JPH0415089Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は折畳み収納ベツドに関する。

《従来の技術》 従来、折畳み型の収納ベツド、又は壁面収納型
のベツドが考案されているが、折畳み型において
は、折畳み後においても収納するのにかなりの床
面積を必要としたり、フレーム等が表面に露出す
るなどして外観上の体裁が悪かつたり、又壁面収
納型においても壁面の面積をベツド収納場所とし
て相当に広く確保する必要があり、いずれもベツ
ド収納上の問題点がある。

《考案が解決しようとする問題点》 本考案は上記従来の問題点を解消しようとした
もので、不使用時においては二つ折りにして起立
状態にて収納箱の収納可能とすることにより、コ
ンパクトにして小さい床面積で体裁良く収納でき
るようにすると共に、収納及び再セツト並びに移
動をも容易になし得るようにした収納ベツドを提
供しようとするのがその目的である。

《問題点を解決するための手段》 即ち本考案は、ベツドの枠体を長さ方向に、前
部枠と後部枠とに二分割し、これらを横断面略コ
字形状の連結金具によつて連結することで側面略
コ字形状となるよう折畳み自在に形成し、該枠体
を折畳んだ後起立状態として収納可能なるよう収
納箱を形成し、該収納箱の前方下部に開閉可能に
枢着して形成した扉上には上記の前部枠を固定
し、該前部枠の後部には取手兼用脚部を固定する
一方、後部枠の後部側には脚部を上記連結金具と
連杆にて連結して折畳み自在に軸支し、上記前部
枠と後部枠を折畳んだ状態で、扉と一体にて収納
箱に収納可能なるよう構成して、上記問題点を解
決したものである。

《実施例》 以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述すれ
ば第１図ないし第３図に示したように、ベツドの
枠体１は、長さ方向に、前部枠１ａと、後部枠１
ｂに二分割して、これらを横断面略コ字形状の連
結金具２と軸ピン３，４にて夫々枢着すること
で、側面略コ字形状にて折畳み自在なるよう構成
されている。

即ち、上記前部及び後部両枠１ａ，１ｂは左右
の主杆５，５，６，６を適当数本の横杆７…、８
…で連結すると共に、前部枠１ａにあつては前端
に、後部枠１ｂにあつては後端にマツトレス受け
を兼ねた起立横杆９，１０を夫々架設すること
で、夫々一体に枠組みされている。

一方、上記連結金具２は第４図に明示したよう
に、左右の側板２ａ，２ａと、この両側板２ａ，
２ａを連設する頂板２ｂとで横断面略コ字形状に
形成され、頂板２ｂの前後両端部に欠除部２ｃ，
２ｃを設けてあり、該連結金具２の長さ方向にあ
つて、その略中央部まで前部枠１ａにおける主杆
５の後端部５ａを嵌挿させ、一方後部枠１ｂにお
ける主杆６の前端部６ａは連結金具２に対し、そ
の頂板２ｂの裏面と当接する位置まで嵌挿させ、
かかる状態で連結金具２における左右の側板２
ａ，２ａの端部と主杆５，６を軸ピン３，４によ
つて夫々枢着し、これにより前部枠１ａと後部枠
１ｂとを連結してある。

この結果前部、後部両枠１ａ，１ｂを第１図の
ように水平状態に展開させたベツドの形態では、
前部枠１ａにおける主杆５の後端部５ａと、後部
枠１ｂにおける主杆６の前端部６ａは連結金具２
の頂板２ｂ裏面と各軸ピン３，４とで二点支持が
なされることで、上部からの荷重に対して十分な
連結強度が得られて前部、後部両枠１ａ，１ｂ相
互を水平状態に保持することとなり、しかも、上
記連結金具２の長さをもつて前部，後部両枠１
ａ，１ｂが第２図のようにコ字形状に、マツトレ
ス１１を二つ折り状態に挟み込むようにして折畳
めることとなる。

更に前部枠１ａにおける主杆５の連結金具２内
に嵌挿させてある後端部５ａの下面に、折畳み及
び後述の扉開閉に際し用いられる取手と、ベツド
の形態における脚部とを兼用する取手兼用脚部１
２と、後述するように収納箱１６の上下にあつて
二分割状態にて形成されている扉１８，補助扉１
８ａを取着した構造となつている。

又、後部枠１ｂの後部側には、その主杆６に脚
部１３を軸ピン１４にて枢着してあり、該脚部１
３は上記連結金具２の側板２ａ，２ａにおける後
端と連杆１５にて連結して前方へ折畳み自在に設
けられている。

一方、収納箱１６は、左右の側板１６ａ，１６
ａ、頂板１６ｂ、背板１６ｃにて前面を開口部１
６ｄとして形成され、前面下部は横長の前面板１
６ｅによつて閉塞されている。

上記収納箱１６の開口部１６ｄには、その下部
に取着したヒンジ１７により前倒状態と垂直状態
とに開閉可能なるよう上記の扉１８を枢着してあ
り、該扉１８の上部には前記前部枠１ａが固定さ
れ、開扉したときに扉１８と前部枠１ａは床面に
対して水平に保たれるように前記の取手兼用脚部
１２が設けられており、この取手兼用脚部１２を
持つて閉扉することにより、予め二つ折りに畳ん
である枠体１とマツトレス１１を共に第２図のよ
うに収納箱１６内に起立状態で収納できる構成と
してある。

尚、第１図、第２図において、１９は収納箱１
６内に、上下方向へ回動可能に枢着したヘツドボ
ード、２０は上記ヘツドボードの作動杆で、枠体
１の収納動作及びベツドセツト動作に連動して上
下方向へ回動し、上記ヘツドボード１９を使用状
態及び収納状態とするものである。

上記構成のものを使用するには、ベツドを収納
箱１６に収納するため、後部枠１ｂの後端部を持
つて、第１図において反時計回り方向へ回動する
と、軸ピン３，４を回動軸として後部枠１ｂと連
結金具２は夫々90°ずつ回転して前部枠１ａ上に
二つ折りにて側面コ字形状に折畳まれ、前部、後
部両枠１ａ，１ｂ間にマツトレス１１を二つ折り
状態に挟み込んで折畳まれ、このとき脚部１３は
連杆１５の牽引によつて折畳まれる。

次に取手兼用脚部１２を持つて、前部枠１ａと
共に扉１８を、引き上げ、ヒンジ１７を中心とし
て90°図において反時計回り方向へ回動すると前
部、後部両枠１ａ，１ｂと扉１８は一体に回動し
て第２図のように収納箱１６内に収納され、扉１
８は補助扉１８ａと共に、前面板１６ｅと面一と
なつて前面の開口部１６ｄを閉じる。

又、収納保持は、枠体１、マツトレス１１、脚
部１３等の重量が、ヒンジ１７に対して収納箱１
６の内方下部へ作用することにより行なわれるの
で、ストツパーやロツク機構等がなくともよい。

又、収納形態では、取手兼用脚部１２が前方へ
水平に突出保持されるので、これを例えばハンガ
ー掛け等、他の目的として使用することもでき
る。

収納状態からベツドに再セツトするときは取手
兼用脚部１２を持つて前部枠１ａ，扉１８を前方
へ回動下降させ、取手兼用脚部１２が床面に当接
したならば、脚部１３を起立させ、次いで後部枠
１ｂを上述とは反対方向へ回動すると、連結金具
２、後部枠１ｂは夫々90°ずつ回動して第１図の
ように再セツトすることができる。

《考案の効果》 本考案に係る収納ベツドは上記の如く構成した
から、ベツドの枠体１を二つ折りに、側面略コ字
形状にマツトレス１１を挟み込んで折畳んだ状態
で収納箱１６に小形化して収納できると共に、前
部、後部両枠１ａ，１ｂを横断面略コ字形状の連
結金具２でもつて連結したので、その連結部を他
の部材で補強する必要なく、構造簡単にして十分
な連結強度が得られるので、従来の収納ベツドに
比べてベツドの枠体１を簡素化できるだけでな
く、該枠体１をコ字形状態に、かつマツトレス１
１を挟み込んでコンパクトに折畳むことができ、
かつ収納箱１６に起立状態で収納されるので、従
来品に比べて収納時の床面積を小さくでき、しか
も枠体１の簡素化によつて軽量化は図れるので方
向転換や移動も簡単であつてベツドの配置変え等
を容易ならしめることができ、又、収納及びベツ
トの再セツトに特別な操作を必要としないから容
易な操作によつて誰にでも取扱うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る収納ベツドの実施例を一
部断面して示す側面図、第２図は同実施例の収納
状態を一部断面して示す側面図、第３図は同実施
例における収納状態の正面図、第４図は同実施例
における連結金具の斜視図である。 １……ベツドの枠体、１ａ……前部枠、１ｂ…
…後部枠、２……連結金具、１２……取手兼用脚
部、１３……脚部、１５……連杆、１６……収納
箱、１８……扉。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベツドの枠体を長さ方向に、前部枠と後部枠と
   に二分割し、これらを横断面略コ字形状の連結金
   具によつて連結することで側面略コ字形状となる
   よう折畳み自在に形成し、該枠体を折畳んだ後起
   立状態として収納可能なるよう収納箱を形成し、
   該収納箱の前方下部に開閉可能に枢着して形成し
   た扉上には上記の前部枠を固定し、該前部枠の後
   部には取手兼用脚部を固定する一方、後部枠の後
   部側には脚部を上記連結金具と連杆にて連結して
   折畳み自在に軸支し、上記前部枠と後部枠を折畳
   んだ状態で、扉と一体にて収納箱に収納可能なる
   よう構成した収納ベツド。