JPH064594Y2 - 黒鉛製治具 - Google Patents
黒鉛製治具Info
- Publication number
- JPH064594Y2 JPH064594Y2 JP1986146293U JP14629386U JPH064594Y2 JP H064594 Y2 JPH064594 Y2 JP H064594Y2 JP 1986146293 U JP1986146293 U JP 1986146293U JP 14629386 U JP14629386 U JP 14629386U JP H064594 Y2 JPH064594 Y2 JP H064594Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal pin
- jig
- graphite
- hole
- retaining ring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は電子工業用の黒鉛製治具に関し、更に詳しく
は、例えばフラットパッケージのリードフレームのロー
付け、ダイオードの接合、ガラス封着などの各種の用途
に使用される黒鉛材料から成る電子工業用の治具(以
下、黒鉛製治具という)に関する。
は、例えばフラットパッケージのリードフレームのロー
付け、ダイオードの接合、ガラス封着などの各種の用途
に使用される黒鉛材料から成る電子工業用の治具(以
下、黒鉛製治具という)に関する。
(従来の技術) 電子工業部品の多様化と短小軽薄化に伴い、電子工業部
品の製作に使用される耐熱性治具の形状は複雑多岐とな
り、特に黒鉛製治具は耐熱性や加工性などが優れている
ため、その要請に応じて需要が増々高まりつつある。そ
して、黒鉛製治具はその性質上、リードフレームなどの
多くの電子部品を黒鉛製治具本体の表面に精度よく位置
決めして載置できるよう要請されている。
品の製作に使用される耐熱性治具の形状は複雑多岐とな
り、特に黒鉛製治具は耐熱性や加工性などが優れている
ため、その要請に応じて需要が増々高まりつつある。そ
して、黒鉛製治具はその性質上、リードフレームなどの
多くの電子部品を黒鉛製治具本体の表面に精度よく位置
決めして載置できるよう要請されている。
そのため、従来は黒鉛製治具の所定の位置に電子部品の
位置決めをするための金属ピンが第2図又は第3図の縦
断面図に示すように打ち込まれたり、またネジ込みによ
って螺着されていた。(例えば特開昭60−27470
号公報参照) しかしながら、黒鉛製治具は金属ピンに比較して硬度が
小さく材料自体は比較的軟らかいため、その使用中又は
運搬中の衝撃や強い振動により、金属ピンの脱落或いは
緩みなどの支障を生じたり、電子部品の位置決めを2点
間で行なうなどにより、位置決めの精度の低下や電子部
品の位置決め不能等による作業の中断を余儀なくされて
いた。また余分の金属ピンを新規に立設して使用せざる
を得ないなどの経済上不利な点があった。
位置決めをするための金属ピンが第2図又は第3図の縦
断面図に示すように打ち込まれたり、またネジ込みによ
って螺着されていた。(例えば特開昭60−27470
号公報参照) しかしながら、黒鉛製治具は金属ピンに比較して硬度が
小さく材料自体は比較的軟らかいため、その使用中又は
運搬中の衝撃や強い振動により、金属ピンの脱落或いは
緩みなどの支障を生じたり、電子部品の位置決めを2点
間で行なうなどにより、位置決めの精度の低下や電子部
品の位置決め不能等による作業の中断を余儀なくされて
いた。また余分の金属ピンを新規に立設して使用せざる
を得ないなどの経済上不利な点があった。
本考案者等は、この種の位置決め用金属ピンの抜け及び
緩みの原因と位置決めを行なうための金属ピンの配置に
ついて種々検討した。その結果、製品の製造工程の自動
化に伴ない、黒鉛治具の製品固定面を下に向けて振動を
加える製品取り出し過程などにおいて、製品離れの悪い
金属ピンの配置と振動等による金属ピンの緩みに少なか
らぬ相関関係が認められ、これらが総合的に作用して、
ピンの抜けが生じることを明らかにした。
緩みの原因と位置決めを行なうための金属ピンの配置に
ついて種々検討した。その結果、製品の製造工程の自動
化に伴ない、黒鉛治具の製品固定面を下に向けて振動を
加える製品取り出し過程などにおいて、製品離れの悪い
金属ピンの配置と振動等による金属ピンの緩みに少なか
らぬ相関関係が認められ、これらが総合的に作用して、
ピンの抜けが生じることを明らかにした。
そして、本考案者等は、この問題を解決するために、位
置決め用ピンの最適配置と位置決め用ピンの埋め込み端
に止め輪を装着することにより、製品離れの改善と振動
等や下向き使用による位置決め用金属ピンの抜け及び緩
みを生じさせない黒鉛製治具を新規に見い出した。
置決め用ピンの最適配置と位置決め用ピンの埋め込み端
に止め輪を装着することにより、製品離れの改善と振動
等や下向き使用による位置決め用金属ピンの抜け及び緩
みを生じさせない黒鉛製治具を新規に見い出した。
(考案が解決しようとする問題点) 本考案は、上記従来の黒鉛製治具の欠点に鑑みなされた
もので、その解決しようとする問題点は、製品離れの悪
さや、金属ピンの緩みによる位置決め精度の低下、金属
ピンの抜けによる脱落損失などの欠点を除去・改善する
ことである。
もので、その解決しようとする問題点は、製品離れの悪
さや、金属ピンの緩みによる位置決め精度の低下、金属
ピンの抜けによる脱落損失などの欠点を除去・改善する
ことである。
そして、本願考案は、これらの欠点が生ずる原因を解明
することにより、製品離れのよい、金属ピンの緩み、抜
けのない長時間安心して使用することのできる黒鉛製治
具を新規に工夫するに至って完成されたものである。
することにより、製品離れのよい、金属ピンの緩み、抜
けのない長時間安心して使用することのできる黒鉛製治
具を新規に工夫するに至って完成されたものである。
(問題点を解決するための手段およびその作用) 本考案は上記目的を実現するために、1つの電子部品の
位置決めをするために少なくとも3つの貫通孔(2)が三
角形の頂点に相当する位置に設けられ、そこに金属ピン
が挿着され、従来の金属ピンの打ち込みやネジ込みに代
えて、その一端には黒鉛製治具の表面に当接して冠着さ
れる機能を有する係止冠(4)を備え、かつ他端には第4
図の側面図に例示するような黒鉛製治具の裏面で止着で
き、第1図、第4図及び第5図に示したように、断面が
漏斗状で中央部の金属ピン挟持用孔から放射状に途中ま
で割溝を有する止め輪(5)を具えた金属ピン(3)を使用す
ることによって、従来の黒鉛製治具の欠点を解消するも
のである。
位置決めをするために少なくとも3つの貫通孔(2)が三
角形の頂点に相当する位置に設けられ、そこに金属ピン
が挿着され、従来の金属ピンの打ち込みやネジ込みに代
えて、その一端には黒鉛製治具の表面に当接して冠着さ
れる機能を有する係止冠(4)を備え、かつ他端には第4
図の側面図に例示するような黒鉛製治具の裏面で止着で
き、第1図、第4図及び第5図に示したように、断面が
漏斗状で中央部の金属ピン挟持用孔から放射状に途中ま
で割溝を有する止め輪(5)を具えた金属ピン(3)を使用す
ることによって、従来の黒鉛製治具の欠点を解消するも
のである。
すなわち、本考案の黒鉛製治具は、例えば、第1図の縦
断面図に示すように、黒鉛材料から成る治具本体(1)に
少なくとも3以上の貫通孔(2)が三角形の頂点に相当す
る位置に平面的に(図示せず)設けられており、この貫
通孔(2)には第4図及び第5図に示すような金属ピン(3)
が挿着してある。従来のように、1つの電子部品の位置
決めをするために2点で固定する場合、1本のピンが脱
落した場合は位置決めは不可能となるが、3点以上で固
定しても、直線的に3点で位置決めした場合、振動等を
加え自動的に製品を治具本体から取り出す際、製品が傾
斜して製品離れが悪くなる。又、これと同時に金属ピン
にも製品から不自然な力がかかり、ピンの脱落につなが
る。このため、治具本体に少なくとも3以上の貫通孔を
三角形の頂点に相当する位置に平面的に設け、これを利
用して位置決めをバランスよく行なうことにより、製品
離れの改善と金属ピンへの不自然な力を取り除くことが
できる。
断面図に示すように、黒鉛材料から成る治具本体(1)に
少なくとも3以上の貫通孔(2)が三角形の頂点に相当す
る位置に平面的に(図示せず)設けられており、この貫
通孔(2)には第4図及び第5図に示すような金属ピン(3)
が挿着してある。従来のように、1つの電子部品の位置
決めをするために2点で固定する場合、1本のピンが脱
落した場合は位置決めは不可能となるが、3点以上で固
定しても、直線的に3点で位置決めした場合、振動等を
加え自動的に製品を治具本体から取り出す際、製品が傾
斜して製品離れが悪くなる。又、これと同時に金属ピン
にも製品から不自然な力がかかり、ピンの脱落につなが
る。このため、治具本体に少なくとも3以上の貫通孔を
三角形の頂点に相当する位置に平面的に設け、これを利
用して位置決めをバランスよく行なうことにより、製品
離れの改善と金属ピンへの不自然な力を取り除くことが
できる。
一方この金属ピン(3)はその他端にある止め輪(5)によっ
て止着してある。
て止着してある。
この止め輪(5)については、断面が漏斗状で中央部の金
属ピン挟持用孔から放射状に途中まで割溝を有するもの
としておく必要があり、黒鉛製治具本体(1)の裏面にお
いて、止め輪(5)の当接する面積より10〜100%大きい面
積の底面を持った切欠穴(6)が設けておくことが必要で
ある。この切欠穴(6)の止め輪(5)と当接する底面積の数
値限定は、この黒鉛製治具が600℃〜1300℃という高温
雰囲気で使用されるという用途にとって本質的な要件と
なる。すなわち、黒鉛の約10倍の熱膨張係数を持った
ステンレススチール製の止め輪の場合、止め輪の面積よ
り10%以下の底面積の切欠穴だと止め輪の膨張力によ
って切欠穴が押し広げられ、治具本体にクラックが発生
する可能性が急増するからである。又、100%以上に
すると、治具本体(1)の裏面の切欠穴の占める率のみが
大きくなりすぎて、全体的な強度低下をきたし治具の寿
命が激減する。このように本考案の構成に限定すること
により、当該止め輪(5)を黒鉛製治具本体(1)側に精度よ
く安定して止着することができる。特に、当該止め輪
(5)を上述したように構成したことにより、多孔体で脆
性材料である黒鉛材料にとっては金属である止め輪(5)
との嵌合状態で発生する熱膨張差によるクラック等が切
欠穴(6)底面で未然に回避されることになる。その他に
本考案の黒鉛製治具は当該止め輪(5)を上述したように
構成したことにより、電子部品のロー付けなどの高温雰
囲気中で熱膨張による金属ピン(3)等の変位が止め輪(5)
自体の弾性作用で吸収されるのである。
属ピン挟持用孔から放射状に途中まで割溝を有するもの
としておく必要があり、黒鉛製治具本体(1)の裏面にお
いて、止め輪(5)の当接する面積より10〜100%大きい面
積の底面を持った切欠穴(6)が設けておくことが必要で
ある。この切欠穴(6)の止め輪(5)と当接する底面積の数
値限定は、この黒鉛製治具が600℃〜1300℃という高温
雰囲気で使用されるという用途にとって本質的な要件と
なる。すなわち、黒鉛の約10倍の熱膨張係数を持った
ステンレススチール製の止め輪の場合、止め輪の面積よ
り10%以下の底面積の切欠穴だと止め輪の膨張力によ
って切欠穴が押し広げられ、治具本体にクラックが発生
する可能性が急増するからである。又、100%以上に
すると、治具本体(1)の裏面の切欠穴の占める率のみが
大きくなりすぎて、全体的な強度低下をきたし治具の寿
命が激減する。このように本考案の構成に限定すること
により、当該止め輪(5)を黒鉛製治具本体(1)側に精度よ
く安定して止着することができる。特に、当該止め輪
(5)を上述したように構成したことにより、多孔体で脆
性材料である黒鉛材料にとっては金属である止め輪(5)
との嵌合状態で発生する熱膨張差によるクラック等が切
欠穴(6)底面で未然に回避されることになる。その他に
本考案の黒鉛製治具は当該止め輪(5)を上述したように
構成したことにより、電子部品のロー付けなどの高温雰
囲気中で熱膨張による金属ピン(3)等の変位が止め輪(5)
自体の弾性作用で吸収されるのである。
又、切欠穴(6)は金属ピン(3)の他端を完全に収納するよ
うに構成してある。その理由は、この切欠穴(6)から金
属ピン(3)の他端が治具本体(1)の裏面から突出している
と、当該黒鉛製治具を何かの台に載置した場合に、金属
ピン(3)に直接力が加わって好ましくないからであり、
また当該黒鉛製治具をコンベア上に載置して製品の連続
製造を行なう場合に、そのコンベアによる搬送を円滑に
行なうことができなくなるからである。
うに構成してある。その理由は、この切欠穴(6)から金
属ピン(3)の他端が治具本体(1)の裏面から突出している
と、当該黒鉛製治具を何かの台に載置した場合に、金属
ピン(3)に直接力が加わって好ましくないからであり、
また当該黒鉛製治具をコンベア上に載置して製品の連続
製造を行なう場合に、そのコンベアによる搬送を円滑に
行なうことができなくなるからである。
このように、本考案によれば、金属ピン(3)の係止冠(4)
と止め輪(5)とにより、黒鉛製治具本体(1)に金属ピン
(3)を強固に挟着することができるので、従来の黒鉛製
治具のように、金属ピン(3)が直接貫通孔(2)内壁面に当
接していることによって、硬度の小さい黒鉛材料が硬度
の大きい金属で損傷され、貫通孔(2)の穴径が大きくな
ったりすることはなく、螺着部の破損が生ずる欠点をも
除去できるようになった。
と止め輪(5)とにより、黒鉛製治具本体(1)に金属ピン
(3)を強固に挟着することができるので、従来の黒鉛製
治具のように、金属ピン(3)が直接貫通孔(2)内壁面に当
接していることによって、硬度の小さい黒鉛材料が硬度
の大きい金属で損傷され、貫通孔(2)の穴径が大きくな
ったりすることはなく、螺着部の破損が生ずる欠点をも
除去できるようになった。
次に、本考案の最も代表的な実施例について、従来のも
のと比較しながら、説明する。
のと比較しながら、説明する。
(実施例) 黒鉛材料から成る板厚が7mmの治具本体(1)に直径が2.1
mmの貫通孔(2)を、電子部品であるフラットパッケージ
取付け用の概略20mm×20mm角の大きさのリードフレーム
ごとに、その2隅とこれと対する辺の中央部とのほぼ三
角形の頂点に相当する所定の位置に3個づつ設け、この
貫通孔(2)ごとに直径が2mmのステンレス製の金属ピン
(3)をそれぞれ挿着した。この金属ピン(3)の一端に一体
的に形成した係止冠(4)を治具本体(1)の表面に当接して
冠着し、この金属ピン(3)の他端にあっては治具本体(1)
の裏面の切欠穴(6)内で止め輪(5)を止着することによ
り、当該金属ピン(3)を治具本体(1)に固定した。各切欠
穴(6)は、第1図に示したように、止め輪(5)を一定の余
裕を持って収納し得る大きさのものとし、かつ金属ピン
(3)の図示下端が治具本体(1)の裏面から突出しない程度
の深さのものとした。そして、上述したような金属ピン
(3)は、合計30本並列した状態で治具本体(1)に強固に立
設された。
mmの貫通孔(2)を、電子部品であるフラットパッケージ
取付け用の概略20mm×20mm角の大きさのリードフレーム
ごとに、その2隅とこれと対する辺の中央部とのほぼ三
角形の頂点に相当する所定の位置に3個づつ設け、この
貫通孔(2)ごとに直径が2mmのステンレス製の金属ピン
(3)をそれぞれ挿着した。この金属ピン(3)の一端に一体
的に形成した係止冠(4)を治具本体(1)の表面に当接して
冠着し、この金属ピン(3)の他端にあっては治具本体(1)
の裏面の切欠穴(6)内で止め輪(5)を止着することによ
り、当該金属ピン(3)を治具本体(1)に固定した。各切欠
穴(6)は、第1図に示したように、止め輪(5)を一定の余
裕を持って収納し得る大きさのものとし、かつ金属ピン
(3)の図示下端が治具本体(1)の裏面から突出しない程度
の深さのものとした。そして、上述したような金属ピン
(3)は、合計30本並列した状態で治具本体(1)に強固に立
設された。
この黒鉛製治具の所定位置に立設された金属ピン(3)に
よってフラットパッケージのリードフレームを位置決め
して、ロー付け作業に使用した結果、200回以上繰返し
使用しても金属ピン(3)は1本も緩んだり、抜け落ちて
損失することは起らなかった。
よってフラットパッケージのリードフレームを位置決め
して、ロー付け作業に使用した結果、200回以上繰返し
使用しても金属ピン(3)は1本も緩んだり、抜け落ちて
損失することは起らなかった。
(比較例1) 第2図に示すように板厚が7mmの黒鉛製治具本体(1)に
実施例と同様の貫通孔(2)を設け、直径2mmのステンレ
ス製の金属ピン(3)を3本づつ打ち込んでフラットパッ
ケージを10個並列載置できるように合計30本の金属ピン
(3)が立設した従来の黒鉛製治具を作成した。この治具
を使用してフラットパッケージのリードフレームのロー
付け作業を行った結果、2回目の作業で30本の金属ピン
(3)のうち2本が抜け落ち、5回目の作業においては4
本が抜け落ち、3本が緩んでいた。そして10回目の作業
終了後にはほぼ4割に相当する13本の金属ピン(3)が脱
落していることが判明した。
実施例と同様の貫通孔(2)を設け、直径2mmのステンレ
ス製の金属ピン(3)を3本づつ打ち込んでフラットパッ
ケージを10個並列載置できるように合計30本の金属ピン
(3)が立設した従来の黒鉛製治具を作成した。この治具
を使用してフラットパッケージのリードフレームのロー
付け作業を行った結果、2回目の作業で30本の金属ピン
(3)のうち2本が抜け落ち、5回目の作業においては4
本が抜け落ち、3本が緩んでいた。そして10回目の作業
終了後にはほぼ4割に相当する13本の金属ピン(3)が脱
落していることが判明した。
(比較例2) 第3図に示すように直径2mmの埋め込み部にネジ加工し
たステンレス製の金属ピン(3)を治具本体(1)のねじ穴
(7)にネジ込みにより比較例1と同様に合計30本立設し
た従来の黒鉛製治具を作成した。そして、この治具を使
用してフラットパッケージのリードフレームのロー付け
作業を行った結果、7回目の作業で30本の金属ピン(3)
のうち2本が脱落し、5本が緩んでいて金属ピン(3)に
よるリードフレームの位置決めが正確に行えないことが
判明した。
たステンレス製の金属ピン(3)を治具本体(1)のねじ穴
(7)にネジ込みにより比較例1と同様に合計30本立設し
た従来の黒鉛製治具を作成した。そして、この治具を使
用してフラットパッケージのリードフレームのロー付け
作業を行った結果、7回目の作業で30本の金属ピン(3)
のうち2本が脱落し、5本が緩んでいて金属ピン(3)に
よるリードフレームの位置決めが正確に行えないことが
判明した。
(考案の効果) 以上のように、本考案の黒鉛製治具は1つの電子部品の
位置決めをするために少なくとも3つの貫通孔(2)が三
角形の頂点に相当する位置に設けられており、本体の表
面側には金属ピン(3)の係止冠(4)が当接して冠着され、
他方裏面側には金属ピン(3)が、断面が漏斗状で中央部
の金属ピン挟持用孔から放射状に途中まで割溝を有する
止め輪(5)により弾発的に止着されて、金属ピン(3)を治
具表面に強固に立設されているので、複雑形状でかつ微
細な各種の電子部品を精度とバランスを保って位置決め
して長時間、繰り返し使用しても金属ピン(3)が緩んだ
り、抜け落ちるなどの支障は全く生じない耐久性の優れ
たものである。
位置決めをするために少なくとも3つの貫通孔(2)が三
角形の頂点に相当する位置に設けられており、本体の表
面側には金属ピン(3)の係止冠(4)が当接して冠着され、
他方裏面側には金属ピン(3)が、断面が漏斗状で中央部
の金属ピン挟持用孔から放射状に途中まで割溝を有する
止め輪(5)により弾発的に止着されて、金属ピン(3)を治
具表面に強固に立設されているので、複雑形状でかつ微
細な各種の電子部品を精度とバランスを保って位置決め
して長時間、繰り返し使用しても金属ピン(3)が緩んだ
り、抜け落ちるなどの支障は全く生じない耐久性の優れ
たものである。
しかも、本考案の黒鉛製治具は、貫通孔(2)の裏面側端
部周辺部に、金属ピン(3)及び止め輪(5)を完全に収納す
る切欠穴(6)を設けたので、各金属ピン(3)が当該黒鉛製
治具の台上への載置やコンベアによる搬送時において邪
魔になることはなく、各金属ピン(3)の治具本体(1)に対
する一体化は確実かつ十分なものとなっている。
部周辺部に、金属ピン(3)及び止め輪(5)を完全に収納す
る切欠穴(6)を設けたので、各金属ピン(3)が当該黒鉛製
治具の台上への載置やコンベアによる搬送時において邪
魔になることはなく、各金属ピン(3)の治具本体(1)に対
する一体化は確実かつ十分なものとなっている。
特に、本考案に係る黒鉛製治具によれば、電子部品のロ
ー付けなどの高温雰囲気中で熱膨張による金属ピン(3)
等の変位を止め輪(5)自体の弾性作用で吸収できるか
ら、金属ピン(3)の抜け、緩みを効果的に防止できる。
また、治具本体(1)の裏面の貫通孔(2)の端部周辺部に
は、位置決め用金属ピン(3)の直径より大きく、止め輪
(5)の当接する面積より10〜100%大きい面積の底面を持
った切欠穴(6)が設けられているので、多孔体で脆性材
料である黒鉛材料と金属である止め輪(5)との嵌合状態
で発生する熱膨張差によるクラック等が切欠穴(6)底面
で未然に回避され、金属ピン(5)の他端を、安心してか
つ完全に治具内に収納することができる。従って、支障
の全く生じない耐久性に優れた黒鉛製治具を提供するこ
とができる。
ー付けなどの高温雰囲気中で熱膨張による金属ピン(3)
等の変位を止め輪(5)自体の弾性作用で吸収できるか
ら、金属ピン(3)の抜け、緩みを効果的に防止できる。
また、治具本体(1)の裏面の貫通孔(2)の端部周辺部に
は、位置決め用金属ピン(3)の直径より大きく、止め輪
(5)の当接する面積より10〜100%大きい面積の底面を持
った切欠穴(6)が設けられているので、多孔体で脆性材
料である黒鉛材料と金属である止め輪(5)との嵌合状態
で発生する熱膨張差によるクラック等が切欠穴(6)底面
で未然に回避され、金属ピン(5)の他端を、安心してか
つ完全に治具内に収納することができる。従って、支障
の全く生じない耐久性に優れた黒鉛製治具を提供するこ
とができる。
第1図は本考案の黒鉛製治具の縦断面図、第2図及び第
3図は従来の黒鉛製治具の縦断面図、第4図は本考案で
使用される止め輪の一例を示す拡大側面図、第5図は同
平面図である。 符号の説明 1…治具本体、2…貫通孔、3…金属ピン、4…係止冠
部、5…止め輪、6…治具本体裏面側の切欠穴、7…ね
じ穴。
3図は従来の黒鉛製治具の縦断面図、第4図は本考案で
使用される止め輪の一例を示す拡大側面図、第5図は同
平面図である。 符号の説明 1…治具本体、2…貫通孔、3…金属ピン、4…係止冠
部、5…止め輪、6…治具本体裏面側の切欠穴、7…ね
じ穴。
Claims (1)
- 【請求項1】黒鉛材料から成る治具本体(1)に1つの電
子部品の位置決めをするために少なくとも3つの貫通孔
(2)が三角形の頂点に相当する位置に設けられており、
この貫通孔(2)に位置決め用金属ピン(3)が挿着され、こ
の金属ピン(3)の一端には係止冠(4)が治具本体(1)の表
面に当接すべく一体的に形成されており、金属ピン(3)
の他端は断面が漏斗状で中央部の金属ピン挟持用孔から
放射状に途中まで割溝を有する止め輪(5)により治具本
体(1)の裏面に止着されて成る黒鉛製治具であって、 前記治具本体(1)の裏面の貫通孔(2)の端部周辺部には、
位置決め用金属ピン(3)の直径より大きく、止め輪(5)の
当接する面積より10〜100%大きい面積の底面を持った
切欠穴(6)が設けられていて、この切欠穴(6)が金属ピン
(3)の他端を完全に収納するものであることを特徴とす
る黒鉛製治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986146293U JPH064594Y2 (ja) | 1986-09-24 | 1986-09-24 | 黒鉛製治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986146293U JPH064594Y2 (ja) | 1986-09-24 | 1986-09-24 | 黒鉛製治具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6351456U JPS6351456U (ja) | 1988-04-07 |
JPH064594Y2 true JPH064594Y2 (ja) | 1994-02-02 |
Family
ID=31058628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986146293U Expired - Lifetime JPH064594Y2 (ja) | 1986-09-24 | 1986-09-24 | 黒鉛製治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064594Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0741572Y2 (ja) * | 1989-10-30 | 1995-09-27 | イビデン株式会社 | 黒鉛製治具 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5018051Y2 (ja) * | 1971-07-15 | 1975-06-03 | ||
JPS601454Y2 (ja) * | 1979-09-13 | 1985-01-16 | 株式会社日本可鍛鋳鉄所 | 6導体3連耐張装置 |
JPS6027470A (ja) * | 1983-07-22 | 1985-02-12 | Hitachi Ltd | ピンろう接方法 |
-
1986
- 1986-09-24 JP JP1986146293U patent/JPH064594Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6351456U (ja) | 1988-04-07 |
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