JPH0646368Y2 - 組立式多目的寝具収納ボックス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、寝具の乾燥用及び座机用に兼用することの出
来る組立式多目的寝具収納ボックスに関するものであ
る。

（従来の技術） 従来、不使用時における布団、毛布等の寝具は一般に押
し入れに収納するが、押し入れに寝具を納める空間的余
裕がなかったり、押し入れのない室では角箱形の寝具収
納ボックスが使用されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、昨今の地価の上昇により都市部では一人当りの
居住面積が少なくなり、快適な居住空間を確保するため
に押し入れ等は必要最小限の広さとなり、特に下宿生活
者や単身赴任者等に提供される室は比較的狭く、寝具等
収納容積の嵩むものは、室の隅に積み重ねられるか、萬
年床となるケースが多く、不衛生であると共に、生活が
だらしなくなり、体裁が悪く、このような点に解決する
ため寝具収納ボックスが使用されるが、寝具収納ボック
スは容積が大きいので狭い室では嵩ばって邪魔になる等
の問題点があった。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、前記の問題点を解決することを目的としたも
ので、寝具収納ボックスを寝具の収納に使用するのみで
なく、座机用を兼用して室内空間の有効利用を可能と
し、かつ布団乾燥ボックスの機能を持たせて、寝具を衛
生的に収納すると共に、移転時や不使用時には分解して
保管することの出来る組立式多目的寝具収納ボックスを
提供するものであり、以下本考案を図面に基いて説明す
る。

（イ）構成 第１図乃至第３図より、矩形状の背壁板（１）の外面
に、周縁部に沿う上下側枠杆（２），（２）及び左右側
枠杆（３），（３）を額縁形に連結し該左右側枠杆
（３），（３）の中間部間を連結杆（４）により接続し
た補強枠体を固着して筐体背壁板体（５）を形成する。

前記筐体背壁板体（５）より上下方向が若干高い矩形状
の筐体左右側壁板体（６），（６）は、夫々の上面前端
部を角形の切欠段部（７），（７）とし、該側板体
（６），（６）の適所にコード挿通孔（８），（８）及
び乾燥機用ダクト挿通孔（９），（９）を穿設し、該ダ
クト挿通孔を開閉自在のカバー（10），（10）により被
蓋し、該左右側壁板体（６），（６）の後端面を前記筐
体背壁板体（５）の背壁板（１）の内面の左右側両端部
に底縁及び外側縁が一致する状態で当接し、左右側枠杆
（３），（３）の後方より小ねじ（11），（11）…（1
1）．（11）…により固定する。

前記の如く結合した筐体背壁板体（５）と筐体左右側壁
板体（６），（６）の底部を被蓋する底板（12）には、
上面の左右両側縁より夫々筐体左右側壁板体（６），
（６）の板厚だけ内方に、断面が略直角台形状で底板
（12）の奥行より適寸法短かい基台杆（13），（13）を
固着し、その上面後部に沿って夫々側壁補強板（14），
（14）を垂設すると共に、左側の基台杆（13）及び側壁
補強板（14）の後縁部と、右側の基台杆（13）及び側壁
補強板（14）の後縁部間を内側背壁板（15）により連設
して筐体底壁体（16）を形成し、該底壁体（16）の前端
縁が筐体左右側壁板体（６），（６）の前部下端縁と一
致し、内側背壁板（15）と筐体背壁板体（５）の背壁板
（１）間に後記する上部蓋板（17）が摺動自在に挿嵌可
能な空間部（18）をなす如く当接して、筐体左右側壁板
体（６），（６）の下端側壁部と、筐体底壁体（16）の
基台杆（13），（13）を夫々小ねじ（19），（19）…
（19），（19）により固定して筐体背壁板体（５）、筐
体左右側壁板体（６），（６）及び筐体底壁体（16）の
結合よりなる上方及び前方が開口した筐体（20）を構成
する。筐体左右側壁板体（６），（６）の内側間寸法に
相当する横巾で、奥行に相当する長さを有し、かつ背壁
板（１）と内側背壁板（15）との空間部（18）内に上下
に摺動自在の板厚を有する上部蓋板（17）は、両側上端
部を筐体左右側壁板体（６），（６）の前端部の切欠段
部（７），（７）の夫々に嵌り合う係合板部（21），
（21）を突設すると共に、該係合板部（21），（21）を
除く、上部蓋板（17）の両側面の夫々の長手方向中心線
上に、下端部を閉塞してストッパー部（22），（22）と
した案内用長溝（23），（23）を凹設し、該上部蓋板
（17）の係合板部側の前端面に、筐体（20）の前面上部
を被蓋する前面上部蓋板（24）を前方に向け直角鍵形を
なすように小ねじ（25），（25）により固定して筐体上
部蓋壁体（26）を形成し、前面上部蓋板（24）の前端面
に筐体（20）の前面下部を被蓋する前面下部蓋板を兼ね
る卓板（27）を蝶番（28），（28）…より揺動自在に連
結する。

前記の背壁板（１）と内側背面板（15）間の空間部（1
8）下端の底板（12）上にウレタン等の弾性材よりなる
緩衝体（29）を敷設し、該空間部（18）に上方より上部
蓋板（17）を下端面が緩衝体（29）の上面に接面する状
態まで挿嵌し、筐体左右側壁板体（６），（６）の夫々
に上部蓋体（17）の両側面に設けた案内用長溝（23），
（23）の上端部内に嵌入する案内軸（30），（30）を、
該上部蓋体（17）が案内軸（30），（30）に案内されて
空間部（18）内で昇降自在となる如く固定し、上部蓋体
（17）の内側面上端中間部に適間隔をへだてゝ並設した
手掛け（31），（31）に手を掛けて上方に引上げ、案内
軸（30），（30）を軸として前方に倒し、筐体左右側壁
板体（６），（６）に設けた切欠段部（７），（７）に
係合板部（21），（21）を嵌入して筐体（20）の上面と
前面上部を上部蓋板（17）と前面上部蓋板（24）によ
り、又筐体（17）の前面下部を、卓板（27）により開閉
自在に被蓋して寝具収納ボックス用とし、又筐体（20）
の上面と前面を被蓋した状態において、卓板（27）を蝶
番（28），（28）…により前方に折曲げ、筐体左右側壁
板体（６），（６）の前端面適所に対峙して設けた掛け
金具（32），（32）の夫々の掛止め孔（33），（33）・
（33），（33）に、卓板受け金具（34），（34）の後端
に設けた掛け鍵部（35），（35）・（35），（35）を係
合して該卓板受け金具（34），（34）の上面に卓板（2
7）の下面を当接し、該卓板（27）を水平に保持して座
机用として使用する寝具収納ボックスを構成するもので
あり、卓板受け金具（34），（34）には夫々ピン挿通孔
（36），（36）を設け、不使用時には筐体左右側壁板体
（６），（６）の外側面又はいづれか片側の外側面に突
設したピン（37）に掛けて保管する。

尚本考案は小ねじ（19），（19）…と小ねじ（25），
（25）…及び案内軸（30），（30）の抜き取りにより筐
体背壁板体（５），筐体左右側壁板体（６），（６）及
び筐体上部蓋壁体（26）〔卓板（27）を含む〕に分解可
能としたものである。

（作用） 次に本考案の作用を使用する状態によって説明する。

（イ）寝具収納ボックスとしては、 筐体上部蓋壁体（26）を卓板（27）と共に、上部蓋板
（17）が垂直になるまで持ち上げ、案内用長溝（23），
（23）を案内軸（30），（30）に沿わせて該上部蓋板
（17）を背壁板（１）と内側背壁板（15）間の空間部
（18）内に落し込み、卓板（27）を後方に倒して、第５
図の如く筐体（20）内に寝具（Ａ）を収容して後、上部
蓋板（17）を手掛け（31），（31）に手を掛けて案内用
長溝（23），（23）の上端が案内軸（30），（30）に当
たるまで上方に引き上げ、該軸（30），（30）を軸とし
て前方に倒し、筐体（20）の上面及び前面を筐体上部蓋
壁体（26）及び卓板（27）により被蓋して使用する。

（ロ）座机用としては 前記の如く寝具（Ａ）を収納するか、又は空の状態で、
筐体（20）を筐体上部蓋壁体（26）で被蓋した寝具収容
ボックスの卓板（27）を蝶番（28），（28）部より前方
に水平に折曲げ、卓板受け金具（34），（34）により保
持して座机用に使用する。

（ハ）寝具乾燥用としては、 第５図に示す如く寝具（Ａ）を収納したボックス内に、
周囲を適メッシュの網籠により被包した放熱具（Ｂ）に
フレキシブルのダクト（38）を連通し、該ダクト（38）
を筐体左右側壁板体（６），（６）に設けたいづれかの
乾燥機ダクト挿通孔（９）〔又は（９）〕を通して外部
に導出し、その先端を熱風発生用でタイマー（Ｃ）を備
えた乾燥機（Ｄ）に連結し、乾燥機（Ｄ）の稼動により
所要時間筐体内に熱風を送り収納した寝具（Ａ）を乾燥
する。

（ニ）又第４図は、就寝時に布団を敷く場合に場所をと
らないように布団の下部を開蓋した筐体（20）内に敷設
した状態を示すもので、寒冷時における暖房用（こた
つ）として乾燥機（Ｄ）に連結した放熱具（Ｂ）を利用
する状態を示すものである。

（効果） 本考案は、簡単な操作で寝具の収納ボックス、座机又は
寝具乾燥用ボックスとなり、狭い室の居住空間を広く利
用し、かつ寝具を常に衛生的に維持することが出来るも
ので、主要部分に木製合板を使用することにより軽量と
なり、かつ組立式であるから運搬移動に便利であると共
に、木製の特性を生かした暖かみがあり、和室、洋室の
どちらのインテリアにも合う色彩とすることが出来るの
で調度品として部屋の美観を損なうことがない等の優れ
た実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の前面斜視図、第２図は背面斜視図、第
３図は本考案を座机として使用する状態の斜視図、第４
図は本考案を利用して寝具を敷いた状態の斜視図、第５
図は本考案を寝具の乾燥ボックスとして使用する状態の
斜視図である。 （５）……筐体背壁板体、（６）……筐体左右側壁板体 （９）……乾燥機用ダクト挿通孔、（12）……底板 （15）……内側背壁板、（17）……上部蓋板 （18）……空間部、（20）……筐体 （23）……案内用長溝、（24）……前面上部蓋板 （26）……筐体上部蓋壁体、（27）……卓板 （28）……蝶番、（30）……案内軸 （34）……卓板受け金具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】筐体背壁板体（５）の前面左右側に、乾燥
   機用ダクト挿通孔（９）を穿設した筐体左右側壁板体
   （６），（６）をねじ止めし、その下方を、後端に内側
   背壁板（15）を有する底板（12）を筐体背壁板体（５）
   と内側背壁板（15）間に空間部（18）を有する如くねじ
   止めにより被蓋した上方及び前方が開口する筐体（20）
   の該空間部（18）に、両側面長手方向に夫々案内用長溝
   （23）を有する上部蓋板（17）の前端面に前面上部蓋板
   （24）を鍵状に固定した筐体上部蓋壁体（26）の上部蓋
   板（17）を、案内用長溝（23），（23）に嵌入する如く
   前記の筐体左右側壁板体（６），（６）に着脱自在に固
   定した案内軸（30），（30）に沿って昇降自在に挿嵌
   し、前面上部蓋板（24）の先端面に蝶番（28），（28）
   により揺動自在に卓板（27）を連設して筐体（20）の上
   方及び前方を筐体上部蓋壁体（26）と卓板（27）により
   開閉自在に被蓋すると共に、筐体（20）を被蓋した状態
   において、卓板（27）を蝶番（28），（28）部より前方
   に折曲げて着脱自在の卓板受け金具（34），（34）によ
   り、該卓板（27）を水平に保持可能としたことを特徴と
   する組立式多目的寝具収納ボックス。