JPH0646455A - 磁気再生装置 - Google Patents

磁気再生装置

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Publication number
JPH0646455A
JPH0646455A JP4197001A JP19700192A JPH0646455A JP H0646455 A JPH0646455 A JP H0646455A JP 4197001 A JP4197001 A JP 4197001A JP 19700192 A JP19700192 A JP 19700192A JP H0646455 A JPH0646455 A JP H0646455A
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JP
Japan
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signal
burst
frequency
burst signal
bandwidth
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Application number
JP4197001A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nogami
浩昭 野上
Soichi Iwamura
総一 岩村
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 映像信号および水平同期信号によってキャリ
アを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部分
をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期信
号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記録
媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から映
像信号を復調するFM復調器2と、復調された映像信号
のジッターをタイミング信号に基づいて除去するTBC
3を備えたVTRにおいて、再生信号の逓倍を行う乗算
器5と、乗算器5で逓倍して得られた信号の帯域を制限
するBPF6と、BPF6で帯域制限された信号のバー
スト信号に対応する部分の特定のゼロクロス点を取り出
し、タイミング信号として出力する検出ゲート回路8が
設けられている。 【効果】 バースト信号の挿入期間を短くしても、ジッ
ターの検出精度が低下しなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映像信号をFM(周波
数変調)記録した磁気テープ等の磁気記録媒体を用い、
再生されたFM信号を映像信号に復調する磁気再生装置
に係り、特に復調された映像信号のジッターを補正する
タイムベースコレクターを備えた磁気再生装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】映像信号を記録再生する装置では、TB
C(タイムベースコレクター)を精度良く動作させるた
めに、映像信号に基準のバースト信号を挿入してFM
(周波数変調)記録し、再生時に得られたバースト信号
に基づいて、ジッターを検出する方法が一般に採用され
ている。
【0003】この方法を採用したVTRの再生部の構成
例を図5に示し、図6の波形図を参照しながら、ジッタ
ーの検出について説明する。
【0004】磁気テープからの再生信号は、イコライザ
ー51で増幅された後、FM復調器52に入力され、映
像信号(図6(a))が復調される。映像信号は、TB
C53、同期分離回路54およびBPF(バンドパスフ
ィルター)55に入力される。BPF55を通過した信
号(同図(b))は、リミッタ56に入力され、振幅が
制限された信号(同図(c))が得られる。リミッタ5
6からの信号は、バースト信号のゼロクロス点を検出す
る検出ゲート回路57に入力され、同期分離回路54か
らのバーストゲート信号(同図(d))によって、バー
スト信号の特定のゼロクロス点を示すタイミング信号
(同図(e))が作られる。TBC53に入力された映
像信号は、このタイミング信号に基づいて読み出され
る。これによって、ジッターが取り除かれる。
【0005】最近、ジッターを検出する別の方法も開発
されている。この方法では、記録時に、映像信号でキャ
リアをFMすることにより得られたFM信号の特定部分
(例えば、水平同期パルスに対応する部分)を水平同期
パルスに位相同期させるキャリアリセット方式FM変調
(特開昭63−274290号公報参照)を行って記録
し、再生時に、この特定部分をバースト信号として抜き
出して、これに基づいて、上記の方法と同様にしてジッ
ターを検出している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、基準となるバースト信号を映像信号に挿
入しているので、映像信号の伝送に使用できる期間が短
くなるという問題点を有している。例えば、4MHzのバ
ースト信号を6サイクル分、映像信号に挿入する場合、
水平走査期間毎に1.5μsの期間がバースト信号のため
に必要になる。
【0007】これを解決するために、バースト信号の挿
入期間を短くすると、バースト信号の帯域幅が広がる。
このため、BPF55を通過しにくくなる。したがっ
て、リミッタ56に入力される信号のレベルが小さくな
るので、ジッターの検出精度が低下するという新たな問
題が起こる。
【0008】これについて、キャリアリセット方式FM
変調器を用いた場合を例に挙げ、説明する。
【0009】ハイビジョン(高精細度テレビジョン)の
MUSE信号(多重サブナイキストサンプリングエンコ
ーディング信号)を図7(a)に示す。MUSE信号を
時間圧縮せずに、FM変調して記録するVTRでは、同
図(b)に示すよう、まず、正極性水平同期パルスを負
極性水平同期パルスに置き換える。FMキャリアの中心
周波数を16MHzとし、負極性同期パルスの先端に対応
するFMキャリアの周波数を約10MHzとし、後者の約
6サイクルの期間(約600ns)をバースト信号とし
て扱う場合を考える。
【0010】再生信号(同図(c))を、帯域幅が約0.
5MHzのBPFに通すと、CNR(キャリア/ノイズ)
が45dBrms/rms 程度のバースト信号(同図(d))
が得られる。バースト信号の特定のゼロクロス点をバー
ストゲート信号(同図(e))によって検出することに
より、ジッターの検出信号としてのタイミング信号(同
図(f))が得られる。
【0011】バースト信号のゼロクロス点での傾きか
ら、ジッター検出時の時間誤差T1を計算すると、 T1=(2・A・10-45/20)/(ωc ・A) =0.18ns となる。ここで、Aはバースト信号の信号レベル(pp
(peek-to-peek)値の1/2)、ωc はバースト信号の
角周波数(ωc =2πfc )、fc はバースト信号の周
波数である。
【0012】次に、MUSE信号(図8(a))を時間
圧縮せずに、FM変調して記録するVTRにおいて、記
録密度を上げるため、FMキャリアの中心周波数を約1
0MHzにし、負極性水平同期パルス(同図(b))の先
端のFMキャリアの周波数を約3MHzにし、後者の約1.
8サイクルの期間(約600ns)をバースト信号とし
て扱う場合を考える。
【0013】再生信号(同図(c))のレベルは、前記
の場合のレベルよりも、+4dB程度改善されるが、帯
域幅が約0.5MHzのBPFに通すと、減衰し、同図
(d)のようなバースト信号になる。バースト信号の特
定のゼロクロス点をバーストゲート信号(同図(e))
によって検出することにより、ジッターの検出信号とし
てのタイミング信号(同図(f))が得られる。タイミ
ング信号の時間誤差は、約1.8サイクルの波形が帯域幅
約0.5MHzのBPFを通る際に直前の信号レベルの影響
を受けることにより、発生する。
【0014】そこで、帯域幅が約0.5MHzのBPFを帯
域幅が約10MHzのLPFに変更する必要がある。この
とき、バースト信号のCNRは36dBrms/rms にな
り、上記と同様にして、バースト信号のゼロクロス点で
の傾きから、ジッター検出時の時間誤差T2を計算する
と、 T2=1.7ns となる。
【0015】このように、バースト信号の挿入期間を短
くすると、ジッターの検出精度が低下するという新たな
問題が起こる。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る磁
気再生装置は、上記の課題を解決するために、映像信号
および水平同期信号によってキャリアを周波数変調して
得られた周波数変調信号の特定部分をバースト信号とし
て扱い、バースト信号を水平同期信号に位相同期させた
周波数変調信号を記録した磁気記録媒体を用い、磁気記
録媒体から得られた再生信号から映像信号を復調する復
調器と、復調された映像信号のジッターをタイミング信
号に基づいて除去するタイムベースコレクターを備えた
磁気再生装置において、再生信号の逓倍を行う乗算器
と、乗算器で逓倍して得られた信号の帯域幅を制限する
フィルターと、フィルターで帯域幅を制限された信号の
バースト信号に対応する部分の特定のゼロクロス点を取
り出し、タイミング信号として出力する検出ゲート回路
が設けられていることを特徴としている。
【0017】請求項2の発明に係る磁気再生装置は、上
記の課題を解決するために、映像信号および水平同期信
号によってキャリアを周波数変調して得られた周波数変
調信号の特定部分をバースト信号として扱い、バースト
信号を水平同期信号に位相同期させた周波数変調信号を
記録した磁気記録媒体を用い、磁気記録媒体から得られ
た再生信号から映像信号を復調する復調器と、復調され
た映像信号のジッターをタイミング信号に基づいて除去
するタイムベースコレクターを備えた磁気再生装置にお
いて、再生信号からバースト信号を抜き出すアナログス
イッチと、アナログスイッチで抜き出されたバースト信
号の帯域幅を制限するフィルターと、フィルターで帯域
幅を制限されたバースト信号の特定のゼロクロス点を取
り出し、タイミング信号として出力する検出ゲート回路
が設けられていることを特徴としている。
【0018】請求項3の発明に係る磁気再生装置は、上
記の課題を解決するために、映像信号および水平同期信
号によってキャリアを周波数変調して得られた周波数変
調信号の特定部分をバースト信号として扱い、バースト
信号を水平同期信号に位相同期させた周波数変調信号を
記録した磁気記録媒体を用い、磁気記録媒体から得られ
た再生信号から映像信号を復調する復調器と、復調され
た映像信号のジッターをタイミング信号に基づいて除去
するタイムベースコレクターを備えた磁気再生装置にお
いて、再生信号からバースト信号を抜き出すアナログス
イッチと、アナログスイッチで抜き出されたバースト信
号の逓倍を行う乗算器と、乗算器で逓倍して得られた信
号の帯域幅を制限するフィルターと、フィルターで帯域
幅を制限された信号のバースト信号に対応する部分の特
定のゼロクロス点を取り出し、タイミング信号として出
力する検出ゲート回路が設けられていることを特徴とし
ている。
【0019】
【作用】請求項1の構成によれば、映像信号および水平
同期信号によってキャリアを周波数変調して得られた周
波数変調信号の特定部分をバースト信号として扱い、バ
ースト信号を水平同期信号に位相同期させた周波数変調
信号を記録した磁気記録媒体を用い、磁気記録媒体から
得られた再生信号から映像信号を復調する復調器と、復
調された映像信号のジッターをタイミング信号に基づい
て除去するタイムベースコレクターを備えた磁気再生装
置において、再生信号の逓倍を行う乗算器と、乗算器で
逓倍して得られた信号の帯域幅を制限するフィルター
と、フィルターで帯域幅を制限された信号のバースト信
号に対応する部分の特定のゼロクロス点を取り出し、タ
イミング信号として出力する検出ゲート回路が設けられ
ているので、再生時、バースト信号に対応する部分の波
の数が増加する。これにより、バースト信号に対応する
部分の帯域幅が狭くなるので、フィルターで帯域幅を制
限しても、減衰しにくくなる。したがって、バースト信
号の挿入期間を短くしても、ジッターの検出精度が低下
しなくなる。
【0020】請求項2の構成によれば、映像信号および
水平同期信号によってキャリアを周波数変調して得られ
た周波数変調信号の特定部分をバースト信号として扱
い、バースト信号を水平同期信号に位相同期させた周波
数変調信号を記録した磁気記録媒体を用い、磁気記録媒
体から得られた再生信号から映像信号を復調する復調器
と、復調された映像信号のジッターをタイミング信号に
基づいて除去するタイムベースコレクターを備えた磁気
再生装置において、再生信号からバースト信号を抜き出
すアナログスイッチと、アナログスイッチで抜き出され
たバースト信号の帯域幅を制限するフィルターと、フィ
ルターで帯域幅を制限されたバースト信号の特定のゼロ
クロス点を取り出し、タイミング信号として出力する検
出ゲート回路が設けられているので、バースト信号は、
バースト信号の直前の信号から影響を受けなくなる。し
たがって、バースト信号の挿入期間を短くしても、ジッ
ターの検出精度が低下しなくなる。
【0021】請求項3の構成によれば、映像信号および
水平同期信号によってキャリアを周波数変調して得られ
た周波数変調信号の特定部分をバースト信号として扱
い、バースト信号を水平同期信号に位相同期させた周波
数変調信号を記録した磁気記録媒体を用い、磁気記録媒
体から得られた再生信号から映像信号を復調する復調器
と、復調された映像信号のジッターをタイミング信号に
基づいて除去するタイムベースコレクターを備えた磁気
再生装置において、再生信号からバースト信号を抜き出
すアナログスイッチと、アナログスイッチで抜き出され
たバースト信号の逓倍を行う乗算器と、乗算器で逓倍し
て得られた信号の帯域幅を制限するフィルターと、フィ
ルターで帯域幅を制限された信号のバースト信号に対応
する部分の特定のゼロクロス点を取り出し、タイミング
信号として出力する検出ゲート回路が設けられているの
で、上記の請求項1および2の両方の作用がある。
【0022】
【実施例】本発明の第1の実施例について図1に基づい
て説明すれば、以下のとおりである。
【0023】本実施例のVTRの再生部は、図1に示す
ように、磁気テープからの再生信号は、イコライザー1
と乗算器5に入力される。再生信号は、イコライザー1
で増幅された後、FM復調器2に入力され、映像信号が
復調される。映像信号は、TBC3および同期分離回路
4に入力される。また、再生信号は乗算器5で逓倍され
た後、BPF6(フィルター)を通過し、リミッタ7に
入力され、振幅制限された信号が得られる。リミッタ7
からの信号は、バースト信号のゼロクロス点の検出ゲー
ト回路8に入力され、同期分離回路4からのバーストゲ
ート信号によって、バースト信号の特定のゼロクロス点
が取り出される。そして、ゼロクロス点を示すタイミン
グ信号が出力される。TBC3に入力された映像信号
は、このタイミング信号に基づいて書き込み又は読み出
される。これにより、ジッターが取り除かれる。
【0024】上記の構成では、乗算器5で再生信号を逓
倍することにより、バースト信号の波の数を増加させて
いる。これにより、バースト信号の帯域幅が狭くなるの
で、BPF6を使用しても、バースト信号が減衰しにく
くなる。したがって、バースト信号の挿入期間を短くし
ても、ジッターの検出精度が低下しなくなる。
【0025】本発明の第2の実施例について図2に基づ
いて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便
宜上、前記の実施例の図面に示した部材と同一の機能を
有する部材には、同一の符号を付記し、その説明を省略
する。
【0026】本実施例のVTRの再生部は、図2に示す
ように、磁気テープからの再生信号は、イコライザー1
と、ディレイ9に入力される。再生信号は、イコライザ
ー1で増幅された後、FM復調器2に入力され、映像信
号が復調される。映像信号は、TBC3および同期分離
回路4aに入力される。一方、ディレイ9を通った再生
信号は、アナログスイッチ10に入力され、同期分離回
路4aからのアナログゲート信号によって、バースト信
号が取り出される。バースト信号は、BPF6を通過
し、リミッタ7に入力され、振幅制限された信号が得ら
れる。リミッタ7からの信号は、バーストゼロクロス点
の検出ゲート回路8に入力され、ディレイ11を通った
同期分離回路4aからのバーストゲート信号によって、
バースト信号の特定のゼロクロス点が取り出される。そ
して、ゼロクロス点を示すタイミング信号が出力され
る。TBC3に入力された映像信号は、このタイミング
信号に基づいて書き込み又は読み出される。これによ
り、ジッターが取り除かれる。
【0027】上記の構成では、アナログスイッチ10で
再生信号をゲートすることにより、バースト信号の直前
の信号がバースト信号に影響を与えないようにしてい
る。したがって、バースト信号の挿入期間を短くして
も、ジッターの検出精度が低下しなくなる。
【0028】本発明の第3の実施例について図3および
図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、
説明の便宜上、前記の実施例の図面に示した部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付記し、その説
明を省略する。
【0029】本実施例のVTRの再生部の構成を図3に
示し、各部の波形を図4に示す。
【0030】磁気テープには、映像信号がFM記録され
ている。FM信号の中心周波数は10MHzである。負極
性の水平同期パルスの先端は、周波数偏移によって、約
3MHzになっている。この部分の約1.8波を基準のバー
スト信号とする。したがって、バースト信号の期間は約
600nsになる。水平ブランキングの期間は約700
nsになっており、水平同期パルスの立ち下がり時間お
よび立ち上がり時間等を除いても、上記のバースト信号
の期間、約600nsを確保できる。FMエンファシス
の影響が現れる期間の信号は強制的にシンクチップレベ
ルに対応する周波数に偏移させる。
【0031】なお、上記のFM信号は、26MHzのキャ
リアを映像信号でFM変調し、水平同期パルスの先端部
に対応する部分を水平同期パルスに位相同期させた後、
水平同期パルスに位相同期した16MHzの正弦波で10
MHzに周波数シフトさせることにより作られている。
【0032】磁気テープからの再生信号は、イコライザ
ー1と、同期分離用のFM復調器12と、ディレイ9に
入力される。再生信号は、イコライザー1で増幅された
後、FM復調器2に入力され、映像信号(図4(a))
が復調される。復調された映像信号は、TBC3に入力
される。同期分離用のFM復調器12で復調された信号
は、同期分離回路4aに入力され、水平同期信号が同期
分離される。水平同期信号からアナログゲート信号(同
図(c))とバーストゲート信号(同図(k))が作ら
れる。
【0033】一方、ディレイ9で位相調整された再生信
号(同図(b))は、アナログスイッチ10に入力さ
れ、同期分離回路4aからのアナログゲート信号によっ
て、バースト信号が取り出される(同図(d))。これ
により、バースト信号の直前の信号がバースト信号に影
響しなくなる。
【0034】取り出されたバースト信号は、LPF(ロ
ーパスフィルター)13(フィルター)に通される。L
PF13のカットオフ周波数はバースト信号の周波数の
2倍に設定されている。したがって、バンドの上限が6
MHzに制限される。これにより、バースト信号の3次の
高調波成分が除去される(同図(e))。
【0035】それから、バースト信号は、乗算器5で2
逓倍され(同図(f))、BPF6に通される(同図
(g))。BPF6の中心周波数は6MHzであり、通過
帯域幅は3MHzである。それから、さらに、乗算器15
で2逓倍され(同図(h))、BPF16(フィルタ
ー)に通される(同図(i))。BPF16の中心周波
数は12MHzであり、通過帯域幅は0.5MHzである。乗
算器5、15によりバースト信号の周波数は4倍となる
ので、CNRは1/4になるが、バースト信号の挿入期
間に横たわる波の数が4倍に増加する。したがって、狭
帯域のBPF16を通すことができる。これにより、ゼ
ロクロス点の傾きが大きくなると共に、ノイズマージン
も大きくなる。
【0036】BPF16からの信号はリミッタ7に入力
され、振幅制限された信号が得られる(同図(j))。
リミッタ7で2値化された信号は、ゼロクロス点の検出
ゲート回路8に入力され、ディレイ11を通った同期分
離回路4aからのバーストゲート信号によって、バース
ト信号の特定のゼロクロス点を示すタイミング信号が作
られる(同図(l))。TBC3に入力された映像信号
は、このタイミング信号に基づいて書き込み又は読み出
される。これにより、ジッターが取り除かれる。
【0037】ジッターのない水平同期信号を基準とし、
再生された映像信号の時間軸変動、すなわち、ジッター
をΔtとする。再生されたFMキャリアに含まれるジッ
ターと、FMキャリアから復調された映像信号に含まれ
るジッターは同じと考えられるので、バースト信号に対
応する部分のFMキャリア、fFM(t)は、 fFM(t)=A・cos(ωc (t+Δt)) となる。4逓倍後、バースト信号に対応する部分のFM
キャリア、fFM4 (t)は、 fFM4 (t)=(A/4)・cos(4ωc (t+Δt)) となる。ここで、tは時間であり、計算の途中に現れる
DC(直流)成分に関する項は省略した。なぜなら、D
C成分はBPF6、16で除去されるためである。
【0038】これらの2式より、FMキャリアの逓倍を
行っても、ジッターは変化しないことが分かる。したが
って、FMキャリアを何逓倍しても、ジッターを検出で
き、TBC3によってジッターを補正できる。
【0039】LPF13で2fc (fc はバースト信号
の周波数)に帯域制限したときに含まれるノイズをn
(t)とすると、2逓倍したFMキャリア、fFM2'
(t)は、 fFM2'(t)=(fFM(t)+n(t))2 =A2 cos2c t) +2・A・n(t)・cos(ωc t) +n2(t) となる。ここで、Δt=0とした。tに関わらず、A>
>n(t)がほぼ成り立つので、n2(t)を落とし、時
間に関する項だけを取り出した式をsCN2(t)と置く
と、 sCN2(t)=A・cos(2ωc t)+4・n(t)・cos(ωc t) となる。これをフーリエ変換すると、 SCN2(ω)=A(δ(ω−2ωc )+δ(ω+2ωc )) +2(N(ω−ωc )+N(ω+ωc )) となる。ここで、N(ω)、SCN2(ω)はそれぞれn
(t)、sCN2(t)のフーリエ変換である。これを通過
帯域がfc 〜3fc のBPF6に通すと、 SCN2'(ω)=A(δ(ω−2ωc )+δ(ω+2ωc )) +2・N(ω−ωc ) になる。
【0040】一方、元のFMキャリアをフーリエ変換す
ると、 FFM(ω)=A(δ(ω−ωc )+δ(ω+ωc ))+N(ω) となる。ここで、FFM(ω)は、fFM(t)のフーリエ
変換である。
【0041】したがって、FMキャリアをLPF13に
通し、乗算器5で2逓倍し、BPF6を通して得られた
FMキャリアと、元のFMキャリアとを比較すると、両
者の帯域が同一の場合、前者のノイズは後者のノイズの
2倍になる。換言すれば、前者のCNRは−6dBにな
る。一方、前者のゼロクロス点の傾きは、周波数が2倍
になるので、後者の2倍になる。結果として、ノイズマ
ージンは変化しない。
【0042】本実施例のように4逓倍するときも、上記
と同様にして計算すると、CNRは−12dBになり、
ゼロクロス点での傾きは4倍になるので、ノイズマージ
ンは変化しない。
【0043】一方、バースト信号の波の数は1.8波から
7.2波に増加するので、狭帯域のBPF16の使用が可
能になる。これにより、逓倍前に比較して帯域幅を狭く
できる分だけ、ノイズマージンが改善される。本実施例
では、カットオフ周波数が6MHzのLPF13で帯域制
限した後、4逓倍し、帯域幅が0.5MHzのBPF16を
通すので、帯域幅が1/12になる。したがって、「発
明が解決しようとする課題」で述べたように、帯域幅が
約10MHzのLPFで帯域制限する場合と比較して、ノ
イズマージンが約13dB改善される。
【0044】「発明が解決しようとする課題」で述べた
VTRのデータを用いると、4逓倍後のCNRが37d
Brms/rms となり、ジッター検出時の時間誤差T3は、 T3=(2・A・10-37/20)/(4ωc ・A) =0.37ns となる。つまり、10MHzの通過帯域のLPFを用い、
逓倍を行わない従来の時間誤差T2と比較して、本実施
例の時間誤差T3は、約1/4.5(=−13dB)にな
る。
【0045】また、上記の計算では、リミッタ7の効果
を無視したので、実際には、ジッター検出時の時間誤差
T3はさらに小さくなる。
【0046】なお、逓倍によるゼロクロス点の傾き増加
には限界があり、BPF16の帯域幅にも限界がある。
したがって、あまり逓倍数を大きくすることは好ましく
ない。バースト信号の周波数、波の数に応じて、BPF
16の中心周波数、帯域幅を適切な値にする。または、
逓倍数を適切に選ぶ。例えば、バースト信号の周波数が
5MHzで、波の数が3の場合、LPF13の中心周波数
を5MHz、帯域幅5MHz程度のBPFに変更した方がよ
い。さらに、この場合、乗算器15、BPF16は不要
であり、BPF6の中心周波数を10MHz、帯域幅を0.
5MHzに設定すればよい。
【0047】BPF6、16を通すと直前の信号の影響
を受けるようになるが、バースト信号の直前の信号がア
ナログゲートパルス毎に、ある一定期間同じ波形である
ならば、アナログゲートパルス毎のゼロクロス点は直前
の信号に依存しなくなるので、アナログスイッチ10を
使用する必要はない。
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明に係る磁気再生装置は、
以上のように、映像信号および水平同期信号によってキ
ャリアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定
部分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同
期信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気
記録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号か
ら映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号の
ジッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベ
ースコレクターを備えた磁気再生装置において、再生信
号の逓倍を行う乗算器と、乗算器で逓倍して得られた信
号の帯域幅を制限するフィルターと、フィルターで帯域
幅を制限された信号のバースト信号に対応する部分の特
定のゼロクロス点を取り出し、タイミング信号として出
力する検出ゲート回路が設けられているので、再生時、
バースト信号に対応する部分の波の数が増加する。これ
により、バースト信号に対応する部分の帯域幅が狭くな
るので、フィルターで帯域幅を制限しても、減衰しにく
くなる。したがって、バースト信号の挿入期間を短くし
ても、ジッターの検出精度が低下しなくなるという効果
を奏する。
【0049】請求項2の発明に係る磁気再生装置は、以
上のように、映像信号および水平同期信号によってキャ
リアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部
分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期
信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記
録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から
映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号のジ
ッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベー
スコレクターを備えた磁気再生装置において、再生信号
からバースト信号を抜き出すアナログスイッチと、アナ
ログスイッチで抜き出されたバースト信号の帯域幅を制
限するフィルターと、フィルターで帯域幅を制限された
バースト信号の特定のゼロクロス点を取り出し、タイミ
ング信号として出力する検出ゲート回路が設けられてい
るので、バースト信号は、バースト信号の直前の信号か
ら影響を受けなくなる。したがって、バースト信号の挿
入期間を短くしても、ジッターの検出精度が低下しなく
なるという効果を奏する。
【0050】請求項3の発明に係る磁気再生装置は、以
上のように、映像信号および水平同期信号によってキャ
リアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部
分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期
信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記
録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から
映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号のジ
ッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベー
スコレクターを備えた磁気再生装置において、再生信号
からバースト信号を抜き出すアナログスイッチと、アナ
ログスイッチで抜き出されたバースト信号の逓倍を行う
乗算器と、乗算器で逓倍して得られた信号の帯域幅を制
限するフィルターと、フィルターで帯域幅を制限された
信号のバースト信号に対応する部分の特定のゼロクロス
点を取り出し、タイミング信号として出力する検出ゲー
ト回路が設けられているので、上記の請求項1および2
の両方の効果があり、バースト信号の挿入期間を短くし
ても、ジッターの検出精度が低下しなくなるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すものであり、VT
Rの再生部を示す概略のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示すものであり、VT
Rの再生部を示す概略のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示すものであり、VT
Rの再生部を示す概略のブロック図である。
【図4】図3のVTRの各部の波形図である。
【図5】従来例を示すものであり、VTRの再生部を示
す概略のブロック図である。
【図6】図5のVTRの各部の波形図である。
【図7】キャリアリセット方式のFM変調記録が行われ
た磁気テープを用いるVTRにおいて、ジッターの検出
について説明するための波形図である。
【図8】キャリアリセット方式のFM変調記録が行われ
た磁気テープを用いるVTRにおいて、ジッターの検出
について説明するための波形図である。
【符号の説明】
2 FM復調器 3 TBC 4 同期分離回路 4a 同期分離回路 5 乗算器 6 BPF 7 リミッタ 8 検出ゲート回路 10 アナログスイッチ 13 LPF 15 乗算器 16 BPF

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号および水平同期信号によってキャ
    リアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部
    分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期
    信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記
    録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から
    映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号のジ
    ッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベー
    スコレクターを備えた磁気再生装置において、 再生信号の逓倍を行う乗算器と、乗算器で逓倍して得ら
    れた信号の帯域幅を制限するフィルターと、フィルター
    で帯域幅を制限された信号のバースト信号に対応する部
    分の特定のゼロクロス点を取り出し、タイミング信号と
    して出力する検出ゲート回路が設けられていることを特
    徴とする磁気再生装置。
  2. 【請求項2】映像信号および水平同期信号によってキャ
    リアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部
    分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期
    信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記
    録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から
    映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号のジ
    ッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベー
    スコレクターを備えた磁気再生装置において、 再生信号からバースト信号を抜き出すアナログスイッチ
    と、アナログスイッチで抜き出されたバースト信号の帯
    域幅を制限するフィルターと、フィルターで帯域幅を制
    限されたバースト信号の特定のゼロクロス点を取り出
    し、タイミング信号として出力する検出ゲート回路が設
    けられていることを特徴とする磁気再生装置。
  3. 【請求項3】映像信号および水平同期信号によってキャ
    リアを周波数変調して得られた周波数変調信号の特定部
    分をバースト信号として扱い、バースト信号を水平同期
    信号に位相同期させた周波数変調信号を記録した磁気記
    録媒体を用い、磁気記録媒体から得られた再生信号から
    映像信号を復調する復調器と、復調された映像信号のジ
    ッターをタイミング信号に基づいて除去するタイムベー
    スコレクターを備えた磁気再生装置において、 再生信号からバースト信号を抜き出すアナログスイッチ
    と、アナログスイッチで抜き出されたバースト信号の逓
    倍を行う乗算器と、乗算器で逓倍して得られた信号の帯
    域幅を制限するフィルターと、フィルターで帯域幅を制
    限された信号のバースト信号に対応する部分の特定のゼ
    ロクロス点を取り出し、タイミング信号として出力する
    検出ゲート回路が設けられていることを特徴とする磁気
    再生装置。
JP4197001A 1992-07-23 1992-07-23 磁気再生装置 Pending JPH0646455A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103526899A (zh) * 2012-07-06 2014-01-22 常州皇林木业有限公司 室内装饰用墙板及组合式墙板系统

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