 池中
薫 大道
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は修飾されたオリゴサッカライドの新規な分別精
製方法に関する。詳しくは、α−アミラーゼ活性の測定
及びヒトのα−アミラーゼの各アイソザイム即ち膵由来
α−アミラーゼと唾液腺由来α−アミラーゼ活性を分別
測定する際に、基質として使用する修飾オリゴサッカラ
イドの分別精製方法に関する。
生体試料など被検試料、特にヒトの唾液、膵液、血液、
尿中のα−アミラーゼ活性は医学上の診断において重要
である。例えば、膵炎、膵臓癌、耳下腺炎においては、
血液や尿中のα−アミラーゼ活性は通常の値に比べて著
しい上昇を示す。
更に、例えば血中α−アミラーゼ活性をアイソザイムに
分離して測定することが高アミラーゼ血症の解析や病態
の解明に重要であり、日常臨床検査にも応用されてい
る。
α−アミラーゼ活性の測定方法については、これまで種
々の方法が発表されているが、使用する基質によって、
でんぷん、アミロース、アミロペクチン等の長鎖の天然
物及びその修飾物を使用する方法と、グルコース残基数
が4〜7個のオリゴサッカライド及びその誘導体を使用
する方法の2種に大別できる。
本発明者らは、これまで数種の新規な修飾オリゴサッカ
ライドを合成し、これを用いるα−アミラーゼ活性の測
定方法をいくつか発表している。
例えば、α−アミラーゼ活性を測定するに際し、グルコ
ースが4〜7個からなる直鎖状オリゴサッカライドの非
還元末端グルコースの6位の一級アルコール(−CH2
H)が一般式−CH2Rで表わされる基で置換された下記
構造式(I)を有するオリゴサッカライド誘導体を、基質
として使用することを特徴とするα−アミラーゼ活性の
測定方法がある。(特開昭59−51800号) (式中、右端のグルコース単位は還元性基、nは2〜5
の整数であり、Rは、例えばピリジルアミノ基を表わ
す。) 更に、α−アミラーゼアイソザイムの新規な分別測定方
法として、下記構造式(II)及び(III)で示される2種の
オリゴ糖誘導体を組合わせて用い、この基質にα−アミ
ラーゼが作用して起こる糖転位反応により生成した下記
構造式(IV)で示されるオリゴ糖誘導体が更にα−アミラ
ーゼの加水分解作用を受けて生じる加水分解生成物を測
定するか又は下記構造式(IV)で示されるオリゴ糖誘導体
を用い、α−アミラーゼの加水分解作用を受けて生じる
分解生成物を測定することによってヒト膵由来α−アミ
ラーゼとヒト唾液腺由来α−アミラーゼの分別測定を行
なう方法に関して特許出願している。(特願昭58−1
38344号)。
(式中R1,R2は2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルア
ミノ基の如く蛍光性を有する置換基、若しくはアニリノ
基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基、カルボ
キシフェニルアミノ基の如くUV吸収を有する置換基を
表わす。) さらに、この方法を発展させて下記構造式(V)で示され
るオリゴサッカライド誘導体を用いてα−アミラーゼア
イソザイム、特にヒト膵由来α−アミラーゼとヒト唾液
腺由来α−アミラーゼを分別測定する方法に関しても特
許出願している。
(特願昭58−208070号) (式中、Rは2−ピリジルアミノ基、3−ピリジルアミ
ノ基及び なる基の如く蛍光性を有する置換基、若しくは、アニリ
ノ基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基、カル
ボキシフェニルアミノ基の如くUV吸収を有する置換基
を表わす。) これらのオリゴサッカライド誘導体は極めて有用ではあ
るが、製造方法においてグルコース鎖長の均一なオリゴ
サッカライド誘導体を得る必要があり、このためには分
別法としてゲル過法が最善の方法と考えられていた。
ゲル過法は、分子量の違いに基づく分別に通常用いら
れる方法であり、この種のオリゴサッカライド誘導体の
分別法として、従来から広く用いられている。しかしな
がら、この方法は分別時間が長く、手法に専門的な技術
が必要等の問題があり工業的規模での大量製造法には向
かなかった。特に、オリゴサッカライドの分別に於い
て、分子量が近接したものでは分離精度が悪く、カラム
の層長を長くしたり、あるいは2回以上カラムを通す必
要があり、操作が煩雑で、且つ精製効果も充分なもので
はなかった。
本発明者らは、オリゴサッカライドの分別精製方法に関
して鋭意研究を行ない、通常分子量の違いに基づく分別
方法でしか分別できないと考えられていたグルコース鎖
長の異なるオリゴサッカライド誘導体が、イオン交換ク
ロマトグラフィーで分別できることを見出し、本発明を
完成するに到った。
即ち、本発明は、イオン交換クロマトグラフィーによっ
て分別することを特徴とする、(i)非還元末端グルコー
ス残基の6位の水酸基が2−ピリジルアミノ基、3−ピ
リジルアミノ基及び なる基から選ばれた蛍光性を有する置換基、若しくはア
ニリノ基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基及
びカルボキシフェニルアミノ基から選ばれたUV吸収を
有する置換基で置換され、且つ還元末端グルコース残基
の1位の水酸基がニトロフェニル基で置換されていても
よい、構成糖の鎖長が4〜7個の修飾マルトオリゴサッ
カライド又は(ii)1位の水酸基が2−ピリジルアミノ
基、3−ピリジルアミノ基及び なる基から選ばれた蛍光性を有する置換基、若しくはア
ニリノ基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基及
びカルボキシフェニルアミノ基から選ばれたUV吸収を
有する置換基で置換されたグリシトールが還元末端に結
合した、構成糖の鎖長が4〜7個の修飾マルトオリゴサ
ッカライドの分別精製方法、の発明である。
本発明に係るイオン交換クロマトグラフィーによる分別
精製方法は、分別時間が短く、操作が簡単等の利点を有
し、工業的規模での製造に適しており、しかも、純度の
極めて高い修飾オリゴサッカライドを効率よく得ること
ができる。
以下に、具体例を挙げて、本発明の実施態様を示す。
合成例1. 非還元末端グルコースの6位の一級アルコールが2−ピ
リジルアミノ基で置換されたオリゴサッカライド誘導体
を公知文献〔ジャーナル オブザ バイオケミストリー
93巻 1055頁(1938年)〕に従い合成す
る。
即ち、デキストリンのグルコース残基の6位の一級アル
コールをジメチルスルホキシドとN,N′−ジシクロヘ
キシルカルボジイミドで部分酸化後、2−アミノピリジ
ンとシッフの塩基を形成させ、シアノボロハイドライド
で還元し、2−アミノピリジル基が導入されたデキスト
リンを得る。これにバチルス属由来液化型アミラーゼと
グルコースアミラーゼを作用させ、非還元末端グルコー
スに2−ピリジルアミノ基が導入されたオリゴサッカラ
イド誘導体の混合液を得る。100℃、10分の加熱処
理で、添加したアミラーゼとグルコアミラーゼを変性さ
せた後、過して不溶物を除く。次いで、この液を本
発明の方法、即ち、イオン交換カラムクロマトグラフィ
ーにより分別精製する。
合成例2. 非還元末端グルコースの6位の一級アルコールが2−ピ
リジルアミノ基で置換され、さらに還元末端グルコース
がグリシトールに還元されたオリゴサッカライドの誘導
体を公知文献〔ジャーナル オブ ザ バイオケミスト
リー 93巻、1055頁(1938年)〕に記載のオ
リゴ糖誘導体の合成法に準じて合成する。
即ち、デキストリンのグルコース残基の6位の一級アル
コールをジメチルスルホキシドと、N,N′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミドで部分酸化後、2−アミノピリ
ジンを作用させシッフ塩基とし、シアノ水素化ホウ素ナ
トリウムで還元して、2−ピリジルアミノ基が導入され
たデキストリンを得る。次いで、これにバチルス属由来
液化型アミラーゼとグルコアミラーゼを作用させ、酵素
的加水分解を行い、凍結乾燥により非還元末端グルコー
スに2−ピリジルアミノ基が導入されたオリゴ糖を得
る。このオリゴ糖誘導体5mgを水1mlで溶解した溶液
に、2.5mg/mlの水素化ホウ素ナトリウム水溶液を2ml
加え、4℃で18時間反応させ、還元末端グルコースを
グリシトールに還元した後、酢酸100μlを加え過剰
の水素化ホウ素ナトリウムを分解し、目的としたオリゴ
サッカライドの誘導体の混合物を得る。次いで、これを
本発明の方法、即ち、イオン交換クロマトグラフィーに
より分別精製する。
合成例1.及び合成例2.に於けるイオン交換クロマトグラ
フィーの条件の一例を示せば、イオン交換樹脂として、
例えばスチレン−ジビニルベンゼンスルホン酸型強酸性
陽イオン交換樹脂を用いる。溶離液としては0.01Mピリ
ジン−酢酸緩衝液pH4.0〜7.0のものが分離可能に優れて
いるが、特にこれらに限定されるものではない。
検出は通常UV法、あるいは蛍光法で行われる。例え
ば、上記合成例1,2において検出に利用するために置
換基として導入した2−ピリジルアミノ基は、UV法と
しては310nmに最大吸収波長、あるいは蛍光法として
は励起波長、蛍光波長をそれぞれ320nm、400nmに
有しているのでこれらの波長を用いて測定する。
本発明は、本発明者らが独自の知見に基づき完成した修
飾されたオリゴサッカライドの分別精製方法に関するも
のであり、α−アミラーゼ活性の測定及びヒトα−アミ
ラーゼの各アイソザイム活性の分別測定の際に有用な基
質を簡単な操作で、且つ効率よく分別精製する方法を提
供するものであり、工業的規模によるこれらオリゴサッ
カライド誘導体の製造を可能とした点に於いて、斯業に
貢献するところ甚だ大なるものがある。
以下に実施例を示し本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1. ジメチルスルホキシド38mlにアミロース2gとN,
N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド3gを溶解し、
これにジクロル酢酸0.4mlとジメチルスルホキシド4ml
の混合液を加え、よく混合し20〜25℃で50分間反
応させる。メタノール5mlのシュウ酸(2水塩)1.2gを
溶解した液を加え、反応を停止する。この反応混合液に
2−アミノピリジン溶液(2−アミノピリジン8.5g、水
12ml、酢酸3mlそしてシアノ水素化ホウ素ナトリウム
3.2gを混合した液)を加え90℃で30分間加熱する。
加熱反応後、水300mlを加え、沈澱を生じさせ別す
る。この液を6規定塩酸でpH1.0とし、過剰のシアノ
水素化ホウ素ナトリウムを分解後、1規定水酸化ナトリ
ウムでpH7.0に調整し、真空で濃縮する。この濃縮物を
水に溶解し、ゲル過する。カラムは10mM重炭酸ア
ンモニウムで平衡化したBiogel P−2(Bio Rad社
製)を充填した直径4.5cm、高さ90cmのものを使用
し、高分子画分を集め凍結乾燥した。
ここでの収量は約1.6gであり、0.1M酢酸中での310n
mの吸光度から修飾はグルコース単位で7.4%であった。
この修飾アミラロース1.5gを水160mlに溶解し、1規
定塩酸でpHを4.8とする。これにRhiZopus niveus由来
のグルコアミラーゼ10mgを加え、40℃、5時間イン
キュベートする。反応後、1規定水酸化ナトリウムでpH
6.0とし、Bacillus subtilis由来の液化型α−アミラ
ーゼを0.013%含む0.1M酢酸カルシウム緩衝液(pH6.
0)を16ml加える。40℃、1時間インキュベートす
る。その後、100℃で10分間加熱し酵素を不活性化
し、1規定塩酸でpHを4.8とする。この液に5mgのRhizo
pus niveus 由来のグルコアミラーゼを加え、40
℃、5時間インキュベートする。その後、600mgの水
素化ホウ素ナトリウムを加え、20〜25℃で3時間反
応させる。200mlの1規定塩酸を加えて過剰の水素化
ホウ素ナトリウムを分解した後、1規定水酸化ナトリウ
ムでpH4.0とする。水で750mlにする。この250ml
を0.1Mピリジン一酢酸緩衝液pH5.6で平衡化した強酸性
陽イオン交換樹脂Dowex 50W×2(Dow Chemical社製)
を充填したカラムを用いイオン交換クロマトグラフィー
を行なう。カラムは直径1.5cm、高さ124cmのものを
使用した。溶出は0.1Mピリジン−酢酸緩衝液pH5.6と0.
3Mピリジン−酢酸緩衝液PH5.6との直線的濃度勾配で行
なった。検出は310nmのUV吸収で行なった。この検
出結果を第1図に示す。
第1図に於て、FG4Rは、O−6−デオキシ−6−
〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−グルコピラノシ
ル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1
→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−
D−グリシトールの画分を、FG5Rは、O−6−デオ
キシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−グル
コピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノ
シル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→
4)−D−グリシトールの画分を、FG6Rは、O−6
−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D
−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコ
ピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシ
ル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1
→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−
D−グリシトールの画分をそれぞれ示す。
また、これらの収量は、FG4Rは約3mg、FG5Rは
約60mg、FG6Rは約20mgである。
尚、精製前後のFG4R、FG5R及びFG6Rの各純
度は以下の通りである。
これらの結果から明らかな如く、本発明により、FG4
R,FG5R及びFG6Rを効率よく精製し得ることが
判る。
実施例2. メチルスルホキシド38mlにアミロース2gとN,N′
−ジシクロヘキシルカルボジイミド3gを溶解し、これ
にジクロル酢酸0.4mlとジメチルスルホキシド4mlの混
合液を加え、よく混合し、20〜25℃で50分間反応
させる。メタノール5mlにシュウ酸(2水塩)1.2gを
溶解した液を加え、反応を停止する。この反応混合液に
2−アミノピリジン溶液(2−アミノピリジン8.5g、
水12ml、酢酸3mlそしてシアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム3.2gを混合した液)を加え、90℃で30分間加熱
する。加熱反応後、水300mlを加え、沈澱を生じさ
せ、別する。この液を6規定塩酸でpH1.0とし、過
剰のシアノ水素化ホウ素ナトリウムを分解後、1規定水
酸化ナトリウムでpH7.0に調整し、真空で濃縮する。こ
の濃縮物を水に溶解し、ゲル過する。カラムは10m
M重炭酸アンモニウムで平衡化したBiogel P−2(Bi
o Rad社製)を充填した直径4.5cm、高さ90cmのものを
使用し、高分子画分を集め凍結乾燥した。
ここでの収量は約1.6gであり、0.1M酢酸中での310
nmの吸光度から修飾はグルコース単位で7.4%であっ
た。
この修飾アミロース1.5gを水160mlに溶解し、1規
定塩酸でpHを4.8とする。これにPhizopus niveus 由来
のグルコアミラーゼ10mgを加え40℃、5時間インキ
ュベートする。反応後、1規定水酸化ナトリウムでpH6.
0としBacillus subtilis由来の液化型α−アミラーゼを
0.013%含む0.1M酢酸カルシウム緩衝液(pH6.0)を1
6ml加える。40℃、1時間インキュベートする。その
後、100℃で10分間加熱し酵素を不活性化し、1規
定塩酸でpHを4.8とする。この液に5mgのRhizopus nive
us由来のグルコアミラーゼを加え40℃、5時間インキ
ュベートする。この液を水で750mlにする。この25
0mlを0.1Mピリジン−酢酸緩衝液pH5.6で平衡化した強
酸性陽イオン交換樹脂Dowx50W×2(Dow Chemicai社
製)を充填したカラムを用いイオン交換クロマトグラフ
ィーを行う。カラムは直径1.5cm、高さ124cmのもの
を使用した。溶出は0.1Mピリジン−酢酸緩衝液pH5.6と
0.35Mピリジン−酢酸緩衝液pH5.6との直線的濃度勾配
で行なった。検出は310nmのUV吸収で行なった。こ
の検出結果を第2図に示す。
第2図に於て、FG4RはO−6−デオキシ−6−
〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−グルコピラノシ
ル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1
→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−
D−グルコピラノースの画分を、FG5Rは、O−6−
デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−
グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピ
ラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル
−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→
4)−D−グルコピラノースの画分を、FG6は、O−
6−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−
D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グル
コピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノ
シル(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1
→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−
D−グルコピラノースの画分をそれぞれ示す。
また、これらの収量は、FG4は約4mg、FG5は約6
5mg、FG6は約25mgである。
尚、精製前後のFG4,FG5及びFG6の各純度は以
下の通りである。
これらの結果から明らかな如く、本発明により、FG
4,FG5及びFG6を効率よく精製し得ることが判
る。
実施例3. メチルスルホキシド76mlにアミロース4gとN,N−ジ
シクロヘキシルカルボジイミド6gを溶解し、これにジ
クロル酢酸0.8mlとジメチルスルホキシド8mlの混合液
を加え、よく混合し、20〜25℃で50分間反応させる。
メタノール10mlにシュウ酸(2水塩)2.4gを溶解し
た液を加え、反応を停止する。この反応混合液に2−ア
ミノピリジン溶液(2−アミノピリジン17g、水24ml、
酢酸3mlそしてシアノ水素化ホウ素ナトリウム6.4gを
混合した液)を加え、90℃で30分間加熱する。加熱反応
後、水600mlを加え沈澱を生じさせ、瀘別する。この瀘
液を6規定塩酸でpH1.0とし、過剰のシアノ水素化ホウ
素ナトリウムを分解後、1規定水酸化ナトリウムでpH7.
0に調整し、真空で濃縮する。この濃縮物を水に溶解
し、ゲル濾過する。カラムは10mM重炭酸アンモニウムで
平衡化したBiogel P−2(Bio Rad社製)を充填した
直径4.5cm、高さ90cmのものを使用し、高分子画分を集
め凍結乾燥した。
ここでの収量は約3.0gであり、0.1M酢酸中での310nm
の吸光度から修飾はグルコース単位で7.6%であった。
この修飾アミロース2.4gをイオン交換水70mlに溶解し、
pHを塩酸で4.8とする。これにグルコアミラーゼを20mg
添加し、37℃で20時間反応させる。次いでこれに、148m
gの水素化ホウ素ナトリウムを3mlの0.5M水酸化ナトリ
ウム溶液に溶解した溶液を添加し、室温で20分間放置し
反応液中のグルコースをグリシトールに還元する。12M
の塩酸を加え反応液を酸性として過剰の水素化ホウ素ナ
トリウムを分解後、4水酸化ナトリウム溶液でpHを5.5
とする。この溶液に1.2gのp−ニトロフェニル α−
グルコピラノシドを溶解後、4.3単位のシクロデキスト
リングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)を添加
し、37℃で3時間反応させる。反応後12Mの塩酸を加
え、pHを3.0としCGTase反応を停止させる。この溶液
を水で1000mlとし、その330mlを以下の方法により精製
した。
即ち、0.01Mピリジン−酢酸緩衝液(pH5.5)で平衡化
した強酸性陽イオン交換樹脂SP−セファデックスC-25
(ファルマシア社製)を充填したカラムを用い、上記反
応液330mlのイオン交換クロマトグラフィーを行う。カ
ラムは、直径1.8cm、高さ124cmのものを使用した。溶出
は、0.01Mピリジン−酢酸緩衝液(pH5.5)と0.3Mピリ
ジン−酢酸緩衝液(pH5.5)との直線的濃度勾配で行っ
た。この検出結果を第3図に示す。
第3図に於て、FG4Pは、p−ニトロフェニル−O−
6−デオシキ−6−[(2−ピリジル)アミノ]−α−
D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グル
コピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノ
シル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシドの画
分を、FG5Pは、p−ニトロフェニルO−6−デオシ
キ−6−[(2−ピリジル)アミノ]−α−D−グルコ
ピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシ
ル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1
→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−
O−α−D−グルコピラノシドの画分をそれぞれ示す。
また、これらの収量は、FG4Pは約8mg、FG5Pは
約18mgである。
尚、精製前後のFG4P及びFG5Pの各純度は以下の
通りである。
これらの結果から明らかな如く、FG4Pは、精製によ
り11.5倍(15/1.3倍)純度が高くなり、また、FG5P
は、精製により7.6倍(23/2倍)純度が高くなっている
ので、本発明の精製法は、FG4PやFG5Pについて
もFG4R(又はFG4)やFG5R(又はFG5)と
同程度若しくはそれ以上に有効であることが判る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1.に於けるクロマトグラム(曲線
(a))、及びその際の溶出液中のピリジン濃度直線(直
線(b))を示すものであり、FG4Rは、O−6−デオ
キシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−グル
コピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノ
シル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−D−グリシトールの画分を、FG5Rは、
O−6−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−
α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−
グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピ
ラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル
−(1→4)−D−グリシトールの画分を、FG6R
は、O−6−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミ
ノ〕−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α
−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グ
ルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−D−グリシトールの画分をそれぞれ示す。 また、横軸はフラクションナンバー(9ml/tube)を示
し、縦軸は曲線(a)に於ける310nmの吸光度(O
D)、及び直線(b)に於けるピリジン濃度(mol/)を
示す。 第2図は、実施例2.に於けるクロマトグラム(曲線
(c))、及びその際の溶出液中のピリジン濃度直線(直
線(d))を示すものであり、FG4はO−6−デオキシ
−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α−D−グルコピ
ラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル
−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→
4)−D−グルコピラノースの画分を、FG5Rは、O
−6−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミノ〕−α
−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グ
ルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−D−グルコピラノースの画分を、FG6R
は、O−6−デオキシ−6−〔(2−ピリジル)アミ
ノ〕−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α
−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グ
ルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−D−グルコピラノースの画分をそれぞれ示
す。 また、横軸はフラクションナンバー(9ml/tube)を示
し、縦軸は曲線(c)に於ける310nmの吸光度(OD)
及び直線(d)に於けるピリジン濃度(mol/)を示す。 第3図は、実施例3.に於けるクロマトグラム(曲線
(e))及びその際の溶出液中のピリジン濃度直線(直線
(f))を示すものであり、FG4Pは、p−ニトロフェ
ニル O−6−デオシキ−6−[(2−ピリジル)アミ
ノ]−α−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α
−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グ
ルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラ
ノシドの画分を、FG5Pは、p−ニトロフェニル O
−6−デオシキ−6−[(2−ピリジル)アミノ]−α
−D−グルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グ
ルコピラノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→4)−O−α−D−グルコピラノシドの画分をそ
れぞれ示す。 また、横軸はフラクションナンバー(9.2ml/tube)を示
し、縦軸は曲線(e)に於ける320nmの吸光度(OD)及び
直線(f)に於けるピリジン濃度(mol/)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12Q 1/40 6807−4B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換クロマトグラフィーによって分
    別することを特徴とする、(i)非還元末端グルコース残
    基の6位の水酸基が2−ピリジルアミノ基3−ピリジル
    アミノ基及び なる基から選ばれた蛍光性を有する置換基、若しくはア
    ニリノ基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基及
    びカルボキシフェニルアミノ基から選ばれたUV吸収を
    有する置換基で置換され、且つ還元末端グルコース残基
    の1位の水酸基がニトロフェニル基で置換されていても
    よい、構成糖の鎖長が4〜7個の修飾マルトオリゴサッ
    カライド、又は(ii)1位の水酸基が2−ピリジルアミノ
    基、3−ピリジルアミノ基及び なる基から選ばれた蛍光性を有する置換基、若しくはア
    ニリノ基、メチルアニリノ基、ヒドロキシアニリノ基及
    びカルボキシフェニルアミノ基から選ばれたUV吸収を
    有する置換基で置換されたグリシトールが還元末端に結
    合した、構成糖の鎖長が4〜7個の修飾マルトオリゴサ
    ッカライドの分別精製方法。
  2. 【請求項2】イオン交換クロマトグラフィーに用いるイ
    オン交換樹脂が強酸性陽イオン交換樹脂である、特許請
    求の範囲第1項に記載の分別精製方法。
  3. 【請求項3】イオン交換クロマトグラフィーに用いる溶
    出液のpHが4.0〜7.0である、特許請求の範囲第1項又は
    第2項に記載の分別精製方法。
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